JPH09241705A - 傾斜機能材料及びその製造方法 - Google Patents
傾斜機能材料及びその製造方法Info
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Abstract
ない傾斜機能材料及びその製造方法を提供することを目
的とする。 【解決手段】 熱伝導性の高い低融点材料を含有する高
融点材料からなり、低融点材料に対する高融点材料の相
対密度が、一方の側から他方の側に連続的又は段階的に
変化している傾斜機能材料であって、前記高融点材料の
高相対密度側は、高延性、高強度を有する高融点金属又
は合金により構成されていることを特徴とする。
Description
その製造方法に係り、特に、タングステンと銅からなる
傾斜機能材料に関する。
−ムダンプ、カロリ−メ−タ−等の部材は、プラズマに
さらされ、高熱負荷及び高粒子負荷を受けるという極め
て苛酷な環境の下で使用される。かかる部材を構成する
材料として、近年、タングステン(W)のような耐熱性
を有する高融点材料と、銅(Cu)のような熱伝導性の
高い低融点材料とを接合し、両者の組成を積層方向に変
化させて熱応力の緩和を図った傾斜機能材料が提案され
ている。
溶浸法と呼ばれる方法により製造される。焼結溶浸法に
よるW/Cu傾斜機能材料の製造は、次のようにして行
われる。即ち、まずW粉末を粒径を変えて順次積層し、
プレス成型し、焼結して密度が積層方向に変化したW焼
結体を形成する。この場合、粒径が小さい層は密度が高
く、粒径が大きい層は密度が低くなる。次いで、W焼結
体にオ−プンHIP(熱間等方圧加圧)処理を施し、W
焼結体中の閉気孔を潰し、開気孔のみを残す。最後にW
焼結体の開気孔中にCuを溶浸する。このようにして得
た傾斜機能材料は、密度の高い、Cuの溶浸量の少ない
W層から、密度の低い、溶浸量の多いW層まで変化する
傾斜組成を示す。
焼結溶浸法による傾斜機能材料の製造には、以下のよう
な種々の問題がある。 (1)W/Cu傾斜機能材料は、Cuの溶浸後、Cuの
凝固過程において熱収縮を生ずるが、傾斜機能材料のW
の密度の高い層は、Cuの溶浸量が少ないか、全く溶浸
されないため、熱応力に耐えることが出来ず、クラック
が生じてしまう。
なるため、焼結後の収縮の割合が積層方向で大きく異な
り、W焼結体に反りが生じたり、クラックが発生する。 (3)粒径の大きな低密度のW粉末層では、成型時に成
型不良となり、成型体を移動する際にカケたり、焼結後
にクラックが発生したりする。
始温度が異なるため、従来の5℃/分程度の昇温速度で
焼結すると、各層のW粉末の粒径が異なるため、各層の
焼結開始温度が異なる。したがって、低温で長時間保持
されると、粒径が小さい層のみ焼結が進み、粒径が大き
い層では焼結が進まないため、層間でクラックが生じて
しまう。
焼結溶浸法における、密度が積層方向に変化した高融点
材料への低融点材料の溶浸後の溶浸材料である低融点材
料の凝固収縮の際の熱応力に耐える傾斜機能材料を提供
することを目的とする。
化した高融点材料に反りが生じたり、クラックが発生す
ることのない傾斜機能材料の製造方法を提供することに
ある。
め、第1の発明(請求項1)は、熱伝導性の高い低融点
材料を含有する高融点材料からなり、低融点材料に対す
る高融点材料の相対密度が、一方の側から他方の側に連
続的又は段階的に変化している傾斜機能材料であって、
前記高融点材料の高相対密度側は、高延性又は高強度を
有する高融点金属又は合金により構成されている傾斜機
能材料を提供する。
能材料(請求項2〜4)は、前記低融点材料がCu、A
g及びそれらの合金から選ばれた1種以上、前記高融点
材料が、W、Mo、それらの合金及びセラミックスから
選ばれた1種以上、前記高融点金属又は合金が、W、M
o及びそれらの合金から選ばれた1種以上とすることが
出来る。
材料粉末層の上下に、それぞれ上下で粒径が対称となる
ように順次粒径を増大させて、1層又は2層以上の大粒
径高融点材料粉末層を積層し、成形する工程と、成形さ
れた積層体を焼結する工程と、得られた焼結体の前記小
粒径高融点材料粉末層に対応する層の相対密度が90%
以上の場合には、前記小粒径高融点材料粉末層に対応す
る層のほぼ中心において焼結体を切断し、得られた焼結
体の前記小粒径高融点材料粉末層に対応する層の相対密
度が90%未満の場合には切断することなく、前記焼結
体に熱伝導性の高い低融点材料を溶浸させ、低融点材料
に対する高融点材料の相対密度が連続的又は段階的に変
化している傾斜機能材料を得る工程を具備する傾斜機能
材料の製造方法を提供する。
材料粉末層の上下に、それぞれ小粒径高融点材料粉末層
を積層し、成形する工程と、成形された積層体を焼結す
る工程と、得られた焼結体の前記小粒径高融点材料粉末
層の一方を除去する工程と、前記焼結体に熱伝導性の高
い低融点材料を溶浸させ、小粒径高融点材料粉末層側か
ら大粒径高融点材料粉末層側に低融点材料に対する高融
点材料の相対密度が連続的又は段階的に変化している傾
斜機能材料を得る工程を具備する傾斜機能材料の製造方
法を提供する。
複数の高融点材料粉末層を積層し、成形する工程と、成
形された積層体を、0.17〜0.33℃/sの温度勾
配で焼結温度まで昇温する工程と、焼結温度で焼結する
工程と、得られた焼結体に熱伝導性の高い低融点材料を
溶浸させ、小粒径高融点材料粉末層側から大粒径高融点
材料粉末層側に低融点材料に対する高融点材料の相対密
度が連続的又は段階的に変化している傾斜機能材料を得
る工程を具備する傾斜機能材料の製造方法を提供する。
る。第1の発明は、高融点材料層の高相対密度側が、高
い延性を有する高融点金属又は合金により構成されてい
ることを特徴とする。
g又はそれらの合金、高融点材料としては、W、Mo又
はそれらの合金を用いることが出来る。W、Moの合金
の具体的なものとしては、Re−W合金、Re−Mo合
金、W−Mo合金などの各種合金、前記金属同士の合金
に限らず、Y2 O3 などのYを含む希土類の酸化物が分
散したMo又はW等、さらには各種セラミックス材料な
ど各種材料があげられる。
属としては、W、Mo及びその合金から選ばれた1種以
上を用いることが出来る。W及びMoの合金の具体的な
ものとしては、Re−W合金、Re−Mo合金、W−M
o合金などの各種合金などの各種材料があげられる。
と高融点金属は、同一の材料を使用してもよい。各Mo
又はWの合金の具体的組成及び組成限定理由は、下記の
通りである。
ましい。Re含量が1重量%未満では、Reの添加によ
る合金の延性、強度の向上効果が認められず、一方、5
0重量%を越えると、合金中におけるReの分散性の悪
化や密度の低下がより顕著となり、望ましくない。
ましい。Re含量が1重量%未満では、Reの添加によ
る合金の延性、強度の向上効果が認められず、一方、5
0重量%を越えると、合金中におけるReの分散性の悪
化や密度の低下がより顕著となり、望ましくない。な
お、より好ましいRe含量は、3〜30重量%である。
好ましい。Mo含量が10重量%未満では、Moの添加
による合金の延性の向上効果が認められず、一方、70
重量%を越えると、耐熱性が低下し、望ましくない。
のが好ましく、7.5〜15体積%であるのがより好ま
しい。Y2 O3 の割合が5体積%未満では、Y2 O3 の
焼結助剤としての効果を発揮することが困難となり、一
方、50体積%を越えると、得られた傾斜機能材料の機
械的強度が劣化してしまうとともに、二次加工する際の
加工性が乏しくなる。W粉末の平均粒径は、0.5〜4
μmが好ましく、2〜3μmがより好ましい。
である。 a.Y2 O3 を添加することにより、Wの強度が改善さ
れ、低融点材料の溶浸後の熱収縮に充分耐え得るように
なる。
時の結晶の粗大化による強度低下を抑えることが出来
る。 c.従来のプロセスよりも粉末成型、焼結の条件を広い
範囲で設定できるようになる。
のが好ましく、7.5〜15体積%であるのがより好ま
しい。Y2 O3 の割合が5体積%未満では、Y2 O3 の
焼結助剤としての効果を発揮することが困難となり、一
方、50体積%を越えると、得られた傾斜機能材料の機
械的強度が劣化してしまうとともに、二次加工する際の
加工性が乏しくなる。Mo粉末の平均粒径は、0.5〜
4μmが好ましく、2〜3μmがより好ましい。
W合金の場合と同様である。以上挙げた合金は、各成分
の混合粉末を用いることにより、得ることが出来る。
うにして得ることが出来る。まず、粒径の小さい高融点
金属粉末又は高融点合金用混合粉末、及び、それより順
次粒径を大きくした1層又はそれ以上の高融点材料粉末
層を順次積層し、49〜196MPaの圧力で成形す
る。次いで、水素雰囲気で、1873〜2473Kの焼
結温度で、14.4〜86.4ks焼結する。
3〜2273Kの焼結温度の下で、7.2〜28.8k
s、カプセルフリ−HIP処理を行う。その結果、密度
が高融点金属又は合金層から順次減少した焼結体が得ら
れる。
点材料の溶浸キャニングHIP処理を行う。処理条件
は、49〜294MPaの圧力、1323〜1573K
の焼結温度の下で、3.6〜18ksである。最後に、
仕上げ加工を行い、第1の発明に係る傾斜機能材料を得
ることが出来る。
された低融点材料の凝固収縮による熱応力に充分に耐
え、クラックが生ずることがない。第2の発明は、小粒
径高融点材料粉末層の上下に、それぞれ粒径が対称とな
るように順次粒径を増大させて、1層又は2層以上の大
粒径高融点材料粉末層を積層して、成形、焼結等を行う
ことを特徴とする。
結、カプセルフリ−HIP、低融点材料の溶浸キャニン
グHIP処理は、第1の発明と同様であるが、小粒径高
融点材料層の密度が90%以上の高密度である場合に、
低融点材料の溶浸処理前に、小粒径高融点材料層の中心
において、積層面に平行に切断する工程が行われる。そ
の後の溶浸処理及び仕上げ加工は、第1の発明と同様で
ある。小粒径高融点材料層の密度が90%未満の場合に
は、小粒径高融点材料層にも低融点材料の溶浸が支障な
く行われるため、低融点材料の溶浸処理前にではなく、
溶浸処理後に切断が行われる。
の分布が上下で対称の形で成形、焼結が行われたため、
反りが生じたり、小粒径高融点材料層にクラックが発生
したりすることがない。
の発明と同様のものを使用可能である。第3の発明は、
大粒径高融点材料粉末層を2層の小粒径高融点材料粉末
層により挟んで成形し、焼結することを特徴とする。即
ち、成形の困難な大粒径高融点材料粉末層を2層の小粒
径高融点材料粉末層により挟むことにより、大粒径高融
点材料粉末層にスプリングバックによりクラックが発生
することを防止するものである。
料の溶浸キャニングHIP処理を行った後、2層の小粒
径高融点材料粉末層のうちの一方を除去する。なお、高
融点材料及び低融点材料は、第1の発明と同様のものを
使用可能である。
材料粉末層の成形された積層体を、0.17〜0.33
℃/sの温度勾配で焼結温度まで昇温することを特徴と
する。即ち、昇温速度を従来よりも速めることにより、
各層の焼結開始温度の相違による影響を少なくすること
が出来、各層間におけるクラックの発生を防止すること
が出来る。
は、成形体が徐々に常温から高温になるため、各層の焼
結温度の相違の影響が顕著に表れ、各層間でクラックが
発生してしまう。一方、温度勾配が0.33℃/sを越
えると、主として成形体の中心部のガスが抜けきらない
ため、各層の密度が充分に得られなかったり、均一な焼
結が行われないという問題が生ずる。好ましい温度勾配
は、0.22〜0.28℃/sである。高融点材料及び
低融点材料は、第1の発明と同様のものを使用可能であ
る。
し、本発明をより具体的に説明する。 実施例1 この実施例は、第1の発明に係る実施例である。
合金粉末層1として、下記表1に示す5種の材料を用
い、これに更に3.0μmの粒径のW粉末層2、9.0
μmの粒径のW粉末層3を積層し、これを147MPa
の圧力で成形した。この成形体を水素雰囲気で2073
Kで28.8ks、焼結した。次いで、176MPaの
圧力、2073Kで14.4ks、カプセルフリ−HI
P処理を行った。その結果、小粒径高融点材料層1の相
対密度は、表1に示す値であり、W層2の相対密度は8
0±2%、W層3の相対密度は60±2%であった。
7.2ks、Cu溶浸キャニングHIP処理を行った。
最後に、仕上げ加工を行い、60mm四方、2mmの厚
さの層が3層積層された6種の傾斜機能材料が得られ
た。これら傾斜機能材料を研磨し、クラックの発生の有
無を染色浸透探傷により調べたところ、下記表1に示す
結果を得た。
点材料として延性の良好な金属又は合金を用いた場合に
は、いずれもクラックの発生が皆無であるのに対し、純
Wを用いた場合には、クラックの発生が認められた。
示すように、平均粒径9μmのW粉末層11、平均粒径
3μmのW粉末層12、平均粒径2μmのW粉末層1
3、平均粒径3μmのW粉末層14、平均粒径9μmの
W粉末層15を積層し、これを147MPaの圧力で成
形した。この成形体を水素雰囲気で2073Kで28.
8ks、焼結した。次いで、176MPaの圧力、20
73Kで14.4ks、カプセルフリ−HIP処理を行
った。その結果、それぞれの相対密度は、W粉末層1
1,15が60%、W粉末層12,12が80%、W粉
末層13が88%であった。なお、それぞれの層の厚さ
は、W粉末層11,12、14、15が2mm、W粉末
層13が6mmであり、全体の大きさは、30mm四
方、14mmの厚さであった。
Kで14.4ks、Cu溶浸処理を行った。最後に、仕
上げ加工を行い、10種の傾斜機能材料が得られた。こ
れら傾斜機能材料を研磨し、クラックの発生の有無を染
色浸透探傷により調べたところ、クラック発生率(クラ
ック数/試作数)は0p/10pであり、クラックは全
く観察されなかった。
2に示すW粉末層13として、平均粒径1μmのW粉末
を用いることにより、カプセルフリ−HIP処理後のW
粉末層13の相対密度を97%とし、かつカプセルフリ
−HIP処理後の焼結体を中心で切断し、各層2mmに
なるように仕上げたことをことを除いて、実施例2と同
様にして、10種の傾斜機能材料を作成した。
無を染色浸透探傷により調べたところ、クラック発生率
(クラック数/試作数)は0p/10pであり、クラッ
クは全く観察されなかった。
に示すW粉末層13として、平均粒径1μmのW粉末を
用いることにより、カプセルフリ−HIP処理後のW粉
末層13の相対密度を97%としたことをことを除い
て、実施例2と同様にして、10種の傾斜機能材料を作
成した。
無を染色浸透探傷により調べたところ、クラック発生率
(クラック数/試作数)は10p/10pであり、すべ
ての試料にクラックの発生が認められた。
から、中心層の相対密度が90%以上の高密度である場
合には、カプセルフリ−HIP処理後の焼結体を中心で
切断して、Cu溶浸処理を行う必要があることがわか
る。
すように、平均粒径3μmのW粉末層21、平均粒径9
μmのW粉末層22、平均粒径3μmのW粉末層23、
平均粒径1μmのW粉末層24、平均粒径3μmのW粉
末層25、平均粒径9μmのW粉末層26、平均粒径3
μmのW粉末層27を積層し、これを147MPaの圧
力で成形した。得られた成形体の大粒径のW粉末層2
2、26には、10個の試料につき、クラックや割れは
全く認められなかった。
8.8ks、焼結した。次いで、176MPaの圧力、
2073Kで14.4ks、カプセルフリ−HIP処理
を行った。
W粉末層21とW粉末層22との間、W粉末層26とW
粉末層27との間でそれぞれ切断し、研磨した。その
後、98MPaの圧力、1373Kで7.2ks、Cu
溶浸キャニングHIP処理を行った。最後に、仕上げ加
工を行い、60mm四方、2mmの厚さの層が3層積層
され、W粉末層22及び26に対応する層の側にCu層
が設けられた傾斜機能材料が得られた。
に、97%、80%、60%であった。 比較例2 この比較例は、第3の発明に対するものである。
末層31、平均粒径3μmのW粉末層32、平均粒径1
μmのW粉末層33、平均粒径3μmのW粉末層33、
平均粒径9μmのW粉末層34を積層し、これを147
MPaの圧力で成形した。得られた成形体の大粒径のW
粉末層31、36には、5個の試料につき、割れが認め
られた。
8.8ks、焼結した。次いで、176MPaの圧力、
2073Kで14.4ks、カプセルフリ−HIP処理
を行った。
した。その後、98MPaの圧力、1373Kで7.2
ks、Cu溶浸キャニングHIP処理を行った。最後
に、仕上げ加工を行い、60mm四方、2mmの厚さの
層が3層積層され、W粉末層31及び35に対応する層
の側にCu層が設けられた傾斜機能材料が得られた。
に、97%、80%、60%であった。実施例4及び比
較例2から、大粒径のW粉末層をそれより粒径の小さい
W粉末層で挟むことにより、成形後の割れやクラックを
防止することが出来ることがわかる。
すように、平均粒径3μmのW粉末層41、平均粒径9
μmのW粉末層42、平均粒径3μmのW粉末層43、
平均粒径1μmのW粉末層44、平均粒径3μmのW粉
末層45、平均粒径9μmのW粉末層46、平均粒径3
μmのW粉末層47を積層し、これを147MPaの圧
力で成形した。
8.8ks、焼結し、60mm×110mm×厚さ16
mmの焼結体を得た。焼結は、昇温の温度勾配を、0.
05℃/s、0.08℃/s、0.12℃/s、0.1
7℃/s、0.22℃/s、0.28℃/s、0.33
℃/s、0.38℃/s、0.42℃/sと変化させて
行った。焼結後の各層間のクラックの発生を顕微鏡によ
り観察したところ、下記表2に示す結果を得た。
0.33℃/sの温度勾配では、焼結後の各層間にクラ
ックの発生が認められないのに対し、この範囲外の温度
勾配では、いずれも各層間でクラックの発生が観察され
た。
と、高密度側に延性を有する高融点金属又は合金層が設
けられているため、傾斜機能材料は、溶浸された低融点
材料の凝固収縮による熱応力に充分に耐え、クラックが
生ずることがない。また、第2の発明によると、粒径の
分布が上下で対称の形で成形、焼結が行われているた
め、傾斜機能材料に反りが生じたり、小粒径高融点材料
層にクラックが発生したりすることがない。更に、第3
の発明によると、成形の困難な大粒径高融点材料粉末層
を2層の小粒径高融点材料粉末層により挟むことによ
り、大粒径高融点材料粉末層にスプリングバックにより
クラックが発生することが防止される。更にまた、第4
の発明によると、焼結温度への昇温速度を従来よりも速
めることにより、各層の焼結開始温度の相違による影響
を少なくすることが出来、各層間におけるクラックの発
生を防止することが出来る。
の凝固収縮の際の熱応力に耐える傾斜機能材料、及び焼
結体に反りが生じたり、クラックが発生することがない
傾斜機能材料の製造方法が提供される。
図。
図。
図。
図。
図。
23,24,25,26,31,32,33,34,3
5,41,42,43,44,45,46,47…W粉
末層
Claims (7)
- 【請求項1】 熱伝導性の高い低融点材料を含有する高
融点材料からなり、低融点材料に対する高融点材料の相
対密度が、一方の側から他方の側に連続的又は段階的に
変化している傾斜機能材料であって、前記高融点材料の
高相対密度側は、高延性又は高強度を有する高融点金属
又は合金により構成されている傾斜機能材料。 - 【請求項2】 前記低融点材料は、Cu、Ag及びそれ
らの合金から選ばれた1種以上である請求項1に記載の
傾斜機能材料。 - 【請求項3】 前記高融点材料は、W、Mo、それらの
合金及びセラミックスから選ばれた1種以上である請求
項1に記載の傾斜機能材料。 - 【請求項4】 前記高融点金属又は合金は、W、Mo及
びそれらの合金から選ばれた1種以上である請求項1に
記載の傾斜機能材料。 - 【請求項5】 小粒径高融点材料粉末層の上下に、それ
ぞれ上下で粒径が対称となるように順次粒径を増大させ
て、1層又は2層以上の大粒径高融点材料粉末層を積層
し、成形する工程と、成形された積層体を焼結する工程
と、得られた焼結体の前記小粒径高融点材料粉末層に対
応する層の相対密度が90%以上の場合には、前記小粒
径高融点材料粉末層に対応する層のほぼ中心において焼
結体を切断し、得られた焼結体の前記小粒径高融点材料
粉末層に対応する層の相対密度が90%未満の場合には
切断することなく、前記焼結体に熱伝導性の高い低融点
材料を溶浸させ、低融点材料に対する高融点材料の相対
密度が連続的又は段階的に変化している傾斜機能材料を
得る工程を具備する傾斜機能材料の製造方法。 - 【請求項6】 大粒径高融点材料粉末層の上下に、それ
ぞれ小粒径高融点材料粉末層を積層し、成形する工程
と、成形された積層体を焼結する工程と、得られた焼結
体の前記小粒径高融点材料粉末層の一方を除去する工程
と、前記焼結体に熱伝導性の高い低融点材料を溶浸さ
せ、小粒径高融点材料粉末層側から大粒径高融点材料粉
末層側に低融点材料に対する高融点材料の相対密度が連
続的又は段階的に変化している傾斜機能材料を得る工程
を具備する傾斜機能材料の製造方法。 - 【請求項7】 粒径の異なる複数の高融点材料粉末層を
積層し、成形する工程と、成形された積層体を、0.1
7〜0.33℃/sの温度勾配で焼結温度まで昇温する
工程と、焼結温度で焼結する工程と、得られた焼結体に
熱伝導性の高い低融点材料を溶浸させ、小粒径高融点材
料粉末層側から大粒径高融点材料粉末層側に低融点材料
に対する高融点材料の相対密度が連続的又は段階的に変
化している傾斜機能材料を得る工程を具備する傾斜機能
材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05021696A JP3600350B2 (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 傾斜機能材料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05021696A JP3600350B2 (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 傾斜機能材料及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09241705A true JPH09241705A (ja) | 1997-09-16 |
JP3600350B2 JP3600350B2 (ja) | 2004-12-15 |
Family
ID=12852882
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05021696A Expired - Lifetime JP3600350B2 (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 傾斜機能材料及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3600350B2 (ja) |
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1996
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