JPH09241533A - 光硬化型鈑金補修用パテ - Google Patents

光硬化型鈑金補修用パテ

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JPH09241533A
JPH09241533A JP5305996A JP5305996A JPH09241533A JP H09241533 A JPH09241533 A JP H09241533A JP 5305996 A JP5305996 A JP 5305996A JP 5305996 A JP5305996 A JP 5305996A JP H09241533 A JPH09241533 A JP H09241533A
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JP
Japan
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weight
parts
putty
sheet metal
meth
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JP5305996A
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English (en)
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Hirobumi Sonoda
博文 園田
Fujio Hara
不二雄 原
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3M Co
Original Assignee
Minnesota Mining and Manufacturing Co
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F299/00Macromolecular compounds obtained by interreacting polymers involving only carbon-to-carbon unsaturated bond reactions, in the absence of non-macromolecular monomers
    • C08F299/02Macromolecular compounds obtained by interreacting polymers involving only carbon-to-carbon unsaturated bond reactions, in the absence of non-macromolecular monomers from unsaturated polycondensates
    • C08F299/06Macromolecular compounds obtained by interreacting polymers involving only carbon-to-carbon unsaturated bond reactions, in the absence of non-macromolecular monomers from unsaturated polycondensates from polyurethanes

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人体に無害な可視光で迅速に硬化させること
ができる光硬化性1液型鈑金補修用パテを提供するこ
と。 【解決手段】 (a)ビスフェノールA型エポキシジ(メ
タ)アクリレート100重量部((a)〜(c)成分の合計量を
基準にして33.3〜73.5重量%);(b)光重合可能
な(メタ)アクリレート1〜100重量部((a)〜(c)成分
の合計量を基準にして0.5〜42.6重量%);(c)1
分子中に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有す
る光重合可能なウレタンオリゴマー35〜100重量部
((a)〜(c)成分の合計量を基準にして14.8〜49.
8重量%);及び(d)該(a)〜(c)成分の合計100重量部
に対して、光開始剤としてα−ジケトン0.01〜10
重量部、光増感剤として第3級アミン0.01〜10重
量部、そして光反応促進剤としてオニウム塩0.01〜
5重量部;を含有する光硬化型鈑金補修用パテ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光硬化型鈑金補修
用パテに関し、特に約3mm以下のへこみを修正する薄づ
けタイプのパテに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車の鈑金補修用パテは2液
型であり、使用前に主剤と硬化剤とを混合する工程が必
要である。2液型のパテは混合することにより硬化反応
が開始するため、この混合工程では主剤と硬化剤それぞ
れを所定量取り均質になるまで混合し、さらに、混合し
たパテをヘラ塗りする作業をゲル化時間内に素早く行う
必要がある。
【0003】そして、硬化反応の速度は周囲温度に著し
く影響されるので、パテのゲル化時間、可使時間及び研
磨可能時間も周囲温度に影響されて変化する。その結
果、季節により鈑金補修の作業時間が大きく異なるとい
う不都合が生じる。
【0004】さらに、一般的な中間タイプのパテでは2
0℃において可使時間6〜8分、研磨可能時間20〜3
0分を要し、ポリパテの場合は硬化にさらに時間を要す
る。これらの時間的な制限は、鈑金補修作業において大
きな負担となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題を解決するものであり、その目的とするところは、人
体に無害な可視光で迅速に硬化させることができる光硬
化性1液型鈑金補修用パテを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)ビスフェ
ノールA型エポキシジ(メタ)アクリレート100重量部
((a)〜(c)成分の合計量を基準にして33.3〜73.
5重量%);(b)光重合可能な(メタ)アクリレート1〜1
00重量部((a)〜(c)成分の合計量を基準にして0.5
〜42.6重量%);(c)1分子中に2個以上の(メタ)ア
クリロイルオキシ基を有する光重合可能なウレタンオリ
ゴマー35〜100重量部((a)〜(c)成分の合計量を基
準にして14.8〜49.8重量%);及び(d)該(a)〜
(c)成分の合計100重量部に対して、光開始剤として
α−ジケトン0.01〜10重量部、光増感剤として第
3級アミン0.01〜10重量部、そして光反応促進剤
としてオニウム塩0.01〜5重量部;を含有する光硬
化型鈑金補修用パテを提供するものであり、そのことに
より上記目的が達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いるビスフェノールA
型エポキシジ(メタ)アクリレートは、光硬化型鈑金補修
用パテのいわゆる主剤として機能する成分である。具体
的には、2,2−ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)フ
ェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタクリロキシジ
エトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタ
クリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−
ビス[4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル]プロパ
ン、ビスフェノールAジグリシジルジメタクリレート、
2,2−ビス[4−(メタクリロキシヒドロキシプロピル
ポリプロピロキシ)フェニル]プロパン等からなる群から
選択される1種類あるいはそれらの混合物が挙げられ
る。
【0008】好ましくは、そのホモポリマーのガラス転
移温度が約170℃であるビスフェノールAジグリシジ
ルジメタクリレートである。研磨性、可とう性及び耐熱
性の良好な硬化パテが得られるからである。
【0009】ここに、ガラス転移温度とは、動的粘弾性
測定装置(レオメトリックス社製「RSA−II」)を用い
て3点曲げモード及び測定周波数1Hzで測定したとき
のtanδのピーク温度である。本明細書において「パ
テ」とは、チクソトロピー性及び粘性(例えば、1000
〜2000000cps)であるが、硬化前の流動可能
な物質を指していう。他方、「硬化パテ」とは、同一物が
硬化した後の流動不可能な状態を指していう。
【0010】ビスフェノールA型エポキシジ(メタ)アク
リレートは、全重合性モノマー及びオリゴマー、すなわ
ち、上記(a)〜(c)成分の合計100重量部に対して33
〜73.5重量部、好ましくは40〜60重量部の量で
用いられる。ビスフェノールA型エポキシジ(メタ)アク
リレートの使用量が33重量部を下回ると、硬化パテの
弾性率が低くなり切削性が落ちるので、パテ用途として
は好ましくない。73.5重量部を上回るとウレタンオ
リゴマーの含有量が相対的に減少するので鈑金の補修部
に残存した旧塗膜との密着性が低下する。
【0011】本発明で用いる(メタ)アクリレートは光重
合可能なものであれば特に限定されず、複数種類を組合
わせて用いてもよい。具体的には、グリシジルメタクリ
レート、ベンジルメタクリレート、テトラヒドロフルフ
リルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート及
びt−ブチルアクリレート等が挙げられる。
【0012】水酸基、リン酸基及びカルボキシル基のよ
うな極性基を有する(メタ)アクリレートが好ましい。得
られる硬化パテの鈑金に対する密着性が良好になるから
である。
【0013】水酸基を有する(メタ)アクリレートの例に
は、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチ
ル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アク
リレート、ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート等が
挙げられる。
【0014】好ましくは、ホモポリマーのガラス転移温
度が約55℃であり、ビスフェノールAジグリシジルジ
メタクリレートと共重合することによりガラス転移温度
70〜150℃のコポリマーを提供する(例えば、ガラ
ス転移温度が115℃の70:30ビスフェノールAジ
グリシジルジメタクリレート/ヒドロキシエチルメタク
リレート(共栄社製「3000M」))ヒドロキシエチルメ
タクリレートである。
【0015】リン酸基を有する(メタ)アクリレートの例
には、日本化薬社製の「カヤマー(KAYAMER)PM
−1」、「カヤマーPM−2」及び「カヤマーPM−21」
等が挙げられる。リン酸基を有する(メタ)アクリレート
を用いることで、得られる硬化パテの鈑金に対する密着
性が特に良好になる。
【0016】好ましくは、日本化薬社製の「カヤマーP
M−21」である。これは、長鎖化合物なので、得られ
る硬化パテが可撓性となり、鈑金及び補修部に残存した
旧塗膜に対する密着性がさらに向上するからである。
【0017】但し、リン酸基を有する(メタ)アクリレー
トを用いる場合は、他の重合性モノマー及びオリゴマー
(a)及び(c)は水酸基及びグリシジル基を有しないことが
好ましい。リン酸基は水酸基及びグリシジル基と反応す
るので、パテ中に両者が存在するとパテの硬化が始ま
り、保存安定性が悪くなるからである。
【0018】水酸基やグリシジル基を有しないビスフェ
ノールA型エポキシジ(メタ)アクリレート(a)の例に
は、2,2−ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)フェニ
ル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタクリロキシジエ
トキシ)フェニル]プロパン及び2,2−ビス[4−(メタ
クリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパンが挙げられ
る。好ましくは、そのホモポリマーのガラス転移温度約
160℃の2,2−ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)
フェニル]プロパンである。
【0019】カルボキシル基を有する(メタ)アクリレー
トの例には、アクリル酸、フタル酸モノヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート及びβ−メタクリロイルオキシエ
チルヒドロキシサクシネート等が挙げられる。
【0020】本発明のパテでは、更に、1分子中に2個
以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する光重合可能
なウレタンオリゴマーを用いる。自動車の塗膜は、一般
に、補修用途では2液のアクリルウレタン系の塗料、新
車塗膜ではアクリルメラミン塗料もしくはアルキドメラ
ミン塗料が用いられている。したがって、ウレタンオリ
ゴマーのセグメントをパテに組み込むことで、鈑金の補
修部に残存した旧塗膜との密着性を得ることができる。
【0021】ウレタンオリゴマーは、全重合性モノマー
及びオリゴマー100重量部に対して14.9〜49.
8重量部、好ましくは20〜40重量部の量で用いられ
る。ウレタンオリゴマーの使用量が14.9重量部を下
回ると、鈑金の補修部に残存した旧塗膜と硬化パテとの
密着性が不十分となる。49.8重量部を上回ると、硬
化パテの弾性率が低くなり、硬化パテとしての研磨特性
が低下する。
【0022】高分子量及び低分子量の2種類のウレタン
オリゴマーを用いることが好ましい。高分子量ウレタン
オリゴマーは長鎖化合物なので、得られる硬化パテが可
撓性となり、鈑金及び塗膜に対する密着性がさらに向上
するからである。他方、低分子量ウレタンオリゴマー
は、硬化パテの架橋密度を上げ、高温特性を向上させ
る。
【0023】高分子量ウレタンオリゴマーは、5000
以上、好ましくは8000〜10000の数平均分子量
を有する。高分子量ウレタンオリゴマーの数平均分子量
が5000を下回ると、得られる硬化パテの可撓性が劣
る。
【0024】高分子量ウレタンオリゴマーの具体例に
は、日本化薬社製のUV硬化型ウレタンアクリレート
「UX−2201」、「UX−3301」及び「UX−71
01」、及び新中村化学社製のウレタンオリゴマー「UA
−4000」等が挙げられる。好ましくは、新中村化学
社製の分子量約8000のウレタンオリゴマー「UA−
4000」である。
【0025】高分子量ウレタンオリゴマーは、全重合性
オリゴマー100重量部に対して40〜100重量部、
好ましくは50〜70重量部の量で用いられる。高分子
量ウレタンオリゴマーの使用量が40重量部を下回る
と、鈑金の補修部に残存した旧塗膜と硬化パテとの密着
性が不十分となる。
【0026】低分子量ウレタンオリゴマーは1500以
下、好ましくは1000〜1500の数平均分子量を有
する。
【0027】低分子量ウレタンオリゴマーの具体例に
は、新中村化学社製のNKオリゴウレタン「U−6H
A」、「U−324A」、「UA−122P」及び「UA−5
201」等が挙げられる。好ましくは、新中村化学社製
の分子量約1100の2官能ポリカーボネートジオール
変性ウレタンプレポリマー「UA122P」及び同社製の
分子量約590の4官能ウレタンオリゴマー「U−4H
A」である。
【0028】低分子量ウレタンオリゴマーは、全重合性
オリゴマー100重量部に対して0〜60重量部、好ま
しくは30〜50重量部の量で用いられる。低分子量ウ
レタンオリゴマーの使用量が60重量部を上回ると、高
分子量ウレタンオリゴマーの含有量が相対的に減少する
ので得られる硬化パテの可撓性が低下し、鈑金の補修部
に残存した旧塗膜と硬化パテとの密着性が不十分とな
る。
【0029】本発明のパテには当業者に知られた種々の
光重合触媒を含有させ得る。良好な光硬化性を得るた
め、少なくとも、光開始剤、光増感剤及び光反応促進剤
を含有させることが好ましい。
【0030】好ましい光開始剤はα−ジケトンであり、
最大吸収波長が可視光域にあるものが特に好ましい。
【0031】具体的には、ジアセチル、アセチルベンゾ
イル、ベンジル、カンファーキノン、α−ナフチル、p,
p'−ジメトキシベンジル、2,3−ペンタンジオン、1,
2−フェナントレンキノン、1,4−フェナントレンキ
ノン、3,4−フェナントレンキノン、9,10−フェナ
ントレンキノン及びナフトキノン等からなる群から選択
される1種類あるいはそれらの混合物が挙げられる。好
ましくはカンファーキノンである。
【0032】α−ジケトンは、全重合性モノマー及びオ
リゴマー100重量部に対して0.01〜10重量部、
好ましくは0.1〜5重量部の量で用いられる。α−ジ
ケトンの使用量が0.01重量部を下回ると、光開始効
率が極めて小さく、実使用上問題となる。10重量部以
上では保存安定性に劣ることになる。
【0033】又、この場合、α−ジケトンと組合わせて
用いるのに好ましい光増感剤は第3級アミンである。
【0034】具体的には、N,N−ジメチルアニリン、
N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トル
イジン、N,N−ジメチルアミノ−p−安息香酸エチル、
N,N−ジヒドロキシエチルアニリン、トリエチルアミ
ン及びN,N−ジメチルヘキシルアミン等からなる群か
ら選択される1種類あるいはそれらの混合物が挙げられ
る。好ましくは芳香族基に直接Nが置換した化合物で、
N,N−ジメチルアミノ−p−安息香酸エチルである。
【0035】第3級アミンは、全重合性モノマー及びオ
リゴマー成分100重量部に対して0.01〜10重量
部、好ましくは0.1〜5重量部の量で用いられる。第
3級アミンの使用量が0.01重量部を下回ると、光開
始効率が極めて小さく、実使用上問題となる。10重量
部以上では保存安定性に劣ることになる。
【0036】好ましい光反応促進剤はオニウム塩であ
る。
【0037】具体的には、トリフェニルスルホニウムヘ
キサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウ
ムヘキサフルオロホスフェイト、ジフェニルヨードニウ
ムヘキサフルオロホスフェイト等からなる群から選択さ
れる1種類あるいはそれらの混合物が挙げられる。
【0038】オニウム塩は、全重合性モノマー及びオリ
ゴマー成分100重量部に対して0.01〜5重量部、
好ましくは0.1〜1重量部の量で用いられる。オニウ
ム塩の使用量が0.01重量部を下回ると、光反応促進
効率が極めて小さく、実使用上問題となる。5重量部以
上では保存安定性に劣ることになる。
【0039】本発明のパテには光透過性を阻害しないフ
ィラーを含有させうる。光透過性の高いフィラーが好ま
しい。フィラーは耐衝撃性の向上、チクソトロピー性の
付与、硬化収縮の防止、研磨特性の向上のために用いら
れる。
【0040】具体的には、無機質小中空球体フィラー、
超微粒子酸化亜鉛、超微粒子酸化チタン及び超微粒子硫
酸バリウム等が挙げられる。好ましい無機質小中空球体
フィラーは、ソーダ石灰硼珪酸ガラスからなるガラスバ
ブルである。具体的には、ミネソタ・マイニング・アン
ド・マニュファクチュアリング社製の「グラスバブルズ」
が挙げられる。このようなガラスバブルは10〜100
μm、好ましくは40〜80μmの平均粒子径を有する。
【0041】ガラスバブルは、全重合性モノマー及びオ
リゴマー成分100重量部に対して5〜20重量部、好
ましくは10〜15重量部の量で用いられる。ガラスバ
ブルの使用量が20重量部を上回ると得られるパテの伸
びがなくなり、硬化パテの表面に凹凸を生ずることとな
る。5重量部以下になると硬化収縮の防止等の効果が得
られない。
【0042】また、これに加えて、平均粒子径約0.0
2μmで、かつ光透過性の高い超微粒子状の酸化亜鉛を
本発明のパテに含有させてもよい。そのことにより、良
好なヘラ付け性、及びきめ細やかな補修表面が得られ
る。酸化亜鉛は、一般に0.1〜20重量部、好ましく
は5〜10重量部添加することができる。
【0043】本発明のパテにはチクソトロピー性付与剤
を含有させうる。チクソトロピー性付与剤は、パテの流
動性及びヘラ付け性の制御、及びフィラーの沈降防止の
ために用いられる。
【0044】具体的には、粒子表面に存在するシラノー
ル基の相互作用でチキソトロピー性を付与する微小粒子
の高純度無水シリカ等が挙げられる。好ましくは、表面
を疎水処理した粒子径7〜30nm程度の微粒子シリカで
ある。表面を疎水処理した微粒子シリカを用いるとガラ
スバブルの沈降が防止される効果がある。このようなシ
リカは、例えば、日本アエロジル社より商品名「アエロ
ジル」として市販されている。
【0045】チクソトロピー性付与剤は、全重合性モノ
マー及びオリゴマー成分100重量部に対して0.1〜
10重量部、好ましくは5〜8重量部の量で用いられ
る。チクソトロピー性付与剤の使用量が0.1重量部を
下回ると特にフィラーの沈降防止の効果がなくなる。1
0重量部を上回ると流動性が悪くなりヘラ付けし難くな
る。
【0046】本発明のパテには、金属に対する密着性を
向上するためにシランカップリング剤を添加することが
できる。例えば、γ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシランを全重量性モノマー及びオリゴマー成分10
0重量部に対して、0.1〜5重量部、好ましくは0.
5〜1.0重量部程度添加する。
【0047】上述のビスフェノールA型エポキシジ(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリレート、ウレタンオリ
ゴマー、光重合触媒、フィラー及びチクソトロピー性付
与剤等の成分を当業者に知られた適当な方法で混合する
ことにより本発明のパテが得られる。例えば、上述の全
成分を真空撹拌機を用いて脱泡しながら混練すればよ
い。
【0048】鈑金を補修する際には、まず、得られたパ
テを鈑金の補修部分にヘラ付けする。一回で付けるパテ
の厚さは3mm以下とすることが好ましい。この厚さが3
mmを上回ると光の透過性が不十分となって硬化に時間が
かかり、更にはパテが完全に硬化しない怖れがある。
【0049】次いで、ヘラ付けしたパテを光照射するこ
とにより硬化させる。作業の安全のため可視光を用いる
ことが好ましい。用いる可視光の波長は重合性モノマー
及びオリゴマー成分及び光重合触媒の種類により変化す
るが、一般に、300〜1200nm、特に400〜50
0nmの波長の可視光が好ましい。
【0050】このような光を出す照射源には、ハロゲン
ランプ、キセノンランプ、タングステンフィラメント電
球、カーボンアーク灯、蛍光燈及び水銀ランプ等が挙げ
られる。照射距離は、一般に10〜30cm、照射時間
は、一般に1〜10分とされる。太陽光を光源として用
いてもよい。
【0051】硬化パテは当業者に知られた方法で研磨さ
れ、補修表面が形成される。
【0052】
【実施例】以下の実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されない。尚、以下の
実施例においては、特に断らない限り、「部」は重量基準
である。
【0053】実施例1 ビスフェノールAジグリシジル(メタ)アクリレート42
部、ヒドロキシエチルメタクリレート18部、新中村化
学社製のウレタンオリゴマー「UA4000」20部、新
中村化学社製のウレタンオリゴマー「UA122P」20
部、カンファーキノン0.25部、N,N’−ジメチル
アミノ−p−安息香酸エチル0.25部、トリフェニル
スルホニウムヘキサフルオロホスフェート0.25部、
平均粒子径40μmのガラスバブル15部及びアエロジ
ルR972の7部を容器に入れ、真空撹拌機を用いて脱
泡しながら均一に混練し、パテを調製した。
【0054】厚さ0.7mmの鋼板(日本テストパネル工
業社製「SPCC−SB」)を80番程度の研磨材で軽く
研磨し、日本ペイント社製塗面洗浄剤「シリコンオフ」で
脱脂後、パテを厚さ1mmにヘラ付けした。次いで、ヘラ
付けしたパテを360Wのハロゲンスポットライト2個
を用いて距離20cmから5分間光照射して硬化させた。
【0055】パテの硬化時間、硬化パテの研磨性、及び
鈑金及び塗膜への密着性を以下の方法により試験した。
結果を表1に示す。
【0056】硬化時間 雰囲気温度を5℃、25℃及び35℃として、上述のよ
うに厚さ1mmにヘラ付けしたパテを360Wのハロゲン
スポットライト2個を用いて距離20cmから光照射し、
完全に硬化するまでの時間を測定した。 研磨性試験 クロスカット試験機及びタングステン針を用いて500
gの荷重で硬化パテを1回切削した。切削跡の深さを表
面粗さ計を用いて3箇所測定し、その平均値を評価値と
した。
【0057】鈑金及び塗膜に対する密着性試験 日本テストパネル工業社製の2.5cm×10cm、厚さ
0.8mmの防錆鋼板「エクセライト」、及び日本テストパ
ネル工業社製の2.5cm×10cm、厚さ0.8mmの鋼板
「SPCC−SB」に2液のアクリルウレタン塗料を塗装
した塗装板を試験板とした。
【0058】上述の操作と同様にして、両試験板の表面
に2.5cm×2.5cm、厚さ1mmの硬化パテをそれぞれ
形成した。次いで、形成した硬化パテの表面をエポキシ
接着剤を用いて、同一処理を行った同一形状の試験板と
それぞれ接着した。
【0059】次いで、オリエンテック社製の「テンシロ
ン」装置を用いて、硬化パテが形成された試験板と後に
硬化パテの表面に接着した試験板とを5mm/分の速度で
引き離し、パテの剪断接着強度を測定した。
【0060】実施例2 ウレタンオリゴマー「UA122P」の代わりに新中村化
学社製のウレタンオリゴマー「U−4HA」20部を用い
ること以外は実施例1と同様にしてパテを調製し、評価
した。結果を表1に示す。
【0061】実施例3 ウレタンオリゴマー「UA122P」を用いず、ウレタン
オリゴマー「UA4000」の使用量を40部とすること
以外は実施例1と同様にしてパテを調製し、評価した。
結果を表1に示す。
【0062】実施例4 ビスフェノールAジグリシジル(メタ)アクリレートの代
わりに2,2−ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)フ
ェニル]プロパン(新中村化学社製「BPE−100」)4
2部を、そしてヒドロキシエチルメタクリレートの代わ
りにリン酸基を有するメタアクリレート(日本化薬社製
「PM−21」)18部を用いること以外は実施例1と同
様にしてパテを調製し、評価した。結果を表1に示す。
【0063】比較例1 市販の2液型ポリパテ(関西ペイント社製「SUパテ」)を
用いた。主剤は主成分としてポリエステル樹脂とスチレ
ンモノマーとを含有する。硬化剤は過酸化物である。主
剤100部と硬化剤2部とを秤量し、ヘラを用いて均一
に混合した。
【0064】上述と同様にして調製した2種類の試験板
にパテを厚さ1mmにヘラ付けした。次いで、ヘラ付けし
たパテを放置して硬化させた。硬化に際しては、5℃、
25℃及び35℃の周囲温度でそれぞれ保持し、パテの
硬化時間を測定した。
【0065】硬化パテの研磨性、及び鈑金及び塗膜に対
する密着性を実施例1と同様にして試験した。結果を表
1に示す。
【0066】比較例2 関西ペイント社製「SUパテ」の代わりに日本ペイント社
製「プラチナスター」を用いること以外は比較例1と同様
にしてパテを調製し、評価した。結果を表1に示す。
【0067】
【表1】 硬化時間(分) 研磨性(μm) 密着性(kgf/cm2) 5℃ 25℃ 35℃ 防錆鋼板 塗装板 実施例1 5 5 5 178 35 >43 実施例2 5 5 5 165 30 >33 実施例3 5 5 5 162 30 >38 実施例4 5 5 5 183 36 >40 比較例1 100 30 10 128 43 >40比較例2 75 20 8 163 35 >38
【0068】実施例1〜4のパテは、周囲温度に依存せ
ず硬化時間は5分間と短時間である。また、研磨性も優
れている。これに対し、比較例1及び2の市販のパテは
硬化時間が長く、しかも周囲温度に依存して変化し、作
業性に劣る。
【0069】
【発明の効果】人体に無害な可視光で迅速に硬化させる
ことができる光硬化性1液型鈑金補修用パテが提供され
た。本発明に係る光硬化型樹脂を自動車補修のパネル補
正用パテとして用いれば、1液であり、可視光照射にて
きわめて早く硬化密着させることができるので、従来の
パテと比較して作業性も良く、補修時間の短縮につなが
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 3/10 C09K 3/10 E // C09D 5/04 PPV C09D 5/04 PPV 5/34 PRC 5/34 PRC

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ビスフェノールA型エポキシジ(メ
    タ)アクリレート100重量部((a)〜(c)成分の合計量を
    基準にして33.3〜73.5重量%); (b)光重合可能な(メタ)アクリレート1〜100重量部
    ((a)〜(c)成分の合計量を基準にして0.5〜42.6
    重量%); (c)1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基
    を有する光重合可能なウレタンオリゴマー35〜100
    重量部((a)〜(c)成分の合計量を基準にして14.8〜
    49.8重量%);及び (d)該(a)〜(c)成分の合計100重量部に対して、光開
    始剤としてα−ジケトン0.01〜10重量部、光増感
    剤として第3級アミン0.01〜10重量部、そして光
    反応促進剤としてオニウム塩0.01〜5重量部;を含
    有する光硬化型鈑金補修用パテ。
  2. 【請求項2】 前記ウレタンオリゴマー(c)が、該(c)成
    分100重量部に対して、 (i)分子量5000以上の高分子量ウレタンオリゴマー
    40〜100重量部;及び (ii)分子量1500以下の低分子量ウレタンオリゴマー
    0〜60重量部;から成る請求項1記載の光硬化型鈑金
    補修用パテ。
  3. 【請求項3】 前記(a)〜(c)成分の合計100重量部に
    対して、 (e)光透過性の高いフィラー5〜20重量部;及び (f)チクソトロピー性付与剤0.1〜10重量部;をさ
    らに含有する請求項1記載の光硬化型鈑金補修用パテ。
  4. 【請求項4】 前記フィラーが、ソーダ石灰硼珪酸ガラ
    スからなる平均粒子径10〜100μmのガラスバブル
    である請求項3記載の鈑金補修用パテ。
  5. 【請求項5】 前記チクソトロピー性付与剤が、表面に
    シラノール基を持ち表面を疎水処理した平均粒子径7〜
    30nmの微粒子シリカである請求項3記載の鈑金補修用
    パテ。
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