JP6822515B2 - 光硬化性樹脂組成物並びにそれを用いた光硬化性遮光塗料、光漏洩防止材、液晶表示パネル及び液晶表示装置、並びに光硬化方法 - Google Patents

光硬化性樹脂組成物並びにそれを用いた光硬化性遮光塗料、光漏洩防止材、液晶表示パネル及び液晶表示装置、並びに光硬化方法 Download PDF

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Description

本発明は、光硬化性樹脂組成物並びにそれを用いた光硬化性遮光塗料、光漏洩防止材、液晶表示パネル及び液晶表示装置、並びに光硬化方法に関する。さらに詳しくは、LED光源に基づく光照射による硬化に適した光硬化性樹脂組成物、それを用いた光硬化性遮光塗料及び光漏洩防止材に関し、これらを用いた液晶表示パネル及び液晶表示装置、並びに光硬化方法に関する。
光硬化性樹脂組成物は、種々の分野で使用されている。該組成物効果には、当然に光の照射が必要であるが、最近、省エネの一環として、その光源の省力化が要望されている。そこで、注目されているのが、LED光源であり、特に、LEDによる紫外線波長365nmの光の照射が注目されており、それに適した光硬化性樹脂組成物の提供が急務である。
例えば、光硬化性樹脂組成物の応用として、特許文献1に記載されるような、耐湿性やヒートサイクル性を要求される分野での保護コーティングとしての使用があり、液晶ディスプレイ又はそのモジュールへの利用が図られている。
また、液晶表示装置は、液晶表示パネルと該液晶表示パネルを裏面から照明するバックライトで構成されている。そして、これらを筐体内に組み込む際には、バックライトの照明光が、液晶表示パネルの画像表示領域のみから透過し、例えば、液晶表示パネルと筐体との隙間などから漏出するのを抑制することが必要である。しかも、液晶表示装置においては、液晶表示装置の画面枠に対する狭額縁の要求があるため、額縁部分における筐体と液晶表示パネルとの隙間からの光漏れが発生し易くなる。
そこで、光漏れ対策としては、特許文献2のように、遮光性両面接着シートをバックライトと液晶表示パネルとの間の周辺部に配置する方法、特許文献3のように、光反射防止膜または光反射防止テープやスプレーなどで吹き付ける黒色の塗料などの光漏洩防止材(遮光材料)をバックライトを収納するためのケースと液晶表示パネルとの間に配置する方法等が提案されている。
しかしながら、これらの方法では遮光シートの幅が狭くなると配置する作業が煩雑になり、寸法精度や作業に時間がかかるという問題が生じ、また、遮光性塗料を塗布する方法の場合、溶剤乾燥型や加熱硬化型は、塗料を完全に乾燥硬化させる為に、高温度処理、また長時間処理が必要である。一方、短時間処理、例えば数秒〜数分での硬化が可能な光硬化性遮光塗料が開発されているが、遮光に必要な膜厚(例えば、数百μm程度)を硬化させる光硬化性遮光材料は得られていない。
国際公開WO2012/090298公報 特開2002−98945号公報 特開2006−154870号公報
本発明は、第一に、LED光源による硬化、特に、LEDによる紫外線波長365nm付近又は405nm付近の波長を主に含む光の照射による硬化に適した光硬化性樹脂組成物を提供するものであり、第二に、遮光に有用な光硬化性樹脂組成物、光硬化性遮光塗料及び光漏洩防止剤を提供するものであり、さらに、これらを利用した液晶パネル及び液晶表示装置、並びに光硬化方法を提供するものである。
本発明は、次のものに関する。
1. (A)数平均分子量が100〜10,000の重合性不飽和基を有する樹脂、(B)重合性不飽和基を有する単量体および(C)光重合開始剤を(A)と(B)の総計100質量部に対して、1〜10質量部を含有してなるLED光源の照射により硬化させるための光硬化性樹脂組成物。
2. (B)成分が、(A)成分50質量部に対して、1〜50質量部を含有する項1に記載の光硬化性樹脂組成物。
3. さらに、(D)チオール化合物を上記(A)と(B)の総計100質量部に対して1〜20質量部を含有する項1又は2のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物。
4. さらに、(E)平均粒子径が15μm以下で遮光性を有するフィラーを、(A)成分と(B)成分の総計100質量部に対して、1〜50質量部含有する項1〜3のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物。
5. さらに、(F)ロイコ化合物を、(A)成分と(B)成分の総計100質量部に対して、0.1〜3.0質量部含む項1〜4のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物。
6. 項4又は5のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物を含む光硬化性遮光塗料。
7. 項4又は5のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物を含む光漏洩防止材。
8. 項6に記載の光硬化性遮光塗料又は項7に記載の光漏洩防止材をパネル外周に塗布し、遮光した液晶表示パネル。
9. 項8に記載された液晶表示パネルを用いた液晶表示装置。
10.項1〜5に記載の光硬化性樹脂組成物、項6記載の光硬化性遮光塗料及び項7記載の光漏洩防止材のいずれかにLED光源に基づく365nm付近又は405nm付近の波長を主に含む光を照射することを特徴とする光硬化方法。
本発明に係る光硬化性樹脂組成物は、LED光源の照射による硬化、特に、LEDによる紫外線波長365nm付近又は405nm付近の波長を主に含む光の照射による硬化に適しており、優れた硬化性を示す。特に、(D)成分〔チオール化合物〕を含むことにより、表面硬化性に優れ、さらに、(E)成分〔遮光のためのフィラー〕を含むことにより、LED光源により短時間処理で遮光に必要な膜厚を硬化させることが可能である。また、(F)成分〔ロイコ化合物〕を含むことにより、紫外線を照射することによって色が変化することで、硬化したことを確認できる光硬化性樹脂組成物とすることができる。このような樹脂組成物を遮光塗料又は光漏洩防止剤として液晶パネル側面部へ塗布することで光漏れを抑制した液晶表示装置を提供することができる。また、本発明の光硬化方法によれば、LED光源を用いて、効果的に光硬化させるこができる。
以下に本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
(A)数平均分子量が100〜10,000の重合性不飽和基を有する樹脂の具体例としては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレート、トリス(メタクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレートなどがある。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
数平均分子量が小さすぎると成膜性が劣るようになり、大きすぎると樹脂組成物の粘度が高くなり塗装性に劣る傾向がある。上記の数平均分子量は、300〜8,000の範囲にあることがより好ましい。
数平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、標準物質(例えば、標準ポリスチレン)の検量線を用いて、測定することができる。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート又はメタクリレート」を意味する。
前記ウレタン(メタ)アクリレートは、多価イソシアネート化合物又はイソシアネート基を有するポリウレタンとヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート又はアクリル酸、メタクリル酸若しくはカルボキシル基を有する(メタ)アクリレートとを反応させて得ることができる。
多価イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、水素添加されたトリレンジイソシアネート、水素添加されたキシリレンジイソシアネート、水素添加されたジフェニルメタンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等のジイソシアネート、さらには上記したジイソシアネートの重合体、又は、ジイソシアネートの尿素変性体、ビュレット変性体等がある。
上記したイソシアネート基を有するポリウレタンは、多価アルコール化合物と上記のような多価イソシアネート化合物とを多価イソシアネート化合物過剰で反応させて得られ、通常、両末端にイソシアネート基を有する。多価アルコールとしては、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ポリ1,2−ブチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、エチレングリコール−プロピレングリコール・ブロックコポリマー、エチレングリコール−テトラメチレングリコールコポリマー、メチルペンタンジオール変性ポリテトラメチレングリコール、プロピレングリコール変性ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加体、水添ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加体、ビスフェノールFのプロピレンオキシド付加体、水添ビスフェノールFのプロピレンオキシド付加体等がある。
水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、エチレングリコール−プロピレングリコール・ブロックコポリマーモノアクリレート、エチレングリコール−テトラメチレングリコールコポリマーモノアクリレート、カプロラクトン変性モノアクリレート(商品名プラクセルFAシリーズ、ダイセル化学(株)製)、ペンタエリスリトールトリアクリレート等のアクリル酸誘導体、2−ヒドロキエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、エチレングリコール−プロピレングリコール・ブロックコポリマーモノメタクリレート、エチレングリコール−テトラメチレングリコールコポリマーモノメタクリレート、カプロラクトン変性モノメタクリレート(商品名プラクセルFMシリーズ:ダイセル化学(株)製)、ペンタエリスリトールトリメタクリレート等のメタクリル酸誘導体等がある。
また、上記と同様のポリウレタンであるが、多価アルコール過剰で反応させて得られる末端に水酸基を有するポリウレタンを、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシル基を有する(メタ)アクリレート、グリシジル基を有する(メタ)アクリレート又はイソシアネート基を有する(メタ)アクリレートと反応させることによりを得ることもできる。
本発明おいて、カルボキシル基を有する(メタ)アクリレートとしては、2−カルボキシエチルアクリレート、3−カルボキシプロピルアクリレート、2−カルボキシエチルメタクリレート、3−カルボキシプロピルメタクリレート等がある。グリシジル基を有する(メタ)アクリレートとしては、グリシシジルアクリレート、グリシシジルメタクリレート等がある。また、イソシアネート基を有する(メタ)アクリレートとしては、アクリロイルオキシエチルイソシアネート、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート等のアクリロイルオキシアルキルイソシアネート又はメタクリロイルオキシアルキルイソシアネート、前記したウレタン(メタ)アクリレートで遊離のイソシアネート基を有するものなどがある。
前記ポリエステル(メタ)アクリレートは、例えば、末端が水酸基であるポリエステルの(メタ)アクリレートである。詳しくは、ポリエステルポリオールとアクリル酸又はメタクリル酸、2−カルボキシエチルアクリレート、3−カルボキシプロピルアクリレート、カルボキシル基を有する(メタ)アクリレート又はグリシジル基を有する(メタ)アクリレート又はイソシアネート基を有する(メタ)アクリレートを反応させることによりポリエステル(メタ)アクリレートを得ることができる。両末端が水酸基であるポリエステルのジ(メタ)アクリレートが特に好ましい。ポリエステルポリオールは、飽和酸と多価アルコールを反応させて製造することができる。飽和酸としては、アゼライン酸、アジピン酸、セバチン酸等の脂肪族ジカルボン酸があり、多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等がある。
また、飽和酸と多価アルコールを反応させてポリエステルポリカルボン酸を作製し、水酸基を有する(メタ)アクリレート又はイソシアネート基を有する(メタ)アクリレート又はグリシシジル(メタ)アクリレートを反応させることによりポリエステル(メタ)アクリレートを得ることができる。この場合、特に、ポリエステルポリカルボン酸と水酸基を有する(メタ)アクリレートの反応物が好ましい。
前記エポキシ(メタ)アクリレートとしては、エポキシ樹脂とアクリル酸、メタクリル酸又はカルボキシル基を有する(メタ)アクリレートを反応させて得られる末端にアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を1個又は2個有する樹脂を使用することができる。
本発明に用いられる(B)成分である重合性不飽和基を有する単量体としては、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、p−ターシャリーブチルスチレン、クロルスチレン、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、2−ヒドロオキシエチルメタクリレート、2−ヒドロオキシプロピルメタクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、メタクリル酸とカージュラE−10(シェル化学社製、高級脂肪酸のグリシジルエステルの商品名)の反応物などの1官能性のメタクリル酸エステル、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレートなどの2官能性のメタクリル酸エステル、トリメチロールプロパントリメタクリレートなどの3官能性のメタクリル酸エステル、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−ヒドロオキシエチルアクリレート、2−ヒドロオキシプロピルアクリレート、アクリル酸とカージュラE−10の反応物などの1官能性のアクリル酸エステル、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートなどの2官能のアクリル酸エステル、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートなどの3官能性のアクリル酸エステル、ペンタエリスリトールテトラアクリレートなどの4官能性のアクリル酸エステル、ペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどの6官能性のアクリル酸エステルなどが用いられ、これらの2種以上を組み合わせて使用できる。
これら(B)重合性不飽和基を有する単量体の配合割合は、硬化速度と塗料の粘度、および塗膜の可とう性の点から前記の(A)成分50質量部に対して、1〜50質量部の範囲が好ましく、20〜50質量部の範囲がより好ましい。
また、(B)重合性不飽和基を有する単量体の中で、重合性二重結合を3個以上有する単量体(B−1)と重合性二重結合が2個以下である単量体(B−2)を併用することが好ましい。その配合割合は、(B−1)成分/(B−2)成分が質量比で10/90〜75/25の範囲であることが好ましい。この比が小さすぎると硬化物の強度が小さくなる傾向があり、この比が大きすぎると硬化物がもろくなる傾向がある。
(C)成分である光重合開始剤は、増感剤と呼ばれるものも包含される。かかる光重合開始剤の具体例としては、アクリジン又は分子内に少なくとも1つのアクリジニル基を有するアクリジン系化合物、ベンゾフェノン、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)等のN,N’−テトラアルキル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン、アルキルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインアルキルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン、アルキルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物、オニウム塩などが挙げられる。これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。これら(C)光重合開始剤の配合割合は、硬化速度と造膜性、および塗膜の可とう性の点から前記の(A)成分と(B)成分の総量100質量部に対して0.1〜15質量部が好ましく、0.1〜10質量部の範囲がより好ましい。この配合割合が0.1質量部未満であると、光硬化が不十分となる傾向にあり、15質量部を超えると、得られる硬化物の特性(深部硬化性、可とう性及び密着性等)が全般的に低下する傾向にある。
本発明に係る光硬化性樹脂組成物には、好ましくは、(D)成分としてチオール化合物が配合される。これを配合することにより、特に、光硬化性樹脂組成物の硬化に際し、硬化物の表面硬化性が優れる。(D)成分〔チオール化合物〕の具体例としては、チオール基を2個以上有する化合物であれば種々の化合物が使用できる。具体的には、単純なチオールの他に、チオグリコール酸誘導体及びメルカプトプロピオン酸誘導体等が挙げられる。単純なチオールとしては、o−,m−又はp−キシレンジチオール等が挙げられる。チオグリコール酸誘導体としては、エチレングリコールビスチオグリコレート、ブタンジオールビスチオグリコレート、ヘキサンジオールビスチオグリコレート等が挙げられる。メルカプトプロピオン酸誘導体としては、エチレングリコールビスチオプロピオネート、ブタンジオールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート及びトリヒドロキシエチルトリイソシアヌール酸トリスチオプロピオネート等が挙げられる。
(D)成分としては、チオール基を2個以上有する化合物が、硬化性に優れるため好ましい。
(D)成分の配合量は、上記(A)成分と(B)成分の総計100質量部に対して1〜20質量部とすることが好ましく、5〜15質量部とすることが特に好ましい。(D)成分が少なすぎると表面硬化性の改善効果が小さくなり、多すぎると硬化物がもろくなる傾向がある。
本発明に係る光硬化性樹脂組成物に遮光性を付与するために、(E)成分として遮光性を有するフィラーを配合することが好ましい。このフィラーの具体例としては、シリコーンレジンパウダー、シリコーンゴムパウダー、シリコーンゴムパウダーの表面をシリコーンレジンで被覆した複合パウダー、アルミナ、ジルコニア、セラミック微粉、タルク、マイカ、窒化ホウ素、カオリン、又は硫酸バリウム等を使用することができる。
遮光性の観点から、本発明に使用される(E)成分としては平均粒子径が15μm以下のものが好ましく、さらに平均粒子径が10μm以下のものがより好ましい。平均粒子径が15μmを超えると、遮光性が劣るようになる。また、遮光性の観点から、平均粒径は、0.5μm以上であることが好ましく、0.7μm以上であることがより好ましい。なお、本明細書で記載する「平均粒子径」は、光散乱法による測定によって得られる値とする。
(E)成分の配合割合は(A)成分と(B)成分の総量100質量部に対して1〜50質量部、好ましくは1〜20質量部配合することが好ましい。該配合割合が1質量部未満では遮光の効果が小さくなる傾向があり、50質量部を越えても取り立てて遮光性に更なる効果が見られず、また粘度が上昇し取り扱いが難しくなる傾向がある。
硬化したこと又は硬化のための光が照射されたことを確認するため、(F)ロイコ化合物を使用することが好ましい。(F)成分であるロイコ化合物としては、例えばトリス(4−ジメチルアミノフェニル)メタン[ロイコクリスタルバイオレット]、トリス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン、ロイコマラカイトグリーン、ロイコアニリン、ロイコメチルバイオレット等が挙げられる。かかる(F)ロイコ化合物を使用する場合は、その配合割合は(A)成分と(B)成分の総量100質量部に対して0.1〜3.0質量部、好ましくは0.1〜2.0質量部配合することが好ましい。該配合割合が0.1質量部未満では光硬化後の着色が薄くなり、これによる遮光の効果が小さく、3.0質量部を越えても取り立てて効果が見られない。
本発明の光硬化性遮光塗料又は光漏洩防止剤は、前記の(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)の各成分を配合することによって得られ、好ましくはさらに(F)成分が配合される。
また、本発明に係る光硬化性樹脂組成物、光硬化性遮光塗料又は光漏洩防止剤には、必要に応じて、カップリング剤、重合禁止剤、着色剤、レベリング剤などを添加することができる。
カップリング剤としては、チタネート系カップリング剤およびシラン系カップリング剤があり、チタネート系カップリング剤は、少なくとも炭素数1〜60のアルキレート基を有するチタネート系カップリング剤、アルキルホスファイト基を有するチタネート系カップリング剤、アルキルホスフェート基を有するチタネート系カップリング剤もしくはアルキルパイロホスフェート基を有するチタネート系カップリング剤等が挙げられる。具体的にはイソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネートなどが挙げられる。
またシラン系カップリング剤は、アミノ系シランカップリング剤、ウレイド系シランカップリング剤、ビニル系シランカップリング剤、メタクリル系シランカップリング剤、エポキシ系シランカップリング剤、メルカプト系シランカップリング剤及びイソシアネート系シランカップリング剤等が挙げられる。具体的には、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシランなどが挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ベンゾキノン、p−tert−ブチルカテコール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、ピロガロール等のキノン類、その他一般に使用されているものが用いられる。
消泡剤としては例えば、シリコーン系オイル、フッ素系オイル、ポリカルボン酸系ポリマーなど一般に使用されているものが挙げられる。
着色剤として、黒色染料〔例えば、OPLAS Black 833(オリエント化学工業株式会社製)〕を配合すると、光硬化性樹脂組成物に光を照射しても硬化が不十分になる可能性があるので、注意を要する。
レベリング剤としては、一般に知られたものが使用でき、例えば、UV−3570(ビックケミー・ジャパン株式会社製、アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン)などが好ましい。レベリング剤は、(A)成分と(B)成分の総量100質量部に対して0.01〜10質量部配合することが好ましい。
本発明に係る光硬化性樹脂組成物、光硬化性遮光塗料又は光漏洩防止剤は、液晶表示パネル側面部にディスペンサー装置等で塗布され、それぞれの目的に応じて利用される。この際、樹脂組成物の硬化のためには、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等を光源としたランプ方式およびLED方式のUV照射装置を用い、必要量の紫外線を照射し硬化させることができる。
本発明に係る光硬化性樹脂組成物、光硬化性遮光塗料又は光漏洩防止剤は、硬化させるために、LED光源により光照射することが好ましく適しており、特に、紫外線である365nm付近又は405nm付近の波長を主に含む光を照射することが好ましく適している。365nm付近の波長を主に含む光とは、365nmの単波長の光だけでなく、365nmの波長を含む光であり、365nmがほぼ中心であることが特に好ましく、例えば、350nm〜380nmの波長の光が、全体の光量の90%以上を占める光である。また、405nm付近の波長を主に含む光とは、405nmの単波長の光だけでなく、405nmの波長を含む光であり、405nmの波長がほぼ中心であることが特に好ましく、例えば、390nm〜420nmの波長の光が、全体の光量の90%以上を占める光である。
照射する光量は、配合(特に、光重合開始剤の種類及び量、充填材や染料の有無、使用する場合の充填材や染料の種類及び量など)を考慮して、十分に硬化する程度で決定されるが、例えば、光硬化性樹脂組成物、光硬化性遮光塗料又は光漏洩防止剤の厚さ300μm当たり、50〜3000mJ/cmの範囲から適宜決定され、充填材や染料を含む場合は、光量を多い目にすることが好ましく、例えば、300mJ/cm以上とされ、また、エネルギーコストや適度な硬化度を考慮すると1500mJ/cm以下とされることが好ましい。
以下、本発明を実施例及び参考例により詳細に説明する。以下に示す実施例及び参考例は、本発明を好適に説明する例示であって、なんら本発明を限定するものではない。
[実施例1]
(A−1)成分としてTA37−248A(日立化成ポリマー株式会社製、ウレタンアクリレート樹脂、数平均分子量約1,800)35質量部、(A−2)成分としてUN−3320HA(根上工業株式会社製、ウレタンアクリレート樹脂、数平均分子量約1,000)25質量部(B−1)成分としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート10質量部、(B−2)成分としてイソボルニルアクリレート30質量部、(C−1)成分として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン4質量部、(C−2)成分としてビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド1.0質量部、(D)成分としてペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)10質量部、(E)成分としKMP−605(信越化学工業株式会社製、シリコーン複合パウダー、平均粒子径2μm)8質量部、さらに(F)成分としてロイコクリスタルバイオレット1.0質量部、を混合し、60℃で加熱攪拌して光硬化性樹脂組成物(遮光塗料もしくは光漏洩防止材)を得た。
[実施例2]
実施例1のTA37−248A 35質量部をTE−2000(日本曹達株式会社製、アクリル変性ポリブタジエン樹脂、数平均分子量:約1,000)35質量部に変えたこと以外は実施例1と同様にした。
[実施例3]
実施例1のペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)10質量部を1,3,5−トリス(3−メルカブトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン10質量部に変えたこと以外は実施例1と同様にした。
[実施例4]
実施例1のKMP−605 20質量部をKMP−600(信越化学工業株式会社製、シリコーン複合パウダー、平均粒子径5μm)8質量部に変えたこと以外は実施例1と同様にした。
[実施例5]
実施例1のロイコクリスタルバイオレット1.0質量部を3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン1.0質量部変えたこと以外は実施例1と同様にした。
参考例6]
実施例1のロイコクリスタルバイオレット1.0質量部を加えないこと以外は実施例1と同様にした。
参考例7]
実施例1のペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)10質量部を加えないこと以外は実施例1と同様にした。
[実施例8]
実施例1のKMP−605 8質量部を加えないこと以外は実施例1と同様にした。
参考例9]
実施例1のKMP−605 8質量部、ロイコクリスタルバイオレット1.0質量部、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)10質量部、を加えないこと以外は実施例1と同様にした。
参考例10]
実施例1のロイコクリスタルバイオレット1.0質量部、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)10質量部、を加えないこと以外は実施例1と同様にした。
[実施例11]
実施例1のKMP−605 8質量部をトスパール1110(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、シリコーンパウダー、平均粒子径11μm)8質量部に変えたこと以外は実施例1と同様にした。
以上で得た光硬化性樹脂組成物について、深部硬化性、表面硬化性、色変化、および透過率について下記のようにして評価した。結果を、配合とともに表1に示す。
〔深部硬化性〕
実施例1〜5、8、11及び参考例6、7、9、10で得られた光硬化性樹脂組成物を深さが5mmの鋳型へ流し込み、これに紫外線照射装置(日本電池株式会社製、UV−0308)でバンドパスフィルターを使用し365nm付近以外の光を取り除いて波長365nmをピークとした光を、照射出力100mW/cmで総照射量が500mJ/cmになるように照射して、硬化物の厚みをマイクロメータ((株)ミツトヨ製、MDC−MJ)で測定した。
〔表面硬化性〕
実施例1〜5、8、11及び参考例6、7、9、10で得られた光硬化性樹脂組成物をガラス板に300μm厚みになるように塗布し、得られた塗膜に紫外線照射装置(日本電池株式会社製、UV−0308)でバンドパスフィルターを使用し365nm付近以外の光を取り除いて波長365nmをピークとした光を、照射出力100mW/cmで総照射量が500mJ/cmになるように照射して試験片を作製し、塗膜表面のべたつきについて指触評価した。べたつきがないものを「○」」、べとつきがあり塗料が指につくものを「×」として評価した。
〔透過率〕
表面硬化性の評価と同様に、実施例1〜5、8、11及び参考例6、7、9、10で得られた光硬化性樹脂組成物をガラス板に300μm厚みになるように塗布し、得られた塗膜に紫外線照射装置(日本電池株式会社製、UV−0308)でバンドパスフィルターを使用し365nm付近以外の光を取り除いて波長365nmをピークとした光を、照射出力100mW/cmで総照射量が500mJ/cmになるように照射して試験片を作製し、分光光度計((株)日立ハイテクノロジーズ製、商品名「U−3310」)を用いて、400〜700nmにおける平均光透過率を測定した。
Figure 0006822515
参考例12]
(A)成分としてUX−0937(日本化薬株式会社製、ウレタンアクリレート樹脂)30質量部およびアロニックス M−6250(東亞合成株式会社製、ポリエステルアクリレート樹脂)60質量部、
(B)成分としてアロニックス M−510(東亜合成株式会社製、カルボキシル基含有モノマー(多塩基酸変性アクリルオリゴマー))10質量部、
(C)成分としてビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド3質量部、
(D)成分としてペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)10質量部並びに
(E)成分としてX−52−7030(信越化学工業株式会社製、シリコーン複合パウダー、平均粒子径0.8μm)2質量部およびペリレンブラック2質量部
を60℃で加熱攪拌して光硬化性樹脂組成物(遮光塗料もしくは光漏洩防止材)を得た。
参考例13]
(A)成分としてUX−0937(日本化薬株式会社製、ウレタンアクリレート樹脂)50質量部、
(B)成分としてイソボルニルアクリレート 20質量部、1,10−デカンジオールジアクリレート15質量部およびアロニックス M−510(東亜合成株式会社製、カルボキシル基含有モノマー)15質量部、
(C)成分としてビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド3質量部、
(D)成分としてペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)10質量部並びに
(E)成分としX−52−7030(信越化学工業株式会社製、シリコーン複合パウダー、平均粒子径0.8μm)2質量部およびペリレンブラック2質量部
を60℃で加熱攪拌して、光硬化性樹脂組成物(遮光塗料もしくは光漏洩防止材)を得た。
参考例14]
(A)成分としてEBECRYL 3708(ダイセル・オルクネス株式会社製、エポキシアクリレート樹脂)20質量部およびM−6250(東亞合成株式会社製、ポリエステルアクリレート樹脂)45質量、
(B)成分としてイソボルニルアクリレート 10質量部、1,10−デカンジオールジアクリレート15質量部およびアロニックス M−510(東亜合成株式会社製、カルボキシル基含有モノマー)10質量部、
(C)成分としてビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド3質量部、
(D)成分としてペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)10質量部並びに
(E)成分としX−52−7030(信越化学工業株式会社製、シリコーン複合パウダー、平均粒子径0.8μm)2質量部およびペリレンブラック2質量部
を60℃で加熱攪拌して、光硬化性樹脂組成物(遮光塗料もしくは光漏洩防止材)を得た。
参考例15]
実施例1のペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)10質量部を1,3,5−トリス(3−メルカブトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン10質量部に変えたこと以外は実施例1と同様にした。
参考例16]
実施例1のKMP−605 8質量部をKMP−600(信越化学工業株式会社製、シリコーン複合パウダー、平均粒子径5μm)8質量部に変えた以外は実施例1と同様にした。
参考例17]
実施例1のM−510 10質量部をジペンタエリスリトールヘキサアクリレートに変えた以外は実施例1と同様にした。
参考例18]
実施例1のX−52−7030 8質量部をKMP−601(信越化学工業株式会社製、シリコーン複合パウダー、平均粒子径12μm)8質量部に変えたこと以外は実施例1と同様にした。
参考例19]
実施例1のペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)8質量部、を加えない以外は実施例1と同様にした。
以上で得た光硬化性樹脂組成物について、深部硬化性、表面硬化性、透過率およびガラス密着性について下記のようにして評価した。結果を、配合とともに表1に示す。
〔深部硬化性〕
参考例12〜19で得られた光硬化性樹脂組成物を深さが5mmの鋳型へ流し込み、これにLEDライト(波長405nm ROSSO JAPAN製、LUS 13)で、総照射量が400mJ/cmになるように照射して、硬化物の厚みをマイクロメータ((株)ミツトヨ製、MDC−MJ)で測定した。
〔表面硬化性〕
参考例12〜19で得られた光硬化性樹脂組成物をガラス板に300μm厚みになるように塗布し、得られた塗膜にLEDライト(波長405nm ROSSO JAPAN製、LUS 13)で、総照射量が400mJ/cmになるよう照射して試験片を作製し、塗膜表面のべたつきについて指触評価した。べたつきがないものを「○」」、べとつきがあり塗料が指につくものを「×」として評価した。
〔透過率〕
表面硬化性の評価と同様に、参考例12〜19で得られた光硬化性樹脂組成物をガラス板に300μm厚みになるように塗布し、得られた塗膜にLEDライト(波長405nm ROSSO JAPAN製、LUS 13)で総照射量が400mJ/cmになるよう照射して試験片を作製し、分光光度計((株)日立ハイテクノロジーズ製、商品名「U−3310」)を用いて、400〜700nmにおける平均光透過率を測定した。
〔ガラス密着性〕
表面硬化性の評価と同様に、参考例12〜19で得られた塗料をガラス板に300μm厚みになるように塗布し、LEDライト(波長405nm ROSSO JAPAN製、LUS 13)で総照射量が400mJ/cmになるよう照射して塗膜を作製、その上に半径4mmの平頭リベットの頭部分を接着し、バー部分をオートグラフで引っ張り、遮光材のガラス密着性を測定した。
Figure 0006822515

Claims (11)

  1. (A)数平均分子量が100〜10,000の重合性不飽和基を有する樹脂、
    (B)重合性不飽和基を有する単量体
    C)光重合開始剤
    (D)チオール化合物、及び、
    ロイコ化合物を含有し、
    前記(A)成分が、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレート、及び、トリス(メタクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレートからなる群より選ばれる少なくとも一種を含み、
    前記(C)の含有量が前記(A)成分前記(B)成分の総計100質量部に対して1〜15質量部である、LED光源の照射により硬化させるための光硬化性樹脂組成物。
  2. 前記(B)成分の含有量前記(A)成分50質量部に対して1〜50質量部である、請求項1に記載の光硬化性樹脂組成物。
  3. 前記(D)成分の含有量が前記(A)成分前記(B)成分の総計100質量部に対して1〜20質量部である、請求項1又は2に記載の光硬化性樹脂組成物。
  4. (E)平均粒子径が15μm以下で遮光性を有するフィラーを含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  5. 前記(E)成分の含有量が前記(A)成分と前記(B)成分の総計100質量部に対して1〜50質量部である、請求項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  6. 前記ロイコ化合物の含有量が前記(A)成分と前記(B)成分の総計100質量部に対して0.1〜3.0質量部である、請求項1〜のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物を含む光硬化性遮光塗料。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物を含む光漏洩防止材。
  9. 請求項に記載の光硬化性遮光塗料をパネル外周に塗布し、遮光した液晶表示パネル。
  10. 請求項に記載された液晶表示パネルを用いた液晶表示装置。
  11. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物、請求項7に記載の光硬化性遮光塗料及び請求項8に記載の光漏洩防止材のいずれかにLED光源に基づく365nm又は405nmの波長を主に含む光を照射する光硬化方法。
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