JP6484121B2 - ロールおよびロールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ロール、ロールの製造方法、および樹脂に関する。
複写機、プリンター、ファクシミリおよび複合機等の画像形成機器には、用紙を搬送する給紙ロールが設けられる。給紙ロールには、ピックアップロール、フィードロール、分離ロール、搬送ロール等が存在する。
給紙ロールには、高い摩擦係数が要求される。摩擦係数は、給紙ロールが用紙に接触した時の接触面積が広いほど大きくなる。そこで、柔らかく変形しやすい内層と摩擦係数が大きい外層とを有する2層構造の給紙ロールが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
給紙ロールの外層の材料としては種々の材料が提案されているが、画像形成機器への汚染等の観点からシリコーンゴムが広く用いられている(例えば、特許文献3)。給紙ロールの外層の材料としては、ウレタン系(メタ)アクリレートオリゴマーに紫外線を照射して硬化させた樹脂も提案されている(例えば、特許文献4及び5)。
特開2006−160468号公報 特開平8−169573号公報 特公平6−7949号公報 特開2002−310136号公報 特許第4393499号明細書
しかし、シリコーンゴムからなる外層を有する給紙ロールには、耐摩耗性が低いという問題がある。給紙ロールを使用し続けると、耐摩耗性が低い外層は徐々に摩耗する。すると給紙ロールの断面は変形し、用紙の搬送が困難になる。そこで本発明は、このような問題を解決することを課題とする。
上記の問題を解決するために、本発明の一観点によれば、複数の硫黄原子を有する第1原子団と、複数の炭素原子が一列に並び前記複数の硫黄原子のいずれかに末端が結合した炭素鎖を有する複数の第2原子団と、それぞれがウレタン結合を有し前記複数の第2原子団のいずれかに結合した複数の第3原子団とを有する樹脂層と、前記樹脂層により外表面が覆われた円筒状の発泡樹脂とを有するロールが提供される。
開示のロールによれば、耐摩耗性に優れたロールが提供される。
図1は、実施の形態1の給紙ロールの断面を説明する図である。 図2は、樹脂層の分子構造を説明する図である。 図3は、第2原子団の一例を説明する図である。 図4は、発泡樹脂の一例を説明する図である。 図5は、発泡樹脂の別の例を説明する図である。 図6は、実施の形態1の給紙ロールの使用方法の一例を示す図である。 図7は、給紙ロールの製造方法を説明する工程断面図である。 図8は、樹脂層のプレポリマーの生成方法の一例を説明する図である。 図9は、樹脂原料の硬化反応の一例を説明する図である。 図10は、実施の形態1の変形例を説明する図である。 図11は、実施例1〜21をまとめた表1〜2である。 図12は、実施例1〜21に用いるプレポリマーの原料を説明する表3である。 図13は、圧縮荷重の測定方法を説明する図である。 図14は、比較例をまとめた表4〜5である。 図15は、実施例1〜18の静止摩擦係数と比較例1〜18の静止摩擦係数の関係を示す図である。 図16は、実施例1〜18の摩耗量と比較例1〜18の摩耗量の関係を示す図である。 図17は、実施例22〜24をまとめた表6である。
以下、図面にしたがって本発明の実施の形態について説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。図面が異なっても同じ構造等を有する部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
(実施の形態1)
(1)構造
図1は、実施の形態1の給紙ロール2の断面を説明する図である。給紙ロール2は、図1に示すように、樹脂層4と、樹脂層4により外表面が覆われた円筒状の発泡樹脂6とを有する。
―樹脂層―
図2は、樹脂層4の分子構造を説明する図である。
樹脂層4は、第1原子団8aと、複数の第2原子団8bと、複数の第3原子団8cとを有する。
第1原子団8aは、複数の硫黄原子10を有する原子団(原子の集団)である。第1原子団8aは、例えば4官能チオールからチオール基(−SH)の水素を取り除いた原子団である。
第2原子団8bは、複数の炭素原子が一列に並んだ炭素鎖を有する原子団である。第2原子団8bに含まれる炭素鎖の末端は、複数の硫黄原子10のいずれかに結合している。
第3原子団8cは、ウレタン結合を有する原子団である。第3原子団8cは例えば、ウレタン結合と炭素を含む原子鎖である。第3原子団8cはそれぞれが、複数の第2原子団8bのいずれかに結合している。第3原子団8cは、両端または一端で第2原子団8bに結合する。
図3は、第2原子団8bの一例を説明する図である。第2原子団8bは例えば、化学式[−CHC(CH)(COO−)−]で表される原子団12(以下、メタクリル結合と呼ぶ)を有する原子団である(図3(a)参照)。或いは第2原子団8bは、化学式[−CHCH(COO−)−]で表される原子団14(以下、アクリル結合と呼ぶ)を有する原子団である(図3(b)参照)。
すなわち、第2原子団8bは例えば式
(式中、R1は水素またはメチル基を表す)
で表される原子団(以下、(メタ)アクリル結合と呼ぶ)を有する原子団である。
第3原子団8cはウレタン結合を有し、例えば(メタ)アクリル結合の12,14うちのエステル結合(−COO−)に結合した原子団Rである。複数の(メタ)アクリル結合12,14のうちの一部には、第3原子団8c以外の原子団R2(例えば、メチル基)が結合してもよい。
―発泡樹脂―
図4は、発泡樹脂6の一例を説明する図である。図4(a)は、発泡樹脂6の表層部分の断面図である。発泡樹脂6は好ましくは、連続気泡構造16を有するウレタンフォームである。発泡樹脂6は、ウレタンフォーム以外の発泡樹脂(例えば樹脂部分が、天然ゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、シリコーンゴム、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、(メタ)アクリル樹脂およびEVA(Ethylene-vinyl acetate)の何れかである発泡樹脂)であってもよい。
図4(b)は、樹脂層4に覆われた発泡樹脂6の状態を説明する図である。図4(b)に示すように樹脂層4は好ましくは、発泡樹脂6の連続気泡構造16内に成形された領域18を有する。この領域18により、樹脂層4は発泡樹脂6に固定される。
図5は、発泡樹脂6の別の例を説明する図である。図5(a)には、発泡樹脂6の表層部分の断面が示されている。発泡樹脂6は図5(a)に示すように、独立気泡構造20を有するウレタンフォームであってもよい。図5(a)に示す発泡樹脂6は、表層が研磨されている。研磨により、発泡樹脂6の表面には開放された独立気泡22が形成される。図5(b)は、樹脂層4に覆われた発泡樹脂6の状態を説明する図である。図5(b)に示すように樹脂層4は好ましくは、開放された独立気泡22内に成形された領域118を有する。この領域118により、樹脂層4は発泡樹脂6に固定される。
―耐摩耗性等―
実施の形態1の給紙ロール2は、高い耐摩耗性と大きな摩擦係数とを有する。
給紙ロール2の樹脂層4は、硫黄結合(−S−)とウレタン結合(−O−CO−NH−)とを含んでいる。硫黄結合およびウレタン結合は、柔軟性に富み伸縮しやすい結合である。従って、給紙ロール2の樹脂層4は柔らかく伸縮しやすい。
樹脂層4は柔らかく伸縮しやすので、用紙から摩擦を受けても容易に変形し、表層に損傷は生じ難い。従って、樹脂層4の耐摩耗性は高い。
樹脂層4は柔らかいので、圧縮荷重が加わると容易に変形する。すると、樹脂層4と下地との接触面積が広くなる。従って、実施の形態1の樹脂層4の摩擦係数は大きい。
(2)使用方法
図6は、実施の形態1の給紙ロール2の使用方法の一例を示す図である。図6に示す給紙ロール2は、リタードロールである。リタードロールは、印刷媒体(例えば、用紙)に画像を形成する画像形成装置(例えば、プリンター、ファクシミリおよび複合機等)の搬送ユニットに使用される給紙ロールである。
実施の形態1の給紙ロール2は、フィードロール26に沿って配置される。フィードロール26は、給紙方向28に回転するように駆動される。一方、実施の形態1の給紙ロール2は、フィードロール26とは逆方向に回転するように駆動される。
実施の形態1の給紙ロール2には、フィードロール26に加わる駆動力より弱い駆動力が印加される。従って、実施の形態1の給紙ロール2とフィードロール26との間に用紙が供給さると、用紙はフィードロール26により給紙方向28に搬送される。
ところで、給紙ロール2とフィードロール26の間には、用紙のピックアップ動作の不調により、2枚の用紙30,32が一緒に供給されることがある。
この場合、フィードロール26側の用紙30は、フィードロール26により給紙方向28に搬送される。一方、給紙ロール2側の用紙32は、逆回転する給紙ロール2により、給紙方向28の逆法方向に搬送される。その結果、給紙ロール2側の用紙32は、用紙カセット(図示せず)に戻される。従って、画像形成装置の誤作動が抑制される。
フィードロール26と給紙ロール2は、用紙30,32により圧迫される。フィードロール26は、給紙ロール2より硬いロールである。従ってフィードロール26は、用紙30,32に圧迫されても殆ど変形しない。
一方、実施の形態1の給紙ロール2は、内層の発泡樹脂6(例えば、ウレタンフォーム)が柔らかいので、用紙30,32から圧迫されると容易に変形する。従って実施の形態1によれば、給紙ロール2と用紙32との接触面積が広くなる。その結果、給紙ロール2と用紙32の摩擦係数が大きくなり、用紙32の逆方向(給紙方向28の逆方向)への搬送が容易になる。
(3)製造方法
図7は、給紙ロール2の製造方法を説明する工程断面図である。図8は、樹脂層4のプレポリマーの生成方法の一例を説明する図である。
(3−1)樹脂原料の生成(図8参照)
例えば、不飽和結合およびヒドロキシル基を有するモノマー(以下、第1モノマーと呼ぶ)と、複数のイソシアネート基を有するイソシアネートと、ポリオールとを反応させて、樹脂層4のプレポリマーを生成する。
プレポリマーの生成反応では、イソシアネート(例えば、図8(b)参照)のイソシアネート基と第1モノマー(例えば、図8(a)参照)のヒドロキシル基とが反応して、ウレタン結合が生成される。更に、イソシアネート(例えば、図8(b)参照)の別のイソシアネート基とポリオール(例えば、図8(c)参照)のヒドロキシル基とが反応して、別のウレタン結合が生成される。
第1モノマーは例えば、図8(a)の化学式を有するメタクリル酸2-ヒドロキシエチルである。イソシアネートは例えば、図8(b)の化学式を有するHMDI(ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート)である。ポリオールは例えば、図8(c)の化学式を有するポリエーテルポリオールである。
これらの原料から、図8(e)に示す分子構造を有するプレポリマー34が生成される。図8(d)は、プレポリマー34のうち中央部分36の構造を示す化学式である。nは1以上の整数である。プレポリマー34は図8(e)に示すように、不飽和結合38とウレタン結合40とを有する。
生成されたプレポリマー34に多官能チオール(複数のチオール基を有する化合物)と光重合開始剤とを混合して、樹脂層4の原料(以下、樹脂原料と呼ぶ)を生成する。プレポリマー34には、粘度調整用のモノマーを混合してもよい。粘度調整用のモノマーは例えば、第1モノマーである。
以上の例では第1モノマー(図8(a)参照)は、メタクリル酸基41とヒドロキシル基43とを有するモノマーである。しかし第1モノマーは、アクリル酸基とヒドロキシル基とを有するモノマーであってもよい。すなわち、第1モノマーは例えば、(メタ)アクリル酸基およびヒドロキシル基を有するモノマーである。
また、以上の例ではプレポリマー34は、両端にメタクリル酸基(又は、アクリル酸基)を有している。しかし、プレポリマー34は一端にメタクリル酸基(又は、アクリル酸基)を有し、他端には別の官能基(例えば、ヒドロキシル基)を有するポリマーであってもよい。
(3−2)塗布(図7(a)〜(b)参照)
次に、円筒状の発泡体42を用意する(図7(a)参照)。発泡体42は好ましくは、連続気泡構造を有するウレタンフォームである。
この発泡体42の外表面に、上述した樹脂原料を塗布する(図7(b)参照)。
(3−3)紫外線照射(図7(c)参照)
樹脂原料44の塗布後、樹脂原料44に紫外線45を照射して、樹脂原料44を硬化させる(図7(c)参照)。この硬化により樹脂原料44は、樹脂層4(図1参照)になる。図9は、樹脂原料44の硬化反応の一例を説明する図である。
(3−3−1)光重合開始剤による連鎖重合
樹脂原料44に紫外線45を照射すると、先ず光重合開始剤46(図9(a)参照)からラジカル48(R3・)が発生する。R3は、炭素を含む原子団である。
ラジカル48(図9(c)参照)は、プレポリマー34と結合して第1成長種52aを生成する。第1成長種52aは、プレポリマー34と連鎖的に重合(連鎖重合)しながら成長する。第1成長種52aは最終的には、例えば別の第1成長種52a(成長した第1成長種を含む、以下同様)または後述する第2成長種52b(成長した第2成長種を含む、以下同様)と結合して重合を停止する。
第1成長種52aと第2成長種52b(図9(d)参照)とが結合すると、一端が硫黄原子10(図2参照)に結合した第2原子団108bが生成される。
(3−3−2)チオール基による連鎖移動反応
光重合開始剤46から生じたラジカル48(図9(b)参照)の一部は、多官能チオール50のチオール基(-SH)と反応する。この反応により、硫黄ラジカルを有するラジカル54(R4−S・)が生成される。R4は、炭素を含む原子団である。
ラジカル54(図9(d)参照)は、プレポリマー34と結合して第2成長種52bを生成する。第2成長種52bは、プレポリマー34と連鎖的に重合(連鎖重合)しながら成長する。第2成長種52bは最終的には、例えば第1成長種52aまたは別の第2成長種52bと結合して連鎖重合を停止する。第2成長種52b同士が結合すると、両端が硫黄原子10に結合した第2原子団208bが生成される(図2参照)。第2成長種52bが第1成長種52aと結合すると、上述したように、一端が硫黄原子10に結合した第2原子団108b(図2参照)が生成される。
(3−3−3)酸素阻害の抑制
大気中で樹脂原料44に紫外線を照射すると、第1及び第2成長種52a,52b(図9(e)参照)のラジカル電子(・)は、大気中の酸素と反応してペルオキシラジカル56(OO・)を生成する(図9(e)参照)。図9(e)のR5は、炭素を含む原子鎖である。具体的にはR5は、連鎖重合により生じた原子鎖である。ペルオキシラジカル56は、不活性なラジカルである。従ってペルオキシラジカル56は、プレポリマー34とは結合しない。
このためペルオキシラジカル56が発生すると、第2原子団8bが十分に成長しないうちに連鎖重合が停止する。その結果、未反応のプレポリマーが大量に発生し、樹脂原料44は硬化不良を起こす。この様な連鎖重合の停止(以下、酸素阻害と呼ぶ)は、樹脂層4の表層で起きやすい。酸素阻害が起きた表層はべたつくので、給紙ロールの外層には適していない。
しかし実施の形態1では、多官能チオール50(図9(f)参照)のチオール基がペルオキシラジカル56と反応して、硫黄ラジカルを有するラジカル54(R4−S・)を生成する。硫黄ラジカルを有するラジカル54(R4−S・)は、プレポリマー34と反応して第2成長種52bを生成する(図9(d)参照)。生成された第2成長種52bはプレポリマー34と連鎖重合して、最終的には少なくとも一端が硫黄に結合した第2原子団108b,208bを生成する。すなわち、ペルオキシラジカル56のラジカル活性が多官能チオールのチオール基に移動して、連鎖重合が再開(連鎖移動反応)する。従って実施の形態1によれば、樹脂原料44は硬化不良を起こさない。
実施の形態1によれば、図9を参照して説明した硬化反応により、硫黄結合とウレタン結合の両方を含む樹脂層4が形成される。従って実施の形態1によれば、高い耐摩耗性と大きな摩擦係数を有する給紙ロール2が得られる。
ところで、ラジカル54(図9(d)参照)は、多官能チオール50のチオール基が活性化したラジカルである。従って、ラジカル54とプレポリマー34の反応(図9(d)参照)は、エン−チオール反応である。
上述したように樹脂層4の原料には、粘度調整用のモノマーを混合してもよい。粘度調整用のモノマーは、例えば不飽和結合およびヒドロキシル基を有する第1モノマーである。この場合、第1モノマーは、第2原子団8bに取り込まれる(図3(a)参照)。図3(a)のうち原子団12のエステル基に原子団R2が結合した部分構造(図3(a)の右端の部分構造)が、第2原子団8bに取り込まれた第1モノマーである。
(3−4)裁断
紫外線照射の後、発泡体42を所定の長さに裁断して、給紙ロール2を完成する。
(4)変形例
図10は、実施の形態1の変形例102を説明する図である。
変形例102は、スキン層58が設けられた円筒状の発泡樹脂106を有する給紙ロールである。スキン層58は、発泡樹脂106の外表面側に位置するセル構造(多孔質構造)内に、第1〜第3原子団8a〜8cを有する樹脂が浸潤した層である。変形例102も図1の給紙ロール2と同様、該樹脂の優れた柔軟性に基づく高い耐摩耗性と大きな摩擦係数とを有する。発泡樹脂106は好ましくは、多孔質であるセル構造が外表面に露出した状態のウレタンフォーム(例えば、連続気泡を有するウレタンフォーム)である。
変形例102は、図7を参照して説明した製造方法と略同じ手順により形成することができる。但し樹脂原料の粘度は、発泡樹脂106のセル構造内に樹脂原料が容易に侵入するように調整される。具体的には、原料温度を上げることや粘度調整用のモノマーの重量比を大きくすることで、樹脂原料の粘度が低く調整される。
スキン層58の厚さは、例えば2000μm以下である。硬化後の樹脂原料のA硬度(JIS−A硬度)が50以下の場合、スキン層58の厚さは好ましくは300〜600μmである。
以上の例では、プレポリマー34の生成に用いる第1モノマーは、(メタ)アクリル酸基およびヒドロキシル基を有するモノマーである。しかし、第1モノマーは、(メタ)アクリル酸基以外の官能基とヒドロキシル基とを有するモノマーであってもよい。例えば、第1モノマーは、ビニル基とヒドロキシル基とを有するモノマーまたはエチニル基とヒドロキシル基とを有するモノマーであってもよい。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)実施例1〜21
図11は、実施例1〜21をまとめた表1〜2である。表1〜2の第2〜4行は、各実施例で用いる樹脂原料の成分である。表1及び2の第5〜6行はそれぞれ、各実施例で形成する樹脂層4のA硬度(JIS−A硬度)および塗工厚みである。
表1及び2の第7〜9行はそれぞれ、各実施例で形成した給紙ロール2の静止摩擦係数、圧縮荷重および摩耗量である。表1及び2の第10行は、給紙ロール2のリタードロールとしの使用可能性を判定した結果である。摩耗量は、テーバー摩耗試験(JIS K7204)により測定した。リタードロールとしての使用可能性の判定基準(以下、判定基準と呼ぶ)と圧縮荷重の測定方法は、後述する。
―実施例1―
実施例1では、表1の第2〜4行に示すように、100重量部の第1プレポリマーPP1に、5重量部のPEMP(ペンタエリスリトールテトラキス)と1重量部の光重合開始剤Irgacure1173を添加した樹脂原料を用いる。Irgacure1173は、BASF社が製造している光重合開始剤である。PEMPは、4官能チオールである。樹脂原料に対して、粘度が30〜200Pa・sになるように、原料温度の調整と(メタ)アクリルモノマーの混合を行った。(メタ)アクリルモノマーの代わりに、炭素の二重結合を有するモノマーを混合してもよい(実施例2〜21および後述する実施例22〜24についても同様)。
図7(a)〜(b)に示すようにこの樹脂原料を、円筒状のウレタン発泡体42の表面に例えば、0.3mm塗布(表1の第6行目参照)する。
その後、樹脂原料を塗布したウレタン発泡体42を回転させながら、樹脂原料44に紫外線45を照射する(図7(c)参照)。紫外線の強度は例えば、150mW/cmである。紫外線の積算光量は例えば、800mJ/cmである。紫外線照射後の樹脂原料44(すなわち、樹脂層4)のA硬度は30である(表1の第5行目参照)。樹脂層4のA硬度は、後述するプレポリマー原料に含まれるポリオールの分子量に応じて変化する。最後に、ウレタン発泡体42を所定の長さに裁断して、給紙ロール2を完成する。
実施例1の給紙ロール2の静止摩擦係数は、2.42である(表1の第7行目参照)。圧縮荷重は、0.30kg/36mmである(表1の第8行目参照)。摩耗量は、2.1mgである(表1の第9行目参照)。判定結果は、一応合格(△)である(表1の第10行目参照)。
―実施例2〜21―
実施例2〜21では実施例1と同様、表1〜2に示す樹脂原料および塗工厚みに従って給紙ロールを形成し、形成した給紙ロールの特性を測定する。更に測定結果に基づいて、リタードロールとしての使用可能性を判定する。
実施例1〜21は、8つのグループに分けられる。同一グループ内の実施例は全て、同じプレポリマーを用いる。一方、同一グループ内では、実施例毎に塗工厚みが異なる。
―プレポリマーの生成―
図12は、実施例1〜21に用いるプレポリマーの原料を説明する表3である。図12には、後述する実施例22〜24に用いるプレポリマーの原料も示されている。例えば、第1プレポリマーPP1は、2.6重量部のメタクリル酸2−ヒドロキシエチルと、5.5重量部のHMDIと、100重量部のPremnolS4011とを反応させて生成する。メタクリル酸2−ヒドロキシエチルは、日本触媒等が製造しているメタクリル酸モノマーである。HMDIは、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートの略称である。PremnolS4011は、旭硝子が製造するポリエーテルポリオールの商品名である。PremnolS4011の分子量は10000である。
プレポリマーPP1は例えば、以下の手順により生成する。まずHMDI(表3の「イソシアネート」)とPremnolS4011(表3の「ポリオール」)とを混合し、反応生成物(以下、第1反応生成物と呼ぶ)のイソシアネート基含有率が0.7〜0.9%(表3の「NCO%の第1目標値」)になるまで加熱し続ける。その後、第1反応生成物にメタクリル酸2−ヒドロキシエチル(表3の「不飽和結合とヒドロキシル基とを有するモノマー」)を加え、反応生成物(以下、第2反応生成物と呼ぶ)のイソシアネート基含有率が1.9%以下(表3の「NCO%の第2目標値」)になるまで室温で放置する。
以上により、第2反応生成物である第1プレポリマーPP1が生成される。イソシアネート基含有率は、JIS Z1603−1:2007により規定されるポリウレタン原料芳香族イソシアネート試験法により測定される。
実施例1〜18のプレポリマーPP1〜PP5は、(メタ)アクリル酸基およびヒドロキシル基を有するモノマーと、イソシアネートと、ポリオールとが反応して生成されるポリマーである。実施例19〜20のプレポリマーPP6〜PP8は、ビニル基およびヒドロキシル基を有するモノマーと、イソシアネートと、ポリオールとが反応して生成されるポリマーである。実施例21のプレポリマーPP21は、エチニル基およびヒドロキシル基を有するモノマーと、イソシアネートと、ポリオールとが反応して生成されるポリマーである。
―圧縮荷重の測定法−
図13は、圧縮荷重の測定方法を説明する図である。
先ず給紙ロール2に、給紙ロール2より十分に硬いロール60(以下、硬質ロールと呼ぶ)を押圧する。この状態で、給紙ロール2および硬質ロール60を毎分60回転させながら、給紙ロール2の潰れ量62が2.8mmになるようにロール60に力64を加える。この力64が、給紙ロール2の圧縮荷重である。給紙ロール2の直径は、32mmである。圧縮荷重は、給紙ロール2の軸方向の長さ36mm当たりの力である。
―判定基準―
給紙ロール2のリタードロールとしての使用可能性は、以下の基準により判定する。まず、静止摩擦係数、圧縮荷重および摩耗量それぞれの合否を判定する。判定結果は、合格(○)、一応合格(△)および不合格(×)はいずれかである。静止摩擦係数、圧縮荷重および摩耗量の全てが合格の場合、リタードロールとして使用可能(○)と判定する。静止摩擦係数、圧縮荷重および摩耗量の一つでも不合格(×)の場合、リタードロールとしては使用不可能(×)と判定する。不合格(×)と判定した特性がなく更に、静止摩擦係数、圧縮荷重および摩耗量の一つでも一応合格(△)と判定した場合には、リタードロールとして一応使用可能(△)と判定する。
静止摩擦係数が1.5以上の場合、静止摩擦係数は合格と判定する。静止摩擦係数が1.5未満1.0以上の場合、静止摩擦係数は一応合格と判定する。静止摩擦係数が1未満1の場合、静止摩擦係数は不合格と判定する。リタードロールの摩擦係数の規格値は、1.0である。
圧縮荷重が0.33±0.02 kg/36mm以内の場合、圧縮荷重は合格と判定する。圧縮荷重が0.33±0.04 kg/36mm以内の場合、圧縮荷重は一応合格と判定する。圧縮荷重が0.33±0.04 kg/36mmを超える場合、圧縮荷重は不合格と判定する。リタードロールの圧縮荷重の規格値は、0.33±0.02 kg/36mm以内である。摩耗量が26.0mg以下の場合、摩耗量は合格と判定する。摩耗量が26.0mgより大きい場合、摩耗量は不合格と判定する。摩耗量の判定基準は、樹脂層4をシリコーンで形成した給紙ロール(後述する比較例19)の摩耗量である。
表1〜2に示すように、実施例1〜10、19〜21の給紙ロールは、リタードロールとして合格または一応合格である。
(2)比較例1〜20
図14は、比較例1〜20をまとめた表4〜5である。表4〜5の第2〜3行は、各比較例で用いる樹脂原料の成分である。表4〜5の第4〜5行はそれぞれ、各比較例で形成する樹脂層4のA硬度(JIS−A硬度)および塗工厚みである。
表4〜5の第6〜8行はそれぞれ、各比較例で形成した給紙ロールの静止摩擦係数、圧縮荷重および摩耗量である。表4〜5の第9行は、給紙ロールのリタードロールとしての使用可能性を判定した結果である。
n番目の比較例(1≦n≦18)の樹脂原料は、n番目の実施例の樹脂原料から多官能チオールを除いたものである。n番目の比較例(1≦n≦18)の塗工厚みは、n番目の実施例の塗工厚さと同じである。比較例1〜18の製造方法は、樹脂原料以外は実施例1と同じである。
比較例19〜20の樹脂原料は、シリコーンである。比較例19〜20の製造方法は、樹脂原料および塗工厚み以外は実施例1と同じである。
実施例1〜18の樹脂原料は、チオール基を有する化合物は含まない。このため実施例1〜18の樹脂層4の表層は、未反応のプレポリマーによりべたつく。そこで静止摩擦係数等は例えば研磨により、べたついた表層を除去した後に測定する。
図15は、実施例1〜18の静止摩擦係数68と比較例1〜18の静止摩擦係数70の関係を示す図である。縦軸は、静止摩擦係数である。横軸は、実施例および比較例の番号である。
図15には、シリコーンから形成した樹脂層4(比較例19)の静止摩擦係数72も示されている。比較例19の給紙ロールは、リタードロールとして広く用いられているものである(例えば、特許文献3参照)。
図15に示すように実施例1〜7によれば、給紙ロール2の静止摩擦係数68をシリコーン型給紙ロール(比較例19)の静止摩擦係数より大きくすることができる。更に実施例1〜18によれば、給紙ロール2の静止摩擦係数68を、チオール基を有する化合物は含まない樹脂原料で形成する給紙ロール(比較例1〜18)の静止摩擦係数70より大きくすることができる。
なお比較例1〜18および実施例1〜18の樹脂層は、シリコーン型給紙ロール(比較例19〜20)の樹脂層より極めて短い時間で形成することができる。シリコーンは、長い乾燥時間の後に硬化する。一方、実施例1〜18および比較例1〜18の樹脂原料は、短時間の紫外線照射で硬化する。従って、実施例1〜18および比較例1〜18の生産性は、シリコーン型給紙ロール(比較例19〜20)より格段に高い。
図16は、実施例1〜18の摩耗量74と比較例1〜18の摩耗量76の関係を示す図である。縦軸は、摩耗量である。横軸は、実施例および比較例の番号である。
図16には、シリコーン型給紙ロール(比較例19)の摩耗量78も示されている。図16に示すように実施例1〜18によれば、シリコーン型給紙ロールより摩耗量が著しく少ない給紙ロールを提供することができる。更に実施例1〜18によれば、比較例1〜18より格段に摩耗量が少ない給紙ロール2を提供することができる。
なお、表1〜2と表4〜5の比較から明らかように、実施例1〜18の圧縮荷重は、比較例1〜18の圧縮荷重より僅かに小さい。この結果は、実施例1〜18の樹脂層4が硫黄結合により柔らかくなることを示している。実施例1〜18の樹脂層の柔らかさは、以下の測定からも明らかである。
実施例6〜10の樹脂層と比較例6〜10の樹脂層との最大点応力(樹脂が断裂する時の応力)と最大点変位(樹脂が断裂する時の伸長率)を測定した。実施例6〜10の樹脂層の最大点応力および最大点変位はそれぞれ、1.9MPaおよび191%である。一方、比較例6〜10の最大点応力および最大点変位はそれぞれ、2.4MPaおよび149%である。
従って実施例6〜10の樹脂層は、比較例6〜10の樹脂層より小さい引張応力で、比較例6〜10の樹脂層より伸長する。すなわち実施例6〜10の樹脂層は、比較例6〜10の樹脂層より柔らかい。実施例6〜10の樹脂層の柔らかさは、第2原子団8bの末端に結合した硫黄結合の柔軟性によるものと考えられる。
実施例19〜21では、ビニル基またはエチニル基を有するモノマーから生成したプリポリマーを用いる。実施例19〜21によっても、シリコーン型給紙ロール(比較例19)の摩耗量(26mg)より少ない摩耗量(19.3〜25.3mg)を有する給紙ロール2を提供することができる(表2参照)。
(3)実施例22〜24および比較例22〜24
図17は、実施例22〜24をまとめた表6である。図17には、実施例22〜24に対応する比較例22〜24をまとめた表7も示されている。
―実施例22〜24―
実施例22〜24それぞれの多官能チオール、開始剤、硬度および塗工厚さ(図17の表6参照)は、実施例6,8,10それぞれの多官能チオール、開始剤、硬度および塗工厚さ(図11の表1参照)と同じである。一方、実施例22〜24のプレポリマー9は、実施例6,8,10のプレポリマーPP2とは異なるポリマーである。
実施例6,8,10のプレポリマーPP2は、メタクリル酸基およびヒドロキシル基を有するモノマー(具体的には、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル)とポリオールとイソシアネートとから生成される(図12の表3参照)。このため、実施例6,8,10で生成される樹脂層4の第2原子団8b(図2参照)は、メタクリル結合12(図3(a)参照)を有する原子団である。
一方、実施例22〜24のプレポリマーPP9は、アクリル酸基およびヒドロキシル基を有するモノマー(具体的には、アクリル酸2-ヒドロキシエチル)から生成される(図12の表3参照)。このため実施の形態22〜24で生成される樹脂層4の第2原子団8b(図2参照)は、アクリル結合14(図3(b)参照)を有する原子団である。
実施例22の給紙ロールの特性(図17の表6の「静止摩擦係数」、「圧縮荷重」および「摩耗量」参照)は、実施例6の給紙ロールの特性(図11の表1の「静止摩擦係数」、「圧縮荷重」および「摩耗量」参照)と略同じである。同様に実施例23及び24の給紙ロールの特性はそれぞれ、実施例8,10の給紙ロールの特性と略同じである。
従って実施例22〜24によれば、第2原子団8bがメタクリル結合12を有する実施例6,8,10と同様、シリコーン型給紙ロール(図14の表5の比較例19参照)より摩耗量が著しく少ない給紙ロールを提供することができる。
―比較例22〜24―
比較例22〜24それぞれの樹脂原料は、実施例22〜24それぞれの樹脂原料から多官能チオールを除いたものである(図17参照)。比較例22〜24それぞれの開始剤、硬度および塗工厚さは、実施例22〜24それぞれの開始剤、硬度および塗工厚さと同じである。
図17に示すように、実施例22〜24によれば、多官能チオール(複数のチオール基を有する化合物)は含まない樹脂原料で形成する給紙ロール(比較例22〜24)より、格段に摩耗量が少ない給紙ロールを提供することができる。更に実施例22〜24によれば、給紙ロールの静止摩擦係数を、多官能チオールは含まない樹脂原料で形成する給紙ロール(比較例22〜24)の静止摩擦係数より大きくすることができる。
以上、本発明の実施の形態1および実施例について説明したが、実施の形態1および実施例は例示であって制限的なものではない。
例えば、実施例の多官能チオールは、4官能チオールであるPEMPである。しかし本発明の多官能チオールは、PEMP以外のチオールであってもよい。例えば本発明の多官能チオールは、1級のチオール基を有するBMPA(β―メルカプトプロピオネート、2官能チオール)、TMMP(トリメチロールプロパントリス、3官能チオール)、DPMP(ジペンタエリスリトールヘキサキス、6官能チオール)のいずれかであっても良い。更に本発明の多官能チオールは、2級のチオール基を有するカレンズMT_BD1(2官能チオール)及びカレンズMT_PE1(4官能チオール)のいずれかであっても良い。カレンズMT_PE1およびカレンズMT_BD1は、昭和電工が製造するチオールの商品名である。
実施例20〜21のビニル基とヒドロキシル基とを有するモノマーは、HBVEまたはアリルアルコールである。しかし、ビニル基とヒドロキシル基とを有するモノマーは、エチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレン グリコール モノビニル エーテルのいずれかであっても良い。
実施例のエチニル基とヒドロキシル基とを有するモノマーは、プロパルギルアルコールである。しかし、エチニル基とヒドロキシル基とを有するモノマーは、3-ブチン-1-オール、5-ヘキシン-3-オールおよび4-ペンチン-2-オールのいずれかであっても良い。
実施の形態1の樹脂は、静止摩擦係数と耐摩耗性に優れている。従って実施の形態1の樹脂は、リタードロール以外の給紙ロールに使用してもよい。例えば実施の形態1の樹脂は、フィードロールやピックアップロールの外層に使用してもよい。
実施の形態1の樹脂は、柔軟性に富むと共に耐摩耗性に優れている。従って実施の形態1の樹脂は、給紙ロール以外の装置(例えば、シール材)に使用してもよい。
2・・・給紙ロール 4・・・樹脂層 6・・・発泡樹脂
8a・・・第1原子団 8b・・・第2原子団 8c・・・第3原子団
10・・・硫黄原子 16・・・連続気泡構造 20・・・独立気泡構造
34・・・プレポリマー 38・・・不飽和結合 40・・・ウレタン結合
41・・・メタクリル酸基 42・・・発泡体 43・・・ヒドロキシル基
45・・・紫外線 50・・・多官能チオール
58・・・スキン層

Claims (10)

  1. 複数の硫黄原子を有する第1原子団と、複数の炭素原子が一列に並び前記複数の硫黄原子のいずれかに末端が結合した炭素鎖を有する複数の第2原子団と、それぞれがウレタン結合を有し前記複数の第2原子団のいずれかに結合した複数の第3原子団とを有する樹脂層と、
    前記樹脂層により外表面が覆われた円筒状の発泡樹脂とを有する
    ロール。
  2. 前記第2原子団は、式
    (式中、R1は水素またはメチル基を表す)
    で表される(メタ)アクリル結合を有し、
    前記第3原子団は、前記(メタ)アクリル結合のうちのエステル結合に結合している
    ことを特徴とする請求項1に記載のロール。
  3. 前記樹脂層は、前記発泡樹脂の気泡構造内に成形された領域を有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のロール。
  4. 前記発泡樹脂は、連続気泡構造を有するウレタンフォームである
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のロール。
  5. 印刷媒体に画像を形成する画像形成装置の搬送ユニットに使用されるリタードロールであることを
    特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のロール。
  6. 複数の硫黄原子を有する第1原子団と、複数の炭素原子が一列に並び前記複数の硫黄原子のいずれかに末端が結合した炭素鎖を有する複数の第2原子団と、それぞれがウレタン結合を有し前記複数の第2原子団のいずれかに結合した複数の第3原子団とを有する樹脂と、
    外表面側の多孔質であるセル構造内に前記樹脂が含浸した円筒状の発泡樹脂とを有する
    ことを特徴とするロール。
  7. 不飽和結合およびウレタン結合を有するポリマーと複数のチオール基を有する多官能チオールと光重合開始剤とを含む原料を、円筒状の発泡体の外表面に塗布する工程と、
    塗布した前記原料に紫外線を照射して、前記原料を硬化させる工程とを有する
    ロールの製造方法。
  8. 更に、前記塗布する工程の前に、(メタ)アクリル酸基およびヒドロキシル基を有するモノマーと、ポリオールと、複数のイソシアネート基を有するイソシアネートとを反応させて、前記ポリマーを生成する工程を有することを
    特徴とする請求項7に記載のロールの製造方法。
  9. 前記発泡体は、多孔質であるセル構造が前記外表面に露出した状態のウレタンフォーム
    であり、
    前記原料は、前記塗布する工程により前記多孔質であるセル構造内に侵入し含浸層を形成するように粘度が調整されていることを
    特徴とする請求項7又は8に記載のロールの製造方法。
  10. 前記ロールは、印刷媒体に画像を形成する画像形成装置の搬送ユニットに使用されるリタードロールであることを
    特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載のロールの製造方法。
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