JP2842899B2 - 光硬化型樹脂組成物 - Google Patents

光硬化型樹脂組成物

Info

Publication number
JP2842899B2
JP2842899B2 JP1218085A JP21808589A JP2842899B2 JP 2842899 B2 JP2842899 B2 JP 2842899B2 JP 1218085 A JP1218085 A JP 1218085A JP 21808589 A JP21808589 A JP 21808589A JP 2842899 B2 JP2842899 B2 JP 2842899B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acrylate
methacrylate
acid
glycol
resin composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1218085A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0380252A (ja
Inventor
新吾 佐佐木
伸弥 大西
篤則 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YUNICHIKA KK
Original Assignee
YUNICHIKA KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YUNICHIKA KK filed Critical YUNICHIKA KK
Priority to JP1218085A priority Critical patent/JP2842899B2/ja
Publication of JPH0380252A publication Critical patent/JPH0380252A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2842899B2 publication Critical patent/JP2842899B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,光硬化型樹脂組成物に関するものであり,
詳細にはポリエステル成形品への接着性が良好で硬化後
も可撓性に優れており,塗料,インク,接着剤,さらに
はコーテイング剤として広範囲に利用できる光硬化型樹
脂組成物に関するものである。
(従来の技術) ポリエステルは,優れた機械的特性,耐熱性,耐候
性,耐薬性を有することから,繊維,フイルム,シート
等,さまざまな成形品の素材として広く用いられてい
る。また,近年,複合化の傾向からポリエステル同士,
あるいは他の樹脂と組み合わせて用いる機会が増えてお
り,その際,ポリエステル樹脂に対する接着性は必須な
条件である。
一方,光硬化型樹脂は,省エネルギー,省資源,省ス
ペースあるいは環境汚染対策等の面で利点を有する。そ
こで,用途に応じて各種の光硬化型樹脂の研究開発が積
極的に進められており,それぞれの用途に応じた性能が
要求されてきた。その1つにポリエステル成形品に対す
るものがある。
従来のアクリル系樹脂を主体とする光硬化型樹脂で
は,重合硬化に必要なアクリロイル基やメタクリロイル
基がポリエステルに対する親和性に欠けるので,ポリエ
ステルに対する濡れ性や接着性が劣っていた。またアク
リロイル基やメタクリロイル基の重合硬化で生じるメチ
レン鎖もポリエステルに対して親和性に欠け,ポリエス
テルに対する濡れ性や接着性に劣っていた。アクリロイ
ル基濃度が低くてポリエステルに対して比較的親和性が
あるアクリル酸エステルでも,重合硬化するとポリエス
テルに対する接着性が低下してしまうので,ポリエステ
ルに対して十分な接着性能を得るためには,ポリエステ
ル表面にプライマーを予め塗る等の前処理をする必要が
あった。またアクリル酸エステルを主体とする光硬化型
樹脂は,硬化すると可撓性が低下してしまうので,フレ
キシブルなポリエステル成形品に適用した場合,剥離や
ひび割れ等が生ずるおそれがあった。
(発明が解決しようとする課題) このような状況に鑑み,本発明の課題は,特にポリエ
ステル成形品に対して良好な接着性を持ち,硬化後もな
お可撓性を有する光硬化型樹脂組成物の提供にある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは,前記課題について鋭意検討した結果,
後述するような成分組成よりなる光硬化型樹脂組成物は
光によって容易に硬化し,ポリエステルに対して良好な
接着性を示し,また硬化後も良好な可撓性を有するとい
う知見を得,本発明に到達した。
すなわち,本発明の要旨は次に述べる通りである。
1分子中に少なくとも1つのアクリロイル基又はメタ
クリロイル基を有する反応性希釈剤5〜95重量部と,ジ
カルボン酸,オキシ酸及びグリコールより選ばれる成分
より得られ,数平均分子量2,000〜20,000の熱可塑性ポ
リエステルの末端又は側鎖のうち少なくとも一部に下記
(1)式で表される構造を有する化合物95〜5重量部と
からなることを特徴とする光硬化型樹脂組成物。
(ただし,Rは水素または炭素数1〜5のアルキル基を表
す。) 本発明において用いられる1分子中に少なくとも1つ
のアクリロイル基またはメタクリロイル基を有する反応
性希釈剤とは,通常光硬化反応の分野で用いられる化合
物で,反応性を持ち,かつ,溶媒的な働きを有する。例
えば,アクリレート類が好適に用いられ,具体的には,
メチルアクリレート,メチルメタクリレート,エチルア
クリレート,エチルメタクリレート,プロピルアクリレ
ート,プロピルメタクリレート,ブチルアクリレート,
ブチルメタクリレート,ヘキシルアクリレート,ヘキシ
ルメタクリレート,オクチルアクリレート,オクチルメ
タクリレート,ラウリルアクリレート,ラウリルメタク
リレート,アリルアクリレート,アリルメタクリレー
ト,ベンジルアクリレート,ベンジルメタクリレート,E
CH(エピクロルヒドリン)変性ビスフエノールAジアク
リレート,EO(エチレンオキサイド)変性ビスフエノー
ルAジアクリレート,EO変性ビスフエノールSジアクリ
レート,ビスフエノールAジメタクリレート,EO変性ビ
スフエノールAジメタクリレート,1,4−ブタンジオール
ジアクリレート,1,4−ブタンジオールジメタクリレー
ト,ブトキシエチルアクリレート,ブトキシエチルメタ
クリレート,ECH変性ブチルアクリレート,1,3−ブチレン
グリコールジアクリレート,1,3−ブチレングリコールジ
メタクリレート,シクロヘキシルアクリレート,シクロ
ヘキシルメタクリレート,ジシクロペンタニルアクリレ
ート,ジシクロペンタニルメタクリレート,ジシクロペ
ンテニルアクリレート,EO変性ジシクロペンテニルアク
リレート,EO変性ジシクロペンテニルメタクリレート,
ジエチレングリコールジアクリレート,ジエチレングリ
コールジメタクリレート,ECH変性ジエチレングリコール
ジメタクリレート,エチルジエチレングリコールアクリ
レート,ECH変性エチレングリコールジアクリレート,エ
チレングリコールジメタクリレート,ECH変性エチレング
リコールジメタクリレート,2−エチルヘキシルアクリレ
ート,2−エチルヘキシルメタクリレート,グリセロール
アクリレート/メタクリレート,グリセロールメタクリ
レート,グリセロールジメタクリレート,グリシジルア
クリレート,グリシジルメタクリレート,1,6−ヘキサン
ジオールジアクリレート,ECH変性1,6−ヘキサンジアク
リレート,1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート,2−
ヒドロキシエチルアクリレート,2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート,カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート,カプロラクトン変性2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート,2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト,2−ヒドロキシプロピルメタクリレート,イソボルニ
ルアクリレート,イソボルニルメタクリレート,イソデ
シルアクリレート,イソオクチルアクリレート,2−メト
キシエチルアクリレート,メトキシジエチレングリコー
ルメタクリレート,メトキシトリエチレングリコールア
クリレート,メトキシトリエチレングリコールメタクリ
レート,メトキシテトラエチレングリコールメタクリレ
ート,メトキシポリエチレングリコール400メタクリレ
ート,メトキシジプロピレングリコールアクリレート,
メトキシ化シクロデカトリエンアクリレート,メトキシ
化シクロヘキシルジアクリレート,ネオペンチルグリコ
ールジアクリレート,ネオペンチルグリコールジメタク
リレート,ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチル
グリコールジアクリレート,カプロラクトン変性ヒドロ
キシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアク
リレート,ノニルフエノキシポリエチレングリコールア
クリレート,ノニルフエノキシポリプロピレングリコー
ルアクリレート,ECH変性フエノキシアクリレート,フエ
ノキシエチルアクリレート,フエノキシエチルメタクリ
レート,フエノキシジエチレングリコールアクリレー
ト,フエノキシテトラエチレングリコールアクリレー
ト,フエノキシヘキサエチレングリコールアクリレー
ト,フエニルメタクリレート,EO変性フタル酸アクリレ
ート,カプロラクトン変性フタル酸ジアクリレート,ポ
リエチレングリコール200ジアクリレート,ポリエチレ
ングリコール400ジアクリレート,ポリエチレングリコ
ール600ジアクリレート,ポリエチレングリコール90メ
タクリレート,ポリエチレングリコール200メタクリレ
ート,ポリエチレングリコール400メタクリレート,ポ
リエチレングリコール200ジメタクリレート,ポリエチ
レングリコール400ジメタクリレート,ポリエチレング
リコール600ジメタクリレート,ポリプロピレングリコ
ール400ジアクリレート,ポリプロピレングリコール300
メタクリレート,ポリプロピレングリコール500メタク
リレート,ポリプロピレングリコール800メタクリレー
ト,ポリプロピレングリコール400ジメタクリレート,EC
H変性プロピレングリコールジアクリレート,ステアリ
ルアクリレート,テトラエチレングリコールジアクリレ
ート,テトラエチレングリコールジメタクリレート,テ
トラヒドロフルフリルアクリレート,テトラヒドロフル
フリルメタクリレート,カプロラクトン変性テトラヒド
ロフルフリルアクリレート,トリエチレングリコールジ
アクリレート,ネオペンチルグリコール変性トリメチロ
ールプロパンジアクリレート,トリプロピレングリコー
ルジアクリレート等が挙げられる。なお,前記化合物に
おいて,炭素原子に結合した水素原子が,塩素もしくは
フツ素等のハロゲン原子,メチル基等のアルキル基,ア
ルコキシ基またはその他の官能基等で置換されていても
よい。また,これらの化合物のうち1種以上を適宜組み
合わせて用いることができる。
次に,ジカルボン酸,オキシ酸及びグリコールより選
ばれる成分より得られ,数平均分子量2,000〜20,000の
熱可塑性ポリエステルの末端又は側鎖のうちの少なくと
も一部に下記(1)式で表される構造を有する化合物に
ついて説明する。
(ただし,Rは水素または炭素数1〜5のアルキル基を表
す。) この化合物は熱可塑性ポリエステルの末端あるいは側
鎖のカルボキシル基と下記一般式(2)で示されるグリ
シジルアクリレート類との反応によって得られる。
前記熱可塑性ポリエステルとは,テレフタル酸,イソ
フタル酸,フタル酸,ナフタレンジカルボン酸,こはく
酸,グルタル酸,アジピン酸,ピメリン酸,スベリン
酸,アゼライン酸,セバシン酸,1,9−ノナンジカルボン
酸,1,10−デカンジカルボン酸,1,2−ドデカンジカルボ
ン酸,1,2−オクタデカンジカルボン酸,アイコサンジカ
ルボン酸,シクロヘクサンジカルボン酸,ヘキサヒドロ
フタル酸等のジカルボン酸成分,りんご酸,酒石酸,1,2
−ヒドロキシステアリン酸,パラオキシ安息香酸,ε−
オキシカプロン酸(ε−カプロラクトン)等のオキシ酸
成分,エチレングリコール,ジエチレングリコール,ト
リエチレングリコール,1,2−プロパンジオール,1,3−プ
ロパンジオール,1,3−ブタンジオール,1,4−ブタンジオ
ール,1,5−ペンタンジオール,1,6−ヘキサンジオール,
1,9−ノナンジオール,1,10−デカンジオール,ネオペン
チルグリコール,2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジ
オール等のグリコール成分を適宜組み合わせて得られる
ものであり,その他に上記成分に加えて,いわゆるゲル
化物が生じない程度の量のトリメチロールエタン,トリ
メチロールプロパン,グリセリン,ペンタエルスリトー
ル等の多価アルコール成分,等を適宜組み合わせて得ら
れるものが挙げられる。中でも熱可塑性ポリエステルを
構成するポリエステル成分のうち,酸成分としてテレフ
タル酸やイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸,メチレ
ン基鎖の炭素数が2〜20の脂肪族ジカルボン酸,アルコ
ール成分としてメチレン基鎖の炭素数が2〜20の脂肪族
グリコール,あるいはオキシ酸成分としてメチレン基鎖
の炭素数が2〜20の脂肪族オキシ酸(そのラクトン類を
含む)とからなるものが好ましく,特に,脂肪族オキシ
酸またはそのラクトン類を5〜70モル%,より好ましく
は5〜35モル%共重合体成分として含むものは,ポリエ
ステル成形品に対して良好な密着性を示し,硬化後の可
撓性も良好となる。なぜならば,脂肪族オキシ酸または
そのラクトン類は,比較的少量の共重合組成比で熱可塑
性共重合ポリエステルの結晶性を失わせるからである。
また,該ポリエステルは本発明の光硬化型樹脂組成物を
構成する他の成分である1分子中に少なくとも1つのア
クリロイル基又はメタクリロイル基を持つ反応性希釈剤
に対する相溶性が良好である。
さらに,ポリエステルを構成するアルコール成分中
に,ポリテトラメチレングリコールのような分子量約50
0〜1,500程度のポリアルキレングリコールを共重合させ
て,エラスチツクなポリエステルの特性を出したり,あ
るいはビスフエノールAのエチレンオキサイド付加物,
ビスフエノールSのエチレンオキサイド付加物等のよう
に芳香族環を持ったグリコールを共重合させると,耐熱
性や密着性の良好な硬化組成物を得ることができる。
本発明の光硬化型樹脂組成物の硬化後の特性は,熱可
塑性共重合ポリエステルの特性によって大いに影響さ
れ,前記のように熱可塑性共重合ポリエステルの共重合
組成を変えることにより,ある程度コントロールできる
が,さらに,ガラス転移温度(Tg)が−40〜60℃,好ま
しくは−20〜40℃のものを用いると可撓性がより改善さ
れる。
また,本発明においては熱可塑性ポリエステルにおけ
る熱可塑性ポリエステル残基の数平均分子量は2,000〜2
0,000,好ましくは3,000〜9,000であることを要件とす
る。熱可塑性ポリエステルを形成するエステル連鎖があ
る程度長く,本発明のように平均分子量が2,000未満で
は強度,柔軟性が発揮されず,2,000より大きいとき,好
ましくは3,000以上になったとき,組成物の硬化後の特
性を効果的にコントロールすること可能になる。また,
平均分子量が20,000より大きい場合は,組成物の粘度が
高くなり,取扱いが困難となるため,20,000以下,より
好ましくは9,000以下のものを用いるのが良い。
以上のように熱可塑性ポリエステルを規制することに
よって,密着性や可撓性の良い光硬化型樹脂組成物を得
ることができるが,さらに,本発明を構成する他のもう
1つの成分である1分子中に少なくとも1つのアクリロ
イル基,メタクリロイル基を有する反応性希釈剤の種類
や混合比に応じて決定することが好ましい。
熱可塑性ポリエステルのカルボキシル基量や分子量を
調節する方法には,種々の方法があり,最も好ましいの
は,高分子量のポリエステルを製造しておき,所定量の
ジカルボン酸やトリカルボン酸で解重合して得る方法で
ある。この方法を採用するとカルボキシル基や分子量の
調節が容易である。
グリシジルアクリレート類としてはグリシジルアクリ
レート,グリシジルメタクリレート,グリシジルエタク
リレート等が挙げられる。
この反応はバルク状態で,または希釈剤あるいは有機
溶媒中で120℃以下,好ましくは110℃以下で行われる。
120℃を超える温度ではアクリロイル基やメタクリロイ
ル基が付加重合してしまう恐れがある。また付加重合を
防ぐために少量のラジカル捕捉剤を用いてもよい。ま
た,場合によっては酸,塩基,アニオン交換樹脂,第4
級アンモニウム塩等を触媒として用いる。
なお,希釈剤としては,先に具体例を示したアクリロ
イル基あるいはメタクリロイル基を有する粘性の化合物
を用いることができ,有機溶剤としては,ポリエステル
を溶解し得るベンゼン,トルエン,キシレン,アセト
ン,メチルエチルケトン,メチルイソブチルケトン,テ
トラヒドロフラン,ジオキサン,シクロヘキサノン,酢
酸エチル,酢酸メチル,セロソルブ類,塩化メチレン,
クロロホルム,トリクロロエタン,テトラクロロエタン
等から選ばれる1種または2種以上を用いることができ
る。
本発明の光硬化型樹脂組成物は,1分子中に少なくとも
1つのアクリロイル基又はメタクリロイル基を有する反
応性希釈剤5〜95重量部と,前記のようにして得た
(1)式で表される構造を有する化合物95〜5重量部,
より好ましくは90〜10重量部とからなるものであり,
(1)式で表される構造を有する化合物が5重量部未満
では接着性や硬化後の可撓性に優れたものが得られず,9
5重量部を超えたものは光硬化が困難になる。
また,本発明では,(1)式で表される構造を有する
化合物の混合量によって,光硬化型樹脂組成物の粘度を
広範囲に変えることが可能となり,目的を用途により,
適切なものを実用に供することができる。
本発明の光硬化型樹脂組成物は,そのままで熱,光,
電子線,触媒等によって容易に重合硬化する。また,前
述した有機溶剤や反応性の希釈剤と混合して用いること
もできる。
本発明においては光重合開始剤を用いると光重合が容
易となり,光重合開始剤としては,前記光硬化型樹脂組
成物を光重合開始することが可能なものであればどのよ
うなものでも用いることができ,組成割合および光源等
に応じて適宜選定される。このような光開始剤として
は,例えば,アセトフエノン類,ベンゾフエノン,ミヒ
ラーケトン,ベンジルおよびその誘導体,エンゾインお
よびそのアルキルエーテル類,キサントンおよびその誘
導体,チオキサントンおよびその誘導体,ジスフイド化
合物,アゾ化合物等が挙げられる。
このとき,照射される光の波長は,通常180〜700nmの
ものが用いられる。とりわけ,紫外線の照射は効果的で
ある。その他に,He−Neレーザー,Arレーザーおよび各種
電子線,各種X線等の放射線等も使用可能であり,熱や
触媒によっても硬化させることができる。
その際,増感剤の使用は極めて有効であり,前記光重
合開始剤によって引き起こされる光重合速度を促進させ
ることによって,本発明の実用性を高めるものである。
このような増感剤としては,例えば,次のようなものが
用いられる。すなわち,アミン類としては,脂肪族アミ
ン,芳香族アミン,窒素複素環化合物,尿素類として
は,アリル系尿素,o−トリルチオ尿素等,イオウ化合物
としては,ナトリウムジエチルジチオホスフエート,芳
香族スルフイン酸の可溶性塩,ニトリル類としては,N,N
−ジ置換−p−アミノベンゾニトリル系化合物,リン化
合物としては,トリ−n−ブチルホスフイン等,その他
の窒素化合物としては,N−ニトロソヒドロキシルアミン
誘導体,オキサゾリン化合物等,塩素化合物としては,
四塩化炭素,ヘキサクロロエタン等が用いられる。
上記,光重合開始剤および増感剤は,本発明の光硬化
型樹脂組成物100重量部に対して,それぞれ0〜10重合
部および0〜15重量部,より好ましくは,それぞれ0.5
〜2重量部および0〜5重量部配合される。これらは,
具体例を示したもの等の中から1種以上適宜組み合わせ
て使用することができる。
さらに,本発明にかかわる光硬化型樹脂組成物中に
は,上記成分に加えて,必要に応じ,着色剤,無機質充
填剤等の添加剤を配合することが可能である。
本発明の光硬化型樹脂組成物はそのままで,あるいは
溶剤や希釈剤に溶解し,各種添加剤を加えてインキ,塗
料,接着剤,表面コート剤,製版材,封止剤,電機絶縁
材等として各種の分野において,有効に使用することが
でき,その工業的価値は大である。
(実施例) 以下,本発明を実施例によって具体的に説明する。な
お,「%」または「部」とあるのは,いずれも重量基準
であり,「モル」とあるのは,仕込み時のモル比を示
す。
実施例1 (1) 第1表に示す原料をエステル反応管にとり,常
圧下でN2ガスを通じつつ,250℃で縮合水を流出しつつ2
時間エステル化を行い,さらに,0.5トル下で1〜2時間
重縮合を行い高分子量の熱可塑性ポリエステルA,B,Cを
得た。
得られた熱可塑性ポリエステルを,第2表に示す脂肪
族ジカルボン酸で250℃,1時間解重合を行い,ポリエス
テルA−1,B−1〜5,C−1を得た。なお,数平均分子量
は,末端基滴定法により求めた。また,表中nは前記
(1)式で表される構造の個数で近似値である。
(2) ポリエステルA−1,B−1〜5,C−1のそれぞれ
100部をトルエン100部に溶解し,グリシジルメタクリレ
ートと100℃で,酸価0.5mgKOH/g以下になるまで反応さ
せた。熱重合禁止剤としてメトキノン0.003部,触媒と
してトリメチルベンジルアンモニウムクロライド0.2部
を加えた,反応終了後,トルンエンを留去し,減圧乾燥
した。
(3) 前記(2)で得た生成物を,ECH変性フエノキシ
アクリレートに対し,10%,20%,30%の割合で混合し,
光硬化型樹脂組成物を得た。得られた光硬化型樹脂組成
物100部に対して,ベンゾインイソプロピルエーテル1
部,メタクリル酸ジエチルアミノエチル2部を加えたも
のを,表面未処理のPETフイルムの間に挟み,メタルハ
ライドランプを2000mJ/cm2で照射し,硬化させてPETフ
イルムを接着し,T剥離強度によりPETに対する密着性を
測定した。その結果を第3表に示す。
実施例2 実施例1で得たポリエステルA−1,B−1〜5,C−1
を,それぞれ10%,20%,30%ずつECH変性フエノキシア
クリレートに混合し,グリシジルメタクリレートと100
℃で酸価0.5mgKOH/g以下になるまで反応させた。熱重合
禁止剤としてメトキノン0.003部,触媒としてトリメチ
ルベンジルアンモニウムクロライド0.2部を加えた。
反応終了後,得られた光硬化型樹脂組成物に対して,
実施例1と同様にしてPETに対する密着性を測定した。
その結果を第4表に示す。
実施例3 実施例2で密着性テストに用いた樹脂A−1,B−2〜
5,C−1に関して樹脂量100部に対してBYK−300(BYK Ch
emikal社製)1部を加え,PETフイルムに約100μmの厚
さでコーテイングし,メタルハライドランプを2000mJ/c
m2で照射して硬化させ,180゜曲げにより可撓性をテスト
した。第5表に結果を示す。
比較例1 第1表のBのポリマーをADA15モル%で解重合し,B−
6(数平均分子量1100)とした。B−6を実施例1,2,3
と同様に反応及び処理してPETの密着性を測定した。結
果を第3表,第4表,第5表に比較例として示す。
(発明の効果) 本発明の光硬化型樹脂組成物は,ポリエステル成形品
に対して優れた接着性を有し,硬化後も可撓性を示すの
で剥離,ひび割れ等が生ずることはない。したがって塗
料,インク,接着剤,およびコーテイング剤として広範
囲に利用できる。なお当然のことながら本発明の光硬化
型樹脂組成物は,ポリエステル成形品以外のもの,例え
ば,金属等にも適用でき,金属板等に本発明の光硬化型
樹脂組成物をコートしておき,後に成形加工するプレコ
ートメタル用途としても適用できる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−58790(JP,A) 特開 昭50−38521(JP,A) 特開 昭54−53187(JP,A) 特開 昭53−1284(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C03F 7/038 G03F 7/027 C08F 220/10 C08F 299/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1分子中に少なくとも1つのアクリロイル
    基又はメタクリロイル基を有する反応性希釈剤5〜95重
    量部と,ジカルボン酸,オキシ酸及びグリコールより選
    ばれる成分より得られ,数平均分子量2,000〜20,000の
    熱可塑性ポリエステルの末端又は側鎖のうちの少なくと
    も一部に下記(1)式で表される構造を有する化合物95
    〜5重量部とからなることを特徴とする光硬化型樹脂組
    成物。 (ただし,Rは水素または炭素数1〜5のアルキル基を表
    す。)
JP1218085A 1989-08-23 1989-08-23 光硬化型樹脂組成物 Expired - Lifetime JP2842899B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1218085A JP2842899B2 (ja) 1989-08-23 1989-08-23 光硬化型樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1218085A JP2842899B2 (ja) 1989-08-23 1989-08-23 光硬化型樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0380252A JPH0380252A (ja) 1991-04-05
JP2842899B2 true JP2842899B2 (ja) 1999-01-06

Family

ID=16714405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1218085A Expired - Lifetime JP2842899B2 (ja) 1989-08-23 1989-08-23 光硬化型樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2842899B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100420504B1 (ko) * 2001-08-18 2004-03-09 김명순 엄지발가락 교정기 및 그 생산방법
JP5523043B2 (ja) * 2009-09-30 2014-06-18 太陽ホールディングス株式会社 光硬化性樹脂組成物、そのドライフィルム及び硬化物並びにそれらを用いたプリント配線板
JP6471493B2 (ja) * 2014-12-25 2019-02-20 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線重合性樹脂組成物及び積層体

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS561619B2 (ja) * 1973-08-07 1981-01-14
JPS531284A (en) * 1977-05-30 1978-01-09 Nok Corp Photosensitive compositions
JPS5453187A (en) * 1977-10-06 1979-04-26 Teijin Ltd Photo-setting resin composition
JPS5458790A (en) * 1977-10-20 1979-05-11 Teijin Ltd Photo-sensitive resin composition

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0380252A (ja) 1991-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0007747B1 (en) Radiation-curable coating compositions and method of coating metal substrates therewith
US4049634A (en) In-air curable resin compositions
JP2001506693A (ja) 放射線架橋性高分子アクリラートまたはメタクリラートの製造法
KR19980042385A (ko) 활성 에너지선 경화형 수지의 제조 방법, 자외선 경화형 캔용도료 조성물 및 그것을 사용한 도장 금속 캔의 제조 방법
ES2219785T3 (es) Monomeros, oligomeros y polimeros con grupos oxiranos terminales, su procedimiento de preparacion y su polimerizacion cationica con exposicion a radiacion.
JPH02676A (ja) 反応性コーティング
US6500878B1 (en) Improving adhesion of acrylate resins
JPS6014406B2 (ja) 磁気記録テ−プの製造方法
JP2842899B2 (ja) 光硬化型樹脂組成物
JP2005179511A (ja) ラジカル重合性塗料組成物
JPH0235777B2 (ja)
JPS6152169B2 (ja)
JPS6157875B2 (ja)
JPH10310724A (ja) 硬化性液状樹脂組成物
JP5125100B2 (ja) 重合性不飽和結合を有するアクリル系重合体の製造方法
JPH11181041A (ja) 光硬化性樹脂組成物及び塗料
JPH0885775A (ja) プレコート鋼板製造用組成物
JPS6254711A (ja) ウレタン変性アクリレ−ト樹脂組成物
JP2003192712A (ja) 光重合開始剤
JPH0588276B2 (ja)
JPS61145268A (ja) 湿気硬化型粘着剤組成物
JPH1036625A (ja) 硬化性液状樹脂組成物
JP4159628B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性コーティング用樹脂組成物
JPS5821669B2 (ja) 上塗り密着性良好な紫外線硬化型鋼板前処理塗料
JP3071046B2 (ja) 2液混合型硬化性樹脂組成物およびその使用方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091023

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term