JPH09241484A - 熱可塑性ノルボルネン系樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性ノルボルネン系樹脂組成物

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JPH09241484A
JPH09241484A JP7322396A JP7322396A JPH09241484A JP H09241484 A JPH09241484 A JP H09241484A JP 7322396 A JP7322396 A JP 7322396A JP 7322396 A JP7322396 A JP 7322396A JP H09241484 A JPH09241484 A JP H09241484A
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group
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thermoplastic norbornene
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JP7322396A
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Mitsuru Tada
充 多田
Koji Minami
幸治 南
Teiji Obara
禎二 小原
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融成形などにおいて、十分な離型性を示
し、ボイドなどが発生せず、熱可塑性ノルボルネン系樹
脂の耐熱性、耐薬品性、電気特性などを有している熱可
塑性ノルボルネン系樹脂組成物を得る。 【解決手段】 熱可塑性ノルボルネン系樹脂(例えば、
1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフ
ルオレンの開環重合体の水素添加物など)100重量部
に対し、(a)一般式:RXn(式中、nは自然数を表
し、Rは炭化水素基を表し、Xはヒドロキシアシルオキ
シ基を表す。ただし、nが2以上の場合、n個のXは同
一でも同一でなくてもよい。また、式中の総炭素数は1
6以上である。)で表される化合物(例えば、12−ヒ
ドロキシステアリン酸トリグリセリドなど)ならびに/
もしくは(b)炭素数16以上の飽和アルコール類(例
えば、デシルテトラデカノールなど)0.03〜2.0
重量部配合して樹脂組成物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、離型性に優れた樹
脂組成物に関し、さらに詳しくは、配合しやすく、成形
時にボイドが発生しにくく、離型性に優れた熱可塑性ノ
ルボルネン系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性ノルボルネン系樹脂は、耐熱
性、耐薬品性、電気特性などに優れた特性を有し、医療
用材料、電気部品材料などを始めとして、広い範囲で成
形材料として使用されはじめている。
【0003】熱可塑性ノルボルネン系樹脂の成形におい
て、成形型からの離型性を改良することにより製造を容
易にし、また、より細密な構造の成形を可能にするた
め、滑剤として3価以上の多価アルコールの部分エステ
ル化物の構造を有する化合物や、3価以上の多価アルコ
ールの部分エーテル化物の構造を有する化合物を配合す
ることが知られている(特公平7−7529号公報、特
開平5−39403号公報など)。
【0004】しかし、これらの部分エステルや部分エー
テルなどの滑剤の内、低分子量のものは比較的揮発しや
すく、配合のために混練する際に気化するために濃度調
節が困難だったり、成形時に気化してボイド発生の原因
となることがあり、場合によっては、ボイドの集中によ
り成形品が割れたりすることがあるという問題があっ
た。また、これらの内の高分子量のものは、揮発しにく
いが、その一方で離型性の改良効果が小さく、離型の際
に成形品が割れやすいなどといった問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、十分な
離型性を示し、ボイドなどが発生せず、熱可塑性ノルボ
ルネン系樹脂の耐熱性、耐薬品性、電気特性などを有し
ている熱可塑性ノルボルネン系樹脂組成物を目指して、
鋭意研究を重ねた。
【0006】
【課題を解決するための手段】その結果、本発明者らは
熱可塑性ノルボルネン系樹脂に特定の滑剤を配合した樹
脂組成物が、熱可塑性ノルボルネン系樹脂の耐熱性、耐
薬品性、電気特性などを損なわず、ボイドなどが発生し
にくく、離型性が十分であることを見い出し、本発明を
完成させるに到った。
【0007】かくして本発明によれば、熱可塑性ノルボ
ルネン系樹脂並びに(a)一般式:RXn(式中、nは
自然数を表し、Rは水酸基を有していてもよい炭化水素
基を表し、Xはヒドロキシアシルオキシ基を表す。ただ
し、nが2以上の場合、n個のXは同一でも同一でなく
てもよい。また、式中の総炭素数は16以上である。)
で表される化合物および/または(b)炭素数16以上
の飽和アルコール類から成る樹脂組成物から成る樹脂組
成物が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
(熱可塑性ノルボルネン系樹脂)熱可塑性ノルボルネン
系樹脂は、特開平1−168725号公報、特開平1−
190726号公報、特開平3−14882号公報、特
開平3−122137号公報、特開平4−63807号
公報、特開平6−298956号公報などで公知の樹脂
であり、具体的には、ノルボルネン系単量体の開環重合
体、その水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加型重
合体、ノルボルネン系単量体とオレフィンの付加型重合
体などが挙げられる。
【0009】ノルボルネン系単量体も、上記公報や特開
平2−227424号公報、特開平2−276842号
公報、特開平6−80792号公報などで公知の単量体
であって、例えば、ノルボルネン、そのアルキル、アル
キリデン、芳香族置換誘導体およびこれら置換または非
置換のオレフィンのハロゲン、水酸基、エステル基、ア
ルコキシ基、シアノ基、アミド基、イミド基、シリル基
などの炭素と水素以外の元素を含有する置換基を有する
置換体、例えば、2−ノルボルネン、5−メチル−2−
ノルボルネン、5,5−ジメチル−2−ノルボルネン、
5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノル
ボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メ
トキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−シアノ−2
−ノルボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニル
−2−ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネ
ン、5−フェニル−5−メチル−2−ノルボルネン、5
−ヘキシル−2−ノルボエルネン、5−オクチル−2−
ノルボルネン、5−オクタデシル−2−ノルボルネンな
ど; ノルボルネンに一つ以上のシクロペンタジエンが
付加した単量体、その上記と同様の誘導体や置換体、例
えば、1,4:5,8−ジメタノ−2,3−シクロペン
タジエノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オク
タヒドロナフタレン、6−メチル−1,4:5,8−ジ
メタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタ
ヒドロナフタレン、1,4:5,10:6,9−トリメ
タノ−2,3−シクロペンタジエノ−1,2,3,4,
4a,5,5a,6,9,9a,10,10a−ドデカ
ヒドロアントラセンなど; シクロペンタジエンがディ
ールス・アルダー反応によって多量化した多環構造の単
量体、その上記と同様の誘導体や置換体、例えば、ジシ
クロペンタジエン、2,3−ジヒドロジシクロペンタジ
エンなど; シクロペンタジエンとテトラヒドロインデ
ンなどとの付加物、その上記と同様の誘導体や置換体、
例えば、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラ
ヒドロフルオレン、1,4−メタノ−1,4,4a,4
b,5,8,8a,9a−オクタヒドロフルオレン、
5,8−メタノ−2,3−シクロペンタジエノ−1,
2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタ
レンなど; などが挙げられる。これらを単独で使用し
ても、2種以上を併用してもよい。2種以上を併用した
例としては、ジシクロペンタジエン25〜65重量%と
5,8−メタノ−2,3−シクロペンタジエノ−1,
2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタ
レン75〜35重量%を開環共重合して水素添加した樹
脂などが例示される。
【0010】本発明においては、熱可塑性ノルボルネン
系樹脂の数平均分子量は、トルエン、デカリン、シクロ
ヘキサンを溶媒としたGPC(ゲル・パーミエーション
・クロマトグラフィ)法で測定したポリスチレンまたは
ポリイソプレン換算値で、10,000以上、好ましく
は15,000以上、より好ましくは20,000以
上、かつ200,000以下、好ましくは100,00
0以下、より好ましくは50,000以下のものであ
る。分子量が小さすぎると機械的強度が低く、大きすぎ
ると成形が困難になる。なお、ノルボルネン系単量体の
開環重合体のように主鎖構造に不飽和結合を有する場合
は、水素添加することにより、主鎖構造を飽和させるこ
とが好ましい。水素添加する場合は、主鎖構造の水素添
加率が、90%以上にすることが好ましく、95%以上
にすることがより好ましく、99%以上にすることが特
に好ましい。水素添加率が低く、主鎖構造中の不飽和結
合が多いと、耐熱劣化性などに劣り、長期間の安定した
使用が困難となる場合がある。
【0011】また、熱可塑性ノルボルネン系樹脂のガラ
ス転移温度(以下、Tgという)は、110℃以上のも
のが好ましく、120℃以上のものがより好ましく、1
30℃以上のものが特に好ましく、200℃以下のもの
が好ましい。Tgが低すぎると耐熱性が低下し、高すぎ
ると溶融成形が困難になる。
【0012】(滑剤)本発明で用いる滑剤は、(a)一
般式1:RXn(式中、nは自然数を表し、Rは水酸基
を有していてもよい炭化水素基を表し、Xはヒドロキシ
アシルオキシ基を表す。ただし、nが2以上の場合、n
個のXは同一でも同一でなくてもよい。また、式中の総
炭素数は16以上である。)で表される化合物(以下、
化合物(a)という)および/または(b)炭素数16
以上の飽和アルコール類(以下、アルコール(b)とい
う)である。
【0013】化合物(a)は、一般式1中のR基(水酸
基を有していてもよい炭化水素基)が飽和しているもの
が、化学的に安定であり、成形体が着色しにくいので好
ましい。R基は効果の大きさの点で水酸基を有していな
い炭化水素基であることが好ましい。また、一般式1中
のnが2以上の場合、X基(ヒドロキシアシルオキシ
基)はR基(炭化水素基)中の同一の炭素と結合してい
なくてもよい。本発明においてヒドロキシアシルオキシ
基とは、k、mを自然数とした場合に−O(CO)Cm
2m+1-k(OH)k(ただし、k≦2m+1)で表され
る基である。さらに、X基中のOH基の数(kの値)
は、効果が大きいことから1が好ましく、OH基は末端
の炭素に結合していなくてもよい。同様にX基中の−C
OO−も末端の炭素に結合していなくてもよい。なお、
nが2以上の場合、製造が容易であることから、通常は
n個のX基が同一のものが用いられる。nが1の場合、
およびnが2以上であり、かつn個のX基が同一である
場合は、X基中のOH基が1個であり、R基が水酸基を
有していなければ、化合物(a)は一般式2:
【化1】Cl2l+2-n〔O(CO)Cm2mOH〕n (式中、l、m、nは自然数を表し、l+(m+1)×
n≧16である。)で表される。
【0014】一般式1中のR基の炭素数は好ましくは2
以上、より好ましくは3以上、かつ好ましくは60以
下、より好ましくは50以下である。すなわち、一般式
2中のlは好ましくは2以上、より好ましくは3以上、
かつ好ましくは60以下、より好ましくは50以下であ
る。また、一般式1中のX基の炭素数は、好ましくは1
3以上、より好ましくは16以上、かつ好ましくは50
以下である。すなわち、一般式2中のmは好ましくは1
2以上、より好ましくは15以上、かつ好ましくは49
以下である。また、一般式1および一般式2中のnは、
好ましくは2以上、より好ましくは3以上、かつ好まし
くは10以下、より好ましくは7以下、特に好ましくは
5以下である。ただし、nは2l+2を超えることはな
い。さらに化合物(a)の総炭素数、すなわち一般式2
中のl+(m+1)×nは、16以上、好ましくは20
以上、より好ましくは24以上、かつ好ましくは120
以下、より好ましくは90以下、特に好ましくは60以
下のものである。
【0015】また、言い替えれば、化合物(a)は、ア
ルコール類のOH基がOH基含有飽和脂肪酸とエステル
結合した構造を有する化合物である。製造方法は特に限
定されず、アルコール類とOH基含有飽和脂肪酸とを反
応させ、アルコール類のOH基で脂肪酸をエステル結合
した化合物に限らず、それと同一の構造を有していれば
よい。中でも、アルコール類の全てのOH基がOH基含
有飽和脂肪酸とエステル結合した構造を有する化合物が
効果が大きく好ましい。アルコール類(すなわち、一般
式1中のR基にn個のOH基が結合したもの)は、炭素
数(すなわち一般式1中のR基の炭素数であり、一般式
2中のl)が好ましくは2以上、より好ましくは3以
上、かつ好ましくは60以下、より好ましくは50以下
であり、OH基の数(R基が水酸基を有していない場合
の一般式1および一般式2中のn)が、好ましくは2以
上、より好ましくは3以上、かつ好ましくは10以下、
より好ましくは7以下、特に好ましくは5以下である。
アルコール類の具体例としては、グリセロール、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセロ
ール、トリグリセロール、ジペンタエリスリトール、エ
チレングリコール、ステアリルアルコール、1,6,7
−トリヒドロキシ−2,2−ジ(ヒドロキシチメル)−
4−オキソヘプタン、ソルビトール、2−メチル−1,
6,7−トリヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−4−
オキソヘプタン、1,5,6−トリヒドロキシ−3−オ
キソヘキサンなどが挙げられる。OH基含有飽和脂肪酸
はOH基を好ましくは一つ有し、炭素数(すなわち一般
式1中のX基の炭素の数であり、一般式2中のmに1を
加えた数)が13以上、好ましくは16以上、かつ好ま
しくは50以下の化合物である。OH基含有飽和脂肪酸
の具体的には、ヒドロキシヘプタデカン酸、ヒドロキシ
オクタデカン酸(ヒドロキシステアリン酸)、ヒドロキ
シエイコサン酸、ヒドロキシドコサン酸、ヒドロキシヘ
キサコサン酸、ヒドロキシトリアコンタン酸などが例示
される。
【0016】化合物(a)について、R基の炭素数(一
般式2中のl、あるいはアルコール類の炭素数)、X基
の炭素数(一般式2中のmに1を加えた数、あるいはO
H基含有飽和脂肪酸の炭素数)、または全炭素数(一般
式2中のl、m、nにおいてl+(m+1)×nの値)
が少なすぎると揮発しやすく使用しにくく、多すぎると
ブリードのために成形品の外観不良が多くなる。
【0017】化合物(a)の具体例としては、12−ヒ
ドロキシステアリン酸トリグリセリド、12−ヒドロキ
システアリン酸ステアリルアルコール、ペンタエリスリ
トール−テトラ−12−ヒドロキシステアレート、エチ
レングリコール−ジ−12−ヒドロキシステアレート、
プロピレングリコール−ジ−12−ヒドロキシステアレ
ートなどのアルコール類の全てのOH基がOH基含有飽
和脂肪酸とエステル結合した構造を有する化合物(Rが
水酸基を有さない炭化水素基である一般式1で表される
化合物)や12−ヒドロキシステアリン酸モノグリセリ
ドなどのアルコール類の一部のOH基がOH基含有飽和
脂肪酸とエステル結合した構造を有する化合物(Rが水
酸基を有する炭化水素基である一般式1で表される化合
物)が例示される。また、アルコール類の全てのOH基
がOH基含有飽和脂肪酸とエステル結合した構造を有す
る化合物の市販品であるカオーワックス85P(花王
製)、ヒマコウ(川研ファインケミカル製)なども使用
できる。
【0018】アルコール類(b)は、炭素数16以上、
好ましくは18以上、より好ましくは20以上、かつ好
ましくは60以下、より好ましくは50以下のものであ
る。炭素数が少なすぎると揮発しやすく混練などが困難
になり、多すぎるとブリードのために成形品の外観不良
が多くなる。なお、OH基を複数持つ多価アルコールで
あってもよい。
【0019】アルコール類(b)の具体例としては、炭
素数16のヘキサデカノール、炭素数17のヘプタデカ
ノール、炭素数18のオクタデカノール、炭素数24の
デシルテトラデカノール、炭素数26のヘキサコサノー
ル、炭素数30のトリアコンタノールなどの1価飽和ア
ルコール類; 炭素数16の1,2−ヘキサデカンジオ
ール、炭素数17の2,3−ヘプタデカンジオール、炭
素数18の1,3−オクタデカンジオール、炭素数24
の1,2−デシルテトラデカンジオールなどの2価飽和
アルコール類; などが例示される。なお、炭素数16
以上の飽和アルコール類として、市販品であるユニリン
350、ユニリン 425、ユニリン550、ユニリ
ン 700(以上4つは東洋ペトロライト社製)、エヌ
ジェコール C32−36、エヌジェコール 240
A、エヌジェコール 200A、エヌジェコール 16
0BR(以上4つは新日本理化製)なども使用できる。
【0020】(樹脂組成物)本発明の樹脂組成物は、熱
可塑性ノルボルネン系樹脂100重量部に対して、本発
明に用いる滑剤、すなわち化合物(a)および/または
アルコール類(b)を、0.03重量部以上、好ましく
は0.05重量部以上、より好ましくは0.1重量部以
上、かつ2.0重量部以下、好ましくは1.5重量部以
下、より好ましくは1.0重量部以下配合する。
【0021】本発明に用いる滑剤の添加量が少なすぎる
と十分な離型効果が得られず、多すぎると熱可塑性ノル
ボルネン系樹脂の耐熱性、耐薬品性、耐湿性などの特性
を活かすことができない。
【0022】本発明の樹脂組成物を得る方法は特に限定
されず、通常は、熱可塑性ノルボルネン系樹脂溶液中に
本発明に用いる滑剤を添加した後乾燥して溶媒を除去し
たり、樹脂と本発明に用いる滑剤のそれぞれ所定量を合
わせて、ロール、ブラベンダー、押出機などを用いて機
械的に混合したりする。
【0023】なお、本発明の効果を実質的に阻害しない
範囲で、他の滑剤、例えば、3価以上の多価アルコール
の部分エステル化物の構造を有する化合物や、3価以上
の多価アルコールの部分エーテル化物の構造を有する化
合物を併用してもよい。また、各種添加剤を添加しても
よい。例えば、熱可塑性ノルボルネン系樹脂の場合、フ
ェノール系やリン系などの老化防止剤; フェノール系
などの熱劣化防止剤;ベンゾフェノン系やベンゾトリア
ゾール系などの紫外線安定剤; アミン系などの帯電防
止剤; ヒンダードアミン系の耐候安定剤; などの各
種添加剤を添加してもよい。これらの添加剤は、化合物
(a)および/またはアルコール類(b)の配合時に添
加しても、それより前に添加しても、それより後に添加
してもよい。例えば、樹脂を乾燥する際の加熱による老
化や熱劣化を防止するため、老化防止剤や熱劣化防止剤
は、重合反応液や水素添加反応液に添加し、樹脂を回収
する際にこれらが添加された樹脂として回収してもよ
い。
【0024】(成形方法)本発明の樹脂組成物は、周知
の熱可塑性樹脂の成形法、例えば、射出成形法、押出成
形法、インフレーション成形法、ブロー成形法、熱プレ
ス成形法、カレンダー成形法、キャスト法、真空成形法
などによって成形加工することができる。
【0025】(用途)本発明の成形材料の用途として
は、例えば、光ディスク(映像や音声を記録した読み出
し専用のコンパクト・ディスク、レーザー・ディスク、
デジタル・ビデオ・ディスク、CD−ROMなど、情報
の追記と読み出しが可能なCD−Rなど、情報の書き込
み・読み出し・消去・上書きが可能な相変化型ディス
ク、光磁気ディスクなど)、光学レンズ(カメラレン
ズ、光ディスク用ピックアップレンズ、レーザープリン
タ用fθレンズ、眼鏡レンズなど)、プリズム、光拡散
板、光カード、光ファイバー、光学ミラー、液晶表示素
子基板、導光板、偏光フィルム、位相差フィルムなどの
光学材料; 液体、粉体、または固体薬品の容器(注射
用の液体薬品容器、アンプル、バイアル、プレフィルド
シリンジ、輸液用バッグ、密封薬袋、プレス・スルー・
パッケージ、固体薬品容器、点眼薬容器など)、サンプ
リング容器(血液検査用サンプリング試験管、薬品容器
用キャップ、採血管、検体容器など)、医療器具(注射
器など)、医療器具などの滅菌容器(メス用、鉗子用、
ガーゼ用、コンタクトレンズ用など)、実験・分析器具
(ビーカー、シャーレ、フラスコ、試験管、遠心管な
ど)、医療用光学部品(医療検査用プラスチックレンズ
など)、配管材料(医療用輸液チューブ、配管、継ぎ
手、バルブなど)、人工臓器やその部品義(歯床、人工
心臓、人造歯根など)などの医療用器材; 処理用また
は移送用容器(タンク、トレイ、キャリア、ケースな
ど)、保護材(キャリアテープ、セパレーション・フィ
ルムなど)、配管類(パイプ、チューブ、バルブ、流量
計、フィルター、ポンプなど)、液体用容器類(サンプ
リング容器、ボトル、アンプルバッグなど)の電子部品
処理用器材; 被覆材(電線用、ケーブル用など)、民
生用・産業用電子機器匡体(複写機、コンピューター、
プリンター、テレビ、ビデオデッキ、ビデオカメラな
ど)、構造部材(パラボラアンテナ構造部材、フラット
アンテナ構造部材、レーダードーム構造部材など)など
の電気絶縁材料; 一般回路基板(硬質プリント基板、
フレキシブルプリント基板、多層プリント配線板な
ど)、高周波回路基板(衛星通信機器用回路基板など)
などの回路基板; 透明導電性フィルム(液晶基板、光
メモリー、面発熱体など)の基材; 半導体封止材(ト
ランジスタ封止材、IC封止材、LSI封止材、LED
封止材など)、電気・電子部品の封止材(モーター封止
材、コンデンサー封止材、スイッチ封止材、センサー封
止材など)の封止材; ルームミラーやメーター類のカ
バーなど自動車用内装材料; ドアミラー、フェンダー
ミラー、ビーム用レンズ、ライト・カバーなど自動車用
外装材料; などが挙げられる。
【0026】(態様)本発明の態様としては、(1)
熱可塑性ノルボルネン系樹脂並びに(a)一般式1で表
される化合物および/または(b)炭素数16以上の飽
和アルコール類から成る樹脂組成物から成る樹脂組成
物、(2) 熱可塑性ノルボルネン系樹脂が、ノルボル
ネン系単量体の開環重合体、その水素添加物、ノルボル
ネン系単量体の付加型重合体、またはノルボルネン系単
量体とオレフィンの付加型重合体である(1)記載の樹
脂組成物、(3) 熱可塑性ノルボルネン系樹脂が、ゲ
ル・パーミエーション・クロマトグラフィ法で測定した
数平均分子量が10,000〜200,000である
(1)または(2)記載の樹脂組成物、(4) 熱可塑
性ノルボルネン系樹脂が、ノルボルネン系単量体の開環
重合体の水素添加物であって、主鎖構造の水素添加率が
90%以上である(1)〜(3)のいずれかに記載の樹
脂組成物、(5) 熱可塑性ノルボルネン系樹脂が、ガ
ラス転移温度が、110〜200℃のものである(1)
〜(4)のいずれかに記載の樹脂組成物、(6)
(a)一般式1で表される化合物が一般式1中のR基が
飽和しているものである(1)〜(5)のいずれかに記
載の樹脂組成物、(7) (a)一般式1で表される化
合物が一般式1中のX基に含有されるOH基の数が1で
ある(1)〜(6)のいずれかに記載の樹脂組成物、
(8) (a)一般式1で表される化合物が一般式1中
のR基の炭素数が3以上のものである(1)〜(7)の
いずれかに記載の樹脂組成物、(9) (a)一般式1
で表される化合物が一般式1中のR基の炭素数が3〜6
0のものである(8)記載の樹脂組成物、(10)
(a)一般式1で表される化合物が一般式1中のX基の
炭素数が13以上のものである(1)〜(9)のいずれ
かに記載の樹脂組成物、(11) (a)一般式1で表
される化合物が一般式1中のX基の炭素数が13〜50
のものである(10)記載の樹脂組成物、(12)
(a)一般式1で表される化合物が一般式1中のnが3
〜(2l+2)のものである(1)〜(11)のいずれ
かに記載の樹脂組成物、(13) (a)一般式1で表
される化合物が一般式1中のnが3〜10かつ2l+2
以下のものであるである(12)記載の樹脂組成物、
(14) (a)一般式1で表される化合物が炭素数1
6〜120のものである(1)〜(13)のいずれかに
記載の樹脂組成物、(15) (a)一般式1で表され
る化合物が一般式1中のR基が水酸基を有さない炭化水
素基である(1)〜(14)のいずれかに記載の樹脂組
成物、(16) (a)一般式1で表される化合物が一
般式2で表される化合物である(1)〜(15)のいず
れかに記載の樹脂組成物、(17) (a)一般式1で
表される化合物が一般式2中のlが3以上のものである
(16)記載の樹脂組成物、(18) (a)一般式1
で表される化合物が一般式2中のlが3〜60のもので
ある(17)記載の樹脂組成物、(19) (a)一般
式1で表される化合物が一般式2中のmが12以上のも
のである(15)〜(18)のいずれかに記載の樹脂組
成物、(20) (a)一般式1で表される化合物が一
般式2中のmが12〜49のものである(18)記載の
樹脂組成物、(21) (a)一般式1で表される化合
物が一般式2中のnが3〜(2l+2)のものである
(1)〜(20)のいずれかに記載の樹脂組成物、(2
2) (a)一般式1で表される化合物が一般式2中の
nが3〜10かつ2l+2以下のものである(21)記
載の樹脂組成物、(23) (a)一般式1で表される
化合物がアルコール類のOH基がOH基含有飽和脂肪酸
とエステル結合した化合物と同一の構造を有する化合物
である(1)〜(22)のいずれかに記載の樹脂組成
物、(24) (a)一般式1で表される化合物がアル
コール類が炭素数3以上のものである(23)記載の樹
脂組成物、(25) (a)一般式1で表される化合物
がアルコール類が炭素数3〜60のものである(24)
記載の樹脂組成物、(26) (a)一般式1で表され
る化合物がアルコール類がOH基を3以上有しているも
のである(23)〜(25)のいずれかに記載の樹脂組
成物、(27) (a)一般式1で表される化合物がア
ルコール類がOH基を3〜10有しているものである
(26)記載の樹脂組成物、(28) (a)一般式1
で表される化合物がアルコール類の炭素数をlとすると
アルコール類がOH基を3〜10かつ(2l+2)以下
有しているものである(23)〜(27)のいずれかに
記載の樹脂組成物、(29) (a)一般式1で表され
る化合物がアルコール類がグリセロール、トリメチロー
ルプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセロール、
トリグリセロール、ジペンタエリスリトール、1,6,
7−トリヒドロキシ−2,2−ジ(ヒドロキシチメル)
−4−オキソヘプタン、ソルビトール、2−メチル−
1,6,7−トリヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−
4−オキソヘプタン、1,5,6−トリヒドロキシ−3
−オキソヘキサンから選ばれたものである(23)〜
(28)のいずれかに記載の樹脂組成物、(30)
(a)一般式1で表される化合物がOH基含有飽和脂肪
酸がOH基を一つ有するものである(23)〜(29)
のいずれかに記載の樹脂組成物、(31) (a)一般
式1で表される化合物がOH基含有飽和脂肪酸が炭素数
が13以上のものである(23)〜(30)のいずれか
に記載の樹脂組成物、(32) (a)一般式1で表さ
れる化合物がOH基含有飽和脂肪酸が炭素数が13〜5
0のものである(31)記載の樹脂組成物、(33)
(a)一般式1で表される化合物がOH基含有飽和脂肪
酸がヒドロキシヘプタデカン酸、ヒドロキシオクタデカ
ン酸、ヒドロキシエイコサン酸、ヒドロキシドコサン
酸、ヒドロキシヘキサコサン酸、ヒドロキシトリアコン
タン酸から選ばれたものである(23)〜(32)いず
れかに記載の樹脂組成物、(34) (a)一般式1で
表される化合物がアルコール類の全てのOH基がOH基
含有飽和脂肪酸とエステル結合した化合物と同一の構造
を有する化合物である(23)〜(33)のいずれかに
記載の樹脂組成物、(35) (a)一般式1で表され
る化合物が12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセリ
ド、12−ヒドロキシステアリン酸ステアリルアルコー
ル、ペンタエリスリトール−テトラ−12−ヒドロキシ
ステアレート、エチレングリコール−ジ−12−ヒドロ
キシステアレート、プロピレングリコール−ジ−12−
ヒドロキシステアレートから選ばれたものである(1)
〜(34)のいずれかに記載の樹脂組成物、(36)
(b)炭素数16以上の飽和アルコール類が、炭素数6
0以下のものである(1)〜(35)のいずれかに記載
の樹脂組成物、(37) (b)炭素数16以上の飽和
アルコールがヘキサデカノール、ヘプタデカノール、オ
クタデカノール、デシルテトラデカノール、ヘキサコサ
ノール、トリアコンタノール、1,2−ヘキサデカンジ
オール、2,3−ヘプタデカンジオール、1,3−オク
タデカンジオール、または1,2−デシルテトラデカン
ジオールから選ばれたものである(1)〜(36)のい
ずれかに記載の樹脂組成物、(38) 熱可塑性ノルボ
ルネン系樹脂100重量部に対して、(a)一般式1で
表される化合物および/または(b)炭素数16以上の
飽和アルコール類を0.03〜2.0重量部配合したも
のである(1)〜(37)のいずれかに記載の樹脂組成
物、などが例示される。
【0027】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、成形性に優れ、
具体的には成形時の離型抵抗が小さく、離型時に成形品
が割れにくい。また、シートに成形した場合は、巻き取
りの際のシートへの付加が一定であり、またシートが貼
りつきにくく、処理が容易になる場合もある。さらに、
成形品が成形時などの加熱によって着色しにくく、溶融
成形などによいてはボイドが生じにくい。
【0028】
【実施例】以下に参考例、実施例、比較例を挙げて本発
明を具体的に説明する。
【0029】参考例1 窒素雰囲気下、脱水したトルエン690重量部に1,4
−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレ
ン300重量部、1−ヘキセン1.1重量部、塩化タン
オグステンの0.3重量%トルエン溶液11重量部、テ
トラブチルスズ0.6重量部を加え、60℃、常圧にて
1時間重合させた。トルエンを溶剤に用いた高速液体ク
ロマトグラフィー(ポリスチレン換算)により測定した
重合反応液中のポリマーの数平均分子量(Mn)は1
7,700、重量平均分子量(Mw)は35,400、
分子量分布(Mw/Mn)は2.00であった。
【0030】この重合反応液240重量部にアルミナ担
持ニッケル触媒(触媒1重量部中、ニッケル0.7重量
部、酸化ニッケル0.2重量部、アルミナの細孔容積
0.8cm3/g、比表面積300cm2/g)6重量部
とイソプロピルアルコール5重量部を加え、オートクレ
ーブ中で230℃、45kgf/cm2で5時間反応さ
せた。
【0031】水素添加触媒を濾過して除去した水素添加
反応溶液をアセトン250重量部とイソプロパノール2
50重量部の混合溶液に、攪拌しながら注いで、樹脂を
沈澱させ、濾別して回収した。さらにアセトン200重
量部で洗浄した後、1mmHg以下に減圧した真空乾燥
器中、100℃で24時間乾燥させた。収率は99%以
上、1H−NMRによるポリマー主鎖の二重結合の水素
添加率は99.9%以上、芳香環構造の水素添加率は約
99.8%であった。シクロヘキサンを溶剤に用いた高
速液体クロマトグラフィー(ポリイソプレン換算)によ
り、得られた水素添加物の数平均分子量(Mn)は2
2,600、重量平均分子量(Mw)は42,500、
分子量分布(Mw/Mn)は1.88であり、Tgは1
36℃であった。
【0032】実施例1 参考例1で得た熱可塑性ノルボルネン系樹脂100重量
部と12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド(ヒ
マコウ、川研ファインケミカル製)0.3重量部を、二
軸混練押出機(東芝機械株式会社製、TEM−35B)
を用いて、220℃で溶融押し出しを行い、組成物のペ
レットを得た。
【0033】このペレットを、下記の条件で射出成形し
て、底が厚さ1.6mm、直径50.0mmの円形、高
さ50.0mmであり、底の中心を通り底面に垂直な平
面で切った側面が、底面に垂直な方向と0.5°の傾斜
を有しているコップ状の成形品を20個と厚さ3mm、
50mm×90mmの試験片を製造した。 成形機: 東芝機械株式会社製、IS−350FB
−19A 型締め圧: 80t 樹脂温度: 280℃ 金型温度: 固定側可動側共100℃
【0034】この成形品の離型時の抵抗は平均約110
kgf/cm2、得られた成形品20個には割れが認め
られず、目視で成形品内のボイドが認められなかった。
また、色素計により試験片の色調を調べたところ、YI
値が1.9であった。
【0035】実施例2 12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド0.3重
量部を0.6重量部に変える以外は実施例1と同様に成
形品20個と試験片を製造した。
【0036】成形品の離型時の抵抗は平均約90kgf
/cm2、得られた成形品20個には割れが認められ
ず、目視で成形品内のボイドが認めらなかった。また、
色調はYI値が1.9であった。
【0037】実施例3 12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド0.3重
量部の代わりにデシルテトラデカノール(エヌジェコー
ル 240A、新日本理化製)0.3重量部を用いる以
外は実施例1と同様に成形品20個と試験片を製造し
た。
【0038】成形品の離型時の抵抗は平均約110kg
f/cm2、得られた成形品20個には割れが認められ
ず、目視で成形品内のボイドが認められたものが1個あ
った。また、色調はYI値が1.9であった。
【0039】比較例1 12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセリドを配合し
ない以外は実施例1と同様に成形品20個と試験片を製
造した。
【0040】成形品の離型時の抵抗は平均約190kg
f/cm2、離型時に20個中7個が割れ、目視で成形
品内のボイドが認められたものが5個あった。また、色
調はYI値が1.9であった。
【0041】比較例2 12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド0.3重
量部の代わりにステアリン酸トリグリセリド0.3重量
部を用いる以外は実施例1と同様に成形品20個と試験
片を製造した。
【0042】成形品の離型時の抵抗は平均約180kg
f/cm2、離型時に20個中6個が割れ、目視で成形
品内のボイドが認められたものはなかった。また、色調
はYI値が1.9であった。
【0043】比較例3 12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド0.3重
量部の代わりにステアリン酸モノグリセリド0.3重量
部を用いる以外は実施例1と同様に成形品20個と試験
片を製造した。
【0044】成形品の離型時の抵抗は平均約110kg
f/cm2、得られた成形品20個には割れが認められ
ず、目視で成形品内のボイドが認められたものが3個あ
った。また、色調はYI値が2.3であった。
【0045】実施例4 参考例1で得た熱可塑性ノルボルネン系樹脂の代わりに
市販の熱可塑性ノルボネン系樹脂(日本ゼオン製、ZE
ONEX 480、ガラス転移温度約140℃、数平均
分子量約28,000)のペレットを用いる以外は実施
例1と同様に成形品20個と試験片を製造した。
【0046】成形品の離型時の抵抗は平均約90kgf
/cm2、得られた成形品20個には割れが認められ
ず、目視で成形品内のボイドは認められなかった。ま
た、色調はYI値が1.9であった。
【0047】比較例4 参考例1で得た熱可塑性ノルボルネン系樹脂の代わりに
市販の熱可塑性ノルボネン系樹脂(ZEONEX 48
0)を用い、12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセ
リドを配合しない以外は実施例1と同様に成形品20個
と試験片を製造した。
【0048】成形品の離型時の抵抗は平均約140kg
f/cm2、得られた成形品20個中3個が割れ、目視
で成形品内のボイドは認められなかった。また、色調は
YI値が1.9であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ノルボルネン系樹脂並びに
    (a)一般式:RXn(式中、nは自然数を表し、Rは
    水酸基を有していてもよい炭化水素基を表し、Xはヒド
    ロキシアシルオキシ基を表す。ただし、nが2以上の場
    合、n個のXは同一でも同一でなくてもよい。また、式
    中の総炭素数は16以上である。)で表される化合物お
    よび/または(b)炭素数16以上の飽和アルコール類
    から成る樹脂組成物。
JP7322396A 1996-03-04 1996-03-04 熱可塑性ノルボルネン系樹脂組成物 Pending JPH09241484A (ja)

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