JP3702977B2 - 熱可塑性樹脂組成物及び封止電子部品 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物及び封止電子部品 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種電子部品の封止剤として好適な熱可塑性樹脂組成物及び封止電子部品に関し、さらに詳しくは、成形性に優れ、成形品の成形収縮率と線膨張係数の異方性が小さく、成形歪みが大幅に改良され、耐湿性にも優れた封止成形用に好適な熱可塑性樹脂組成物、及び該熱可塑性樹脂組成物を用いて封止した電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、トランジスタ、ダイオード、IC、コンデンサ、レジスタ、キャパシタなどの各種電子部品は、電気絶縁性の保持、外部雰囲気による物性変化の防止、生産性の向上、低価格化等の目的で、一般に、合成樹脂による封止が行われている。
従来、封止用樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂などの熱硬化性樹脂が用いられていたが、熱硬化に長時間を要し成形サイクルが長いこと、熱硬化時の発熱や熱収縮による素子の劣化が起こりやすいこと、硬化の進行を防ぐための樹脂の保存が困難であること、さらには、スプルー、ランナー部の樹脂の再利用ができないという欠点があった。
【0003】
そこで、近年、生産性向上の目的で、電子部品封止用樹脂として、ポリフェニレンスルフィド樹脂(PPS)や液晶ポリマー(LCP)のような主鎖に芳香環構造を有する芳香族系熱可塑性樹脂を用いて、射出成形により封止する方法が注目されている。これらの芳香族系熱可塑性樹脂は、耐熱性、耐溶剤性、電気絶縁性などに優れた高性能のエンジニアリングプラスチックであるため、優れた特性の樹脂封止部を有する電子部品を得ることができる。しかしながら、これらの芳香族系熱可塑性樹脂は、熱変形温度は極めて高いものの、多くの場合、結晶性樹脂であって、成形収縮率や線膨張係数に異方性があるため、封止成形時やハンダ付け時の熱応力によって、樹脂封止部にクラックが発生しやすいという問題がある。また、これらの芳香族系熱可塑性樹脂は、電子部品のリードフレームまたはボンディングワイヤーとの密着性が充分ではなく、樹脂封止部とリードフレームまたはボンディングワイヤーとの界面から水分が浸透し、電気絶縁性の低下やリードフレームまたはボンディングワイヤーの腐食を引き起こし、電気部品の電気的特性を低下させる。
【0004】
その改善策として、例えば、特開平7−214588号公報には、芳香族系熱可塑性樹脂に非晶性の熱可塑性ノルボルネン系樹脂を配合した樹脂組成物を使用する方法が開示されている。しかし、従来の熱可塑性ノルボルネン系樹脂は、芳香族系熱可塑性樹脂との相溶性が悪く、樹脂組成物中で両者が相分離しやすいため、充分満足できる改良効果が得られておらず、封止成形時やハンダ付け時の熱応力により樹脂封止部に微細なクラックやクレイズが発生したり、あるいは、長時間の熱履歴やヒートサイクルにより樹脂封止部にクラックや変性が生じるという問題がある。また、この樹脂組成物を用いた樹脂封止部は、リードフレームやボンディングワイヤーとの密着性も充分ではなく、耐湿性が不充分である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、成形性に優れ、かつ、結晶性樹脂の成形歪み(成形収縮率及び線膨張係数の異方性)が大幅に改良された封止成形用に好適な熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
より具体的に、本発明の目的は、封止用樹脂として芳香族系熱可塑性樹脂の有する優れた成形性、耐熱性、耐溶剤性、電気絶縁性などの特性を保持しつつ、成形収縮率と線膨張係数の異方性が小さく、成形歪みが大幅に改良された封止成形品を与えることができる熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
また、本発明の目的は、リードフレームやボンディングワイヤーとの密着性に優れた封止成形品を与えることができる熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、そのような優れた特性を有する熱可塑性樹脂組成物を用いて封止した電子部品を提供することにある。
本発明者らは、前記従来技術の問題点を克服するために鋭意研究した結果、芳香族系熱可塑性樹脂と芳香環含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂をブレンドすることにより、成形時やハンダ付け時にクラックやクレイズが発生せず、しかも、長時間の熱履歴やヒートサイクルを加えてもクラックや変性が起こらない熱可塑性樹脂組成物の得られることを見いだした。この熱可塑性樹脂組成物を用いた樹脂封止部は、リードフレームやボンディングワイヤーとの密着性に優れている。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かくして、本発明によれば、ポリフェニレンスルフィド及び液晶ポリマーから選ばれる芳香環を主鎖骨格に有する芳香族系熱可塑性樹脂(A)と、多環体構造中にノルボルネン環構造と芳香族環構造とを有する芳香環含有ノルボルネン系モノマーに由来する芳香環含有モノマー単位を有する芳香環含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂(B)とを、5:95〜95:5の範囲内の重量比で含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物が提供される。
また、本発明によれば、ポリフェニレンスルフィド及び液晶ポリマーから選ばれる芳香環を主鎖骨格に有する芳香族系熱可塑性樹脂(A)と、多環体構造中にノルボルネン環構造と芳香族環構造とを有する芳香環含有ノルボルネン系モノマーに由来する芳香環含有モノマー単位を有する芳香環含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂(B)とを、5:95〜95:5の範囲内の重量比で含有する熱可塑性樹脂組成物で封止した電子部品が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
芳香環を主鎖骨格に有する熱可塑性樹脂
芳香環を主鎖骨格に有する熱可塑性樹脂すなわち芳香族系熱可塑性樹脂としては、ポリフェニレンスルフィド;パラヒドロキシ安息香酸、ビフェノール及びテレフタル酸をモノマーとし、バルク重合法により重縮合させた芳香族ポリエステルなどの液晶ポリマー;が挙げられる。ポリフェニレンスルフィド及び液晶ポリマーは、低粘度化が容易で、耐溶剤性、寸法安定性(無機充填材を高充填できるので線膨張係数が小さい)、難燃性、ハンダ耐熱性、耐吸水性、射出成形性などに優れている点で、特に好ましい。
芳香族系熱可塑性樹脂の熱変形温度は、格別な限定はないが、荷重18.6kg/mmにおいて、通常180℃以上、好ましくは200℃以上、より好ましくは220℃以上である。これらの芳香族系熱可塑性樹脂は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0009】
芳香環含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂
(1)重合体及びモノマー
本発明に使用される芳香環含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂としては、ノルボルネン系重合体であって、芳香環含有モノマー単位を含有する重合体が用いられる。芳香環含有モノマーとしては、芳香環の含有量とノルボルネン系モノマー単位の含有量を高める上で、芳香環含有ノルボルネン系モノマーが好ましい。
【0010】
芳香環含有モノマー単位を有する芳香環含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂としては、例えば、芳香環含有ノルボルネン系モノマーの開環重合体、芳香環含有ノルボルネン系モノマーと芳香環を含有しないノルボルネン系モノマーとの開環共重合体、及びこれらの水素添加物などが挙げられる。
また、芳香環含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂として、(i)芳香環含有ノルボルネン系モノマーと芳香族ビニル化合物との付加重合体、(ii)芳香環含有ノルボルネン系モノマーと芳香環を含有しないノルボルネン系モノマーと芳香族ビニル化合物との付加重合体、及び(iii)芳香環含有ノルボルネン系モノマーと芳香族ビニル化合物以外のビニル化合物(例、エチレン)との付加重合体などを使用することができる。
【0011】
前記の水素添加物は、主鎖の炭素−炭素二重結合については、99%以上の水素添加率まで水素添加されてもよいが、芳香環の全てが水素添加されたものではない。芳香環の水素添加率は、芳香環含有モノマーの含有率に応じて適宜選択されるが、通常は90%以下、好ましくは80%以下、より好ましくは70%以下である。
芳香環含有ノルボルネン系モノマーとしては、例えば、特開平5−97719号公報、特開平7−41550号公報、及び特開平8−72210号公報などに記載されているものを挙げることができる。すなわち、芳香環含有モノマーとしては、代表的には、下式(I)で表される化合物を挙げることができるが、本発明では、これらの中でも、多環体構造中にノルボルネン環構造と芳香族環構造とを有する芳香環含有ノルボルネン系モノマーを用いる
【0012】
【化1】
Figure 0003702977
式(I)中、各記号の意味は、次のとおりである。
m:0または正の整数である。
h:0または正の整数である。
j:0、1または2である。
k:0、1または2である。
1 〜R11:それぞれ独立に、水素原子、炭化水素基、及びハロゲン原子、アルコキシ基、水酸基、エステル基(例、アルキルエステル基)、シアノ基、アミド基、イミド基、シリル基などの極性基よりなる群より選ばれる原子または基、並びにこれらの極性基が置換した炭化水素基を表す。
12〜R20:それぞれ独立に、水素原子、炭化水素基、及びハロゲン原子、アルコキシ基、水酸基、エステル基(例、アルキルエステル基)、シアノ基、アミド基、イミド基、シリル基などの極性基よりなる群より選ばれる原子または基、並びにこれらの極性基が置換した炭化水素基を表す。
【0013】
式(I)において、R10及びR11が結合している炭素原子と、R14が結合している炭素原子またはR12が結合している炭素原子とは、直接あるいは炭素原子数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよい。また、j=k=0の場合は、R16とR13またはR16とR20は、互いに結合して単環または多環の芳香環を形成してもよい。
【0014】
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子を挙げることができる。炭化水素基としては、例えば、炭素原子数1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6のアルキル基、炭素原子数が2〜20、好ましくは2〜10、より好ましくは2〜6のアルケニル基、炭素原子数が2〜20、好ましくは2〜10、より好ましくは2〜6のアルキニル基、炭素原子数が2〜20、好ましくは2〜10、より好ましくは2〜6のアルキリデン基、炭素原子数3〜15、好ましくは3〜8、より好ましくは5〜6のシクロアルキル基、及び炭素原子数6〜20、好ましくは6〜16、より好ましくは6〜10の芳香族炭化水素基などを挙げることができる。極性基が置換した炭化水素基としては、例えば、炭素原子数1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6のハロゲン化アルキル基を挙げることができる。
【0015】
このような芳香環含有ノルボルネン系モノマーとしては、例えば、5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(5−フェニル−2−ノルボルネン),5−メチル−5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ベンジル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−トリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン〔5−(4−メチルフェニル)−2−ノルボルネン〕、5−(エチルフェニル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(イソプロピルフェニル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、8−フェニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−メチル−8−フェニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−ベンジル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−トリル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−(エチルフェニル)−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−(イソプロピルフェニル)−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,9−ジフェニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−(ビフェニル)−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−(β−ナフチル)−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−(α−ナフチル)−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−(アントラセニル)−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、11−フェニル−ヘキサシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4ヘプタデセン、6−(α−ナフチル)−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−(アントラセニル)−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−(ビフェニル)−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−(β−ナフチル)−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5,6−ジフェニル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、9−(2−ノルボルネン−5−イル)−カルバゾールなどの芳香族置換基を有するノルボルネン系モノマー;1,4−メタノ−1,4,4a,4b,5,8,8a,9a−オクタヒドロフルオレン類;1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン、1,4−メタノ−8−メチル−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン、1,4−メタノ−8−クロロ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン、1,4−メタノ−8−ブロモ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン等の1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン類、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロジベンゾフラン類、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロカルバゾール、1,4−メタノ−9−フェニル−1,4,4a,9a−テトラヒドロカルバゾール等の1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロカルバゾール類、1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセンなどの1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセン類、7,10−メタノ−6b,7,10,10a−テトラヒドロフルオランセン類、(シクロペンタジエン−アセナフチレン付加物)にシクロペンタジエンをさらに付加した化合物、11,12−ベンゾ−ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、11,12−ベンゾ−ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン、14,15−ベンゾ−ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.14,7.111,17.03,8.012,16]−5−エイコセン、シクロペンタジエン−アセナフチレン付加物などの多環体構造中にノルボルネン環構造と芳香族環構造とを有する芳香環含有ノルボルネン系モノマー;などを挙げることができる。
【0016】
これらの芳香環含有ノルボルネン系モノマーは、前記の具体例の化合物以外にも、アルキル、アルキリデン、アルケニル置換誘導体、及びこれら置換または非置換の化合物のハロゲン、水酸基、エステル基(例、アルキルエステル基)、アルコキシ基、シアノ基、アミド基、イミド基、シリル基等の極性置換体であってもよい。
芳香族ビニル化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、ビニルナフタレン等が挙げられる。
【0017】
これらの芳香環含有モノマーは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。芳香環含有ノルボルネン系重合体中の芳香環含有モノマー単位の含有量(結合量)は、使用目的に応じて適宜選択されるが、通常、10重量%以上、好ましくは30重量%以上、より好ましくは50重量%以上である。芳香環含有モノマー単位を含むことにより、芳香族系熱可塑性樹脂との相溶性が改善され、また、各種配合剤の分散性が改善される。
芳香環を含有しないその他のノルボルネン系モノマーとしては、例えば、特開平2−227424号公報、特開平2−276842号公報、及び特開平8−72210号公報などに開示されている公知のモノマーを使用することができる。芳香環を含有しないノルボルネン系モノマーは、代表的には、下式(II)で表される化合物である。
【0018】
【化2】
Figure 0003702977
式(II)中、各記号の意味は、次のとおりである。
n:0または1である。
p:0または1〜4の整数である。
s:0または1である。
q:0または1である。
r:0または1である。
1 〜R20:それぞれ独立に、水素原子、炭化水素基、及びハロゲン原子、水酸基、エステル基、アルコキシ基、シアノ基、アミド基、イミド基、シリル基等の極性基よりなる群より選ばれる原子または基、並びにこれらの極性基が置換した炭化水素基を表す。
a 〜Rd :それぞれ独立に、水素原子、炭化水素基、及びハロゲン原子、水酸基、エステル基、アルコキシ基、シアノ基、アミド基、イミド基、シリル基等の極性基よりなる群より選ばれる原子または基、並びにこれらの極性基が置換した炭化水素基を表す。
【0019】
式(II)において、R15〜R18は、互いに結合して、不飽和結合、単環または多環を形成していてもよく、かつ、この単環または多環は二重結合を有していてもよい。R15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリデン基を形成していてもよい。qまたはrが0の場合には、それぞれの結合手が結合して5員環を形成する。
【0020】
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子を挙げることができる。炭化水素基としては、例えば、炭素原子数1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6のアルキル基、炭素原子数が2〜20、好ましくは2〜10、より好ましくは2〜6のアルケニル基、炭素原子数が2〜20、好ましくは2〜10、より好ましくは2〜6のアルキニル基、炭素原子数3〜15、好ましくは3〜8、より好ましくは5〜6のシクロアルキル基、及び炭素原子数6〜20、好ましくは6〜16、より好ましくは6〜10の芳香族炭化水素基などを挙げることができる。極性基が置換した炭化水素基としては、例えば、炭素原子数1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6のハロゲン化アルキル基を挙げることができる。
【0021】
式(II)で表されるノルボルネン系モノマーの具体例としては、例えば、特開平2−227424号公報、特開平2−276842号公報、特開平8−72210号公報などに開示されている公知のモノマーを使用することができる。具体的には、以下のようなノルボルネン系モノマーを挙げることができる。
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
1−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
6−n−ブチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
6−イソブチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
7−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
などのビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン誘導体;
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−プロピルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−ブチテルトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−イソブチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−ヘキシルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−シクロヘキシルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−ステアリルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
5,10−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
2,10−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−エチル−9−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
11,12−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
2,7,9−トリメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
9−エチル−2,7−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
9−イソブチル−2,7−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
9,11,12−トリメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
9−エチル−11,12−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
9−イソブチル−11,12−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.1 7,10]−3−ドデセン、
5,8,9,10−テトラメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−エチリデン−9−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−エチリデン−9−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−エチリデン−9−イソプロピルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−エチリデン−9−ブチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−n−プロピリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−n−プロピリデン−9−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−n−プロピリデン−9−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−n−プロピリデン−9−イソプロピルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−n−プロピリデン−9−ブチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−イソプロピリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−イソプロピリデン−9−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−イソプロピリデン−9−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−イソプロピリデン−9−イソプロピルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−イソプロピリデン−9−ブチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−クロロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−ブロモテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−フルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジクロロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
などのテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン誘導体;
ヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]−4−ヘプタデセン、
12−メチルヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]−4−ヘプタデセン、
12−エチルヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]−4−ヘプタデセン、
12−イソブチルヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]−4−ヘプタデセン、
1,6,10−トリメチル−12−イソブチルヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]−4−ヘプタデセン、
などのヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]−4−ヘプタデセン誘導体;
オクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]−5−ドコセン、
15−メチルオクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]−5−ドコセン、
15−エチルオクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]−5−ドコセン、
などのオクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]−5−ドコセン誘導体;
ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン、
1,3−ジメチルペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン、
1,6−ジメチルペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン、
15,16−ジメチルペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン、
などのペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン誘導体;
ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.14,7.111,17.03,8.012,16]−5−エイコセン、
ヘプタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.03,8.012,17]−5−ヘンエイコセン、
などのヘプタシクロ−5−エイコセン誘導体あるいはヘプタシクロ−5−ヘンエイコセン誘導体;
トリシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセン、
2−メチルトリシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセン、
5−メチルトリシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセン、
などのトリシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセン誘導体;
トリシクロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセン、
10−メチルトリシクロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセン、
などのトリシクロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセン誘導体;
ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、
1,3−ジメチルペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、
1,6−ジメチルペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、
14,15−ジメチルペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、
などのペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン誘導体;
ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4,10−ペンタデカジエン、
などのジエン化合物;
ペンタシクロ[7.4.0.12,5.19,12.08,13]−3−ペンタデセン、
メチル置換ペンタシクロ[7.4.0.12,5.19,12.08,13]−3−ペンタデセン、
などのペンタシクロ[7.4.0.12,5.19,12.08,13]−3−ペンタデセン誘導体;
ヘプタシクロ[8.7.0.13,6.110,17.112,15.02,7.011,16]−4−エイコセン、
ジメチル置換ヘプタシクロ[8.7.0.13,6.110,17.112,15.02,7.011,16]−4−エイコセン、
などのヘプタシクロ[8.7.0.13,6.110,17.112,15.02,7.011,16]−4−エイコセン誘導体;
ノナシクロ[10.9.1.14,7.113,20.115,18.03,8.02,10.012,21.014,19]−5−ペンタコセン、
トリメチル置換ノナシクロ[10.9.1.14,7.113,20.115,18.03,8.02,10.012,21.014,19]−5−ペンタコセン、
などのノナシクロ[10.9.1.14,7.113,20.115,18.03,8.02,10.012,21.014,19]−5−ペンタコセン誘導体;
ペンタシクロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13]−3−ヘキサデセン、
11−メチルペンタシクロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13]−3−ヘキサデセン、
11−エチル−ペンタシクロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13]−3−ヘキサデセン、
10,11−ジメチル−ペンタシクロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13]−5−ヘキサデセン、
などのペンタシクロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13]−3−ヘキサデセン誘導体;
ヘプタシクロ[8.8.0.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]−5−ヘンエイコセン、
15−メチル−ヘプタシクロ[8.8.0.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]−5−ヘンエイコセン、
トリメチル−ヘプタシクロ[8.8.0.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]−5−ヘンエイコセン、
などのヘプタシクロ[8.8.0.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17 ]−5−ヘンエイコセン誘導体;
ノナシクロ[10.10.1.15,8.114,21.116,19.02,11.04,9.013,22.015,20]−6−ヘキサコセン、
などのノナシクロ[10.10.1.15,8.114,21.116,19.02,11.04,9.013,22.015,20]−6−ヘキサコセン誘導体;
ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4,11−ペンタデカジエン、
メチル置換ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4,11−ペンタデカジエン、
メチル置換ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4,11−ペンタデカジエン、
メチル置換ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4,11−ペンタデカジエン、
トリメチル置換ペンタシクロ[4.7.0.12,5.08,13.19,12]−3−ペンタデセン、
ペンタシクロ[4.7.0.12,5.08,13.19,12]−3,10−ペンタデカジエン、
メチル置換ペンタシクロ[4.7.0.12,5.08,13.19,12]−3,10−ペンタデカジエン、
メチル置換ペンタシクロ[4.7.0.12,5.08,13.19,12]−3,10−ペンタデカジエン、
メチル置換ペンタシクロ[4.7.0.12,5.08,13.19,12]−3,10−ペンタデカジエン、
メチル置換ヘプタシクロ[7.8.0.13,6.02,7.110,17.011,16.112,15]−4−エイコセン、
トリメチル置換ヘプタシクロ[7.8.0.13,6.02,7.110,17.011,16.112,15]−4−エイコセン、
テトラメチル置換ヘプタシクロ[7.8.0.13,6.02,7.110,17.011,16.112,15]−4−エイコセン、
8−メチル−8−カルボキシメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−カルボキシエチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−カルボキシn−プロピルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,1 0]−3−ドデセン、
8−メチル−8−カルボキシイソプロピルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,1 0]−3−ドデセン、
8−メチル−8−カルボキシn−ブチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−カルボキシsec−ブチルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17 ,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−カルボキシt−ブチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−カルボキシシクロヘキシルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17 ,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−カルボキシ(4′−t−ブチルシクロヘキシル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−カルボキシメンチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−カルボキシボルニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−カルボキシイソボルニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,1 0]−3−ドデセン、
8−メチル−8−カルボキシアダマンチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,1 0]−3−ドデセン、
8−メチル−8−カルボキシビシクロ[2.2.1]−2−ヘプチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−カルボキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデシルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−カルボキシトリシクロ[5.2.1.02,6]−8−デシルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−カルボキシペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデシルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−カルボキシトリシクロ[6.2.1.02,7]−9−ウンデシルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−カルボキシペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデシルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
5−メチル−5−カルボキシメチルビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、
5−メチル−5−カルボキシシクロヘキシルビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、
5−メチル−5−カルボキシ(4′−t−ブチルシクロヘキシル)ビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、
5−メチル−5−カルボキシメンチルビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、
5−メチル−5−カルボキシボルニルビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、
5−メチル−5−カルボキシアダマンチルビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、
5−メチル−5−カルボキシビシクロ[2.2.1]−2−ヘプチルビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、
5−メチル−2−カルボキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデシルビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、
5−メチル−5−カルボキシトリシクロ[5.2.1.02,6]−8−デシル−ビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、
5−メチル−5−カルボキシペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデシルビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、
5−メチル−5−カルボキシトリシクロ[6.2.1.02,7]−9−ウンデシルビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、
5−メチル−5−カルボキシペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデシルビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン。
【0022】
また、その他の具体例としては、シクロペンタジエンの多量体である多環構造の単量体及びその誘導体や置換体、例えば、トリシクロ[4.3.0.12,5]−3,7−デカジエン(すなわち、ジシクロペンタジエン)、2,3−ジヒドロジシクロペンタジエンなどが挙げられる。
芳香環含有ノルボルネン系重合体中のノルボルネン系モノマー(芳香環含有及び/またはその他のノルボルネン系モノマー)単位の含有量(結合量)は、使用目的に応じて適宜選択されるが、通常30重量%以上、好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%以上である。ノルボルネン系モノマーの含有量が過度に少ないと、電気特性、耐熱性、耐ハンダ性、耐薬品性、及び機械的強度などの特性が充分でなくなるおそれがあり、好ましくない。
【0023】
芳香族ビニル化合物以外のビニル化合物としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭素数2〜20のエチレンまたはα−オレフィン;シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、3,4−ジメチルシクロペンテン、3−メチルシクロヘキセン、2−(2−メチルブチル)−1−シクロヘキセン、シクロオクテン、3a,5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデンなどのシクロオレフィン;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンなどの非共役ジエン;などが挙げられる。これらのビニル系化合物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0024】
(2)重合方法
ノルボルネン系モノマーの開環重合体または開環共重合体は、公知の重合方法により得ることができる。
開環重合触媒としては、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、及び白金などから選ばれる金属のハロゲン化物、硝酸塩またはアセチルアセトン化合物と、還元剤とからなる触媒;あるいは、チタン、バナジウム、ジルコニウム、タングステン、及びモリブデンから選ばれる金属のハロゲン化物またはアセチルアセトン化合物と、有機アルミニウム化合物とからなる触媒を用いることができる。
【0025】
上記触媒系に、第三成分を加えて、重合活性や開環重合の選択性を高めることができる。具体例としては、分子状酸素、アルコール、エーテル、過酸化物、カルボン酸、酸無水物、酸クロリド、エステル、ケトン、含窒素化合物、含硫黄化合物、含ハロゲン化合物、分子状ヨウ素、その他のルイス酸などが挙げられる。含窒素化合物としては、脂肪族または芳香族第三級アミンが好ましく、具体例としては、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、トリ−n−ブチルアミン、ピリジン、α−ピコリンなどが挙げられる。
【0026】
開環(共)重合は、溶媒を用いなくても可能であるが、不活性有機溶媒中でも実施することができる。溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、n−ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素、スチレンジクロリド、ジクロルエタン、ジクロルエチレン、テトラクロルエタン、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、トリクロルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素などが挙げられる。
重合温度は、通常−50℃〜100℃、好ましくは−30℃〜80℃、より好ましくは−20℃〜60℃であり、重合圧力は、通常、0〜50kg/cm2、好ましくは0〜20kg/cm2である。
【0027】
ノルボルネン系モノマーと芳香族ビニル化合物及び/または芳香族ビニル化合物以外のビニル化合物との付加共重合体を製造するには、公知の方法を採用することができ、例えば、モノマー成分を炭化水素溶媒中でまたは溶媒が存在しない条件下で、溶媒またはノルボルネン系モノマーに可溶のバナジウム化合物と有機アルミニウム化合物、好ましくはハロゲン含有有機アルミニウム化合物とからなる触媒の存在下で共重合させる方法を挙げることができる。炭化水素触媒として、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、灯油などの脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素等が挙げられる。
重合温度は、通常−50℃〜100℃、好ましくは−30℃〜80℃、より好ましくは−20℃〜60℃であり、重合圧力は、通常、0〜50kg/cm2、好ましくは0〜20kg/cm2である。
【0028】
(3)水素化方法
芳香環含有ノルボルネン系重合体の水素化重合体(水素添加物)は、常法に従って、開環重合体または開環共重合体を水素添加触媒の存在下に、水素により水素化する方法により得ることができる。
水素添加触媒としては、遷移金属化合物とアルキル金属化合物の組み合わせからなる触媒、例えば、酢酸コバルト/トリエチルアルミニウム、ニッケルアセチルアセトナート/トリイソブチルアルミニウム、チタノセンジクロリド/n−ブチルリチウム、ジルコノセンジクロリド/sec−ブチルリチウム、テトラブトキシチタネート/ジメチルマグネシウム等の組み合わせが挙げられる。
【0029】
水素添加反応は、通常、不活性有機溶媒中で実施する。有機溶媒としては、生成する水素添加物の溶解性に優れていることから、炭化水素系溶媒が好ましく、環状炭化水素系溶媒がより好ましい。このような炭化水素系溶媒としては、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素;n−ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、シクロヘキサン、デカリン等の脂環族炭化水素;テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;等が挙げられ、これらの2種以上を混合して使用することもできる。通常は、重合反応溶媒と同じでよく、重合反応液にそのまま水素添加触媒を添加して反応させればよい。
【0030】
本発明で使用する芳香環含有ノルボルネン系重合体は、耐候性や耐光劣化性が高いことが好ましく、そのために、開環(共)重合体は、主鎖構造中の不飽和結合の通常95%以上、好ましくは98%以上、より好ましくは99%以上は飽和していることが好ましい。芳香環構造については、本発明の目的を達成するには、通常20%以上、好ましくは30%以上、好ましくは40%以上が残存していることが望ましい。主鎖構造中の不飽和結合と芳香環構造中の不飽和結合とは、
1H−NMRによる分析により区別して認識することができる。
主鎖構造中の不飽和結合を主として水素添加するには、−20℃〜120℃、好ましくは0〜100℃、より好ましくは20〜80℃の温度で、0.1〜50kg/cm2、好ましくは0.5〜30kg/cm2、より好ましくは1〜20kg/cm2の水素圧力で水素添加反応を行うことが望ましい。
【0031】
(4)芳香環含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂
本発明に使用される芳香環含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂の分子量は、格別な限定はないが、トルエンを溶媒とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法によるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)、またはトルエンに溶解しない場合はシクロヘキサンを溶媒とするGPC法によるポリイソプレン換算の数平均分子量(Mn)で、通常500〜500,000、好ましくは1,000〜200,000、より好ましくは2,000〜100,000、最も好ましくは5,000〜70,000の範囲である。芳香環含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂の数平均分子量が、この範囲にある時に、機械的物性や成形性が高度にバランスされ好適である。
【0032】
芳香環含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂の分子量分布は、格別な限定はないが、上記条件でのGPC法による重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が、通常4.0以下、好ましくは3.0以下、より好ましくは2.5以下であるときに機械的強度が高度に高められ好適である。芳香環含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、通常、50〜300℃、好ましくは100〜250℃、より好ましくは120〜200℃の範囲が耐熱性や成形加工性が高度にバランスされ好適である。
これらの芳香環含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0033】
熱可塑性樹脂組成物
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、芳香族系熱可塑性樹脂(A)と芳香環含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂(B)を必須成分として含有する樹脂組成物である。両者の配合割合(A:B)は、使用目的に応じて適宜選択することができるが、封止用樹脂として使用する場合、重量比で、通常、5:95〜95:5、好ましくは20:80〜80:20、より好ましくは30:70〜70:30の範囲であるときに、成形収縮率や線膨張係数の異方性が小さく、封止成形時やハンダ付け時の熱応力によってクラックやクレイズが発生し難く、リードフレームやボンディングワイヤーとの密着性も良好である。本発明の熱可塑性樹脂組成物が封止用樹脂として優れた特性を示すのは、両樹脂成分の相溶性が良好であり、結晶性樹脂である芳香族系熱可塑性樹脂(A)の欠点を非晶性樹脂である芳香環含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂(B)が効果的に補っているためであると推定することができる。
【0034】
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、線膨張係数(線膨張率)を小さくして、寸法安定性を高めるために、無機充填材を配合することが好ましい。無機充填材としては、例えば、シリカ、アルミナ、カオリン、タルク、クレー、シリカアルミナ、ガラス、ハイドロタルサイト、ケイ藻土、軽石粉、軽石バルーン、ドロマイト、カーボンブラック、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、塩基性炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、亜硫酸カルシウム、炭酸マグネシウム、塩化マグネシウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、窒化ケイ素、チタン酸カリウム、チタン酸カルシウム等の粒状または粉末状の充填材が挙げられる。
【0035】
これらの無機充填材は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらの無機充填材をシランカップリング剤やチタネートカップリング剤で処理したものを用いることができる。無機充填材は、樹脂成分(A+B)100重量部に対して、通常、10〜300重量部、好ましくは20〜150重量部、より好ましくは30〜100重量部の割合で配合される。無機充填材を配合することにより、線膨張係数を低下させることができるが、その配合割合が小さすぎると、線膨張係数の低下が不充分となり、高温時の熱変形が大きくなって、耐湿性が劣り、逆に、その配合割合が大きすぎると、樹脂組成物の粘度が上昇し、成形性が低下するので、いずれも好ましくない。
【0036】
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、この他に必要に応じて、本発明の目的を損なわない範囲内において、他の合成樹脂、エラストマー、各種添加剤を配合することができる。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、滑剤、難燃剤、帯電防止剤、充填材などを挙げることができる。これらの配合剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は、本発明の目的を損ねない範囲で適宜選択される。以下に、配合剤のいくつかの具体例を挙げる。
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などが挙げられ、これらの中でも、フェノール系酸化防止剤が好ましく、アルキル置換フェノール系酸化防止剤が特に好ましい。
【0037】
フェノール系酸化防止剤としては、従来公知のものが使用でき、例えば、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2、4−ジ−t−アミル−6−(1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニルアクリレートなどの特開昭63−179953号公報や特開平1−168643号公報に記載されるアクリレート系化合物;2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2′−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデン−ビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メタン、3,9−ビス(2−(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス(メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)メタン[すなわち、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕]、トリエチレングリコールビス(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート)、トコフェロールなどのアルキル置換フェノール系化合物;6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビス−オクチルチオ−1,3,5−トリアジン、6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルアニリノ)−2,4−ビス−オクチルチオ−1,3,5−トリアジン、6−(4−ヒドロキシ−3−メチル−5−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビス−オクチルチオ−1,3,5−トリアジン、2−オクチルチオ−4,6−ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−オキシアニリノ)−1,3,5−トリアジンなどのトリアジン基含有フェノール系化合物;などが挙げられる。
【0038】
リン系酸化防止剤としては、一般の樹脂工業で通常使用されているものであれば格別な制限はなく、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、トリス(シクロヘキシルフェニル)ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレンなどのモノホスファイト系化合物;4,4′−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシルホスファイト)、4,4′−イソプロピリデン−ビス(フェニル−ジ−アルキル(C12〜C15)ホスファイト)、4,4′−イソプロピリデン−ビス(ジフェニルモノアルキル(C12〜C15)ホスファイト)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジ−トリデシルホスファイト−5−t−ブチルフェニル)ブタン、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4′−ビフェニレンジホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(イソデシルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(ノニルフェニルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジメチルフェニルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト)などのジホスファイト系化合物などが挙げられる。これらの中でも、モノホスファイト系化合物が好ましく、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどが特に好ましい。
【0039】
イオウ系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル 3,3′−チオジプロピオネート、ジミリスチル 3,3′−チオジプロピオネート、ジステアリル 3,3′−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル 3,3′−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(β−ラウリル−チオ−プロピオネート)、3,9−ビス(2−ドデシルチオエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどが挙げられる。
これらの酸化防止剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。酸化防止剤の配合量は、樹脂成分100重量部に対して、通常0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜1重量部の範囲である。
【0040】
紫外線吸収剤としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネート、4−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ)−1−(2−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ)エチル)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなどのヒンダードアミン系紫外線吸収剤;2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなどのベゾエート系紫外線吸収剤;などが挙げられる。これらの紫外線吸収剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。紫外線吸収剤の配合量は、樹脂成分を基準に、通常10〜100,000ppm、好ましくは100〜10,000ppmの範囲である。
【0041】
帯電防止剤としては、例えば、アルキルスルホン酸ナトリウム塩及び/またはアルキルスルホン酸ホスホニウム塩や、ステアリン酸のグリセリンエステル等の脂肪酸エステルヒドロキシアミン系化合物等を例示することができる。これらの帯電防止剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。帯電防止剤の配合量は、樹脂成分100重量部に対して、通常0〜5重量部の範囲である。
【0042】
前記の無機充填材以外の有機または無機の充填材としては、例えば、マイカ、アスベスト、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、モンモリロナイト、ベントナイト、グラファイト、アルミニウム粉、硫化モリブデン、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維などを例示できる。これらの充填材は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。充填材の配合量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、樹脂成分100重量部に対して、通常0.01〜50重量部、好ましくは0.1〜40重量部、より好ましくは0.5〜30重量部の範囲である。
【0043】
他の合成樹脂及びエラストマーとしては、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリカーボネート、ポリ四フッ化エチレン、ポリスチレン、ABS樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィンゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンランダム共重合体ゴム、スチレン−イソプレンランダム共重合体ゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体及びその水添物、スチレン−イソプレンブロック共重合体及びその水添物、フッ素ゴム、シリコーンゴムなどを挙げることができる。これらの合成樹脂及びエラストマーは、通常、本発明の目的を阻害しない範囲内において、小割合で使用される。
【0044】
熱可塑性樹脂組成物を製造する方法としては、例えば、(1)ヘンシェルミキサー等の混合機で各成分を混合した後、押出機を用い、240〜360℃で溶融混練して造粒物を得る方法、(2)簡便な方法として、各成分を直接、成形機内で溶融混練してペレットを得る方法、(3)二軸押出機を用いて樹脂成分を混練しながら、充填材や難燃剤などの添加剤を後から添加してペレットを作成する方法などがある。
【0045】
本発明で使用する熱可塑性樹脂組成物を用いてリード線やリードフレームを有する電子部品を封止する方法は、特に制限はないが、主として射出成形、トランスファー成形、圧縮成形、ディッピングなどの方法を用いることができる。射出成形またはトランスファー成形を用いる場合には、金型に多数の電子部品、例えば、リードフレームを入れて型を閉じ、次いで、封止剤である熱可塑性樹脂組成物を注入し、成形終了後、金型を開いて成形品を取り出せばよい。このとき、電子部品のリード線やリードフレームに対して、あらかじめ接着剤やカップリング剤が塗布されていてもよい。これら接着剤やカップリング剤は、一般に用いられている公知のものを使用することができ、例えば、エポキシ系接着剤、ポリイミド系接着剤、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤などが挙げられる。
【0046】
本発明において、電子部品のリード線及びリードフレームの材質としては、特に限定するものではないが、鉄、ニッケル、銅、アルミニウム、錫、亜鉛、コバルト及びジルコニウムなどの各種金属を組み合わせた任意の材料が使用できる。本発明の方法で封止することのできる電子部品としては、リードスルー実装品及び面実装品などであり、具体例には、IC、LSI、VLSI、ハイブリッドIC、トランジスター、ダイオード、トリオード、コンデンサ、レジスタ、抵抗ネットワーク、サイリスタ、チップインダクタ、トランス、モータ、LCフィルタ、コネクタ、コイル、バリスタ、トランスデューサ、水晶発振器、ヒューズ、感流器、電源、スイッチ、リレー、センサ、ホール素子、サージアブソーバ、アレスタ、ビングリッドアレー、フォトカブラ、及びこれらの複合部品等が挙げられる。
【0047】
【実施例】
以下に、合成例、実施例、及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
【0048】
[合成例1]芳香環含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂B1の合成
窒素置換したガラス製反応装置に、1,4−メタノー1,4,4a,9a―テトラヒドロフルオレン(以下、MTFと略記)60重量部とトルエン200重量部を仕込み、分子量調整剤として1―ヘキセンを1重量部添加した。溶液を40℃に加温した後、さらに重合触媒としてトリエチルアルミニウムの15%トルエン溶液10重量部、トリエチルアミン5重量部、及び四塩化チタンの20%トルエン溶液10重量部を添加して開環重合を開始した。溶液の温度を40℃に保ったまま1時間反応させた後、多量のメタノール中に注いでポリマーを析出させ、濾別洗浄後、減圧乾燥することにより、52重量部のポリマーを得た。
このポリマー20重量部をトルエン80重量部に溶解し、得られた溶液とニッケル(II)アセチルアセトナート0.4重量部を攪拌器付きオートクレーブに仕込んだ。オートクレーブ中の気体部分を水素で置換した後、トリイソブチルアルミニウムの15重量%トルエン3重量部をオートクレーブに仕込み、水素圧力10kg/cm2、温度80℃で1時間反応させた。反応終了後、反応溶液を塩酸水溶液及び水で洗浄後、多量のメタノール中に注いで水素添加ポリマーを析出させ、濾別洗浄後、減圧乾燥することにより、18重量部のポリマーB1を得た。このポリマーB1は、GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)=22,200、重量平均分子量(Mw)=46,400、ガラス転移温度(Tg)=140℃、水添率は、主鎖99%以上、芳香環はほぼ0%であった。
【0049】
[合成例2]芳香環含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂B2の合成
窒素置換したガラス製容器に、トルエン75重量部と、メチルアルミノキサンの10%トルエン溶液1重量部及びニッケル(II)アセチルアセトナートの0.1%トルエン溶液2.5重量部を加え、次いで、MTF20重量部と1ーオクテン0.25重量部を添加して、40℃で4時間重合反応を行った。反応終了後、多量のメタノール中に注いでポリマーを析出させ、濾別洗浄後、減圧乾燥することにより、12重量部のポリマーB2を得た。ポリマーB2のGPCによるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)=27,300、重量平均分子量(Mw)=58,100、ガラス転移温度(Tg)=290℃、水添率は、主鎖99%以上、芳香環はほぼ0%であった。
【0050】
[合成例3]芳香環含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂B3の合成
窒素置換したガラス製反応装置に、8−メチル−8−カルボキシメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン30重量部、MTF70重量部、1,2−ジメトキシエタン60重量部、トルエン240重量部とジエチルアルミニウムクロリドの15%トルエン溶液3重量部を仕込み、分子量調整剤として1―ヘキセンを9重量部添加した。別のガラス容器に、六塩化タングステンの2%1,2−ジメトキシエタン溶液20重量部とパラアルデヒドの0.3%1,2−ジメトキシエタン溶液10重量部を混合した。この混合溶液5重量部を、前記の反応装置に添加した。80℃に加温して3時間反応させた後、多量のメタノール中に注いでポリマーを析出させ、濾別洗浄後、減圧乾燥することにより、95重量部のポリマーを得た。
このポリマー20重量部をトルエン20重量部と1,2−ジメトキシエタン60重量部の混合液に溶解し、得られた溶液とパラジウムシリカマグネシア(パラジウム量=5%)を攪拌器付きオートクレーブに仕込んだ。水素圧力40kg/cm2 、温度165℃で4時間反応させた後、水添触媒を濾過によって除き、多量のメタノール中に注いで水素添加ポリマーを析出させ、濾別洗浄後、減圧乾燥することにより、18重量部のポリマーB3を得た。このポリマーB3は、MTF組成比=70重量%、GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)=29,200、重量平均分子量(Mw)=56,400、ガラス転移温度(Tg)=149℃、水添率は、主鎖99%以上、芳香環はほぼ0%であった。
【0051】
[合成例4]熱可塑性ノルボルネン系樹脂Dの合成
窒素置換したガラス製反応装置に、8−メチル−8−カルボキシメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン100重量部、1,2−ジメトキシエタン60重量部、シクロヘキサン240重量部とジエチルアルミニウムクロリドの15%トルエン溶液3重量部を仕込み、分子量調整剤として1−ヘキセンを9重量部添加した。別のガラス容器に、六塩化タングステンの2%1,2−ジメトキシエタン溶液20重量部とパラアルデヒドの0.3%1,2−ジメトキシエタン溶液10重量部を混合した。この混合溶液5重量部を、前記の反応装置に添加した。80℃に加温して3時間反応させた後、多量のメタノール中に注いでポリマーを析出させ、濾別洗浄後、減圧乾燥することにより、95重量部のポリマーを得た。
得られたポリマー20重量部をシクロヘキサン20重量部と1,2−ジメトキシエタン60重量部の混合液に溶解し、この溶液とパラジウムシリカマグネシア(パラジウム量=5%)を攪拌器付きオートクレーブに仕込んだ。水素圧力40kg/cm、温度165℃で4時間反応させた後、水添触媒を濾過によって除き、多量のメタノール中に注いで水素添加ポリマーを析出させ、濾別洗浄後、減圧乾燥することにより、18重量部のポリマーDを得た。ポリマーDは、GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)=24,200、重量平均分子量(Mw)=55,100、ガラス転移温度(Tg)=168℃、水添率は、主鎖99%以上であった。
【0052】
[合成例5]熱可塑性ノルボルネン系樹脂Eの合成
窒素置換したガラス製反応装置に、8−メチル−8−カルボキシメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン70重量部、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン30重量部、1,2−ジメトキシエタン60重量部、トルエン240重量部とジエチルアルミニウムクロリドの15%トルエン溶液3重量部を仕込み、分子量調整剤として1―ヘキセンを9重量部添加した。別のガラス容器に、六塩化タングステンの2%1,2−ジメトキシエタン溶液20重量部とパラアルデヒドの0.3%1,2−ジメトキシエタン溶液10重量部を混合した。この混合溶液5重量部を、前記の反応装置に添加した。80℃に加温して3時間反応させた後、多量のメタノール中に注いでポリマーを析出させ、濾別洗浄後、減圧乾燥することにより、95重量部のポリマーを得た。
このポリマー20重量部をトルエン20重量部と1,2−ジメトキシエタン60重量部の混合液に溶解し、得られた溶液とパラジウムシリカマグネシア(パラジウム量=5%)を攪拌器付きオートクレーブに仕込んだ。水素圧力40kg/cm、温度165℃で4時間反応させた後、水添触媒を濾過によって除き、多量のメタノール中に注いで水素添加ポリマーを析出させ、濾別洗浄後、減圧乾燥することにより、18重量部のポリマーEを得た。ポリマーEは、GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)=18,200、重量平均分子量(Mw)=40,400、ガラス転移温度(Tg)=160℃、水添率は、主鎖99%以上であった。
【0053】
[実施例1〜5、及び比較例1〜4]
芳香族系熱可塑性樹脂として、ポリフェニレンスルフィド(A1)〔フォートロン1140A1、ポリプラスチック社製、熱変形温度250℃〕または液晶ポリマー(A2)〔ベクトラA130、ポリプラスチック社製、熱変形温度240℃〕を用い、熱可塑性ノルボルネン系樹脂として、合成例1〜5で得られたポリマーB1〜B3、D、及びEを用い、さらに、無機充填材として合成真球石英フィラー(アドマファインSO−C2、株式会社龍森製)を用いて、これらの各成分を表1及び表2に示す配合割合で、二軸押出機を用いて溶融混練(300℃)し、ペレット状の耐熱性樹脂組成物を得た。
これらの樹脂組成物を用いて、金型温度110℃、シリンダー温度360℃でLSIを射出成形にて封止した。得られた各LSIについて、封止したパッケージから外部に突出しているリードフレームと樹脂組成物封止部との界面近傍における(1)変形の有無、(2)クラック発生の有無、(3)空隙、界面剥離の有無等の状態について、射出成形直後の状態を観察した後、それぞれ以下に記載する実験後の状態変化を観察して、表1及び表2に示した。
【0054】
[実験]
(ハンダリフロー試験)
封止パッケージの予備加熱(180℃、2分間)を行った後、260℃のハンダ浴に封止パッケージごと30秒間浸漬させた。ハンダリフロー試験後、リードフレームと樹脂組成物封止部との界面近傍における(1)変形の有無、(2)クラック発生の有無、(3)空隙、界面剥離の有無等の状態について観察した。
(ヒートサイクル試験)
封止パッケージの信頼性試験として、−40℃(30分間)と120℃(30分間)との間の加熱・冷却のヒートサイクル(1サイクルの合計2時間)を合計500サイクル実施した。このヒートサイクル試験後、リードフレームと樹脂組成物封止部との界面近傍における(1)変形の有無、(2)クラック発生の有無、(3)空隙、界面剥離の有無等の状態について観察した。
(インク浸透試験)
封止パッケージをインクで赤く染色した水に浸漬し、80℃で24時間放置後に、リードフレームと樹脂組成物封止部との界面へのインクの浸透状況を調べた。インクの浸透が全くないか極めて小さい場合を「浸透なし」と評価し、インクの浸透が明らかに認められる場合を「浸透あり」と評価した。
【0055】
【表1】
Figure 0003702977
【0056】
【表2】
Figure 0003702977
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、成形性に優れ、かつ、結晶性樹脂の成形歪み(成形収縮率及び線膨張係数の異方性)が大幅に改良された封止成形用に好適な熱可塑性樹脂組成物が提供さる。本発明の熱可塑性樹脂組成物は、封止用樹脂として芳香族系熱可塑性樹脂の有する優れた成形性、耐熱性、耐溶剤性、電気絶縁性などの特性を保持しつつ、成形収縮率と線膨張係数の異方性が小さく、成形歪みが大幅に改良された封止成形品を与えることができる。また、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、リードフレームやボンディングワイヤーとの密着性に優れた封止成形品を与えることができる。本発明によれば、このような優れた特性を有する熱可塑性樹脂組成物を用いて封止した電子部品が提供される。

Claims (2)

  1. ポリフェニレンスルフィド及び液晶ポリマーから選ばれる芳香環を主鎖骨格に有する芳香族系熱可塑性樹脂(A)と、多環体構造中にノルボルネン環構造と芳香族環構造とを有する芳香環含有ノルボルネン系モノマーに由来する芳香環含有モノマー単位を有する芳香環含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂(B)とを、5:95〜95:5の範囲内の重量比で含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. ポリフェニレンスルフィド及び液晶ポリマーから選ばれる芳香環を主鎖骨格に有する芳香族系熱可塑性樹脂(A)と、多環体構造中にノルボルネン環構造と芳香族環構造とを有する芳香環含有ノルボルネン系モノマーに由来する芳香環含有モノマー単位を有する芳香環含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂(B)とを、5:95〜95:5の範囲内の重量比で含有する熱可塑性樹脂組成物で封止した電子部品。
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