JPH09241102A - 水懸濁状農薬製剤 - Google Patents
水懸濁状農薬製剤Info
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- JPH09241102A JPH09241102A JP5009596A JP5009596A JPH09241102A JP H09241102 A JPH09241102 A JP H09241102A JP 5009596 A JP5009596 A JP 5009596A JP 5009596 A JP5009596 A JP 5009596A JP H09241102 A JPH09241102 A JP H09241102A
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Abstract
し、希釈水の硬度の影響が少ない水懸濁状農薬製剤を提
供する。 【解決手段】1種又は2種以上の水難溶性の農薬原体、
ヘテロポリサッカライドガム及び表面を疎水化処理した
酸化ケイ素を含有することを特徴とする水懸濁状農薬製
剤。
Description
原体を有効成分とし、低粘度でかつ長期にわたって安定
な性状を保持する水懸濁状農薬製剤に関する。
は乳剤化が困難であることから、粉剤、水和剤等の製剤
形態で使用されてきたが、粉剤は散布に際して周囲への
飛散が多く、水和剤は水に希釈する際に粉立つという、
使用者に対する安全衛生面で好ましくない面を有してい
た。そのため、近年微粒子化された農薬原体を水等に分
散懸濁化した水懸濁状農薬製剤、即ちゾル剤又はフロア
ブル剤と呼ばれる液状の製剤品(以下これらをゾル剤と
称する)が多く用いられるようになってきた。ゾル剤
は、水和剤と同様に水に希釈して、又は原液の状態で散
布されるため、水希釈時の粉立ちがないこと、計量が水
和剤に比べて容易であることなど優れた製剤形態であ
り、種々の組成が検討されてきた。
水、溶剤、界面活性剤及びカルボキシメチルセルロース
等の水溶性高分子を加えて水中に懸濁化した製剤(特公
昭58−24401号)、(b)ヘテロポリサッカライ
ドガムを加えて水中に懸濁化した製剤(特開昭49−1
33531)、(c)ノニオン界面活性剤とヘテロ多糖
類ガムを加えて水中に懸濁化した製剤(特開昭52−1
28226)、(d)界面活性剤及びコロイド状含水ケ
イ酸アルミニウムを加えて水中に懸濁化した製剤(特公
昭54−11368号)、(e)ヘテロポリサッカライ
ドガムと酸化アルミニウム加えて水中に懸濁化した製剤
(特開平1−268604)、(f)ベントナイト鉱物
質とヘテロポリサッカライドガムを加えて水中に懸濁し
た製剤(特許公平7−86081)、(g)ベントナイ
ト鉱物質とコロイド性酸化ケイ素を加えて水中に懸濁化
した製剤(特許公平7−116001)等が知られてい
る。
〜(e)のゾル剤は、ゾル剤に要求される物理性状の諸
条件を満たすことは困難であり、製剤品の保存安定性を
良好にし、懸濁均一性を長期にわたって保時させるため
には、高い粘性が必要であり、そのため保存容器への充
填が容易ではなく、容器から製剤品を取りだした際の容
器内残量が多くなり、また容器内残量の確認が容易でな
いとともに、計量が不正確となり、空中散布時等におけ
る原液散布に支障が生じる。一方、実用上問題がなくな
るまで粘性を低下させると、保存安定性が悪くなり、沈
降した粒子はやがて再分散不可能なハードケーキング層
を形成するなどの問題点がある。また(f)及び(g)
のゾル剤では、ベントナイト鉱物質の経時的増粘性等を
改善するため、ヘテロポリサッカライドガム又はコロイ
ド性酸化ケイ素を併用し、保存安定性を改善しているも
のの、ベントナイト鉱物質はイオン交換能を有すること
から、薬剤使用場面において希釈水の硬度が高い場合に
水分散性が悪く、マグネシウム、カルシウムイオン等の
金属イオンとの併用では著しく保存安定性を失い、カチ
オン性物質と併用した場合には凝集等を引き起こすとい
う問題点がある。
来技術の問題点を解決するため種々研究した結果、ゾル
剤に要求される物理性状を満足し、保存安定性に優れ、
かつ実用上問題のない粘性に調整可能であり、薬剤使用
場面において希釈水の硬度が高い場合でも水分散性のよ
い水懸濁状農薬製剤を提供し得ることを見い出し本発明
を完成するに至った。
水難溶性農薬原体、ヘテロポリサッカライドガム及び表
面を疎水化処理した酸化ケイ素を含有することを特徴と
する水懸濁状農薬製剤、(2)表面を疎水化処理した酸
化ケイ素が、酸化ケイ素表面のシラノール基をアルキル
化したものである上記(1)記載の水懸濁状農薬製剤、
(3)表面を疎水化処理した酸化ケイ素の平均粒子径
が、0.5〜100nmである上記(1)又は(2)記
載の水懸濁状農薬製剤、(4)ノニオン界面活性剤及び
アニオン界面活性剤を含有することを特徴とする上記
(1)、(2)又は(3)記載の水懸濁状農薬製剤、
(5)ノニオン界面活性剤が、ポリオキシエチレンアリ
ールフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルア
リールエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロ
ピレンブロックポリマー及びその誘導体からなる群から
選択される少なくとも1種である上記(4)記載の水懸
濁状農薬製剤、(6)アニオン界面活性剤が、ポリオキ
シエチレンアリールフェニルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルアリールエーテル及びポリオキシエチレン
・ポリオキシプロピレンブロックポリマーのリン酸エス
テル化塩又は硫酸エステル化塩からなる群から選択され
る少なくとも1種である上記(4)又は(5)記載の水
懸濁状農薬製剤、(7)水懸濁状農薬製剤の粘度が50
〜300mPa.sであることを特徴とする上記(1)〜
(6)のいずれか1項記載の水懸濁状農薬製剤、を提供
するものである。
に難溶性であれば特に制限はなく、その配合量は、本水
懸濁状農薬製剤中、通常1〜60重量%が好ましい。こ
のような農薬原体としては、例えば、O−3−tert
−ブチルフェニル=6−メトキシ−2−ピリジル(メチ
ル)チオカルバマート(ピリブチカルブ)、5−(2,
4−ジクロロフェノキシ)−2−ニトロメチルベンゾア
ート(ビフェノックス)、2−ブロモ−N−(α,α−
ジメチルベンジル)−3,3−ジメチルブタナミド(ブ
ロモブチド)、[2−クロロ−N−(3−メトキシ−2
−テニル)−2’,6’−ジメチルアセトアニリド]
(テニルクロール)、[メチル=α−(4,6−ジメト
キシピリミジン−2−イル)カルバモイルスルファモイ
ル]−O−トルアート(ベンスルフロンメチル)、1−
(2−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−イ
ルスルホニル)−3−(4,6−ジメトキシピリジン−
2−イル)尿素(イマゾスルフロン)、1−(α,α−
ジメチルベンジル)−3−(パラトリル)尿素(ダイム
ロン)、1−{[O−(シクロプロピルカルボニル)フ
ェニル]スルファモイル}−3(4,6−ジメトキシ−
2−ピリミジニル)−尿素(AC 322,140)等
の除草剤;
アニリド(メプロニル)、4,5,6,7−テトラクロ
ロイソフタロニトリル(TPN)、マンガニーズエチレ
ンビス(ジチオカルバマート)(マンネブ)、ジメチル
−4,4’−O−フェニレンビス(3−チオアロファナ
ート)(チオファネートメチル)、8−オキシキノリン
銅、水酸化第二銅、硫黄等の殺菌剤;ジメチル−2−ク
ロロ−1−(2,4−ジクロロフェニル)ビニルホスフ
ァート(ジメチルビンホス)、1−ナフチルカルバマー
ト(NAC)、m−トリルメチルカルバマート(MTM
C)、3,4−キシリルメチルカルバマート(MPM
C)、0,S−ジメチル=N−アセチルホスホロアミド
チオアート(アセフェート)、2−sec−ブチル−
4,6−ジニトロフェニル−3−メチルクロトナート
(ビナパクリル)、トリシクロヘキシルチンヒドロオキ
シド(プリクトラン)、S−4−フェノキシブチル=
N,N−ジメチルチオカルバマート(フェノチオカル
ブ)、2−sec−ブチルフェニル−N−メチルカルバ
マート(BPMC)、2−(4−エトキシフェニル)−
2−メチルプロピル−3−フェノキシベンジルエーテル
(エトフェンプロックス)等の殺虫剤又は殺ダニ剤等が
挙げられる。本発明の水懸濁状農薬製剤には、これらの
農薬原体を1種以上用いることができ、除草剤、殺菌
剤、殺虫剤等を複数種混合することも可能である。
ドガムとは、2種以上の単糖より構成される多糖類を表
わし、例えばキサンタンガム、ウエランガム、グアーガ
ム、ローカストビーンガム、ラムザンガム等が挙げられ
る。例えばキサンタンガムとは、微生物の発酵作用によ
り生産される直鎖状高分子量の多糖類で、分子量は約2
00万、構成単糖類はグルコース、マンノース、グルク
ロン酸からなる。
化ケイ素(以下疎水性酸化ケイ素と称す)とは、酸化ケ
イ素表面の親水性のシラノール基(Si−OH)を、化
学修飾等により疎水化処理したものである。本発明にお
いて、疎水化処理は酸化ケイ素の少なくとも表面に施さ
れていれば良く、酸化ケイ素内部のシラノール基全てが
疎水化処理されていても良い。好ましくは、表面のみが
疎水化処理されているものが良い。
いても良いが、例えば、シリコーンオイルにより疎水化
する方法や、シラノール基をアルキル化する方法が挙げ
られる。より好ましくは炭素数1〜30のアルキルクロ
ロシラン等でアルキル化することによって疎水化すれば
良い。表面疎水基としては、例えば(CH3)3Si-、(CH3) 2S
i-、(-Si(CH3)2-O-)n、C8H17Si-等が挙げられる。ま
た本発明で使用する疎水性酸化ケイ素は、1次粒子の平
均粒子径が0.5〜100nmと極めて微小な無定形の
粒子である。このような疎水性酸化ケイ素を使用するこ
とにより、水懸濁状農薬製剤の水に対する撥水性を向上
させ、水に対する分散性を高めることができる。
ドガム及び疎水性酸化ケイ素の配合量は、本水懸濁状農
薬製剤中、通常それぞれ0.01〜5重量%程度であ
り、製剤品の粘度が50〜300mPa.sとなるよう
にそれぞれの配合量を調整すれば良い。更に、ヘテロポ
リサッカライドガム及び疎水性酸化ケイ素の配合比は、
重量比で、疎水性酸化ケイ素1に対し、ヘテロポリサッ
カライドガム0.01〜2の範囲において使用するのが
好ましく、特に好ましいのは0.05〜1である。
体、ヘテロポリサッカライドガム及び疎水性酸化ケイ素
を水性溶媒に懸濁又は一部溶解させたものである。水性
溶媒としては、水又は水に他の溶媒を加えたものが使用
される。水性溶媒の配合量は、本水懸濁状農薬製剤中、
30〜95重量%である。
剤を更に添加することが好ましい。添加する界面活性剤
としては、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤の
少なくとも一方を用いることが望ましい。特に、ノニオ
ン界面活性剤が水難溶性農薬原体及び疎水性酸化ケイ素
にヌレを与えると同時に、アニオン界面活性剤が系中に
分散力を与え製剤安定性を更に向上させることができる
ため、ノニオン界面活性剤及びアニオン界面活性剤を併
用することがより好ましい。併用する場合のノニオン界
面活性剤とアニオン界面活性剤の配合比率としては、重
量比でノニオン界面活性剤1に対して、アニオン界面活
性剤0.5〜1の範囲が好ましい。
活性剤は、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポ
リオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリ
マー及びポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブ
ロックポリマー誘導体からなる群から選ばれるものが好
ましい。
エーテルとしては、フェニル基、ナフチル基、スチリル
基等のアリール基を有するものが好ましく、またポリオ
キシエチレンの付加モル数が5〜40のものが好まし
く、例えばポリオキシエチレン(16モル)トリスチリ
ルフェニルエーテル等が好適なものとして挙げられる。
テルとしては、炭素数5〜20、より好ましくは8〜1
5の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するものが好まし
く、またポリオキシエチレンの付加モル数1〜30のも
のが好ましく、更にフェニル基、ナフチル基、スチリル
基等のアリール基を有するものが好ましく、例えばポリ
オキシエチレン(7モル)ノニルフェニルエーテル等が
好適なものとして挙げられる。
ンブロックポリマーとしては、好ましくは分子量が50
0〜20000、より好ましくは1000〜10000
のもの等が挙げられる。また、当該ブロックポリマー中
のポリオキシエチレンの比率は5〜70%が好ましく、
より好ましくは20〜65%であり、例えば分子量が約
5000で、ポリオキシエチレンの比率が約50%のポ
リオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリ
マー等が好適なものとして挙げられる。
ンブロックポリマー誘導体としては、好ましくは上述の
ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポ
リマーの末端の水酸基が、不飽和又は飽和脂肪酸でエス
テル化されたものや、高級アルコール、アルキルフェノ
ール又はアリールフェノールでエーテル化されたものが
挙げられる。ここでいう不飽和又は飽和脂肪酸として
は、炭素数5〜20、より好ましくは10〜18の脂肪
酸が挙げられ、高級アルコールとしては、炭素数5〜2
0、より好ましくは10〜18の脂肪族アルコールが挙
げられる。また、アルキルフェノールのアルキル基とし
ては炭素数5〜20、より好ましくは8〜15の直鎖又
分岐鎖のもので、ノニル基、ラウリル基、オクチル基、
ドデシル基等が挙げられ、アリールフェノールのアリー
ル基としてはフェニル基、ナフチル基、スチリル基等が
挙げられる。当該ブロックポリマー誘導体の具体例とし
ては、分子量が約3000で、ポリオキシエチレンの比
率が約35%のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピ
レンブロックポリマーモノオレアート、分子量が約10
00で、ポリオキシエチレンの比率が約40%のポリオ
キシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー
モノラウリルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキ
シプロピレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチ
レン・ポリオキシプロピレントリスチリルフェニルエー
テル等が好適に挙げられる。これらのノニオン界面活性
剤は、1種又は複数組み合わせて用いることができる。
は、上述のノニオン界面活性剤、即ち、ポリオキシエチ
レンアリールフェニルエーテル、ポリオキシエチレンア
ルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオ
キシプロピレンブロックポリマー及びポリオキシエチレ
ン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー誘導体の、
リン酸エステル化塩又は硫酸エステル化塩からなる群か
ら選ばれるものが好ましい。
エチレン(10モル)トリスチリルフェニルエーテルリ
ン酸エステル化塩、ポリオキシエチレン(5モル)ノニ
ルフェニルエーテルリン酸エステル化塩、ポリオキシエ
チレン・ポリオキシプロピレンリン酸エステル化塩等が
好適に挙げられ、また硫酸エステル化塩としては、ポリ
オキシエチレン(12モル)トリスチリルフェニルエー
テル硫酸エステル化塩、ポリオキシエチレン(4モル)
ラウリルフェニルエーテル硫酸エステル化塩、ポリオキ
シエチレン・ポリオキシプロピレン硫酸エステル化塩等
が好適に挙げられる。尚、ここでいう塩としては、例え
ばナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、
アンモニウム、エタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン等が挙げられる。これらは、
1種又は複数組み合わせて用いることができる。
い範囲で上記界面活性剤以外の界面活性剤を添加し得
る。当該界面活性剤としては、ポリオキシエチレンキャ
スターオイルエーテル類、ポリオキシエチレンソルビタ
ンエステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ソル
ビタン脂肪酸エステル類等のノニオン界面活性剤が挙げ
られる。また、必要に応じて本発明の効果を損なわない
範囲で、本農薬製剤に通常使用されるアニオン界面活性
剤を添加することもできる。本水懸濁状農薬製剤中、界
面活性剤は0.1〜5重量%添加されていることが望ま
しい。
い範囲で上記ヘテロポリサッカライド及び疎水性酸化ケ
イ素以外に通常使用される増粘剤を添加し得る。当該増
粘剤としては、合成水溶性高分子、酸化ケイ素、酸化ア
ルミニウム、ベントナイト鉱物質等が挙げられ、合成水
溶性高分子としては、例えばポリオール誘導体、カルボ
キシメチルセルロース、メチルセルロース等の通常水懸
濁状農薬製剤の増粘剤として使用されるものが挙げられ
る。
外に、必要に応じて消泡剤、凍結防止剤等の添加剤を含
んでもよい。消泡剤としては、例えばシリコン系のもの
が、また凍結防止剤としては、例えばエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール等のジオール類や、グリコー
ルエーテル類、尿素等が好適に使用される。
び使用を容易にするために、粘度は20℃において50
〜300mPa.sとするのが良い。この範囲の粘度で
あれば、製剤品を取り出した際の容器内残量が少なくて
無駄なく使用することができ、正確な計量が可能とな
り、また水中での分散性に優れると共に、空中散布時等
における原液散布の際ノズル部分の通過性が良くて、一
定量の薬剤散布が可能となるような低粘度な製剤にする
ことができる。尚、粘度は、B型回転粘度計(BM型、
東京計器(株)製)を用いて測定した値であり、測定条
件はロータNo.3、ローター回転数60rpm、製剤
品温度20±0.4℃で粘度を測定した。
ケイ素を単独で使用した場合には、粘性が著しく低く、
かつ保存安定性の良好な製剤は得られず、またヘテロポ
リサッカライドガムを単独で又はコロイド性酸化ケイ素
との併用で使用した場合でも、取扱い上望ましい粘度範
囲である50〜300mPa.s程度の粘度では、保存
安定性の良好な製剤品は得られない。本発明では表面を
疎水化処理した酸化ケイ素とヘテロポリサッカライドガ
ムとを併用することにより、保存安定性に優れ、粘性が
低く、かつ使用場面において希釈水質に影響されないと
いう良好な物理性状が得られる。
の概略を示す。まず、ヘテロポリサッカライドガムを所
定量の水性溶媒に加え、撹拌機にて分散させた後、界面
活性剤、農薬原体及び疎水性酸化ケイ素を加える。更に
必要に応じて更に凍結防止剤、消泡剤等を加え、撹拌機
により混合分散させる。次にこの混合物を湿式粉砕機、
例えばダイノミルKDL型(WAB社製)、システムゼ
ータLMZ型(アシザワ(株)製)、パールミルTEX
型(アシザワ(株)製)等を用いて農薬原体の大部分が
10μm以下、好ましくは0.1〜7μmの範囲の平均
粒子径となるように湿式粉砕を行い、目的の製剤品(ゾ
ル剤)を得る。農薬原体及び界面活性剤等の副原料を加
える順序は、泡立ち等の工程上の都合により適宣変更し
ても良いが、ヘテロポリサッカライドガムは予め水性溶
媒に十分分散又は溶解しておくことが好ましく、原体及
び疎水性酸化ケイ素については界面活性剤を分散又は溶
解後に加えるのが好ましい。
するが、本発明は当該実施例のみに限定されるものでは
ない。なお、以下の「部」は「重量部」を表わす。
78.65部に混合分散させ、これにポリオキシエチレ
ンアリールフェニルエーテル(ニューカルゲンFS−
1:竹本油脂(株)登録商標)0.6部及びポリオキシ
エチレンアリールフェニルエーテル硫酸エステル化塩
(SORPOL 7290P:東邦化学工業(株)登録
商標)1.0部を加えて混合溶解させた後、次にピリブ
チカルブ原体12部、疎水性酸化ケイ素1.5部、変性
シリコーンエマルジョン0.1部及びエチレングリコー
ル6部を加え、湿式粉砕機にて粉砕し均質なゾル剤を得
た。
5.98部に混合分散させ、これにショ糖脂肪酸エステ
ル(ニューカルゲンFS−100:竹本油脂(株)登録
商標)0.8部、ポリオキシエチレンアリールフェニル
エーテルリン酸エステル化塩(SORPOL 767
8:東邦化学工業(株)登録商標)1.0部及びポリカ
ルボン酸塩1部を加えて混合溶解させた後、ピリブチカ
ルブ原体12部、疎水性酸化ケイ素3部、変性シリコー
ンエマルジョン0.1部及びエチレングリコール6部を
加え、湿式粉砕機にて粉砕し均質なゾル剤を得た。
ントナイト鉱物質(高純度モンモリロナイト)0.5部
を水78部に混合分散させ、これにポリオキシエチレン
・ポリオキシプロピレントリスチリルフェニルエーテル
(SPROPHOR 796/P:ローヌプーラン
(株)登録商標)0.8部、ポリオキシエチレンノニル
フェニルエーテルリン酸エステル化塩(RY−321:
松本油脂(株)登録商標)1.0部を加えて混合溶解さ
せた後、ピリブチカルブ原体12部、疎水性酸化ケイ素
1.5部、変性シリコーンエマルジョン0.1部及びエ
チレングリコール6部を加え、湿式粉砕機にて粉砕し均
質なゾル剤を得た。
び酸化ケイ素0.5部を水78.18部に混合分散さ
せ、これにポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン
ブロックポリマー(ニューカルゲン5050PB:竹本
油脂(株)登録商標)0.6部、ポリオキシエチレンア
リールフェニルエーテルリン酸エステル化塩(SORP
OL 7678:同上)1.0部を加えて混合溶解させ
た後、ピリブチカルブ原体12部、疎水性酸化ケイ素
1.5部、変性シリコーンエマルジョン0.1部及びエ
チレングリコール6部を加え、湿式粉砕機にて粉砕し均
質なゾル剤を得た。
酸化アルミニウム0.5部、酸化ケイ素0.5部及びベ
ントナイト鉱物質0.5部を水77.18部に混合分散
させ、これにポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル(ペネロールNP−7:松本油脂(株)登録商標)
0.6部、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン
ブロックポリマーリン酸エステル化塩(ニューカルゲン
FS−200:竹本油脂(株)登録商標)1.0部を加
えて混合溶解させた後、ピリブチカルブ原体12部、疎
水性酸化ケイ素1.5部、変性シリコーンエマルジョン
0.1部及びエチレングリコール6部を加え、湿式粉砕
機にて粉砕し均質なゾル剤を得た。
メチルセルロース0.1部を水78.6部に混合分散さ
せ、これにポリオキシエチレンアリールフェニルエーテ
ル(SPROPHOR BSU:ローヌプーラン(株)
登録商標)0.6部、ポリオキシエチレンアリールフェ
ニルエーテルリン酸エステル化塩(SORPOL 76
78:同上)1.0部を加えて混合溶解させた後、ピリ
ブチカルブ原体12部、疎水性酸化ケイ素1.5部、変
性シリコーンエマルジョン0.1部及びエチレングリコ
ール6部を加え、湿式粉砕機にて粉砕し均質なゾル剤を
得た。
ポリオール誘導体1部を水77.7部に混合分散させ、
これにポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロ
ックポリマーモノオレアート(ブリアン P−3035
−OL:松本油脂(株)登録商標)0.6部、ポリオキ
シエチレンアリールフェニルエーテルリン酸エステル化
塩(SORPOL 7678:同上)1.0部を加えて
混合溶解させた後、ピリブチカルブ原体12部、疎水性
酸化ケイ素1.5部、変性シリコーンエマルジョン0.
1部及びエチレングリコール6部を加え、湿式粉砕機に
て粉砕し均質なゾル剤を得た。
74.25部に混合分散させ、これにポリオキシエチレ
ンアリールフェニルエーテル(ニューカルゲンFS−
1:竹本油脂(株)登録商標)0.6部、ポリオキシエ
チレンアリールフェニルエーテル硫酸エステル化塩(S
ORPOL 7290P:同上)1.0部及びアルキル
アリールスルホン酸ナトリウム共重合物1部を加えて混
合溶解させた後、ピリブチカルブ原体10部、テニルク
ロール原体4部、ベンスルフロンメチル1.4部、疎水
性酸化ケイ素1.5部、変性シリコーンエマルジョン
0.1部及びエチレングリコール6部を加え、湿式粉砕
機にて粉砕し均質なゾル剤を得た。
67.68部に混合分散させ、これにポリオキシエチレ
ンアリールフェニルエーテル(ニューカルゲンFS−
1:同上)0.6部及びポリオキシエチレンアリールフ
ェニルエーテル硫酸エステル化塩(SORPOL 72
90P:同上)1.0部を加えて混合溶解させた後、ピ
リブチカルブ原体10部、ビフェノックス1部、ブロモ
ブチド12部、疎水性酸化ケイ素1.5部、変性シリコ
ーンエマルジョン0.1部及びエチレングリコール6部
を加え、湿式粉砕機にて粉砕し均質なゾル剤を得た。
0.15部及び疎水性酸化ケイ素1.5部をヘテロポリ
サッカライドガム0.2部に置き換えるとともに、水7
8.65部を80.1部としてピリブチカルブの均質な
ゾル剤を得た。
0.15部及び疎水性酸化ケイ素1.5部を疎水性酸化
ケイ素3部に置き換えるとともに、水78.65部を7
7.3部としてピリブチカルブの均質なゾル剤を得た。
0.15部及び疎水性酸化ケイ素1.5部を酸化ケイ素
3部に置き換えるとともに、水78.65部を77.3
部としてピリブチカルブの均質なゾル剤を得た。
0.15部及び疎水性酸化ケイ素1.5部をコロイド状
ケイ酸アルミニウム3部に置き換えるとともに、水7
8.65部を77.3部としてピリブチカルブの均質な
ゾル剤を得た。
0.15部及び疎水性酸化ケイ素1.5部をカルボキシ
メチルセルロース0.5部に置き換えるとともに、水7
8.65部を79.8部としてピリブチカルブの均質な
ゾル剤を得た。
1.5部をコロイド性酸化ケイ素1.5部に置き換えて
ピリブチカルブの均質なゾル剤を得た。
1.5部をコロイド性酸化アルミニウム1.5部に置き
換えてピリブチカルブの均質なゾル剤を得た。
1.5部をベントナイト鉱物質0.9部に置き換えると
ともに、水78.65部を79.25部としてピリブチ
カルブの均質なゾル剤を得た。
0.15部及び疎水性酸化ケイ素1.5部をベントナイ
ト鉱物質3部及びコロイド性酸化ケイ素2部に置き換え
るとともに、水78.65部を75.3部としてピリブ
チカルブの均質なゾル剤を得た。
で調製したゾル剤について行った試験例1〜4を以下に
示す。また各試験結果を表1、2に示す。
に3カ月間静置保存し、ゾル剤の分離沈降性を測定し
た。測定は、液全体の高さに対する上澄液部の高さの割
合(%)で算出した。また測定終了後ガラス棒を静かに
入れ、ハードケーキング層の形成の有無を確認した。保
存安定性は上澄液部の割合が小さいほど良好であり、ま
たハードケーキング層の形成はゾル剤として不適であ
る。
後、粘度を測定した。この場合ハードケーキング層を形
成しているものについても同様の操作、つまりハードケ
ーキング層をガラス棒で破壊、分散して測定した。測定
にはB型粘度計(BM型、東京計器(株)製)を用い、
測定条件はローターNo.3、ローター回転数60rp
m、製剤温度20±0.4℃とした。
ットにてゾル剤を滴下して分散状態を観察し、次の4段
階の評価を行った。 ◎・・・・・分散状態が極めて良好。薬剤は水の中で拡
散するように分散する。 ○・・・・・分散状態が良好。薬剤は水の中で一部拡散
しながら液滴の形で水中を落ちていくが、底に着くまで
には分散してしまう。 △・・・・・分散状態がやや悪い。薬剤の大部分が液滴
の形で底まで落ちるが、メスシリンダーを振れば分散す
る。 ×・・・・・分散状態が悪い。薬剤は液滴の形で底まで
落ち、メスシリンダーを振っても容易に分散しない。 分散状態は良好なものほど好ましい。
ポリエチレン容器に入れ、容器残量の割合(%)を測定
した。その方法はポリエチレン容器の倒立を10回繰り
返し行った後、容器を10秒間倒立してゾル剤を取り出
し、ポリエチレン容器の自重を引いた容器残量からその
割合を算出した。容器残量は少ないほど好ましい。
は比較例のものより優れた保存安定性及び分散性を示
し、粘度が低くて取扱性が良いことがわかる。
製したゾル剤について行った試験例5、6を以下に示
す。また各試験結果を表3に示す。
れ、ピペットにてゾル剤を滴下して分散状態を観察し、
試験例3と同様の評価を行った。
に入れ、カチオン性物質としてポリオキシエチレン(1
5モル)ヤシアルキルアンモニウムクロリド10gを加
えてゾル剤の物性に影響がないか調べた。
ントナイト鉱物質を併用した比較例8及び9に比べ硬水
中での分散性及びカチオン性物質との併用に優れている
ことがわかる。
く、また分散不可能なハードケーキング層を形成するこ
とがない。 粘性が低い。そのため、製造現場において、 a.湿式粉砕効率が向上することにより生産性が向上す
る。 b.保存容器への充填包装が容易である。 使用現場において、 c.正確な計量により安定した防除効果が得られる。 d.容器中の薬液残量の確認が容易である。 e.水中での分散性がよく、散布液調製が容易である。 f.空中又は直播き散布における原液散布において、散
布装置内の目づまり等がなく、安定した薬剤散布が可能
である。 g.使用後、容器中の薬液残量が少ない。 長期にわたって安定した粘性特性を有する。 希釈水の硬度が高い場合でも水分散性が良い。
Claims (7)
- 【請求項1】1種又は2種以上の水難溶性農薬原体、ヘ
テロポリサッカライドガム及び表面を疎水化処理した酸
化ケイ素を含有することを特徴とする水懸濁状農薬製
剤。 - 【請求項2】表面を疎水化処理した酸化ケイ素が、酸化
ケイ素表面のシラノール基をアルキル化したものである
請求項1記載の水懸濁状農薬製剤。 - 【請求項3】表面を疎水化処理した酸化ケイ素の平均粒
子径が、0.5〜100nmである請求項1又は2記載
の水懸濁状農薬製剤。 - 【請求項4】ノニオン界面活性剤及びアニオン界面活性
剤を含有することを特徴とする請求項1、2又は3記載
の水懸濁状農薬製剤。 - 【請求項5】ノニオン界面活性剤が、ポリオキシエチレ
ンアリールフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルアリールエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキ
シプロピレンブロックポリマー及びその誘導体からなる
群から選択される少なくとも1種である請求項4記載の
水懸濁状農薬製剤。 - 【請求項6】アニオン界面活性剤が、ポリオキシエチレ
ンアリールフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルアリールエーテル及びポリオキシエチレン・ポリオ
キシプロピレンブロックポリマーのリン酸エステル化塩
又は硫酸エステル化塩からなる群から選択される少なく
とも1種である請求項4又は5記載の水懸濁状農薬製
剤。 - 【請求項7】水懸濁状農薬製剤の粘度が50〜300m
Pa.sであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
1項記載の水懸濁状農薬製剤。
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---|---|---|---|
JP05009596A JP3705857B2 (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 水懸濁状農薬製剤 |
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JP05009596A JP3705857B2 (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 水懸濁状農薬製剤 |
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---|---|
JPH09241102A true JPH09241102A (ja) | 1997-09-16 |
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ID=12849511
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- 1996-03-07 JP JP05009596A patent/JP3705857B2/ja not_active Expired - Lifetime
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