JPH0923U - 便 器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 便蓋を起こしたとき、便蓋の表の面がボック
スの一部に当接し、便蓋の表の面を傷つける。又、この
当接は、便蓋のヒンジ部への衝撃力も大とさせる。故
に、これらの不具合を解消させる。 【解決手段】 便蓋（６）に突片（８）を一体に設け、
この突片（８）をボックス（４）の前面に一体形成した
受片（７）に接触させる。受片（７）はボックス（４）
のほぼ中央に配す。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、便蓋の動きを規制する受片をボックスのほぼ中央に有する便器に関 する。

【０００２】

【従来の技術】

図５を参照する。一般に用いられている便器１は、便器本体２の上方開口の縁 に沿い且つ中央に開口を有する便座３を有し、便座３の後部であって便器本体２ の上にボックス４を取り付けている。ボックス４内には、洗浄水の制御部等を収 納する。便座３の後部であってボックスの前方にヒンジ５を配し、このヒンジ５ に便蓋６を枢支させる。便蓋６を下ろすと便座３の中央開口を塞ぎ、便器本体２ 内を人の目から逃す。一方、使用時に、便蓋６を上げて、人が便座３上に座るこ とになる。

【０００３】 便蓋６を上げて、図５の位置に停めておくために、実開平２−１９３００号公 報に開示される如く、ボックスの前面に複数個の離間した突起を設け、この突起 に便蓋の表の面を当接させ、便蓋の倒れの度合いを規制している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

前述した突起と便蓋の表の面の当接は、繰り返していく内に、便蓋に傷を付け ることになり、その傷が便蓋を下ろした時、人の目に入り美観上好ましくない。 それ故に、本考案は、このような従来の便器の不具合を解消させることを解決 すべき課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、前述した課題を解決するために、基本的には、ヒンジより下方の受 片に便蓋後縁の突片を係合させる手段を用いる。 より具体的には、本考案は、便器本体の後部に配されたボックス、便器本体の 上面であってボックスの前方に固定された便座、便座の後部であってボックスの 前方に位置するヒンジを介して便座に開閉自在に支持された便蓋を有する便器に おいて、便蓋がヒンジの後方であって便蓋を起こしたときヒンジより下方に位置 する突片を備え、ボックスがそのボックスの前面に一体に形成されかつ便蓋を起 したとき突片と接触する受片とを備え、該受片がボックスのほぼ中央に位置する ことを特徴とする便器を提供する。 好ましくは受片が弾性変形可能である。

【０００６】 便蓋を上げると、便蓋の突片がボックス前面の受片に係合して、便蓋の倒れを 規制する。便蓋に予期しない外力が作用すると、受片が弾性変形しながら、便蓋 の前部を大きく後方に変位させるので、直ちに不要な外力の作用を検知できる。

【０００７】

【発明の実施の形態】

図１〜図４を参照する。図５で説明した構成部分の説明は省略する。 便蓋６のボックス４側の後縁に、図３の如く便蓋６を起こした時、ヒンジ５よ り下方に位置するような突片８をその全巾に亘って、又は、その中央部に設ける 。突片８は便蓋６の厚みと同じとする。 一方、ボックス４の前面に、受片７を設ける。受片７は、大きな外力が作用し た時、多少弾性変形し、この外力を弱めることのできる厚みとする。受片７は、 図１から明らかなようにボックス４のほぼ中央に位置し、又、図３から明らかな ようにヒンジ５の下方に位置する。

【０００８】 便蓋６を起こして、便器本体２の上部を開放させると、突片８が受片７に係合 する。受片７がヒンジ５より下方に位置するので、突片８が前向きの力をもって して受片７を弾性変形させ易いので便蓋に不必要な外力が作用した時、便蓋６の 倒れを急に大きくして、不必要な力が働いていることを知らせる働きをする。

【０００９】 図４に示す例は、便器本体２の後方にロータンク９を配したもので、この場合 、便蓋６の前部と当接を同時、又は、何れか一方を先にして、残りを安全用のス トッパとして用いても良い。図２の例おいても別のストッパを安全用として付け ると良い。

【００１０】

【効果】

受片がヒンジより下方に位置するので、便蓋を便座に着座させた時、受片が人 の目に入らず、美観を損ねることはない。又、突片の裏面が受片に係合するので 便蓋の表の面を傷つけることはない。 さらに、受片がボックスのほぼ中央に位置することから、便蓋の両側部の一方 への片寄りがなく、便蓋をボックスに対して正しく位置付けできると共に、ヒン ジに作用する力を左右両側のヒンジに等分に振り分けできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一例を示す斜視図である。

【図２】本考案の一例の断面図である。

【図３】図２のＡ部分の拡大図である。

【図４】本考案の別の例の側断面図である。

【図５】従来例の斜視図である。

【符号の説明】

２ 便器本体 ３ 便座 ４ ボックス ５ ヒンジ ６ 便蓋 ７ 受片 ８ 突片

フロントページの続き (72)考案者 牧野 哲夫 愛知県刈谷市朝日町２丁目１番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)考案者 松本 修 愛知県常滑市鯉江本町３丁目６番地 株式 会社イナックス内 (72)考案者 井戸田 育哉 愛知県常滑市鯉江本町３丁目６番地 株式 会社イナックス内

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 便器本体の後部に配されたボックス、便
   器本体の上面であってボックスの前方に固定された便
   座、便座の後部であってボックスの前方に位置するヒン
   ジを介して便座に開閉自在に支持された便蓋を有する便
   器において、便蓋がヒンジの後方であって便蓋を起こし
   たときヒンジより下方に位置する突片を備え、ボックス
   がそのボックスの前面に一体に形成されかつ便蓋を起し
   たとき突片と接触する受片とを備え、該受片がボックス
   のほぼ中央に位置することを特徴とする便器。
2. 【請求項２】 受片が弾性変形可能である請求項１記載
   の便器。