JPH09239522A - スラブの搬送制御装置 - Google Patents

スラブの搬送制御装置

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JPH09239522A
JPH09239522A JP4584296A JP4584296A JPH09239522A JP H09239522 A JPH09239522 A JP H09239522A JP 4584296 A JP4584296 A JP 4584296A JP 4584296 A JP4584296 A JP 4584296A JP H09239522 A JPH09239522 A JP H09239522A
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JP
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slab
crane
slabs
transport
destination
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JP4584296A
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Inventor
Hiroichi Kato
藤 博 一 加
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラブヤードの受入,払出,配替といった搬
送作業において、クレーン設備の稼動効率をできるだけ
高めるように、スラブを搬送するためのクレーン設備に
対する最適なクレーン作業命令を作成する装置を提供す
る。 【解決手段】 スラブの搬送において、搬送すべきスラ
ブの搬送予定データ(サイズ、重量、搬送元および搬送
先の置場番地)と、前記のスラブデータおよび置場番地
に基づいて、クレーンの吊荷重および別途定義した吊り
上げ時の制約条件の許容値範囲を満足するように、スラ
ブの吊り上げ/卸し方法および枚数を、同一の搬送テー
ブル上から同一または異なる搬送先への搬送、同一の搬
送元から異なる搬送先への搬送、あるいは異なる搬送元
から同一の搬送先への搬送形態に応じて、クレーン移動
回数および移動距離の少ない稼動効率の良い、クレーン
設備に対するクレーン作業命令を作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スラブの搬送作業
においてクレーン設備の稼動効率をできるだけ高めるよ
うにしたスラブの搬送制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、プッシャー/パイラー設備などが
無く、スラブを搬送テーブル上からスラブヤートなどに
搬送させる場合には、一枚づつスラブを吊り上げて搬送
していたため、クレーン設備の稼動効率が非常に悪かっ
た。
【0003】また、スラブヤード内などのスラブの搬送
においても、ある搬送元から別の2箇所以上の異なる搬
送先へ搬送する場合には、搬送先毎にクレーン設備の吊
上荷重許容値の範囲内で搬送すべきスラブを吊り上げて
搬送していたため、やはりクレーン設備の稼動効率が悪
かった。
【0004】例えば、搬送先が異なる場所へ搬送させる
場合には、少なくともクレーン設備を2回以上移動させ
る必要があり、移動距離が長く、クレーン設備の吊上荷
重許容値を大きく下回るスラブ枚数しか吊り上げない場
合には、特に無駄なクレーン設備の移動を繰り返すこと
になる。
【0005】スラブの搬送制御装置としては、特開昭5
3−142770号公報および特開昭56−15111
4号公報などに示されているような装置がある。また、
特開昭58−183507号公報および特開平3−60
807号公報に示されているような方法もある。しか
し、これらの装置および方法は、いずれも搬送テーブル
の搬送制御などに関するものである。
【0006】一方、クレーンの作業効率を高めるように
次作業を決定する方法として、特開昭52−11505
6号公報がある。この公報に開示された方法は、クレー
ンの作業対象に対して、クレーン走行距離などの評価項
目を介して階層的に優先順を与え、トラックの待ち時間
およびクレーンのサイクルタイムを短縮させつつクレー
ンの次作業の順番を決定するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の公知例は、搬送
テーブルの搬送制御に関するものばかりであり、移動台
車を含むスラブヤードにおけるクレーン設備の効率的な
稼動のための搬送制御に係わるものは無かった。また、
前記の特開昭52−115056号公報に示された方法
は、事前に作成した複数のクレーン作業命令に対し、別
途定義した評価項目を用いて次作業を決定するものであ
り、クレーン作業命令の内容を適切な命令に修正するも
のではなく、作業の順番をただ単に変更するものであ
る。また、適切な評価項目を別途定義する必要があっ
た。
【0008】本発明は、このような問題を解決するため
に成されたものであり、クレーン設備の稼動効率をでき
るだけ高めるように、スラブを搬送するためのクレーン
設備に対する最適なクレーン作業命令を作成して搬送制
御を行うことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のスラブの搬送制
御装置は、クレーン設備の稼動効率ができるだけ高くな
るようにクレーン作業命令を作成している。また、クレ
ーン設備の稼動効率を高めることができるために、クレ
ーン設備の移動回数がネックとならない最少基数(台
数)のクレーン設備でもって、スラブヤードなどにおけ
るスラブの受入,払出および配替といったスラブの搬送
作業を行うことができることを特徴とする。 ここで、
スラブヤードの置場番地がX,Y,Zの3箇所の三角形
の番地を基にクレーンによる搬送作業を考える。一例と
してX番地とY番地にそれぞれ置かれているスラブをZ
番地の置場番地に搬送する場合とする。この場合、X番
地およびY番地が搬送元、Z番地が搬送先である。
【0010】従来のクレーン作業命令でクレーンの移動
を行うと、先ずX番地からスラブを吊り上げ、Z番地へ
の移動を行う。次にZ番地からY番地に移動し、もう一
度Y番地からスラブを吊り上げ、Z番地への移動を行う
ことになる。即ち、従来作業のクレーンの移動距離L1
は下記式となる: L1=[XとY間の距離]+[YとZ間の距離]x2 ・・・(1) また、クレーン移動回数は3回である。
【0011】一方、本発明によれば、先ずX番地からス
ラブを吊り上げ、Y番地への移動を行い、一旦Y番地の
スラブ上にX番地から搬送してきたスラブを卸した後、
次はX番地から搬送してきたスラブと一緒にY番地のス
ラブを吊り上げ、そのままY番地からZ番地への移動が
行なわれる。即ち、本発明によるクレーンの移動距離L
2は下記式となる: L2=[XとY間の距離]+[YとZ間の距離] ・・・(2) また、クレーン移動回数は2回である。
【0012】上記の(1)式及び(2)式から明らかな
ように、L1>L2であり、本発明によるクレーン作業
命令の方がクレーン移動距離は短く、移動回数も少な
い。このように、本発明は三角形の定理に基づいて、ク
レーンの移動距離および移動回数が少なくなるようにク
レーン設備に対するクレーン作業命令を作成する。
【0013】本発明のスラブの搬送制御装置は、スラブ
の搬送において、搬送すべきスラブの、サイズおよび重
量の少くとも一方を表わすスラブデ−タならびに搬送元
および搬送先を表わす置場番地デ−タを含む搬送予定デ
ータに基づいて、クレーンの吊り上げ時の制約条件の許
容値範囲を満足するように、三角形の定理を利用して、
クレーン移動距離および移動回数の少ないクレーン作業
命令を作成する手段と、作成したクレーン作業命令をク
レーン設備に出力する手段とを設けたことを特徴とす
る。
【0014】搬送テーブル上を一枚づつ搬送されてくる
スラブを、クレーンにて吊り上げてスラブヤードや移動
台車などの搬送先(置場番地)に搬送する第1態様にお
いて、上記クレーン作業命令作成手段は、搬送元の搬送
テーブル上の同一場所でスラブの吊り上げ/吊り下げ
(卸し)を繰り返して、複数枚のスラブをまとめて吊り
上げ、同一の搬送先または異なる搬送先に所定枚数のス
ラブを搬送する、三角形の定理を利用した、クレーン移
動距離および移動回数の少ないクレーン作業命令を作成
する。
【0015】また、スラブヤードまたは移動台車などの
同一搬送元(置場番地)に山積みされたスラブを、クレ
ーンにて吊り上げてスラブヤードまたは移動台車などの
2箇所以上の異なる搬送先(置場番地)に搬送する第2
態様において、上記クレーン作業命令作成手段は、搬送
元の複数枚のスラブをまとめて吊り上げ、先ず最初の搬
送先で所定枚数のスラブを置き、次の搬送先に搬送すべ
きスラブを再びまとめて吊り上げることを繰り返し、複
数の異なる搬送先に所定枚数のスラブを搬送する、三角
形の定理を利用した、クレーン移動距離および移動回数
の少ないクレーン作業命令を作成する。
【0016】また、スラブヤードまたは移動台車などの
2箇所以上の異なる搬送元(置場番地)からスラブをス
ラブヤードまたは移動台車の同一搬送先(置場番地)に
搬送する第3態様において、上記クレーン作業命令作成
手段は、先ず最初の搬送元で所定枚数のスラブを吊り上
げ、次の搬送元で一旦スラブを卸した後、卸したスラブ
とともに該置場番地の搬送すべきスラブをまとめて再び
吊り上げることを繰り返し、同一搬送先(置場番地)に
全てのスラブを搬送する、三角形の定理を利用した、ク
レーン移動距離および移動回数の少ないクレーン作業命
令を作成する。上記のように構成した本発明のスラブの
搬送制御装置によれば、クレーン設備の移動距離および
移動回数の少ない稼動効率の高いクレーン作業命令を作
成することができる。そして、このようにしてクレーン
設備に対するクレーン作業命令を作成することにより、
最少基数(台数)のクレーン設備でもって、スラブヤー
ドなどにおけるスラブの受入,払出および配替といった
スラブの搬送作業を行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例に係るスラブの
搬送制御装置を示す図1,クレーン作業命令の作成処理
手順を示したフローチャート図2および図3,同一の搬
送テーブル上から同一の搬送先へのスラブの搬送方法を
示した図4,スラブヤードの同一の搬送元から異なる搬
送先へのスラブの搬送方法を示した図5、および、スラ
ブヤードの異なる搬送元から同一の搬送先へのスラブの
搬送方法を示した図6、を参照して説明する。
【0018】まず、図1に示すスラブの搬送制御装置1
00について説明する。搬送予定データ認識101で
は、搬送すべきスラブに関するサイズデ−タおよび重量
デ−タを含むスラブデ−タ、ならびに、搬送元の置場番
地デ−タおよび搬送先の置場番地デ−タを含む、搬送予
定デ−タを取り込む。置場番地はスラブヤ−ドのもの、
もしくは、搬送テ−ブル又は移動台車の、積載位置又は
却し位置である。
【0019】この搬送予定データに含まれる搬送元およ
び搬送先の置場番地の決定は、本発明の要件ではなく、
実際のスラブデータとスラブヤードの条件に合わせて、
自動またはオペレータにより決定される。本実施例で
は、置場番地は、ホストコンピュ−タ(上位の他計算機
システム)HCRが決定し、搬送予定デ−タを搬送制御
装置100に与える。搬送制御装置100は、与えられ
たデ−タを、搬送予定データ認識101が、メモリに書
込む。すなわち搬送予定デ−タを取り込む。取り込んだ
データは、後述のクレーン作業命令作成103にて使用
される。
【0020】一方、制約条件格納102は、クレーン作
業命令を作成するために考慮しなければならないクレー
ン吊荷重,同時に吊上げるスラブの幅差,搬送テーブル
および移動台車の荷重制限値などの制約条件を保持して
いる。
【0021】クレーン作業命令作成103は、本装置の
中核となる処理機能であり、基本となる複数の搬送態様
の単独又は組合せのクレ−ン作業を実現するための、ク
レ−ンに対する命令を生成する。この処理は、図2〜図
6を参照して後述する。
【0022】クレーン作業命令出力104は、クレーン
作業命令作成103にて作成したクレーン設備の「吊単
位毎のクレーン作業命令」を、クレーン設備およびモニ
タ用のCRT端末装置に出力する。
【0023】ここで、クレーン設備に対する「吊単位毎
のクレーン作業命令」とは、搬送元と搬送先の置場番
地、および吊り上げ単位のスラブ枚数などをセットにし
たクレーン作業命令のことである。このクレーン作業命
令により、どこの置場番地から何枚のスラブを吊り上
げ、どこの置場番地へ搬送すべきかというクレーン吊単
位毎の搬送作業予定が分る。
【0024】次にクレーン作業命令作成103での処理
の概要を、図2と図3のフローチャートに基づいて説明
する。本処理は、新たな搬送予定データ(搬送命令)
が、ホストコンピュ−タHCRから搬送制御装置100
に与えられたときに、実行する。 即ち、既に一度作成
登録済みのクレーン作業命令がある(まだ搬送作業が未
完了のクレーン作業命令が残っている)状態において、
新たな搬送命令である搬送予定データがホストコンピュ
−タHCRから与えられた時に搬送制御装置100は、
クレ−ン作成命令作成103の処理を開始する。
【0025】まず最初に、図2のステップ210にて、
既に作成登録済みのクレーン作業命令と新規発生の(H
CRより今回受信した)搬送予定データとを合わせて、
処理対象の予定命令群とする。即ち、新たな(今回受信
した)搬送予定データだけでなく、既に登録済みのクレ
ーン作業命令も合わせて全ての未完了作業データを処理
の対象としてクレーン作業命令を新たに再作成する。
【0026】次に、ステップ215にて、処理対象とし
た予定命令群から、処理基準とする第1番目の予定命令
(搬送予定デ−タ)を読み込む(この命令を仮にP命令
と呼ぶ)とともに、ステップ220にてその次の予定命
令を読み込む(この命令を仮にQ命令と呼ぶ)。次にス
テップ225にて、P命令とQ命令の2つの予定命令の
全スラブの重量を加算する。ステップ230は、クレー
ン作業命令の再作成処理であり、詳細処理については図
3のフローチャートを参照して後述する。
【0027】次に、ステップ250にて、まだ未処理で
ある予定命令群の有無をチェックし、残っておれば前記
のステップ220からの処理を繰り返す。もし、無けれ
ばステップ255にて、再作成したP命令を最新のクレ
ーン作業命令として仮登録する。 ステップ260で
は、再作成し仮登録の終わった新たなP命令に対応した
元のP命令を予定命令群から削除する。
【0028】次に、ステップ265にて、クレーン作業
命令として未登録の予定命令群の有無をチェックし、予
定命令が未処理で残っておれば前記のステップ215か
らの処理を再び繰り返す。
【0029】もし、無ければステップ270にて、仮登
録した全てのクレーン作業命令を、テーブル吊り上げ方
式のクレーン作業命令が最優先となるように並べ替え
て、最新のクレーン作業命令として本登録し、全ての処
理を終了する。この並べ替え処理は、クレーン設備ネッ
クによる搬送テーブルの不必要な停止を防ぐために、搬
送テーブルからの卸し命令を最優先にするためのもので
ある。もし、本処理の必要性が無ければ、この優先処理
は省略すれば良い。
【0030】次に、ステップ230の処理を、図3のフ
ローチャートを参照して説明する。ステップ231にお
いて、ステップ225で加算したスラブ重量がクレーン
の吊荷重許容値以内かどうかチェックする。許容値以内
であればステップ232へ、もし許容値範囲外であれば
本処理を終了し、ステップ250の処理を行う。
【0031】次に、ステップ232にて、P命令とQ命
令のスラブの幅差が許容値以内かどうかチェックする。
許容値以内であればステップ233へ、もし許容値範囲
外であれば本処理を終了し、ステップ250の処理を行
う。本処理はクレーンがトングクレーンの場合に、スラ
ブ間に許容値以上の幅差があると安全に吊り上げできな
いからである。また、スラブ長さの差をチェックする必
要があれば、本処理にそれを加える。
【0032】次に、ステップ233にて、P命令とQ命
令の搬送元の置場番地が同じかどうかチェックする。同
一の置場番地であればステップ234へ進み、異なる置
場番地であればステップ241の処理を行う。
【0033】ステップ234では、ステップ233と同
様に、今度は搬送先の置場番地が同じかどうかチェック
する。同一の置場番地であればステップ235へ、異な
る置場番地であればステップ239の処理を行う。
【0034】次に、ステップ235にて、P命令とQ命
令の搬送元が搬送テーブル上かどうかチェックする。本
発明では、実際には処理を簡単化するため搬送元置場番
地の高さ方向の位置(番地)が同じかどうかをチェック
している。搬送テーブルの場合にはスラブが1枚づつ
(即ち、高さ方向の位置は同じである)順次流れて搬送
されて来るため、同時に同じ置場番地からの搬送命令が
有りうる。これに対し、スラブヤードの山積みスラブの
場合には、ある置場番地のスラブを搬送した後、別のス
ラブをもう一度該置場番地へ搬送しない限り同じ置場番
地からの搬送命令は有りえないからである。ここで、置
場番地の高さ方向の位置(番地)が同一であれば、搬送
テーブル上からのスラブの吊り上げであり、ステップ2
36の処理へ進む。異なる場合には、同一置場番地
(山)に山積みされたスラブであると判断し、ステップ
240の処理を行う。本ステップ235では、置場番地
の高さ方向のデータを用いて搬送テーブルからの吊り上
げ命令かどうかのチェックを行っているが、搬送テーブ
ルは一般に特定の番地であり、別のチェック方法でも良
い。
【0035】ステップ236は、搬送テーブル上から複
数枚のスラブをまとめて吊り上げることが可能かどうか
のチェックであり、搬送テーブルの荷重許容値にてチェ
ックする。許容値以内であればステップ237へ進み、
許容値範囲外であれば本処理を終了し、ステップ250
の処理を行う。
【0036】ステップ237は、同一の搬送テーブル上
からの同一の搬送先または異なる搬送先へスラブを搬送
する場合のクレーン作業命令の作成処理であり、P命令
とQ命令とから新たなP命令を再作成する。この処理を
「テーブル吊り上げ方式」のクレーン作業命令の作成と
呼ぶ。後述する図4に対応して示した表1から表2への
クレーン作業命令の変換処理が、このステップ237の
処理内容の具体例である。
【0037】ステップ238では、再作成したP命令に
組み入れられた元のQ命令を予定命令群から削除する。
【0038】ステップ239は、スラブヤードまたは移
動台車などの同一の搬送元から異なる搬送先へスラブを
搬送する場合のクレーン作業命令の作成処理であり、P
命令とQ命令とから新たなP命令を再作成する。この処
理を「田植え方式」のクレーン作業命令の作成と呼ぶ。
後述の図5に対応して示した表3から表4へのクレーン
作業命令の変換処理が、このステップ239の処理内容
の具体例である。本処理後はステップ238の処理を行
う。
【0039】ステップ240は、同一置場番地(山)に
山積みされたスラブを複数枚単純にまとめたクレーン作
業命令を作成する処理であり、P命令とQ命令とから新
たなP命令を再作成する。本処理後はステップ238の
処理を行う。
【0040】ステップ241では、ステップ234と同
様に、搬送先の置場番地が同じかどうかチェックする。
同一の置場番地であればステップ242へ進む。異なる
置場番地であれば本処理を終了しステップ250の処理
を行う。
【0041】図3の最後のステップ242は、スラブヤ
ードまたは移動台車などの異なる搬送元から、同一の搬
送先へスラブを搬送する場合のクレーン作業命令の作成
処理であり、P命令とQ命令とから新たなP命令を再作
成する。この処理を「落ち穂拾い方式」のクレーン作業
命令の作成と呼ぶ。後述の図5に対応して示した表5か
ら表6へのクレーン作業命令の変換処理が、このステッ
プ242の処理内容の具体例である。本処理後はステッ
プ238の処理を行う。
【0042】次に、図4〜図6を参照して、クレーン作
業命令に基づいたクレ−ン作業を具体的に説明する。先
ず図4は、前記で「テーブル吊り上げ方式」と呼んだ搬
送態様であり、同一の搬送テーブル上から同一の搬送先
へスラブを搬送する場合における、スラブとクレーンの
関係を示した概念図である。次の表1および表2に、図
4に対応したクレーン作業命令の、CRT表示例を示
す。
【0043】表1のクレーン作業命令は、本発明を適用
しない従来方法のクレーン作業命令であり、表2は本発
明に基づくクレーン作業命令である。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】上記の表から明らかなように、従来方法の
表1では、X番地からY番地へのクレーン移動回数は3
回(実際の移動回数はY番地からX番地への戻り回数を
含めて5回)必要であるのに対し、本発明を適用した表
2のクレーン作業命令では、X番地での上下移動は必要
なものの、X番地からY番地へは1回だけの移動であ
る。この搬送方法は、特にX番地とY番地が遠く離れて
いる場合に有効である。ここで、表1および表2の左半
分は搬送元(From)関連のデータであり、右半分は
搬送先(To)関連のデータである。命令No.は、ク
レーンの吊単位の作業順を示す。搬送元および搬送先は
スラブの置場番地を示す。ここでは簡単にX番地、Y番
地と表しているが、実際の置場番地は高さ方向も含めて
3次元の番地で管理されている。SL−No.は、吊単
位毎のスラブの山積み状態を示したスラブNo.であ
り、山積みの上下関係も同時に表している。吊上枚数お
よび卸し枚数は、各クレーン作業令令におけるスラブ枚
数を示す。また、重量(T)は、スラブ枚数に応じた合
計重量値(Ton)を示している。
【0047】表2に示す例は、クレーン設備は吊荷重と
して仮に65Ton(4枚)までのスラブ吊り上げが可
能である場合であり、搬送テーブルの荷重制限値は50
Ton(3枚)までである。また、分り易くスラブ重量
は全て15Ton/枚の例としている。クレーン設備は
複数枚のスラブを吊り上げることのできるトング式クレ
ーンである。
【0048】図4に、搬送テーブルの、搬送方向と直交
する方向の断面(横断面)を示し、搬送テーブル(X番
地)から同一搬送先の置場番地(Y番地)にスラブA/
B/Cの3枚のスラブを搬送する場合を示す。まず、図
4の(a)は、1枚目のスラブAを搬送テーブル上(X
番地)から吊り上げようとしている図である。当然のこ
とながら、クレーン設備によるこのようなスラブの吊り
上げ/吊り下げ(卸し)状態では搬送テーブルはロック
しておく必要がある。図4の(b)は、スラブAを吊り
上げた状態で、その真下に次のスラブBが搬送されてき
た図である。次に、図4の(c)は、搬送テーブル上
(同一番地であるX番地)のスラブBの上に、既に吊り
上げていたスラブAを重ねて卸し、今度はスラブAおよ
びスラブBの2枚のスラブをまとめて、再び吊り上げよ
うとしている図である。ここで、搬送元(X番地)およ
び搬送先(X番地)が同一番地であるということは、吊
り上げた後、同じ位置で吊り下げる(卸す)ということ
である。
【0049】以下同様に、吊り上げるべき所定枚数(こ
こでは、3枚)のスラブA/B/Cをまとめて吊り上げ
るまで、図4の(d),(e)の状態を繰り返し、所定
枚数分のスラブを吊り上げたところで、所定の搬送先
(Y番地)へ、一度の移動で搬送する。
【0050】このように、搬送テーブル上から1枚づつ
スラブを搬送先へ搬送するのではなく、複数枚をまとめ
ることにより、クレーン設備の移動回数および稼動距離
をミニマム化でき、効率の良い搬送作業が実現する。
【0051】また、本実施例の吊り上げ搬送方法と反対
の方式により、複数枚のスラブをまとめて搬送し、搬送
テーブル上に1枚づつスラブを吊り下げて積み込むクレ
ーン作業命令を作成することもできる。
【0052】次に図5は、前記で「田植え方式」と呼ん
だ搬送方法であり、スラブヤードまたは移動台車などの
同一の搬送元から、異なる複数の搬送先へのスラブの搬
送態様を示した図である。次の表3および表4に、図5
に対応したクレーン作業命令のCRT表示例を示す。表
1と同様に、表3のクレーン作業命令は、本発明を適用
しない従来方法のクレーン作業命令であり、表4が本発
明に基づくクレーン作業命令である。
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】上記例ではクレーンの実際の移動回数は、
それぞれ3回(表3)と2回(表4)である。この搬送
態様(表4)は、X番地とY番地およびX番地とZ番地
が遠く離れており、Y番地とZ番地が近い場合にはクレ
ーンの移動距離が短くなり非常に有効である。この例で
もクレーン設備は吊荷重として65Ton(4枚)まで
のスラブを吊り上げることができる。また、同一の搬送
元(X番地)から2ケ所の異なる搬送先の置場番地(Y
番地およびZ番地)にそれぞれスラブC/DおよびA/
Bの2枚づつのスラブを搬送する場合である。
【0056】まず、図5の(a)は、4枚のスラブA/
B/C/Dを、搬送元の置場番地(X番地)から吊り上
げようとしている図である。図5の(b)は、搬送して
きた4枚のスラブを、最初の搬送先の置場番地(Y番
地)に置かれている別の1枚のスラブの上に卸した図で
ある。図5の(c)は、2枚のスラブC/Dを一番目の
搬送先の置場番地(Y番地)に卸した後、2枚のスラブ
A/Bを再び吊り上げた図である。次に、図5の(d)
は、二番目の搬送先である置場番地(Z番地)に既に置
かれている別の3枚のスラブの上に、搬送してきたスラ
ブA/Bを卸した図である。もし搬送先が3ケ所以上の
置場番地であれば、上記のように同様の作業を繰り返し
て卸していけばよい。
【0057】このように、スラブヤードまたは移動台車
などの同一の搬送元から、異なる搬送先へスラブを搬送
する場合に、搬送先の置場番地毎に搬送すべき所定枚数
分のスラブを搬送させるのではなく、複数枚のスラブを
まとめて搬送元から吊り上げ、搬送先で順次所定枚数の
スラブを卸していくことにより、クレーン設備の稼動回
数および移動距離をミニマム化でき、効率の良い搬送作
業が実現する。
【0058】図6は、前記で「落ち穂拾い方式」と呼ん
だ搬送態様であり、図5の場合とは反対に、スラブヤー
ドまたは移動台車などの異なる搬送元から、同一の搬送
先へのスラブの搬送方法を示した図であり、本図におい
てもクレーン設備は吊荷重として65Ton(4枚)ま
でのスラブを吊り上げることができる。また、2ケ所の
搬送元の置場番地(X番地およびY番地)からそれぞれ
3枚のスラブA/B/Cおよび1枚のスラブDを、同一
の搬送先である置場番地(Z番地)に搬送する場合であ
る。
【0059】次の表5および表6に、図6に対応したク
レーン作業命令のCRT表示例を示す。表5のクレーン
作業命令は、本発明を適用しない従来方法のクレーン作
業命令であり、表6は本発明に基づくクレーン作業命令
である。
【0060】
【表5】
【0061】
【表6】
【0062】上記例では、クレーンの実際の移動回数
は、それぞれ3回(表5)と2回(表6)である。この
搬送態様は、X番地とZ番地およびY番地とZ番地が遠
く離れており、X番地とY番地が近い場合にはクレーン
の移動距離が短くなり非常に有効である。まず、図6の
(a)は、一番目の搬送元の置場番地(X番地)に置か
れている4枚のスラブの内から3枚のスラブA/B/C
を吊り上げようとしている図である。図6の(b)は、
最初の搬送元(X番地)から吊り上げた3枚のスラブA
/B/Cを、次のもう一つの搬送元である置場番地(Y
番地)のスラブDの上に卸した図である。図6の(c)
は、二番目の搬送元である置場番地(Y番地)から4枚
のスラブA/B/C/Dをまとめて再び吊り上げた図で
ある。次に、図6の(d)は、同一の搬送先である置場
番地(Z番地)にスラブA/B/C/Dをまとめて卸し
た図である。もし搬送元が3ケ所以上の置場番地であれ
ば、上記のように同様の作業を繰り返して所定枚数の全
てのスラブをまとめて吊り上げる。
【0063】このように、スラブヤードまたは移動台車
などの異なる搬送元から同一の搬送先へスラブを搬送す
る場合に、搬送元の置場番地毎に搬送すべき所定枚数分
のスラブを搬送させるのではなく、複数枚のスラブを順
次搬送元からまとめて吊り上げ、搬送先へ一度に搬送す
ることにより、クレーン設備の稼動回数および移動距離
をミニマム化でき、効率の良い搬送作業が実現する。
【0064】上記のように、本実施例は、クレーン設備
の稼動効率を出来るだけ高めるように、クレーン設備に
対するクレーン作業命令を作成する。また、上記のよう
に、本実施例では、搬送テーブルや移動台車を含むスラ
ブヤードにおいて、搬送元が同一の置場番地または異な
る複数の置場番地の場合であったり、あるいは搬送先が
同一の置場番地または異なる複数の置場番地の場合であ
っても、クレーン設備の稼動効率をできるだけ高めるク
レーン作業命令を作成しているため、スラブの搬送作業
が非常に効率良く円滑に行なわれる。
【0065】
【発明の効果】本発明のスラブの搬送制御装置によれば
上述したように、クレーン設備の移動回数が少なく、ま
た移動距離の短いクレーン作業命令を作成できることに
より、クレーン設備を非常に効率的に使用することがで
きる。また、稼動効率の高いクレーン設備の使用が可能
となることにより、クレーン設備の設置基数(台数)を
最少にして、設備投資も抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例のスラブの搬送制御装置の
機能構成を示すブロック図である。
【図2】 図1に示す搬送制御装置100の、クレーン
作業命令の作成処理を示すフローチャートである。
【図3】 図2に示すステップ230の処理内容を示す
フローチャートである。
【図4】 図1に示す搬送制御装置100が作成したク
レーン作業命令に従った、同一の搬送テーブル上から同
一の搬送先へのスラブの搬送態様を示すブロック図であ
る。
【図5】 図1に示す搬送制御装置100が作成したク
レーン作業命令に従った、スラブヤードの同一の搬送元
から異なる搬送先へのスラブの搬送態様を示すブロック
図である。
【図6】 図1に示す搬送制御装置100が作成したク
レーン作業命令に従った、スラブヤードの異なる搬送元
から同一の搬送先へのスラブの搬送態様を示すブロック
図である。
【符号の説明】
101:搬送予定データ認識 102:制約
条件格納 103:クレーン作業命令作成 104:クレ
ーン作業命令出力

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スラブの搬送において、搬送すべきスラ
    ブの、サイズおよび重量の少くとも一方を表わすスラブ
    デ−タならびに搬送元および搬送先を表わす置場番地デ
    −タを含む搬送予定データに基づいて、クレーンの吊り
    上げ時の制約条件の許容値範囲を満足するように、三角
    形の定理を利用して、クレーン移動距離および移動回数
    の少ないクレーン作業命令を作成する手段と、作成した
    クレーン作業命令をクレーン設備に出力する手段とを設
    けたことを特徴とするスラブの搬送制御装置。
  2. 【請求項2】 搬送テーブル上を一枚づつ搬送されてく
    るスラブを、スラブヤ−ド又は移動台車である搬送先に
    搬送するにおいて、前記クレーン作業命令作成手段は、
    搬送テーブル上の同一場所でスラブの吊り上げ/吊り下
    げを繰り返して複数枚のスラブをまとめて吊り上げ、同
    一または異なる搬送先に所定枚数のスラブを搬送する、
    三角形の定理を利用した、クレーン移動距離および移動
    回数の少ないクレ−ン作業命命を作成する、請求項1に
    記載のスラブの搬送制御装置。
  3. 【請求項3】 スラブヤード又は移動台車である搬送元
    (置場番地)に山積みされたスラブを、クレーンにて吊
    り上げて、スラブヤード又は移動台車である搬送先の2
    箇所以上に搬送するにおいて、前記クレーン作業命令作
    成手段は、搬送元の複数枚のスラブをまとめて吊り上
    げ、先ず最初の搬送先で所定枚数のスラブを置き、次の
    搬送先に搬送すべきスラブを再びまとめて吊り上げるこ
    とを繰り返して、複数の異なる搬送先に所定枚数のスラ
    ブを搬送する、三角形の定理を利用した、クレーン移動
    距離および移動回数の少ないクレ−ン作業命命を作成す
    る、請求項1に記載のスラブの搬送制御装置。
  4. 【請求項4】 スラブヤード又は移動台車である搬送元
    の2箇所以上からスラブをスラブヤード又は移動台車で
    ある搬送先の1箇所に搬送するにおいて、前記クレーン
    作業命令作成手段は、先ず最初の搬送元で所定枚数のス
    ラブを吊り上げ、次の搬送元で一旦スラブを卸した後、
    卸したスラブとともに該搬送先に搬送すべきスラブをま
    とめて再び吊り上げることを繰り返して同一搬送先に全
    てのスラブを搬送する、三角形の定理を利用した、クレ
    ーン移動距離および移動回数の少ないクレ−ン作業命命
    を作成する、請求項1に記載のスラブの搬送制御装置。
JP4584296A 1996-03-04 1996-03-04 スラブの搬送制御装置 Withdrawn JPH09239522A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019199748A (ja) * 2018-05-17 2019-11-21 前田建設工業株式会社 建設資材の移送方法、移送支援装置および建設資材の移送システム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019199748A (ja) * 2018-05-17 2019-11-21 前田建設工業株式会社 建設資材の移送方法、移送支援装置および建設資材の移送システム

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