JPH09239415A - タンデム圧延機の冷間圧延方法 - Google Patents

タンデム圧延機の冷間圧延方法

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JPH09239415A
JPH09239415A JP8051484A JP5148496A JPH09239415A JP H09239415 A JPH09239415 A JP H09239415A JP 8051484 A JP8051484 A JP 8051484A JP 5148496 A JP5148496 A JP 5148496A JP H09239415 A JPH09239415 A JP H09239415A
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JP
Japan
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stand
thickness distribution
control
plate
plate thickness
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Application number
JP8051484A
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English (en)
Inventor
Junichi Tateno
純一 舘野
Kazuhito Kenmochi
一仁 剣持
Yukio Yarita
征雄 鑓田
Hisao Imai
久雄 今井
Yasuhiro Yamada
恭裕 山田
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
  • Control Of Metal Rolling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御スタンド以降の下流スタンドでのエッジ
ドロップ発生に関わらず、高精度のエッジドロップ制御
を可能とする。 【解決手段】 被圧延材の幅方向板厚分布を変更する操
作手段をタンデム圧延機の上流スタンドに設けて制御ス
タンドとし、タンデム圧延機出側の板幅方向板厚分布が
目標値となるべき、前記制御スタンド出側での板幅方向
板厚分布を予測し、該予測した板厚分布を前記制御スタ
ンド出側での目標板厚分布として、該制御スタンド出側
での板厚分布を前記目標板厚分布とすべく前記操作手段
を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被圧延材の幅方向
板厚分布を変更する操作手段を備えたタンデム圧延機で
冷間圧延する方法に係り、特に、被圧延材の幅方向板厚
分布を変更する操作手段を備えたスタンド(制御スタン
ドと称する)がタンデム圧延機の最終スタンドよりも上
流スタンドにあり、該制御スタンド以降でも更に圧延さ
れるようなタンデム圧延機に用いるのに好適な、前記制
御スタンド以降の下流スタンドでのエッジドロップ発生
挙動を考慮して、圧延機(最終スタンド)出側の板端部
における板幅方向の板厚分布を良好に制御することが可
能な、タンデム圧延機の冷間圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、板圧延においては、圧延前後
で、クラウン比率(板幅中央を基準とした板幅方向の板
厚比)は一定で圧延されるが、板端部(板幅方向端部)
においてはラテラルフロー(板幅方向へのメタルフロ
ー)が生じるため、エッジドロップと呼ばれる急激な板
厚変動が発生する。
【0003】板幅方向の板厚分布を良好にするために
は、このエッジドロップ量を低減させて、より矩形に近
い断面を得る必要がある。エッジドロップ量の低減に
は、ロール端部にテーパが付けられたワークロールを、
被圧延材の幅方向にシフトする方法(ワークロールシフ
トと呼ばれる)が一般的に行われている。このワークロ
ールシフト位置は、従来、被圧延材の板幅に応じて設定
されているに過ぎなかったが、出願人が提案した特公平
2−34241では、圧延機入側における被圧延材の板
幅方向板厚分布も制御要因として取り入れる方法を開示
している。この方法では、圧延前の被圧延材幅方向板厚
分布と上下ワークロール間のロールギャップ分布及び該
ロールギャップ分布の被圧延材への転写率を用いて、圧
延機(最終スタンド)出側又は製品板における板厚分布
を推定し、この推定値と目標板厚分布の差が最小となる
ように、ワークロールのシフト位置を設定するようにし
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この技
術では、被圧延材幅方向の板厚分布を変更するためのロ
ールシフト機構を有する制御スタンド以降の下流スタン
ドでのエッジドロップ発生挙動を考慮していないため、
圧延機出側での板厚偏差の推定精度が低下してしまい、
この方法で設定したワークロールのシフト位置で圧延を
行った場合、圧延機出側での板幅方向板厚偏差が目標板
厚分布と一致しなくなるという問題があった。
【0005】各スタンドでのエッジドロップ発生挙動を
考慮するためには、各スタンド出側での板幅方向板厚偏
差を測定する必要があるが、冷間タンデム圧延機ではス
タンド間距離が短く、又、冷却水や潤滑油の飛散等のた
め、板幅方向板厚偏差を測定するようなセンサの設置
は、設備コストが大きくなり、困難である。そのため、
タンデム圧延機において、圧延中にスタンド間の板幅方
向板厚分布を測定することは困難であった。
【0006】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、被圧延材幅方向の板厚分布を変更す
る操作手段を備えた制御スタンドがタンデム圧延機の最
終スタンドよりも上流スタンドにあり、該制御スタンド
以降でも更に圧延されるようなタンデム圧延機において
も、圧延中にスタンド間の板幅方向板厚分布を測定する
ことなく、圧延機出側の板幅方向板厚分布を目標値に制
御することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、被圧延材の幅
方向板厚分布を変更する操作手段を備えたタンデム圧延
機で冷間圧延する方法において、前記操作手段をタンデ
ム圧延機の最終スタンドよりも上流スタンドに設けて制
御スタンドとし、タンデム圧延機出側の幅方向板厚分布
が目標値となるべき、前記制御スタンド出側での幅方向
板厚分布を予測し、該予測した板厚分布を前記制御スタ
ンド出側での目標板厚分布とし、前記制御スタンド出側
での板厚分布を前記目標板厚分布とすべく前記操作手段
を設定するようにして、前記課題を解決したものであ
る。
【0008】又、前記操作手段がをワークロールを軸方
向にシフトする装置やワークロールをクロスする装置と
したものである。
【0009】又、前記ワークロールの、互いに軸方向反
対側に位置する片側端部に、それぞれテーパを付したも
のである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を詳細に
説明する。
【0011】ロールシフト機構やロールクロス機構等の
被圧延材幅方向板厚分布を変更する操作手段を、タンデ
ム圧延機の最終スタンドよりも上流スタンドに設けた場
合、タンデム圧延機(最終スタンド)出側のエッジドロ
ップ量は、前記操作手段が設けられた制御スタンド出側
の板厚プロフィルの他に、母板の板幅方向板厚偏差と、
被圧延材の種類、板厚スケジュール、各スタンドの圧延
荷重等の圧延条件によって決定される。
【0012】ここで、エッジドロップ量の定義として、
母板では、図1に示す如く、板幅中央と板端からzmm位
置との板厚偏差を、板端zmmでのエッジドロップ量Hz
とする。又、制御スタンド出側では、図2に示す如く、
板幅中央と板端からymm位置との板厚偏差を、板端ymm
でのエッジドロップ量EDCyとする。更に、タンデム
圧延機(最終スタンド)出側では、図3に示す如く、板
幅中央と板端からxmm位置との板厚偏差を、板端xmmで
のエッジドロップ量EDx(目標値はEDTx)とす
る。
【0013】以下、図4に従って、本実施形態における
によるエッジドロップ制御の処理手順を具体的に説明す
る。
【0014】まず、タンデム圧延機出側での目標エッジ
ドロップ量EDTxを設定する(ステップ100)。
【0015】次いで、被圧延材の種類、板厚スケジュー
ル、各スタンドの圧延荷重等の圧延条件に基づき、前記
目標エッジドロップ量EDTxを得るために必要となる
制御スタンド出側での目標板厚プロフィルを推定する
(ステップ110)。この推定に際しては、予め実験等
により、各スタンド出側のエッジドロップの挙動をモデ
ル化したモデル式を作成しておき、被圧延材の種類、板
厚スケジュール、各スタンドの圧延荷重等の圧延条件及
び目標エッジドロップ量EDTxより、このモデル式に
基づいて制御スタンド出側での目標プロフィルを求める
ことができる。
【0016】次いで、圧延機入側の任意の場所で測定し
た母板板厚分布と、制御スタンドでの圧延条件に基づ
き、制御スタンド出側での目標板厚プロフィルを得るた
めに必要なロールシフト又は/及びロールクロスの設定
量を算出する(ステップ120)。このロールシフトや
ロールクロスの設定量についても、予めロールシフト又
は/及びロールクロスと制御スタンド出側の板厚プロフ
ィルとの関係をモデル化したモデル式を作成しておき、
被圧延材の母板板厚分布と制御スタンドでの圧延条件の
下で、このモデル式に基づいて、制御スタンド出側の目
標板厚プロフィルを得るためのロールシフト又は/及び
ロールクロスの設定量を算出することができる。
【0017】ついで、算出された設定量にロールシフト
又は/及びロールクロスを設定し(ステップ130)、
圧延する(ステップ140)。
【0018】上記のようにして、本発明では、エッジド
ロップ制御スタンドより下流のスタンドで発生するエッ
ジドロップも考慮されるようになり、最終スタンド出側
で目標とするエッジドロップを精度良く得られるように
なる。
【0019】
【実施例】本発明の第1実施例として、図5に示す如
く、第1スタンドが制御スタンドとされ、この第1スタ
ンドの上下一対のワークロール21をクロスするワーク
ロールクロス機構及びワークロールシフト機構が設けら
れた6スタンド冷間タンデム圧延機に適用したエッジド
ロップ制御方法を示す。
【0020】制御スタンドである第1スタンドのワーク
ロール21の片側端部には、図6に示す如く、テーパが
付けられており、シフト・クロス操作装置42から指令
を受けて、ワークロールシフト及びワークロールクロス
の操作を行うことができる。図において、10は被圧延
材である。
【0021】前記ワークロール21に付与されたテーパ
の大きさは、ロール胴長300mm当りロール径が1mm細
くなるように先細りしている。圧延前の母板の板幅方向
板厚偏差は、前工程である熱間圧延機の出側に設置され
ているセンサにより測定され、伝送されてくる。
【0022】図5において、22〜26は、それぞれ第
2乃至第6スタンドのワークロール、31〜36は、そ
れぞれ第1乃至第6スタンドのバックアップロール、4
4は、下流の第2乃至第6スタンドの圧延条件、エッジ
ドロップ目標値EDTx及び素材条件に基づいて、制御
スタンドである第1スタンド出側の目標板厚プロフィル
EDCyを設定する制御スタンド出側目標板厚プロフィ
ル設定装置、46は、該制御スタンド出側目標プロフィ
ル設定装置44から入力される制御スタンド出側目標プ
ロフィルEDCy、制御スタンドである第1スタンドの
圧延条件及び母板板厚偏差Hzに応じて、ロールシフト
及びロールクロスの設定量EL、θを算出するロールシ
フト・ロールクロス設定量算出装置である。
【0023】この第1実施例では、図5に示したタンデ
ム圧延機を用いて、表1に示す圧延条件に従い、熱間圧
延後に酸洗したブリキ用鋼板を冷間圧延する際にエッジ
ドロップ制御を行った。
【0024】
【表1】
【0025】最終(第6)スタンド出側での目標エッジ
ドロップ量EDTxは、板端10mm位置においてエッジ
ドロップ量0μm であり、これをEDT10=0と表わ
す。
【0026】本発明では、まず、この最終(第6)スタ
ンド出側での目標エッジドロップ量EDT10を得るため
に必要な、制御(第1)スタンド出側での板厚偏差プロ
フィルEDCyを算出する。最終スタンド出側のエッジ
ドロップ量EDxは、第1スタンド出側での板厚偏差プ
ロフィルと、被圧延材の種類、板厚スケジュール、各ス
タンドの圧延荷重等の圧延条件によって決定される。
【0027】本実施例では、予め圧延中に圧延機を停止
させて、各スタンド出側からサンプルを採取する噛み止
め実験を行い、各サンプルの板厚偏差を測定して、各ス
タンド出側でのエッジドロップ挙動を調べて作成したモ
デル式を用いた。このモデル式は、次式に示す如く、被
圧延材の変形抵抗Sと、最終(第6)スタンドでの出側
エッジドロップ量EDx (図3参照)、及び制御スタン
ドよりも下流(第2〜第6)スタンドでの圧延条件とし
て、下流各スタンドの出側板厚Hn、圧延荷重Pn、出
側張力Tn、ワークロール径WRn(ここで、nはいず
れもスタンド番号を表わす)から、第1スタンド出側に
おける、板端ymm位置の板厚偏差EDCy(図2参照)
を板厚プロフィルとして算出する。
【0028】 EDCy=F(S,EDx,Hn,Pn,Tn,WRn) …(1)
【0029】なお、本実施例では、第2スタンドから第
6スタンドまでが制御スタンドよりも下流スタンドとな
るので、スタンド番号n=2〜6である。制御位置は、
板端10mmなのでEDx=ED10(図3参照)であり、
このとき、板厚プロフィルとして、板端y=10mm位置
と板端y=30mm位置の板厚偏差EDC10とEDC30
(図2参照)を用いる。
【0030】上記モデル式(1)により、最終(第6)
スタンド出側でのエッジドロップ目標値EDT10を得る
のに必要な、制御スタンド(第1スタンド)での目標板
厚プロフィールEDC10及びEDC30が算出される。
【0031】次に、この第1スタンドの目標板厚プロフ
ィルEDC10及びEDC30を得るために必要となるロー
ルシフトとロールクロス設定量を算出する。このロール
シフトとロールクロスの設定量についても、予め前述の
噛み止め実験や単スタンドミルでの実験等に基づいて、
ロールシフト及びロールクロスと制御スタンド出側の板
厚プロフィルとの関係をモデル化しておく。
【0032】本実施例では、以下の手順でシフト量EL
とクロス角θを求める。即ち、まず、目標プロフィルの
うち、板中央側の目標プロフィルEDC30が得られるよ
うなクロス角θを求める。即ち、エッジドロップ制御を
行わず(シフト量及びクロス角を0とする)に圧延した
とき、y=30mmでz=25mmとしたときの第1スタン
ド出側の板厚プロフィルE(30,H25)と、目標プロフ
ィルEDC30との偏差分が無くなるように、クロス角θ
を変更して板厚プロフィルの改善を行う。ここで、母板
の板厚プロフィルがHz(図1参照)の時に、エッジド
ロップ制御を行わずに圧延したときの第1スタンド出側
の板端ymm位置での板厚プロフィルE(y,Hz)は、
母板の板厚プロフィルHzと、制御スタンド出側での板
端ymm位置における板厚プロフィルの関係を予め実験的
に求めておくものとする。又、クロス角変更による板厚
プロフィル改善は、板端ymm位置でのクロスによるロー
ルギャップH(x,θ)に対して、影響係数(転写率)
aを乗じた関係で表わすことができる。このような関係
を示すモデル式を次に示す。
【0033】 EDC30−E(30,H25)=a・H(30,θ) …(2)
【0034】この(2)式を満たすようなクロス角θを
求めた後、このクロス角θの下で目標プロフィルのう
ち、板端側の目標プロフィルEDC10(図2参照)が得
られるようなシフト量ELを算出する。ここでは、母板
の板厚プロフィルがH25のときに、クロス角θで圧延し
たとき、第1スタンド出側の板端10mm位置での板厚プ
ロフィルC(10,H25,θ)と目標プロフィルEDC10
との偏差分が無くなるように、シフトによる板厚プロフ
ィルの改善を行う。ここで、C(y,Hz,θ)は、母
板の板厚プロフィルがHzのときに、クロス角θで圧延
したときの第1スタンド出側の板端ymm位置での板厚プ
ロフィルを表わす。
【0035】シフトによる板厚プロフィル改善は、板端
ymm位置での、シフト量ELだけのときの板端ymm位置
でのロールギャップG(x,EL)に対し、影響係数
(転写率)bを乗じた関係で表わすことができる。この
ような関係を示すモデル式を次に示す。
【0036】 EDC10−C(10,H25,θ)=b・G(x,EL) …(3)
【0037】従って、この(3)式を満たすようなシフ
ト量ELを算出する。
【0038】以上の説明では、まずクロス角θを求め、
次にシフト量ELを求めているが、クロス角θ及びシフ
ト量ELと、第1スタンド出側の板厚プロフィルの関係
を示すモデル式において、板厚プロフィルと目標値との
偏差を評価関数として定義し、この評価関数を最適化す
る手法により、クロス角θとシフト量ELを同時に求め
ることも可能である。又、第1スタンド出側の目標板厚
プロフィルとして、2箇所の板厚プロフィルを用いてい
るが、これも、より多くの位置の板厚プロフィルを目標
として与えてもよい。
【0039】第1実施例によるエッジドロップ制御と、
制御スタンド以降のエッジドロップ発生を考慮しない従
来のエッジドロップ制御により、それぞれ20コイルず
つ圧延し、目標エッジドロップと実績エッジドロップの
偏差を比較した結果を、図7に示す。図7から明らかな
ように、本発明により、従来法よりも格段にエッジドロ
ップの改善を図ることができた。
【0040】次に、本発明の第2実施例として、図8に
示す如く、第1スタンド及び第2スタンドの2スタンド
が制御スタンドとされ、これら第1及び第2スタンドの
ワークロール21、22のシフト機構及びクロス機構を
備えた6スタンド冷間タンデム圧延機に適用したエッジ
ドロップ制御方法を示す。
【0041】この第2実施例において、制御スタンドで
ある第1スタンド及び第2スタンドのワークロール2
1、22は、シフト・クロス操作装置42から指令を受
けて、ワークロールシフト及びワークロールクロスの操
作を行うことができる。ワークロールに付与されたテー
パの大きさは、第1スタンド及び第2スタンド共に、ロ
ール胴長400mm当りロール径が1mm細くなるように先
細りしている。圧延前の母板の板幅方向板厚偏差Hz
は、前工程である熱間圧延機の出側に設置されているセ
ンサにより測定され、伝送されてくる。
【0042】この第2実施例では、図8に示した冷間タ
ンデム圧延機を用いて、第1実施例と同様の表1に示し
た圧延条件に従い、熱間圧延後に酸洗したブリキ用鋼板
を冷間タンデム圧延する際にエッジドロップ制御を行っ
た。最終スタンド出側の目標エッジドロップ量は、板端
10mm位置においてエッジドロップ量0μm であり、E
DT10=0である。
【0043】本発明では、まず、この最終スタンド出側
での目標エッジドロップEDT10を得るために必要な、
制御スタンド出側(即ち第2スタンド出側)での板厚偏
差プロフィルEDCyを算出する。最終(第6スタン
ド)出側のエッジドロップ量EDxは、第2スタンド出
側での板厚偏差プロフィルと、被圧延材の種類、板厚ス
ケジュール、各スタンドの圧延荷重等の圧延条件によっ
て決定される。この第2実施例でも、第1実施例と同様
な方法で作成した、前出(1)式のようなモデル式を用
いた。なお、第1実施例と異なり、この第2実施例で
は、第2スタンドも制御スタンドとなり、第3スタンド
から第6スタンドまでが制御スタンドよりも下流スタン
ドとなるので、n=3〜6となる。又、EDCyは、第
2スタンド出側における板端ymm位置の目標板厚プロフ
ィルとなる。この第2実施例でも、制御位置は板端10
mmなのでED10であり、このとき、板厚プロフィルとし
て、板端10mm位置と板端20mm位置の板厚偏差EDC
10とEDC20を用いた。
【0044】前記モデル式(1)により、最終(第6)
スタンド出側でのエッジドロップ目標値EDT10を得る
ために必要な、第2スタンド出側での目標板厚プロフィ
ルEDC10及びEDC20が算出される。
【0045】次に、この第2スタンド出側での目標板厚
プロフィルEDC10及びEDC20を得るために必要とな
るロールシフトとロールクロスの設定量EL1、EL
2、θを算出する。このロールクロスとロールシフトの
設定量についても、予め前記の噛み止め実験や単スタン
ドミルを用いてのラブ実験等に基づいて、ロールシフト
及びロールクロスと第2スタンド出側の板厚プロフィル
との関係をモデル化し、更に、次式に示すような、板厚
プロフィルと目標値の偏差を評価する評価関数φを定め
る。
【0046】 φ=G(Hz,EL1,EL2,θ1,θ2,EDCy1,EDCy2) …(4)
【0047】ここで、EL1、EL2は、それぞれ、第
1スタンド及び第2スタンドのシフト量、θ1、θ2
は、それぞれ、第1スタンド及び第2スタンドのクロス
角、EDCy1、EDCy2は、それぞれ、第1スタン
ド及び第2スタンドの板端ymm位置での目標板厚プロフ
ィルである。
【0048】この評価関数φを最小にするような、第
1、第2スタンドのシフト量EL1、EL2、及びクロ
ス角θ1、θ2を、例えば最急降下法等の非線形関数の
最適化手法によって、逐次的に求める。
【0049】第2実施例によるエッジドロップ制御と従
来の第3スタンド以降のエッジドロップ発生を考慮しな
いエッジドロップ制御により、それぞれ20コイルずつ
圧延し、目標エッジドロップと実績エッジドロップとの
偏差の平均値を比較した結果を、図9に示す。図9から
明らかなように、本発明により、従来法よりも格段にエ
ッジドロップ改善を図ることができた。
【0050】なお、前記実施例において、いずれも、制
御スタンドがロールシフト機構とロールクロス機構共に
備えていたが、本発明の適用対象はこれに限定されず、
被圧延材の幅方向板厚分布を変更する操作手段として、
ロールシフト機構又はロールクロス機構のいずれか一方
のみを備えた圧延機にも同様に適用できることは明らか
である。更に、ロールシフト機構やロールクロス機構以
外に、ロールベンディング装置を併用することも可能で
ある。
【0051】又、前記実施例においては、いずれも、本
発明が、ワークロールの他に1対のバックアップロール
を備えた4段圧延機に適用されていたが、本発明の適用
対象はこれに限定されず、ワークロールのみの2段圧延
機や、ワークロール及びバックアップロールに加えて中
間ロールを備えた6段圧延機等、他の構成の圧延機にも
同様に適用できることは明らかである。又、スタンド数
や制御スタンドの位置も実施例に限定されない。
【0052】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明において
は、制御スタンド以降の下流スタンドでのエッジドロッ
プ発生挙動を考慮して求めた、制御スタンド出側の板厚
分布を目標板厚分布とすべく、制御スタンドの幅方向板
厚分布操作手段を設定するようにしたので、従来に比べ
てエッジドロップ制御の精度を向上して、タンデム圧延
機出側の板厚分布を目標値に一致させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における母板のエッジドロッ
プの定義を示す断面図
【図2】同じく制御スタンド出側のエッジドロップの定
義を示す断面図
【図3】同じく最終スタンド出側のエッジドロップの定
義を示す断面図
【図4】本発明の実施形態における処理手順を示す流れ
【図5】第1スタンドが制御スタンドである、6スタン
ド冷間タンデム圧延機に適用した本発明の第1実施例の
構成を示す模式図
【図6】制御スタンドに用いられるワークロールの形状
を示す側面図
【図7】第1実施例と従来法の効果を比較して示す線図
【図8】第1スタンド及び第2スタンドが制御スタンド
とされた、6スタンド冷間タンデム圧延機に適用した本
発明の第2実施例の構成を示すブロック線図
【図9】第2実施例と従来法の効果を比較して示す線図
【符号の説明】
10…被圧延材 21〜26…ワークロール 42…シフト・クロス操作装置 44…制御スタンド出側目標プロフィル設定装置 46…ロールシフト・ロールクロス設定量算出装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鑓田 征雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 今井 久雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 山田 恭裕 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被圧延材の幅方向板厚分布を変更する操作
    手段を備えたタンデム圧延機で冷間圧延する方法におい
    て、 前記操作手段をタンデム圧延機の最終スタンドよりも上
    流スタンドに設けて制御スタンドとし、 タンデム圧延機出側の幅方向板厚分布が目標値となるべ
    き、前記制御スタンド出側での幅方向板厚分布を予測
    し、 該予測した板厚分布を前記制御スタンド出側での目標板
    厚分布とし、 前記制御スタンド出側での板厚分布を前記目標板厚分布
    とすべく前記操作手段を設定することを特徴とするタン
    デム圧延機の冷間圧延方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記操作手段が、ワー
    クロールを軸方向にシフトする装置やワークロールをク
    ロスする装置であることを特徴とするタンデム圧延機の
    冷間圧延方法。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記ワークロールの、
    互いに軸方向に反対側に位置する片側端部に、それぞれ
    テーパを付したことを特徴とするタンデム圧延機の冷間
    圧延方法。
JP8051484A 1996-03-08 1996-03-08 タンデム圧延機の冷間圧延方法 Pending JPH09239415A (ja)

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