JPH09239175A - ミシン - Google Patents

ミシン

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JPH09239175A
JPH09239175A JP8335496A JP8335496A JPH09239175A JP H09239175 A JPH09239175 A JP H09239175A JP 8335496 A JP8335496 A JP 8335496A JP 8335496 A JP8335496 A JP 8335496A JP H09239175 A JPH09239175 A JP H09239175A
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JP
Japan
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thread
sewing
sewing machine
needle
needle bar
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JP8335496A
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Masaki Shimizu
正樹 清水
Akio Takahashi
章郎 高橋
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 縫目形成に供する下糸の消費量の低減化を図
れるようなミシン、糸切断後の縫製再開時における縫目
形成の確実化を図れるようにすることを目的とする。 【解決手段】 図27に示すように、制御手段は、縫製
途中の糸切断時に、針棒ジャンプ機構により針棒を上死
点位置へジャンプさせてから、糸切り機構を所定のタイ
ミングで作動するように駆動手段を制御するので、駆動
手段で駆動される糸切り機構により糸切断するときに
は、針棒は針棒ジャンプ機構によりその上死点位置へ既
にジャンプしており、上糸は針板の下側に存在しないこ
とから、下糸のみが切断される。そして、加工布を移動
した後に縫製が再開されるので、下糸を省略可能な渡り
縫いのときには、下糸を極力使用しないようにして、下
糸消費の低減化が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、糸切り機構を備え
たミシンに関し、特に縫製途中において、針棒ジャンプ
機構で針棒をジャンプさせた後、または糸引き上げ完了
時に糸切り機構を作動させて、下糸のみを切断するよう
にしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、通常のミシンのミシン本体は、ベ
ッド部と脚柱部とアーム部及びヘッド部とを主体として
構成され、アーム部内にミシンモータで駆動される主軸
が配設され、ヘッド部の針棒と縫針と天秤とが主軸の駆
動力で昇降駆動される。また、ベッド部内には下軸と縫
針と協働する糸輪捕捉用釜とが配設され、下軸も主軸か
らの駆動力で回転駆動される。縫針と糸輪捕捉用釜とを
同期作動させる必要から、従来のミシンでは下軸も主軸
で駆動するように構成してある。
【0003】ところで、従来の刺繍ミシンにおいては、
針板と糸輪捕捉用釜との間に、可動刃と固定刃との協働
で上糸と下糸とを同時に切断する糸切り機構を設け、こ
の糸切り機構を主軸と連動した糸切り駆動機構で駆動
し、或いはミシンモータとは独立の糸切りモータなどの
アクチュエータで糸切り機構を駆動するようになってい
る。一方、複数色の刺繍糸で刺繍縫い可能な多針型の刺
繍ミシンにおいては、針棒ジャンプ機構を設け、刺繍糸
を変更するとき、或いは刺繍縫いの終了時に、この針棒
ジャンプ機構を作動させて、針棒をその最上位置(上死
点位置)にジャンプさせるようになっている。そして、
刺繍データに基づいて、加工布を布送りしながら、順々
で刺繍縫製を行い、刺繍糸の変更時や最終縫目において
糸切りを行うとともに、その都度針棒をその最上位置に
ジャンプさせるようになっている。
【0004】更に、最近では、糸切り機構を設けるとと
もに、縫製作業の作業能率を向上させる為に、糸輪捕捉
用釜に装着されているボビンを取り外す一方、下糸が巻
装されている予備のボビンを装着するようにしたボビン
チェンジャー機構が設けられた本縫いミシンも実用化さ
れている。そして、縫製作業中に、装着中のボビンの下
糸残量が少なくなったときには、縫製を一時停止して、
糸切り機構で上糸と下糸とを同時に切断した後、このボ
ビンチェンジャー機構の作動により、下糸が十分に巻装
されているボビンと自動的に交換するようになってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、糸切り
機構や針棒ジャンプ機構を設けた刺繍ミシンにおいて
は、刺繍データに基づいて、種々の刺繍模様を刺繍縫い
するときに、例えば、「花びら」の刺繍縫いの場合に
は、「花びら」の綺麗な光沢を損なわないように、「花
びら」の輪郭を形成する輪郭点にだけ針落ちさせる長い
渡りのステッチ縫目を形成するようになるが、このと
き、加工布の上側に縫目を形成する上糸は必要である
が、加工布の下側の下糸は、渡りのステッチなので、そ
の渡り長さに対応する下糸としては不要であるにも拘わ
らず、上糸と同様にボビンから繰り出されて消費される
という問題がある。
【0006】更に、前述したボビンチェンジャー機構を
設けた本縫いミシンにおいては、ボビンチェンジャー機
構により、ボビンを交換するときには、糸切り機構で上
糸と下糸とを同時に切断することから、ボビン交換後に
縫製を再開したときに、上糸と下糸との絡み不良によ
り、縫目が形成されない場合が発生し易いという問題が
ある。
【0007】本発明の目的は、縫目形成に供する下糸の
消費量の低減化を図れるようなミシン、糸切断後の縫製
再開時における縫目形成の確実化を図れるようなミシン
を提供することである。
【課題を解決するための手段】請求項1のミシンは、ミ
シンモータで主軸を介して駆動される縫針と、この縫針
を取付けた針棒を上死点位置へジャンプさせる針棒ジャ
ンプ機構と、針板の下側において糸を切断する糸切り機
構とを備えたミシンにおいて、糸切り機構を駆動する駆
動手段と、針棒ジャンプ機構により針棒を上死点位置へ
ジャンプさせてから、糸切り機構を所定のタイミングで
作動させて下糸のみを切断するように駆動手段を制御す
る制御手段を設けたものである。
【0008】作用について説明すると、制御手段は、縫
製途中の糸切断時に、針棒ジャンプ機構により針棒を上
死点位置へジャンプさせてから、糸切り機構を所定のタ
イミングで作動するように駆動手段を制御するので、駆
動手段で駆動される糸切り機構により糸切断するときに
は、針棒は針棒ジャンプ機構によりその上死点位置へ既
にジャンプしており、上糸は針板の下側に存在しないこ
とから、下糸のみが切断される。そして、加工布を移動
した後に縫製が再開されるので、下糸を省略可能な渡り
縫いのときには、下糸を極力使用しないようにして、下
糸消費の低減化が図れる。
【0009】請求項2のミシンは、請求項1の発明にお
いて、前記所定のタイミングが、主軸の位相角にて約2
70度のタイミングである。作用について説明すると、
請求項1と同様の作用を奏するが、通常、全回転釜の剣
先の出合いタイミングは主軸の約200度であり、上糸
ループが形成されて上糸残量を確保して切断するときに
は、主軸の約270度のときに糸切り機構を作動させる
ことから、この糸切り制御を変更することなく、簡単に
下糸のみを切断することができる。
【0010】請求項3のミシンは、請求項1又は請求項
2の発明において、前記駆動手段が、ミシンモータとは
独立のアクチュエータを備えたものである。作用につい
て説明すると、請求項1又は請求項2と同様の作用を奏
するが、駆動手段は、ミシンモータとは独立のアクチュ
エータで糸切り機構を駆動するので、主軸や縫針の駆動
時に、糸切り作動に伴う糸切り負荷がミシンモータに作
用しないことから、ミシンモータの小型化を図ることが
できる。
【0011】請求項4のミシンは、ミシンモータで主軸
を介して駆動される縫針と、この縫針を取付けた針棒を
上死点位置へジャンプさせる針棒ジャンプ機構と、針板
の下側において糸を切断する糸切り機構とを備えたミシ
ンにおいて、糸切り機構をミシンモータとは独立に駆動
するアクチュエータと、天秤が上糸を引き上げてから、
糸切り機構を作動させて下糸のみを切断するようにアク
チュエータを制御する制御手段とを備えたものである。
【0012】作用について説明すると、制御手段は、縫
製の終了時に、天秤が上糸を引き上げてから、糸切り機
構を作動させて下糸のみを切断するようにアクチュエー
タを制御するので、アクチュエータで駆動される糸切り
機構により糸切断するときには、天秤が上糸を既に引き
上げており、上糸は針板の下側に存在しないことから、
下糸のみが切断される。そして、加工布を移動した後の
縫製再開時においては、上糸が切断されていないことか
ら、下糸と上糸との絡みが確実となり、縫製再開時にお
ける縫目形成の確実性を高めることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面に基づいて説明する。本実施形態は、3台の刺
繍ミシンを備え、各刺繍ミシンにおいては、糸輪捕捉用
の全回転釜を、ミシンモータとは独立に釜駆動モータで
回転駆動するようにした多頭型刺繍ミシンに本発明を適
用した場合のものである。この多頭型刺繍ミシンMにつ
いて説明すると、図1に示すように、左右方向に延びる
ベースフレーム1の上面の後部側には、左右方向に所定
長さを有する平面視略矩形状のミシン支持板2が配設さ
れ、このミシン支持板2の後端部分には、左右方向に延
びる支持フレーム3が立設され、この支持フレーム3
に、3つのヘッド部4〜6が所定間隔毎に左右方向に並
設されるとともに、ミシン支持板2の前端部に位置する
ベースフレーム1には、これらヘッド部4〜6の各々に
対応させて、ベッドユニット10〜12に構成されたシ
リンダ状のベッド部7〜9の各後端部が夫々支持されて
いる。
【0014】即ち、支持フレーム3に設けられたへッド
部4〜6と、独立構造のベッドユニット10〜12とか
らなる3台の多針式刺繍ミシンM1〜M3が並設されて
いる。これら刺繍ミシンM1〜M3のヘッド部4〜6の
各々の前端部には、左右方向に1列状に配列された12
本の針棒21を上下動可能に支持するとともに、12個
の天秤23を揺動可能に支持する針棒ケース20が左右
方向移動可能に夫々支持され、各針棒ケース20は、針
棒変更モータ115(図8参照)で駆動される針棒変更
機構(図示略)により、一斉に左右方向に移動されて、
刺繍縫いの糸色を同時に変更可能になっている。
【0015】また、ミシン支持板2の前側でベッドユニ
ット10〜12の上面と同一高さになるように、作業用
テーブル13が水平に配設され、この作業用テーブル1
3を含み、この作業用テーブル13の左右両側に設けら
れた1対の補助テーブル14・15に亙って、左右方向
に延びる平面視矩形枠状の可動枠16が載置されてい
る。
【0016】そして、この可動枠16の左端部の駆動枠
部16aがX軸駆動機構(図示略)によりX軸方向(左
右方向)に移動駆動されるとともに、その右端部の駆動
枠部16bとこの駆動枠部16aとがY軸駆動機構(図
示略)によりY軸方向(前後方向)に移動駆動される。
従って、可動枠16は、X軸駆動モータ117(図8参
照)で駆動されるX軸駆動機構とY軸駆動モータ119
(図8参照)で駆動されるY軸駆動機構とにより、XY
平面上を移動可能になっている。また、補助テーブル1
6bの後側には、刺繍縫製に関するメッセージを表示す
るディスプレイ18aを有し、種々の指令を実行する為
の操作パネル18が設けられている。
【0017】次に、各刺繍ミシンM1〜M3毎に設けら
れ、針棒21を上下駆動する針棒上下駆動機構25につ
いて、図2に基づいて説明する。各ヘッド部4〜6の先
端部には、上下方向に延びる基針棒26が配設され、こ
の基針棒26はその上端部及び下端部において、フレー
ムFに支持されている。この基針棒26には、後述の連
結ピン34と係合する係合溝27aを有する上下動部材
27が上下動可能に挿嵌され、この上下動部材27の下
端部に設けられた針棒抱き28は、基針棒26に上下動
可能且つ回転不能に挿嵌されるとともに、上下動部材2
7の下端部に、上下動部材27を回転可能に連結してい
る。そして、この針棒抱き28は、枢支軸29に揺動可
能に枢支された揺動レバー30に連結されたリンク31
に連結されている。
【0018】一方、各ヘッド部4〜6を挿通して左右方
向向きに配設されたミシン主軸17に偏心カム32が固
着されており、この偏心カム32に外嵌された偏心レバ
ー33の下端部が揺動レバー30に連結されている。と
ころで、前記12本の針棒21の各々には、その下端部
に縫針22が装着されるとともに、その高さ方向の略中
段部に連結ピン34が夫々固着されるとともに、この連
結ピン34と針棒ケース20の支持フレームとの間に圧
縮バネ35が外嵌されており、針棒21はこの圧縮バネ
35により常に上方の針上位置に弾性付勢されている。
更に、針棒ケース20が左右方向に移動したときに、上
下動部材27に対向する針棒21の連結ピン34が、上
下動部材27の係合溝27aに選択的に係合されるよう
になっている。
【0019】これにより、ミシンモータ110の所定回
転方向への回転駆動によりミシン主軸17が回転され
て、偏心レバー33と揺動レバー30とリンク31とを
介して、上下動部材27と針棒抱き28とが一体的に上
下動するのに伴って、連結ピン34を介して上下動部材
27に連結されている針棒21だけが主軸17に調時し
て上下に往復駆動される。次に、各刺繍ミシンM1〜M
3毎に設けられ、針棒21をその最上位置(上死点位
置)にジャンプさせる針棒ジャンプ機構40について、
図2に基づいて説明する。針棒ケース20内には、水平
向きの針棒ジャンプ用ソレノイド41が設けられるとと
もに、平面視略L字状の回動レバー42が鉛直軸回りに
回動可能に針棒ケース20に取付けられている。そし
て、その回動レバー42の駆動部42aが針棒ジャンプ
用ソレノイド41のプランジャーに当接するとともに、
その従動部42bに取付けた上下方向向きの操作軸43
が、上下動部材27に一体形成された突出状の係合部2
7aに係合可能になっている。
【0020】更に、上下動部材27は、その上端部に設
けた巻きバネ44により、2点鎖線で示す回動したジャ
ンプ位置から実線で示す通常の連結位置に回動するよう
に、常に弾性付勢されている。これにより、針棒21が
連結ピン34を介して上下動部材27に連結されている
ときに、針棒ジャンプ用ソレノイド41が所定時間だけ
駆動されて、そのプランジャーが右方に進出したときに
は、回動レバー42が平面視にて時計回転回りに回動し
て、操作軸43と係合部27aとを介して、上下動部材
27が2点鎖線で示すジャンプ位置に回動して、連結ピ
ン34と係合溝27aとの係合が解除され、これと同時
に、針棒21は圧縮バネ35により針上位置に一気に移
動(ジャンプ作動)するようになっている。
【0021】一方、針棒21がその針上位置にジャンプ
した状態で且つ上下動部材27が連結位置に復帰してい
るときに、上下動部材27が下方からその略最上位置の
方向に上昇するときには、上下動部材27は連結ピン3
4に下側から当接して、一時的にジャンプ位置に回動す
るが、巻きバネ44により直ぐに連結位置に回動復帰
し、連結ピン34は係合溝27aに自動的に連結するよ
うになっている。ここで、各ベッド部7〜9に設けられ
た押え足45は、押え足駆動ソレノイド106で駆動さ
れる図示外の押え足駆動機構により、ベッド部7〜9上
の加工布Wを押圧する押え位置と、所定距離上昇した退
避位置とに亙って上下に位置切換え可能になっている。
【0022】次に、ベッドユニット10〜12につい
て、図3〜図7に基づいて説明する。ここで、3つのベ
ッドユニット10〜12は同様の構成なので、左端のベ
ッドユニット10について説明する。前後方向に延びる
断面略U字状のベッドケース50は、その後端部におい
て、ミシン支持板2の前端部に位置する左右方向に延び
るベースフレーム1に固着した1対の支持ブラケット5
1に取付けられ、ベッドケース50の前端部分には、釜
モジュール55が着脱可能に固定されている。ここで、
ベッドケース50の上側は、その前端部分において、針
板52で覆われるとともに、針板52に連続するカバー
板53で覆われている。
【0023】次に、釜モジュール55について説明す
る。図4〜図5に示すように、ベッドケース50の前端
部には、取付けブロック56がビス57により着脱可能
に固着され、この取付けブロック56の後端側には、パ
ルスモータからなる釜駆動モータ58が取付けられてい
る。一方、取付けブロック56の前端側には、糸輪捕捉
用の全回転釜59が設けられ、この全回転釜59に固着
された釜軸60は、前後方向に位置調節可能に取付けブ
ロック56に枢支されている。そして、釜軸60の後端
部に取付けた第1連結部材62と、釜駆動モータ58の
駆動軸58aの前端部に取付けた第2連結部材63とが
相互に連結されている。つまり、これら釜軸60と駆動
軸58aとは、両連結部材62,63からなるカップリ
ング61で連結されている。
【0024】ここで、全回転釜59について簡単に説明
すると、図21に示すように、ボビンを収容するボビン
ケース67を保持する内釜と、この内釜の外側を回転す
る外釜59aとからなり、その外釜59aには、上糸4
7を引っかけて上糸ループ47cを形成する為の剣先5
9bが形成されている。そして、主軸18が約「200
°」のときに、剣先59bと縫針22の目孔とが出合う
出合いタイミング(図19参照)となり、剣先59bは
この出合いタイミングのときに、縫針22の目孔から延
びる針側の上糸47aを引っかけて、外釜59aの回転
により、内釜と外釜59aとの間を移動する上糸ループ
47cを形成する。
【0025】更に、その第2連結部材63には、ディス
クエンコーダ64が取付けられ、このディスクエンコー
ダ64に形成された複数のスリットを光学的に検出し
て、釜軸回転信号を出力するフォトセンサからなる第2
エンコーダセンサ65が取付けブロック56に取付けら
れている。そして、釜駆動モータ58の駆動により、駆
動軸58aとカップリング61とを介して釜軸60が回
転駆動されて、全回転釜59が所定の回転方向に、ミシ
ン主軸17に対して2倍の回転速度Kで回転駆動され
る。ここで、ベッドユニット10の前端部は、ベッドケ
ース50の前端部の下端にヒンジ機構を介して開閉可能
に枢支された保護カバー66で覆われている。
【0026】ここで、全回転釜59を前後方向に位置調
節可能に枢支する枢支構造について簡単に説明する。前
記取付けブロック56の円筒状部分の直ぐ内側には、円
筒状のベアリングケース70が前後方向に摺動可能に設
けられ、このベアリングケース70内には、ベアリング
71が圧入されている。そして、取付けブロック56の
左側壁部には、偏心ピン72が取付けられるとともに、
その偏心ピン72の先端のピン部がベアリングケース7
0の左側壁に形成された縦長のピン孔に係合している、
一方、取付けブロック56の右側壁部には、ベアリング
ケース70を固定可能なセットビス73が取り外し可能
に設けられている。
【0027】即ち、セットビス73を緩める一方、偏心
ピン72を時計回り方向又は反時計回り方向に回転させ
ることにより、ピン孔を介してベアリングケース70を
前方又は後方に微小距離(例えば、1〜2mm)だけ移動
して、同時に全回転釜59の位置を前後方向に微調節で
き、針隙を調節することができる。
【0028】次に、各ベッドユニット10〜12に設け
られ、上糸47と下糸48とを切断する糸切り機構80
について、図3〜図6に基づいて説明する。取付けブロ
ック56に固着した固定板(図示略)は全回転釜59の
上側に延び、その固定板には、可動刃81が、実線で示
す待機位置と、2点鎖線で示す最大回動位置とに亙って
揺動可能に枢支されている。そして、この可動刃81と
協働して上糸47と下糸48とを切断する為の固定刃8
2は、固定板の直ぐ上側の針板52の下側に、刃部を前
向きにして取付けられている。
【0029】そして、可動刃81に連結された糸切り作
動レバー83は、ベッドケース50内を挿通して後方に
延びている。即ち、糸切り作動レバー83の前方への移
動により、可動刃81が時計回り方向に回動して、図6
に2点鎖線で示す最大回動位置まで往動した後、糸切り
作動レバー83の後方への移動により、可動刃81が反
時計回り方向に復動する途中において、上糸47と下糸
48とが可動刃81の係合部81aに係合され、その後
可動刃81と固定刃82との協働により上糸47と下糸
48とが同時に切断される。
【0030】次に、前記糸切り機構80を駆動する糸切
り駆動機構85について、図3・図7に基づいて説明す
る。前記糸切り作動レバー83の後端部は、ベッドケー
ス50の後端部に水平回動可能に枢着された平面視略L
字状の回動板86の従動部86aに連結されている。一
方、ベースフレーム1の左端部には、ベースフレーム1
に固着された取付け板87に糸切りモータ88が下側か
ら取付けられ、この糸切りモータ88の駆動ギヤ89に
噛合する扇形の揺動部材90は、段付きボルト91によ
り、取付け板87に回動可能に枢支されている。更に、
この揺動部材90には、板状の連結板92の基端部が取
付けられ、その連結板92の先端部には、左右方向に延
びる糸切り作動軸93の左端部が連結されている。
【0031】そして、その糸切り作動軸93には、回動
板86の駆動部86bが連結されている。これにより、
糸切りモータ88の反時計回り方向の回転により揺動部
材90が所定角度だけ時計回り方向に回動して、連結板
92を介して糸切り作動軸93が所定距離だけ右方へ移
動することにより、回動板86が時計回り方向に回動し
て、糸切り作動レバー83が前方へ移動され、可動刃8
1が最大回動位置まで往動する。その後、糸切りモータ
88の時計回り方向の回転により、糸切り作動軸93の
左方への移動を介して回動板86が反時計回り方向に回
動して、糸切り作動レバー83が後方へ移動され、前述
したように、可動刃81に係合された上糸47と下糸4
8とが、可動刃81と固定刃82により同時に切断され
る。
【0032】ところで、前記揺動部材90の近傍位置の
取付け板87には、フォトセンサからなる移動位置検出
センサ94が取付けられるとともに、揺動部材90に
は、その移動位置検出センサ94を検出作動する遮蔽板
95が取付けられている。即ち、その移動位置検出セン
サ94は、可動刃81の切断位置から最大回動位置まで
の移動範囲に移動しているときには、その遮蔽板95を
検出しないことから、「L」レベルの移動位置検出信号
DSを出力する一方、可動刃81の切断位置まで復動方
向に移動したときには、遮蔽板95を検出して「H」レ
ベルの移動位置検出信号DSを出力する。
【0033】次に、多頭型刺繍ミシンMの制御系の概要
について、図8のブロック図に基づいて説明する。釜駆
動制御以外の刺繍ミシンM全体の制御を司るミシン制御
装置100は、CPU101とROM102及びRAM
103とを含むマイクロコンピュータと、そのマイクロ
コンピュータにデータバスなどのバスを介して接続され
た入力インターフェース(図示略)及び出力インターフ
ェース(図示略)とから構成されている。
【0034】このミシン制御装置100には、ヘッド部
4に関して、針棒ジャンプ用ソレノイド41の為の駆動
回路105と、押え足駆動ソレノイド106の為の駆動
回路107と、糸切れセンサ108が夫々接続され、他
のヘッド部5,6についても同様に接続されている。更
に、ミシン制御装置100には、ミシンモータ110を
駆動する駆動回路111と、ミシンモータ110に設け
られたディスクエンコーダの1回転で1000個のスリ
ット信号を出力する第1エンコーダセンサ112と、こ
の第1エンコーダセンサ112の1回転で1個の主軸原
点信号を出力する主軸原点センサ113と、針棒21の
停止位置(ミシン主軸17の約100°の回転位置)を
検出する停止位置センサ114と、針棒ケース20を移
動させて駆動する針棒21を変更する針棒変更モータ1
15の為の駆動回路116と、X軸駆動モータ117の
為の駆動回路118と、Y軸駆動モータ119の為の駆
動回路120と、縫製開始や種々の指令を指示する為の
複数のスイッチが設けられるとともに、ディスプレイ1
8aが設けられた操作パネル18が夫々接続されてい
る。
【0035】一方、ミシン制御装置100に接続され、
全回転釜59の駆動制御や糸切断制御を司る釜軸制御装
置150は、CPU151とROM152及びRAM1
53とを含むマイクロコンピュータと、そのマイクロコ
ンピュータにデータバスなどのバスを介して接続された
入力インターフェース(図示略)及び出力インターフェ
ース(図示略)とから構成されている。この釜軸制御装
置150には、ベッドユニット10に関して、釜駆動モ
ータ58の為の駆動回路154と、ディスクエンコーダ
64の1回転で50個のスリット信号を出力する第2エ
ンコーダセンサ65と、このディスクエンコーダ64の
1回転で1個の釜軸同期信号を出力する釜軸原点センサ
155が夫々接続され、他のベッドユニット11,12
についても同様に接続されている。更に、釜軸制御装置
150には、移動位置検出センサ94と、糸切りモータ
88の為の駆動回路156が夫々接続されている。
【0036】ここで、ミシンモータ110は、インダク
ションモータからなり、インバータ制御される。そし
て、ミシンモータ110に設けられたディスクエンコー
ダの1回転で第1エンコーダセンサ112から出力され
る1000個の主軸回転信号(スリット信号)は、40
00パルスに細分化され、主軸制御パルスとしてモータ
の駆動制御に用いられる。一方、釜駆動モータ58は、
ステッピングモータからなり、500パルスを受けて1
回転し、同時に全回転釜59も1回転する。そして、釜
駆動モータ58は、ミシン主軸17が1回転する間に2
回転するように、倍速(以下、これを釜軸回転速度Kと
する)駆動制御される。
【0037】次に、釜軸制御装置150で実行される釜
軸駆動制御のルーチンについて、図9〜図15のフロー
チャートに基づいて説明する。但し、図中符号Si(i
=10、11、12・・・・)は各ステップである。こ
こで、ミシン制御装置100から釜軸制御装置150に
出力される信号について、図18に基づいて簡単に説明
すると、縫製開始時には、通常、ミシン主軸17は約
「100°」の回転位置で停止しており、更に針棒21
は針棒ジャンプ機構40により、その最上位置にジャン
プして停止している。
【0038】そして、N針分の針落ちデータを有する刺
繍データを刺繍縫いする場合、ミシン制御装置100か
らの主軸駆動信号が「H」レベルに切換えられると同時
に、ミシンモータ110の駆動が開始される。ここで、
この刺繍データには、糸替えの為の糸切りデータが含ま
れておらず、N針分の刺繍縫いを順次実行し、最終のN
針目の次の(N+1)針目で糸切りを実行するものとす
る。
【0039】そして、図19において、縫製中におけ
る、針棒運動軌跡と、天秤運動軌跡と、釜糸糸量と、全
回転釜59の回転位置とを、主軸17の回転位置に対応
させて夫々示す。但し、全回転釜59の回転位置は、剣
先59aの回転位置(回転角度)で示す。ところで、針
棒21は、1針目において、ミシン主軸17の「0°」
のとき、つまり針棒21の最上位置のときに、自動的に
上下動部材27に連結されるので、縫い始めにおける上
糸47の引き込み動作(ピッカー動作)をしない場合に
は、2針目以降から縫目が形成される。そして、N針目
において、ミシン主軸17の約「260°」のときに、
主軸駆動信号が「L」レベルに切換えられるとともに、
糸切り信号が出力され、その後ミシン主軸17の「27
0°〜440°(88°)」に亙って糸切り動作が実行
され、その直後のミシン主軸17の「460°(100
°)」のときに、ミシン主軸17の回転が実際に停止さ
れる。
【0040】この多頭型刺繍ミシンMに電源が投入され
ると、この制御が開始され、先ず主軸・釜軸初期設定処
理(図10参照)が実行される(S10)。この制御が開
始されると、先ず停止位置センサ114からの停止位置
信号が読み込まれて、主軸17が停止位置、つまり、前
回の縫製処理が終了して糸切断した状態のときには、通
常「100°」の初期設定位置のときであり、この停止
位置のときには(S25:Yes )、釜軸60の回転位置
は、主軸17の約13°の回転位置なので、釜軸同期信
号が釜軸原点センサ155から出力されるときの回転位
置に戻す為に、釜駆動モータ58が1パルス分だけ逆転
駆動され(S26)、釜軸原点センサ155から釜軸同期
信号が出力されないときには(S27:No)、S26〜S27
が繰り返して実行され、釜軸60が、図20に示すよう
に、主軸17の回転開始位置である初期設定位置「18
0°」に対応する初期設定位置に回動したときには(S
27:Yes )、この制御を終了して、釜軸駆動制御のS11
にリターンする。
【0041】ところで、主軸17が停止位置でないとき
には(S25:No)、ミシン制御装置100により、ディ
スプレイ18aに、その旨のエラーメッセージが表示さ
れるので、オペレータがミシン主軸17を手動で回転さ
せて停止位置を設定する。次に、釜軸駆動制御におい
て、ミシン制御装置100から「H」レベルの主軸駆動
信号が出力されないとき、つまり縫製を開始しないとき
には(S11:No)、縫製開始されるまで、このS11を繰
り返して待機される。そして、縫製開始に際して、ミシ
ン制御装置100から「H」レベルの主軸駆動信号が出
力(図18参照)されたときには(S11:Yes )、ミシ
ンモータ110が同時に回転駆動され、主軸17が回転
位置「100°」から駆動される。
【0042】そして、図20に示すように、縫製開始後
の1針目において、主軸17が約「170°」まで回転
して、主軸原点センサ113から主軸同期信号が出力さ
れたときに(S12:Yes )、ミシン制御装置100から
の指令で、上糸47を加工布Wの下側へ引き込む引き込
み動作をするときには(S13:Yes )、上糸引き込み処
理(図11参照)が実行される(S14)。この制御が開
始されると、釜軸60を主軸17に同期させながら回転
駆動させる釜軸同期駆動処理制御(図12参照)が実行
される(S30)。この制御が開始されると、第1エンコ
ーダセンサ112から出力される主軸回転信号を常にカ
ウントすることで、主軸17の回転位置が読み込まれ
(S40)、その主軸17の回転に同期させる為に、釜軸
60を1ステップ分駆動するタイミングのときには(S
41:Yes )、釜駆動モータ58を1ステップ分回転駆動
される(S42)。
【0043】次に、釜軸60の回転を確認するために、
釜駆動モータ58の駆動ステップ数をカウントするカウ
ンタのカウント値Iが1つインクリメントされ(S4
3)、第2エンコーダセンサ65からの釜軸回転信号が
変化しないときに(S44:No)、カウント値Iが所定カ
ウント値P(例えば、10〜15)以下のときには(S
45:Yes )、この制御を終了して上糸引き込み処理制御
のS31にリターンする。一方、釜軸回転信号が変化した
ときには(S44:Yes )、釜軸60が確実に駆動してい
ることから、そのカウント値Iがクリアされ(S46)、
同様にS31にリターンする。
【0044】ところで、釜軸60を駆動するタイミング
でないときに(S41:No)、釜軸原点センサ155から
釜軸同期信号が入力されないときには(S47:No)、同
様にリターンする。しかし、釜軸同期信号が入力された
ときには(S47:Yes )、主軸17の回転位置に対応す
る釜駆動モータ58の駆動パルス数の許容数をテーブル
化した同期駆動位置テーブルのデータをROM152に
予め格納しているので、S40で読み込んだ主軸17の回
転位置と、釜駆動モータ58の駆動パルス数と、その同
期駆動位置テーブルのデータとに基づいて、釜軸60が
主軸17に対して同期許容範囲内で同期駆動されている
ときには(S48:Yes )、同様にS31にリターンする。
【0045】ここで、カウント値Iが所定カウント値P
よりも大きいとき(S45:No)、或いは釜軸60が主軸
17に対する同期許容範囲を越えて、つまり同期駆動さ
れていないときには(S48:No)、異常処理制御(図1
5参照)が実行される(S49)。この制御が開始される
と、針棒ジャンプ用ソレノイド41が所定時間だけ駆動
される(S80)。その結果、前述したように、上下動部
材27がジャンプ位置に回動して、針棒21が針上位置
に一気にジャンプ作動する。これにより、縫針22と全
回転釜59との衝突を防止できる。
【0046】次に、ミシン制御装置100に対して、ミ
シンモータ110の駆動を停止させる為に主軸駆動停止
指令が出力される(S81)。これにより、ミシン制御装
置100から駆動回路111にブレーキ作動信号が出力
され、ミシンモータ110が即時に停止される。これと
同時に、駆動回路154に対しても同様に、ブレーキ作
動信号を出力する駆動停止処理が実行され(S82)、釜
駆動モータ58が即時に停止される。次に、ミシン制御
装置100に対して、異常停止した旨のエラーメッセー
ジをディスプレイ18aに表示する表示指令が出力され
る(S83)。そして、オペレータがその異常状態を解除
して、操作パネル18のエラー解除スイッチなどの操作
によりエラー状態が解除されたときには(S84:Yes
)、この制御を終了して、釜軸駆動制御のS10にリタ
ーンする。
【0047】そして、上糸引き込み処理制御において、
主軸17が「280°」の回転位置まで回転していない
ときには(S31:No)、S30〜S31が繰り返して実行さ
れ、図20に示すように、2針目において、主軸17が
「280°」の回転位置になったときには(S31:Yes
)、主軸17が「460°(100°)」の回転位置
になるまで釜駆動モータ58の駆動を停止して、釜軸6
0の回転を強制的に停止させる(S32:No)。
【0048】即ち、主軸17が「280°〜460°」
で、2針目の縫い途中のときには、全回転釜59は、図
19〜図21に示す回転位置であり、剣先59bで係合
された上糸47の上糸ループ47cが形成されて全回転
釜59から外れない状態のときであり、しかも布送りが
実行されながら、縫針22及び天秤23が上昇する期間
である。
【0049】これにより、縫針22及び天秤23の上昇
に応じて、縫針22の目孔から延びる上糸47aが上方
に引っ張られる。その結果、加工布Wの上側に出ている
上糸端が、加工布Wや針板52の針孔52aを挿通し
て、全回転釜59の方に引き込まれて、上糸ループ47
cは実質的には形成されなくなる。そして、主軸17が
「100°」の回転位置になったとき、つまり全回転釜
59が主軸17に調時する回転位置に達したときには
(S32:Yes )、この制御を終了して、釜軸駆動制御の
S15にリターンし、実際の縫製が開始される。
【0050】そして、釜軸駆動制御において、縫製処理
制御(図13参照)が実行される(S15)。この制御が
開始されたときに、ミシン制御装置100からの主軸駆
動信号が「H」レベルで、縫製中のときには(S55:Ye
s )、3針目から最終のN針目の縫い動作のときまで、
つまり主軸駆動信号が「L」レベルになって縫製処理が
終了するまで、前述したように、釜軸同期駆動処理制御
が繰り返して実行されて、縫い動作が1針毎に順々に行
われる(S56)。そして、(N+1)針目の縫い動作に
なって、「L」レベルの主軸駆動信号が入力されたとき
には(S55:No)、この制御を終了して、釜軸駆動制御
のS16にリターンする。
【0051】そして、釜軸駆動制御において、最終縫目
のときに、ミシン制御装置100からの指令で、糸切断
を実行しないときには(S16:No)、主軸17が「36
0°」になるまで釜軸同期駆動処理制御が実行され(S
18、S19:No)、剣先59bが縫針22に衝突しないよ
うに、主軸17が「360°」の回転位置になったとき
には(S19:Yes )、S10に戻る。一方、糸切断を実行
するときには(S16:Yes )、縫い終り上糸残量確保処
理制御(図14参照)が実行される(S17)。ここで、
この縫い終り上糸残量確保処理制御と略同時的に、主軸
17の「270°」の回転位置から、糸切断処理が実行
されることになるが、この糸切断処理については後述す
るものとする。
【0052】次に、縫針22の目孔から先の上糸残量を
確保する残量確保処理制御が開始されると、図22に示
すように、N針目の縫い動作の途中において、主軸17
が「300°」の回転位置に達するまで、釜軸60を所
定の回転速度Kで回転駆動しながら釜軸同期駆動処理が
実行される(S60、S61:No)。そして、主軸17が
「300°」に達したときには(S61:Yes )、主軸1
7が「335°」に達するまで、釜駆動モータ58の駆
動を一時的に停止して、釜軸60の回転を強制的に一時
停止させる(S62:No)。
【0053】即ち、N針目の縫い途中のときで、主軸1
7が「300°〜335°」のときには、全回転釜59
は、図22〜図23に示す回転位置であり、上糸ループ
47cが最大に形成されて全回転釜59から外れない状
態のときであり、しかも布送りが実行されながら、縫針
22及び天秤23が上昇する期間である。このとき、縫
針22の目孔から延びる上糸47aは加工布Wに連なっ
ており、この期間において、全回転釜59の回転が一時
停止されることから、天秤23の上昇に応じて不足する
糸量は、図示外の糸駒から繰り出されることになる。
【0054】これにより、後述する糸切断動作で切断さ
れたときに、次回の縫い動作の開始時における上糸端部
の目孔からの抜けを防止するだけの十分な上糸残量が、
糸駒から繰り出された糸量分に対応して確保される。そ
して、主軸17が「335°」に達したときには(S6
2:Yes )、S63〜S76により、主軸17が約「38
°」分回転する回転期間に亙って、釜駆動モータ58を
主軸17の回転速度に比例した高速の回転速度となるよ
うに、しかも自起動周波数を越えないように駆動制御し
て、上糸ループ47cを迅速に全回転釜59から外すこ
とで、上糸残量の安定化が図られる。ここで、この全回
転釜59を高速で駆動する期間における主軸17の約
「360°」のときに、針棒21が針棒ジャンプ機構4
0によりジャンプ作動する。
【0055】即ち、主軸17が「335°」に達したと
きから、最初の10パルス分だけ、釜駆動モータ58が
所定の回転速度Kで回転駆動され(S63〜S64:Yes
)、次に駆動パルス周期が、K=1.5 となるように設
定され(S65)、次の10パルス分だけ、釜駆動モータ
58が回転速度1.5 Kで回転駆動され(S66〜S67:Ye
s)、次に駆動パルス周期が、K=2となるように設定
され(S68)、次の141パルス分だけ、釜駆動モータ
58が回転速度2Kで回転駆動される(S69〜S70:Ye
s )。
【0056】そして、駆動パルス周期が、K=1.5 とな
るように設定され(S71)、次の10パルス分だけ、釜
駆動モータ58が回転速度1.5 Kで回転駆動され(S72
〜S73:Yes )、次に駆動パルス周期が、K=1となる
ように設定され(S74)、次の10パルス分だけ、釜駆
動モータ58が回転速度Kで回転駆動され(S75〜S7
6:Yes )、この制御を終了して、釜軸駆動制御のS10
にリターンする。次に、この上糸残量確保処理と同時に
実行される糸切断処理制御について、図16〜図17に
基づいて説明する。
【0057】ところで、この切断処理制御は、電源の投
入とともに、前述した釜軸駆動制御と並行して実行され
る糸切り制御に含まれるものであり、先ずその糸切り制
御について説明する。この多頭型刺繍ミシンMに電源が
投入されると、この制御が開始され、先ずS90〜S98に
より、可動刃81の初期設定が実行される。即ち、移動
位置検出センサ94からの移動位置検出信号DSが
「H」レベルのとき、つまり遮蔽板95を検出して可動
刃81の切断位置のときには(S90:Yes )、糸切りモ
ータ88の駆動方向フラグDFのフラグデータとして、
往動方向を指示する「1」がセットされ(S91)、移動
位置検出信号DSが「L」レベルになるまで、つまり可
動刃81を切断位置から所定量だけ往動方向に回動する
まで、糸切りモータ88が1パルスずつ駆動される(S
92、S93)。
【0058】そして、移動位置検出信号DSが「L」レ
ベルになったときには(S93:No)、糸切りモータ88
が更に5パルス余分に駆動されて、可動刃81が更に往
動方向に微小所定量だけ回動される(S94)。次に、糸
切りモータ88の駆動方向フラグDFのフラグデータと
して、復動方向を指示する「0」がセットされ(S9
5)、移動位置検出信号DSが「H」レベルになるま
で、つまり可動刃81が切断位置に移動復帰するまで、
糸切りモータ88が1パルスずつ駆動される(S96、S
97)。そして、移動位置検出信号DSが「H」レベルに
なったときには(S97:Yes )、糸切りモータ88が更
に5パルス分だけ余分に駆動されて、可動刃81が更に
復動方向に微小所定量だけ回動される(S98)。
【0059】そして、ミシン制御装置100から「H」
レベルの主軸駆動信号を受けたときには(S99:Yes
)、ミシン制御装置100から糸切り信号を受けるま
で、S99とS100 を繰り返して待機する一方、N針目の
最終の縫い動作において、主軸17が約「260°」の
回転位置のときに、糸切り信号を受けたときには(S10
0:Yes )、切断処理制御(図17参照)が実行される
(S101 )。この制御が開始されて、主軸17が「27
0°」の回転位置に達したときは(S110 :Yes )、駆
動方向フラグDFがセットされ(S111 )、図24に実
線で示すように、主軸制御パルスを「11」パスル分カ
ウントして糸切りモータ88を1パルス駆動すること
を、20パルス分だけ繰り返して実行される(S112 〜
S113 )。
【0060】そして、糸切りモータ88を20パルス分
駆動したときには(S113 :Yes )、主軸制御パルスを
「4」パスル分カウントして糸切りモータ88を1パル
ス駆動することを、27パルス分だけ繰り返して実行さ
れる(S114 〜S115 )。更に、糸切りモータ88を2
7パルス分駆動したときには(S115 :Yes )、主軸制
御パルスを「2」パスル分カウントして糸切りモータ8
8を1パルス駆動することを、121パルス分繰り返し
て実行される(S116 〜S117 )。即ち、この最終の1
21パルス分を駆動するときに、全回転釜59の外釜5
9aの外周部の剣先59bと対向する部位に形成された
二股状の糸案内部59c(図23参照)から上糸47が
外れて分離した、縫針22からの上糸47aと、下糸4
8及び加工布側の上糸47bとが可動刃81で分けられ
る。
【0061】そして、糸切りモータ88が121パルス
分駆動されたときには、図25に示すように、可動刃8
1は、これら下糸48と加工布側の上糸47bを係合可
能にして、その最大回動位置に往動した状態である。こ
こで、図25においては、説明の都合上、可動刃81が
位置する水平面における、縫針22からの上糸(針糸)
47aと、加工布Wに連なる上糸47bと、下糸48を
示すものである。
【0062】次に、この状態のときに、釜軸60を主軸
17の回転速度に比例した高速の回転速度で回転するタ
イミングである主軸17の「335°」の回転位置まで
糸切りモータ88の駆動が停止され(S118 :No)、主
軸17が「335°」の回転位置に達したときには(S
118 :Yes )、可動刃81を復動させる為に駆動方向フ
ラグDFがリセットされ(S119 )、主軸制御パルスを
「3」パスル分カウントして糸切りモータ88を1パル
ス駆動することを、100パルス分繰り返して実行され
る(S120 〜S121 )。このとき、下糸48及び加工布
側の上糸47bが可動刃81の係合部81aに係合され
る。
【0063】更に、糸切りモータ88を100パルス分
駆動したときには(S121 :Yes )、主軸制御パルスを
「14」パスル分カウントして糸切りモータ88を1パ
ルス駆動することを、移動位置検出信号DSが「H」レ
ベルになるまで繰り返して実行される(S122 〜S123
)。ここで、糸切りモータ88の100パルス分の駆
動期間の最終部分のときに、図24に1点鎖線で示すタ
イミングにおいて、可動刃81と固定刃82との協働に
より上糸47と下糸48とが同時に切断される。更に、
糸切りモータ88が更に5パルス分だけ余分に駆動され
て、可動刃81が更に復動方向に微小所定量だけ回動さ
れる(S124 〜S125 )。
【0064】そして、5パルス分だけ余分に回動された
ときは(S125 :Yes )、可動刃81が初期設定された
ことになり、この制御を終了して糸切り制御のS99にリ
ターンして、前述したように、次の糸切り信号の入力待
ちが実行される。このときには、図26に示すように、
可動刃81は、元の待機位置まで往動した状態であり、
切断された下糸48の端部は、固定刃82の下側に設け
た図示外の糸保持部で保持されている。
【0065】即ち、図22、図24に示すように、糸切
断タイミングは、全回転釜59を主軸17の回転速度に
比例した高速で回転駆動して、主軸17の略所定の回転
位置のときに、上糸ループ47cを全回転釜59から迅
速に外すことで、上糸ループ47cが全回転釜59から
外れるタイミングのばらつきが小さくなり、切断後に確
保する上糸残量の安定化を図ることができる。更に、こ
のときに確保された上糸残量は、次回の縫い動作の開始
時において、上糸端部が縫針22の目孔から抜けるのを
確実に防止するだけの十分な糸量になっている。
【0066】ところで、縫製途中において、図27に示
すように、例えば、A針目の針落ち位置から次の針落ち
位置に亙って長い渡りステッチ縫目を形成するに際し
て、ミシン制御装置100から糸切り信号を受けて、下
糸48のみを切断するときには、そのA針目における主
軸17が「360°」のときに、針棒ジャンプ機構40
が所定微小時間だけ作動される。その結果、針棒22
は、次のAD針目まで連結されないで、その最上位置に
保持されることになる。但し、このAD針目の縫目は送
りを伴わない余分なダミー縫目である。
【0067】即ち、そのAD針目において、主軸17の
「270°」から通常の糸切り作動が実行されるときに
は、図30に示すように、上糸47が針板52の下側に
存在しないことから、下糸48のみが切断される。そし
て、加工布Wを渡りステッチ分だけ移動した後に、次の
(A+1)針目から通常の縫製が再開されるので、下糸
48を省略可能な渡り縫いのときに、下糸48の消費を
節約して、下糸消費の低減化が図れる。
【0068】一方、縫製途中において、ボビンの下糸4
8の残量が少なくなって、例えば、図28に示すよう
に、縫製途中のA針目で縫製を一時的に停止してボビン
交換する為に、ミシン制御装置100から下糸切り信号
を受けて、下糸48のみを切断する下糸切断処理制御
(図29参照)が実行される。但し、この下糸切断処理
制御の途中において、主軸17はその「100°」の回
転位置のときに回転停止されることから、釜軸制御装置
150で発生するタイマ用クロックパルス信号が用いら
れる。
【0069】この制御が開始されて、主軸17が「36
0°」の回転位置に達したとき、つまり針棒21が略最
上位置であり且つ天秤23が上糸47を既に引き上げて
おり、更に針棒21がその最上位置にジャンプしている
ときに(S130 :Yes )、駆動方向フラグDFがセット
され(S131 )、図24に2点鎖線で示すように、糸切
りモータ88が低速で駆動されるので、可動刃81は低
速で最大回動位置に移動し且つ待機位置まで復帰移動す
る。そして、その可動刃81の移動途中で主軸17の回
転が停止される。
【0070】即ち、タイマ用クロックパルス信号をカウ
ントして、1msecが経過したときに糸切りモータ88を
1パルス駆動することを、168パルス分だけ繰り返し
て実行され(S132 〜S133 )、可動刃81は最大回動
位置まで低速で移動する。そして、可動刃81の復動を
指示した後、移動位置検出信号DSが「H」レベルにな
るまで糸切りモータ88を駆動することで、可動刃81
が復動方向に低速で移動され(S134 、S135 〜S136
)、図30に示すように、可動刃81と固定刃82と
の協働により、針板52よりも下側に存在する下糸48
のみが切断される。
【0071】その後、更に、糸切りモータ88が更に5
パルス分だけ余分に駆動されて、可動刃81が初期設定
され(S137 S138 )、糸切り制御にリターンする。そ
して、ボビン交換の後、釜軸駆動制御により刺繍縫いが
再開される。即ち、この刺繍縫いの再開時において、上
糸47が切断されていないことから、下糸48と上糸4
7との絡みが確実となり、縫製再開時における縫目形成
の確実性を高めることができる。更に、例えば、ボビン
を自動交換するボビンチェンジャー機構を設けた場合に
も同様に、このボビンチェンジャー機構によりボビン交
換する際に、下糸48のみが切断されたときには、ボビ
ン交換後の縫製再開時において同様に、縫目形成の確実
性を高めることができる。
【0072】以上の多頭刺繍ミシンMの作用について説
明する。先ず、針棒21をその最上位置へジャンプさせ
てから下糸48のみを切断する糸切断時の作用について
説明すると、縫製途中のA針目において、長い渡りステ
ッチ縫目を形成するに際して糸切り信号を受けたときに
は、先ずA針目における主軸17が「360°」のとき
に、針棒ジャンプ機構40により針棒21をその最上位
置にジャンプさせて保持しておき、主軸17の「270
°」から通常の糸切り作動が実行されるので、上糸47
が針板52の下側に存在しないことから、下糸48のみ
が切断され、加工布Wを渡りステッチ分だけ移動した後
に、次の(A+1)針目から通常の縫製が再開される。
【0073】このように、縫製途中において糸切り機構
80により糸切断する際には、針棒21を針棒ジャンプ
機構40によりその上死点位置へジャンプさせておき、
その後に糸切断作動するので、上糸47は針板52の下
側に存在せず、下糸48のみが切断され、次の縫目に加
工布Wを移動した後に縫製が再開されることから、下糸
48を省略可能な渡り縫いのときに、下糸48の消費を
節約して、下糸消費の低減化を図ることができる。
【0074】ところで、上糸47と下糸48を同時に切
断する通常の糸切り作動のときも、下糸48のみを切断
する下糸切り作動のときも、主軸の約「270°」の回
転位置のときに糸切り機構80を作動させることから、
この糸切り制御を変更することなく、簡単に下糸48の
みを切断することができる。一方、ミシンモータ110
とは独立の糸切りモータ88で糸切り機構80を駆動す
ることから、主軸17や縫針22の駆動時に、糸切り作
動に伴う糸切り負荷がミシンモータ110に作用しない
ことから、ミシンモータ110の小型化を図ることがで
きる。
【0075】次に、天秤23で上糸47を引き上げてか
ら下糸48のみを切断する糸切断時の作用について説明
すると、縫製途中において、縫製を一時的に停止してボ
ビン交換する為に、下糸切り信号を受けたときには、主
軸17が「360°」のときで、針棒21が略最上位置
であり且つ天秤23が上糸47を既に引き上げていると
きに、糸切りモータ88が低速で駆動されて、可動刃8
1により糸切断が行われる。このとき、針板52よりも
下側に存在する下糸48のみが切断される。
【0076】このように、縫製途中において、縫製を一
時的に停止してボビン交換するときには、針棒21が略
最上位置であり且つ天秤23が上糸47を既に引き上げ
てから、可動刃81による糸切断のときに、針板52よ
りも下側に存在する下糸48のみが切断され、ボビン交
換の後の刺繍縫いの再開時において、上糸47が切断さ
れていないことから、下糸48と上糸47との絡みが確
実となり、縫製再開時における縫目形成の確実性を高め
ることができる。更に、例えば、ボビンを自動交換する
ボビンチェンジャー機構を設けた場合にも同様に、この
ボビンチェンジャー機構によりボビン交換する際に、下
糸48のみが切断されたときには、ボビン交換後の縫製
再開時において同様に、縫目形成の確実性を高めること
ができる。
【0077】尚、糸切り機構80を、主軸17又は釜軸
60に連動して糸切り動作するように構成したり、釜軸
60を主軸17に連動して駆動するように構成したり、
糸切りモータ88に代えて回転ソレノイドなどのアクチ
ュエータで構成する等、前記実施形態に関し、既存の技
術や当業者に自明の技術に基づいて種々の変更を加える
こともあり得る。また、糸切り機構や針棒ジャンプ機構
を備えた単頭型の刺繍ミシンや本縫いミシンなどの各種
のミシンに本発明を適用し得ることは勿論である。更
に、ミシンモータ110にステッピングモータを適応し
たり、釜駆動モータ58にACサーボモータを適応した
り、各種のモータを必要に応じて採用できる。
【0078】
【発明の効果】請求項1のミシンにおいては、縫針と、
針棒をジャンプさせるジャンプ機構と、糸切り機構とを
備えたミシンに、糸切り機構を駆動する駆動手段と、制
御手段と設け、糸切り機構により糸切断するときには、
針棒は針棒ジャンプ機構によりその上死点位置へ既にジ
ャンプしており、上糸は針板の下側に存在しないことか
ら下糸のみが切断されるので、次の縫目に加工布を移動
した後に縫製が再開され、下糸を省略可能な渡り縫いの
ときには、下糸の消費を節約して、下糸消費の低減化を
図ることができる。
【0079】請求項2のミシンにおいては、請求項1と
同様の効果を奏するが、通常、全回転釜の剣先の出合い
タイミングは主軸の約200度であり、上糸ループが形
成されて上糸残量を確保して切断するときには、主軸の
約270度のときに糸切り機構を作動させることから、
この糸切り制御を変更することなく、簡単に下糸のみを
切断することができる。
【0080】請求項3のミシンにおいては、請求項1又
は請求項2と同様の効果を奏するが、駆動手段は、ミシ
ンモータとは独立のアクチュエータで糸切り機構を駆動
するので、主軸や縫針の駆動時に、糸切り作動に伴う糸
切り負荷がミシンモータに作用しないことから、ミシン
モータの小型化を図ることができる。
【0081】請求項4のミシンにおいては、縫針と、針
棒をジャンプさせるジャンプ機構と、糸切り機構とを備
えたミシンに、糸切り機構を駆動するアクチュエータ
と、制御手段と設け、縫製の終了時に、天秤が上糸を引
き上げてから、糸切り機構を作動させて下糸のみを切断
するようにアクチュエータを制御するので、アクチュエ
ータで駆動される糸切り機構により糸切断するときに
は、天秤が上糸を既に引き上げており、上糸は針板の下
側に存在しないことから、下糸のみが切断される。例え
ば、ボビンチェンジャー機構により自動的にボビン交換
する際に、下糸のみが切断されたときには、ボビン交換
後の縫製再開時において、上糸が切断されていないこと
から、下糸と上糸との絡みが確実となり、縫製再開時に
おける縫目形成の確実性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多頭型刺繍ミシンの斜視図である。
【図2】針棒ジャンプ機構を含む針棒上下動機構の概略
斜視図である。
【図3】作業用テーブル及びベッドユニットを示す要部
平面図である。
【図4】釜モジュールを設けたベッドユニットの部分平
面図である。
【図5】釜モジュールを設けたベッドユニットの部分縦
断側面図である。
【図6】ベッドユニットの先端部の部分拡大平面図であ
る。
【図7】糸切り駆動機構の拡大平面図である。
【図8】多頭型刺繍ミシンの制御系のブロック図であ
る。
【図9】釜軸駆動制御のルーチンの概略フローチャート
である。
【図10】主軸・釜軸初期設定処理制御のルーチンの概
略フローチャートである。
【図11】上糸引き込み処理制御のルーチンの概略フロ
ーチャートである。
【図12】釜軸同期駆動処理制御のルーチンの概略フロ
ーチャートである。
【図13】縫製処理制御のルーチンの概略フローチャー
トである。
【図14】縫い終り上糸残量確保処理制御のルーチンの
概略フローチャートである。
【図15】異常処理制御のルーチンの概略フローチャー
トである。
【図16】糸切り制御のルーチンの概略フローチャート
である。
【図17】切断処理制御のルーチンの概略フローチャー
トである。
【図18】N針分の刺繍データの縫製に関して出力され
る各種の信号のタイムチャートである。
【図19】針棒と天秤の運動曲線と釜糸糸量曲線と全回
転釜の回転位置とを主軸の回転位置に対応して示す説明
図である。
【図20】縫い開始時における主軸の回転に対する釜軸
回転速度を示す線図である。
【図21】主軸が約「280°」のときに一時停止され
た全回転釜の正面図である。
【図22】糸切り時における主軸の回転に対する釜軸回
転速度を示す線図である。
【図23】主軸が約「300°」のときに一時停止され
た全回転釜の正面図である。
【図24】主軸の回転に対する糸切りモータの駆動パル
ス数を示す線図である。
【図25】可動刃が最大回動位置に往動して上下両糸と
係合可能な図6相当図である。
【図26】可動刃が待機位置に復動して上下両糸を切断
した図6相当図である。
【図27】縫製途中で針棒をジャンプさせてから糸切断
するタイムチャートである。
【図28】縫製途中で上糸を引き上げてから糸切断する
タイムチャートである。
【図29】下糸切断処理制御のルーチンの概略フローチ
ャートである。
【図30】下糸のみの切断時の全回転釜の概略斜視図で
ある。
【符号の説明】
M 多頭型刺繍ミシン 17 ミシン主軸 21 針棒 22 縫針 23 天秤 40 針棒ジャンプ機構 47 上糸 48 下糸 52 針板 80 糸切り機構 81 可動刃 82 固定刃 88 糸切りモータ 110 ミシンモータ 150 釜軸制御装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミシンモータで主軸を介して駆動される
    縫針と、この縫針を取付けた針棒を上死点位置へジャン
    プさせる針棒ジャンプ機構と、針板の下側において糸を
    切断する糸切り機構とを備えたミシンにおいて、 前記糸切り機構を駆動する駆動手段と、 前記針棒ジャンプ機構により針棒を上死点位置へジャン
    プさせてから、前記糸切り機構を所定のタイミングで作
    動させて下糸のみを切断するように駆動手段を制御する
    制御手段を設けたことを特徴とするミシン。
  2. 【請求項2】 前記所定のタイミングが、主軸の位相角
    にて約270度のタイミングであることを特徴とする請
    求項1に記載のミシン。
  3. 【請求項3】 前記駆動手段が、ミシンモータとは独立
    のアクチュエータを備えたことを特徴とする請求項1又
    は請求項2に記載のミシン。
  4. 【請求項4】 ミシンモータで主軸を介して駆動される
    縫針と、この縫針を取付けた針棒を上死点位置へジャン
    プさせる針棒ジャンプ機構と、針板の下側において糸を
    切断する糸切り機構とを備えたミシンにおいて、 前記糸切り機構をミシンモータとは独立に駆動するアク
    チュエータと、 前記天秤が上糸を引き上げてから、糸切り機構を作動さ
    せて下糸のみを切断するようにアクチュエータを制御す
    る制御手段と、 を備えたことを特徴とするミシン。
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