JPH09238521A - 作業機 - Google Patents

作業機

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JPH09238521A
JPH09238521A JP4712196A JP4712196A JPH09238521A JP H09238521 A JPH09238521 A JP H09238521A JP 4712196 A JP4712196 A JP 4712196A JP 4712196 A JP4712196 A JP 4712196A JP H09238521 A JPH09238521 A JP H09238521A
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JP
Japan
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steering
machine body
working
turning
traveling
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JP4712196A
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English (en)
Inventor
Hideaki Mizota
秀昭 溝田
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 僅かに旋回操作を行うだけで駆動力で操向操
作を行い作業者に対する労力を軽減した状態での機体旋
回を可能にする。 【解決手段】 走行機体に備えた苗植付装置が上昇位置
にあることをリンクセンサが検出した状態で、ハンドル
の操向操作量が所定量以上に達したことをステアリング
センサで検出すると、その操向操作側に向けてパワース
テアリングユニットの駆動力で操向系を操向操作端まで
操作する旋回補助手段Eを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体に対して
駆動昇降自在に備えた作業装置を所定の対地高さに維持
する自動昇降制御と、この作業装置を地面から離間する
任意の高さまで昇降させる昇降制御とが可能な制御装置
を備えた作業機に関し、詳しくは、作業装置を地面から
離間する高さまで上昇させた状態において走行機体の旋
回を補助する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のように構成された作業機と
して乗用型の田植機を例に挙げると、田植機では走行機
体に対して苗植付装置を昇降自在に連結してあり、枕地
等で走行機体の旋回を行う場合には苗植付装置を上限ま
で上昇させてステアリングハンドルを人為操作するよう
になっている。尚、このステアリング操作を軽く行う目
的で油圧式の駆動力等を用いてステアリング操作を行
う、所謂、パワーステアリング装置を備えたものも存在
する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】又、田植機のように泥
土に車輪が沈み込んだ状態で走行機体の旋回を行うもの
では、パワーステアリング装置を備えることで軽いステ
アリング操作を可能にして作業者の労力を軽減するもの
となる。しかし、田植機のように作業時には走行機体が
枕地に達する毎に走行方向を反転させるよう大きくステ
アリング操作を行うものでは、決まった量だけステアリ
ング操作を行うものでありながら、走行機体が枕地に達
する毎に必ずステアリング操作を行う必要があり、煩わ
しさの面で改善の余地がある。
【0004】本発明の目的は、走行機体の旋回時には作
業者に煩わしさを感じさせずに大きな操向操作を可能に
する作業機を合理的に構成する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴(請
求項1)は冒頭に記したように、作業装置を所定の対地
高さに維持する自動昇降制御と、この作業装置を地面か
ら離間する任意の高さまで昇降させる昇降制御とが可能
な制御装置を備えた作業機において、操向操作具による
走行機体の操向操作量が所定量以上に達したことを検出
する検出手段と、走行機体の操向系を駆動力で操向操作
する駆動操向機構とを備えると共に、前記作業装置が地
面から離間した所定の高さ以上にある状態において、前
記検出機構で所定量以上の操向操作が検出された際に
は、前記駆動操向機構によって、その操向操作側に向け
て予め設定された操向操作位置まで操向系を駆動操作す
る旋回補助手段を備えている点にあり、その作用は次の
通りである。
【0006】本発明の第2の特徴(請求項2)は、前記
旋回補助手段による駆動操向後に操向操作具が該操向方
向と逆側に所定量以上操作された際には、前記駆動操向
機構で操向系を直進状態まで復元操作する復元手段を備
えている点にあり、その作用は次の通りである。
【0007】本発明の第3の特徴(請求項3)は、前記
走行機体の走行速度が作業用の低速度と、非作業用の高
速度とに切換自在に構成されると共に、走行機体の走行
速度が作業用の低速度に設定されている場合にのみ前記
旋回補助手段による操向系の駆動操作を許容する牽制手
段を備えている点にあり、その作用は次の通りである。
【0008】〔作用〕上記第1の特徴によると、昇降制
御によって作業装置を地面から離間する任意の高さに上
昇させた状態で操向操作具を旋回すべき側に所定量以上
操作することによって、この操作方向に向けて旋回補助
手段が駆動操作機構を介して操向系を予め設定された操
向操作位置まで駆動操作するものとなり、作業者は操向
操作具を大きく操作しなくとも初期の操作を行うだけ
で、この後には操向操作具を人為操作しなくとも操向系
が駆動力によって大きく操作される結果、走行機体の旋
回を行い得るものとなる。つまり、作業装置を上昇させ
た状態での操向操作に基づいて自動的な旋回を可能にす
るので、例えば、作業装置を接地させた状態で走行機体
の走行方向を修正する目的で操向操作を行っても自動的
な旋回が行われることがなく、又、作業者が特別なスイ
ッチ類を操作せずとも操向操作具の自然な方向への操作
で自動的な旋回が可能になる。
【0009】上記第2の特徴によると、旋回補助手段に
よる駆動操向後に操向操作具を操向方向と逆側に所定量
以上操作することで駆動操向機構が操向系を直進状態に
復元操作するので、例えば、旋回補助手段による操向機
体の旋回が終了した場合には、作業者は操向操作具を大
きく操作しなくとも初期の操作を行うだけで、この後に
は操向操作具を人為操作しなくとも操向系が駆動力によ
って大きく作動して直進走行状態に復帰できるものとな
る。
【0010】上記第3の特徴によると、走行機体の走行
速度が作業用の低速度に設定されている場合にのみ、牽
制手段が旋回補助手段による操向系の駆動操作を許容す
るものとなり、路上操向時に作業装置を上昇させた状態
で操向操作具を所定量以上操向操作しても操向系が大き
く操作されることはない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1に示すように、ステアリング
操作される駆動型の前車輪1、及び、駆動型の後車輪2
を備えた走行機体3の前部にエンジン4を搭載すると共
に、この走行機体3の後部にエンジン4からの動力が伝
えられる静油圧式の無段変速装置5、及び、ミッション
ケース6を配置し、又、走行機体3の中央部にステアリ
ングハンドル7と運転座席8とを配置し、走行機体3の
後端部に対しリフトシリンダ9で駆動昇降するリンク機
構10を介して作業装置としての苗植付装置Aを連結し
て作業機としての田植機を構成する。
【0012】前記苗植付装置Aは苗載せ台11に載置さ
れたマット状苗Wを機体の走行速度と同期して回転する
ロータリケース12に備えた植付アーム13によって切
出して圃場面に植え付ける作動を行う系を備えると共
に、下部に複数の整地フロート14を備えて8条植え用
に構成されている。又、複数の整地フロート14の左右
方向での中央位置のものの後部を横向き軸芯周りで揺動
自在に支持し、前部を下降させる側にバネ荷重を作用さ
せ、接地圧の変化を該整地フロート14の揺動姿勢の変
化に基づいて求め得るよう構成してあり、作業時にはこ
の整地フロート14を所定の揺動姿勢に維持するようリ
フトシリンダ9を介して苗植付装置A全体を昇降するこ
とで圃場面に対する該苗植付装置Aの高さを所定の値に
維持できる自動昇降制御を行い得るよう構成されてい
る。
【0013】又、前記運転座席8の右側部に苗植付装置
Aの昇降制御とミッションケース6に内蔵された植付ク
ラッチCの入り切り操作とを行う昇降レバー15を備え
ると共に、ステアリングハンドル7の左側部には前記無
段変速装置5を変速操作する主変速レバー16を備え、
運転座席8の左側部には前記ミッションケース6の内部
のギヤ変速系を変速操作する副変速レバー17を備え、
ステアリングハンドル7のポスト部の右側部には強制的
な苗植付装置Aの昇降を行う強制昇降レバー18を備え
ている。
【0014】前記昇降レバー15は、図5、図8に示す
ようにガイド21に形成された経路に沿って操作自在に
構成され、該昇降レバー15を経路内の「下降」位置よ
り前方側に設定すると苗植付装置Aを下降させ、「上
昇」位置より後方側に設定すると苗植付装置Aを上昇さ
せ、「中立」位置に設定すると苗植付装置Aをそのレベ
ルに維持し、又、該昇降レバー14を「入」位置に設定
すると植付クラッチCを入り操作すると共に、苗植付装
置Aに備えた整地フロート14が接地する状態で所定の
対圃場高さを維持する自動昇降制御を可能にし、「切」
位置に設定すると植付クラッチCを切り操作し、更に、
該昇降レバー15を「自動」位置に設定すると前記強制
昇降レバー18の操作に従って苗植付装置Aの昇降を許
容すると同時に苗植付装置Aの上昇時には植付クラッチ
Cを自動的な切り操作を可能にするものであり、その基
端部には該レバー15の操作位置を検出するポテンショ
メータ型の昇降レバーセンサ22を備えている。
【0015】前記主変速レバー16は図1、図8に示す
ように、「中立」位置を挟んで「前進」位置と「後進」
位置との間で無段階に操作自在に構成され、この主変速
レバー16の基端には操作位置を計測するポテンショメ
ータ型の主変速レバーセンサ23を備えている。又、前
記副変速レバー17は、後方側で苗植付作業に適した低
速の走行速度を得る「植付」位置と、前方側で路上での
移動に適した高速の走行速度を得る「移動」位置とに切
換操作自在に構成され、この副変速レバー17を「植
付」位置に操作したことを検出する副変速スイッチ24
を備えている。又、強制昇降レバー18は図4、図8に
示すように、略水平姿勢となる中立位置Nとなるようバ
ネ(図示せず)で復帰するよう付勢されると共に、この
中立位置Nを基準にその端部を上方に変位させた姿勢の
上昇位置Uと、その端部を下方に変位させた姿勢の下降
位置Dとに操作自在に構成され、該切換レバー18を下
降位置Dに操作して苗植付装置Aを作業高さまで下降さ
せた後に、再度、切換レバー18を下降位置Dに操作場
合には植付クラッチCを入り操作するものとなってお
り、基端部には該強制昇降レバーの操作状態を検出する
強制昇降スイッチ25を備えている。
【0016】図6に示すように、前記苗載せ台11の苗
載置面にはマット状苗Wの残量を計測するよう上下位置
に苗切れセンサ26,27を上下方向に離間する位置に
配置してあり、図7に示すように、運転座席8前方位置
にパネル部28には燃料メータ29の他に苗載せ台の苗
の残量等の情報を報知する表示装置30、ブザー31、
スピーカ32等を備えている。尚、表示装置30は蛍光
表示管を用いると共に、報知内容を文字で出力するよう
蛍光表示管の蛍光セグメント部30Aを形成してある。
【0017】この田植機では図2に示すように、ステア
リングハンドル7の操作時には駆動力で前車輪1の操向
操作を行う電気式のパワーステアリングユニットP(請
求項1の駆動操向機構の一例)を機体前部に備え、この
ユニットPの作動軸35の端部と前車輪1のナックルア
ーム36との間にタイロッド37を備えており、作業時
には、このユニットPの駆動力によって軽い操向操作を
可能にすると共に、後述するように駆動力を用いた自動
的な機体の旋回と、駆動力を用いた直進走行状態への自
動的な復元とを行えるよう構成されている。
【0018】つまり、このパワーステアリングユニット
Pの原理は図3に示すように、ステアリングハンドル7
からの操作力を伝えるハンドル軸38に該ハンドル軸3
8の捩じれ量を計測するよう電気抵抗型の歪みゲージ等
の歪みセンサ39を備え、このハンドル軸38からの操
作力を減速する減速ギヤ40を備え、この減速ギヤ40
からの操作力で横方向に作動する系に接当片41と操作
部材42とを一体形成してある。又、ユニットPの作動
軸35には接当片41の変位方向を検出する一対のセン
サ43,43と、操作部材42からの作動力が伝えられ
る位置に設定して被操作部材44を備え、該作動軸35
の作動量を計測するエンコーダ型のステアリングセンサ
45(請求項1の検出手段の一例)を備え、更に、該作
動軸35に一体形成したネジ部46に螺合するナット部
材47と、このナット部材47を一対のギヤ48,48
を介して回転操作する電動式で正逆回転自在なステアリ
ングモータ49を備えている。
【0019】このパワーステアリングユニットPの作動
はインテグラル型に構成され、ステアリングハンドル7
が操作された場合には、センサ43が接当片41の変位
方向に基づいて夫々の相対位置を維持する方向にステア
リングモータ49を駆動して作動軸35を左右方向に作
動させる動作を行い、この作動量はステアリングセンサ
45で計測される。又、この作動時に前車輪1に対する
負荷が大きい場合、ステアリングモータ48の動力が不
充分な場合等には被操作部材44を介して操作部材42
からの力を作動軸35に伝え得るように構成されてい
る。
【0020】又、この田植機では図2に示すように、運
転座席8の前部のステップ上面に左右一対のブレーキペ
ダル61,61を備え、又、ミッションケース6からの
動力を左右の後車輪2に対して伝える伝動系夫々にサイ
ドブレーキ62,62備えており、ブレーキペダル6
1,61とサイドブレーキ62,62とをロッド63,
63を介して機械的に連係することで、ステアリングハ
ンドル7の操作と同時に旋回内側のサイドブレーキ62
を制動操作することで機体3を小さい半径で旋回させ得
るようにも構成されている。
【0021】この田植機の制御系は図8に示すように構
成され、この制御系ではマイクロプロセッサを有した制
御装置51に対して、前記ポテンショメータ型の主変速
レバーセンサ23、前記副変速スイッチ24、前記昇降
レバーセンサ22、前記強制昇降スイッチ25、前記歪
みセンサ39、前記上下位置の苗切れセンサ26,27
からの信号が入力する系が形成されると共に、前記無段
変速装置5を変速操作する電動式の変速モータ52、前
記リフトシリンダ9を制御する電磁弁53、前記ステア
リングモータ49、前記植付クラッチCを制御するクラ
ッチモータ54、前記表示装置30、前記ブザー31、
前記スピーカ32夫々に対する出力系が形成され、更
に、変速モータ52の作動量をフィードバックするポテ
ンショメータ型の変速センサ55、前記リフトシリンダ
9で昇降操作されるリンク機構10の姿勢から苗植付装
置Aの対機体高さを求めるポテンショメータ型のリンク
センサ56、前記ステアリングセンサ45、前記クラッ
チモータ54で操作される植付クラッチCの状態を判別
するクラッチセンサ57夫々からの信号が入力する系が
形成されている。
【0022】この制御系では主変速レバー16が操作さ
れた場合には、主変速レバーセンサ23からの計測信号
と対応する変速位置まで無段変速装置5を操作するよう
変速センサ55からの信号をフィードバックしながら変
速モータ52を制御して所望の変速状態を得る制御動作
を行い、又、昇降レバー15が苗植付装置Aを昇降させ
る位置に操作された場合には、苗植付装置Aを昇降する
よう電磁弁53を制御し、同様に昇降レバー15が
「入」位置に操作されるとクラッチセンサ57で入り状
態に達したことが検出されるまでクラッチモータ54を
入り側に操作し、逆に昇降レバー15が「切」位置に操
作されるとクラッチセンサ57で切り状態に達したこと
が検出されるまでクラッチモータ54を切り側に操作し
て植付クラッチCの制御を行う。又、昇降レバー15が
「自動」位置にある状態に強制昇降スイッチ25からの
信号で強制昇降レバー18が上昇位置Uに操作されたこ
とを検出すると、クラッチモータ54を制御して前述と
同様に植付クラッチCを切り操作すると同時に、電磁弁
53でリフトシリンダ9を上昇側に操作して苗植付装置
Aの上昇を行い、この上昇で苗植付装置Aが上限に達し
たことをリンクセンサ56が検出した時点で上昇を停止
させる制御を行う。更に、この上昇状態で強制昇降スイ
ッチ25からの信号で強制昇降レバー18が下降位置D
に操作されたことを検出すると、苗植付装置Aが前記自
動昇降制御状態に切り換わるまで電磁弁53の制御によ
ってリフトシリンダ9を操作して苗植付装置Aの下降を
行うものとなっている。
【0023】そして、ステアリングハンドル7を操作し
た場合にはステアリングモータ49の駆動力で操向操作
を行うと共に、所定の条件が成立した状態でステアリン
グハンドル7を操作した場合には機体3を自動的に旋回
させる制御、及び、この自動的な旋回状態でステアリン
グハンドル7を復元方向に操作した場合には直進走行に
復元するよう制御装置51の制御動作が設定され、この
制御動作を以下に説明する。
【0024】つまり、図9のフローチャートに示すよう
に、苗植付作業時において、副変速レバー17を「植
付」位置に設定して機体3を速度で走行させていること
を副変速スイッチ24からの信号で検出し、畦に接近し
て作業者が強制昇降レバー18の上昇位置Uへの操作で
苗植付装置Aを上限まで強制的に上昇させたことを強制
昇降スイッチ25からの信号とリンクセンサ56からの
信号とで検出し、ステアリングハンドル7を必要とする
方向に操作した場合には(#101〜#103ステッ
プ)、このステアリング操作時の操作量が所定値(比較
的小さい操作角)以上に達したことをステアリングセン
サ45が検出したタイミングで、そのステアリング方向
に向けてステアリングモータ49の駆動を開始し、この
駆動の途中にステアリングハンドル8が戻し操作(直進
側への操作)され、歪みセンサ39が逆方向へ所定値以
上のハンドル軸38の捩じれを計測した場合を除き、ス
テアリングセンサ45が操作端を検出するまでステアリ
ングモータ49の駆動を行った後、停止させる(#10
4〜#107ステップ)。尚、このように自動的に機体
3を旋回させる際にはブレーキペダル61で旋回内側の
サイドブレーキ62の制動操作量の調節で旋回半径を任
意に設定することも可能である。
【0025】次に、機体3の旋回が終了すると、副変速
レバー17の「移動」位置の保持、あるいは、苗植付装
置Aを下降位置に保持して作動条件が維持された状態
で、作業者がステアリングハンドル7を直進方向に操作
した場合には、そのステアリング操作時の操作量が所定
値(比較的小さい操作角)以上に達したことをステアリ
ングセンサ45が検出した際には、直進方向に向けてス
テアリングモータ49の駆動を開始し、この駆動の途中
にステアリングハンドル7が戻し操作(旋回側への操
作)され、歪みセンサ39が逆方向へ所定値以上のハン
ドル軸38の捩じれを計測した場合を除き、ステアリン
グセンサ45が直進状態を検出するまでステアリングモ
ータ49の駆動を行った後停止させる(#108〜#1
13ステップ)。尚、このように自動的に機体3を直進
側に旋回させる際にもブレーキペダル61で旋回内側の
サイドブレーキ62の制動操作量の調節で旋回半径を任
意に設定することも可能である。
【0026】又、自動的なステアリング操作時にステア
リングハンドル7が逆方向に操作された場合には(#1
06,#112ステップ)、ステアリングモータ49の
作動を停止するものとなっている(#114ステッ
プ)。そして、この制御動作のうち#103,#10
4,#105,#107ステップを併せた動作で請求項
1の旋回補助手段Eが構成され、#108,#110,
#111,#113ステップを併せた動作で請求項2の
復元手段Fが構成され、#101ステップの動作で請求
項3の牽制手段Gが構成されている。
【0027】このように、本発明では作業時に苗植付装
置Aを圃場面の高さまで下降させている場合にはステア
リングハンドル7を大きく操作しても自動的な旋回が行
われず、又、苗植付装置Aを上昇させた状態でも副変速
レバー17が「移動」位置にある場合にステアリングハ
ンドル7を大きく操作しても自動的な旋回が行われず、
副変速レバー17が「移動」位置にあり、苗植付装置A
を強制昇降レバー18の操作で上限まで上昇させた状態
でステアリングハンドル8を少し操作した場合には駆動
力による自動的なステアリング操作を行って作業者がハ
ンドル7を操作する際の労力を小さくし、これと同様に
旋回が終了して機体3を直進させる場合にもステアリン
グハンドル7を直進方向に少し操作した場合にも駆動力
による自動的なステアリング操作を行って作業者がハン
ドル7を操作する際の労力を小さくするものとなってお
り、更に、自動的な旋回、自動的な復元が行われる際に
駆動力によるステアリング作動を停止させる場合にはス
テアリングハンドル7を強く握って逆方向への捩じれ力
を作用させるだけでステアリングモータ49が停止する
こととなり、この停止時の操作形態にも無理がなく自然
な操作で済むものとなっている。
【0028】又、苗載せ台11に載置されたマット状苗
Wの残量が低下して上側の苗切れセンサ26で苗切れ状
態を検出した場合には複数回数だけブザー31を作動さ
せて作業者に対して苗切れ状態を認識させると共に、表
示装置30の表示面に対して蛍光表示管によって「苗切
れ」の文字を出力して苗切れ状態を報知する。次に、こ
の状態のまま苗Wが補給されず下側の苗切れセンサ27
が苗切れ状態を検出した場合には「苗が切れてます」あ
るいは、「苗を補給して下さい」等の言葉を電気的に合
成して前記スピーカ32から出力して苗切れ状態にある
ことを作業者に強く認識させ得るようになっている。
【0029】〔別実施の形態〕本発明は上記実施の形態
以外に、例えば、強制昇降レバーで苗植付装置を上昇さ
せた場合だけでなく、昇降レバーの操作で苗植付装置を
上限、若しくは、上限近くまで上昇させた状態でステア
リングハンドルを所定量以上操作した場合に自動的なス
テアリングを行うよう旋回補助手段を構成することが可
能であり、又、操向系を駆動操作する系を油圧式に構成
することも可能である。
【0030】又、上記実施例ではステアリングハンドル
7の操作のみによって自動的なステアリング操作を行う
よう制御動作を設定していたが、この制御だけを行うの
ではなく、例えば、一方のサイドブレーキ62を所定時
間以上制動操作した場合には自動的な旋回を行う制御動
作を設定しておき、選択スイッチ等の操作で2種の旋回
モードの一方を選択できるよう構成することも可能であ
る。
【0031】
【発明の効果】従って、走行機体の旋回時には自然で僅
かな操向操作を行うだけで作業者に煩わしさや労力的な
負担を感じさせずに大きな操向操作を可能にする作業機
が合理的に構成された(請求項1)。又、自動的な旋回
が終了した場合には操向操作具を直進側に操作するとい
う自然な操作で作業者に煩わしさや労力的な負担を感じ
させずに直進走行状態に復帰できる作業機が得られ(請
求項2)、又、路上走行時には自動的な旋回操作を阻止
して作業時にのみ自動的な旋回を可能にする作業機が構
成された(請求項3)。
【0032】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】田植機の全体側面図
【図2】田植機の操向操作系の平面図
【図3】パワーステアリングユニットの原理図
【図4】強制昇降レバーの側面図
【図5】昇降レバーの操作系の平面図
【図6】苗切れセンサの配置を示す側面図
【図7】パネル部の平面図
【図8】制御系のブロック回路図
【図9】制御動作を示すフローチャート
【符号の説明】
3 走行機体 7 操向操作具 45 検出手段 51 制御装置 A 作業装置 E 旋回補助手段 F 復元手段 G 牽制手段 P 駆動操向機構

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体(3)に対して駆動昇降自在に
    備えた作業装置(A)を所定の対地高さに維持する自動
    昇降制御と、この作業装置(A)を地面から離間する任
    意の高さまで昇降させる昇降制御とが可能な制御装置
    (51)を備えた作業機であって、 操向操作具(7)による走行機体(3)の操向操作量が
    所定量以上に達したことを検出する検出手段(45)
    と、走行機体(3)の操向系を駆動力で操向操作する駆
    動操向機構(P)とを備えると共に、前記作業装置
    (A)が地面から離間した所定の高さ以上にある状態に
    おいて、前記検出機構(45)で所定量以上の操向操作
    が検出された際には、前記駆動操向機構(P)によっ
    て、その操向操作側に向けて予め設定された操向操作位
    置まで操向系を駆動操作する旋回補助手段(E)を備え
    ている作業機。
  2. 【請求項2】 前記旋回補助手段(E)による駆動操作
    後に操向操作具(7)が該操向方向と逆側に所定量以上
    操作された際には、前記駆動操向機構(P)で操向系を
    直進状態まで復元操作する復元手段(F)を備えている
    請求項1記載の作業機。
  3. 【請求項3】 前記走行機体(3)の走行速度が作業用
    の低速度と、非作業用の高速度とに切換自在に構成され
    ると共に、走行機体(3)の走行速度が作業用の低速度
    に設定されている場合にのみ前記旋回補助手段(E)に
    よる操向系の駆動操作を許容する牽制手段(G)を備え
    ている請求項1記載の作業機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011103805A (ja) * 2009-11-17 2011-06-02 Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd 乗用型田植機
JP2011203134A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Fujitsu Ltd 位置検知プログラム、位置検知装置および位置検知方法

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