JPH09237559A - リレー制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各電機特有の機能を実現させるに足りる共通
のリレーをモジュール化し、保守及び設置が容易である
とともに、保守及び設置に必要となるコストを低減す
る。 【解決手段】 基板１１上に同一の複数のリレー１２，
１２，…が配される。また、基板１１上の所定の位置に
は複数の端子からなる端子台１３が配される。基板１１
には電気回路がプリント配線され、端子台１３の所定の
端子と所定のリレー１２，１２，…とが電気的に接続さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、複数の電機を単独
に制御する、又は相互に関連して制御するためのモジュ
ール化されたリレー制御装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、複数電機の制御を担うリレー群
は、各電機毎に所望の機能を与えるため、それぞれ独立
に盤に組み込んで構成される。図６（ａ），６（ｂ）は
それぞれ従来のリレーの組み込み盤の一部を切り欠いた
正面図及び側面図である。図６（ａ），６（ｂ）におい
て、１は略四角柱状に形成されたフレームであり、この
フレーム１の内部には、配電盤２がフレーム１に固着さ
れて設けられる。

【０００３】上記配電盤２は略四角筒状の形状であり、
その両側面にリレー３，３，…が奥行き方向に列状に配
され、列状に配されたリレーが図の上下方向に複数列に
わたって設けられる。また、その中空部２ａにはリレー
３，３，…に対する配線４が収納される。この配線４は
上記リレー３，３，…に接続された複数の接続線からな
る。この接続線には各電機（図示省略）を動作させるた
めに必要な共通の共通電源線、及び特定の機器を動作さ
せる場合にのみに必要となる個別電源線が含まれる。

【０００４】リレー３，３，…に接続され、配線４を構
成している接続線の一部は各電機に接続される。また、
他の一部の接続線は全ての電機を集中的に管理するコン
トロールセンタ（図示省略）の表示灯（図示省略）に接
続され、各電機の動作を監視している管理者により各電
機の運転状況が監視される。さらに、他の一部の接続線
はコントロールセンタに備えられる設定釦等に接続さ
れ、操作者が設定釦を設定することにより、各電機が操
作者により設定された設定値に基づいて動作する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来は電機
を新設及び増設する場合、各電機を制御するために必要
なリレー３，３，…をその都度配電盤２に配し、このリ
レー３，３，…に対して電機が動作するよう配線を行っ
ており、各電機を制御するリレー群の区画が明確になさ
れていなかった。また、リレー３，３，…は、上述した
共通電源線及び個別電源線が接続状態にあるもの及び接
続状態にないものが共に混在しており、電源の種類に応
じた接続線の区別も明確ではなかった。

【０００６】このため、例えば、異常が生じた電機の修
理を行う場合、その電機を制御するリレーを点検すると
きに、異常が生じた電機に関連するリレー３，３，…の
みに対する電源供給の停止が困難であり、修理を行う場
合は共通電源及び個別電源の供給を停止させ、全電機の
機能を停止させなければならないという問題があった。

【０００７】また、異常箇所を見つけ出すためには、共
通電源及び個別電源を切った上で、上記配電盤２から、
異常が生じた電機に関連するリレー３，３，…を配線を
辿って見つけ出さなければならず極めて時間及び手間が
かかるという問題があった。さらに、各電機に対してリ
レーを設置する際、各電機毎にそれぞれの機能に応じて
リレー３，３，…の配線を行っており、配線間違えの確
認、及び、異常配線があった場合の修正等に極めて多く
の時間及び手間を要するためにコストがかかるという問
題があった。

【０００８】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、各電機に共通の機能及び固有の機能を制御するこ
とが可能であり、各電機に対するリレーの区分が明確に
され、保守及び設置が容易であるとともに、保守及び設
置に必要となるコストを低減することが可能なモジュー
ル化されたリレー制御装置を提供することを目的とす
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
複数の電機それぞれに設けられ、対応する電機に所望の
機能をリレー制御によって設定するリレー制御装置であ
って、複数のリレーからなるリレー群と、複数の端子を
備え、該複数の端子の少なくとも２つに外部の配線が接
続される端子台と、前記リレー群及び前記端子台を実装
し、前記複数の端子の各々が前記複数のリレーのいずれ
か１つに接続されるようプリント配線が施された基板と
からモジュール形成されたことを特徴とするものであ
る。請求項２記載の発明は、請求項１記載のリレー制御
装置において、前記複数の電機は下水処理装置用の電機
であることを特徴とするものである。

【００１０】

【発明の実施の形態】複数の電機を制御する場合、管理
する側からみて必要となる基本的な機能としては、以下
のものが挙げられる。 （１）複数の電機が関連して動作しているとき、所望の
機能のみを果たすように特定の電機のみを動作させ、他
の電機の動作を制限するインターロック機能。 （２）例えば、電機がモータ等の電動機を包含するもの
であるときに、その電動機に過負荷がかかっているか否
か、過電流となっているか否か、及び電動機の回転数が
正常であるか否か等の電動機の動作状態を示す状態表示
制御機能。 （３）集中管理制御を行う場合、各電機の動作状態が集
中制御室等において一覧表示される監視制御機能。 これらの基本的な機能は何れの電機にも共通して必要と
される機能である。本発明ではこれらの共通する機能を
制御するのはもちろんのこと、各電機に固有の機能を制
御することができるようリレーをモジュール化し、モジ
ュール化されたリレーを各々の電機に対応させる。以下
に述べる一実施形態では、下水処理装置用の電機を制御
する場合について説明する。

【００１１】以下、図面を参照して本発明の一実施形態
によるリレー制御装置について説明する。図１は本発明
の一実施形態によるリレー制御装置１０の外観斜視図で
ある。図１において、リレー制御装置１０は、基板１１
と、この基板１１の表面に実装された複数のリレー１
２，１２，…及び端子台１３，１３とから概略構成され
る。上記基板１１の裏面には回路（図示省略）がプリン
ト配線され、この電気回路にリレー１２，１２，…が接
続される。

【００１２】上記端子台１３，１３は図２中の上面図に
示されるように、それぞれ複数の端子１６，１６，…を
備えており、基板１１の表面の所定位置に設けられる。
端子台１３，１３の各端子１６，１６，…は基板１１の
裏面にプリント配線された回路と、外部に設けられた電
機又は表示灯等（図示省略）に接続された配線とを電気
的に接続する。また、上記各端子１６，１６，…は基板
１１の裏面にプリント配線された電気回路を介して予め
設定されたリレー１２，１２，…に接続されるようなさ
れるため、各端子１６，１６，…の位置は予め設定され
た位置に固定される。従って、基板１１裏面の回路に接
続された各端子１６，１６，…から１つを特定すると、
この端子１６，１６，…に対応するリレーを特定でき
る。

【００１３】図１において、１４，１４…は基板１１に
形成された固定用孔であり、基板１１を配電盤（図示省
略）に固定するために用いられる。配電盤には、基板１
１を取り付ける部位であって、固定用孔１４，１４…そ
れぞれに対応する位置に、電気的絶縁性を有する略円筒
形のスペーサ（図示省略）が設けられている。基板１１
を配電盤に固定する場合には、スペーサが基板１１の裏
面側に位置するようにし、上記スペーサの位置と固定用
孔１４，１４…との位置が一致するよう基板１１を配す
る。そして、錨の形状であり、その先端の径がスペーサ
の中空部の径とほぼ同一であるプッシュ（図示省略）を
基板１１の表面側から固定用孔１４，１４…を介してス
ペーサの中空部に嵌合し、基板を表裏両側から挟んで固
定する。このプッシュは取り外しが容易であるため、リ
レー制御装置１０を容易に交換することが可能である。

【００１４】図３は図１に示されたリレー１２の電気回
路図である。このリレー１２は、４対の接点２０，２
０，…と、この接点２０，２０，…を駆動する１つの磁
心２１とからなる。各々の接点２０，２０，…は、磁心
２１に電流が流れない場合、端子２０ａと端子２０ｃと
が電気的に導通し、磁心２１に電流が流れた場合端子２
０ｂと端子２０ｃとが電気的に導通する。本実施形態で
は、８個のリレー１２が１つのモジュール内に含まれ
る。

【００１５】次に、図４を参照して、本発明の一実施形
態によるリレー制御装置の電気回路について説明する。
図４は本発明の一実施形態によるリレー制御装置の電気
回路を示す回路図である。以下では、モジュール化され
た８個のリレー各々を符号３０〜３７で区別し、各々の
リレー３０〜３７が有する磁心を図４において符号３０
ａ〜３７ａで表し、４対の接点に対しては、ｂ〜ｅの符
号を付して区別する（例えば、磁心３０ａに対する４対
の接点は３０ｂ〜３０ｅで示される）。

【００１６】図中Ａは、前述したインターロックの機能
を果たす部位であり、接点３０ｂ，３１ｂ，３６ｂ，３
７ｂからなる。Ｂは前述した表示制御機能を果たす部位
であり、接点３２ｃ〜３７ｃからなる。Ｃは監視制御の
機能を果たす部位である。この部位Ｃは接点３０ｄ〜３
７ｄ，３２ｅ〜３５ｅからなる。

【００１７】上記各部位Ａ〜Ｃ以外の箇所に配された磁
心３０ａ〜３７ａは、例えば、それぞれが前述した集中
管理室（図示省略）に設けられた制御スイッチ（各電機
に対応する）等に接続され、管理者による管理制御の下
で前述した各部位Ａ〜Ｃに配された接点を制御する。ま
た、部位Ａ〜Ｃ以外の部位に設けられた複数の接点は、
各電機に固有の機能を実現させるよう設けられる。例え
ば、接点３０ｃ，３１ｃは、特定の電機の機能をホール
ド（その機能の維持）させるよう設けられている。

【００１８】次に、本発明の一実施形態によるリレー制
御装置の動作を図５を参照して説明する。図５は本発明
の一実施形態によるリレー制御装置の外部接続例を示す
回路図であり、図４と共通する部分には同一の符号を付
し、その説明を省略する。図５において、４０は交流電
圧値が１００［Ｖ］の共通電源である。この共通電源４
０は部位Ｂを構成する接点３２ｃ〜３７ｃ、及び、スイ
ッチ群４１を介して磁心３２ａ〜３４ａ、接点３２ｂ〜
３４ｂへ供給される。これらの磁心３２ａ〜３４ａ及び
接点３２ｂ〜３４ｂは共通電源４０に並列に接続され
る。４２は表示灯群であり、その各々が部位Ｂを構成す
る接点３２ｃ〜３７ｃに接続される。

【００１９】４３は部位Ａを構成する接点３０ｂ，３１
ｂ，３６ｂ，３７ｂ各々に接続される接続線であり、イ
ンターロックの機能を実現するよう各電機（図示省略）
に接続される。具体的には、関連して動作する複数の電
機に対して、所望の機能が実現されるよう接点３０ｂ，
３１ｂ，３６ｂ，３７ｂのオン状態の組み合わせにより
特定の電機の機能を停止させる。

【００２０】４５は交流電圧値が１００［Ｖ］の個別電
源である。４６は集中管理室等に設けられたスイッチ群
であり、各スイッチの一端が個別電源４５に接続され、
他端が磁心３０ａ，３１ａ，３５ａ〜３７ａ及び接点３
５ｂそれぞれに接続される。４７は表示灯群４２と同様
の表示灯群である。この表示灯群４７は主に、電機（図
示省略）固有の機能の状態を表示するために設けられ
る。４８は部位Ｃを構成する接点３０ｄ〜３７ｄ各々に
接続され、集中管理室に備えられた各電機の動作状態を
示すよう一覧配置された一覧表示灯（図示省略）等に接
続される接続線である。

【００２１】上記構成において、スイッチ群４６の特定
の１つがオン状態になり、磁心３０ａに電流が流れた場
合の動作を説明する。磁心３０ａに電流が流れると、接
点３０ｂ〜３０ｄがオン状態になり、接点３０ｅの一方
がオン状態からオフ状態になり、他方がオフ状態からオ
ン状態に切り換わる。接点３０ｂがオン状態に換わるこ
とにより、特定の電機がインターロックされる。また、
接点３０ｄがオン状態になることにより集中管理室に配
された一覧表示灯が点灯し、何らかの異常又は状態変化
があったことが管理者等に知らされる。さらに、接点３
０ｅの一方がオン状態からオフ状態になり、他方がオフ
状態からオン状態に切り換わることにより、表示灯群が
制御されて点灯する表示灯が切り換わる。このように、
１つの磁心により、複数の接点が制御され、電機の様々
な機能を制御する。

【００２２】尚、本発明のリレー制御装置の外部配線は
図５に示したものに限られるものではなく外部配線を変
えることにより、種々の電機に対応することができる。
また、図４，５における部位Ａ〜Ｃは大まかな区分であ
り、例えば部位Ｃにおいて使用されない接点がある場合
は、この接点に他の制御を行わせても良い。

【００２３】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、各リレー制御装置は、共通電源及び個別電源に並列
に接続されているので、保守の際に全ての電機の機能を
停止することを必要としない。

【００２４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のリレー制
御装置によれば、各電機に対応するリレー制御装置がモ
ジュール化されているので、リレー制御装置を新たに設
置する場合でも設置及び配線が容易であるという効果が
ある。また、異なる電機に対して、外部配線の接続を変
えるだけで電機固有の機能を制御することが可能である
という効果がある。更に、リレー制御装置に故障及び異
常が生じた場合でも、モジュール単位で交換できるの
で、保守が容易であると共に、保守にかかるコストを低
減することが可能であるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態によるリレー制御装置の外
観斜視図である。

【図２】端子台１３の構成例を示す上面図である。

【図３】図１に示されたリレー１２，１２，…の電気回
路図である。

【図４】本発明の一実施形態によるリレー制御装置の電
気回路を示す回路図である。

【図５】本発明の一実施形態によるリレー制御装置の外
部接続例を示す回路図である。

【図６】従来のリレーの組み込み盤を示す一部を切り欠
いた図であり、（ａ）は正面図であり、（ｂ）は側面図
である。

【符号の説明】

１０ リレー制御装置 １１ 基板 １２ リレー １３ 端子台 １６ 端子

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の電機それぞれに設けられ、対応す
   る電機に所望の機能をリレー制御によって設定するリレ
   ー制御装置であって、 複数のリレーからなるリレー群と、 複数の端子を備え、該複数の端子の少なくとも２つに外
   部の配線が接続される端子台と、 前記リレー群及び前記端子台を実装し、前記複数の端子
   の各々が前記複数のリレーのいずれか１つに接続される
   ようプリント配線が施された基板とからモジュール形成
   されたことを特徴とするリレー制御装置。
2. 【請求項２】 前記複数の電機は下水処理装置用の電機
   であることを特徴とする請求項１記載のリレー制御装
   置。