JPH0923743A - 人工培土及びその製造方法 - Google Patents

人工培土及びその製造方法

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JPH0923743A
JPH0923743A JP7199224A JP19922495A JPH0923743A JP H0923743 A JPH0923743 A JP H0923743A JP 7199224 A JP7199224 A JP 7199224A JP 19922495 A JP19922495 A JP 19922495A JP H0923743 A JPH0923743 A JP H0923743A
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JP
Japan
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rock wool
foam
water
fired
mixture
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JP7199224A
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English (en)
Inventor
Masayuki Nagai
正幸 永井
Keiji Nakai
慶治 中井
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Nichias Corp
Original Assignee
Nichias Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロックウールからなる人工培土であり、特に
製造時や使用者のところで発生し、不用となる廃棄用ロ
ックウールを焼成して粒状の焼成発泡体に再処理する人
工培土及びその製造方法である。 【構成】 廃棄用ロックウールを粉砕し、これとバイン
ダーとしてグアーガム、カルボキシメチルセルローズ、
デンプンの少なくとも1種と水とを混合し、減水して押
出し成形した粒状粉砕物を焼成し焼成発泡体1を得る人
工培土とその製造方法にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロックウールを再
処理加工した人工培土に係り、特にロックウール製造時
や使用者のところで発生し、不用となる廃棄用ロックウ
ールを再処理加工により焼成して粒状粉砕物の焼成発泡
体に再製品化した植物育成に最適な人工培土及びその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】岩石や鉱さいなどのロックウール原料を
溶融し、繊維化したロックウールは、無機質繊維の特性
を応用して、公知のように各種建築資材の原料や人工培
土として広く採用されている。
【0003】ところで、製造時や使用者のところで発生
するロックウールは、その目的に使用することができな
い不用な廃棄物として、従来、これを粉砕して土中に埋
めるなどの廃棄処理や、原料としてフィードバックする
再処理、さらにセメントなどと混合して敷石、ブロック
などの建築資材に再生加工しているのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような再
利用には、次のような課題がある。第1の廃棄処理に
は、産業廃棄物処理として、法的規制の対象となり、廃
棄場所が有限であり、地域によっては廃棄場所がなく、
不法投棄の問題となり、近年その処理はますます困難と
なっている。また、使用者である農業者のところで不用
なロックウールが発生すると、近くにこれをすき込む田
畑を所有しない都市近郊型農業では、野積み状態にされ
ており、早い解決策が望まれている。さらに、そのまま
の状態でロックウールを廃棄すると、この廃棄物に残存
する有害な有機物や病原菌が作用して、生育する植物が
病気になったり、その生育が不良になるなどの原因とな
っている。
【0005】第2のフィードバックする再処理には、そ
の混合割合によるが、製品の品質の低下を招くなどの理
由から、その使用量に限度があり、廃棄量に対応できな
い欠点がある。
【0006】第3の建築資材への再生加工には、近くに
その製造設備があればよいが、コスト面を考慮しても現
実性の乏しいものである。
【0007】一方、近年ロックウールを主原料とする植
物育成用の人工培土が開発されている。例えば、特開昭
60−251820号公報には、無機繊維と無機粉末と
の混合物を製粒に乾燥する人工培土の技術が開示されて
おり、具体的には、無機繊維の繊維長は10mm以下、
特に1mm以下が適当であり、無機粉末の粒径は200
μm以下が適当であるとしている。
【0008】しかし、この混合割合では、無機繊維の隙
間に無機粉末が充填され、製粒の造粒物の内部空隙が少
なくなり、その保水性が乏しくなる欠点がある。また、
この造粒物は放置または熱風乾燥によって乾燥するた
め、原料として無機繊維製造工場の繊維分含有廃棄物を
使用すると、これに残存する有害な有機物や病原菌を除
去できず、生育する植物にとって有害となる欠点があ
る。
【0009】特開平6−209646号公報には、無機
繊維の粉砕物に結合剤を添加して、高い保水性と適当な
硬さ、及び通気性を長期間維持できる粒状または塊状の
造粒物とする人工培土の技術が開示されている。しか
し、この造粒物も放置、熱風乾燥或いは加熱して結合剤
を乾燥若しくは硬化させるものであり、上記する有機物
や病原菌の除去ができない欠点がある。
【0010】特開平6−217637号公報には、ロッ
クウール製品製造の際に生ずる副生物をロータリーキル
ンで焼成し、塊状化の焼成物とする植物育成用材料の技
術が開示されているが、この焼成物は、造粒処理を行わ
ないため、その粒度が不均一となり、植物の根には不安
定な気相となり、通気性が悪化する欠点がある。また、
この再処理は、ロックウール粒度の分布が広くなり、安
定した製品には篩い工程が必要となり、その製造工程が
複雑化し、コスト的にも課題がある。
【0011】本発明は、このような観点に鑑み創作され
たもので、その目的は、ロックウールの分散性が優れ、
押出し成形性、すなわち押出し成形時の粒状化が容易と
なり、粒度を揃えることで植物の根に安定した気相とな
り、かつロックウールに残存する有害な有機物や病原菌
を取除けるように工夫した人工培土及びその製造方法を
提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る第1の発明は、廃棄用ロックウール及
び/またはロックウールの粒状粉砕物の焼成発泡体から
なることを特徴とするものである。
【0013】第2の発明は、焼成発泡体の見かけ比重が
0.3〜0.5g/cm3 であることを特徴とするものであ
る。
【0014】第3の発明は、粉砕した廃棄用ロックウー
ル及び/またはロックウールに、グアーガム、カルボキ
シメチルセルローズ若しくはデンプンの1種またはこれ
らの混合物からなるバインダー及び水を混合したうえ、
この混合物を減水して含水率が20〜50%の混合物と
なし、次いで押出成形して粒状粉砕物を得、さらにこの
粒状粉砕物を焼成して焼成発泡体とすることを特徴とす
るものである。
【0015】第4の発明は、焼成温度が1100〜11
90°Cであることを特徴とするものである。
【0016】第5の発明は、焼成発泡体の見かけ比重が
0.3〜0.5g/cm3 であることを特徴とするものであ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明に使用するロックウール
は、上記するように製造時や使用者のところで発生し、
不用となった廃棄用ロックウールが望ましいが、正規に
使用できるロックウールを使用してもよく、また、これ
に廃棄用ロックウールを混合してもよい。
【0018】このようなロックウールを粉砕し、平均繊
維長が20μm程に調製するとよい。この粒状粉砕物に
グアーガム、カルボキシメチルセルローズ若しくはデン
プンの1種またはこれらを混合したバインダーを10重
量%以下、好ましくは0.5〜1.0重量%と、水20重量
%を加えて混合した後、この混合物の水分を20〜50
重量%、好ましくは30重量%前後の含水率に減水す
る。グアーガムの使用は、これが冷水に溶けて粘稠な溶
液となる高粘度タイプの増粘剤(日澱化学株式会社製の
「DFS−8HD」)であるため、添加量が比較的少な
くてもロックウール繊維への分散性が良好であり、かつ
押出し成形性、すなわち押出し成形時に必須条件となる
増粘性を保持し、粒状化(ペレット化)を容易にするの
に最適なバインダーであるからである。
【0019】このような混合物をチョッパーを用いて粒
径12mm以下に押出し成形を行って、粒状粉砕物に造
粒した後、これをロータリーキルンを用いて1000〜
1230°C、好ましくは1100〜1190°Cの焼
成温度で焼成・発泡し、1.5〜2.0倍の焼成発泡体に焼
結させ、見かけ比重0.2〜0.7g/cm3 、好ましくは
0.3〜0.5g/cm3 とし、これを急冷して焼成発泡体
の人工培土が得られる。
【0020】本発明の作用を説明すると、この人工培土
によれば、従来不用な廃棄用ロックウールを再処理して
人工培土として再生できる。
【0021】また、本発明の人工培土製造方法によれ
ば、造粒処理の後に、焼成を行うため、ロックウールに
残存する有害な有機物や病原菌を簡易に除去でき、植物
の生育に良好な人工培土が製造できる。さらに、焼成に
より造粒されたロックウールの表面が半溶融状態のとき
に内部からガスを発生させることで、見かけ比重が軽
く、かつ繊維同士の融着状態を保つ焼成発泡体の人工培
土が得られる。
【0022】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。平均繊維
長20μm程に粉砕した廃棄用ロックウール100重量
%に対し、バインダーとしてグアーガム1重量%と水2
0重量%を加え、モルタルミキサーで混合する。この混
合物を含水率30重量%に減水した後、チョッパーを用
いて粒径8mm程の粒状粉砕物に押出し成形する造粒を
行う。次いで、この粒状粉砕物をロータリーキルンに投
入し、1100〜1190°Cで10分間急速に焼成し
た後、急冷して焼成発泡体の人工培土を得た。発泡体の
発泡粒は1.5〜2.0倍であり、その見かけ比重が0.3〜
0.5g/cm3 と軽いことを確認した。この人工培土
は、焼成時にバインダーは焼失し、ロックウールの繊維
が溶融し、繊維同士が融着した形態の焼成発泡体とな
る。図1は、この焼成発泡体の一例を示す説明図であ
り、焼成発泡体1が図示されている。
【0023】この焼成の場合、本発明者らの研究データ
によれば、1100〜1190°Cで焼成すると、バイ
ンダーの配合量、造粒方法により、その反応温度が多少
異なるが、ロックウールの表面が半溶融状態のときに、
内部からガスを発生させることで発泡膨張し、その見か
け比重が上記のように0.3〜0.5g/cm3 と軽くでき
る。また、焼成後、焼成発泡体を急速な冷却でロックウ
ールの収縮を防ぐことで、その繊維同士の融着状態を保
つため、その強度が増し、輸送や栽培に耐える強度のあ
る人工培土となり、目的とする植物生育用の人工培土と
して使用できる。
【0024】さらに、使用するロックウールは、造粒処
理を行うことにより、その粒度を一定の粒径に揃え、植
物の根に安定した気相となり、生育に必要な通気性を確
保できる。
【0025】特に、本発明の場合、上記する特性を有す
るグアーガムをバインダーとして単独若しくは混合して
使用することにより、その使用量が少なく、ロックウー
ル繊維への分散性が良好となり、押出し成形時の増粘性
を確保できる。
【0026】
【発明の効果】以上本発明によれば、次の効果がある。
【0027】本発明の人工培土は、廃棄用ロックウール
など再処理して粒状粉砕物の焼成発泡体に再製品化し、
植物の根に安定した気相となり、植物の生育に必要な通
気性を確保できる。
【0028】また、本発明の人工培土製造方法は、造粒
処理の後に、焼成を行うため、ロックウールに残存する
有害な有機物や病原菌を簡易に除去でき、植物の生育に
悪影響がない焼成発泡体の人工培土となる。
【0029】さらに、焼成時にロックウールの表面が半
溶融状態で内部から発生させ、見かけ比重が0.3〜0.5
g/cm3 と軽くでき、その後の冷却で、その繊維同士
の融着状態を保って強度のある焼成発泡体の人工培土が
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の人工培土の一例を示す説明図。
【符号の説明】
1 焼成発泡体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄用ロックウール及び/またはロック
    ウールの粒状粉砕物の焼成発泡体からなることを特徴と
    する人工培土。
  2. 【請求項2】 焼成発泡体の見かけ比重が0.3〜0.5g
    /cm3 であることを特徴とする請求項1記載の人工培
    土。
  3. 【請求項3】 粉砕した廃棄用ロックウール及び/また
    はロックウールに、グアーガム、カルボキシメチルセル
    ローズ若しくはデンプンの1種またはこれらの混合物か
    らなるバインダー及び水を混合したうえ、この混合物を
    減水して含水率が20〜50%の混合物となし、次いで
    押出成形して粒状粉砕物を得、さらにこの粒状粉砕物を
    焼成して焼成発泡体とすることを特徴とする人工培土の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 焼成温度が1100〜1190°Cであ
    ることを特徴とする請求項3記載の人工培土の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 焼成発泡体の見かけ比重が0.3〜0.5g
    /cm3 であることを特徴とする請求項3記載の人工培
    土の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010146075A1 (en) * 2009-06-19 2010-12-23 Rockwool International A/S Method of treating stone wool
CN112772284A (zh) * 2021-01-21 2021-05-11 河南科技学院 一种双孢蘑菇覆土材料及其制备方法
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