JPH07315904A - 緑化用コンクリートの製造方法 - Google Patents
緑化用コンクリートの製造方法Info
- Publication number
- JPH07315904A JPH07315904A JP6137857A JP13785794A JPH07315904A JP H07315904 A JPH07315904 A JP H07315904A JP 6137857 A JP6137857 A JP 6137857A JP 13785794 A JP13785794 A JP 13785794A JP H07315904 A JPH07315904 A JP H07315904A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- concrete
- greening
- cement
- kneaded
- producing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Cultivation Of Plants (AREA)
- Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 短期間で中性化が進行し、迅速に緑化される
コンクリートの製造方法の提供。 【構成】 本発明の緑化用コンクリートの製造方法は、
セメント及び粗骨材の混合物を混練、成形する緑化用コ
ンクリートの製造方法において、該粗骨材が天然ゼオラ
イトであり、かつ得られた混練物をオートクレーブ養生
することを特徴とするものであり、前記混合物に繊維、
混和材及び起泡剤が含有している。またこの混合物は混
練した後、成形し、更にオートクレーブ養生する。つい
で得られた成形物に肥料又は植物種子のいずれかまたは
両方を含浸させる。
コンクリートの製造方法の提供。 【構成】 本発明の緑化用コンクリートの製造方法は、
セメント及び粗骨材の混合物を混練、成形する緑化用コ
ンクリートの製造方法において、該粗骨材が天然ゼオラ
イトであり、かつ得られた混練物をオートクレーブ養生
することを特徴とするものであり、前記混合物に繊維、
混和材及び起泡剤が含有している。またこの混合物は混
練した後、成形し、更にオートクレーブ養生する。つい
で得られた成形物に肥料又は植物種子のいずれかまたは
両方を含浸させる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、緑化用コンクリートの
製造方法に関するものであり、更に詳しくは施工後、早
期に中性化されて植物の種子の発芽に支障のない環境が
得られる緑化用コンクリートの製造方法に関する。
製造方法に関するものであり、更に詳しくは施工後、早
期に中性化されて植物の種子の発芽に支障のない環境が
得られる緑化用コンクリートの製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、道路の建設や堤防の工事等におい
て、削った斜面にセメントモルタルを吹き付けたり、コ
ンクリートブロックの張り付け等を行い、傾斜部が風雨
等により崩れ落ちるのを防止しているが、近年、このよ
うな傾斜部の造成はコンクリート等が露出しているた
め、美観上はもちろんのこと、自然環境の破壊という観
点からみても好ましくなく、したがってこの傾斜部を緑
化して自然環境を保護すると共に傾斜部の風化を防止す
るために、植生を施すことが行われている。
て、削った斜面にセメントモルタルを吹き付けたり、コ
ンクリートブロックの張り付け等を行い、傾斜部が風雨
等により崩れ落ちるのを防止しているが、近年、このよ
うな傾斜部の造成はコンクリート等が露出しているた
め、美観上はもちろんのこと、自然環境の破壊という観
点からみても好ましくなく、したがってこの傾斜部を緑
化して自然環境を保護すると共に傾斜部の風化を防止す
るために、植生を施すことが行われている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
如きセメントモルタルの吹き付けやコンクリートブロッ
クを用いた場合には、元来これらの材料が強アルカリ性
であるため植物の種子が付着しても短期に発芽しないと
いう問題があり、緑化が困難であった。そこで、本発明
者等は、コンクリートにおけるこの点について種々検討
した結果、粗骨材として天然ゼオライトを使用し、かつ
オートクレーブ養生することにより前記問題点を解決す
ることができることを見出し、ここに本発明をなすに至
った。したがって、本発明の目的は、短期間で中性化が
進行し、迅速に緑化される緑化用コンクリートの製造方
法を提供することにある。
如きセメントモルタルの吹き付けやコンクリートブロッ
クを用いた場合には、元来これらの材料が強アルカリ性
であるため植物の種子が付着しても短期に発芽しないと
いう問題があり、緑化が困難であった。そこで、本発明
者等は、コンクリートにおけるこの点について種々検討
した結果、粗骨材として天然ゼオライトを使用し、かつ
オートクレーブ養生することにより前記問題点を解決す
ることができることを見出し、ここに本発明をなすに至
った。したがって、本発明の目的は、短期間で中性化が
進行し、迅速に緑化される緑化用コンクリートの製造方
法を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明が解決しようとす
る課題は、以下の各発明によって達成される。 （１）セメント及び粗骨材の混合物を混練、成形する緑
化用コンクリートの製造方法において、該粗骨材が天然
ゼオライトであり、かつ得られた混練物をオートクレー
ブ養生することを特徴とする緑化用コンクリートの製造
方法。 （２）混合物に繊維を含有していることを特徴とする前
記第１項に記載の緑化用コンクリートの製造方法。 （３）混合物に混和材を含有していることを特徴とする
前記第１項又は第２項のいずれかに記載の緑化用コンク
リートの製造方法。 （４）混合物に起泡剤を含有していることを特徴とする
前記第１項乃至第３項のいずれかに記載の緑化用コンク
リートの製造方法。 （５）混練物を成形後、オートクレーブ養生し、ついで
得られた成形物に肥料を含浸させることを特徴とする前
記第１項乃至第４項のいずれかに記載の緑化用コンクリ
ートの製造方法。 （６）混練物を成形後、オートクレーブ養生し、ついで
得られた成形物に植物種子を含浸させることを特徴とす
る前記第１項乃至第５項のいずれかに記載の緑化用コン
クリートの製造方法。 （７）混練物を成形後、オートクレーブ養生し、ついで
得られた成形物に植物種子と肥料を含浸させることを特
徴とする前記第１項乃至第６項のいずれかに記載の緑化
用コンクリートの製造方法。
る課題は、以下の各発明によって達成される。 （１）セメント及び粗骨材の混合物を混練、成形する緑
化用コンクリートの製造方法において、該粗骨材が天然
ゼオライトであり、かつ得られた混練物をオートクレー
ブ養生することを特徴とする緑化用コンクリートの製造
方法。 （２）混合物に繊維を含有していることを特徴とする前
記第１項に記載の緑化用コンクリートの製造方法。 （３）混合物に混和材を含有していることを特徴とする
前記第１項又は第２項のいずれかに記載の緑化用コンク
リートの製造方法。 （４）混合物に起泡剤を含有していることを特徴とする
前記第１項乃至第３項のいずれかに記載の緑化用コンク
リートの製造方法。 （５）混練物を成形後、オートクレーブ養生し、ついで
得られた成形物に肥料を含浸させることを特徴とする前
記第１項乃至第４項のいずれかに記載の緑化用コンクリ
ートの製造方法。 （６）混練物を成形後、オートクレーブ養生し、ついで
得られた成形物に植物種子を含浸させることを特徴とす
る前記第１項乃至第５項のいずれかに記載の緑化用コン
クリートの製造方法。 （７）混練物を成形後、オートクレーブ養生し、ついで
得られた成形物に植物種子と肥料を含浸させることを特
徴とする前記第１項乃至第６項のいずれかに記載の緑化
用コンクリートの製造方法。
【０００５】以下、本発明について、更に詳しく説明す
ると、本発明の緑化用コンクリートの製造方法は、セメ
ント及び粗骨材からなり、該粗骨材が天然ゼオライトで
あると共に該混練物を成型後、オートクレーブ養生する
ことを特徴とするもので、これにより短期間で中性化が
進行するので、このようなコンクリート成形物を施工す
ると、ここに付着した植物種子は、速やかに発芽し迅速
に緑化されるという優れた効果を奏する。また該緑化用
コンクリートに繊維を含有することにより増強される。
また養生後のコンクリート成形物に肥料を含浸させるこ
とにより発芽した植物の発育が促進される。更に養生後
のコンクリート成形物に植物種子を有することにより中
性化した後、発芽すると共に、その植物の種類を選択で
きるという優れた効果を奏するものである。更にまた緑
化用コンクリートの製造に際し、起泡剤を含有させるこ
とにより多くの気泡が得られ、炭酸ガスの吸収が促進さ
れ、したがって中性化が促進される。
ると、本発明の緑化用コンクリートの製造方法は、セメ
ント及び粗骨材からなり、該粗骨材が天然ゼオライトで
あると共に該混練物を成型後、オートクレーブ養生する
ことを特徴とするもので、これにより短期間で中性化が
進行するので、このようなコンクリート成形物を施工す
ると、ここに付着した植物種子は、速やかに発芽し迅速
に緑化されるという優れた効果を奏する。また該緑化用
コンクリートに繊維を含有することにより増強される。
また養生後のコンクリート成形物に肥料を含浸させるこ
とにより発芽した植物の発育が促進される。更に養生後
のコンクリート成形物に植物種子を有することにより中
性化した後、発芽すると共に、その植物の種類を選択で
きるという優れた効果を奏するものである。更にまた緑
化用コンクリートの製造に際し、起泡剤を含有させるこ
とにより多くの気泡が得られ、炭酸ガスの吸収が促進さ
れ、したがって中性化が促進される。
【０００６】本発明に用いられるセメントとしては、普
通ポルトランドセメントを始め、早強ポルトランドセメ
ント、超早強ポルトランドセメントなどのポルトランド
セメント、高炉セメント、シリカセメント、フライアッ
シュセメント等の混合セメント、アルミナセメント等の
任意のものが用いられる。粗骨材としては、天然ゼオラ
イトが好ましく用いられる。この天然ゼオライトは、通
常、粗骨材として用いられる大きさでよく、例えば３０
ｍｍ以下、通常５ｍｍ〜２５ｍｍである。しかしながら
これより大きくてもよい。また天然ゼオライト中には小
さな気泡を有し、この気泡の大きさは１Å〜５Åであ
る。この気泡中に炭酸ガスが吸収され、これがコンクリ
ート中のアルカリと反応して中性化を促進する。中性化
の速度は一般のコンクリートの３０倍〜１００倍であ
り、コンクリート中のｐＨが１２．５から９まで下が
る。この他使用し得る粗骨材は火山砂利、人工軽量骨
材、シラス、大谷石などがある。
通ポルトランドセメントを始め、早強ポルトランドセメ
ント、超早強ポルトランドセメントなどのポルトランド
セメント、高炉セメント、シリカセメント、フライアッ
シュセメント等の混合セメント、アルミナセメント等の
任意のものが用いられる。粗骨材としては、天然ゼオラ
イトが好ましく用いられる。この天然ゼオライトは、通
常、粗骨材として用いられる大きさでよく、例えば３０
ｍｍ以下、通常５ｍｍ〜２５ｍｍである。しかしながら
これより大きくてもよい。また天然ゼオライト中には小
さな気泡を有し、この気泡の大きさは１Å〜５Åであ
る。この気泡中に炭酸ガスが吸収され、これがコンクリ
ート中のアルカリと反応して中性化を促進する。中性化
の速度は一般のコンクリートの３０倍〜１００倍であ
り、コンクリート中のｐＨが１２．５から９まで下が
る。この他使用し得る粗骨材は火山砂利、人工軽量骨
材、シラス、大谷石などがある。
【０００７】本発明では、セメントペーストと天然ゼオ
ライトのみを用いて製造された緑化用コンクリートは、
粗骨材間に空隙を有し、この空隙の大きさは数μｍ〜５
ｍｍであるのが好ましい。また空隙率は０％でもよい
が、好ましくは１０％以上でよく、更に好ましくは２０
％〜７０％である。空隙率が１０％未満でも飛んで来た
種子は、そこに付着し発芽することができる。本発明に
おいて、セメントと粗骨材との比率は、セメントと粗骨
材の割合は、１：２〜１：６であり、好ましくは１：３
〜１：５である。セメントの水結合比は、５０重量％以
上が好ましく、更に好ましくは５０％〜７０％である。
ライトのみを用いて製造された緑化用コンクリートは、
粗骨材間に空隙を有し、この空隙の大きさは数μｍ〜５
ｍｍであるのが好ましい。また空隙率は０％でもよい
が、好ましくは１０％以上でよく、更に好ましくは２０
％〜７０％である。空隙率が１０％未満でも飛んで来た
種子は、そこに付着し発芽することができる。本発明に
おいて、セメントと粗骨材との比率は、セメントと粗骨
材の割合は、１：２〜１：６であり、好ましくは１：３
〜１：５である。セメントの水結合比は、５０重量％以
上が好ましく、更に好ましくは５０％〜７０％である。
【０００８】本発明に用いられる緑化用コンクリートの
成分として、シリカを加えてもよく、このシリカは、い
かなる種類のもの、又はいかなる製造方法によって得ら
れたものでもよく、無定形シリカ、シリカフューム、ア
モルファスシリカ（非晶質シリカ）、フライアッシュ等
が挙げられる。これらのシリカの平均粒径は、０．１μ
ｍ〜１００μｍである。本発明では、セメント成分にこ
れらのシリカを添加することにより曲げ強度を向上させ
ることができる。また本発明では、緑化用コンクリート
の製造に際し、起泡剤を添加することもでき、好ましい
起泡剤としては、アルミニウム粉末、過酸化水素、合成
界面活性剤、例えばエアーセットＡ、エアーセットＥ、
エスコートＬ、エスコートＫ等、樹脂石鹸系起泡剤、例
えばホーミックス、ホーミックスＣ、グラポール等、蛋
白系起泡剤、例えばスコート、モノクリート等が挙げら
れる。本発明では、このような起泡剤をセメントと天然
ゼオライトの混合物に加えることにより得られた緑化用
コンクリートは、気泡乃至空洞が多く得られ、炭酸ガス
の吸収や植物の種子の付着のために好ましい。
成分として、シリカを加えてもよく、このシリカは、い
かなる種類のもの、又はいかなる製造方法によって得ら
れたものでもよく、無定形シリカ、シリカフューム、ア
モルファスシリカ（非晶質シリカ）、フライアッシュ等
が挙げられる。これらのシリカの平均粒径は、０．１μ
ｍ〜１００μｍである。本発明では、セメント成分にこ
れらのシリカを添加することにより曲げ強度を向上させ
ることができる。また本発明では、緑化用コンクリート
の製造に際し、起泡剤を添加することもでき、好ましい
起泡剤としては、アルミニウム粉末、過酸化水素、合成
界面活性剤、例えばエアーセットＡ、エアーセットＥ、
エスコートＬ、エスコートＫ等、樹脂石鹸系起泡剤、例
えばホーミックス、ホーミックスＣ、グラポール等、蛋
白系起泡剤、例えばスコート、モノクリート等が挙げら
れる。本発明では、このような起泡剤をセメントと天然
ゼオライトの混合物に加えることにより得られた緑化用
コンクリートは、気泡乃至空洞が多く得られ、炭酸ガス
の吸収や植物の種子の付着のために好ましい。
【０００９】また本発明に用いられる繊維としては、ワ
ラストナイト、石綿等の無機繊維、パルプ等の天然有機
繊維又は合成繊維等が挙げられ、更に具体的には天然有
機繊維として、ＮＢＫパルプ、ＬＢＫパルプ、木綿パル
プ、麻パルプ等のパルプ、木粉、鋸屑、コルク粉、各種
繊維等が挙げられ、合成繊維としては、塩化ビニル、ナ
イロン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ビ
ニロン、ポリエチレン、アラミド繊維、炭素繊維等が挙
げられる。これらの繊維は、任意の長さで用いてもよい
が、好ましくは１ｍｍ〜２０ｍｍの長さのものがよく、
更には２ｍｍ〜１０ｍｍの長さのものがよい。また繊維
の直径は、０．００１ｍｍ〜２ｍｍが好ましい。本発明
に用いられる混和材としては、コンクリートの性質に実
質的に悪影響を及ぼさない限り通常この技術分野におい
て使用されるものを用いてもよく、例えば高炉スラグ微
粉末、ボラゾン等を加えてもよい。更に混和剤としてＡ
Ｅ剤、減水剤、高性能ＡＥ減水剤、硬化促進剤等を加え
てもよい。
ラストナイト、石綿等の無機繊維、パルプ等の天然有機
繊維又は合成繊維等が挙げられ、更に具体的には天然有
機繊維として、ＮＢＫパルプ、ＬＢＫパルプ、木綿パル
プ、麻パルプ等のパルプ、木粉、鋸屑、コルク粉、各種
繊維等が挙げられ、合成繊維としては、塩化ビニル、ナ
イロン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ビ
ニロン、ポリエチレン、アラミド繊維、炭素繊維等が挙
げられる。これらの繊維は、任意の長さで用いてもよい
が、好ましくは１ｍｍ〜２０ｍｍの長さのものがよく、
更には２ｍｍ〜１０ｍｍの長さのものがよい。また繊維
の直径は、０．００１ｍｍ〜２ｍｍが好ましい。本発明
に用いられる混和材としては、コンクリートの性質に実
質的に悪影響を及ぼさない限り通常この技術分野におい
て使用されるものを用いてもよく、例えば高炉スラグ微
粉末、ボラゾン等を加えてもよい。更に混和剤としてＡ
Ｅ剤、減水剤、高性能ＡＥ減水剤、硬化促進剤等を加え
てもよい。
【００１０】本発明の緑化用コンクリートの製造方法
は、各成分を任意の方法で混合することができ、セメン
トと天然ゼオライトと水とを同時に混合してもまたは順
次混合してもよい。混合後、十分混練して均一な混練物
とする。この混練時間は比較的短くてよく、２分〜１５
分で十分な混練物が得られる。その後、該混練物を成形
型枠に注入して成形するか、または押出し成形して、任
意の形状の緑化用コンクリート製品を形成する。ついで
得られた製品はオートクレーブ養生する。オートクレー
ブ養生の場合は成形して得られたコンクリート成形物を
オートクレーブ室に入れて、高温・高圧養生される。こ
の高温・高圧養生は、オートクレーブ室へ前記製品を送
って、温度１５０℃〜２００℃（圧力は１０ｋｇ／ｃｍ
2 〜１５ｋｇ／ｃｍ2 ）、養生時間は２時間〜１０時間
で行われる。この際昇温速度は５０℃／ｈ〜８０℃／ｈ
で、最高温度１７０℃〜１９０℃が好ましい。またこの
養生は必要に応じて繰り返すことができる。これらの養
生によって硬化が促進されると共に中性化が促進され
る。前記養生に際し、緑化用コンクリートに肥料又は植
物種子等を含有させる場合には、オートクレーブ養生を
した後、得られた緑化用コンクリート成形物に肥料又は
植物種子等を含有させる。このオートクレーブ養生は、
蒸気養生に比べて５〜２０倍の早い中性化効果を有す
る。
は、各成分を任意の方法で混合することができ、セメン
トと天然ゼオライトと水とを同時に混合してもまたは順
次混合してもよい。混合後、十分混練して均一な混練物
とする。この混練時間は比較的短くてよく、２分〜１５
分で十分な混練物が得られる。その後、該混練物を成形
型枠に注入して成形するか、または押出し成形して、任
意の形状の緑化用コンクリート製品を形成する。ついで
得られた製品はオートクレーブ養生する。オートクレー
ブ養生の場合は成形して得られたコンクリート成形物を
オートクレーブ室に入れて、高温・高圧養生される。こ
の高温・高圧養生は、オートクレーブ室へ前記製品を送
って、温度１５０℃〜２００℃（圧力は１０ｋｇ／ｃｍ
2 〜１５ｋｇ／ｃｍ2 ）、養生時間は２時間〜１０時間
で行われる。この際昇温速度は５０℃／ｈ〜８０℃／ｈ
で、最高温度１７０℃〜１９０℃が好ましい。またこの
養生は必要に応じて繰り返すことができる。これらの養
生によって硬化が促進されると共に中性化が促進され
る。前記養生に際し、緑化用コンクリートに肥料又は植
物種子等を含有させる場合には、オートクレーブ養生を
した後、得られた緑化用コンクリート成形物に肥料又は
植物種子等を含有させる。このオートクレーブ養生は、
蒸気養生に比べて５〜２０倍の早い中性化効果を有す
る。
【００１１】
【作用】本発明の製造方法では、セメントに粗骨材とし
て天然ゼオライトを使用し、かつオートクレーブ養生し
たので、この天然ゼオライトが炭酸ガスを吸収し、該炭
酸ガスがセメント水和物から溶出した水酸化カルシウム
と反応して炭酸カルシウムが形成され、コンクリートは
早期に中性化され、即ちコンクリートのｐＨが１２．５
という高アルカリ性からｐＨ９付近まで低下する。また
このオートクレーブ養生により中性化がいっそう促進さ
れる。
て天然ゼオライトを使用し、かつオートクレーブ養生し
たので、この天然ゼオライトが炭酸ガスを吸収し、該炭
酸ガスがセメント水和物から溶出した水酸化カルシウム
と反応して炭酸カルシウムが形成され、コンクリートは
早期に中性化され、即ちコンクリートのｐＨが１２．５
という高アルカリ性からｐＨ９付近まで低下する。また
このオートクレーブ養生により中性化がいっそう促進さ
れる。
【００１２】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げて更に詳しく説
明するが、本発明は、この例によって限定されるもので
はない。
明するが、本発明は、この例によって限定されるもので
はない。
【００１３】実施例１ ポルトランドセメント１７．３重量％、天然ゼオライト
７２．２重量％、水０．４重量％及びメチルセルロース
（増粘剤）０．１重量％を十分混練し、均一な混練物を
得た。ついでこの混練物を型枠に流し込んで成形して巾
３００ｍｍ、厚み（凸部）１００ｍｍ、長さ５００ｍｍ
の緑化用コンクリートブロックを製造した。ついでこの
コンクリートをオートクレーブ室に搬入し、温度１７９
℃（１０ｋｇｆ／ｃｍ2 ）、養生時間５時間で養生し
た。この養生により強度を挙げることができると共に中
性化が促進され、実質的に中性化が完了した。中性化の
速度は蒸気養生に比し１５倍であった。得られた緑化用
コンクリートブロックの気泡に雑草の種子を入れ、発芽
環境下に放置した。１週間後に発芽が見られた。
７２．２重量％、水０．４重量％及びメチルセルロース
（増粘剤）０．１重量％を十分混練し、均一な混練物を
得た。ついでこの混練物を型枠に流し込んで成形して巾
３００ｍｍ、厚み（凸部）１００ｍｍ、長さ５００ｍｍ
の緑化用コンクリートブロックを製造した。ついでこの
コンクリートをオートクレーブ室に搬入し、温度１７９
℃（１０ｋｇｆ／ｃｍ2 ）、養生時間５時間で養生し
た。この養生により強度を挙げることができると共に中
性化が促進され、実質的に中性化が完了した。中性化の
速度は蒸気養生に比し１５倍であった。得られた緑化用
コンクリートブロックの気泡に雑草の種子を入れ、発芽
環境下に放置した。１週間後に発芽が見られた。
【００１４】実施例２ ポルトランドセメント１８重量％、天然ゼオライト６
９．４重量％、ＬＢＫパルプ０．５重量％、水１２重量
％及びメチルセルロース（増粘剤）０．１重量％を十分
混練し、均一な混練物を得た。この混練物を実施例１と
同様にして流し込み成形し、養生して緑化用コンクリー
トブロックを製造した。この緑化用コンクリートブロッ
クを山間部の切り崩した部分に施工した。６ヶ月後、施
工部分には植物が生育していた。この緑化用コンクリー
トブロックは繊維を加えているので、形状の保持が良好
であった。
９．４重量％、ＬＢＫパルプ０．５重量％、水１２重量
％及びメチルセルロース（増粘剤）０．１重量％を十分
混練し、均一な混練物を得た。この混練物を実施例１と
同様にして流し込み成形し、養生して緑化用コンクリー
トブロックを製造した。この緑化用コンクリートブロッ
クを山間部の切り崩した部分に施工した。６ヶ月後、施
工部分には植物が生育していた。この緑化用コンクリー
トブロックは繊維を加えているので、形状の保持が良好
であった。
【００１５】実施例３ 実施例１で得られた緑化用コンクリートブロックに窒素
肥料を含浸した後、この緑化用コンクリートブロックを
山間部の切り崩した部分に施工した。３ヶ月後、施工部
分には植物が生育し、生育状態は良好であった。
肥料を含浸した後、この緑化用コンクリートブロックを
山間部の切り崩した部分に施工した。３ヶ月後、施工部
分には植物が生育し、生育状態は良好であった。
【００１６】実施例４ ポルトランドセメント１８重量％、天然ゼオライト６
９．４重量％、ＬＢＫパルプ０．３重量％、水１２．２
重量％及びメチルセルロース（増粘剤）０．１重量％を
十分混練し、均一な混練物を得た。更にこの混練物に起
泡剤としてセメント量の０．１％のアルミニウム粉末を
添加し、この混練物を実施例１と同様にして流し込み成
形し、緑化用コンクリートブロックを製造した。この緑
化用コンクリートブロックを山間部の切り崩した部分に
施工した。６ヶ月後、施工部分のコンクリートの気泡に
根ずいた植物が生育していた。
９．４重量％、ＬＢＫパルプ０．３重量％、水１２．２
重量％及びメチルセルロース（増粘剤）０．１重量％を
十分混練し、均一な混練物を得た。更にこの混練物に起
泡剤としてセメント量の０．１％のアルミニウム粉末を
添加し、この混練物を実施例１と同様にして流し込み成
形し、緑化用コンクリートブロックを製造した。この緑
化用コンクリートブロックを山間部の切り崩した部分に
施工した。６ヶ月後、施工部分のコンクリートの気泡に
根ずいた植物が生育していた。
【００１７】実施例５ 実施例１で得られた緑化用コンクリートブロックに窒素
肥料を含浸した後、更に雑草の種を付着させた。この緑
化用コンクリートブロックを山間部の切り崩した部分に
施工した。１ヶ月後、施工部分には植物が生育し、生育
状態は良好であった。
肥料を含浸した後、更に雑草の種を付着させた。この緑
化用コンクリートブロックを山間部の切り崩した部分に
施工した。１ヶ月後、施工部分には植物が生育し、生育
状態は良好であった。
【００１８】
【発明の効果】本発明の緑化用コンクリートは、セメン
トに粗骨材として天然ゼオライトを使用したので、該コ
ンクリートの中性化が促進され、早期に植物が生育する
ことができる。したがって施工工事後、速やかに緑化が
行われ、環境が損なわれることがないという格別顕著な
効果を奏するものである。
トに粗骨材として天然ゼオライトを使用したので、該コ
ンクリートの中性化が促進され、早期に植物が生育する
ことができる。したがって施工工事後、速やかに緑化が
行われ、環境が損なわれることがないという格別顕著な
効果を奏するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｅ０２Ｄ 17/20 １０２ Ｆ //(Ｃ０４Ｂ 28/02 14:38 Ｚ 16:02 16:06） Ｚ (72)発明者 西田 豊一 埼玉県大宮市北袋町一丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社セメント研究所内
Claims (7)
- 【請求項１】 セメント及び粗骨材の混合物を混練、成
形する緑化用コンクリートの製造方法において、該粗骨
材が天然ゼオライトであり、かつ得られた混練物をオー
トクレーブ養生することを特徴とする緑化用コンクリー
トの製造方法。 - 【請求項２】 混合物に繊維を含有していることを特徴
とする請求項１に記載の緑化用コンクリートの製造方
法。 - 【請求項３】 混合物に混和材を含有していることを特
徴とする請求項１又は請求項２のいずれかに記載の緑化
用コンクリートの製造方法。 - 【請求項４】 混合物に起泡剤を含有していることを特
徴とする請求項１乃至請求項３のいずれかに記載の緑化
用コンクリートの製造方法。 - 【請求項５】 混練物を成形後、オートクレーブ養生
し、ついで得られた成形物に肥料を含浸させることを特
徴とする請求項１乃至請求項４のいずれかに記載の緑化
用コンクリートの製造方法。 - 【請求項６】 混練物を成形後、オートクレーブ養生
し、ついで得られた成形物に植物種子を含浸させること
を特徴とする請求項１乃至請求項５のいずれかに記載の
緑化用コンクリートの製造方法。 - 【請求項７】 混練物を成形後、オートクレーブ養生
し、ついで得られた成形物に植物種子と肥料を含浸させ
ることを特徴とする請求項１乃至請求項６のいずれかに
記載の緑化用コンクリートの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6137857A JPH07315904A (ja) | 1994-05-30 | 1994-05-30 | 緑化用コンクリートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6137857A JPH07315904A (ja) | 1994-05-30 | 1994-05-30 | 緑化用コンクリートの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07315904A true JPH07315904A (ja) | 1995-12-05 |
Family
ID=15208397
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6137857A Withdrawn JPH07315904A (ja) | 1994-05-30 | 1994-05-30 | 緑化用コンクリートの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07315904A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003246664A (ja) * | 2001-12-19 | 2003-09-02 | Kagoshima Prefecture | 低コストのシラス加圧成形体およびその製造方法 |
| WO2004033385A1 (en) * | 2002-10-11 | 2004-04-22 | Young Sik Yoon | Imitation stone board for decoration of building |
| JP2006075135A (ja) * | 2004-09-13 | 2006-03-23 | Morisho Techno:Kk | 植栽基盤およびその製造方法 |
| JP2007314367A (ja) * | 2006-05-24 | 2007-12-06 | Kajima Corp | 軽量・ソフトコンクリート |
| CN106277984A (zh) * | 2016-08-15 | 2017-01-04 | 大连地拓重工有限公司 | 一种用于矿山边坡植被恢复的废石生态砖及其制备方法 |
-
1994
- 1994-05-30 JP JP6137857A patent/JPH07315904A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003246664A (ja) * | 2001-12-19 | 2003-09-02 | Kagoshima Prefecture | 低コストのシラス加圧成形体およびその製造方法 |
| WO2004033385A1 (en) * | 2002-10-11 | 2004-04-22 | Young Sik Yoon | Imitation stone board for decoration of building |
| JP2006075135A (ja) * | 2004-09-13 | 2006-03-23 | Morisho Techno:Kk | 植栽基盤およびその製造方法 |
| JP2007314367A (ja) * | 2006-05-24 | 2007-12-06 | Kajima Corp | 軽量・ソフトコンクリート |
| CN106277984A (zh) * | 2016-08-15 | 2017-01-04 | 大连地拓重工有限公司 | 一种用于矿山边坡植被恢复的废石生态砖及其制备方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CN108558351A (zh) | 一种以人造碳化钢渣小球作骨料的低碱植生混凝土砌块及其制备方法 | |
| CN107548949B (zh) | 一种用于植生混凝土的低碱度胶凝材料及其制备方法 | |
| CN110972883A (zh) | 铜矿渣粉-水泥复合胶凝材料生态混凝土及其制备方法 | |
| CA3081352A1 (en) | Cement-free porous substrate for plant germination and growth made of alkali-activated pozzolans | |
| CN110407544A (zh) | 一种生态多孔混凝土及其制备方法与应用 | |
| CN108892446A (zh) | 一种玻璃纤维增强植生型多孔混凝土及其施工方法 | |
| CN111233430A (zh) | 一种利用胶凝材料改性生土的方法 | |
| CN107382132A (zh) | 一种用于植生混凝土的盐碱改良剂及使用方法 | |
| CN107573099B (zh) | 一种建筑混凝土渗透结晶养护剂及应用方法 | |
| JPH07315904A (ja) | 緑化用コンクリートの製造方法 | |
| JPH10152363A (ja) | 植栽用コンクリート基盤の製造方法及び植栽用コンクリート 製品 | |
| CN114890717A (zh) | 一种绿化混凝土 | |
| JPH07315903A (ja) | 緑化用コンクリート及びその製造方法 | |
| JPH05244820A (ja) | 植物栽培用多孔性人工土壌体およびその製造方法 | |
| KR100465654B1 (ko) | 왕겨재를 이용한 환경친화형 블록의 제조방법. | |
| JP2002012479A (ja) | 軽量ポーラスコンクリート材 | |
| JP3489887B2 (ja) | 植生用コンクリートおよび植生用プレキャストコンクリートの製造方法 | |
| CN112266267A (zh) | 轻质再生骨料透水混凝土及制备方法 | |
| JPH07324334A (ja) | 緑化用コンクリートの吹き付け方法 | |
| JP3858079B2 (ja) | 軽量シラス基盤及び緑化軽量シラス基盤とその製造方法 | |
| JP2000023562A (ja) | 植栽用ポーラスコンクリートおよびその製造方法 | |
| CN114568253B (zh) | 抗冲生态种植颗粒 | |
| KR101136947B1 (ko) | 인공 경량 골재 및 이의 제조 방법 | |
| JP4489909B2 (ja) | 屋根土の製造法およびその方法によって製造された屋根土 | |
| CN113149568B (zh) | 一种喷射生态混凝土及其制备方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010731 |