JPH09237152A - 座標入力装置 - Google Patents

座標入力装置

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JPH09237152A
JPH09237152A JP8042541A JP4254196A JPH09237152A JP H09237152 A JPH09237152 A JP H09237152A JP 8042541 A JP8042541 A JP 8042541A JP 4254196 A JP4254196 A JP 4254196A JP H09237152 A JPH09237152 A JP H09237152A
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JP
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electrodes
electrode
piezoelectric element
piezoelectric
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JP8042541A
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Takeo Ishidate
健夫 石立
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カーソルの移動速度を速くするとともにカー
ソルの位置決め精度を向上させる。 【解決手段】 圧電素子3をピンスティック2と基板4
で挟むようにして、これらをホルダ6と上下のプレート
5、7で保持するようにする。圧電素子3は圧電セラミ
クス10を挟んで上側に電極9が配置され、下側に4等
分割された電極が配置されている。基板4には、圧電素
子3の4等分割電極に対向して、4個の電極部13a、
13b、13c、13dが形成されている。ピンスティ
ック2が押されると、圧電素子3の加圧箇所および減圧
箇所から電圧が発生し、その出力に基いてカーソルの移
動方向および移動距離を決める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パーソナルコンピ
ュータ等で使用される座標入力装置に関し、特にマウス
で代表される座標入力装置であるポインティングディバ
イスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポインティングディバイスは、指
先等で接触子を操作し、接触子の下部に設けられている
感圧抵抗体に圧力を加えるようになっており、接触子が
傾けられた方向の感圧抵抗体の抵抗値の変化を電圧印加
による出力変化として取り出し、取り出した出力信号を
処理することにより、カーソルの移動方向と移動距離を
算出するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の座標入力装置においては、カーソルの移動方向と移動
距離を接触子に対する加圧方向と加圧時間により制御し
ていた。それ故従来の装置では、例えば移動量を(移動
速度)×(時間)で算出していた。移動速度をパラメー
タとした場合、移動速度を遅くするとカーソルの位置決
め精度は高くなるが、応答性は悪くなり、移動量が大き
い場合には待ち時間が長くなる。逆に、移動速度を速く
するとカーソルの応答性はよくなり待ち時間は短くなる
が、カーソルの微小送り、あるいは位置決めが困難とな
るという問題があった。
【0004】また出力電圧を得るための電源を外部から
供給しなければならず、消費電力が多くかかるという問
題もあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の座標入力装置は、円周方向に等分割され互い
に異なる極性を有する分割電極を片面に配設するととも
に他面には共通電極を配設し、加圧または減圧により電
圧を発生する圧電素子と、前記圧電素子に対向する平面
を有し、該平面の反対側に棒状部材を有する操作部材
と、前記圧電素子の各分割電極にそれぞれ対向する複数
の電極を有し、該複数の電極のそれぞれが配線された基
板と、前記圧電素子、操作部材および基板を保持する保
持部材とを有し、前記棒状部材の傾きにより前記圧電素
子が加圧または減圧されて電圧を発生し、該電圧の大き
さ及び極性により座標の移動方向及び移動量を決定する
ことを特徴とする。
【0006】上記構成の本発明によれば、操作部材の棒
状部材に外力が加えられると、その外力が加えられた方
向の圧電素子の箇所が加圧されるとともに、反対側の圧
電素子の箇所が減圧される。そして加圧箇所、減圧箇所
には電圧が発生し、発生した電圧をそれぞれの発生箇所
に対応する電極から取り出し、取り出した電圧の大きさ
及び極性により座標の移動方向及び移動量を決定する。
したがって、座標の移動距離が長くても移動時間がかか
らず、位置決め精度がよい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
にしたがって説明する。なお各図面に共通する要素には
同一の符号を付す。図1は本発明の第1の実施の形態の
ポインティングディバイスを示す分解斜視図、図2は第
1の実施の形態のポインティングディバイスを示す斜視
図である。なお本発明の実施の形態では座標入力装置と
してポインティングディバイスを用いて説明する。
【0008】図1において、第1の実施の形態のポイン
ティングディバイス1は、主要要素として、ピンスティ
ック2と圧電素子3、基板4それに保持部材5、6、7
を有する。タッチキャップ8は、ピンスティック2のポ
スト部2aに嵌装されて、指等による外力をピンスティ
ック2に伝達するもので、感触とすべりを防止するため
に例えばゴム材のような高摩擦部材でしかも高弾性部材
から成っている。ピンスティック2は、タッチキャップ
8に加えられた外力の方向及び大きさを圧電セラミクス
3に伝達する伝達部材であり、外力を伝えるためのポス
ト部2aと、外力を圧力に変換するための下側のフラッ
ト面部2b、フラット面部2bの中央に形成された電極
接触突起部2cとから構成される。材質としては、導電
体でしかも剛性の高い鋼材で形成されている。フラット
面部2bは、平面度と表面粗さが極めて小さくなってお
り、後述する圧電素子3の上部電極と密着しても圧電素
子3が破損しないようになっている。
【0009】圧電素子3は、中央に孔3aを有する円環
状の形状をしており、図3に示すように、上部に電極
9、中央部に圧電セラミクス10そして下部に4分割に
なっている電極11a、11b、11c、11dを有す
る構成となっている。なお図3は圧電素子を示す説明図
で、図3(a)は上面図、図3(b)は側面図、図3
(c)は下面図となっている。電極9および4分割電極
11a、11b、11c、11dはともに薄膜で形成さ
れ、電極9はグランド(アース)面になっており、4分
割電極11a、11b、11c、11dの各電極間には
絶縁用の隙間12が設けられている。これらの電極のう
ち、電極11a、11bはプラス(+)電極で、電極1
1c、11dはマイナス(−)電極になっている。
【0010】圧電セラミクス10は、或る種の結晶体に
特定の方向の圧力を加えて変形させると、その表面に電
荷を発生させる所謂圧電効果を有し、一般的には水晶や
チタン酸バリウム、ロシェル塩などの結晶体が使用され
ている。本実施の形態においては、電極11a、11b
に対応する圧電セラミクス10の部分はプラス(+)側
に分極されており、電極11c、11dに対応する圧電
セラミクス10の部分はマイナス(−)側に分極されて
いる。そして例えば、電極9をグランド接地して電極1
1aの出力電圧を検出すると、電極11aに対応する部
分の圧電セラミクス10が圧縮されるとプラス(+)電
位が発生し、電極11aに対応する部分の圧電セラミク
ス10が圧縮状態から解放されるとマイナス(−)電位
が発生する。電極11bに対応する部分についても同様
のことが言える。
【0011】また、電極9をグランド接地して電極11
cの出力電圧を検出すると、電極11cに対応する部分
の圧電セラミクス10が圧縮されるとマイナス(−)電
位が発生し、電極11cに対応する部分の圧電セラミク
ス10が圧縮状態から解放されるとプラス(+)電位が
発生する。電極11dに対応する部分についても同様の
ことが言える。電極9は、ピンスティック2のフラット
面2bに接触するように配設される。
【0012】基板4は上記の各電極11a、11b、1
1c、11dとピンスティック2の突起2cをコンタク
トするための極薄基板であり、ポリイミドあるいはポリ
エステル等のベース材に銅製の薄膜電極を貼り付け、ポ
リイミドあるいはポリエステル等のカバー材で挟持して
形成され、コードが一体のフレキシブル基板となってい
る。基板4の電極部13a、13b、13c、13d
は、上記圧電素子3の各電極11a、11b、11c、
11dにそれぞれ対向して配設され、また電極部13e
はピンスティック2の突起2cに対向して配設されてい
る。この電極部13eはグランド電極を構成する。これ
らの各電極部13a、13b、13c、13d、13e
は導体を露出することにより形成され、各電極部間は互
いに絶縁されている。各電極11a、11b、11c、
11dと対向する各電極部13a、13b、13c、1
3d、13eがそれぞれ一対一に対応するように圧電素
子3と基板4はあらかじめ密着ハンダ付けが行われてい
る。また基板4は図示しない信号処理回路に接続するた
めのコード部14を有し、その先端の端子部15は導体
露出部となっている。
【0013】保持部材としてのホルダ6は、圧電素子3
を保持するするとともに電気的に絶縁するためのもの
で、中央部には圧電素子3が収納される程度の大きさの
丸孔16が形成されている。ホルダ6は非導電性の難燃
性プラスチックで形成され、周辺部には3個の固定用の
孔17a、17b、17cが形成されるとともに、基板
4のコード部14用の逃げ部18が形成されている。
【0014】保持部材としてベースプレート7は、基板
4と圧電素子3を保持するもので、剛性があり、フラッ
トな形状となっている。ベースプレート7の中央部には
逃げ孔19が形成され、この逃げ孔19は、基板4のグ
ランド電極部13eとピンスティック2の突起2cが常
時安定的に接触するための孔である。また周辺部にはネ
ジ孔20a、20b、20cが形成されている。
【0015】保持部材としてのプレッシャプレート5
は、圧電素子3とフレキシブル基板4にピンスティック
2のフラット面2cを圧接し、保持するものであり、ピ
ンスティック2のフラット面2cの反対側の面2dを押
さえる。中央部には、ピンスティック2のポスト部2a
を逃がすための丸孔21が形成され、周辺部には3か所
に固定用孔22a、22b、22cが形成されている。
【0016】アイソレータ23a、23b、23cは、
圧電素子3の電極9側と出力端子面側(電極11a、1
1b、11c、11d側)とが短絡しないようにするた
めの絶縁部材であり、段付きの中空部材となっている。
アイソレータ23a、23b、23cは、中空ポスト部
24a、24b、24cとフランジ部25a、25b、
25cを有し、中空ポスト部24a、24b、24cは
プレッシャプレート5の固定用孔22a、22b、22
cを通過し、ホルダ6の孔17a、17b、17cに入
り込むようになっている。中空ポスト部24a、24
b、24cの長さは、プレッシャプレート5の厚さとホ
ルダ6の厚さの和より僅かに短くなっている。フランジ
部25a、25b、25cは、ネジ26a、26b、2
6cとプレッシャプレート5を電気的に絶縁するために
設けられてもので、ネジ26a、26b、26cが直接
プレッシャプレート5に接触しないようにしている。ア
イソレータ23a、23b、23cの孔24a、24
b、24cにはネジ25a、25b、25cが入り込む
ようになっている。
【0017】ネジ26a、26b、26cは、プレッシ
ャプレート5の孔22a、22b、22cに組み込まれ
たアイソレータ23a、23b、23cの孔24a、2
4b、24cに組み込まれ、プレッシャプレート5とベ
ースプレート7の間にピンスティック2と圧電素子3と
フレキシブル基板4とホルダ6とを挟持して、ベースプ
レート7のネジ孔20a、20b、20cにネジ止めさ
れる。このとき、中空ポスト部24a、24b、24c
の長さが、プレッシャプレート5の厚さとホルダ6の厚
さの和より僅かに短くなっているので、プレッシャプレ
ート5によりピンスティック2を加圧し、さらにピンス
ティック2により圧電素子3を加圧する。即ち、圧電素
子3に対して初期圧力を与えられる。
【0018】またネジ止めする場合のネジ締めトルク
は、3本のネジ26a、26b、26cで均一になって
おり、ピンスティック2に加えられる外力の最大値に対
して、圧電素子3の全域に対して均一に圧力が加わるよ
うな或る値に設定されており、バランスよくネジ止めさ
れる。
【0019】図4は第1の実施の形態のポインティング
ディバイスを示すブロック図である。同図において、前
述した基板4の電極部13a、13b、13c、13d
がアナログ/ディジタル(A/D)変換部31に接続さ
れ、A/D変換部31は加算部32、33に接続されて
いる。加算部32には電極部13a、13cからの出力
信号が入力され、加算部33には電極部13b、13d
からの出力信号が入力される。加算部32はy軸方向移
動量算出部34に接続され、加算部33はx軸方向移動
量算出部35に接続されている。移動量算出部34、3
5は電極部からの出力信号に基いてそれぞれ座標におけ
るカーソルの移動量を算出する。移動量算出部34、3
5の出力は、インタフェース36を介して外部の入力制
御装置37に送られる。
【0020】次に第1の実施の形態の動作をさらに図
5、図6にしたがって説明する。図5はタッチキャップ
の加圧方向を示す説明図、図6は出力信号の一例を示す
説明図である。
【0021】まず外力が加えられる接触子であるタッチ
キャップ8を目的とする方向へ押す。タッチキャップ8
が押されると、ピンスティック2を介して圧電素子3の
圧電セラミクス10が加圧される。図5に押される方向
を示す。図5ではA〜H方向が代表的に示してあるが、
押される方向は無論これだけに限らず、360度いずれ
の方向にも押され得るが、ここでは説明を簡単にするた
めに図に示す方向についてだけ説明する。
【0022】図5において、タッチキャップ8がA方向
に押されると、圧電セラミクス10の電極11aに対応
する部分が加圧され、この部分はプラス(+)電位に分
極しているので、図6に示すように、圧縮によりプラス
(+)の電位を発生させる。図6に示す波形は、圧電セ
ラミクス10からの信号をそのまま出力したものであ
り、プラス(+)の電位を発生した後、マイナス(−)
電位に下がっているが、これはタッチキャップ8を離す
と減圧されるので、その際逆電位が発生することによ
る。圧電セラミクス10は、力の変化に対してのみ電圧
が発生する自己起電力型素子である。電極11aに発生
した電圧は、基板4の端子15を介して図4に示すA/
D変換部31に送られる。
【0023】タッチキャップ8がA方向に押された場
合、圧電セラミクス10の電極11bに対応する部分は
減圧され、この部分はプラス(+)に分極されているの
で、減圧によりマイナス(−)の電位を発生する。その
後タッチキャップ8が解放されると、プラス(+)電位
が発生する。ここで発生した電圧は、上記と同様に、A
/D変換部へ送られる。
【0024】タッチキャップ8がA方向に押された場
合、圧電セラミクス10の電極11cに対応する部分は
減圧され、この部分はマイナス(−)に分極されている
ので、減圧によりプラス(+)の電位を発生する。その
後タッチキャップ8が解放されると、マイナス(−)電
位が発生する。ここで発生した電圧は、上記と同様に、
A/D変換部へ送られる。
【0025】またタッチキャップ8がA方向に押された
場合、圧電セラミクス10の電極11dに対応する部分
は加圧され、この部分はマイナス(−)に分極されてい
るので、加圧によりマイナス(−)の電位を発生する。
その後タッチキャップ8が解放されると、プラス(+)
電位が発生する。ここで発生した電圧は、上記と同様
に、A/D変換部へ送られる。
【0026】次に、タッチキャップ8がB方向に押され
た場合について説明する。圧電セラミクス10の電極1
1aに対応する部分は半分が加圧されてプラス(+)電
位を発生し、半分が減圧されてマイナス(−)の電位を
発生するので、電極11a内で電位が相殺され、結果的
に出力信号は0となる。圧電セラミクス10の電極11
bに対応する部分は全面的に減圧されてマイナス(−)
の電位を発生し、その出力は最大電位を示す。
【0027】また圧電セラミクス10の電極11cに対
応する部分は半分が減圧されてプラス(+)電位を発生
し、半分が加圧されてマイナス(−)の電位を発生する
ので、電極11c内で電位が相殺され、結果的に出力信
号は0となる。圧電セラミクス10の電極11dに対応
する部分は全面的に加圧されてマイナス(−)の電位を
発生し、その出力は最大電位を示す。
【0028】次に、タッチキャップ8がC方向に押され
た場合について説明する。圧電セラミクス10の電極1
1aに対応する部分は減圧されてマイナス(−)の電位
を発生する。圧電セラミクス10の電極11bに対応す
る部分も減圧されてマイナス(−)の電位を発生する。
圧電セラミクス10の電極11cに対応する部分は加圧
されてマイナス(−)の電位を発生する。また圧電セラ
ミクス10の電極11dに対応する部分は加圧されてマ
イナス(−)の電位を発生する。
【0029】次に、タッチキャップ8がD方向に押され
た場合について説明すると、圧電セラミクス10の電極
11aに対応する部分は全面的に減圧されてマイナス
(−)の電位を発生し、その出力は最大電位を示す。圧
電セラミクス10の電極11bに対応する部分は半分が
加圧されてプラス(+)電位を発生し、半分が減圧され
てマイナス(−)の電位を発生するので、電極11a内
で電位が相殺され、結果的に出力信号は0となる。
【0030】また圧電セラミクス10の電極11cに対
応する部分は全面的に加圧されてマイナス(−)の電位
を発生し、その出力は最大電位を示す。圧電セラミクス
10の電極11dに対応する部分は半分が減圧されてプ
ラス(+)電位を発生し、半分が加圧されてマイナス
(−)の電位を発生するので、電極11c内で電位が相
殺され、結果的に出力信号は0となる。
【0031】タッチキャップ8がE方向、F方向、G方
向、H方向に押された場合は、それぞれの電極11a、
11b、11c、11dの出力結果は、図6に示すよう
に、A方向、B方向、C方向、D方向に押した場合の出
力結果に対して対称の関係になる。
【0032】以上の各電極の出力結果の関係を次のマト
リクス表に示す。 なお表中、(+)はプラス電極、(−)はマイナス電極
を示す。
【0033】以上は8方向について説明したが、前述の
ように、これらの方向の中間的な方向にタッチキャップ
8が押される場合がある。ここで、例えばA方向とB方
向の中間方向に押された場合について説明する。圧電セ
ラミクス10の電極11aに対応する部分は、加圧面積
が減圧面積より大きいので、その差分のプラス(+)電
位が発生する。電極11bに対応する部分は減圧されて
マイナス(−)電位を発生し、その出力電圧は、A方向
加圧時とB方向加圧時の中間的な値となる。電極11c
に対応する部分は、減圧面積が加圧面積より大きいの
で、その差分のプラス(+)電位が発生する。また電極
11dに対応する部分は、加圧されてマイナス(−)電
位が発生し、その出力電圧は、A方向加圧時とB方向加
圧時の中間的な値となる。以上の出力結果を図7に示
す。図7はAとBの中間方向に押された場合の出力を示
す説明図である。
【0034】タッチキャップ8はさらにいろいろな方向
に押されることがあるが、基本的には、電極内の加圧部
分と減圧部分の差分で出力信号が発生し、タッチキャッ
プ8に対する押し付け力を一定とした場合、タッチキャ
ップ8がどの方向に押されても全電極の絶対値総和の電
位が一定となるように出力値が決まる。出力電位の極性
は、例えば、プラス、ゼロ、マイナス、ゼロ、プラス、
…と周期的に変化し、しかもその出力電圧は、図8に示
すように、押す方向に応じた連続的な出力信号として発
生する。なお図8は各電極の出力信号と押す方向の関係
を示すグラフである。
【0035】次に加圧力の大きさと電極の出力信号との
関係を説明する。図9は電極の出力信号と加圧力の関係
を示すグラフである。この図は、電極11cの出力信号
を示し、加圧方向は図5に示すF方向としている。図に
示すように、加圧力が小さいと出力値も小さく、加圧力
が大きいと出力値も大きい。また加圧を保持した場合
(タッチキャップ8を押し続けた場合)には出力値は0
となる。
【0036】またタッチキャップ8を押す力の大きさ
(加圧力)と押す際に発生する出力電圧の関係を図10
に示す。同図に示すように、出力電圧は、加圧力に対し
て、圧電セラミクス10の圧電出力定数と厚さの積を接
触面積で割った値を比例定数とする比例関係にある。
【0037】以上の説明から分かるように、タッチキャ
ップ8が押される方向の検出は、各電極11a、11
b、11c、11dの出力電圧の極性および大きさの比
から求めることができる。例えば、電極11a(または
11c)の出力と電極11b(または11d)の出力の
極性がともにプラスで比が1:1であれば、押された方
向は図8からC方向ということになる。
【0038】また加圧力の大きさは、各電極の出力電圧
の絶対値の総和で決定される。この場合、電極11aと
11cの出力を加算したものを図5に示すH、D方向、
即ちy方向の移動量とし、電極11bと11dの出力を
加算したものを図5に示すB、F方向、即ちx方向の移
動量とする。具体的に説明すると、各電極11a、11
b、11c、11dからの出力信号は、図4に示すA/
D変換部31へ入力されてそれぞれディジタル信号に変
換される。その後電極11a、11cの出力信号は加算
部32に入力し、電極11b、11dの出力信号は加算
部33に入力する。加算部32で電極11a、11cの
出力値を加算して、y軸方向移動量算出部34へ出力
し、加算部33で電極11b、11dの出力値を加算し
て、x軸方向移動量算出部35へ出力する。
【0039】y軸方向移動量算出部34では、y方向の
移動量を算出し、算出結果をインタフェース36を介し
て入力制御装置37へ送る。またx軸方向移動量算出部
35では、x方向の移動量を算出し、算出結果をインタ
フェース36を介して入力制御装置37へ送る。
【0040】以上説明したように第1の実施の形態によ
れば、圧電セラミクス10を使用し、加圧により発生す
る電圧を4等分割した電極により取出し、この出力電圧
に基いてカーソルの方向および移動量を検出するように
したので、外部から電力を供給しなくても検出でき、消
費電力を小さくすることが可能となる。特に携帯型の装
置においては充電間隔を広げることが可能となる。
【0041】また電極を4等分割して対角の電極の出力
を加算して移動量を算出するようにしたので、大きな出
力を得るという効果がある。さらに圧電セラミクス10
のグランド側電極9に接触するピンスティック2のフラ
ット面2bの表面粗さと平面度を小さくし、剛性を高く
し、導電性を持たせたことにより、圧電セラミクス10
の破損強度を高めることができるという効果が得られ
る。
【0042】次に第2の実施の形態を説明する。図11
は第2の実施の形態のポインティングディバイスを示す
分解斜視図である。第2の実施の形態のポインティング
ディバイスは、第1の実施の形態に対して、フレキシブ
ル基板と圧電セラミクスの取付位置を逆にしたものであ
る。
【0043】図11において、第2の実施の形態のポイ
ンティングディバイス41では、ピンスティック2の下
側にフレキシブル基板4を設け、その下側に圧電素子3
を配置するようにしている。フレキシブル基板4の下面
には4分割した電極13a、13b、13c、13dが
設けられ、これらの電極は圧電素子3の4分割電極11
a、11b、11c、11dに対向している。この状態
で基板4と圧電素子3がハンダ付け等により導電固定さ
れている。圧電素子3は前記実施の形態のものを逆さに
したものであり、その下面にはグランド電極9が露出さ
せてある。圧電素子3はホルダ6に保持され、グランド
電極9はベースプレート7に接触するようになってい
る。ベースプレート7の上面7aは、剛性が高く、導電
性があり、しかも平面度が小さく、表面粗さが小さくな
るようになっている。またホルダ6の上面にコード逃げ
部18が形成されている。なお第2の実施の形態では、
絶縁部材とピンスティック2の突起は除去され、ベース
プレート7の逃げ孔は形成されていない。その他の構成
は前記第1の実施の形態と同様である。
【0044】以上のように構成した第2の実施の形態に
おいても前記第1の実施の形態と同様の効果を奏する。
なお第2の実施の形態では、前記実施の形態に比較し
て、構造が簡単になる効果も有する。なお両実施の形態
において、圧電セラミクスの代わりにフィルム状の圧電
フィルムを用いてもよい。
【0045】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、円周方向に等分割され互いに異なる極性を有する分
割電極を片面に配設するとともに他面には共通電極を配
設し、加圧または減圧により電圧を発生する圧電体と、
前記圧電体に対向する円状の平面を有し、該平面の反対
側に棒状部材を有する操作部材と、前記圧電体の各分割
電極にそれぞれ対向する複数の電極を有し、該複数の電
極のそれぞれが配線された基板と、前記圧電体、操作部
材および基板を保持する保持部材とを有し、前記棒状部
材の傾きにより前記圧電体が加圧または減圧されて電圧
を発生し、該電圧の大きさ及び極性により座標の移動方
向及び移動量を決定するようにしたので、以下の効果を
奏する。即ち、操作部材の棒状部材に加えられた外力に
より、加圧箇所および減圧箇所が発生し、その加圧箇
所、減圧箇所には電圧が発生して、発生した電圧をそれ
ぞれの発生箇所に対応する電極から取り出し、取り出し
た電圧の大きさ及び極性により座標の移動方向及び移動
量を決定するようにしたので、座標の移動距離が長くて
も移動時間がかからず、位置決め精度がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態のポインティングディバイス
を示す分解斜視図である。
【図2】第1の実施の形態のポインティングディバイス
を示す斜視図である。
【図3】圧電素子を示す説明図である。
【図4】第1の実施の形態のポインティングディバイス
を示すブロック図である。
【図5】タッチキャップの加圧方向を示す説明図であ
る。
【図6】出力信号を示す説明図である。
【図7】中間方向の出力を示す説明図である。
【図8】各電極の出力信号と押す方向の関係を示すグラ
フである。
【図9】出力信号と加圧力の関係を示すグラフである。
【図10】押す力と出力電圧の関係を示すグラフであ
る。
【図11】第2の実施の形態のポインティングディバイ
スを示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 ポインティングディバイス 2 ピンスティック 3 圧電素子 4 フレキシブル基板 5 プレッシャプレート 6 ホルダ 7 ベースプレート 9 電極 10 圧電セラミクス 11a、11b、11c、11d 電極 13a、13b、13c、13d 電極部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射方向に等分割され互いに異なる極性
    を有する分割電極を片面に配設するとともに他面には共
    通電極を配設し、加圧または減圧により電圧を発生する
    圧電素子と、 前記圧電素子に対向する平面を有し、該平面の反対側に
    棒状部材を有する操作部材と、 前記圧電素子の各分割電極にそれぞれ対向する複数の電
    極を有し、該複数の電極のそれぞれが配線された基板
    と、 前記圧電素子、操作部材および基板を保持する保持部材
    とを有し、 前記棒状部材の傾きにより前記圧電素子が加圧または減
    圧されて電圧を発生し、該電圧の大きさ及び極性により
    座標の移動方向及び移動量を決定することを特徴とする
    座標入力装置。
  2. 【請求項2】 前記圧電素子は圧電セラミクスを含む請
    求項1記載の座標入力装置。
  3. 【請求項3】 前記保持部材は、前記圧電セラミックス
    に対して初期加圧する請求項2記載の座標入力装置。
  4. 【請求項4】 前記分割電極は4分割された電極であ
    り、このうち2個の電極はプラス分極され、残り2個の
    電極はマイナス分極され、対角の電極の分極極性を異な
    るようにした請求項1記載の座標入力装置。
  5. 【請求項5】 4分割電極のうち対角の電極からの出力
    信号を加算して信号処理を行う請求項4記載の座標入力
    装置。
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