JPH09235286A - チオファン誘導体の製造法 - Google Patents
チオファン誘導体の製造法Info
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- JPH09235286A JPH09235286A JP8340193A JP34019396A JPH09235286A JP H09235286 A JPH09235286 A JP H09235286A JP 8340193 A JP8340193 A JP 8340193A JP 34019396 A JP34019396 A JP 34019396A JP H09235286 A JPH09235286 A JP H09235286A
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- JP
- Japan
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- tetrahydrofuran
- carbon dioxide
- aromatic solvent
- thieno
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- Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ビオチン等の中間体としてチオファン誘導体の
工業的に有利な製造法を提供すること。 【解決手段】式(1)で示される化合物と、1,4−ジ
ハロゲノマグネシウムブタンとをテトラヒドロフランも
しくはテトラヒドロフランと芳香族系溶媒とからなる混
合溶媒中、3級アミンの存在下または非存在下に反応さ
せ、続いてこの反応マスを、あらかじめ二酸化炭素を溶
解させたテトラヒドロフランまたはテトラヒドロフラン
と芳香族系溶媒とからなる混合溶液に加え二酸化炭素と
反応させる化合物(2)の製造法およびこれを脱水する
化合物(3)の製造法。
工業的に有利な製造法を提供すること。 【解決手段】式(1)で示される化合物と、1,4−ジ
ハロゲノマグネシウムブタンとをテトラヒドロフランも
しくはテトラヒドロフランと芳香族系溶媒とからなる混
合溶媒中、3級アミンの存在下または非存在下に反応さ
せ、続いてこの反応マスを、あらかじめ二酸化炭素を溶
解させたテトラヒドロフランまたはテトラヒドロフラン
と芳香族系溶媒とからなる混合溶液に加え二酸化炭素と
反応させる化合物(2)の製造法およびこれを脱水する
化合物(3)の製造法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はチオファン誘導体の
製造法に関するものである。さらに詳しくはビオチン
(ビタミンH)の中間体として有用なチオファン誘導体
の製造法に関する。
製造法に関するものである。さらに詳しくはビオチン
(ビタミンH)の中間体として有用なチオファン誘導体
の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、チオファン誘導体の製造法とし
て、下記一般式(1)で示される4,6−ジベンジル−
1,5−ジオキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4
−d]イミダゾールと1,4−ジハロゲノブタンとを反
応させた溶液に二酸化炭素を吹き込み反応させる方法
(特開昭61−151194号公報)が知られている。
て、下記一般式(1)で示される4,6−ジベンジル−
1,5−ジオキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4
−d]イミダゾールと1,4−ジハロゲノブタンとを反
応させた溶液に二酸化炭素を吹き込み反応させる方法
(特開昭61−151194号公報)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法で
は副生物の生成量が増え、また反応マスの物性の面から
も、工業的製造法としては必ずしも満足できるものとは
言い難かった。
は副生物の生成量が増え、また反応マスの物性の面から
も、工業的製造法としては必ずしも満足できるものとは
言い難かった。
【0004】本発明の目的は、下記一般式(1)で示さ
れる4,6−ジ置換−1,5−ジオキソヘキサヒドロ−
1H−チエノ[3,4−d]イミダゾールと1,4−ジ
ハロゲノブタンとを反応させた中間体を、二酸化炭素と
反応させる際に副成物の生成を抑え、工業的に有利に収
率よく下記一般式(2)で示されるチオファン誘導体を
製造する方法を開発することにある。
れる4,6−ジ置換−1,5−ジオキソヘキサヒドロ−
1H−チエノ[3,4−d]イミダゾールと1,4−ジ
ハロゲノブタンとを反応させた中間体を、二酸化炭素と
反応させる際に副成物の生成を抑え、工業的に有利に収
率よく下記一般式(2)で示されるチオファン誘導体を
製造する方法を開発することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討した結果、本発明に至った。す
なわち、本発明は、一般式(1) (式中、Rは、アラルキル基またはアリル基であり、こ
こでアラルキル基またはアリル基はそれぞれアルキル
基、アルコキシル基、ニトロ基もしくはハロゲン原子で
置換されていてもよい。)で示される4,6−ジ置換−
1,5−ジオキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4
−d]イミダゾール(以下、チオファン誘導体(1)と
略す場合がある)と、1,4−ジハロゲノマグネシウム
ブタンとをテトラヒドロフランもしくはテトラヒドロフ
ランと芳香族系溶媒とからなる混合溶媒中、3級アミン
の存在下または非存在下に反応させ、続いてこの反応マ
スを、あらかじめ二酸化炭素を溶解させたテトラヒドロ
フランまたはテトラヒドロフランと芳香族系溶媒とから
なる混合溶液に加え二酸化炭素と反応させることを特徴
とする一般式(2) (式中、Rは、前記と同じ意味を表わす。)で示される
5−(4,6−ジ置換−1−ヒドロキシ−5−オキソヘ
キサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール
−1−イル)ペンタン酸(以下、チオファン誘導体
(2)と略す場合がある)の製造法、および得られたチ
オファン誘導体(2)を脱水することを特徴とする一般
式(3) (式中、Rは、前記と同じ意味を表わす。)で示される
5−(4,6−ジ置換−5−オキソヘキサヒドロ−1H
−チエノ[3,4−d]イミダゾール−1−イリデン)
ペンタン酸(以下、チオファン誘導体(3)と略す場合
がある)の製造法を提供するものである。上記で得られ
るチオファン誘導体(3)は、例えば特開昭61−15
1194号公報および特公昭63−8954号公報に記
載の方法に準じて、還元した後、酸性条件下に脱保護す
ることにより容易にビオチンとすることができる。
を解決するため鋭意検討した結果、本発明に至った。す
なわち、本発明は、一般式(1) (式中、Rは、アラルキル基またはアリル基であり、こ
こでアラルキル基またはアリル基はそれぞれアルキル
基、アルコキシル基、ニトロ基もしくはハロゲン原子で
置換されていてもよい。)で示される4,6−ジ置換−
1,5−ジオキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4
−d]イミダゾール(以下、チオファン誘導体(1)と
略す場合がある)と、1,4−ジハロゲノマグネシウム
ブタンとをテトラヒドロフランもしくはテトラヒドロフ
ランと芳香族系溶媒とからなる混合溶媒中、3級アミン
の存在下または非存在下に反応させ、続いてこの反応マ
スを、あらかじめ二酸化炭素を溶解させたテトラヒドロ
フランまたはテトラヒドロフランと芳香族系溶媒とから
なる混合溶液に加え二酸化炭素と反応させることを特徴
とする一般式(2) (式中、Rは、前記と同じ意味を表わす。)で示される
5−(4,6−ジ置換−1−ヒドロキシ−5−オキソヘ
キサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール
−1−イル)ペンタン酸(以下、チオファン誘導体
(2)と略す場合がある)の製造法、および得られたチ
オファン誘導体(2)を脱水することを特徴とする一般
式(3) (式中、Rは、前記と同じ意味を表わす。)で示される
5−(4,6−ジ置換−5−オキソヘキサヒドロ−1H
−チエノ[3,4−d]イミダゾール−1−イリデン)
ペンタン酸(以下、チオファン誘導体(3)と略す場合
がある)の製造法を提供するものである。上記で得られ
るチオファン誘導体(3)は、例えば特開昭61−15
1194号公報および特公昭63−8954号公報に記
載の方法に準じて、還元した後、酸性条件下に脱保護す
ることにより容易にビオチンとすることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の出発化合物であるチオファン誘導体
(1)は、光学活性体、ラセミ体のいずれを用いてもよ
い。光学活性体を用いれば目的化合物の光学活性体が得
られる。
する。本発明の出発化合物であるチオファン誘導体
(1)は、光学活性体、ラセミ体のいずれを用いてもよ
い。光学活性体を用いれば目的化合物の光学活性体が得
られる。
【0007】チオファン誘導体(1)からチオファン誘
導体(2)を得る反応は、1,4−ジクロロあるいはジ
ブロモ等のジハロゲノブタンと金属マグネシウムより調
整される1,4−ジハロゲノジマグネシウムブタンのテ
トラヒドロフラン溶液単独もしくは芳香属系溶媒との混
合溶媒に必要により3級アミンを加え、これに固体もし
くは、テトラヒドロフランまたはテトラヒドロフランと
芳香族系溶媒とからなる混合溶媒でスラリー状態もしく
は均一溶液状態とした化合物(1)を反応させ、次いで
この溶液をあらかじめテトラヒドロフランまたはテトラ
ヒドロフランと芳香族系溶媒とからなる混合溶媒に二酸
化炭素を溶解した溶液に、二酸化炭素とともに加え、反
応させ、さらに常法により反応溶液を水もしくは塩化ア
ンモニウム水等の水溶液に加えることにより行われる。
導体(2)を得る反応は、1,4−ジクロロあるいはジ
ブロモ等のジハロゲノブタンと金属マグネシウムより調
整される1,4−ジハロゲノジマグネシウムブタンのテ
トラヒドロフラン溶液単独もしくは芳香属系溶媒との混
合溶媒に必要により3級アミンを加え、これに固体もし
くは、テトラヒドロフランまたはテトラヒドロフランと
芳香族系溶媒とからなる混合溶媒でスラリー状態もしく
は均一溶液状態とした化合物(1)を反応させ、次いで
この溶液をあらかじめテトラヒドロフランまたはテトラ
ヒドロフランと芳香族系溶媒とからなる混合溶媒に二酸
化炭素を溶解した溶液に、二酸化炭素とともに加え、反
応させ、さらに常法により反応溶液を水もしくは塩化ア
ンモニウム水等の水溶液に加えることにより行われる。
【0008】チオファン誘導体(1)、(2)および
(3)で用いる保護基Rとしては、例えば、ベンジル
基、p−メトキシベンジル基、p−ニトロベンジル基、
p−ブロモベンジル基、p−クロロベンジル基、アリル
基等があげられ、特にベンジル基が好ましく用いられ
る。
(3)で用いる保護基Rとしては、例えば、ベンジル
基、p−メトキシベンジル基、p−ニトロベンジル基、
p−ブロモベンジル基、p−クロロベンジル基、アリル
基等があげられ、特にベンジル基が好ましく用いられ
る。
【0009】本発明では3級アミンを触媒として用いる
ことができ、かかる触媒としては、例えば、トリエチル
アミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジ
アミン、N,N,N’,N’−テトラエチルエチレンジ
アミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−
プロパンジアミン、N,N−ジメチルアニリン、1,8
−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン等があげられ、特
にN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン
が好ましく用いられる。 3級アミンを使用する場合そ
の使用量は、化合物(1)に対して、通常は0.000
1〜10モル当量倍、好ましくは0.01〜2当量倍で
ある。
ことができ、かかる触媒としては、例えば、トリエチル
アミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジ
アミン、N,N,N’,N’−テトラエチルエチレンジ
アミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−
プロパンジアミン、N,N−ジメチルアニリン、1,8
−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン等があげられ、特
にN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン
が好ましく用いられる。 3級アミンを使用する場合そ
の使用量は、化合物(1)に対して、通常は0.000
1〜10モル当量倍、好ましくは0.01〜2当量倍で
ある。
【0010】上記反応でテトラヒドロフランと混合して
用いる芳香族系溶媒としては、例えばベンゼン、トルエ
ン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、混合
キシレン、エチルベンゼン、クメン、シメン、トリメチ
ルベンゼン、アニソール等が挙げられるが、特にベンゼ
ン、トルエン、p−キシレン、o−キシレン、m−キシ
レン、混合キシレンが好ましく用いられる。芳香族系溶
媒を使用する場合、芳香族系溶媒とテトラヒドロフラン
との重量比(芳香族系溶媒/テトラヒドロフラン)は、
通常0.01〜0.5、好ましくは0.02〜0.25
の範囲である。使用量は特に限定されない。
用いる芳香族系溶媒としては、例えばベンゼン、トルエ
ン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、混合
キシレン、エチルベンゼン、クメン、シメン、トリメチ
ルベンゼン、アニソール等が挙げられるが、特にベンゼ
ン、トルエン、p−キシレン、o−キシレン、m−キシ
レン、混合キシレンが好ましく用いられる。芳香族系溶
媒を使用する場合、芳香族系溶媒とテトラヒドロフラン
との重量比(芳香族系溶媒/テトラヒドロフラン)は、
通常0.01〜0.5、好ましくは0.02〜0.25
の範囲である。使用量は特に限定されない。
【0011】上記反応に用いる二酸化炭素の使用量は、
チオファン誘導体(1)に対して通常、1〜20当量
倍、好ましくは3〜8当量倍である。
チオファン誘導体(1)に対して通常、1〜20当量
倍、好ましくは3〜8当量倍である。
【0012】上記反応の反応温度は、通常、−78〜1
0℃、好ましくは、−50〜−20℃の範囲である。上
記反応の終了後、チオファン誘導体(2)を単離する場
合には、反応溶液を水または塩化アンモニウム水等に加
え、芳香族系溶媒等で抽出し、溶媒を濃縮することによ
りチオファン誘導体(2)を得ることができる。上記反
応溶液を水等に加えるときの温度は通常、 0〜80℃程
度、好ましくは、 10〜50℃程度である。
0℃、好ましくは、−50〜−20℃の範囲である。上
記反応の終了後、チオファン誘導体(2)を単離する場
合には、反応溶液を水または塩化アンモニウム水等に加
え、芳香族系溶媒等で抽出し、溶媒を濃縮することによ
りチオファン誘導体(2)を得ることができる。上記反
応溶液を水等に加えるときの温度は通常、 0〜80℃程
度、好ましくは、 10〜50℃程度である。
【0013】チオファン誘導体(2)を脱水してチオフ
ァン誘導体(3)を得る反応は、チオファン誘導体
(2)を単離して行ってもよいが、通常、上記反応が終
了した後単離せずにそのまま通常、酸性条件下、加熱、
脱水することにより行われる。かかる脱水反応に用いる
溶媒は、前工程で用いたと同様の溶媒または、キシレ
ン、トルエン、ベンゼン等の芳香族系溶媒が挙げられ
る。触媒としては通常、酸性触媒が用いられ、かかる触
媒としては、硫酸、塩酸、酢酸、りん酸、臭化水素、p
−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンス
ルホン酸等通常の無機、有機酸が用いられる。その使用
量は、チオファン誘導体(2)に対し通常、0.01〜
6当量倍であり、好ましくは0.02〜0.3当量倍で
ある。 反応温度は通常、10〜120℃程度、好まし
くは、20〜100℃程度である。
ァン誘導体(3)を得る反応は、チオファン誘導体
(2)を単離して行ってもよいが、通常、上記反応が終
了した後単離せずにそのまま通常、酸性条件下、加熱、
脱水することにより行われる。かかる脱水反応に用いる
溶媒は、前工程で用いたと同様の溶媒または、キシレ
ン、トルエン、ベンゼン等の芳香族系溶媒が挙げられ
る。触媒としては通常、酸性触媒が用いられ、かかる触
媒としては、硫酸、塩酸、酢酸、りん酸、臭化水素、p
−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンス
ルホン酸等通常の無機、有機酸が用いられる。その使用
量は、チオファン誘導体(2)に対し通常、0.01〜
6当量倍であり、好ましくは0.02〜0.3当量倍で
ある。 反応温度は通常、10〜120℃程度、好まし
くは、20〜100℃程度である。
【0014】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、ビオチンの中
間体として有用なチオファン誘導体(2)およびチオフ
ァン誘導体(3)を工業的に有利に製造することができ
る。
間体として有用なチオファン誘導体(2)およびチオフ
ァン誘導体(3)を工業的に有利に製造することができ
る。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれにより限定されるものではな
い。
明するが、本発明はこれにより限定されるものではな
い。
【0016】(実施例1)マグネシウム6.9g、テト
ラヒドロフラン80gの懸濁液に1,4−ジクロロブタ
ン3g、次いでヨウ素0.1g、テトラヒドロフラン2
gからなる溶液を50℃で適下した。この溶液にテトラ
ヒドロフラン65gを加え、次いで1,4−ジクロロブ
タン14.2gを環流下適下し、適下終了後60〜65
℃で3時間撹拌した。この反応液を−25〜−20℃に
冷却したテトラヒドロフラン200g、トルエン23g
からなる溶液に同温で滴下した後、これに(3aS,6
aR)−4,6−ジベンジル−1,5−ジオキソヘキサ
ヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール2
5.4gを−35℃で加えた。これを−25〜−5℃に
冷却したテトラヒドロフランに炭酸ガス(1.5当量)
を吹き込んだ溶液に、炭酸ガス(3.5当量)の吹き込
みと同時に同温で滴下した。この反応液を15%硫酸中
に注加し、トルエン28gを加え、1時間撹拌した後、
水層を分離した。この溶液にトルエン160gを加え減
圧濃縮した。残渣に5%水酸化ナトリウムを加え、撹
拌、分液した後、水層にトルエンを加え30%硫酸でp
H6.5に調製し、分液した。有機層を濃縮し、5−
((3aS,6aR)−4,6−ジベンジル−5−オキ
ソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾ
ール−1−イリデン)ペンタン酸を油状物質として得
た。LC分析により純度換算したところ純収量は29.
5gであった。 これを2−プロパノールとヘキサンに
より再結晶することにより、融点84−85℃;[α]
D 20=236.2゜(C=1.0、メタノール)の物性
を示した。
ラヒドロフラン80gの懸濁液に1,4−ジクロロブタ
ン3g、次いでヨウ素0.1g、テトラヒドロフラン2
gからなる溶液を50℃で適下した。この溶液にテトラ
ヒドロフラン65gを加え、次いで1,4−ジクロロブ
タン14.2gを環流下適下し、適下終了後60〜65
℃で3時間撹拌した。この反応液を−25〜−20℃に
冷却したテトラヒドロフラン200g、トルエン23g
からなる溶液に同温で滴下した後、これに(3aS,6
aR)−4,6−ジベンジル−1,5−ジオキソヘキサ
ヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール2
5.4gを−35℃で加えた。これを−25〜−5℃に
冷却したテトラヒドロフランに炭酸ガス(1.5当量)
を吹き込んだ溶液に、炭酸ガス(3.5当量)の吹き込
みと同時に同温で滴下した。この反応液を15%硫酸中
に注加し、トルエン28gを加え、1時間撹拌した後、
水層を分離した。この溶液にトルエン160gを加え減
圧濃縮した。残渣に5%水酸化ナトリウムを加え、撹
拌、分液した後、水層にトルエンを加え30%硫酸でp
H6.5に調製し、分液した。有機層を濃縮し、5−
((3aS,6aR)−4,6−ジベンジル−5−オキ
ソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾ
ール−1−イリデン)ペンタン酸を油状物質として得
た。LC分析により純度換算したところ純収量は29.
5gであった。 これを2−プロパノールとヘキサンに
より再結晶することにより、融点84−85℃;[α]
D 20=236.2゜(C=1.0、メタノール)の物性
を示した。
【0017】(実施例2)実施例1の(3aS,6a
R)−4,6−ジベンジル−1,5−ジオキソヘキサヒ
ドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾールを加え
る温度を−25℃とした以外は実施例1と同様に反応お
よび後処理を行い、5−((3aS,6aR)−4,6
−ジベンジル−5−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ
[3,4−d]イミダゾール−1−イリデン)ペンタン
酸を油状物質として得た。LC分析により純度換算した
ところ純収量は28.5gであった。
R)−4,6−ジベンジル−1,5−ジオキソヘキサヒ
ドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾールを加え
る温度を−25℃とした以外は実施例1と同様に反応お
よび後処理を行い、5−((3aS,6aR)−4,6
−ジベンジル−5−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ
[3,4−d]イミダゾール−1−イリデン)ペンタン
酸を油状物質として得た。LC分析により純度換算した
ところ純収量は28.5gであった。
【0018】(実施例3)マグネシウム6.9g、テト
ラヒドロフラン80gの懸濁液に1,4−ジクロロブタ
ン3g、次いでヨウ素0.1g、テトラヒドロフラン2
gからなる溶液を50℃で適下した。この溶液にテトラ
ヒドロフラン65gを加え、次いで1,4−ジクロロブ
タン14.2gを環流下適下し、適下終了後60〜65
℃で3時間撹拌した。この反応液を−25〜−20℃に
冷却したテトラヒドロフラン200g、トルエン23g
からなる溶液に同温で滴下した後、これに(3aS,6
aR)−4,6−ジベンジル−1,5−ジオキソヘキサ
ヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール2
5.4gを−35℃で加えた。これを−25〜−5℃に
冷却したテトラヒドロフランに炭酸ガス(1.5当量)
を吹き込んだ溶液に、炭酸ガス(3.5当量)の吹き込
みと同時に同温で滴下した。反応後、選られた反応液を
室温で水中に注加した。次いでトルエン28gを加え1
時間攪拌した後、水層を分離し、有機層を濃縮し、5−
(4,6−ジベンジル−1−ヒドロキシ−5−オキソヘ
キサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール
−1−イル)ペンタン酸を油状物として得た。LC分析
により純度換算したところ純収量は30.8gであっ
た。
ラヒドロフラン80gの懸濁液に1,4−ジクロロブタ
ン3g、次いでヨウ素0.1g、テトラヒドロフラン2
gからなる溶液を50℃で適下した。この溶液にテトラ
ヒドロフラン65gを加え、次いで1,4−ジクロロブ
タン14.2gを環流下適下し、適下終了後60〜65
℃で3時間撹拌した。この反応液を−25〜−20℃に
冷却したテトラヒドロフラン200g、トルエン23g
からなる溶液に同温で滴下した後、これに(3aS,6
aR)−4,6−ジベンジル−1,5−ジオキソヘキサ
ヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール2
5.4gを−35℃で加えた。これを−25〜−5℃に
冷却したテトラヒドロフランに炭酸ガス(1.5当量)
を吹き込んだ溶液に、炭酸ガス(3.5当量)の吹き込
みと同時に同温で滴下した。反応後、選られた反応液を
室温で水中に注加した。次いでトルエン28gを加え1
時間攪拌した後、水層を分離し、有機層を濃縮し、5−
(4,6−ジベンジル−1−ヒドロキシ−5−オキソヘ
キサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール
−1−イル)ペンタン酸を油状物として得た。LC分析
により純度換算したところ純収量は30.8gであっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 寿也 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】一般式(1) (式中、Rは、アラルキル基またはアリル基であり、こ
こでアラルキル基またはアリル基はそれぞれアルキル
基、アルコキシル基、ニトロ基もしくはハロゲン原子で
置換されていてもよい。)で示される4,6−ジ置換−
1,5−ジオキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4
−d]イミダゾールと、1,4−ジハロゲノマグネシウ
ムブタンとをテトラヒドロフランもしくはテトラヒドロ
フランと芳香族系溶媒とからなる混合溶媒中、3級アミ
ンの存在下または非存在下に反応させ、続いてこの反応
マスを、あらかじめ二酸化炭素を溶解させたテトラヒド
ロフランまたはテトラヒドロフランと芳香族系溶媒とか
らなる混合溶液に加え二酸化炭素と反応させることを特
徴とする一般式(2) (式中、Rは、前記と同じ意味を表わす。)で示される
5−(4,6−ジ置換−1−ヒドロキシ−5−オキソヘ
キサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール
−1−イル)ペンタン酸の製造法。 - 【請求項2】一般式(1)で示される4,6−ジ置換−
1,5−ジオキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4
−d]イミダゾールと、1,4−ジハロゲノマグネシウ
ムブタンとをテトラヒドロフランもしくはテトラヒドロ
フランと芳香族系溶媒とからなる混合溶媒中、3級アミ
ンの存在下または非存在下に反応させ、続いてこの反応
マスを、あらかじめ二酸化炭素を溶解させたテトラヒド
ロフランまたはテトラヒドロフランと芳香族系溶媒とか
らなる混合溶液に加え、二酸化炭素と反応させて一般式
(2)で示される5−(4,6−ジ置換−1−ヒドロキ
シ−5−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−
d]イミダゾール−1−イル)ペンタン酸を得て、次い
でこれを脱水することを特徴とする一般式(3) (式中、Rは、前記と同じ意味を表わす。)で示される
5−(4,6−ジ置換−5−オキソヘキサヒドロ−1H
−チエノ[3,4−d]イミダゾール−1−イリデン)
ペンタン酸の製造法。 - 【請求項3】芳香族系溶媒が、ベンゼン、トルエン、o
−キシレン、m−キシレン、p−キシレンまたは混合キ
シレンであり、3級アミンがN,N,N’,N’−テト
ラメチルエチレンジアミンである請求項1または2に記
載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8340193A JPH09235286A (ja) | 1995-12-26 | 1996-12-19 | チオファン誘導体の製造法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7-338636 | 1995-12-26 | ||
JP33863695 | 1995-12-26 | ||
JP8340193A JPH09235286A (ja) | 1995-12-26 | 1996-12-19 | チオファン誘導体の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09235286A true JPH09235286A (ja) | 1997-09-09 |
Family
ID=26576153
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8340193A Pending JPH09235286A (ja) | 1995-12-26 | 1996-12-19 | チオファン誘導体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09235286A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102491908A (zh) * | 2011-12-16 | 2012-06-13 | 华东理工大学 | 一种生物素生产废水中手性胺的回收方法 |
-
1996
- 1996-12-19 JP JP8340193A patent/JPH09235286A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102491908A (zh) * | 2011-12-16 | 2012-06-13 | 华东理工大学 | 一种生物素生产废水中手性胺的回收方法 |
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