JPH09235144A - 半導体製造装置用材料及びその製造方法 - Google Patents

半導体製造装置用材料及びその製造方法

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JPH09235144A
JPH09235144A JP4362896A JP4362896A JPH09235144A JP H09235144 A JPH09235144 A JP H09235144A JP 4362896 A JP4362896 A JP 4362896A JP 4362896 A JP4362896 A JP 4362896A JP H09235144 A JPH09235144 A JP H09235144A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来より半導体製造装置用の材料として、高
純度石英ガラスが使用されているが、1200℃以上で
は軟化するため、このような高温域で半導体製品を製造
する装置の部品としては使用されていなかった。この石
英ガラスに耐熱性を付与するため、表面に耐熱性に優れ
た酸窒化ケイ素膜が形成された材料が開示されている
が、熱変形特性は余り改善されず、高温における熱安定
性も十分でなかった。また、加熱冷却の繰り返しにより
酸窒化ケイ素膜に剥離が発生し易かった。 【解決手段】 ケイ素と炭素を含む反応性ガスを用い、
900℃を超え、かつ1150℃未満の温度で不透明石
英ガラスに化学蒸着(CVD)処理を施してその表面に
緩衝膜を形成し、その後ケイ素と炭素とを含む反応性ガ
スを用い、1200℃以上の温度で前記緩衝膜が形成さ
れた前記不透明石英ガラスにCVD処理を施して緻密な
炭化ケイ素からなる保護膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体製造装置用材
料に関し、より詳細には石英ガラスを基材とし、半導体
製品を製造する装置の部品の形成に用いられる半導体製
造装置用材料及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】石英ガラスは、その純度が極めて高いも
のが存在し、高温での加熱下においてもガスの発生が少
ない等の特性を有することから、高純度を要求される半
導体製造装置の支持台、ルツボ、反応管等として盛んに
用いられている。しかしながら、その耐熱性は比較的低
く、1200℃以上の温度では熱変形が激しくなり、石
英ガラス単体ではその形状を維持することが困難であ
る。そのため、1200℃以上の高温で半導体製品を処
理する場合等においては、装置を構成する材料として石
英ガラス以外の材料を用いたり、あるいは他の耐熱性材
料部品を支持材として使用し、その内側に石英ガラス部
品を置く等の方法がとられている。
【0003】例えば、Siウエハに導電性を付与するた
めに不純物拡散を行う工程(以下、拡散工程と記す)で
は、Siウエハが1200〜1250℃程度の温度にな
るためSiウエハを支持するボート及びチューブ等の材
料として石英ガラスを使用すると、Siウエハとボート
及びチューブとの溶着が発生する。従って、前記融着を
防止するため、前記拡散工程では炭化ケイ素等の耐熱性
材料が用いられている。
【0004】また、Si単結晶を引き上げる際に、結晶
用原料の溶融液を入れる容器として、石英ガラス製の坩
堝が用いられている。しかし、溶融液の温度は1400
℃以上になるため、石英ガラス製坩堝は軟化し、石英ガ
ラス製坩堝単独では容器の形を維持することができな
い。そこで、前記石英ガラス製坩堝の外側に炭素製坩堝
を嵌合させることにより前記石英ガラス製坩堝を支持し
ている。しかしながら、現状では、単結晶引き上げ用坩
堝として石英ガラス以外に適当な材料を見い出せていな
い。例えば、耐熱性の高い炭素材からなる坩堝を溶融液
用の坩堝として使用した場合には、カーボンによる汚染
を避け難く、また引き上げたSi単結晶の純度も低くな
ってしまい、前記Si単結晶より得られるSiウエハの
ライフタイムも十分とは言い難かった。
【0005】特開平7−53242号公報には、石英ガ
ラスの耐熱性を改善するため、石英ガラスの表面に酸窒
化ケイ素膜を形成する方法が開示されている。すなわ
ち、前記公報には、アンモニアと炭化水素との混合ガス
中、又は固体カーボンが共存するアンモニアガス雰囲気
中に石英ガラスを配置して加熱処理することにより、前
記石英ガラス表面に耐熱性の高い酸窒化ケイ素膜を形成
することが記載されている。また、前記酸窒化ケイ素膜
の上に、さらにCVD法により窒化ケイ素膜をコーティ
ングすることも開示されている。
【0006】また、1200℃以下のCVD熱プロセス
において使用される石英ガラスにおいても次のような問
題がある。例えば、Siウエハ上にさらに高純度のSi
単結晶等をエピタキシャル成長させる工程(以下、Si
エピタキシ工程と記す)では、Siウエハ付近は900
℃〜1200℃程度ではあるが、Siウエハを支持する
サセプタに石英ガラスを使用する。この場合、Siウエ
ハ以外の部分にポリシリコン膜が生成し、このポリシリ
コン生成膜は熱サイクルにおける冷却時に石英ガラスと
の熱膨張係数の差により剥離を生じる。剥離したポリシ
リコンはSiウエハに付着し、欠陥の原因となる。従っ
て、ポリシリコンの付着を防止するため、Siエピタキ
シ工程においては、ポリシリコン生成膜と熱膨張係数が
ほぼ等しい炭化ケイ素をCVD処理でコーティングした
炭素材料が用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし前記特開平7−
53242号公報中にも記載されているように、前記方
法により得られた材料は酸窒化ケイ素膜が形成されてい
ない石英ガラス材料と比較して、1350℃での熱変形
量が約1/2に減少する程度で、やはり熱変形は大き
く、十分な耐熱性を有するとは言えないという課題があ
った。また、酸窒化ケイ素や窒化ケイ素自体の熱安定性
も十分ではないため、1200℃以上の高温領域におけ
る使用では変質や劣化が速いという課題もあった。
【0008】また、前記公報に記載された材料は、石英
ガラス、酸窒化ケイ素、及び窒化ケイ素の三者の熱膨張
係数の違いに起因して、加熱冷却の繰り返しにより膜の
剥離が発生し易いという課題もあり、長期使用や大型化
の妨げとなっていた。
【0009】また、前記1200℃以下のCVD熱プロ
セスにおいて使用される、炭化ケイ素をコーティングし
た炭素材のサセプタにおいても、コーティング層の炭化
ケイ素にピンボールが発生すると、基材である炭素材か
らガスや金属不純物が発生し、製品であるSiウエハを
汚染してしまい取り替えざるを得なくなるという課題も
あった。
【0010】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、石英ガラスのSiウエハに対する汚染が少ないと言
う特性を生かしつつ、耐熱性を向上させ、かつ石英ガラ
スとコーティング膜との熱膨張係数の違いに起因する該
コーティング膜の剥離を抑制することにより、1200
℃以上の高温領域で半導体製品を製造する装置の部品と
して使用し得る半導体製造装置用材料、並びに1200
℃以下のCVD熱プロセスにおけるサセプタ材等の半導
体製造装置用材料及びその製造方法を提供することを目
的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る半導体製造装置用材料は、不透明石英ガ
ラスからなる基材の上に多孔質の炭化ケイ素を含む緩衝
膜が形成され、該緩衝膜の上に緻密な炭化ケイ素からな
る保護膜が形成されていることを特徴としている。
【0012】上記構成の半導体製造装置用材料によれ
ば、基材として表面に凹凸があり、多孔質で表面近傍に
気孔を多く有する不透明石英ガラスが用いられており、
前記緩衝膜を構成する炭化ケイ素を含む材料がこの凹凸
(開気孔)や閉気孔の内部に入り込んでいるため、その
耐熱性を向上させることができるとともに、そのアンカ
ー効果により前記緩衝膜の剥離を防止することができ
る。また、前記緩衝膜の上に保護膜が形成され、該保護
膜は前記緩衝膜の内部に入り込んでおり、そのアンカー
効果により前記保護膜の剥離が防止されている。また、
前記保護膜は緻密で耐熱性や高温における機械的強度に
優れる炭化ケイ素からなるため、前記半導体製造装置用
材料の耐熱性や高温での機械的強度を改善することがで
きる。従って、従来石英ガラス単独では使用が困難だっ
た1200℃以上の高温領域で半導体製品を製造する装
置用材料、並びに1200℃以下のCVD熱プロセスに
おけるサセプタ材等の半導体製造装置用材料として使用
することができる。
【0013】また、本発明に係る半導体製造装置用材料
の製造方法は、ケイ素と炭素を含む反応性ガスを用い、
900℃を超え、かつ1150℃未満の温度で不透明石
英ガラスに化学蒸着(CVD)処理を施してその表面に
緩衝膜を形成し、その後ケイ素と炭素とを含む反応性ガ
スを用い、1200℃以上の温度で前記緩衝膜が形成さ
れた前記不透明石英ガラスにCVD処理を施して緻密な
炭化ケイ素からなる保護膜を形成することを特徴として
いる。
【0014】上記半導体製造装置用材料の製造方法によ
れば、凹凸があり、多孔質で表面近傍に気孔を多く有す
る不透明石英ガラスに、1150℃未満という低温でC
VD処理を施すため、前記CVD処理時の前記不透明石
英ガラスの熱変形を防止することができ、多孔質の緩衝
膜を形成することができる。また、上記CVD処理によ
り、前記不透明ガラスの凹凸(開気孔)部や閉気孔の内
部に前記緩衝膜を構成する材料を入り込ませることがで
き、これにより前記不透明石英ガラスの耐熱性を向上さ
せることができるとともに、そのアンカー効果により前
記緩衝膜の剥離の発生を防止することができる。さらに
前記緩衝膜の上に1200℃以上の高温で炭化ケイ素か
らなる保護膜を形成するため、緻密で耐熱性や高温にお
ける機械的強度に優れた保護膜を形成することができ
る。また、多孔質の前記緩衝膜の上に前記保護膜を形成
するため、該保護膜を構成する材料を前記緩衝膜の内部
に入り込ませ、そのアンカー効果により前記保護膜の剥
離を防止することができる。従って、上記製造方法によ
り、前記半導体製造装置用材料の耐熱性や高温での機械
的強度を改善することができ、従来石英ガラス単独では
使用が困難だった1200℃以上の高温領域で半導体製
品を製造する装置用材料、並びに1200℃以下のCV
D熱プロセスにおけるサセプタ材等の半導体製造装置用
材料として使用することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る半導体製造装
置用材料及びその製造方法の実施の形態を説明する。
【0016】まず、実施の形態に係る半導体製造装置用
材料の製造方法を説明する。本発明に係る半導体製造装
置用材料の基材として、透明石英ガラスよりも気孔を多
く含む不透明石英ガラスを使用する。通常、この不透明
石英ガラスは表面より0.5〜6mmの深さに至る凹凸
を有し、また表面より6mmの深さまで10〜1000
μm径の閉気孔を0.1〜20vol%程度含有する。
前記不透明石英ガラスは、半導体製造装置用の部品とし
て使用することを考慮すると、透明石英ガラスと同等の
高純度であることが好ましく、具体的にはアルミニウム
が10ppm以下、またアルミニウムを除く金属不純物
の総含有量が5ppm以下のものが好ましい。
【0017】この不透明石英ガラスに、ケイ素と炭素と
を含む反応性ガス雰囲気中、900℃を超え、かつ11
50℃未満の温度でCVD処理を施し、前記不透明石英
ガラス表面に炭化ケイ素を含む緩衝膜を形成する。ケイ
素と炭素とを含む反応性ガスとしては、例えば水素、シ
ラン、及びメタンの混合ガス、水素、ジクロルシラン、
及びメタンの混合ガス、水素、トリクロルシラン及びメ
タンの混合ガス、水素、四塩化シラン及びメタンの混合
ガス等が挙げられる。上記混合ガスのCVD反応によ
り、不透明石英ガラス表面の凹凸(開気孔)部分に、炭
化ケイ素を含む緩衝膜を析出させることができ、そのア
ンカー効果により前記緩衝膜の剥離の発生を防止するこ
とができる。また上記混合ガスは閉気孔の内部に浸透す
るので、前記閉気孔の内部まで上記炭化ケイ素を含む材
料を析出させることができ、表面部分への析出や閉気孔
内部への析出により不透明石英ガラスの表面付近を炭化
ケイ素を含む緩衝膜で覆い、耐熱性を向上させることが
できる。また、上記CVD処理の温度は1150℃未満
と低いので、不透明石英ガラスがCVD処理時の熱によ
り変形することはない。CVD処理時の温度が900℃
以下では炭化ケイ素が析出しにくく、他方CVD処理時
の温度が1150℃を超えると基材である不透明石英ガ
ラスが熱により変形する。
【0018】炭化ケイ素からなる緩衝膜の密度は2.8
g/cm3 以上3.1g/cm3 未満と小さく、多孔質
であるため、その上に保護膜を形成すると、該保護膜を
構成する材料が前記緩衝膜の内部に入り込み、そのアン
カー効果により前記保護膜の剥離を防止することができ
る。
【0019】次工程のCVD処理は1200℃以上で行
うため、前記CVD処理の際に不透明石英ガラスが熱変
形しないように耐熱性を付与することも、前記緩衝膜を
形成する目的の一つであり、上記観点から前記緩衝膜の
厚さは5μm以上が好ましいが、その厚さが200μm
以上になると、前記緩衝膜に割れが生じるため、前記緩
衝膜の厚さは200μm以下が好ましい。
【0020】CVD処理を施す際、上記混合ガスにさら
にアンモニアを添加すると、前記炭化ケイ素とともに窒
化ケイ素が析出し、両者を含む前記緩衝膜を形成するこ
とができる。窒化ケイ素は炭化ケイ素よりも熱膨張係数
が小さいため、前記緩衝膜の熱膨張係数を炭化ケイ素単
独の場合よりも小さくして、石英ガラスの熱膨張係数に
近づけることができ、前記緩衝膜の剥離をより有効に防
止することができる。同様にして、酸化ケイ素(SiO
2 )を含有する緩衝膜も形成することができるが、この
場合には、不透明石英ガラスをフッ素系ガス、例えばF
2 ガスで加熱処理し、表層をシリカゲル化すればよい。
このように、炭素及び水素以外の元素を含むガスを添加
することにより、種々の組成の緩衝膜を形成することが
でき、これにより前記緩衝膜の熱膨張係数を調整するこ
とができる。
【0021】さらに、前記緩衝膜を形成する際に、混合
ガスの組成やCVD処理の温度等を経時的に変化させ、
前記緩衝膜の材質を厚み方向に次第に変化させることも
可能である。すなわち、不透明石英ガラスに近い側に熱
膨張係数の小さい材質の緩衝膜を形成して石英ガラスと
の熱膨張係数の差を小さくし、他方前記保護膜に近づく
につれて熱膨張係数が次第に大きくなるようにその材質
を変化させ、前記保護膜を構成する炭化ケイ素との熱膨
張係数の差を小さくしておくことにより、前記保護膜の
剥離を防止することもできる。
【0022】上記方法により緩衝膜を形成した後、ケイ
素と炭素とを含む反応性ガスを用い、1200℃以上の
温度で前記緩衝膜が形成された前記不透明石英ガラスに
CVD処理を施し、前記緩衝膜の上に緻密な炭化ケイ素
からなる保護膜を形成する。ケイ素と炭素とを含む反応
性ガスとしては、例えば水素、シラン、及びメタンの混
合ガス、水素、ジクロルシラン、及びメタンの混合ガ
ス、水素、トリクロルシラン及びメタンの混合ガス、水
素、四塩化シラン及びメタンの混合ガス等が挙げられ
る。緻密な炭化ケイ素からなる前記保護膜を形成するた
めに、CVD処理の温度は1200℃以上が好ましい
が、不透明石英ガラスの耐熱性と形成する炭化ケイ素の
結晶性や密度等を考慮すると、1250〜1350℃が
より好ましい。形成される前記保護膜は緻密であり、そ
の結晶性も良好なので耐熱性に優れ、1200℃以上の
高温における機械的強度も大きい。
【0023】この保護膜は、前記半導体製造装置用材料
を1200℃より高温で長時間にわたり、繰り返し使用
することができるよう、十分な厚さを有する必要があ
り、前記観点からその厚さは50μm以上が好ましく、
100μm以上がより好ましい。また、その密度は3.
1〜3.2程度が好ましい。
【0024】上記製造方法により得られる半導体製造装
置用材料は、3層構造を有し、前記不透明石英ガラスの
上に前記緩衝膜が形成され、該緩衝膜の上に前記保護膜
が形成されている。
【0025】上記したように、前記緩衝膜及び保護膜は
下層に存在する前記不透明石英ガラスや前記緩衝膜より
剥離しにくく、また前記不透明石英ガラスがこれら耐熱
性の膜によりコーティングされているため耐熱性や機械
的強度に優れる。従って、本発明に係る半導体製造装置
用材料は不透明石英ガラス単独の場合と比べて耐熱性が
大幅に向上しており、1200℃以上の高温で使用して
も剥離等が生ずることはなく、例えばSiエピタキシ工
程で使用されるサセプタ、高温反応管、単結晶引き上げ
用の坩堝等、1200℃以上で使用される半導体製造装
置の部品として使用することができる。また、本発明に
係る半導体製造装置用材料は金属不純物濃度が30pp
b以下と高純度のコーティング膜が形成されているた
め、この半導体製造装置用材料を使用して半導体製品を
製造した場合、半導体製品が実質的に汚染されることは
ない。
【0026】また、たとえ保護膜及び緩衝膜のコーティ
ング膜にピンホールが発生し、基材の石英ガラスまでそ
のピンホールが貫通したとしても基材が炭素材ではな
く、石英ガラスであるため、炭素材のようにガス発生や
金属不純物の発生によって半導体製品が実質的に汚染さ
れることはない。
【0027】
【実施例及び比較例】以下、本発明に係る半導体製造装
置用材料及びその製造方法の実施例を説明する。
【0028】[実施例1及び比較例1〜3]実施例1の
場合の基材として、直径が100mm、厚さが5mmの
円板状不透明石英ガラスを、比較例1の場合の基材とし
て、同形状の透明石英ガラスを用いた。
【0029】これら基材を、1辺が6cmの正三角形の
頂点の位置に配置された炭化ケイ素等からなる針状の支
持部材の上に載置して、熱CVD装置の内部に入れ、ト
リクロルシランガスを1リットル/分、メタンガスを2
リットル/分、及び水素を50リットル/分の条件で流
し、前記基材に1050℃で1時間CVD処理を施し
た。該CVD処理により、前記2つの基材上に厚さが1
0μmの炭化ケイ素膜が形成された。なお、膜厚の測
定、及び膜の構造等の観察は下記のたわみ量の測定等を
行った後、前記基材を表面に垂直の方向に切断し、その
断面を顕微鏡で観察することにより行った。
【0030】前記顕微鏡観察により、いずれの場合に
も、形成された炭化ケイ素膜は多数の気孔を有している
ことが確認された。また、実施例1の場合、基材表面の
凹凸部、開気孔及び表面近傍の閉気孔の内部に、炭化ケ
イ素膜(緩衝膜)が形成されており、該緩衝膜と前記基
材との剥離は観察されなかった。一方、比較例1の場
合、形成された炭化ケイ素膜にき裂や基材との剥離が観
察された。また、実施例1の場合、上記CVD処理が施
された不透明石英ガラスの径方向のたわみ量は12μm
と小さかった。
【0031】次に、上記緩衝膜形成の場合と同様の熱C
VD装置、及び同じ組成のガスを用い、不透明石英ガラ
ス上に前記緩衝膜が形成された実施例1に係る材料に、
1250℃で3時間CVD処理を施し、炭化ケイ素膜
(保護膜)を形成した。また、比較例2に係る材料とし
て全くCVD処理による緩衝膜が形成されていない不透
明石英ガラスを用い、同様の条件で炭化ケイ素膜を形成
した。
【0032】その後、前記緩衝膜を形成した場合と同様
に、前記炭化ケイ素膜の膜厚と構造を観察したところ、
その厚さは120μmであり、気孔は有していないこと
がわかった。また実施例1の場合、形成した保護膜や該
保護膜の下層に存在する緩衝膜に剥離は観察されなかっ
たが、比較例2に係る材料では、形成した炭化ケイ素膜
に亀裂や剥離が観察された。上記CVD処理時に発生し
た実施例1に係る半導体製造装置用材料の径方向のたわ
み量は12μmと極めて小さかったのに対して、緩衝膜
が存在しない比較例2に係る材料では、たわみ量は70
0μmと大きくなってしまった。
【0033】次に、比較例3としてCVD処理による保
護膜が形成されていない不透明石英ガラス(比較例2と
同様)を採用し、比較例2に係る材料と実施例1に係る
半導体製造装置用材料を前記熱CVD装置に入れ、CV
D処理は施さず、単にアルゴン雰囲気中1300℃で2
時間加熱した。この結果、実施例1に係る半導体製造装
置用材料の径方向のたわみ量は20μmと小さかったの
に対し、比較例2に係る材料では、たわみ量は20mm
と極めて大きい値となってしまった。
【0034】[実施例2]不透明石英ガラス上に緩衝膜
を形成する際、トリクロルシランガス、メタンガス、及
び水素の他に、さらにメタンガスの1/4の流量でアン
モニアガスを流した以外は実施例1の場合と同じ条件で
半導体製造装置用材料を製造した。形成された前記緩衝
膜の厚さは12μm、保護膜の厚さは125μmであっ
た。前記緩衝膜は多孔質の炭化ケイ素の他に窒化ケイ素
が析出しており、保護膜を構成する炭化ケイ素に気孔は
観察されず、また、前記緩衝膜及び保護膜に剥離やき裂
は観察されなかった。製造された半導体製造装置用材料
のたわみ量は10μm以下であった。
【0035】次に、半導体製造装置用材料を前記熱CV
D装置に入れ、アルゴン雰囲気中1300℃で2時間加
熱したところ、そのたわみ量は15μmであった。
【0036】[実施例3〜8、及び比較例4〜5]緩衝
膜形成時のCVD処理を、900℃(比較例4)、95
0℃(実施例3)、1000℃(実施例4)、1100
℃(実施例5)、1130℃(実施例6)、1150℃
(比較例5)に変更した他は、実施例1の場合と同様の
条件で緩衝膜、及び保護膜を形成し、製造された半導体
製造装置用材料の緩衝膜の厚さ、及びアルゴン雰囲気中
1300℃で2時間加熱したときのたわみ量の測定を行
った。結果を下記の表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】上記表1に示した結果より明らかなよう
に、CVD処理が施されていない不透明石英ガラス(比
較例3)のたわみ量は20mmと極めて大きかったのに
対し、CVD処理の温度が900℃を超え、かつ115
0℃未満の場合(実施例3〜6)には、1300℃で2
時間加熱を行った場合にも、製造された半導体製造装置
用材料のたわみ量は50μm以下と極めて小さく、高温
領域での機械的強度が大幅に改善されていた。
フロントページの続き (72)発明者 岡本 王孝 佐賀県杵島郡江北町大字上小田2201番地 住友シチックス株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不透明石英ガラスからなる基材の上に多
    孔質の炭化ケイ素を含む緩衝膜が形成され、該緩衝膜の
    上に緻密な炭化ケイ素からなる保護膜が形成されている
    ことを特徴とする半導体製造装置用材料。
  2. 【請求項2】 ケイ素と炭素とを含む反応性ガスを用
    い、900℃を超え、かつ1150℃未満の温度で不透
    明石英ガラスに化学蒸着(CVD)処理を施してその表
    面に緩衝膜を形成し、その後ケイ素と炭素とを含む反応
    性ガスを用い、1200℃以上の温度で前記緩衝膜が形
    成された前記不透明石英ガラスにCVD処理を施して緻
    密な炭化ケイ素からなる保護膜を形成することを特徴と
    する半導体製造装置用材料の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000327478A (ja) * 1999-04-16 2000-11-28 Shinetsu Quartz Prod Co Ltd 石英ガラスるつぼ及び前記るつぼの製法
JP2011088775A (ja) * 2009-10-22 2011-05-06 Japan Siper Quarts Corp 複合ルツボ及びその製造方法

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