JPH09233605A - 電気車制御装置 - Google Patents

電気車制御装置

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JPH09233605A
JPH09233605A JP8036538A JP3653896A JPH09233605A JP H09233605 A JPH09233605 A JP H09233605A JP 8036538 A JP8036538 A JP 8036538A JP 3653896 A JP3653896 A JP 3653896A JP H09233605 A JPH09233605 A JP H09233605A
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JP
Japan
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idling
motor
frequency
current
inverter
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JP8036538A
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English (en)
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Shiroji Yamamoto
城二 山本
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空転頻度が高くなってもすべり周波数制御を
維持できるようにする。 【解決手段】 この発明の電気車制御装置は、駆動モー
タのすべり周波数制御を行う際、動輪の空転を検知した
時には空転頻度演算手段23が単位時間当りの空転発生
回数を演算し、この単位時間当りの空転発生回数が所定
値を超えれば変調率調整手段28がインバータの基本変
調率を低下させる。これによってすべり周波数制御にお
けるV/fの値を低減させ、モータの励磁を低減させて
励磁電流成分に対するモータ二次電流電流成分の比を大
きくし、すべり周波数制御による可制御範囲を拡大す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気車制御装置に関
し、特に可変電圧可変周波数インバータ(VVVFイン
バータ)により動輪駆動用のモータの駆動制御を行う電
気車制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来一般にVVVFインバータを用いて
動輪駆動用のモータの駆動制御を行う電気車制御装置で
は、図6に示す演算回路によってインバータの変調率A
Lを決定している。つまり、変調率ALを決定するに
は、インバータの目標出力であるモータ電流パターンI
cと、自インバータによって回転駆動するモータの回転
周波数(自軸回転周波数)fr1と、インバータの直流
入力電圧、つまりインバータに対する電源整流回路に設
置されているフィルタコンデンサの両端電圧Ecを入力
して演算を行う。まず、すべり周波数演算回路1でモー
タ電流パターンIcに基づいてすべり周波数fsを演算
する。このすべり周波数fsと自軸回転周波数fr1と
を加算器2において加算してインバータ周波数fINV を
得る。そして基本変調率演算回路3がこのインバータ周
波数fINV とフィルタコンデンサ電圧Ecとに基づいて
基本変調率を演算し、この基本変調率を変化率リミッタ
(DLIM)4に通して変化率の制限をかけ、最終的な
変調率ALを得ている。これによってインバータ周波数
fINV に応じた変調率ALが求められ、モータ電圧Vと
インバータ周波数fINV との比V/fが決定される。
【0003】ここで、モータの励磁電流IFと二次電流
ITとの関係は図3の簡易ベクトル図に示すものであ
る。そしてインバータですべり周波数制御を行う場合に
は、図3(a)に示すように、モータの一次電流IMを
モータ電流パターンIcに一致させるように制御する。
これは、通常、一次電流IMはトルク電流相当の二次電
流ITに近い値となっていて励磁電流IFに対して十分
大きいので、この励磁電流IF成分をおおむね無視する
ことができ、すべり周波数fsによって一次電流IMを
モータ電流パターンIcに追従させることによってトル
ク制御を行うことができるからである。
【0004】ところで、電気車の場合、特に雨天時には
レールがぬれて滑りやすくなっており、モータで駆動さ
れる動輪の空転が発生しやすい。そこで従来、空転時の
電流制御を図7に示すような制御回路によって行ってい
る。一般的な電気車では1車両当り4台のモータが設置
され、各モータが個別に動輪を駆動する構造にしている
が、ここでは説明の簡単化のために2台のモータ間での
空転制御について説明する。
【0005】自モータの回転周波数(自軸回転周波数)
fr1を変化率演算回路11に通して時間変化率dfr
/dtを演算し、比較器12においてこの変化率がある
セット値a0以上であると判定した時には、モータ電流
低減制御回路(1)13によって電流低減値(1)を発
生する。
【0006】また自軸回転周波数fr1と他モータの回
転周波数(他軸回転周波数)fr2とを減算器14に入
力して差速度Δfrを求め、これを比較器15によりあ
るセット値(ここでは、1.0Hzとしている)と比較
し、セット値以上の差が発生していればモータ電流低減
制御回路(2)16によって電流低減値(2)を発生す
る。
【0007】そして、基本モータ電流パターン発生回路
17が生成する基本モータ電流パターンに対して、減算
器18,19において電流低減値(1)、電流低減値
(2)それぞれを差引き、インバータの出力電流パター
ン、つまりモータ電流パターンIcを得るのである。
【0008】こうして空転発生を自軸回転周波数と他軸
回転周波数の差、また自軸回転周波数の変化率それぞれ
から判定し、空転発生と判定する時にそれぞれの電流低
減値(1),(2)によって基本電流パターンの電流を
低減させ、これをインバータの出力電流パターンIcと
することによってモータ電流を低減させて回転速度を低
下させ、再粘着させる制御を行うのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電気車制御装置では、次のような問題点があ
った。V/fをモータ特性に合わせて一定値のままにし
ておくと、大雨などのレール条件がきわめて悪い場合に
は、図3(b)に示すように励磁電流IFに対して一次
電流IM(つまり、インバータ出力電流)が接近したよ
うな小電流においても再空転を起してしまうことがあ
る。そして空転を検出して電流を低減させると、二次電
流ITの大きさが励磁電流IFの大きさに対して近い値
になり、一次電流IMを監視しながら電流パターンIc
に一致させるようにすべり周波数を制御しようとして
も、トルクに寄与する二次電流ITと一次電流IMとの
差及び角度が大きくなり、制御が効果的に行えない状態
になることがある。これは、励磁電流ITを決定するV
/f値を一定に保ったまますべり周波数fsだけを制御
しようとすると、一次電流IMが励磁電流IFに接近し
てくると、モータの励磁電流IFと二次電流ITとの合
成分であるインバータ出力電流(モータ一次電流)IM
を検出しながらすべり周波数fsを制御しようとしても
すべり周波数fsがほとんど0Hzにはりついた状態と
なって制御が効果的に行えなくなるためである。
【0010】加えて、空転を検出した場合、上記のよう
にインバータ出力電流を低減させることによって速やか
に再粘着させる制御を行うと、空転頻度が頻繁になって
くると電流を低減させている時間が長くなり、トータル
として加速力が低下し、特に大雨の時などに急勾配の路
線を走行していると、力行しているにもかかわらず減速
してしまうことがあるという問題点があった。
【0011】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、大雨のような悪い路線条件でも、すべ
り周波数による制御性を向上させ、再粘着制御が確実に
でき、しかも空転頻度が大きくなっても加速力を維持す
ることができる電気車制御装置を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、VV
VFインバータによって駆動モータのすべり周波数制御
を行う電気車制御装置において、インバータの基本変調
率を演算する基本変調率演算手段と、モータによって駆
動される動輪の空転を検知する空転検知手段と、空転検
知手段が検知する動輪の単位時間当りの空転発生回数を
演算する空転頻度演算手段と、空転頻度演算手段が演算
する単位時間当りの空転発生回数が所定値を超える時に
インバータの基本変調率を低下させる変調率調整手段と
を備えたものである。
【0013】この請求項1の発明の電気車制御装置で
は、駆動モータのすべり周波数制御を行う際、空転検知
手段がモータによって駆動される動輪の空転を検知した
時には空転頻度演算手段が単位時間当りの空転発生回数
を演算し、この単位時間当りの空転発生回数が所定値を
超えれば変調率調整手段がインバータの基本変調率を低
下させる。これによってすべり周波数制御におけるV/
fの値を低減させ、モータの励磁を低減させて励磁電流
成分に対するモータ二次電流電流成分の比を大きくし、
すべり周波数制御による可制御範囲を拡大する。
【0014】請求項2の発明は、請求項1の電気車制御
装置において、変調率調整手段が、単位時間当りの空転
発生回数に応じてインバータの基本変調率を多段階に変
更するようにしたものである。
【0015】この請求項2の発明の電気車制御装置で
は、変調率調整手段が単位時間当りの空転発生回数に応
じてインバータの基本変調率を多段階に変更させ、空転
頻度が高い時には基本変調率をさらに大きく低下させる
ようにして、すべり周波数制御による可制御範囲を拡大
すると共に、きめ細かな制御を行う。
【0016】請求項3の発明は、可変電圧可変周波数制
御インバータによって駆動モータのすべり周波数制御を
行う電気車制御装置において、基本モータ電流パターン
を発生する基本モータ電流パターン発生手段と、モータ
によって駆動される動輪の空転を検知する空転検知手段
と、空転検知手段が検知する動輪の単位時間当りの空転
発生回数を演算する空転頻度演算手段と、空転検知手段
が動輪の空転を検知する時に基本モータ電流パターンの
電流値を所定量低減させる第1のモータ電流低減制御手
段と、単位時間当りの空転発生回数が所定値を超える時
に第1のモータ電流低減制御手段の電流低減制御を停止
させる空転持続手段とを備えたものである。
【0017】この請求項3の発明の電気車制御装置で
は、空転検知手段でモータによって駆動される動輪の空
転を検知し、空転頻度演算手段によって動輪の単位時間
当りの空転発生回数を演算する。そして空転検知手段が
動輪の空転を検知する時に第1のモータ電流低減制御手
段が基本モータ電流パターンの電流値を所定量低減させ
る制御を行って動輪を再粘着させる。しかしながら、空
転頻度演算手段が演算する単位時間当りの空転発生回数
が所定値を超える時には、空転持続手段によって第1の
モータ電流低減制御手段の電流低減制御を停止させる。
【0018】単位時間当りの空転発生回数が増加する
と、空転検知の度にモータ電流パターンの電流を所定量
だけ低減させる制御を行えばトータルトルクが低減し、
大雨時の上り勾配の路線を走行するような状況では力行
モードでも減速してしまう恐れがあるが、この請求項3
の電気車制御装置のように空転頻度演算手段が演算する
単位時間当りの空転発生回数が所定値を超える時には、
空転持続手段によってモータ電流低減制御手段の電流低
減制御を停止させることによって空転を持続させ、トー
タルトルクを低減させないようにしてトータル加速力を
維持し、減速を防止する。
【0019】請求項4の発明は、請求項3の電気車制御
装置において、さらに、自モータの回転速度を検出し、
他軸を駆動する他モータとの速度差を演算する速度差演
算手段と、速度差演算手段が演算する速度差が所定値を
超えた時に、基本モータ電流パターンの電流値を自モー
タによって駆動される動輪が確実に再粘着できる大きさ
だけ電流低減させる第2のモータ電流低減制御手段を備
えたものである。
【0020】この請求項4の発明の電気車制御装置で
は、空転持続手段によって空転を維持させていれば自モ
ータの回転速度が上がり、粘着している他軸の動輪を駆
動する他モータの回転速度との間で大きな速度差が発生
するようになることがあるが、そのような場合には、第
2のモータ電流低減制御手段によって基本モータ電流パ
ターンの電流値を自モータによって駆動される動輪が確
実に再粘着できる大きさだけ電流低減させることによ
り、自モータで駆動されている動輪を確実に再粘着さ
せ、これによって悪い路線条件でもトータル加速力を失
うことなく、また基準速度を見失うこともないように制
御する。
【0021】請求項5の発明は、請求項3又は4の電気
車制御装置において、さらに、モータの速度の時間変化
率を演算する変化率演算手段と、変化率演算手段が演算
する速度の時間変化率が所定値より低下した時にインバ
ータの変調率低減制御を行う変調率低減制御手段とを備
えたものである。
【0022】この請求項5の発明の電気車制御装置で
は、空転状態から急激に空転速度が減少し、動輪の回転
速度が本来の粘着時の回転速度に一致する方向に向った
場合、変調率低減制御手段がインバータの変調率を低減
させることによってV/fの比を低減させ、すべり周波
数制御において周波数fのみが低下してV/fが急上昇
し、過励磁現象を引き起して過電流を発生するのを防止
する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳説する。本発明の電気車制御装置の第1の実
施の形態は、インバータにより駆動されるモータに接続
される動輪の空転頻度が多くなった場合、モータ電圧V
/インバータ周波数fINV の比V/fを低減させてすべ
り周波数制御を行うことにより、モータの励磁を低減さ
せて励磁電流IFに対するモータの二次電流成分ITの
比を大きくし、すべり周波数制御による可制御範囲を拡
大させることを特徴とするもので、図1に示す構成であ
る。
【0024】図1に示したように、第1の実施の形態の
電気車制御装置は、図6に示した従来例と同様に、自モ
ータの回転周波数(自軸回転周波数)fr1、モータ電
流パターンIc、インバータに対する直流側電圧である
フィルタコンデンサ電圧Ecを入力とし、モータ電流パ
ターンIcに基づいてすべり周波数fsを演算するすべ
り周波数演算回路1と、このすべり周波数演算回路1に
よって算出されたすべり周波数fsと自軸回転周波数f
r1とを加算してインバータ周波数fINV を出力する加
算器2と、このインバータ周波数fINV とフィルタコン
デンサ電圧Ecとに基づいて基本変調率を演算する基本
変調率演算回路3を備えている。
【0025】この第1の実施の形態の電気車制御装置は
また、モータ電流パターンIcとモータ励磁電流IFを
入力とし、モータ電流パターンIcを励磁電流IFで割
算する割算器21と、割算器21の出力Ic/IF(=
x)をセット値c(ここでは2.0にセットされてい
る)と比較してx<cの時に“1”を出力する比較器2
2を備え、さらに空転検知信号を入力として空転検知回
数をカウントするカウンタ23と、このカウンタ23が
カウントする所定時間当りの空転回数、例えば15秒ご
とのカウント値xをセット値c1(ここでは、2回/1
5秒にセットされている)、セット値c2(ここでは、
3回/15秒にセットされている)と比較して、c1≦
x≦c2の時に“1”を出力する比較器24と、カウン
ト値xをセット値c2と比較して、c2<xの時に
“1”を出力する比較器25と、ノッチ指令入力(ここ
では力行指令の時に“1”が入力される)と比較器22
の出力と、比較器24又は比較器25の出力との論理積
を演算するAND回路26,27と、これらのAND回
路26,27の出力の組合わせによって変調率係数kを
「1.0」、「0.95」、「0.9」のいずれかに切
替える係数切替スイッチ28を備えている。
【0026】さらに第1の実施の形態の電気車制御装置
は、基本変調率演算回路3の出力ALbと係数切替スイ
ッチ28が出力する変調率係数kとを掛算する掛算器2
9と、この掛算器29の出力の変化率に制限をかけて、
最終的な変調率ALを出力する従来と同様の変化率リミ
ッタ4を備えている。
【0027】次に、上記構成の電気車制御装置の動作に
ついて説明する。自軸回転周波数fr1とモータ電流パ
ターンIcとフィルタコンデンサ電圧Ecとを入力と
し、すべり周波数fsを求め、またインバータ周波数f
INV を求め、さらに基本変調率ALbを算出する処理は
図6に示した従来例と同様である。
【0028】そして基本変調率ALbの演算と共に、割
算器21においてモータ電流パターンIcを励磁電流I
Fで割算して比Ic/IFを求め、比較器22において
比Ic/IFをセット値c(=2.0)と比較し、セッ
ト値cよりも小さくなれば“1”をAND回路27,2
8の第1端子に与える。またノッチ指令がオン、つまり
力行時にAND回路27,28の第2端子に“1”を与
える。
【0029】さらに、カウンタ23の所定時間当りの空
転回数カウント値、つまり空転頻度xを比較器24,2
5においてセット値c1,c2と大小比較し、AND回
路27,28の第3端子に対して次の組合わせで“1”
又は“0”の値を与える。
【0030】 比較器24の出力 比較器25の出力 (1回/15秒)以下 0 0 (2〜3回/15秒)の範囲 1 0 (3回/15秒)より大 0 1 AND回路26の出力は係数切替スイッチ28の係数k
=1を選択する端子に、またAND回路27の出力は係
数k=2を選択する端子にそれぞれ与えられる。
【0031】したがって係数切替スイッチ28は、モー
タ電流パターンIcと励磁電流IFとの比Ic/IFが
セット値2.0よりも小さく、力行指令が与えられてい
ることを条件にして、空転頻度が1回/15秒以下では
係数k=1.0、2〜3回/15秒であればk=0.9
5、3回/15秒より大きければk=0.9を選択して
掛算器29に与えることになる。
【0032】掛算器29では、基本変調率演算回路3が
出力する基本変調率ALbに係数kを掛算し、k・AL
bを変化率リミッタ4に出力し、この変化率リミッタ4
で変化率に制限をかけ、変化率の制限を受けない時には
k・ALbの値がそのまま最終的な変調率ALとして出
力され、変化率の制限を受ける場合にはその制限値が最
終的な変調率ALとして出力されることになる。
【0033】こうして図2に示すように空転頻度に応じ
て基本変調率ALbに対する変調率係数kを切替えるこ
とにより、空転頻度が大きくなれば変調率の傾きを低減
させ、この結果、励磁電流が減少する。これによって図
3(b)と(c)との比較で明らかなように励磁電流I
Fが低減されたことで、励磁電流IFに対する二次電流
ITの比率が相対的に大きくなり、すべり周波数fsに
よる可制御範囲を拡大するのである。
【0034】次に、本発明の第2の実施の形態につい
て、図4に基づいて説明する。第2の実施の形態の電気
車制御装置は、路線条件の悪化で空転頻度が増加し、電
流を絞っている期間の比率が走行時間に対して大きくな
ってくるとトータルの加速力が低下するが、これを避け
るために、所定の条件下では再粘着制御から空転持続制
御に切替えることによって、空転頻度が高い路線条件で
も急な上り勾配を上がることができる程度のトータル加
速力を維持することを特徴とする。
【0035】図4に示した第2の実施の形態の電気車制
御装置は、図7に示した従来例と同様に、自軸回転周波
数fr1の入力に対して時間変化率dfr1/dtを演
算する変化率演算回路11と、この自軸回転周波数の時
間変化率dfr1/dtをセット値a0と比較する比較
器(1)12と、時間変化率が所定値を超えて大きくな
った時に空転発生と見なしてモータ電流低減を行うモー
タ電流低減制御回路(1)13を備え、また自軸回転周
波数fr1と他軸回転周波数fr2との差Δfrを求め
る減算器14と、この差速度Δfrをセット値b0と比
較する比較器(2)15と、差速度Δfrがセット値b
0を超える時に電流低減値(2)を出力するモータ電流
低減制御回路(2)16を備え、さらに、基本電流パタ
ーンを発生する基本電流パターン発生回路17と、減算
器18,19を備えている。
【0036】そして第2の実施の形態の電気車制御装置
はこれらの従来と同様の要素に加えて、さらに、空転検
知信号入力に対して空転発生回数をカウントするカウン
タ31と、このカウンタ31がカウントする空転頻度x
をセット値c(ここでは、3回/15秒にセットしてい
る)と比較し、空転頻度xがセット値cよりも高い時に
“1”を出力する比較器(3)32と、ノッチ指令入力
(力行指令で“1”)と比較器(3)32との論理積を
求め、力行モードでかつ空転頻度が高ければ“1”を出
力するAND回路33と、このAND回路33の出力に
所定の遅れ(ここでは30秒に設定している)を与える
遅れ時素回路34と、この遅れ時素回路34の出力に対
するシングルショットマルチバイプレータ(SS)35
を備えている。
【0037】加えて、自軸回転周波数fr1と他軸回転
周波数fr2との差速度Δfrを所定のセット値b1と
比較する別の比較器(4)36(この比較器(4)36
のセット値b1は、比較器(2)15のセット値b0に
比べて大きくとることによって空転判定感度を鈍くして
ある)と、この比較器(4)36の空転判定出力とシン
グルショットマルチバイプレータ35の出力との論理和
を求めるOR回路37と、OR回路37から“1”の出
力がある時にモータ電流低減値(3)を出力するモータ
電流低減制御回路(3)38と、前述のAND回路33
の出力が“1”か“0”かによってモータ電流低減制御
回路(2)16の電流低減値(2)とモータ電流低減制
御回路(3)38の電流低減値(3)とを切替える電流
低減パターン切替スイッチ39を備えている。
【0038】そして、減算器18において基本モータ電
流発生回路17からの基本モータ電流パターンに対して
電流低減パターン切替スイッチ39によって選択した電
流低減値(2)又は(3)を減算し、さらに減算器19
においてモータ電流低減制御回路(1)からの電流低減
値(1)を減算して、最終的なモータ電流パターンIc
として出力するようにしている。
【0039】この第2の実施の形態ではさらに、前述の
変化率演算回路11の求める時間変化率dfr1/dt
を所定のセット値a1と比較し、セット値a1よりも小
さくなった時に“1”を出力する比較器(5)40と、
ノッチオン(力行モード)の時に比較器(5)40から
“1”が与えられるとV/f低減指令を出力するAND
回路41と、V/f低減指令を受けてV/fの低減制御
を実行するV/f低減制御回路42を備えている。な
お、このV/f低減制御回路42には図1に示した変調
率低減制御回路が用いられる。
【0040】次に、上記構成の第2の実施の形態の電気
車制御装置の動作について説明する。まず従来と同様
に、空転が発生すると自軸回転周波数fr1が急激に上
昇するので、変化率演算回路11で求める時間変化率d
fr/dtが大きくなり、比較器(1)にセット値を超
える変化率が与えられると電流パターン低減指令を出力
し、モータ電流低減制御回路(1)は電流低減値(1)
を減算器19に出力する。
【0041】これと並行して、減算器14が求める自軸
回転周波数fr1と他軸回転周波数fr2との差速度Δ
frが所定のセット値b0(=1.0Hz)を超える
と、比較器(2)において空転発生と判定してモータ電
流低減制御回路(2)16に電流低減指令を与え、モー
タ電流低減制御回路(2)16は電流低減値(2)を電
流低減パターン切替スイッチ39の一方の入力端子
「0」側に出力する。
【0042】また空転検知入力をカウンタ31によって
カウントし、比較器(3)32で比較する空転頻度xが
セット値c(ここではc=3回/15秒にセットしてい
る)以上となれば、ノッチ指令が与えられていることを
条件にして、AND回路33は遅れ時素回路34と電流
低減パターン切替スイッチ39に対して“1”を出力す
る。
【0043】電流低減パターン切替スイッチ39では、
AND回路33から切替指令“1”を受けると、通常の
ポジションである「0」側から「1」側に切り替り、モ
ータ電流低減制御回路(3)側の電流低減値(3)を減
算器18に出力するようになる。
【0044】このモータ電流低減制御回路(3)38
は、OR回路37から“1”が出力される時に電流低減
値(3)を出力するものである。そしてOR回路37は
比較器(4)36の出力が“1”である時に“1”を出
力するのであるが、比較器(4)36のセット値b1
(=5.0Hz)は従来から用いられている比較器
(2)15のセット値b0(=1.0Hz)に対して大
きい値にセットされている。
【0045】したがって、カウンタ31が求める空転頻
度が3回/15秒以上になっている状態では、比較器
(4)36のより大きいセット値を差速度Δfrが超え
るまでは空転判定を行わなくして空転を持続させるよう
にし、差速度Δfrがこの大きなセット値を超えたとこ
ろで、基本電流パターンに対して電流低減値(3)によ
って基本モータ電流パターンを低減制御し、一度確実に
自軸の再粘着を図る。これによって、空転頻度が多い条
件時に再粘着のためのむだなトルク低減を抑制して平均
電流を増加させ、上り勾配を上がれる程度のトータル加
速力を維持するのである。
【0046】以上の制御による自軸(1軸)と他軸(2
軸)とのモータ回転周波数fr1,fr2、各電流パタ
ーンIc、変化率空転検知信号SL、差速度空転検知信
号Δfrの関係は図5に示すようになる。この図5では
1軸、2軸それぞれを個別に図4に示す電気車制御装置
によって電流低減制御を行った時のタイミングチャート
を示しており、例えば、タイミングt1には2軸の回転
周波数fr2の変化率Δfr2が所定のセット値を超え
たことで空転検知し、モータ電流低減制御回路(1)1
3が電流低減値(1)を出力して2軸側の基本電流パタ
ーンIc2の電流を低減させ、タイミングt2では1軸
の回転周波数fr1の変化率Δfr1が所定のセット値
を超えたので、電流低減値(1)によって1軸側の基本
電流パターンIc1の電流を低減させている。
【0047】またタイミングt4では1軸の空転をある
程度持続させ、1軸側の回転周波数fr1が2軸側の回
転周波数fr2を大きく上回り、速度差Δfrがセット
値5.0Hzを超えたことによって1軸のモータ電流パ
ターンIc1を電流低減値(2)によって低減させ、再
粘着させている。
【0048】なお、AND回路33の後段に遅れ時素回
路34とシングルショットマルチバイプレータ35を設
置することにより、空転頻度が高いが自軸と他軸との回
転周波数の速度差Δfrがそれほど大きくない場合で
も、設定されている遅れ時素(=30秒)が経過すれば
必ずモータ電流低減制御回路(3)38の電流低減値
(3)によって基本電流パターンの低減制御を行い、連
続空転状態から一度確実に再粘着させるようにしてい
る。
【0049】また電流低減制御においてノッチオフとな
れば、AND回路33の出力は“0”となり、電流低減
パターン切替スイッチ39は「0」側に復帰し、本制御
は解除される。
【0050】さらに、空転状態から路線条件などによっ
て急激に再粘着することがあるが、この時には負荷の急
増によってV/fのうちの周波数fだけが小さくなり、
結果としてV/fが大きくなり、過電流となることがあ
る。そこで第2の実施の形態の電気車制御装置では、こ
のような場合、ノッチオン、つまり力行モードにおいて
自軸回転周波数fr1の変化率dfr1/dt(この場
合、この値は負となっている)が比較器(5)において
所定のセット値よりも小さくなればAND回路41を通
してV/f低減指令をV/f低減制御回路42に出力
し、V/f低減制御回路42において第1の実施の形態
に示した変調率低減制御によってV/f低減制御を実行
させ、過電流を防止する。
【0051】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
駆動モータのすべり周波数制御を行う際、動輪の空転を
検知した時には単位時間当りの空転発生回数を演算し、
この単位時間当りの空転発生回数が所定値を超えればイ
ンバータの基本変調率を低下させるようにしているの
で、すべり周波数制御におけるV/fの値を低減させ、
モータの励磁を低減させて励磁電流成分に対するモータ
二次電流電流成分の比を大きくし、すべり周波数制御に
よる可制御範囲を拡大することができる。
【0052】請求項2の発明によれば、単位時間当りの
空転発生回数に応じてインバータの基本変調率を多段階
に変更するようにしているので、空転頻度が高い時には
基本変調率をさらに大きく低下させるようにして、すべ
り周波数制御による可制御範囲を拡大すると共に、きめ
細かな制御ができる。
【0053】請求項3の発明によれば、動輪の空転を検
知する時に基本モータ電流パターンの電流を所定量低減
させる制御を行って動輪を再粘着させる制御を行うと共
に、単位時間当りの空転発生回数が所定値を超える時に
はこの電流低減制御を停止させるようにしているので、
従来ではトータルトルクの現象で力行モードでも減速す
ることがあった空転が頻繁に発生する路線状況(例え
ば、大雨時の上り勾配の路線を走行するような状況)で
もトータル加速力を維持することができ、走行特性を向
上させることができる。
【0054】請求項4の発明によれば、空転持続手段に
よって空転を維持させていて自モータの回転速度が上が
り、粘着している他軸の動輪を駆動する他モータの回転
速度との間で大きな速度差が発生するようになった場
合、もう1つのモータ電流低減制御手段によって基本モ
ータ電流パターンの電流を自モータによって駆動される
動輪が確実に再粘着できる大きさだけ電流低減させるよ
うにしているので、悪い路線条件でもトータル加速力を
失うことなく、また基準速度を見失うこともないように
制御することができる。
【0055】請求項5の発明によれば、空転状態から急
激に空転速度が減少し、動輪の回転速度が本来の粘着時
の回転速度に一致する方向に向った場合、変調率低減制
御手段がインバータの変調率を低減させるようにしてい
るので、インバータの変調率を低減させることによって
V/fの比を低減させ、すべり周波数制御において周波
数fのみが低下してV/fが急上昇し、過励磁現象を引
き起して過電流を発生するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の回路ブロック図。
【図2】上記の実施の形態における変調率低減係数とイ
ンバータ周波数との関係を示すグラフ。
【図3】モータ一次電流IMとその二次電流成分IT、
励磁電流成分IFとの関係を示すグラフ。
【図4】本発明の第2の実施の形態の回路ブロック図。
【図5】上記の実施の形態によるモータ制御を示すタイ
ミングチャート。
【図6】従来例の回路ブロック図。
【図7】他の従来例の回路ブロック図。
【符号の説明】
1 すべり周波数演算回路 2 加算器 3 基本変調波演算回路 4 変化率リミッタ 11 変化率演算回路 12 比較器(1) 13 モータ電流低減制御回路(1) 14 減算器 15 比較器(2) 16 モータ電流低減制御回路(2) 17 基本モータ電流パターン発生回路 18 減算器 19 減算器 21 割算器 22 比較器 23 カウンタ 24 比較器 25 比較器 26 AND回路 27 AND回路 28 変調率低減係数切替スイッチ 29 掛算器 31 カウンタ 32 比較器(3) 33 AND回路 34 遅れ時素回路 35 シングルショットマルチバイブレータ 36 比較器(4) 37 OR回路 38 モータ電流低減制御回路(3) 39 電流低減パターン切替スイッチ 40 比較器(5) 41 AND回路 42 V/f低減制御回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可変電圧可変周波数制御インバータによ
    って駆動モータのすべり周波数制御を行う電気車制御装
    置において、 前記インバータの基本変調率を演算する基本変調率演算
    手段と、 前記モータによって駆動される動輪の空転を検知する空
    転検知手段と、 前記空転検知手段が検知する動輪の単位時間当りの空転
    発生回数を演算する空転頻度演算手段と、 前記空転頻度演算手段が演算する前記単位時間当りの空
    転発生回数が所定値を超える時に前記インバータの基本
    変調率を低下させる変調率調整手段とを備えて成る電気
    車制御装置。
  2. 【請求項2】 前記変調率調整手段が、前記単位時間当
    りの空転発生回数に応じて前記インバータの基本変調率
    を多段階に変更することを特徴とする請求項1記載の電
    気車制御装置。
  3. 【請求項3】 可変電圧可変周波数制御インバータによ
    って駆動モータのすべり周波数制御を行う電気車制御装
    置において、 基本モータ電流パターンを発生する基本モータ電流パタ
    ーン発生手段と、 前記モータによって駆動される動輪の空転を検知する空
    転検知手段と、 前記空転検知手段が検知する動輪の単位時間当りの空転
    発生回数を演算する空転頻度演算手段と、 前記空転検知手段が前記動輪の空転を検知する時に前記
    基本モータ電流パターンの電流値を所定量低減させる第
    1のモータ電流低減制御手段と、 前記単位時間当りの空転発生回数が所定値を超える時に
    前記第1のモータ電流低減制御手段の電流低減制御を停
    止させる空転持続手段とを備えて成る電気車制御装置。
  4. 【請求項4】 前記モータの回転速度を検出し、他軸を
    駆動する他モータとの速度差を演算する速度差演算手段
    と、 前記速度差演算手段が演算する速度差が所定値を超えた
    時に、前記基本モータ電流パターンの電流値を自モータ
    によって駆動される動輪が確実に再粘着できる大きさだ
    け電流低減させる第2のモータ電流低減制御手段を備え
    て成る請求項3記載の電気車制御装置。
  5. 【請求項5】 前記モータの速度の時間変化率を演算す
    る変化率演算手段と、 前記変化率演算手段が演算する前記速度の時間変化率が
    所定値より低下した時に前記インバータの変調率低減制
    御を行う変調率低減制御手段とを備えて成る請求項3又
    は4記載の電気車制御装置。
JP8036538A 1996-02-23 1996-02-23 電気車制御装置 Pending JPH09233605A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009112132A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Toyo Electric Mfg Co Ltd 電気車制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009112132A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Toyo Electric Mfg Co Ltd 電気車制御装置

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