JPH06245315A - インバータ装置の制御方法 - Google Patents

インバータ装置の制御方法

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JPH06245315A
JPH06245315A JP5650693A JP5650693A JPH06245315A JP H06245315 A JPH06245315 A JP H06245315A JP 5650693 A JP5650693 A JP 5650693A JP 5650693 A JP5650693 A JP 5650693A JP H06245315 A JPH06245315 A JP H06245315A
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JP
Japan
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current
output
inverter
control system
idling
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Application number
JP5650693A
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English (en)
Inventor
Takayuki Matsui
孝行 松井
Satoru Horie
堀江  哲
Hideji Saito
秀治 斉藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両の空転あるいは滑走の発生時、再粘着期
間においても電流制御系を高応答に動作させることがで
き、電車の加速性能を損なうことのないインバ−タ装置
の制御方法を提供することにある。 【構成】 交流電動機に可変電圧可変周波数の交流を供
給するインバータにより電車を駆動する交流電動機駆動
システムにおいて、前記インバータの出力電流を検出す
る手段と前記交流電動機の回転速度を検出する手段と前
記出力電流をその電流指令に一致させるように制御する
電流制御系を備え、この回転速度から前記電車の車輪と
レール間の空転あるいは滑走を検知し、この空転あるい
は滑走を検知した時に前記電流制御系を片極性のみに動
作させ、この電流制御系の出力に応じてインバ−タの出
力を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インバータにより電車
を駆動する交流電動機駆動システムにおいて、滑り易い
天候状態に電車の車輪とレール間に空転および滑走が発
生しても過電流を防止するインバータ装置の制御方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】インバータを用いた車両駆動システムで
は、雨天時、特に雨の降り初めに空転、滑走が発生しや
すい。空転が起こると、電動機の負荷が急激に軽くなる
ために回転数が増加する。また、インバータの出力電流
を制御する電流制御系は空転時にはインバータ周波数を
増加するように発散動作し、さらに電動機の回転数が大
きくなり、大空転が発生するという問題がある。この現
象は、電流制御系の応答が高いほど顕著であり、従来は
電流制御系の高応答化ができなかった。また、電流制御
系の応答が低いと、空転を抑制するために電流指令を絞
っても出力電流の追従性が悪く、再粘着制御の外乱にな
る問題があった。そこで、従来では電動機の回転数の変
化率から空転、滑走を検知し、電流制御系の動作を停止
あるいは切り離して、再粘着させる方法が提案されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術によれば、大空転の発生は防止できても、再粘着
させる期間中は電流制御系が動作できないので、架線電
圧の変動やインバータの出力周波数の変動による出力電
流の過大を防止できず、また、インバータ装置の保護装
置が動作してインバータによる運転が継続できず、その
結果として電車の加速性能を犠牲にせざるを得ない。特
に、雨天時には、空転と再粘着を繰り返すために、これ
が問題である。本発明の目的は、空転あるいは滑走の発
生時、再粘着期間においても電流制御系を高応答に動作
させることができるインバータ装置の制御方法を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的は、インバータ
の出力電流を制御する電流制御系の入力を空転滑走検知
信号によって片極性のみ通過させ、この電流制御系の出
力に応じてインバータの出力を制御することにより、達
成される。
【0005】
【作用】このように構成することにより、通常時には、
電流制御系はインバータの出力電流がその指令値に一致
するように、出力電流が小さい時にはインバータ出力周
波数を増加し、出力電流が大きい時にはインバータ出力
周波数を減少するように動作する。また、空転の発生時
には、電流制御系の入力は片極性のみに動作する。すな
わち、電流指令に対して出力電流が小さい時には動作せ
ず、出力電流が大きい時にはインバータの出力周波数を
減少するように動作する。この電流制御系の出力は空転
を抑制して再粘着させる動作と同じ極性である。その結
果、空転発生時においても電流制御系は安定に動作する
ことができ、電流制御系の応答を高く設定することがで
き、架線電圧の変動あるいはインバータ周波数の変化に
よる過電流を防止できる。滑走の発生時にも同様の効果
を得る。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。図1に、本発明の第一の実施例を示す。図1におい
て、1はパンダグラフ、2はPWMインバータ、3は車
輪を駆動する誘導電動機、4は電流検出器、5は速度検
出器、6は電流演算器、7は速度演算器、8は可変電圧
可変周波数制御器、9は空転滑走検出器、10はすべり
周波数指令器、11は電流調節器、12は切換器、13
はリミッタ、14、15、16は加算器を示す。本実施
例において、架線からパンタグラフ1を介してPWMイ
ンバータ2が直流を受電すると、PWMインバータ2は
直流電圧を交流電圧に変換し、交流電動機である誘導電
動機(同期電動機でも可)3に三相交流を供給する。誘
導電動機3の回転数は速度検出器5により検出され、速
度演算器7によりロータ周波数frに変換されて出力さ
れる。空転滑走検出器9は、ロータ周波数frに基づい
てレールと車輪踏面間に発生する空転及び滑走の発生を
検知して、すべり周波数指令器10と切換器12に空転
滑走検知信号WSDを出力する。すべり周波数指令器1
0は、空転滑走検知信号WSDがオフ状態では交流電動
機3に所定のトルクを発生させるのに必要なすべり周波
数指令fs*を加算器15に出力する。また、すべり周
波数指令器10は、空転滑走検知信号WSDがオン状態
では交流電動機3のトルクを低減することによってレー
ルと車輪踏面間に発生した空転及び滑走を防止して再粘
着を図るに必要なすべり周波数指令fs*を加算器15
に出力する。電流検出器4により検出された三相交流電
流iu,iv,iwは、電流演算器6によりインバータ
出力電流Imに変換されて加算器14に出力される。加
算器14は、電流指令Im*とインバータ出力電流Im
の偏差△Iを演算して切換器12とリミッタ13に出力
する。リミッタ13は電流偏差△Iの極性が正の時には
0を出力し、極性が負の時には電流偏差△Iを切換器1
2に出力する。切換器12は、空転滑走検知信号WSD
のオン,オフで接点を切り換えて、電流調節器11に出
力する。電流調節器11の出力信号△f*は加算器15
に入力される。加算器15はすべり周波数指令fs*と
電流調節器11の出力信号△f*を加算して加算器16
に出力する。加算器16は加算器15の出力とロータ周
波数frとを加算してインバータ周波数指令fiを演算
し、可変電圧可変周波数制御器8に出力する。可変電圧
可変周波数制御器8は、インバータ周波数指令fiに基
づいて、PWMインバータ2の出力電圧の大きさを制御
する変調率指令Vcを演算してPWMインバータ2に出
力する。
【0007】次に、本実施例の電流制御系の動作を図3
を参照して説明する。図3において、(a)は架線電圧
Esの変動を模擬したものであり、(b)は空転滑走検
出器9の出力である空転検知信号WSDであり、(c)
はすべり周波数指令器10の出力であるすべり周波数指
令fs*であり、(d)は電流指令I*であり、(e)
は(a),(b)の状態におけるインバータ出力電流I
mであり、(f)は加算器14において(d)の電流指
令I*から(e)のインバータ出力電流Imを減算した
偏差信号I*ーIm=ΔIであり、(g)は電流調節器
11の出力信号Δf*であり、(h)は切換器12の動
作状態である。通常、空転がなく粘着運転していると、
(b)に示す空転検知信号WSDはオフであり、(h)
に示す切換器12はaの状態にある。いま、電流指令I
*が加算器14に印加されていると、加算器14におい
て(d)の電流指令I*から(e)のインバータ出力電
流Imを減算し、(f)に示す偏差信号I*ーIm=Δ
Iが切換器12のaを介して電流調節器11に入力され
る。加算器15において(g)に示す電流調節器11の
出力信号Δf*と(c)のすべり周波数指令器10のす
べり周波数指令fs*が加算され、加算器16において
加算器15の出力とロータ周波数frとを加算してイン
バータ周波数指令fiを演算し、可変電圧可変周波数制
御器8に出力する。可変電圧可変周波数制御器8は、イ
ンバータ周波数指令fiに基づいて、PWMインバータ
2の出力電圧の大きさを制御する変調率指令Vcを演算
してPWMインバータ2に出力する。ところで、空転が
発生し、(b)に示す空転検知信号WSDがオンする
と、すべり周波数指令器10はすべり周波数指令fs*
を低減し、空転検知信号WSDがオフするまで、すべり
周波数指令fs*をゆっくりと増加して空転前の値まで
回復するように動作する。また、電流指令I*は、空転
検知信号WSDがオンすると、(d)に示すようにパタ
ーン化された信号を出力する。切換器12は、空転検知
信号WSDがオフすると同時に、bの状態に切り換わ
る。インバータ出力電流Imは、空転状態にあることか
ら、(e)に示すように急激に減少し、電流指令I*と
の偏差信号ΔIはリミッタ13を介して電流調節器11
に入力される。空転状態が発生した初期では偏差信号Δ
Iは(f)に示すように正の値を呈する。しかし、この
正の偏差信号ΔIは、リミッタ13において0値にカッ
トされ、電流制御系の発散を防止する。一方、電流指令
I*は、(d)に示すように低減した後ゆっくりと増加
して空転前の値まで回復するようにパターン化されてい
るので、その時の偏差信号ΔIは(f)に示すように負
の値を呈し、リミッタ13の特性にしたがった値が電流
調節器11に入力され、この結果、電流調節器11が動
作し、電流制御系としてインバータ出力電流Imを漸増
するように働き、空転を防止する。電流指令I*とイン
バータ出力電流Imが等しくなると、空転検知信号WS
Dがオフし、切換器12がaの状態に切り換わり、再粘
着制御に復帰する。このように、本実施例では、空転発
生時に電流制御系の発散を防止して、過電流を抑制す
る。
【0008】また、空転発生時つまり空転検知信号WS
Dがオンしている期間に、(a)に示す破線のような架
線電圧Esの変動があると、(e)に破線で示すような
過大な電流変動が発生する。従来の制御では、(g)に
示すように電流調節器11の出力を切り、電流制御系の
動作を停止し、同時に、これによるインバータ装置の破
損を防止する過電流保護の動作によってインバータの動
作を停止するようにしていた。本実施例では、架線電圧
Esの変動によりインバータ出力電流Imが過大にな
り、電流指令I*との偏差信号ΔIが著しく大きな負の
値を呈する。しかし、切換器12はbの状態にあり、こ
の時の偏差信号ΔIはリミッタ13の特性にしたがった
リミット値で電流調節器11に入力される。その結果、
架線電圧の変動によって過大な電流が流れようとする
と、電流調節器11は、(g)に示すようなすべり周波
数を減少させて出力電流の増加を抑制するように動作す
る。このように、本実施例は、電流制御系が発散して、
空転を増幅する方向の動作をリミッタ13により禁止
し、過電流を抑制する方向のみの動作を常に生かすよう
している。これにより、本実施例では、従来に比し、電
流制御系の応答を高く設定することができ、電流制御系
の応答特性を著しく向上させることができる。なお、本
実施例では、架線電圧の変動について説明したが、過大
な電流が流れようとする外乱に対しても同様に動作する
ことは云うまでもない。
【0009】図2に、本発明の第二の実施例を示す。図
1の第一の実施例と異なる点は、空転と滑走時の両方を
考慮して電流制御系を構成したことにある。図2におい
て、加算器15の出力は切換器18と極性反転器17に
出力される。極性反転器17は入力信号の極性を反転し
て切換器18に出力する。切換器18は、力行Pと回生
Bの運転指令に応じて切換器18の接点を切り換え、す
べり周波数指令を加算器16に出力する。このようにし
て、空転あるいは滑走を検知した時には、電流制御系を
出力電流が減少する方向に動作させる。そして、インバ
ータの出力周波数を力行時には空転状態にあることから
減少させ、回生時には滑走状態にあることから増加させ
る。本実施例では、力行および回生時の空転および滑走
に対して第一の実施例と同様の効果が得られる。
【0010】図4に、本発明の第三の実施例を示す。図
1の第一の実施例及び図2の第二の実施例と異なる点
は、交流電動機の制御に励磁電流とトルク電流を独立に
制御するベクトル制御を適用したことにある。PWMイ
ンバータ2は、直流電圧を可変電圧可変周波数の交流電
圧に変換し、交流電動機3に3相の交流電圧を供給す
る。そして、このPWMインバータ2は、座標変換器2
0から出力される出力電圧指令Vu*、Vv*、Vw*
と搬送波信号とを比較して作られるPWM信号演算器1
9からのオン、オフパルスにより制御される。座標変換
器20は、加算器26、27から出力される励磁電流成
分、トルク電流成分に対する出力電圧指令Vd**、V
q**と発振器22からの座標基準信号sinω1*
t、cosω1*tとにより、3相交流電圧指令Vu
*、Vv*、Vw*を演算し、これらの指令をPWM信
号演算器19に与える。速度検出器5からのロータ周波
数frは、加算器16と空転滑走検出器9に与えられ
る。また、電流検出器4は、PWMインバータ2の出力
電流iu、iv、iwを検出してその検出値を座標変換
器21に与える。座標変換器21は、座標基準信号si
nω1*t、cosω1*tに基づいて検出されたイン
バータ2の出力電流iu、iv、iwを回転磁界座標系
の励磁電流成分Id、トルク電流成分Iqに変換し、こ
れらの電流成分Id、Iqを電流制御器24に入力す
る。すべり周波数指令器10は、回転磁界座標系の励磁
電流指令Id*とトルク電流指令Iq*とからすべり周
波数指令fs*を演算し、加算器16に入力する。加算
器16は、ロータ周波数frとすべり周波数指令fs*
とを加算してインバータの出力周波数ω1*を演算し、
積分器23と電圧指令演算器25に出力する。積分器2
3は、出力周波数ω1*から座標基準信号ω1*tを演
算し、発振器22に出力する。電圧指令演算器25は、
出力周波数指令ω1*と、励磁電流指令Id*とトルク
電流指令Iq*と、定数として与えられる交流電動機3
に対する回路定数に基づいて、回転磁界座標系の電圧成
分指令Vd*、Vq*を演算し、加算器26、27に出
力する。加算器26、27は、この出力電圧指令演算器
25からの出力電圧指令Vd*、Vq*と電流制御器2
4からの出力電圧指令△Vd*、△Vq*をそれぞれ加
算し、励磁電流成分、トルク電流成分に対する出力電圧
指令Vd**、Vq**として座標変換器20に出力す
る。
【0011】電流制御器24は、図5に示すように、電
流調節器241、242と、加算器243、244と、
切換器12と、リミッタ13とを備えて構成される。そ
して、この電流制御器24は、励磁電流指令Id*、励
磁電流Id、トルク電流指令Iq*、トルク電流Iq及
び空転滑走検知信号WSDを入力とし、これらに基づい
て、回転磁界座標系の出力電圧指令△Vd*、△Vq*
を出力する。励磁電流指令Id*、励磁電流Idは、加
算器243に入力される。加算器243は、励磁電流指
令Id*と励磁電流Idの偏差を演算して電流調節器2
41に出力する。電流調節器241はこの偏差を0とす
るように、回転磁界座標系の電圧指令△Vd*を演算し
て出力する。トルク電流指令Iq*、トルク電流Iq
は、加算器244に入力されて、トルク電流指令Iq*
とトルク電流Iqの偏差が演算され、その偏差が切換器
12とリッミタ13に入力される。リッミタ13は、こ
の偏差の極性が負の場合のみ通過させる。この出力が切
換器12に入力される。切換器12は、空転滑走検知信
号WSDのオン、オフに応じて、切換器12の接点を切
り換えて、トルク電流の偏差△Iqを電流調節器242
に出力する。電流調節器242はトルク電流の偏差△I
qを0とするように、回転磁界座標系の電圧指令△Vq
*を演算して出力する。次に、本実施例による電流制御
系の動作を説明する。図4の本実施例の構成は、交流電
動機3の磁束とこれに直交するトルク電流成分を独立に
制御するベクトル制御であり、電車駆動用に使用するも
のである。このため、インバータ2の直流電源は、架線
よりパンタグラフ1を介して供給され、この架線の電圧
は、他の電車の力行、回生の動作のために、その電圧変
動が大きく、電流制御系の動作が過電流を抑制する上で
極めて重要である。そこで、本実施例は、通常時には、
切換器12のaの状態にあるが、空転あるいは滑走が発
生した場合には、空転滑走検知信号WSDにより切換器
12をbの状態に切り換え、トルク電流指令Iq*とト
ルク電流Iqの偏差△Iqをリミッタ13に入力する。
トルク電流指令Iq*は、図1の電流指令I*と同様に
パターン化されているので、空転あるいは滑走の発生時
には急減し、トルク電流の偏差△Iqが正の値を呈して
いる間は、リミッタ13によりこの偏差△Iqをカット
し、電流制御系の発散を防止する。そして、トルク電流
指令Iq*を漸増してトルク電流の偏差△Iqが負の値
を呈したとき、リミッタ13にしたがった値を電流調節
器242に入力し、トルク電流Iqが漸増するように制
御する。トルク電流指令Iq*とトルク電流Iqが等し
くなると、空転検知信号WSDがオフし、切換器12が
aの状態に切り換わり、再粘着制御に復帰する。このよ
うに、本実施例では、空転あるいは滑走が発生した場合
には、トルク電流制御系をトルクが低減するように制御
して過電流を抑制し、再粘着を図る。また、本実施例で
は、直流電圧の変動がトルク電流の変動に影響すること
に着目して、トルク電流制御系に対して、空転検知信号
WSDがオンの時には、図3において説明したと同様
に、リミッタ13によってトルク電流を絞る方向に対し
てのみ動作するようにしている。これにより、本実施例
では、従来に比し、電流制御系の応答を高く設定するこ
とができ、電流制御系の応答特性を著しく向上させるこ
とができる。
【0012】図6に、本発明の第四の実施例を示す。図
2の第二の実施例と異なる点は、リミッタ13を13a
と13bの2つ設けて、電流偏差の極性に対して電流制
御系の応答を異ならせるようにしたことである。リミッ
タ13bは、図2のリミッタ13と同じリミッタ特性を
有するが、リミッタ13aは、空転あるいは滑走を増幅
する側つまり電流指令I*とインバータ出力電流Imの
偏差ΔIが正の値を示す側のリミッタ特性を、従来の制
御系に比し、図示のように低く設定し、正常の粘着制御
時においても過電流抑制の応答を高める。本実施例によ
れば、正常時において電流指令I*を急激に増加したと
き、従来の制御系に比し、インバータ出力電流Imの応
答を素速く安定にすることができる。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、天候、路線の変化によ
るレールと車輪踏面の粘着係数の変化により、空転、滑
走が発生した場合でも、インバータの出力電流を制御す
る電流制御系を高応答に設定できるとともに、過電流を
有効に抑制することができ、また、電流制御系の動作を
継続できるので、インバータの過電流保護による動作停
止をなくし、併せて電車の加速性能を損なうことなく運
転することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を示す制御構成図。
【図2】本発明の第二の実施例を示す制御構成図。
【図3】本発明の電流制御系の動作を説明する特性図。
【図4】本発明の第三の実施例を示す制御構成図。
【図5】第三の実施例の電流制御系の制御構成図。
【図6】本発明の第四の実施例を示す制御構成図。
【符号の説明】
2 PWMインバータ 3 誘導電動機 4 電流検出器 5 速度検出器 8 可変電圧可変周波数制御器 9 空転滑走検出器 10 すべり周波数指令器 11 電流調節器 12 切換器 13 リミッタ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電動機に可変電圧可変周波数の交流
    を供給するインバータにより電車を駆動する交流電動機
    駆動システムにおいて、前記インバータの出力電流を検
    出する手段と前記交流電動機の回転速度を検出する手段
    と前記出力電流をその電流指令に一致させるように制御
    する電流制御系を備え、この回転速度から前記電車の車
    輪とレール間の空転あるいは滑走を検知し、この空転あ
    るいは滑走を検知した時に前記電流制御系を前記出力電
    流が減少する方向に動作させるようにしたことを特徴と
    するインバータ装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 交流電動機に可変電圧可変周波数の交流
    を供給するインバータにより電車を駆動する交流電動機
    駆動システムにおいて、前記インバータの出力電流を検
    出する手段と前記交流電動機の回転速度を検出する手段
    と前記出力電流をその電流指令に一致させるように制御
    する電流制御系を備え、この回転速度から前記電車の車
    輪とレール間の空転あるいは滑走を検知し、この空転あ
    るいは滑走を検知した時に前記電流制御系を片極性のみ
    に動作させるようにしたことを特徴とするインバータ装
    置の制御方法。
  3. 【請求項3】 交流電動機に可変電圧可変周波数の交流
    を供給するインバータにより電車を駆動する交流電動機
    駆動システムにおいて、前記インバータの出力電流を検
    出する手段と前記交流電動機の回転速度を検出する手段
    と前記出力電流をその電流指令に一致させるように制御
    する電流制御系を備え、この回転速度から前記電車の車
    輪とレール間の空転あるいは滑走を検知し、この空転あ
    るいは滑走を検知した時には前記電流制御系を前記出力
    電流が減少する方向に動作させると共に前記インバータ
    の出力周波数を力行時には減少させ、回生時には増加さ
    せるようにしたことを特徴とするインバータ装置の制御
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかにお
    いて、前記電流制御系の応答特性を、前記電流制御系の
    入力偏差の極性に対して異ならせるようにしたことを特
    徴とする交流電動機駆動システム。
JP5650693A 1993-02-22 1993-02-22 インバータ装置の制御方法 Pending JPH06245315A (ja)

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