JPH09232347A - Icチップの封止方法 - Google Patents

Icチップの封止方法

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JPH09232347A
JPH09232347A JP3482096A JP3482096A JPH09232347A JP H09232347 A JPH09232347 A JP H09232347A JP 3482096 A JP3482096 A JP 3482096A JP 3482096 A JP3482096 A JP 3482096A JP H09232347 A JPH09232347 A JP H09232347A
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浩平 圓地
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朗 壁下
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    • H01L2224/92Specific sequence of method steps
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    • H01L2224/9212Sequential connecting processes
    • H01L2224/92122Sequential connecting processes the first connecting process involving a bump connector
    • H01L2224/92125Sequential connecting processes the first connecting process involving a bump connector the second connecting process involving a layer connector

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  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ICチップの上面への封止剤のはみ出しや接続
部隙間への気泡巻き込み等の不都合を生じることなく、
高能率で封止効果を達成できるICチップの封止方法を
提供する。 【解決手段】基板3を水平面に対して所定角度αをもっ
て傾斜させ、基板3の傾斜方向に対しほぼ直角方向に上
辺と下辺とが位置するようにICチップ2を配置した状
態で、ディスペンスノズル1をICチップ2の上辺に沿
って相対的に移動させながら、ICチップ2と基板3と
の間の隙間に、前記上辺に沿った隙間口から粘着液状態
の封止剤6を吐出供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IC実装における
フリップチップ実装工程およびMCM実装工程に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、IC実装におけるフリップチップ
実装工程およびMCM(マルチチップモジュール)実装
工程での、封止工程は大きく分けて、2種類の方法があ
る。
【0003】第1の方法はICチップ装着後、封止を行
う方法として一般的に行われているもので、図5
(a)、(b)に示す方法である。この方法は、ICチ
ップ2がフリップチップ(出力端子が突起上にバンプ付
けされたICチップを直接基板の端子に接続する方法)
されたIC基板3をステージ4上に水平に置き、ディス
ペンスノズル1をその出口断面が基板と平行になるよう
に配置し、例えば移動軌跡Lのように、ノズル1をIC
チップ2の面上を移動させ封止剤6を塗布してICチッ
プ2の全面を覆うもので、側面部からの封止剤6の入り
込みにより封止が行なわれる。ディスペンスノズル1と
しては、手動方式、エアー圧力またはピストンポンプま
たは電動回転スクリューの圧力で容器内部の封止剤6を
容器の出力部に送り、針状のノズルの先端から封止剤6
を吐出するものが使用される。
【0004】第2の方法は、図6に示すように、基板3
上に封止剤を塗らずにフリップチップされたICチップ
2の側面外側からディスペンスノズル1を、ICチップ
2及び基板3に触れず、かつ、ICチップ2から側方へ
の所定距離9及びIC基板3から上方への所定距離10
(ICチップの隙間7よりも大きく、ICチップの厚み
+ICチップの隙間の合計距離8よりも小さい距離)を
保って移動しながら、吐出した封止剤6をICチップ2
の外側面全周に塗布することにより、封止剤6の濡れ性
だけで、隙間7に封止剤6を入り込ませるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来の
第1の方法では、封止剤6がICチップ2の上面をも覆
っていることから、ICチップ2の放熱が要求された場
合でも、直接放熱板に取り付けることができず、またI
Cチップ2の厚みが大となって、厚み方向に制約を受け
た場合、使用出来なくなる。
【0006】また、従来の第2の方法では、粘度が高い
封止剤6の場合、その濡れ性だけによってICチップ2
のバンプ接続部の隙間7に封止剤6がスムースに入り込
むことができず、また気泡を巻き込む状態となり、封止
工程の後の工程に高温(90〜100°C)プロセスが
ある場合、バンプ接続部が気泡の膨張による圧力に圧迫
されて接続不良になるケースが多い。
【0007】本発明は、上記のような従来の問題点を解
消し、ICチップ面上への封止剤のはみ出しや接続部隙
間への気泡巻き込み等の不都合を伴うことなく、的確に
封止効果を達成できるICチップの封止方法を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本願の第1発明のICチップ封止方法は、四角形状
のICチップを基板上に装着した後、ICチップと基板
との間の隙間を封止剤で封止する方法において、基板を
水平面に対して所定角度をもって傾斜させ、基板の傾斜
方向に対しほぼ直角方向に上辺と下辺とが位置するよう
にICチップを配置した状態で、ディスペンスノズルを
ICチップの上辺に沿って相対的に移動させながら、I
Cチップと基板との間の隙間に、前記上辺に沿った隙間
口から粘着液状態の封止剤を吐出供給し、ディスペンス
ノズルの上記移動を1回又は繰り返して、ICチップと
基板との間に粘着液状態の封止剤が充填され、ICチッ
プの下辺に沿った隙間口から、前記封止剤が露出する状
態になるまで、粘着液状態の封止剤を吐出供給するよう
にしたものである。
【0009】上記の目的を達成するため、本願の第2発
明のICチップ封止方法は、四角形状のICチップを基
板上に装着した後、ICチップと基板との間の隙間を封
止剤で封止する方法において、基板を水平面に対して所
定角度をもって傾斜させ、基板の傾斜方向に対しほぼ直
角方向に上辺と下辺とが位置するようにICチップを配
置した状態で、ディスペンスノズルをICチップの上辺
に沿って相対的に移動させながら、ICチップと基板と
の間の隙間に、前記上辺に沿った隙間口から粘着液状態
の封止剤を吐出供給し、次いで基板を180°回転さ
せ、ICチップの元の下辺を前記上辺位置に位置させた
状態で上記と同様に粘着液状態の封止剤を吐出供給する
ことを特徴とするものである。
【0010】上記の目的を達成するため、本願の第3発
明のICチップ封止方法は、四角形状のICチップを基
板上に装着した後、ICチップと基板との間の隙間を封
止剤で封止する方法において、基板を水平面に対して所
定角度をもって傾斜させ、基板の傾斜方向に対しほぼ直
角方向に上辺と下辺とが位置するようにICチップを配
置した状態で、ディスペンスノズルをICチップの上辺
に沿って相対的に移動させながら、ICチップと基板と
の間の隙間に、前記上辺に沿った隙間口から粘着液状態
の封止剤を吐出供給し、次いで順次基板を回転させ、I
Cチップの元の下辺、左辺、右辺のそれぞれを前記上辺
位置に位置させた状態で上記と同様にディスペンスノズ
ルから粘着液状態の封止剤を吐出供給することを特徴と
するものである。
【0011】上記の目的を達成するため、本願の第4発
明のICチップ封止方法は、四角形状のICチップを基
板上に装着した後、ICチップと基板との間の隙間を封
止剤で封止する方法において、基板を水平面に対して所
定角度をもって傾斜させ、基板の傾斜方向の基準線に対
し、ほぼ45°づつ傾斜するように上左辺と上右辺とが
位置するようにICチップを配置した状態で、ディスペ
ンスノズルをICチップの上左辺及び上右辺に沿って相
対的に移動させながら、ICチップと基板との間の隙間
に、前記上左辺及び上右辺に沿った隙間口から粘着液状
態の封止剤を吐出供給することを特徴とするものであ
る。
【0012】上記の目的を達成するため、本願の第5発
明のICチップ封止方法は、四角形状のICチップを基
板上に装着した後、ICチップと基板との間の隙間を封
止剤で封止する方法において、基板を水平面に対して所
定角度をもって傾斜させ、基板の傾斜方向の基準線に対
し、ほぼ45°づつ傾斜するように上左辺と上右辺とが
位置するようにICチップを配置した状態で、ディスペ
ンスノズルをICチップの上左辺及び上右辺に沿って相
対的に移動させながら、ICチップと基板との間の隙間
に、前記上左辺及び上右辺に沿った隙間口から粘着液状
態の封止剤を吐出供給し、次いで基板を180°回転さ
せて、ICチップの元の下右辺及び下左辺を前記上左辺
及び上右辺に位置させた状態で上記と同様ディスペンス
ノズルから粘着液状態の封止剤を吐出供給することを特
徴とするものである。
【0013】上記各発明においては、基板を水平面に対
する基板の傾斜角は5°〜30°の範囲の角度とするこ
と、基板を高温状態のステージ上に配置することが望ま
しい。
【0014】本願の第1発明によれば、基板を水平面に
対して所定角度をもって傾斜させ、基板の傾斜方向に対
しほぼ直角方向に上辺と下辺とが位置するようにICチ
ップを配置した状態で、ディスペンスノズルをICチッ
プの上辺に沿って相対的に移動させながら、ICチップ
と基板との間の隙間に、前記上辺に沿った隙間口から粘
着液状態の封止剤を吐出供給し、ディスペンスノズルの
上記移動を繰り返して、ICチップと基板との間に粘着
液状態の封止剤が充填され、ICチップの下辺に沿った
隙間口から、前記封止剤が露出する状態になるまで、粘
着液状態の封止剤を吐出供給することにより、即ち、I
C基板を水平面に対して傾斜して設置し、ICチップの
上辺に沿ってノズルを移動しながら封止剤を吐出して線
引き塗布を行うので、封止剤がその濡れ性だけでなく、
さらに自重によりIC隙間にスムースかつ一方向に流れ
込んでいき、気泡の巻き込みを極力押さえることができ
る。
【0015】さらに、封止剤がIC表面を覆うことがな
いので、ICの放熱が要求された場合にはIC表面を直
接放熱板に取り付けることができ、また封止されたIC
がチップ厚み分のみの最小寸法であるので、ICの厚み
方向に制約を受けた場合にも何ら支障を来たさない。
【0016】また、本願の第2発明によれば、四角形状
のICチップを基板上に装着した後、ICチップと基板
との間の隙間を封止剤で封止する方法において、基板を
水平面に対して所定角度をもって傾斜させ、基板の傾斜
方向に対しほぼ直角方向に上辺と下辺とが位置するよう
にICチップを配置した状態で、ディスペンスノズルを
ICチップの上辺に沿って相対的に移動させながら、I
Cチップと基板との間の隙間に、前記上辺に沿った隙間
口から粘着液状態の封止剤を吐出供給し、次いで基板を
180°回転させ、ICチップの元の下辺を前記上辺位
置に位置させた状態で上記と同様に粘着液状態の封止剤
を吐出供給することにより、即ち、ICチップを回転さ
せて対向2辺それぞれを上辺に位置させた状態で、上辺
に沿って封止剤を線引き塗布し封止剤を行うので、前記
第1に比較し気泡の巻き込みという点では若干劣るが、
これに比較して生産性を高めることができると共に封止
剤の分布がより均等化され、好ましい封止結果を得るこ
とができる。
【0017】また、本願の第3発明によれば、四角形状
のICチップを基板上に装着した後、ICチップと基板
との間の隙間を封止剤で封止する方法において、基板を
水平面に対して所定角度をもって傾斜させ、基板の傾斜
方向に対しほぼ直角方向に上辺と下辺とが位置するよう
にICチップを配置した状態で、ディスペンスノズルを
ICチップの上辺に沿って相対的に移動させながら、I
Cチップと基板との間の隙間に、前記上辺に沿った隙間
口から粘着液状態の封止剤を吐出供給し、次いで順次基
板を回転させ、ICチップの元の下辺、左辺、右辺のそ
れぞれを前記上辺位置に位置させた状態で上記と同様に
ディスペンスノズルから粘着液状態の封止剤を吐出供給
することにより、即ち、ICチップを90度単位で回転
させ、各辺を順次上辺に位置させた状態で、それぞれに
封止剤の線引き塗布を行うので、前記第1発明に比較
し、気泡の巻き込みという点では劣るが、これに比較し
格段に短時間で封止を行うことができる。
【0018】本願の第4発明によれば、四角形状のIC
チップを基板上に装着した後、ICチップと基板との間
の隙間を封止剤で封止する方法において、基板を水平面
に対して所定角度をもって傾斜させ、基板の傾斜方向の
基準線に対し、ほぼ45°づつ傾斜するように上左辺と
上右辺とが位置するようにICチップを配置した状態
で、ディスペンスノズルをICチップの上左辺及び上右
辺に沿って相対的に移動させながら、ICチップと基板
との間の隙間に、前記上左辺及び上右辺に沿った隙間口
から粘着液状態の封止剤を吐出供給することにより、即
ち、傾斜面において、四辺形ICチップの隣接2辺を傾
斜面の上側に位置させ、この2辺からほぼ同時に線引き
塗布を行うことにより、塗布回数少なく短時間に効率良
く、しかも気泡の巻き込みなく封止を行うことができ
る。
【0019】本願の第5の発明によれば、基板を180
度回転させ新しく上側に位置した、基準線に対して45
°傾斜の隣接2辺から封止を行うことにより、前記第4
発明に比較し、気泡の巻き込みという点では若干劣る
が、これに比較し一層短時間で封止を行うことができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)図1は、本発明の第1の実施形態におけ
るICチツプの封止方法の斜視構成図(a)、断面図
(b)及び基板とノズルの配置状態図(c)である。
【0021】先ず、封止を行うIC基板3を載置するた
めのステージ4を、水平面に対して所定の角度α傾斜し
た状態に設置する。この傾斜角αは、ICチップ2の大
きさや封止剤6の粘度等によっても異なるが、5°〜3
0°程度の所定の角度が好ましく、15°前後が最適で
ある。なおこの角度は、封止作業中固定した一定の角度
に設定してもよいが、場合によっては封止剤吐出の際の
傾斜角とその後の吐出剤流動期間における傾斜角とを、
上記所定角度範囲内で異なる値に設定することもでき
る。
【0022】また基板3上の封止剤6の粘度を低下させ
るため、ステージ4の温度を或る一定の温度に設定し
て、基板3を適当な温度に加熱しておくための温度制御
手段を設置することが好適である。この温度は、封止剤
6の種類により異なり、たとえば60°Cの場合もある
が、時には常温の場合もあり得る。
【0023】なお、ステージ4上方には、特に図示され
ていないが、IC基板を装着するための装着機構を備
え、一方ステージ4の中央部下面側にはその法線方向に
向いた回転軸が設けられ、ステージ4をその傾斜面内で
任意の角度に回転できるように構成されている。回転軸
は、駆動モータ、電源及び制御手段により、任意の角度
に駆動しかつ設定できるように構成されている。なお、
ステージ4の傾斜角、従って回転軸の傾斜角を調節可能
とし、手動調節または所定のプログラムにより変化でき
るように構成しておいてもよい。
【0024】このステージ4の上に、四角形状のICチ
ップ2の辺11(例えば図のAB)が長方形基板3の辺
12(例えばCD)に対し平行に配置された状態でIC
チップ2がフリップチップされたIC基板3を、ステー
ジ4の辺13(例えばEF)と基板3の側辺12との関
係が平行となるように保持する。
【0025】図1の(c)に示すように、ディスペンス
ノズル1を、その出口面が基板3の面に平行となる向き
に配置する。この状態では、水平面に対するステージ4
の傾斜角αが15°の場合は、水平面とノズルの軸方向
との角度は75°となる。
【0026】次に封止動作について説明する。粘着液状
態の封止剤6を塗布する線引き移動は、上記の状態にお
いて、図1の(a)に示すように、ノズル1をICチッ
プ2に対して相対的に移動走査して行い、ICチップ2
の上辺11の一端Aから他端Bまで移動しながら封止剤
6を吐出して行う。場合によっては、ノズル1に対して
ステージ4を移動して線引きを行うようにしてもよい。
以下の各実施形態においても同じである。なお、ノズル
1の先端は、ICチップの側面からは傾斜面方向に距離
9だけ離れ、IC基板3からは法線方向に距離10(図
6(b)に示す場合と同じである。)だけ離れている。
【0027】図1の(b)に示すように、ノズル1から
吐出圧力Pにより、適当な粘着液状態に調整された封止
剤6がICチップ2の上辺と基板2との間の隙間口近傍
に吐出供給される。この封止剤6は、濡れ性(毛細管現
象)及び自重により、時間の経過とともに次第にICチ
ップ2と基板3との間の隙間7を下方に流動していき、
気泡の巻き込みを生じること無く、前記隙間7を充填す
る。なお、封止剤の塗布は、1回に限らず、ICチップ
2の大きさに応じて、必要十分な回数行う。
【0028】図2の(a)〜(g)は、本発明の第1の
実施形態におけるICチップ封止方法の塗布回数が複数
回の場合(この例では3回)の塗布方法と順序を示し、
ICチップ2と基板3との隙間7に封止剤が入っていく
様子を,ICチップ2を上から透視したと仮定して描い
た概略図である。
【0029】塗布回数が、3回の場合、ICチップ2の
上の上辺から1回目の線引き塗布51を行い(図2の
(a))、塗布された封止剤がICチップ2と基板3と
の隙間に入り込んでしまう状態55になり、線引き箇所
には基板3の表面に封止剤の残り跡54ができる(図2
の(b))。その後2回目の線引き塗布56を行う(図
2の(c))。1回目と同じように、塗布された封止剤
がICチップ2と基板3との隙間に入り込んでしまう状
態58になり、線引き箇所には基板3の表面に封止剤の
残り跡57ができる(図2の(d))。その後3回目の
線引き塗布59を行う(図2の(e))。塗布された封
止剤がICチップと基板との隙間に入り込みICチップ
2の下面全体を充填してしまう状態60となり(図2の
(f))、さらにはICチップ2の下辺から封止剤が露
出する状態62となる(図2の(g))。なお、(g)
で示す状態62においては、ICチップ2の両側辺から
はみ出した封止剤や線引き箇所の両端部から垂れ下った
封止剤によって、フィレット61が形成され、ICチッ
プ2の上下辺に形成されるフィレット61と共に、IC
チップ2の4辺のいずれにもフィレット61が形成され
る。
【0030】上記の封止方法によれば、封止剤6がIC
チップ2の上面を覆うことはないので、ICチップ2の
放熱が要求された場合には、その上面に直接放熱板を取
り付けることができ、また封止後の厚みをチップ厚み分
のみの最小寸法にできるので、ICチップの厚み方向に
制約を受けた場合でも、問題は生じない。
【0031】また、基板3を傾け、ICチップ2の上辺
から封止剤6を線引き塗布するため、封止剤6が濡れ性
だけでなく重力によって基板3とICチップ2との間の
隙間に入り込んで一方向(下方向)に流動していくの
で、気泡を巻き込む確率が低く、流れ込みを容易にする
ことができ、封止工程の時間短縮も容易に行うことがで
き、生産性も高めることができる。
【0032】なお、図1の(b)において、14はIC
チップ2の下面に形成されたバンプ、17は基板3の上
面に形成された電極、16は両者を接合する半田であ
る。
【0033】(実施形態2)図3は、本発明の第2の実
施形態におけるICチップの封止方法の斜視構成図であ
る。
【0034】図3に示す第2の実施形態においては、図
1の第1の実施形態と同様に、所定の角度に傾斜配置し
かつ温度設定したステージ4上に、四角形状のICチッ
プ2の各辺を長方形基板3の対応する各辺に対し平行に
配置して、ICチップの上辺33を長方形基板3の上辺
38に対し平行に配置して、封止を行う。
【0035】封止剤6の線引き移動は、ディスペンスノ
ズル1をICチップ2の上辺33の一端Aから他端Bま
で移動しながら封止剤を吐出して行う。封止剤塗布回数
はICチップ2の大きさに応じて異なる。
【0036】第2の実施形態は、以上の点では第1の実
施形態と基本的には同じであるが、ステージ4をその法
線軸の回りに回転してICチップの各辺ごとに線引き封
止を行う点で第1の実施形態と異なる。
【0037】即ち、第2の実施形態においては、図3の
(a)に示すように、ディスペンスノズル1を、ICチ
ップ2の上辺の一端Aから他端Bまで線状に移動しなが
ら、ICチップ2及び基板に触れずに封止剤6を吐出し
た後或る時間の経過後、ステージ4を180°回転さ
せ、新しく上辺に位置した辺(元の下辺)の端から他端
まで移動しながら、ICチップ2及び基板3に触れずに
封止剤を吐出して線引きを行い、更に図3の(b)に示
すように、元の位置から90°及び270°回転させた
状態で、それぞれ封止剤を吐出して線引きを行う。この
ように、ステージ4を90°単位で回転させ各辺を順次
上辺に位置させて、それぞれ線引き塗布を行うことによ
り、フィレット形成に要する時間が短縮され、第1の実
施形態よりも短時間で塗布することができ、生産性をよ
り向上させることができる。
【0038】なお、上辺からの封止剤6の吐出供給と、
ステージ4を180°回転させて元の下辺を上辺として
の封止剤6の吐出供給との2工程のみで、封止を行って
もよい。
【0039】(実施形態3)図4は、本発明の第3の実
施形態におけるICチップの封止方法の斜視構成図であ
る。第3の実施形態は、図4の(a)に示すように、四
角形状のICチップ2を基板3上に装着した後、ICチ
ップ2と基板3との間の隙間を封止剤で封止する方法に
おいて、ステージ4上の基板3を水平面に対して所定角
度αをもって傾斜させ、基板3の傾斜方向の基準線に対
し、ほぼ45°(β=45°)づつ傾斜するように上左
辺42と上右辺43とが位置するようにICチップ2を
配置した状態で、ディスペンスノズル1をICチップ2
の上左辺42及び上右辺43に沿って相対的に移動させ
ながら、ICチップ2と基板3との間の隙間に、前記上
左辺42及び上右辺43に沿った隙間口から粘着液状態
の封止剤6を吐出供給することで封止を行っている。こ
の際のディスペンスノズル1の移動軌跡を、で示
す。このディスペンスノズル1による封止剤6の吐出供
給は、ICチップ2の下面全域が封止剤6で充填され、
ICチップ2の周辺にフィレットが形成されるまで繰り
返し行われる。上記例では、で示す移動軌跡で封止
剤6の吐出供給を繰り返し行ったが、図4の(b)に示
すような移動軌跡、、、、、で、封止剤6
の吐出供給を行い、両側部に比較し、中央部の吐出供給
量を大にすると合理的である。
【0040】なお、第3の実施形態のようにして、第1
回目の封止剤6の吐出供給をおこなった後、基板3を1
80°回転させて、ICチップの元の下右辺及び下左辺
を前記上左辺及び上右辺に位置させた状態で上記と同様
ディスペンスノズルから粘着液状態の封止剤を吐出供給
することによって、封止作業を行うこともでき、このよ
うにすることにより封止時間の短縮を図ることができ
る。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、ICチップの上面に直
接放熱板を取り付けることができ、またICチップの厚
みを最小寸法にできるよう、ICチップの上面を覆うこ
となくICチップの封止を行うことができる。
【0042】さらに、封止剤がその濡れ性だけでなく、
自重により基板とICチップとの隙間に流れ込んでいく
ので、流れ込みを容易にすることができ、時間短縮によ
り生産性も高めることができると共に、気泡の巻き込み
を抑える点で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の第1の実施形態におけるI
Cチップの封止方法を示す斜視構成図である。(b)
は、本発明の第1の実施形態におけるICチップの封止
方法を示す断面図である。(c)は、(a)、(b)に
おける基板とノズルの配置状態を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態におけるICチップの
封止方法の塗布回数が複数回の場合の塗布方法と順序を
示す図である。
【図3】(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に
おけるICチップの封止方法の斜視構成図である。
【図4】(a)は本発明の第3の実施形態におけるIC
チップの封止方法の斜視構成図である。(b)はその変
形例の吐出供給経路を示す図である。
【図5】(a)は従来例のICチップの封止方法の斜視
構成図である。(b)はその断面図である。
【図6】(a)は従来例のICチップの封止方法の斜視
構成図である。(b)はその断面図である。
【符号の説明】
1 ディスペンスノズル 2 1Cチップ 3 基板 4 ステージ 6 封止剤

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四角形状のICチップを基板上に装着し
    た後、ICチップと基板との間の隙間を封止剤で封止す
    る方法において、基板を水平面に対して所定角度をもっ
    て傾斜させ、基板の傾斜方向に対しほぼ直角方向に上辺
    と下辺とが位置するようにICチップを配置した状態
    で、ディスペンスノズルをICチップの上辺に沿って相
    対的に移動させながら、ICチップと基板との間の隙間
    に、前記上辺に沿った隙間口から粘着液状態の封止剤を
    吐出供給し、ディスペンスノズルの上記移動を1回又は
    繰り返して、ICチップと基板との間に粘着液状態の封
    止剤が充填され、ICチップの下辺に沿った隙間口か
    ら、前記封止剤が露出する状態になるまで、粘着液状態
    の封止剤を吐出供給することを特徴とするICチップの
    封止方法。
  2. 【請求項2】 四角形状のICチップを基板上に装着し
    た後、ICチップと基板との間の隙間を封止剤で封止す
    る方法において、基板を水平面に対して所定角度をもっ
    て傾斜させ、基板の傾斜方向に対しほぼ直角方向に上辺
    と下辺とが位置するようにICチップを配置した状態
    で、ディスペンスノズルをICチップの上辺に沿って相
    対的に移動させながら、ICチップと基板との間の隙間
    に、前記上辺に沿った隙間口から粘着液状態の封止剤を
    吐出供給し、次いで基板を180°回転させ、ICチッ
    プの元の下辺を前記上辺位置に位置させた状態で上記と
    同様に粘着液状態の封止剤を吐出供給することを特徴と
    するICチップの封止方法。
  3. 【請求項3】 四角形状のICチップを基板上に装着し
    た後、ICチップと基板との間の隙間を封止剤で封止す
    る方法において、基板を水平面に対して所定角度をもっ
    て傾斜させ、基板の傾斜方向に対しほぼ直角方向に上辺
    と下辺とが位置するようにICチップを配置した状態
    で、ディスペンスノズルをICチップの上辺に沿って相
    対的に移動させながら、ICチップと基板との間の隙間
    に、前記上辺に沿った隙間口から粘着液状態の封止剤を
    吐出供給し、次いで順次基板を回転させ、ICチップの
    元の下辺、左辺、右辺のそれぞれを前記上辺位置に位置
    させた状態で上記と同様にディスペンスノズルから粘着
    液状態の封止剤を吐出供給することを特徴とするICチ
    ップの封止方法。
  4. 【請求項4】 四角形状のICチップを基板上に装着し
    た後、ICチップと基板との間の隙間を封止剤で封止す
    る方法において、基板を水平面に対して所定角度をもっ
    て傾斜させ、基板の傾斜方向の基準線に対し、ほぼ45
    °づつ傾斜するように上左辺と上右辺とが位置するよう
    にICチップを配置した状態で、ディスペンスノズルを
    ICチップの上左辺及び上右辺に沿って相対的に移動さ
    せながら、ICチップと基板との間の隙間に、前記上左
    辺及び上右辺に沿った隙間口から粘着液状態の封止剤を
    吐出供給することを特徴とするICチップの封止方法。
  5. 【請求項5】 四角形状のICチップを基板上に装着し
    た後、ICチップと基板との間の隙間を封止剤で封止す
    る方法において、基板を水平面に対して所定角度をもっ
    て傾斜させ、基板の傾斜方向の基準線に対し、ほぼ45
    °づつ傾斜するように上左辺と上右辺とが位置するよう
    にICチップを配置した状態で、ディスペンスノズルを
    ICチップの上左辺及び上右辺に沿って相対的に移動さ
    せながら、ICチップと基板との間の隙間に、前記上左
    辺及び上右辺に沿った隙間口から粘着液状態の封止剤を
    吐出供給し、次いで基板を180°回転させて、ICチ
    ップの元の下右辺及び下左辺を前記上左辺及び上右辺に
    位置させた状態で上記と同様ディスペンスノズルから粘
    着液状態の封止剤を吐出供給することを特徴とするIC
    チップの封止方法。
  6. 【請求項6】 基板を水平面に対し5°〜30°のいず
    れかの角度でもって傾斜させた請求項1、2、3、4ま
    たは5記載のICチップの封止方法。
  7. 【請求項7】 基板を高温状態のステージ上に配置した
    請求項1、2、3、4、5または6記載のICチップの
    封止方法。
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