JPH09232177A - 変圧器用コイルの製造方法 - Google Patents

変圧器用コイルの製造方法

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JPH09232177A
JPH09232177A JP4092596A JP4092596A JPH09232177A JP H09232177 A JPH09232177 A JP H09232177A JP 4092596 A JP4092596 A JP 4092596A JP 4092596 A JP4092596 A JP 4092596A JP H09232177 A JPH09232177 A JP H09232177A
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JP
Japan
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epoxy resin
winding
manufacturing
coil
transformer coil
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JP4092596A
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English (en)
Inventor
Toshio Shimizu
利男 清水
Yoshishige Fukushi
慶滋 福士
Ryozo Takeuchi
良三 武内
Tomoki Izuna
具己 伊豆名
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】金型を使用することなく、巻線端部の絶縁層を
容易に得ることが可能な変圧器用コイルを得ること。 【解決手段】絶縁導体10を多重層に巻回した巻線の端
部に、化学繊維の不織布のフェルトまたはマットを基材
として無機質粉充填エポキシ樹脂を含浸,半硬化状態に
したプリプレグの端部絶縁材17を当て、その外側から
締め付け用平板20で締め付けながら加熱して無機質粉
充填エポキシ樹脂を硬化し、巻線端部の絶縁層を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は変圧器用コイルの製
造方法に係り、特に、巻線の端面部に化学繊維質とエポ
キシ樹脂とからなるプリプレグ絶縁材を加熱硬化した絶
縁体を備えているものに好適な変圧器用コイルの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に採用されているレジンモー
ルド変圧器は、図9にその要部が示されているように、
鉄心3の外周に低電圧コイル2が配置され、かつその外
周に高電圧コイル1が配置されている。
【0003】この高電圧コイル1は、図10にその断面
が示されているように、巻型(図示せず)の上にシート
状絶縁材でコイル内側絶縁層11を形成し、これに順次
絶縁導体10を多重層巻回し、形成されている。即ち、
銅あるいはアルミなどの素線導体12にエナメル被覆、
あるいは高分子フィルムや高分子繊維の不織布をスパイ
ラル状に巻いた素線絶縁13からなる絶縁導体(巻線導
体)10が1層巻回され、さらにその外周に巻回して行
き、順次巻層数を重ね規定層数,規定巻回数巻回後、シ
ート状絶縁材でコイル外側絶縁層15を形成し、注型用
の金型を用いたり、あるいはコイル内側絶縁層11とコ
イル外側絶縁層15との間に無機質粉充填エポキシ樹脂
16を注入,加熱硬化して巻線間および巻線の両端部を
エポキシ樹脂で絶縁するようにしている。
【0004】ここで、素線絶縁13の高分子フィルムや
高分子繊維の不織布にはエポキシ樹脂を塗布あるいは含
浸をし半硬化状にしたプリプレグ材を用いることもあ
る。また、絶縁導体10を多数層巻回するときに、該絶
縁導体の層間に層間材(図示せず)を介在させながら巻
回形成される場合もある。
【0005】なお、これに関連するものとしては、例え
ば、特開平6−120024 号公報が挙げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のように、巻回し
た巻線端部の絶縁を得るため金型を用いる場合には、機
種,容量毎に多くの種類および数の金型が必要であった
り、コイル内側絶縁層11とコイル外側絶縁層15との
間に無機質粉充填エポキシ樹脂16を注入するときには
上端と下端とを個別に2回の注入,加熱硬化を繰り返す
必要がある。
【0007】本発明は上述の点に鑑みなされたもので、
その目的とするところは、金型を使用することなく、巻
線端部の絶縁層を容易に得ることが可能な変圧器用コイ
ルの製造方法を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、巻線
導体が多重層に巻回される変圧器コイルを製造する際
に、巻線導体が多重層に巻回された両端部に繊維質のマ
ット,フェルトを基材としたエポキシ樹脂を含浸半硬化
状態のプリプレグ材を配置し、全体を加熱して半硬化状
のエポキシ樹脂を加熱硬化して所期の目的を達成するよ
うにしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図示した実施例に基づいて
本発明を詳細に説明する。図1にはその一実施例である
モールド変圧器の場合の高電圧コイルが断面で示されて
いる。
【0010】本実施例におけるコイルの製造方法を説明
すれば、図2に示すように、巻型(図示せず)の上に、
高分子フィルムの表面にエポキシ樹脂を塗布し半硬化状
態にしたプリプレグ絶縁材やガラス繊維クロス、あるい
はアラミド紙にエポキシ樹脂を含浸し半硬化状態にした
プリプレグ材を巻きコイル内側絶縁層11を形成し、そ
の上に素線導体12の外周に高分子フィルムやアラミド
紙で形成した素線絶縁13とからなる絶縁導体10を巻
回して行き、順次巻層数を重ね規定層数,規定巻回数を
巻回している。
【0011】そして、その外周にプリプレグ絶縁材やガ
ラス繊維クロス、あるいはアラミド紙にエポキシ樹脂を
含浸し半硬化状態にしたプリプレグ材を巻きコイル外側
絶縁層15を形成し、巻線の両端部には、ポリエステル
繊維,アクリル繊維,ナイロン繊維,アラミド繊維、な
どの化学繊維の不織布マットやガラス繊維ウールマット
に無機質粉体充填エポキシ樹脂を含浸半硬化状態にした
プリプレグ材を端部絶縁材17としてコイル内側絶縁層
11とコイル外側絶縁層15との間の幅で、コイル軸方
向においては多重層に巻回した絶縁導体10端部に接
し、かつ、コイル内側絶縁層11およびコイル外側絶縁
層15より外側に突出するように配置し、さらに、端部
絶縁材17の外側に金属などの締め付け用平板20を当
て、締め付け用平板20で軸方向に締め付けながらこれ
ら全体を加熱すると共に、素線導体12に通電して(図
示せず)ジュール熱効果によって、素線導体12が他の
構成部材より3〜10℃温度が高くなるようにして、コ
イル内側絶縁層11,コイル外側絶縁層15および端部
絶縁材17の半硬化エポキシ樹脂を加熱硬化する。
【0012】ここで、端部絶縁材17に適用するプリプ
レグ材は、見掛比重(かさ比重)0.08〜0.45g/
cm3(繊維の量6〜40vol%)のポリエステル繊維,ア
クリル繊維,ナイロン繊維,アラミド繊維、などの化学
繊維の不織布マット,フェルトあるいはガラス繊維ウー
ルマットを基材にし、この基材に無機質粉を0〜60vo
l% 充填したエポキシ樹脂とその硬化剤を含浸,半硬化
したものである。以上のように図2の製造方法で得られ
た図1の変圧器コイルは、加熱硬化時の初期に端部絶縁
材17に含まれる無機質粉充填エポキシ樹脂の一部が溶
出して、巻線両端部にできる絶縁導体10の凹凸部の空
隙を埋めるレジン層18が形成された後、端部絶縁材1
7とレジン層18の無機質粉充填エポキシ樹脂およびコ
イル内側絶縁層11とコイル外側絶縁層15のエポキシ
樹脂とは一体に完全硬化して巻線端部の電気絶縁性が確
保される。
【0013】また、端部絶縁材17から空隙部を埋める
レジン層18が溶出しても、あらかじめ端部絶縁材17
は巻線のコイル内側絶縁層11およびコイル外側絶縁層
15より外側に突出するように十分の容積が配置されて
おり、かつ、締め付け用平板20で軸方向に締め付けら
れているので巻回した巻線端部にボイドのない変圧器コ
イルが得られる。
【0014】図3にはもう一つの実施例の高電圧コイル
の上部の断面、図4は図3の実施例を得るための製造方
法の説明図である。
【0015】この実施例の場合、前述した実施例と異な
るところは、巻回した巻線の端部に当てる端部絶縁材1
7の他にペレット状端部絶縁材19を巻回した絶縁導体
10の巻線の端部と端部絶縁材17との間に介在させた
ことである。すなわち、図4に示すように、絶縁導体1
0の巻回時にできる巻線端部の凹凸部分に、端部絶縁材
17と同じ材質で2〜8mm程度の球状,角状、あるいは
不定形のペレット状端部絶縁材19を埋込、その外側に
端部絶縁材17を当て、締め付け用平板20で軸方向に
締め付けながら加熱硬化して図3に示す変圧器コイルを
得ることができる。
【0016】図5には本発明のさらに他の実施例の高電
圧コイルの上部の断面、図6は図5の実施例を得るため
の製造方法の説明図である。
【0017】この実施例の場合、前述した実施例と異な
るところは、絶縁導体10の巻回時にできる巻線端部の
凹凸部分を埋める手段として端部絶縁材17の片面に切
り込みを持たせたことである。すなわち、図6に示すよ
うに、端部絶縁材17の片側表面に縦方向および横方向
それぞれに3〜8mmの間隔で深さ4〜10mmの切り込み
21を入れ、その切り込み21を入れた面が絶縁導体1
0に接するように端部絶縁材17を当てて、締め付け用
平板20で軸方向に締め付けながら加熱硬化するので、
加熱硬化時に端部絶縁材17の切り込み21を有する部
分が巻線端部の凹部分に馴染むように埋め込まれた図5
に示す変圧器コイルを得ることができる。
【0018】図7には本発明のさらに他の実施例のコイ
ルの断面、図8は図7の実施例を得るための製造方法の
説明図である。
【0019】この実施例の場合、前述した実施例と異な
るところは、素線導体12と層間絶縁材14とを交互に
多重層巻回した巻線に関する実施例である。すなわち、
図8に示すように、巻線の素線導体12としてのアルミ
や銅の箔あるいは条と高分子フィルムなどの層間絶縁材
14とを重ね巻回し、巻線の端部に端部絶縁材17を配
置し、締め付け用平板20で軸方向に締め付けながら加
熱硬化したもので、図7に示す変圧器コイルを得ること
ができ、これは低電圧コイルおよび箔巻巻線を多数段重
ねてコイルを形成する高電圧コイルの巻線端部や箔巻巻
線相互間に適用する。
【0020】
【発明の効果】以上説明した本発明の変圧器用コイルの
製造方法によれば、巻線導体が多重層に巻回される変圧
器コイルを製造する際に、巻線導体が多重層に巻回され
た両端部に繊維質のマット,フェルトを基材としたエポ
キシ樹脂を含浸半硬化状態のプリプレグ材を配置し、全
体を加熱して半硬化状のエポキシ樹脂を加熱硬化したも
のであるから、金型を使用することなく1回の工程で巻
線の絶縁層を容易に形成することができ、従って、生産
する製品の機種や容量毎に金型を準備する必要がないこ
と、更には製造工程が短縮されるので、製造コストの低
減が図られた変圧器コイルを提供することができるとと
もに、液状の樹脂の取扱がなくなるので製造部署の環境
を損なうことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す変圧器コイルの縦断面
図である。
【図2】本発明の一実施例の変圧器コイルを製造方法を
説明するための変圧器コイルの縦断面図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す変圧器コイルの縦断
面図である。
【図4】本発明の他の実施例の変圧器コイルを製造方法
を説明するための変圧器コイルの縦断面図である。
【図5】本発明の他の実施例を示す変圧器コイルの縦断
面図である。
【図6】本発明の他の実施例の変圧器コイルを製造方法
を説明するための変圧器コイルの縦断面図である。
【図7】本発明の他の実施例を示す変圧器コイルの縦断
面図である。
【図8】本発明の他の実施例の変圧器コイルを製造方法
を説明するための変圧器コイルの縦断面図である。
【図9】従来の変圧器コイルおよびその周囲を示すモー
ルド変圧器の縦断面図である。
【図10】従来のモールド変圧器の高電圧コイルの縦断
面図である。
【符号の説明】
1…高電圧コイル、2…低電圧コイル、3…鉄心、10
…絶縁導体、11…コイル内側絶縁層、12…素線導
体、13…素線絶縁、14…層間絶縁材、15…コイル
外側絶縁層、16…無機質粉充填エポキシ樹脂、17…
端部絶縁材、18…レジン層、19…ペレット状端部絶
縁材、20…締め付け用平板、21…切り込み。
フロントページの続き (72)発明者 伊豆名 具己 新潟県北蒲原郡中条町大字富岡46番地1 株式会社日立製作所産業機器事業部内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外表面が絶縁された巻線導体を多重層に巻
    回されてなる変圧器コイルを製造する際に、巻回された
    前記巻線導体の両端部に化学繊維質のフェルト、あるい
    はマットにエポキシ樹脂を含浸して半硬化状にしたプリ
    プレグ絶縁体の板状物を配置し、全体を加熱してエポキ
    シ樹脂を硬化して巻線端部の絶縁部を構成することを特
    徴とする変圧器用コイルの製造方法。
  2. 【請求項2】外表面が絶縁された巻線導体を多重層に巻
    回されてなる変圧器コイルを製造する際に、巻回された
    前記巻線導体の両端部に化学繊維質のフェルト、あるい
    はマットにエポキシ樹脂を含浸して半硬化状にしたプリ
    プレグ絶縁体のペレット状絶縁物を巻線側に配置し、さ
    らに、その外側に繊維質のフェルト、あるいはマットに
    エポキシ樹脂を含浸して半硬化状にしたプリプレグ絶縁
    体板状物を当てて配置し、全体を加熱してエポキシ樹脂
    を硬化して巻線端部の絶縁部を構成することを特徴とす
    る変圧器用コイルの製造方法。
  3. 【請求項3】外表面が絶縁された巻線導体を多重層に巻
    回されてなる変圧器コイルを製造する際に、巻回された
    前記巻線導体の両端部に化学繊維質のフェルト、あるい
    はマットの片面に縦横に碁盤の目状の切り込みを入れ、
    エポキシ樹脂を含浸して半硬化状にしたプリプレグ絶縁
    体の板状物の切り込み側と巻線とが向かい合う様に配置
    し、全体を加熱してエポキシ樹脂を硬化して巻線端部の
    絶縁部を構成することを特徴とする変圧器用コイルの製
    造方法。
  4. 【請求項4】箔状導体と薄状絶縁物とが交互に多重層に
    巻回されてなる変圧器コイルを製造する際に、巻回され
    た前記箔状導体と薄状絶縁物の両端部に化学繊維質のフ
    ェルト、あるいはマットにエポキシ樹脂を含浸して半硬
    化状にしたプリプレグ絶縁体の板状物を配置し、全体を
    加熱してエポキシ樹脂を硬化して巻線端部の絶縁部を構
    成することを特徴とする変圧器用コイルの製造方法。
  5. 【請求項5】前記エポキシ樹脂に無機質粉を充填したこ
    とを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の変圧器用
    コイルの製造方法。
  6. 【請求項6】前記エポキシ樹脂の加熱硬化時に、巻線導
    体に通電することを特徴とする請求項1,2,3又は4
    記載の変圧器用コイルの製造方法。
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