JPH092317A - ヨーレイト推定器及びヨーレイトセンサ故障診断装置 - Google Patents

ヨーレイト推定器及びヨーレイトセンサ故障診断装置

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JPH092317A
JPH092317A JP18090995A JP18090995A JPH092317A JP H092317 A JPH092317 A JP H092317A JP 18090995 A JP18090995 A JP 18090995A JP 18090995 A JP18090995 A JP 18090995A JP H092317 A JPH092317 A JP H092317A
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幸広 藤原
Eiji Jitsukata
英士 實方
Kyoji Hamamoto
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 位相遅れの無い高精度なヨーレイト推定値を
得ることができると共にヨーレイトセンサの高精度な故
障診断を行う。 【構成】 操舵角信号θHとリア舵角信号θRとを、また
左右後輪速差をヨーレイト変換ゲイン設定器6にて変換
した静的ヨーレイト推定信号γWをカルマンフィルタ4
に入力し、車体挙動を表す数式モデルから推定した線形
推定値γKを取り出す。また、両推定値γW・γKの偏差
が閾値以上の場合には線形推定値γKを補正することに
より、ドリフト等の特殊運転状態でも高精度なヨーレイ
ト推定値を得ることができる。また、その推定値を用い
てヨーレイトセンサの故障診断を行うことができる。さ
らに、ヨーレイトセンサ検出値とヨーレイト推定値との
差からなる推定エラー値を比較器13にて基準閾値と比
較して故障診断を行うと共に、特殊運転状態では基準閾
値を補正することにより、より高精度な故障診断を行い
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のヨーレイト信号
を得るためのヨーレイト推定器、及びヨーレイトセンサ
の故障を判定するためのヨーレイトセンサ故障診断装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、走行状態の変化に対して能動的に
4輪を操舵するようにした4輪操舵車両があり、そのよ
うな車両において制御の基準としてヨーレイトを用いる
場合があり、そのためにヨーレイトセンサを装備するこ
とが考えられるが、ヨーレイトセンサは高価であり、さ
らにヨーレイトセンサ専用の制御回路を設けると制御が
複雑化する。そこで、アンチ・ロック・ブレーキ装置を
装着している車両にあっては左右の車輪に車輪速センサ
を設けていることから、その左右輪の速度差からヨーレ
イトを推定するようにしたものがある。
【0003】上記左右輪の速度差からヨーレイトを推定
するものにあっては、その左右輪の速度差にある定数を
乗じると共に乗算結果にローパスフィルタ処理を施して
推定している。これは、左右輪の速度差がヨーレイトに
比例することに基づくものであり、また車輪速センサの
生データのままでは外乱の影響を大きく受けてノイズが
多いため、その影響を解消するためローパスフィルタを
用いている。しかしながら、ローパスフィルタを用いる
ことにより、位相遅れが生じるという問題があった。
【0004】ところで、左右輪の速度差信号がステアリ
ング操作による操舵入力による前(後)輪の舵角信号に
ノイズが乗っている信号と略等しいことが発明者の実験
により確認された。そこで、このノイズの大きさをプロ
セスノイズと仮定して動的推定器を設計することによ
り、位相の遅れを無くしかつ精度の高いヨーレイト推定
値を得ることができると考えられた。
【0005】また、ヨーレイトセンサを用いた場合に、
その故障診断を簡単な故障診断装置にて行うことが望ま
しい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来技術の
問題点と発明者の知見とに鑑み、本発明の主な目的は、
ヨーレイトセンサを別個に設けることなくかつ位相遅れ
の無い高精度なヨーレイト推定値を得ることができるヨ
ーレイト推定器、及びヨーレイトセンサを用いた場合の
故障診断を高精度に行い得るヨーレイトセンサ故障診断
装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的は、本発
明によれば、車両の左右輪の車輪速差を検出する左右車
輪速差センサと、前記左右車輪速差センサにより検出さ
れた左右車輪速差からヨーレイトを推定するヨーレイト
静的推定器と、ステアリング操作による操舵入力を検出
する操舵角センサと、前記操舵角センサからの操舵入力
信号と前記ヨーレイト静的推定器からの静的推定ヨーレ
イト信号とに基づき車体の挙動を表す数式モデルから実
ヨーレイトを推定する動的推定器とを有することを特徴
とするヨーレイト推定器を提供することにより達成され
る。特に、前記動的推定器から推定される動的推定ヨー
レイト信号と前記静的推定ヨーレイト信号との差が所定
の閾値以上の場合には前記静的推定ヨーレイト信号に基
づき前記動的推定器の当該動的推定ヨーレイト信号を補
正する補正手段を有すると良い。また、車両の左右輪の
車輪速差を検出する左右車輪速差センサと、前記左右車
輪速差センサにより検出された左右車輪速差からヨーレ
イトを推定するヨーレイト静的推定器と、ステアリング
操作による操舵入力を検出する操舵角センサと、前記操
舵角センサからの操舵入力信号と前記ヨーレイト静的推
定器からの静的推定ヨーレイト信号とに基づき車体の挙
動を表す数式モデルから実ヨーレイトを推定する動的推
定器と、前記動的推定器から推定される動的推定ヨーレ
イト信号と前記静的推定ヨーレイト信号との差が所定の
偏差以上の場合には前記静的推定ヨーレイト信号に基づ
き前記動的推定器の当該動的推定ヨーレイト信号を補正
する補正手段とからなるヨーレイト推定器と、前記車両
のヨーレイトを検出するヨーレイトセンサにより検出さ
れたヨーレイト検出値と前記ヨーレイト推定器から得ら
れるヨーレイト推定値との差が所定の判定値以上の場合
に当該ヨーレイトセンサが故障であると判定する判定手
段とを有することを特徴とするヨーレイトセンサ故障診
断装置を提供することにより達成される。特に、前記判
定手段により前記ヨーレイト検出値と前記ヨーレイト推
定値との差からなる推定エラー値を取り出すと共に、前
記推定エラー値が基準閾値を所定時間以上越えたら故障
であると判定する推定エラー判定手段と、前記静的推定
器と前記動的推定器とからの各信号値間の差が所定の閾
値以上の場合には基準閾値を補正する基準閾値補正手段
とを設けると良い。
【0008】
【作用】このようにすれば、左右輪の速度差信号が操舵
入力にノイズが乗っている信号とほぼ等価であり、その
ノイズの大きさをプロセスノイズと仮定して動的推定器
を設けることから、位相遅れのないヨーレイト推定値を
得ることができる。また、ドリフト走行やカウンタステ
アなどの非線形運動領域では上記動的推定器の精度が悪
化することになるが、動的推定ヨーレイト信号と静的推
定ヨーレイト信号との差が大きい場合には静的推定ヨー
レイト信号に基づき動的推定ヨーレイト信号を補正する
ことから、非線形運動領域でも正確なヨーレイト推定値
を得ることができる。また、上記ヨーレイト推定器を用
いてそのヨーレイト推定値とヨーレイトセンサのヨーレ
イト信号値とを比較して、その差が所定の判定値以上の
場合にヨーレイトセンサが故障であると判定することが
できる。さらに、両推定器の出力差が大きい場合には静
的推定器からの信号に基づき補正することにより、ヨー
レイト推定精度の高い線形運動領域と精度の低い非線形
運動領域での故障判断を両立できる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の好適実施例を添付の図面につ
いて詳しく説明する。
【0010】図1は、本発明に基づく車両用ヨーレイト
推定器の要部ブロック図である。本発明が適用された車
両には、その図示されないステアリングの操舵角を検出
する操舵角センサ1が設けられていると共に、本車両は
4輪操舵車両であり、その後輪の転舵角を検出するリア
舵角センサ2が設けられている。また、例えばアンチ・
ロック・ブレーキ装置に用いられているものであって良
い各後輪毎の速度を検出し得る右・左後輪速センサ3a
・3bが設けられている。なお、本実施例の車両におい
ては後輪が従動輪である。
【0011】本ヨーレイト推定器にはカルマンフィルタ
4が設けられており、そのカルマンフィルタ4に、操舵
角センサ1からの操舵角信号θHとリア舵角センサ2か
らのリア舵角信号θRとが入力する。また、上記各後輪
速センサ3a・3bからの右後輪速信号VRと左後輪速
信号VLとが、偏差算出器5にて算出されて両輪速の偏
差となってヨーレイト静的推定器としてのヨーレイト変
換ゲイン設定器6に入力され、そのヨーレイト変換ゲイ
ン設定器6にて静的ヨーレイト推定信号γWに変換さ
れ、その静的ヨーレイト推定信号γWが動的推定器とし
てのカルマンフィルタ4に入力するようになっている。
【0012】上記ヨーレイト変換ゲイン設定器6では、
従動輪の左右輪速差に実験的に求めたゲイン値を乗算す
ることにより静的ヨーレイト推定信号γWを算出してい
る。これにより、各後輪速センサ3a・3bを用いて、
ヨーレイトセンサ信号にノイズが付加された信号と等価
な信号を得ることができる。ここで、上記実験的に求め
たゲイン値を用いるようにしたのは、左右輪速差をトレ
ッド寸法で除算して求めたヨーレイト推定値よりも広範
囲に渡っての精度を良くするためである。
【0013】静的ヨーレイト推定信号γWに基づき車体
挙動を表す数式モデルからカルマンフィルタ4によりヨ
ーレイトを推定することになるが、その求め方について
以下に示す。
【0014】ここでは、左右輪速差の信号のノイズの乗
り方を調べ、プロセスノイズ(入力に加わるノイズ)と
観測ノイズ(出力に加わるノイズ)との共分散値を決定
し、観測リカッチ方程式からカルマンゲインを求めて解
く。このようにして求められたカルマンフィルタは以下
のように表される。
【0015】まず、車両のステアリング操舵角からヨー
レイトまでの2自由度モデルは、
【0016】
【数1】
【0017】Y=CX+DU
【0018】で表される。ここで、Xは状態変数(ヨー
レイト、車体スリップ角)、Uは入力(前後輪舵角)、
A、B、C、Dはそれぞれシステム行列、入力行列、観
測行列、直達行列である。
【0019】これにより、カルマンフィルタは、
【0020】
【数2】
【0021】となる。ここで
【0022】
【外1】
【0023】は状態変数の推定値、
【0024】
【外2】
【0025】はヨーレイト推定値、Gはカルマンフィル
タゲイン、γWは左右輪速差から求めたヨーレイトであ
る。
【0026】上記数式モデルを離散化すると以下のよう
になる。
【0027】 γN=AM1・γN-1+AM2・γN-2+BM0・(θSWN+θSWN-1) +BM2・(θSWN-1+θSWN-2)+CM0(δN+δN-1)+CM2(δN-1+δN-2)
【0028】ここで、γN-1、γN-2はヨーレイト、θ
SWN、θSWN-1、θSWN-2はステアリング操舵角、δN、δ
N-1、δN-2は後輪舵角、AM1、AM2は再帰項係数、BM0、B
M2はステアリング操舵角入力係数、CM0、CM2は後輪舵角
入力係数である。
【0029】なお、上記したヨーレイト推定では、ステ
アリング操舵角に加えて後輪舵角も用いるようにした
が、ステアリング操舵角のみでカルマンフィルタの計算
を行う処理を行っても良い。
【0030】従来の左右輪速差にある定数を乗じかつロ
ーパスフィルタ処理を行ってヨーレイトを推定したもの
では、外乱による影響と推定精度とを同時に向上するこ
とができなかったが、本発明による上記実施例によれ
ば、これら両者を共に向上し得る効果を奏する。
【0031】次に、図2に本発明に基づき推定されたヨ
ーレイト値のシミュレーション結果を示す。図では、車
速100km/hにて、ステアリング操舵角を30度の
ステップ入力とし、リア舵角比を0.0167とした条
件である。また、カルマンフィルタのプロセスノイズ共
分散は、
【0032】
【外3】
【0033】であり、固有値は−8.700±7.95
50iであり、ダンピングファクタは0.7380であ
り、固有振動数は11.7886radである。
【0034】図の実線Aで示される線が本発明に基づい
て推定されたヨーレイト値(γK)であり、破線Bで示
される実ヨーレイト値に対して極めて早期に略一致して
いることが分かる。なお、本推定装置における車体スリ
ップ角(β)が想像線Cで示され、実車体スリップ角が
一点鎖線Dで示されているが、車体スリップ角について
も早期に略一致する結果を得られている。
【0035】本発明によれば、上記ヨーレイト推定器を
用いてヨーレイトセンサの故障診断装置を構成すること
ができる。その故障診断装置について図3を参照して以
下に示す。なお、前記実施例の図1と同様の部分には同
一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0036】図3において、ヨーレイト変換ゲイン設定
器6からの静的ヨーレイト推定信号γWを、非線形領域
補償ブロック7に入力している。この非線形領域補償ブ
ロック7は、偏差算出器7aとスイッチ7bとローパス
フィルタ7cとにより構成されており、その偏差算出器
7aに、静的ヨーレイト推定信号γWとカルマンフィル
タ4からの線形推定値γKとが入力するようになってい
る。偏差算出器7aの出力は、スイッチ7bを介してロ
ーパスフィルタ7cに入力し、偏差が所定の閾値以上
(ドリフトやカウンタステア走行時など)になるとスイ
ッチ7bがオンし、そのオン時にローパスフィルタ7c
を介した補正信号が出力される。その補正信号と上記カ
ルマンフィルタ4からの線形推定値γKとが第1の加算
器8に並列に入力するようになっている。
【0037】また、非線形領域補償ブロック7からの補
正信号が基準閾値補正手段としての第2の加算器9にも
入力しており、その第2の加算器9にはベース閾値設定
器10からのベースF/S閾値が上記補正信号と並列に
入力している。
【0038】上記第1の加算器8の出力は故障判定手段
としての判定器12に入力し、その判定器12にはヨー
レイトセンサ11からのヨーレイト検出値γが入力して
いる。そして、判定器12にて両者の差を算出し、その
差を推定エラー値Δγとして、推定エラー判定手段とし
ての比較器13に出力している。比較器13には第2の
加算器9の出力(F/S閾値γd)が入力しており、こ
の比較器13では、判定器12からの出力である推定エ
ラー値ΔγがF/S閾値を1秒間越え続けると、図示さ
れない監視回路へF/S信号を出力するようになってい
る。
【0039】このようにして構成されたヨーレイトセン
サ故障診断装置では、静的ヨーレイト推定信号γWと線
形推定値γKとの偏差が所定の閾値未満である場合(通
常運転状態)にはスイッチ7bがオフ状態であることか
ら非線形領域補償ブロック7から補正値γHは出力され
ず、第1の加算器8には線形推定値γKのみが入力し、
その線形推定値γK(=γE)のみが判定器12に出力さ
れる。従って、判定器12ではヨーレイトセンサ11の
ヨーレイト検出値γとカルマンフィルタからの線形推定
値γKとを比較することになり、正常時には前記したよ
うに線形推定値γKはヨーレイト検出値γと略等しいこ
とから、両者の差が判定器12における判定値以下に収
まり、判定器12の出力である故障判定信号(推定エラ
ー値Δγ)は出力されない。
【0040】上記通常運転状態でヨーレイトセンサ11
に固定故障(ハイ/ロー故障や急変故障)が生じた場合
には判定器12から出力される推定エラー値Δγが大き
く変化する。また、上記通常運転状態では、ベース閾値
設定器10からのベースF/S閾値が第2の加算器9を
介してそのままの値で比較器13に入力しており、その
ベースF/S閾値に対して推定エラー値Δγが大きいこ
とから、容易に故障を判定し得る。なお、不定故障にお
いても同様に判定可能である。
【0041】なお、静的ヨーレイト推定信号γWと線形
推定値γKとの偏差が所定の閾値以上(ドリフトやカウ
ンタステア走行時などの特殊運転状態)の場合にはスイ
ッチ7bがオンし、偏差算出器7aの偏差信号がローパ
スフィルタ7cにてフィルタ処理されて非線形領域補償
ブロック7から補正値γHとして出力される。この特殊
運転状態時には、第1の加算器8に補正値γHが入力さ
れ、線形推定値γKに補正値γHを付加されて補正された
最終推定値γEが第1の加算器8から出力される。
【0042】従って、このような非線形運動領域におい
てはカルマンフィルタ7を用いただけでは高精度なヨー
レイト推定値を得ることが困難である。これは、動的推
定器では線形モデルに基づいて推定を行っているため、
ドリフト走行やカウンタステア動作のような非線形運動
に対しては推定精度が悪化するためであり、その動的推
定器と静的推定器との出力差は非線形によるモデル化誤
差と言える。従って、動的推定器の出力に上記差を加算
することにより非線形な状態推定を行うことができ、上
記したように補正することによりカルマンフィルタ7を
用いた場合の最終的に得られるヨーレイト推定値を広範
な運転状態に渡って高精度化し得る。
【0043】さらに、その補正された最終推定値γE
用いて判定器12で推定エラー値Δγを取り出すことか
ら、ヨーレイトセンサ11の故障診断を上記非線形運動
領域においても可能とすることができ、高い故障検出精
度を有することになる。
【0044】そして、ベース閾値設定器10からのベー
スF/S閾値に対しても、第2の加算器9において上記
補正値γHを加算して補正するようにしており、その第
2の加算器9から補正されて出力されたF/S閾値γd
を非線形運動領域における故障判定の閾値として用いる
ようにしている。従って、誤検知の可能性がより一層低
減する。
【0045】
【発明の効果】このように本発明によれば、比較的高価
なヨーレイトセンサを新たに装着することなく、既設の
操舵角センサ及び車輪速センサを用いて得られる静的推
定ヨーレイトに基づく車体の挙動を表す数式モデルから
実ヨーレイトを推定することから、ヨーレイトの推定に
おいて、外乱による影響を極力防ぎかつ推定精度を向上
し得る。また、ヨーレイトセンサを用いた場合に、通常
運転状態時のヨーレイトセンサの固定故障(ハイ/ロー
故障や急変故障)の判定のみならず、不定故障において
も容易に判定可能である。さらに、静的推定ヨーレイト
信号に対する偏差が大きい場合には動的推定ヨーレイト
信号を補正することから、特殊な運転状態(ドリフトや
カウンタステア走行など)においても上記判定を高精度
で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく車両用ヨーレイト推定器の要部
ブロック図。
【図2】本発明に基づき推定されたヨーレイト値のシミ
ュレーション結果を示す図。
【図3】本発明に基づく車両用ヨーレイトセンサの故障
診断装置
【符号の説明】
1 操舵角センサ 2 リア舵角センサ 3a・3b 右・左後輪速センサ 4 カルマンフィルタ 5 偏差算出器 6 ヨーレイト変換ゲイン設定器 7 非線形領域補償ブロック 7a 偏差算出器 7b スイッチ 7c ローパスフィルタ 8 第1の加算器 9 第2の加算器 10 ベース閾値設定器 11 ヨーレイトセンサ 12 判定器 13 比較器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 137:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の左右輪の車輪速差を検出する左右
    車輪速差センサと、前記左右車輪速差センサにより検出
    された左右車輪速差からヨーレイトを推定するヨーレイ
    ト静的推定器と、ステアリング操作による操舵入力を検
    出する操舵角センサと、前記操舵角センサからの操舵入
    力信号と前記ヨーレイト静的推定器からの静的推定ヨー
    レイト信号とに基づき車体の挙動を表す数式モデルから
    実ヨーレイトを推定する動的推定器とを有することを特
    徴とするヨーレイト推定器。
  2. 【請求項2】 前記動的推定器から推定される動的推定
    ヨーレイト信号と前記静的推定ヨーレイト信号との差が
    所定の閾値以上の場合には前記静的推定ヨーレイト信号
    に基づき前記動的推定器の当該動的推定ヨーレイト信号
    を補正する補正手段を有することを特徴とする請求項1
    に記載のヨーレイト推定器。
  3. 【請求項3】 車両の左右輪の車輪速差を検出する左右
    車輪速差センサと、前記左右車輪速差センサにより検出
    された左右車輪速差からヨーレイトを推定するヨーレイ
    ト静的推定器と、ステアリング操作による操舵入力を検
    出する操舵角センサと、前記操舵角センサからの操舵入
    力信号と前記ヨーレイト静的推定器からの静的推定ヨー
    レイト信号とに基づき車体の挙動を表す数式モデルから
    実ヨーレイトを推定する動的推定器と、前記動的推定器
    から推定される動的推定ヨーレイト信号と前記静的推定
    ヨーレイト信号との差が所定の偏差以上の場合には前記
    静的推定ヨーレイト信号に基づき前記動的推定器の当該
    動的推定ヨーレイト信号を補正する補正手段とからなる
    ヨーレイト推定器と、 前記車両のヨーレイトを検出するヨーレイトセンサによ
    り検出されたヨーレイト検出値と前記ヨーレイト推定器
    から得られるヨーレイト推定値との差が所定の判定値以
    上の場合に当該ヨーレイトセンサが故障であると判定す
    る故障判定手段とを有することを特徴とするヨーレイト
    センサ故障診断装置。
  4. 【請求項4】 前記判定手段により前記ヨーレイト検出
    値と前記ヨーレイト推定値との差からなる推定エラー値
    を取り出すと共に、 前記推定エラー値が基準閾値を所定時間以上越えたら故
    障であると判定する推定エラー判定手段と、前記静的推
    定器と前記動的推定器とからの各信号値間の差が所定の
    閾値以上の場合には基準閾値を補正する基準閾値補正手
    段とを設けたことを特徴とする請求項3に記載のヨーレ
    イトセンサ故障診断装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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