JPH09228863A - ディーゼル・エンジン停止方法および装置 - Google Patents
ディーゼル・エンジン停止方法および装置Info
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- JPH09228863A JPH09228863A JP3988896A JP3988896A JPH09228863A JP H09228863 A JPH09228863 A JP H09228863A JP 3988896 A JP3988896 A JP 3988896A JP 3988896 A JP3988896 A JP 3988896A JP H09228863 A JPH09228863 A JP H09228863A
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- engine
- fuel
- valve
- shut
- intake air
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- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 エンジン自動停止時の車両振動を小さくする
とともに、エンジン再始動時の黒煙の発生を小さくす
る。 【解決手段】 吸気供給を遮断してから短い時間t
(0.3秒〜1秒)を経過した後につづいて燃料供給を
遮断する。 【効果】 排気ガスの軽減、車両振動の軽減、燃料の経
済化をより有効に実現することができ、特に市街地を走
行する路線バスに搭載した場合にさらに環境浄化をはか
ることができる。
とともに、エンジン再始動時の黒煙の発生を小さくす
る。 【解決手段】 吸気供給を遮断してから短い時間t
(0.3秒〜1秒)を経過した後につづいて燃料供給を
遮断する。 【効果】 排気ガスの軽減、車両振動の軽減、燃料の経
済化をより有効に実現することができ、特に市街地を走
行する路線バスに搭載した場合にさらに環境浄化をはか
ることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車その他に装
備されたディーゼル・エンジンを停止させるための技術
に関する。本発明は、電気信号その他制御信号によりデ
ィーゼル・エンジンを停止させる制御の方法および装置
に関する。
備されたディーゼル・エンジンを停止させるための技術
に関する。本発明は、電気信号その他制御信号によりデ
ィーゼル・エンジンを停止させる制御の方法および装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】ガソリン・エンジンは電気点火系を備え
ているので、この電気点火系に供給する電流を遮断する
ことによりエンジンを安定に停止させることができる。
一方、ディーゼル・エンジンは電気点火系がないので、
運転席からの操作により、あるいは遠隔自動制御により
エンジンを安定に停止させる方法として、(1)エンジ
ンに供給する燃料を遮断する、(2)エンジンに供給す
る吸気を遮断する、(3)エンジンの回転に制動を与え
る、などが旧くから知られている。
ているので、この電気点火系に供給する電流を遮断する
ことによりエンジンを安定に停止させることができる。
一方、ディーゼル・エンジンは電気点火系がないので、
運転席からの操作により、あるいは遠隔自動制御により
エンジンを安定に停止させる方法として、(1)エンジ
ンに供給する燃料を遮断する、(2)エンジンに供給す
る吸気を遮断する、(3)エンジンの回転に制動を与え
る、などが旧くから知られている。
【0003】さらに、実開昭57−196233号公報
には、燃料の遮断と吸気の遮断とを同時に行うエンジン
停止装置が開示されている。
には、燃料の遮断と吸気の遮断とを同時に行うエンジン
停止装置が開示されている。
【0004】近年、ディーゼル・エンジンの自動停止始
動装置が普及した。この装置は、車両が完全に停止して
いる、バッテリに十分な充電容量がある、エンジン温度
が十分に高い、その他条件を満足するときに、運転者の
スイッチ操作によらずに自動的にエンジンを停止させ、
その後に運転者がクラッチ・ぺダルを踏むことにより自
動的にエンジンを再始動させる装置である。この装置
は、主として路線バスに利用される大型バス車両に搭載
されている。市街地の停留所で乗客の乗降中に運転者が
特に操作をしなくとも、エンジンの自動停止および自動
始動が行われることから、排ガスの軽減、車両振動の軽
減、燃料の経済化などの利点があり好評を得ている。
動装置が普及した。この装置は、車両が完全に停止して
いる、バッテリに十分な充電容量がある、エンジン温度
が十分に高い、その他条件を満足するときに、運転者の
スイッチ操作によらずに自動的にエンジンを停止させ、
その後に運転者がクラッチ・ぺダルを踏むことにより自
動的にエンジンを再始動させる装置である。この装置
は、主として路線バスに利用される大型バス車両に搭載
されている。市街地の停留所で乗客の乗降中に運転者が
特に操作をしなくとも、エンジンの自動停止および自動
始動が行われることから、排ガスの軽減、車両振動の軽
減、燃料の経済化などの利点があり好評を得ている。
【0005】本願出願人は、上記のようなエンジン自動
停止始動装置について、特願平7─149012号(本
願出願時において未公開)他を出願している。
停止始動装置について、特願平7─149012号(本
願出願時において未公開)他を出願している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようなディーゼル
・エンジンの自動停止始動装置では、エンジンの停止お
よび始動がひんぱんに行われる。一般に、ディーゼル・
エンジンが停止するときには、燃料を遮断することによ
りエンジンを停止させると、回転停止の直前にエンジン
に大きい振動が発生して大きな車両振動となり乗客の気
分を害する。また吸気を遮断することによりエンジンを
停止させると、そのような振動は発生しないが再始動す
るときに排ガスに黒煙を発生する。また、吸気の遮断と
燃料の遮断とを同時に行うと、黒煙の発生はいくぶん低
減するものの、なお停止直前のエンジンの振動を防ぐこ
とができない。
・エンジンの自動停止始動装置では、エンジンの停止お
よび始動がひんぱんに行われる。一般に、ディーゼル・
エンジンが停止するときには、燃料を遮断することによ
りエンジンを停止させると、回転停止の直前にエンジン
に大きい振動が発生して大きな車両振動となり乗客の気
分を害する。また吸気を遮断することによりエンジンを
停止させると、そのような振動は発生しないが再始動す
るときに排ガスに黒煙を発生する。また、吸気の遮断と
燃料の遮断とを同時に行うと、黒煙の発生はいくぶん低
減するものの、なお停止直前のエンジンの振動を防ぐこ
とができない。
【0007】本願発明者は、このような装置の試験を行
う過程で、吸気の遮断と燃料の遮断とを併用するとき
に、それを同時に行うのではなく僅かにずらして行う
と、回転停止直前のエンジンの振動が小さくなるととも
に、再始動のときの黒煙の発生も小さくなることがある
ことに気付いた。さらに時間をどのようにずらすとどの
ような現象になるかを詳しく検討した。これは、そのと
きのエンジンの温度状態、その他によって必ずしも一定
ではなく、いくつかの条件が微妙に影響する場合がある
こともわかった。
う過程で、吸気の遮断と燃料の遮断とを併用するとき
に、それを同時に行うのではなく僅かにずらして行う
と、回転停止直前のエンジンの振動が小さくなるととも
に、再始動のときの黒煙の発生も小さくなることがある
ことに気付いた。さらに時間をどのようにずらすとどの
ような現象になるかを詳しく検討した。これは、そのと
きのエンジンの温度状態、その他によって必ずしも一定
ではなく、いくつかの条件が微妙に影響する場合がある
こともわかった。
【0008】本発明はこのような背景に行われたもので
あって、エンジンの自動停止自動始動装置に適するエン
ジンの自動停止方法を提供することを目的とする。本発
明は、車両振動が小さいディーゼル・エンジンの自動停
止方法を提供することを目的とする。本発明は、再始動
のときに黒煙の発生が小さいディーゼル・エンジンの自
動停止方法を提供することを目的とする。本発明は、車
両振動が小さく、再始動のときの黒煙の発生が小さいエ
ンジンの自動停止始動装置を提供することを目的とす
る。
あって、エンジンの自動停止自動始動装置に適するエン
ジンの自動停止方法を提供することを目的とする。本発
明は、車両振動が小さいディーゼル・エンジンの自動停
止方法を提供することを目的とする。本発明は、再始動
のときに黒煙の発生が小さいディーゼル・エンジンの自
動停止方法を提供することを目的とする。本発明は、車
両振動が小さく、再始動のときの黒煙の発生が小さいエ
ンジンの自動停止始動装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、電気信号その
他制御信号によりエンジン自動停止を行う際に発生する
エンジン振動による車両振動を小さくし、再始動時に発
生する黒煙を小さくすることを特徴とする。
他制御信号によりエンジン自動停止を行う際に発生する
エンジン振動による車両振動を小さくし、再始動時に発
生する黒煙を小さくすることを特徴とする。
【0010】すなわち、本発明の第一の観点は、エンジ
ンへの吸気供給を遮断してから短い時間tを経過した後
につづいて燃料供給を遮断することを特徴とする。
ンへの吸気供給を遮断してから短い時間tを経過した後
につづいて燃料供給を遮断することを特徴とする。
【0011】燃料の遮断と吸気の遮断とを同時に行うの
ではなく、燃料の遮断と吸気の遮断との間に時間差をも
たせることによってエンジン停止が衝撃的に行われるこ
とが避けられ、その衝撃的停止により生じる振動が軽減
される。これに伴って振動に起因する車両振動を小さく
することができる。また、このようなエンジン停止を行
うことによって、吸気供給の遮断だけでエンジンを停止
し再始動を行った場合と比較して、燃料供給も遮断され
るので再始動時に発生する黒煙を希薄にすることができ
る。
ではなく、燃料の遮断と吸気の遮断との間に時間差をも
たせることによってエンジン停止が衝撃的に行われるこ
とが避けられ、その衝撃的停止により生じる振動が軽減
される。これに伴って振動に起因する車両振動を小さく
することができる。また、このようなエンジン停止を行
うことによって、吸気供給の遮断だけでエンジンを停止
し再始動を行った場合と比較して、燃料供給も遮断され
るので再始動時に発生する黒煙を希薄にすることができ
る。
【0012】エンジンへの吸気供給を遮断してから燃料
供給を遮断するまでの時間tについては、実験を重ねた
結果、エンジン停止時における振動を小さくし、かつ再
始動時における黒煙の濃度を小さくするには、0.3秒
から1秒の範囲に設定すれば最も有効であることが実証
された。この値は実用的な路線バスのエンジンについて
検討したものであるが、エンジンの大小により、時間t
の範囲は適宜選択設定すべき値である。
供給を遮断するまでの時間tについては、実験を重ねた
結果、エンジン停止時における振動を小さくし、かつ再
始動時における黒煙の濃度を小さくするには、0.3秒
から1秒の範囲に設定すれば最も有効であることが実証
された。この値は実用的な路線バスのエンジンについて
検討したものであるが、エンジンの大小により、時間t
の範囲は適宜選択設定すべき値である。
【0013】本発明の第二の観点は、吸気通路に設けら
れた吸気遮断弁と、燃料供給通路に設けられた燃料遮断
弁と、前記吸気遮断弁および前記燃料遮断弁を関連して
制御する制御手段とを備え、この制御手段は、エンジン
停止信号を受けると前記吸気遮断弁を実質的に閉塞状態
にしてから時間tの経過後に前記燃料遮断弁を実質的に
閉塞状態に制御する手段を含むことを特徴とする。
れた吸気遮断弁と、燃料供給通路に設けられた燃料遮断
弁と、前記吸気遮断弁および前記燃料遮断弁を関連して
制御する制御手段とを備え、この制御手段は、エンジン
停止信号を受けると前記吸気遮断弁を実質的に閉塞状態
にしてから時間tの経過後に前記燃料遮断弁を実質的に
閉塞状態に制御する手段を含むことを特徴とする。
【0014】車両が停車中であることを含む一定の停止
条件が成立しているときに自動的にエンジンを停止させ
るエンジン自動停止制御回路を備え、前記エンジン停止
信号は前記自動停止制御回路から発生される信号である
ことが望ましく、さらに、自動的にエンジンを停止させ
た後に運転者がクラッチ・ペダルを踏むことにより自動
的にエンジンを始動させる自動始動制御回路を備えるこ
とが望ましい。
条件が成立しているときに自動的にエンジンを停止させ
るエンジン自動停止制御回路を備え、前記エンジン停止
信号は前記自動停止制御回路から発生される信号である
ことが望ましく、さらに、自動的にエンジンを停止させ
た後に運転者がクラッチ・ペダルを踏むことにより自動
的にエンジンを始動させる自動始動制御回路を備えるこ
とが望ましい。
【0015】吸気の遮断は吸気通路に設けられた吸気遮
断弁を動作させることによって行い、燃料の遮断は燃料
供給通路に設けられた燃料遮断弁を動作させることによ
って行う。この吸気遮断弁および燃料遮断弁の関連動作
の制御は制御手段が行い、エンジン停止信号を受けたと
きに吸気遮断弁を実質的に閉塞状態にしてから0.3秒
から1秒の範囲内に設定された時間tが経過した後に燃
料遮断弁を実質的に閉塞状態にする。
断弁を動作させることによって行い、燃料の遮断は燃料
供給通路に設けられた燃料遮断弁を動作させることによ
って行う。この吸気遮断弁および燃料遮断弁の関連動作
の制御は制御手段が行い、エンジン停止信号を受けたと
きに吸気遮断弁を実質的に閉塞状態にしてから0.3秒
から1秒の範囲内に設定された時間tが経過した後に燃
料遮断弁を実質的に閉塞状態にする。
【0016】制御手段に、エンジン自動停止制御回路お
よび自動始動制御回路を備えておけば、エンジン自動停
止制御回路が車両が停車中であることを含む一定の停止
条件が成立しているときにエンジン停止信号を発生しエ
ンジンを自動的に停止することができる。また、自動始
動制御回路がエンジンが停止した状態で運転者によりク
ラッチ・ぺダルが踏まれたときにエンジンを自動的に始
動することができる。
よび自動始動制御回路を備えておけば、エンジン自動停
止制御回路が車両が停車中であることを含む一定の停止
条件が成立しているときにエンジン停止信号を発生しエ
ンジンを自動的に停止することができる。また、自動始
動制御回路がエンジンが停止した状態で運転者によりク
ラッチ・ぺダルが踏まれたときにエンジンを自動的に始
動することができる。
【0017】これにより、エンジンの自動停止時におけ
る車両振動を小さくし、エンジンの再始動時における黒
煙の発生を小さくすることができ、環境浄化をはかると
ともに燃料消費を小さくすることができる。
る車両振動を小さくし、エンジンの再始動時における黒
煙の発生を小さくすることができ、環境浄化をはかると
ともに燃料消費を小さくすることができる。
【0018】ここで吸気および燃料について、遮断弁を
実質的に閉塞状態にすると説明したが、機械的な構造か
ら、弁の作動に要する時間はある時間幅があり、また遮
断状態になっても漏れは皆無ではない。弁をゆっくり作
動させる、弁の閉塞時の漏れ量を加減するなどにより、
さらによい条件を見出すことができることは予想され
る。
実質的に閉塞状態にすると説明したが、機械的な構造か
ら、弁の作動に要する時間はある時間幅があり、また遮
断状態になっても漏れは皆無ではない。弁をゆっくり作
動させる、弁の閉塞時の漏れ量を加減するなどにより、
さらによい条件を見出すことができることは予想され
る。
【0019】
【0020】
【実施例】次に、本発明実施例装置を図面に基づいて説
明する。
明する。
【0021】(第一実施例)図1は本発明第一実施例の
要部の構成を示すブロック図である。
要部の構成を示すブロック図である。
【0022】本発明第一実施例装置は、エンジン20の
回転速度を検出するエンジン回転センサ11と、車速を
検出する車速センサ12と、エンジン20の冷却水温を
検出する水温センサ13と、変速機21がニュートラル
位置にあることを示すニュートラル・スイッチ14と、
クラッチ・ぺダルの踏み込み量を検出するクラッチ・ス
イッチ15と、エア圧を検出するエア圧スイッチ16
と、バッテリの充電量を監視する充電量監視手段17
と、これら各センサおよび各スイッチの検出出力を取込
みエンジン20の自動停止および自動始動を制御する制
御手段1とが備えられる。
回転速度を検出するエンジン回転センサ11と、車速を
検出する車速センサ12と、エンジン20の冷却水温を
検出する水温センサ13と、変速機21がニュートラル
位置にあることを示すニュートラル・スイッチ14と、
クラッチ・ぺダルの踏み込み量を検出するクラッチ・ス
イッチ15と、エア圧を検出するエア圧スイッチ16
と、バッテリの充電量を監視する充電量監視手段17
と、これら各センサおよび各スイッチの検出出力を取込
みエンジン20の自動停止および自動始動を制御する制
御手段1とが備えられる。
【0023】さらに、エンジン20の吸気通路22には
吸気遮断弁23が設けられ、燃料噴射ポンプ24への燃
料供給通路には燃料遮断弁25が設けられる。この吸気
遮断弁23および燃料遮断弁25は制御手段1により関
連して制御される。吸気遮断弁23には開閉動作を行う
コントロール・シリンダ26が連結され、このコントロ
ール・シリンダ26には吸気遮断電磁弁27を介してエ
アタンク28が管路により接続される。また、燃料遮断
弁25には燃料遮断レバー29を介してエンジン停止モ
ータ30が連結され、このエンジン停止モータ30は制
御手段1により制御される。始動手段としてはスタータ
31が備えられスタータ・リレー32を介して制御手段
1により制御される。
吸気遮断弁23が設けられ、燃料噴射ポンプ24への燃
料供給通路には燃料遮断弁25が設けられる。この吸気
遮断弁23および燃料遮断弁25は制御手段1により関
連して制御される。吸気遮断弁23には開閉動作を行う
コントロール・シリンダ26が連結され、このコントロ
ール・シリンダ26には吸気遮断電磁弁27を介してエ
アタンク28が管路により接続される。また、燃料遮断
弁25には燃料遮断レバー29を介してエンジン停止モ
ータ30が連結され、このエンジン停止モータ30は制
御手段1により制御される。始動手段としてはスタータ
31が備えられスタータ・リレー32を介して制御手段
1により制御される。
【0024】制御手段1には、エンジン20の停止信号
を受けたときに吸気遮断弁23を実質的に閉塞状態にし
てから時間tの経過後に燃料遮断弁25を実質的に閉塞
状態に制御する手段が含まれ、さらに、車両が停車中で
あることを含む一定の停止条件が成立しているときに自
動的にエンジン20を停止させるエンジン自動停止制御
回路2と、自動的にエンジン20を停止させた後に運転
者がクラッチ・ぺダルを踏むことにより自動的にエンジ
ンを始動させるエンジン自動始動制御回路3とが備えら
れる。エンジン停止信号はエンジン自動停止制御回路2
から発生される。
を受けたときに吸気遮断弁23を実質的に閉塞状態にし
てから時間tの経過後に燃料遮断弁25を実質的に閉塞
状態に制御する手段が含まれ、さらに、車両が停車中で
あることを含む一定の停止条件が成立しているときに自
動的にエンジン20を停止させるエンジン自動停止制御
回路2と、自動的にエンジン20を停止させた後に運転
者がクラッチ・ぺダルを踏むことにより自動的にエンジ
ンを始動させるエンジン自動始動制御回路3とが備えら
れる。エンジン停止信号はエンジン自動停止制御回路2
から発生される。
【0025】図2は本発明第一実施例における吸気供給
を遮断してから燃料供給を遮断するまでの時間tの最適
範囲を説明する図である。これによれば吸気供給を遮断
してから0.3秒経過後に燃料供給を遮断すると車両後
部座席中央で受ける振動は小さくなり、その経過時間t
を延長しても2秒近くまで同じレベルが維持される。一
方、このように吸気供給を遮断してから0.3秒を越え
る時間の経過後に燃料供給を遮断してエンジン20を停
止した場合の再始動時の排気ガスは、その経過時間tが
1秒になるまでは白色を示し、1秒以上の経過時間をも
たせると排気ガスは急に黒色を示してくる。したがっ
て、吸気供給を遮断してから燃料供給を遮断するまでの
時間tは0.3秒から1秒の間で設定することが最も効
果的である。
を遮断してから燃料供給を遮断するまでの時間tの最適
範囲を説明する図である。これによれば吸気供給を遮断
してから0.3秒経過後に燃料供給を遮断すると車両後
部座席中央で受ける振動は小さくなり、その経過時間t
を延長しても2秒近くまで同じレベルが維持される。一
方、このように吸気供給を遮断してから0.3秒を越え
る時間の経過後に燃料供給を遮断してエンジン20を停
止した場合の再始動時の排気ガスは、その経過時間tが
1秒になるまでは白色を示し、1秒以上の経過時間をも
たせると排気ガスは急に黒色を示してくる。したがっ
て、吸気供給を遮断してから燃料供給を遮断するまでの
時間tは0.3秒から1秒の間で設定することが最も効
果的である。
【0026】図2には比較例として、吸気供給遮断のみ
によりエンジン20を停止した場合と、燃料供給遮断の
みによりエンジン20を停止した場合の振動および再始
動時の排気ガスの状態を示した。これによると、吸気遮
断のみでエンジン停止を行った場合には、停止時の振動
は小さいが、燃料の供給が継続されているために、再始
動時には不完全燃焼により排気ガスは黒色となる。ま
た、燃料遮断のみでエンジン20を停止した場合には、
停止時の振動は大きくなるが、再始動時の排気ガスの状
態は、燃料が残されていないために排気ガスは白色を示
す。
によりエンジン20を停止した場合と、燃料供給遮断の
みによりエンジン20を停止した場合の振動および再始
動時の排気ガスの状態を示した。これによると、吸気遮
断のみでエンジン停止を行った場合には、停止時の振動
は小さいが、燃料の供給が継続されているために、再始
動時には不完全燃焼により排気ガスは黒色となる。ま
た、燃料遮断のみでエンジン20を停止した場合には、
停止時の振動は大きくなるが、再始動時の排気ガスの状
態は、燃料が残されていないために排気ガスは白色を示
す。
【0027】本発明では、吸気供給を遮断してから0.
3秒から1秒の範囲内の時間tが経過した後に燃料供給
を遮断することによって、前述したようにエンジン20
の停止時の振動を小さくすることができ、かつ再始動時
に排気ガス中に含まれる黒煙を少なくすることができ
る。
3秒から1秒の範囲内の時間tが経過した後に燃料供給
を遮断することによって、前述したようにエンジン20
の停止時の振動を小さくすることができ、かつ再始動時
に排気ガス中に含まれる黒煙を少なくすることができ
る。
【0028】ここで、本発明第一実施例装置の動作につ
いて説明する。図3は本発明第一実施例装置の制御手段
による動作の流れを示すフローチャートである。
いて説明する。図3は本発明第一実施例装置の制御手段
による動作の流れを示すフローチャートである。
【0029】制御手段1のエンジン自動停止制御回路2
は、水温センサ13、エア圧スイッチ16および充電量
監視手段17から検出出力を取込み、エンジン20の自
動停止条件が成立しているか否かを判定する。自動停止
条件が成立していなければ自動停止を禁止し、成立して
いればクラッチ・スイッチ15からの出力を取込み、ク
ラッチ33が「接」または「断」のいずれの状態にある
かを判定する。「接」状態にあればニュートラル・スイ
ッチ14からの出力を取込み、変速機21のギヤ位置を
判定する。
は、水温センサ13、エア圧スイッチ16および充電量
監視手段17から検出出力を取込み、エンジン20の自
動停止条件が成立しているか否かを判定する。自動停止
条件が成立していなければ自動停止を禁止し、成立して
いればクラッチ・スイッチ15からの出力を取込み、ク
ラッチ33が「接」または「断」のいずれの状態にある
かを判定する。「接」状態にあればニュートラル・スイ
ッチ14からの出力を取込み、変速機21のギヤ位置を
判定する。
【0030】ギヤ位置がニュートラル位置にあれば車速
センサ12からの出力を取込み、車速が零であるか否か
を判定する。車速が零であればすべての自動停止条件が
成立したとして吸気遮断電磁弁27をオン状態にしてエ
アタンク28とコントロール・シリンダ26とを接続
し、吸気遮断弁23を閉成して吸気通路22からの吸気
の供給を遮断する。
センサ12からの出力を取込み、車速が零であるか否か
を判定する。車速が零であればすべての自動停止条件が
成立したとして吸気遮断電磁弁27をオン状態にしてエ
アタンク28とコントロール・シリンダ26とを接続
し、吸気遮断弁23を閉成して吸気通路22からの吸気
の供給を遮断する。
【0031】次いで、0.3秒から1秒の範囲内にあら
かじめ設定された時間tが経過したときに、エンジン停
止モータ30を駆動し燃料遮断レバー29を介して燃料
遮断弁25を閉成する。ここで、エンジン回転センサ1
1からの出力を取込み、エンジン回転速度が零であるか
否かを判定する。エンジン回転速度が零であれば、エン
ジン20は自動停止されたとして、吸気遮断弁23およ
び燃料遮断弁25を開放状態にし、クラッチ33が
「断」または「接」状態のいずれかにあるかを判定す
る。「断」状態にあれば変速機21のギヤ位置を判定
し、ニュートラル位置にあればエンジン自動始動制御回
路3によるエンジン自動始動を実行する。
かじめ設定された時間tが経過したときに、エンジン停
止モータ30を駆動し燃料遮断レバー29を介して燃料
遮断弁25を閉成する。ここで、エンジン回転センサ1
1からの出力を取込み、エンジン回転速度が零であるか
否かを判定する。エンジン回転速度が零であれば、エン
ジン20は自動停止されたとして、吸気遮断弁23およ
び燃料遮断弁25を開放状態にし、クラッチ33が
「断」または「接」状態のいずれかにあるかを判定す
る。「断」状態にあれば変速機21のギヤ位置を判定
し、ニュートラル位置にあればエンジン自動始動制御回
路3によるエンジン自動始動を実行する。
【0032】エンジン回転速度の判定において、エンジ
ン回転速度が零でなければ時間T(例えば5秒間)の経
過を待ち吸気遮断弁23および燃料遮断弁25を開放
し、自動停止を禁止して手動停止表示を行う。
ン回転速度が零でなければ時間T(例えば5秒間)の経
過を待ち吸気遮断弁23および燃料遮断弁25を開放
し、自動停止を禁止して手動停止表示を行う。
【0033】(第二実施例)図4は本発明第二実施例装
置の要部の構成を示すブロック図である。
置の要部の構成を示すブロック図である。
【0034】本発明第二実施例装置は、本願出願人がH
IMRの名称で製造販売しているハイブリッド自動車
(WO 88/06107)に適用した場合の例を示し
たもので、第一実施例装置に、エンジン20に直結され
た多相回転誘導機35と、この多相回転誘導機35に回
転磁界を与えるインバータ回路34と、このインバータ
回路34に接続され車両電装品へ低圧直流電源を供給す
るDC/DCコンバータ36とが備えられる。さらに、
制御手段1には、エンジン回転センサ11の出力にした
がってインバータ回路34が発生する回転磁界の速度を
制御する手段が含まれる。
IMRの名称で製造販売しているハイブリッド自動車
(WO 88/06107)に適用した場合の例を示し
たもので、第一実施例装置に、エンジン20に直結され
た多相回転誘導機35と、この多相回転誘導機35に回
転磁界を与えるインバータ回路34と、このインバータ
回路34に接続され車両電装品へ低圧直流電源を供給す
るDC/DCコンバータ36とが備えられる。さらに、
制御手段1には、エンジン回転センサ11の出力にした
がってインバータ回路34が発生する回転磁界の速度を
制御する手段が含まれる。
【0035】本発明第二実施例装置の制御動作は、図3
に示したフローチャートの流れにしたがって第一実施例
装置同様に行われるが、第一実施例装置におけるスター
タ31に代わり多相回転誘導機35が電動機として作動
し、エンジン20の始動を行う。すなわち、自動始動を
行う場合に、制御手段1のエンジン自動始動制御回路3
がインバータ回路34に制御信号を送出し、インバータ
回路34がこの制御信号にしたがって多相回転誘導機3
5に与える回転磁界の速度を制御し、バッテリから電気
エネルギを供給して電動機として駆動させエンジン20
を始動させる。
に示したフローチャートの流れにしたがって第一実施例
装置同様に行われるが、第一実施例装置におけるスター
タ31に代わり多相回転誘導機35が電動機として作動
し、エンジン20の始動を行う。すなわち、自動始動を
行う場合に、制御手段1のエンジン自動始動制御回路3
がインバータ回路34に制御信号を送出し、インバータ
回路34がこの制御信号にしたがって多相回転誘導機3
5に与える回転磁界の速度を制御し、バッテリから電気
エネルギを供給して電動機として駆動させエンジン20
を始動させる。
【0036】なお、本第二実施例装置の場合は、車両制
動時に多相回転誘導機35から交流エネルギが発生する
が、発生した交流エネルギはインバータ回路34により
直流エネルギに変換されバッテリに回生充電される。
動時に多相回転誘導機35から交流エネルギが発生する
が、発生した交流エネルギはインバータ回路34により
直流エネルギに変換されバッテリに回生充電される。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、エ
ンジン自動停止時の車両振動を小さくするとともに、エ
ンジン再始動の際の黒煙の発生を小さくすることができ
る。また、燃料の経済化をはかることができ、市街地を
走行する路線バスに搭載した場合に環境浄化をさらには
かることができる。
ンジン自動停止時の車両振動を小さくするとともに、エ
ンジン再始動の際の黒煙の発生を小さくすることができ
る。また、燃料の経済化をはかることができ、市街地を
走行する路線バスに搭載した場合に環境浄化をさらには
かることができる。
【図1】本発明第一実施例装置の要部の構成を示すブロ
ック図。
ック図。
【図2】本発明第一実施例における吸気供給を遮断して
から燃料供給を遮断するまでの時間tの最適範囲を説明
する図。
から燃料供給を遮断するまでの時間tの最適範囲を説明
する図。
【図3】本発明第一実施例装置の制御手段による動作の
流れを示すフローチャート。
流れを示すフローチャート。
【図4】本発明第二実施例装置の要部の構成を示すブロ
ック図。
ック図。
1 制御手段 2 エンジン自動停止制御回路 3 エンジン自動始動制御回路 11 エンジン回転センサ 12 車速センサ 13 水温センサ 14 ニュートラル・スイッチ 15 クラッチ・スイッチ 16 エア圧スイッチ 17 充電量監視手段 20 エンジン 21 変速機 22 吸気通路 23 吸気遮断弁 24 燃料噴射ポンプ 25 燃料遮断弁 26 コントロール・シリンダ 27 吸気遮断電磁弁 28 エアタンク 29 燃料遮断レバー 30 エンジン停止モータ 31 スタータ 32 スタータ・リレー 33 クラッチ 34 インバータ回路 35 多相回転誘導機 36 DC/DCコンバータ
Claims (5)
- 【請求項1】 吸気供給を遮断してから短い時間tを経
過した後につづいて燃料供給を遮断することを特徴とす
るディーゼル・エンジン停止方法。 - 【請求項2】 0.3秒 ≦ t ≦ 1秒 である請
求項1記載のディーゼル・エンジン停止方法。 - 【請求項3】 吸気通路に設けられた吸気遮断弁と、燃
料供給通路に設けられた燃料遮断弁と、前記吸気遮断弁
および前記燃料遮断弁を関連して制御する制御手段とを
備え、この制御手段は、エンジン停止信号を受けると前
記吸気遮断弁を実質的に閉塞状態にしてから時間tの経
過後に前記燃料遮断弁を実質的に閉塞状態に制御する手
段を含むことを特徴とするディーゼル・エンジン停止装
置。 - 【請求項4】 車両が停車中であることを含む一定の停
止条件が成立しているときに自動的にエンジンを停止さ
せるエンジン自動停止制御回路を備え、前記エンジン停
止信号は前記自動停止制御回路から発生される信号であ
る請求項3記載のディーゼル・エンジン停止装置。 - 【請求項5】 自動的にエンジンを停止させた後に運転
者がクラッチ・ペダルを踏むことにより自動的にエンジ
ンを始動させる自動始動制御回路を備えた請求項4記載
のディーゼル・エンジン停止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3988896A JPH09228863A (ja) | 1996-02-27 | 1996-02-27 | ディーゼル・エンジン停止方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3988896A JPH09228863A (ja) | 1996-02-27 | 1996-02-27 | ディーゼル・エンジン停止方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09228863A true JPH09228863A (ja) | 1997-09-02 |
Family
ID=12565521
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3988896A Pending JPH09228863A (ja) | 1996-02-27 | 1996-02-27 | ディーゼル・エンジン停止方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09228863A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003098021A1 (fr) * | 2002-05-21 | 2003-11-27 | Bosch Automotive Systems Corporation | Procede pour commander l'arret de ralenti, dispositif et programme de commande d'arret de ralenti, |
EP1288472A3 (en) * | 2001-08-29 | 2006-05-03 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Control apparatus of internal combustion engine and method thereof |
-
1996
- 1996-02-27 JP JP3988896A patent/JPH09228863A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1288472A3 (en) * | 2001-08-29 | 2006-05-03 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Control apparatus of internal combustion engine and method thereof |
WO2003098021A1 (fr) * | 2002-05-21 | 2003-11-27 | Bosch Automotive Systems Corporation | Procede pour commander l'arret de ralenti, dispositif et programme de commande d'arret de ralenti, |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20040224 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |