JPH0922859A - 電子線露光工程における試料面高さの補正方法 - Google Patents
電子線露光工程における試料面高さの補正方法Info
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- JPH0922859A JPH0922859A JP16845195A JP16845195A JPH0922859A JP H0922859 A JPH0922859 A JP H0922859A JP 16845195 A JP16845195 A JP 16845195A JP 16845195 A JP16845195 A JP 16845195A JP H0922859 A JPH0922859 A JP H0922859A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電子線露光工程における試料面高さの補正方
法に関し、試料の高さの差に基づく各種の変動要因を補
正係数として用いることにより精度の良いパターンを露
光する。 【構成】 試料の表面の凹凸に応じて試料全面を分割し
て、その分割した領域毎に基準面からの高さを測定し、
基準面における偏向器の補正係数に基準面からの高さに
応じた補正を加えた補正係数を用いて露光を行う。
法に関し、試料の高さの差に基づく各種の変動要因を補
正係数として用いることにより精度の良いパターンを露
光する。 【構成】 試料の表面の凹凸に応じて試料全面を分割し
て、その分割した領域毎に基準面からの高さを測定し、
基準面における偏向器の補正係数に基準面からの高さに
応じた補正を加えた補正係数を用いて露光を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子線露光工程における
試料面高さの補正方法に関するものであり、特に、試料
となる半導体ウェハやガラス基板等の表面の凹凸に応じ
て試料全面を任意の大きさに分割して各分割領域毎に補
正係数を求める試料面高さの補正方法に関するものであ
る。
試料面高さの補正方法に関するものであり、特に、試料
となる半導体ウェハやガラス基板等の表面の凹凸に応じ
て試料全面を任意の大きさに分割して各分割領域毎に補
正係数を求める試料面高さの補正方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路装置の高集積化に
伴う超微細化のために、電子線による半導体ウェハやガ
ラス基板等の試料へのICパターンの描画精度をさらに
高めることが要請されている。
伴う超微細化のために、電子線による半導体ウェハやガ
ラス基板等の試料へのICパターンの描画精度をさらに
高めることが要請されている。
【0003】この様な試料の上にICパターンを描画す
る場合に、試料を装着したホルダ上の基準マークで求め
た補正係数を使用して電子線露光することになるが、実
際の試料面と基準マークとの間には高さの差があり、例
えば、ガラス基板の場合には、ガラス基板の周辺部がホ
ルダにできるだけ均等に当たるように装着しているもの
の、10〜20μm程度の反りや傾きを生ずるため、試
料面における電子線の到達位置にズレを生じ、パターン
を精度良く形成できなかった。
る場合に、試料を装着したホルダ上の基準マークで求め
た補正係数を使用して電子線露光することになるが、実
際の試料面と基準マークとの間には高さの差があり、例
えば、ガラス基板の場合には、ガラス基板の周辺部がホ
ルダにできるだけ均等に当たるように装着しているもの
の、10〜20μm程度の反りや傾きを生ずるため、試
料面における電子線の到達位置にズレを生じ、パターン
を精度良く形成できなかった。
【0004】このような問題を解決するために、試料面
の高さを実測して補正を行う方法が提案されている。ま
ず、第1の方法は、電子線露光装置内部に配置した検出
電極とガラス基板等の試料の表面に設けたCr膜との間
の静電容量を測定する方法(例えば、特開昭56−64
434号公報参照)で、これをX−Yステージを移動す
る毎に行って試料面の高さのズレを検出して補正を行う
ものである。
の高さを実測して補正を行う方法が提案されている。ま
ず、第1の方法は、電子線露光装置内部に配置した検出
電極とガラス基板等の試料の表面に設けたCr膜との間
の静電容量を測定する方法(例えば、特開昭56−64
434号公報参照)で、これをX−Yステージを移動す
る毎に行って試料面の高さのズレを検出して補正を行う
ものである。
【0005】また、第2の方法は、試料表面の複数の位
置の高さを電子線露光装置内においてレーザ変位センサ
で測定しておき、この試料の反りをZ=aX2 +bXY
+cY2 +dX+eY+f〔但し、Zは座標(X,Y)
における高さ〕で表される2次曲面で近似し、各位置
(Xi ,Yi )における高さ(Zi )の測定値を代入し
て得られた測定点の数に対応した連立方程式を最小自乗
法によって解くことによって、係数a乃至e、及び、定
数fを決定して、2次曲面から任意の位置における焦点
及びゲイン(伸縮率)の補正係数を求めて、補正を行う
ものである。
置の高さを電子線露光装置内においてレーザ変位センサ
で測定しておき、この試料の反りをZ=aX2 +bXY
+cY2 +dX+eY+f〔但し、Zは座標(X,Y)
における高さ〕で表される2次曲面で近似し、各位置
(Xi ,Yi )における高さ(Zi )の測定値を代入し
て得られた測定点の数に対応した連立方程式を最小自乗
法によって解くことによって、係数a乃至e、及び、定
数fを決定して、2次曲面から任意の位置における焦点
及びゲイン(伸縮率)の補正係数を求めて、補正を行う
ものである。
【0006】
図10参照 しかし、従来のようにガラス基板等の試料21の高さを
測定し、ホルダ1に設けた基準マーク26との高さの差
により偏向の補正をした場合に、電子線11をできるだ
け試料21に垂直に入射するように補正偏向しながら
も、実際にはわずかな入射角度を持って回転しながら入
射するため、基準面17と試料面14とに高低差ΔHが
ある場合、例えば、静電電極12に電圧を印加すること
により偏向中心13から偏向された電子線11の試料面
14における実際の偏向位置は基準面17における偏向
位置よりもΔLだけズレてしまうことになる。
測定し、ホルダ1に設けた基準マーク26との高さの差
により偏向の補正をした場合に、電子線11をできるだ
け試料21に垂直に入射するように補正偏向しながら
も、実際にはわずかな入射角度を持って回転しながら入
射するため、基準面17と試料面14とに高低差ΔHが
ある場合、例えば、静電電極12に電圧を印加すること
により偏向中心13から偏向された電子線11の試料面
14における実際の偏向位置は基準面17における偏向
位置よりもΔLだけズレてしまうことになる。
【0007】また、従来の補正のための測定は、いずれ
の方法においても露光用真空チャンバー内で別個の測定
手段を設けて行うものであるが、電子線の偏向部は非常
に敏感で微小な磁場の変動も嫌うものであり、位置検出
用の手段がこのような偏向部の近傍にあった場合には磁
場の変動の影響が無視できなくなる。
の方法においても露光用真空チャンバー内で別個の測定
手段を設けて行うものであるが、電子線の偏向部は非常
に敏感で微小な磁場の変動も嫌うものであり、位置検出
用の手段がこのような偏向部の近傍にあった場合には磁
場の変動の影響が無視できなくなる。
【0008】また、位置検出部の周辺には偏向器、レン
ズ、反射電子検出器等が多く配置されているので、位置
検出手段の配置、保守が困難であり、さらに、この手段
の中に不導体の部品があると、反射電子が充電(チャー
ジアップ)して放電を繰り返すことにより、電子線が揺
らされる危険性が増すことになる。
ズ、反射電子検出器等が多く配置されているので、位置
検出手段の配置、保守が困難であり、さらに、この手段
の中に不導体の部品があると、反射電子が充電(チャー
ジアップ)して放電を繰り返すことにより、電子線が揺
らされる危険性が増すことになる。
【0009】また、従来の位置検出は露光動作前に行う
ものであるので、その測定時間分だけ露光処理時間が長
くなり、スループットが低下する欠点がある。さらに、
第2の提案は、複雑な多項式を用いており、計算が複雑
になるという問題があり、また、焦点及びゲイン(伸縮
率)の補正だけでは充分な補正精度を得ることができな
かった。
ものであるので、その測定時間分だけ露光処理時間が長
くなり、スループットが低下する欠点がある。さらに、
第2の提案は、複雑な多項式を用いており、計算が複雑
になるという問題があり、また、焦点及びゲイン(伸縮
率)の補正だけでは充分な補正精度を得ることができな
かった。
【0010】したがって、本発明は、電子線露光装置内
に反射電子検出器以外の測定手段を設けることなく試料
の高さ測定を行い、且つ、試料の高さの差に基づく各種
の変動要因を補正係数として用いることにより、電子線
露光装置の装置構成を簡素化すると共に、精度の良いパ
ターンを露光することを目的とする。
に反射電子検出器以外の測定手段を設けることなく試料
の高さ測定を行い、且つ、試料の高さの差に基づく各種
の変動要因を補正係数として用いることにより、電子線
露光装置の装置構成を簡素化すると共に、精度の良いパ
ターンを露光することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理的構
成の説明図であり、この図1を参照して本発明における
課題を解決するための手段を説明する。 (1)本発明は、電子線露光工程における試料面高さの
補正方法において、試料の表面の凹凸に応じて試料表面
を分割して、その分割した領域毎に基準面からの高さを
測定し、基準面における偏向器の補正係数に基準面から
の高さに応じた補正を加えた補正係数を用いて露光を行
うことを特徴とする。
成の説明図であり、この図1を参照して本発明における
課題を解決するための手段を説明する。 (1)本発明は、電子線露光工程における試料面高さの
補正方法において、試料の表面の凹凸に応じて試料表面
を分割して、その分割した領域毎に基準面からの高さを
測定し、基準面における偏向器の補正係数に基準面から
の高さに応じた補正を加えた補正係数を用いて露光を行
うことを特徴とする。
【0012】(2)また、本発明は、上記(1)におい
て、測定データを基に算出した補正値を、分割した領域
毎にメモリに格納し、露光時に順次読みだして、基準面
における補正値に加えて補正係数を求めることを特徴と
する。
て、測定データを基に算出した補正値を、分割した領域
毎にメモリに格納し、露光時に順次読みだして、基準面
における補正値に加えて補正係数を求めることを特徴と
する。
【0013】(3)また、本発明は、電子線露光工程に
おける試料面高さの補正方法において、試料の表面の4
隅の高さを測定し、測定した高さの差に応じて試料表面
を分割し、近似式を用いて分割した領域毎に基準面から
の高さを決定し、基準面における偏向器の補正係数に基
準面からの高さに応じた補正を加えた補正係数を用いて
露光を行うことを特徴とする。
おける試料面高さの補正方法において、試料の表面の4
隅の高さを測定し、測定した高さの差に応じて試料表面
を分割し、近似式を用いて分割した領域毎に基準面から
の高さを決定し、基準面における偏向器の補正係数に基
準面からの高さに応じた補正を加えた補正係数を用いて
露光を行うことを特徴とする。
【0014】(4)また、本発明は、上記(1)乃至
(3)のいずれかにおいて、補正係数が、伸縮率、回転
率、台形成分、オフセット成分、及び、焦点補正からな
ることを特徴とする。
(3)のいずれかにおいて、補正係数が、伸縮率、回転
率、台形成分、オフセット成分、及び、焦点補正からな
ることを特徴とする。
【0015】(5)また、本発明は、上記(1)乃至
(3)のいずれかにおいて、試料面の高さの測定を、試
料を試料ホルダ1に装着したのち、レーザ変位センサ2
を用いて大気中で行うことを特徴とする。
(3)のいずれかにおいて、試料面の高さの測定を、試
料を試料ホルダ1に装着したのち、レーザ変位センサ2
を用いて大気中で行うことを特徴とする。
【0016】(6)また、本発明は、上記(1)におい
て、試料面の高さの測定を電子線によりマーク付き基準
試料を走査することにより行い、前記マーク付き基準試
料に設けたマークの位置ズレを測定することにより上記
補正係数を事前取得することを特徴とする。
て、試料面の高さの測定を電子線によりマーク付き基準
試料を走査することにより行い、前記マーク付き基準試
料に設けたマークの位置ズレを測定することにより上記
補正係数を事前取得することを特徴とする。
【0017】(7)また、本発明は、上記(3)におい
て、試料面の高さの測定を電子線によりマーク付き露光
試料を走査することにより行い、前記マーク付き露光試
料表面の実パターン露光領域の外周囲に設けたマークの
位置ズレを測定することにより上記補正係数を求めるこ
とを特徴とする。
て、試料面の高さの測定を電子線によりマーク付き露光
試料を走査することにより行い、前記マーク付き露光試
料表面の実パターン露光領域の外周囲に設けたマークの
位置ズレを測定することにより上記補正係数を求めるこ
とを特徴とする。
【0018】
【作用】試料の表面の凹凸に応じて、即ち、凹凸が大き
ければ細かく試料表面を分割して、その分割した領域毎
に基準面からの高さを測定し、基準面における偏向器の
補正係数に基準面からの高さに応じた補正を加えた補正
係数を用いて露光を行うことにより、試料表面の凹凸の
程度に応じた正確な補正が可能になる。
ければ細かく試料表面を分割して、その分割した領域毎
に基準面からの高さを測定し、基準面における偏向器の
補正係数に基準面からの高さに応じた補正を加えた補正
係数を用いて露光を行うことにより、試料表面の凹凸の
程度に応じた正確な補正が可能になる。
【0019】また、測定データを基に算出した補正値
を、分割した領域毎にメモリに格納し、即ち、補正値を
露光工程前に事前取得することによって、露光毎の測定
時間を必要としないので、露光工程を短縮し、スループ
ットを向上することができる。
を、分割した領域毎にメモリに格納し、即ち、補正値を
露光工程前に事前取得することによって、露光毎の測定
時間を必要としないので、露光工程を短縮し、スループ
ットを向上することができる。
【0020】また、試料の表面の凹凸が単純傾斜のよう
に一様な変化の場合には、試料の表面の4隅の高さを測
定し、測定した高さの差に応じて試料表面を分割し、近
似式を用いて分割した領域毎に基準面からの高さを決定
することによって、測定工程を簡素化することができ
る。
に一様な変化の場合には、試料の表面の4隅の高さを測
定し、測定した高さの差に応じて試料表面を分割し、近
似式を用いて分割した領域毎に基準面からの高さを決定
することによって、測定工程を簡素化することができ
る。
【0021】また、補正係数として、焦点補正だけでは
なく、伸縮率、回転率、台形成分、オフセット成分、及
び、焦点補正を用いることによって、精度の高い露光が
可能になる。
なく、伸縮率、回転率、台形成分、オフセット成分、及
び、焦点補正を用いることによって、精度の高い露光が
可能になる。
【0022】また、試料面の高さの測定を、試料をホル
ダ1に装着したのち、レーザ変位センサ2を用いて大気
中で行うことにより、電子線露光装置3の偏向部7の周
囲の構成を複雑にすることなく高さの測定が可能にな
り、電子線に悪影響を与えることがない。
ダ1に装着したのち、レーザ変位センサ2を用いて大気
中で行うことにより、電子線露光装置3の偏向部7の周
囲の構成を複雑にすることなく高さの測定が可能にな
り、電子線に悪影響を与えることがない。
【0023】また、試料面の高さの測定をマーク付き基
準試料を用いて行うことにより、電子線露光装置3自体
の有する手段、即ち、反射電子検出器4を用いて高さの
測定をすることが可能になるので、装置構成が簡素化
し、且つ、測定伴うチャージアップ等の問題もなくな
り、さらに、補正係数を事前取得することが可能になる
ので、電子線露光工程のスループットが向上する。
準試料を用いて行うことにより、電子線露光装置3自体
の有する手段、即ち、反射電子検出器4を用いて高さの
測定をすることが可能になるので、装置構成が簡素化
し、且つ、測定伴うチャージアップ等の問題もなくな
り、さらに、補正係数を事前取得することが可能になる
ので、電子線露光工程のスループットが向上する。
【0024】また、試料面の高さの測定をマーク付き露
光試料を用いて行うことにより、電子線露光装置3自体
の有する反射電子検出器4を用いて高さの測定をするこ
とが可能になるので、装置構成が簡素化し、且つ、測定
伴うチャージアップ等の問題もなくなり、さらに、実際
に露光を行う露光試料にマークを付けで行うので補正精
度が向上する。
光試料を用いて行うことにより、電子線露光装置3自体
の有する反射電子検出器4を用いて高さの測定をするこ
とが可能になるので、装置構成が簡素化し、且つ、測定
伴うチャージアップ等の問題もなくなり、さらに、実際
に露光を行う露光試料にマークを付けで行うので補正精
度が向上する。
【0025】
【実施例】まず、図2を参照して、本発明における補正
原理から説明する。 図2参照 図2は偏向の様子を立体的に描いたものであり、通常は
8極の静電電極12からなる偏向器の夫々対向する静電
電極12間に偏向電圧を印加することによって電子線1
1を中心座標(0,0)、(X,Y)、(−X,Y)、
(−X,−Y)、及び、(X,−Y)の各点に偏向した
場合を示している。
原理から説明する。 図2参照 図2は偏向の様子を立体的に描いたものであり、通常は
8極の静電電極12からなる偏向器の夫々対向する静電
電極12間に偏向電圧を印加することによって電子線1
1を中心座標(0,0)、(X,Y)、(−X,Y)、
(−X,−Y)、及び、(X,−Y)の各点に偏向した
場合を示している。
【0026】偏向データの座標が(0,0)の場合には
電子線11は真下に照射されるが、その他の点、例え
ば、(−X,−Y)では、偏向器の作製精度、或いは、
取付け精度等によって設計値よりズレた位置に偏向され
ることになる。
電子線11は真下に照射されるが、その他の点、例え
ば、(−X,−Y)では、偏向器の作製精度、或いは、
取付け精度等によって設計値よりズレた位置に偏向され
ることになる。
【0027】これらの、ズレの要因としては、伸縮率
(G:Gain)、回転率(R:Rotation)、
オフセット成分(O:Offset)、台形成分
(H)、及び、歪み(D:Distortion)があ
り、これらの各要因について図3(a)乃至(d)を参
照して説明する。
(G:Gain)、回転率(R:Rotation)、
オフセット成分(O:Offset)、台形成分
(H)、及び、歪み(D:Distortion)があ
り、これらの各要因について図3(a)乃至(d)を参
照して説明する。
【0028】図3(a)参照 図3(a)は伸縮率(G:Gain)の説明図であり、
理想偏向パターン15に相当する偏向の設計値を
(x0 ,y0 )とした場合の、実偏向パターン16の偏
向位置を(x1 ,y1 )或いは(x2 ,y2 )とする
と、Δx/x0 =Gx 、及び、Δy/y0 =Gy とな
り、各x1 及びx2 については、x0 =x1 ・Gx1(G
x1>1)、及び、x0 =x2 ・Gx2(Gx2<1)と表さ
れ、伸縮率Gは、この様な設計値x0 に対する実際のズ
レの内、どの量に対しても一定の係数となるズレを言
う。
理想偏向パターン15に相当する偏向の設計値を
(x0 ,y0 )とした場合の、実偏向パターン16の偏
向位置を(x1 ,y1 )或いは(x2 ,y2 )とする
と、Δx/x0 =Gx 、及び、Δy/y0 =Gy とな
り、各x1 及びx2 については、x0 =x1 ・Gx1(G
x1>1)、及び、x0 =x2 ・Gx2(Gx2<1)と表さ
れ、伸縮率Gは、この様な設計値x0 に対する実際のズ
レの内、どの量に対しても一定の係数となるズレを言
う。
【0029】図3(b)参照 図3(b)は回転率(R:Rotation)の説明図
であり、理想偏向パターン15に相当する偏向の設計値
を(x0 ,y0 )とした場合の、実偏向パターン16の
偏向位置の(x0 ,y0 )からのズレを(Δx,Δy)
とすると、回転率Rは、Δx/y0 =Rx 、及び、Δy
/x0 =Ry のように、設計値x 0 ,y0 に対する実際
のズレの内、どの量に対しても一定の回転率となるズレ
を言う。
であり、理想偏向パターン15に相当する偏向の設計値
を(x0 ,y0 )とした場合の、実偏向パターン16の
偏向位置の(x0 ,y0 )からのズレを(Δx,Δy)
とすると、回転率Rは、Δx/y0 =Rx 、及び、Δy
/x0 =Ry のように、設計値x 0 ,y0 に対する実際
のズレの内、どの量に対しても一定の回転率となるズレ
を言う。
【0030】図3(c)参照 図3(c)はオフセット成分(O:Offset)の説
明図であり、伸縮率Gや回転率Rが偏向量に応じて変化
するのに対して、偏向量の大小に拘らず、ズレ量が一定
になる成分を言う。
明図であり、伸縮率Gや回転率Rが偏向量に応じて変化
するのに対して、偏向量の大小に拘らず、ズレ量が一定
になる成分を言う。
【0031】図3(d)参照 図3(d)は台形成分(H)の説明図であり、偏向した
場合に、上下で非対称にズレる成分を言う。
場合に、上下で非対称にズレる成分を言う。
【0032】さらに、図3(a)乃至図3(d)の補正
をかけてもなお残るズレ成分を偏向時の歪み(D:Di
stortion)と称して、設計値とのズレを測定し
て補正量とし、これらの補正量をズレの方向と逆の方向
に加算して設計値の位置に偏向できるようにする。
をかけてもなお残るズレ成分を偏向時の歪み(D:Di
stortion)と称して、設計値とのズレを測定し
て補正量とし、これらの補正量をズレの方向と逆の方向
に加算して設計値の位置に偏向できるようにする。
【0033】本発明においては、この様な全てのズレ成
分を考慮することによって、実際の偏向位置と設計値と
の関係を求めるものであり、基準面、即ち、ホルダに設
けた基準マークの位置における補正を、x=x0 ・Gx0
+y0 ・Rx0(台形成分及びオフセット成分は十分小さ
いとする)とする。なお、Gx0及びRx0は、基準面にお
けるX方向の伸縮率及び回転率の補正値を表す。
分を考慮することによって、実際の偏向位置と設計値と
の関係を求めるものであり、基準面、即ち、ホルダに設
けた基準マークの位置における補正を、x=x0 ・Gx0
+y0 ・Rx0(台形成分及びオフセット成分は十分小さ
いとする)とする。なお、Gx0及びRx0は、基準面にお
けるX方向の伸縮率及び回転率の補正値を表す。
【0034】試料面14の高さが基準面17と同じであ
ればそのままで良いが、高さがΔH異なると図10に示
すように電子線11の到達位置も基準面17における到
達位置からΔL(X方向においてはΔx)だけズレ、そ
れに伴って伸縮率G及び回転率Rも異なるので、 x=
x0 ・G’x0+y0 ・R’x0となる。
ればそのままで良いが、高さがΔH異なると図10に示
すように電子線11の到達位置も基準面17における到
達位置からΔL(X方向においてはΔx)だけズレ、そ
れに伴って伸縮率G及び回転率Rも異なるので、 x=
x0 ・G’x0+y0 ・R’x0となる。
【0035】ここで、予め実験を行ってΔHの値でG,
Rがどの程度変化するかを求めた関係式に基づいて、例
えば、差分ΔGx =Gx0−G’x0、或いは、係数Gx1=
G’ x0/Gx0を求め、基準面での係数Gx0に加算或いは
乗算する。なお、一般に関係式は一次関数で近似するこ
とが望ましいが、比例補正で許容できない場合には二次
以上の補正を行う。
Rがどの程度変化するかを求めた関係式に基づいて、例
えば、差分ΔGx =Gx0−G’x0、或いは、係数Gx1=
G’ x0/Gx0を求め、基準面での係数Gx0に加算或いは
乗算する。なお、一般に関係式は一次関数で近似するこ
とが望ましいが、比例補正で許容できない場合には二次
以上の補正を行う。
【0036】図4参照例えば、図に示すように、基準面
17でのX方向のズレがΔx0 である場合、高さがΔH
だけ異なる試料面14において、Δx0 に対する補正を
行ってもさらにΔx1 だけズレることになり、基準面1
7における伸縮率をGx0、試料面14における基準面1
7に対する伸縮率をGx1、試料面14におけるx0 に対
応する露光データをxとすると、 x=(x0 ・GX0)Gx1、 Gx0=x0 /(x0 −Δx0 )(Gx0>1)、 Gx1=x0 Gx0/(x0 Gx0+Δx1 )(Gx1<1)で
夫々表される。なお、図において、符号15、16、1
8は夫々理想偏向パターン、実偏向パターン、及び、試
料面における実偏向パターンを表す。
17でのX方向のズレがΔx0 である場合、高さがΔH
だけ異なる試料面14において、Δx0 に対する補正を
行ってもさらにΔx1 だけズレることになり、基準面1
7における伸縮率をGx0、試料面14における基準面1
7に対する伸縮率をGx1、試料面14におけるx0 に対
応する露光データをxとすると、 x=(x0 ・GX0)Gx1、 Gx0=x0 /(x0 −Δx0 )(Gx0>1)、 Gx1=x0 Gx0/(x0 Gx0+Δx1 )(Gx1<1)で
夫々表される。なお、図において、符号15、16、1
8は夫々理想偏向パターン、実偏向パターン、及び、試
料面における実偏向パターンを表す。
【0037】次に、図5乃至図8を参照して、本発明の
第1の実施例を説明する。図5は本発明の第1の実施例
及び第2の実施例に共通の電子線露光装置の概略的構成
図であり、また、図6はレーザ変位センサの概略的構成
図であり、さらに、図7及び図8は本発明における試料
面の分割の仕方を表すものである。
第1の実施例を説明する。図5は本発明の第1の実施例
及び第2の実施例に共通の電子線露光装置の概略的構成
図であり、また、図6はレーザ変位センサの概略的構成
図であり、さらに、図7及び図8は本発明における試料
面の分割の仕方を表すものである。
【0038】図5参照 まず、搬送部及び試料装着部において基準マークを設け
たホルダ1にガラス基板等の試料を装着したのち、電子
線露光装置3の外部に設けたレーザ変位センサ2によっ
て、電子線露光装置3のチャンバー外において基準マー
クの高さ及び試料の各面の基準マークからの高さΔHを
測定する。
たホルダ1にガラス基板等の試料を装着したのち、電子
線露光装置3の外部に設けたレーザ変位センサ2によっ
て、電子線露光装置3のチャンバー外において基準マー
クの高さ及び試料の各面の基準マークからの高さΔHを
測定する。
【0039】図6参照 なお、このレーザ変位センサ2は、市販されているもの
で、その概略的構成は、光源となる半導体レーザ19か
らの光をレンズ20を介して試料21に照射し、その反
射光をレンズ22を介して位置検出素子(PSD)23
によって検出するものであり、試料21の表面の高さが
ΔH異なると、位置検出素子23における検出位置が高
さの差に応じてズレるのを利用して三角測量の原理に基
づいてΔHを測定するものであり、各位置における高さ
の測定は、複数のレーザ変位センサ2を配置して測定し
ても良いし、或いは、ホルダを載置するX−Yテーブル
をX−Y方向に動かして1個のレーザ変位センサ2で測
定しても良い。なお、図における符号24は、検出出力
を増幅してセンサコントローラに入力するための増幅器
である。
で、その概略的構成は、光源となる半導体レーザ19か
らの光をレンズ20を介して試料21に照射し、その反
射光をレンズ22を介して位置検出素子(PSD)23
によって検出するものであり、試料21の表面の高さが
ΔH異なると、位置検出素子23における検出位置が高
さの差に応じてズレるのを利用して三角測量の原理に基
づいてΔHを測定するものであり、各位置における高さ
の測定は、複数のレーザ変位センサ2を配置して測定し
ても良いし、或いは、ホルダを載置するX−Yテーブル
をX−Y方向に動かして1個のレーザ変位センサ2で測
定しても良い。なお、図における符号24は、検出出力
を増幅してセンサコントローラに入力するための増幅器
である。
【0040】また、上記実施例においては、レーザ光を
試料の表面から照射しているが、レーザ光が試料の表面
に塗布しているフォトレジストに悪影響を与える場合に
は、試料の裏面からレーザ光を照射すれば良い。
試料の表面から照射しているが、レーザ光が試料の表面
に塗布しているフォトレジストに悪影響を与える場合に
は、試料の裏面からレーザ光を照射すれば良い。
【0041】図5参照 レーザ変位センサ2によって測定した各位置における高
さの測定値をセンサコントローラ及びインターフェイス
を介して計算機に入力し、その測定値に基づいて予め実
験により求めたズレに関する関係式から基準面での補正
係数から高さの差ΔHに相当する分の補正係数を求め、
この各位置における補正係数を制御部のメモリに格納す
る。このように、露光に先立って補正データを予め求め
ておくことを事前取得と言う。
さの測定値をセンサコントローラ及びインターフェイス
を介して計算機に入力し、その測定値に基づいて予め実
験により求めたズレに関する関係式から基準面での補正
係数から高さの差ΔHに相当する分の補正係数を求め、
この各位置における補正係数を制御部のメモリに格納す
る。このように、露光に先立って補正データを予め求め
ておくことを事前取得と言う。
【0042】そして、実際に露光する場合には、メモリ
に格納した事前取得データを偏向器の基本データにその
補正係数を乗じて、さらに他の補正を加算してディジタ
ル−アナログ変換器(DAC)を介して偏向器増幅器
(AMP)に入力し、露光を行う。これらの経路を図5
においては経路で示している。
に格納した事前取得データを偏向器の基本データにその
補正係数を乗じて、さらに他の補正を加算してディジタ
ル−アナログ変換器(DAC)を介して偏向器増幅器
(AMP)に入力し、露光を行う。これらの経路を図5
においては経路で示している。
【0043】なお、この様な補正係数を実際に求める場
合には、測定値ΔHの分布がある小さな範囲内に収まる
ときは代表値を用いて試料の高さを擬制しても良いが、
一般には、基板をマトリックス状に分割し、マトリック
スの各要素に於ける高さの差ΔHに相当する分の補正係
数を求め、この各要素における補正係数を制御部のメモ
リに個別のデータとして格納するものである。
合には、測定値ΔHの分布がある小さな範囲内に収まる
ときは代表値を用いて試料の高さを擬制しても良いが、
一般には、基板をマトリックス状に分割し、マトリック
スの各要素に於ける高さの差ΔHに相当する分の補正係
数を求め、この各要素における補正係数を制御部のメモ
リに個別のデータとして格納するものである。
【0044】図7(a)及び(b)参照 例えば、図に示すように、試料面14をマトリックス状
(図においては8×12)に分割し、マトリックスの各
要素の一点における測定値を各要素の代表値として、表
面を図7(b)に示すように階段状のパターン(図にお
いては5×2分だけ図示している)からなる仮想分割試
料25で近似し、各要素における基準面からの補正係数
(Gmn,Rmn)を決定する。なお、この場合の分割の仕
方は、予め荒く測定した試料面14の凹凸の程度に応じ
て、凹凸が大きければ細かく分割すれば良いものであ
る。
(図においては8×12)に分割し、マトリックスの各
要素の一点における測定値を各要素の代表値として、表
面を図7(b)に示すように階段状のパターン(図にお
いては5×2分だけ図示している)からなる仮想分割試
料25で近似し、各要素における基準面からの補正係数
(Gmn,Rmn)を決定する。なお、この場合の分割の仕
方は、予め荒く測定した試料面14の凹凸の程度に応じ
て、凹凸が大きければ細かく分割すれば良いものであ
る。
【0045】例えば、図におけるマトリックス要素Mmn
における伸縮率及び回転率をGmn及びRmnとすると、マ
トリックス要素Mmnにおけるx0 及びy0 に対応する偏
向データx及びyは、 x=x0 ・Gx0・Gxmn +y0 ・Rx0・Rxmn +x0 ・
y0 ・HX +OX 及び、 y=y0 ・Gy0・Gymn +x0 ・Ry0・Rymn +x0 ・
y0 ・Hy +Oy で表されることになる。
における伸縮率及び回転率をGmn及びRmnとすると、マ
トリックス要素Mmnにおけるx0 及びy0 に対応する偏
向データx及びyは、 x=x0 ・Gx0・Gxmn +y0 ・Rx0・Rxmn +x0 ・
y0 ・HX +OX 及び、 y=y0 ・Gy0・Gymn +x0 ・Ry0・Rymn +x0 ・
y0 ・Hy +Oy で表されることになる。
【0046】図8(a)乃至(c)参照 また、凹凸が単純な傾斜である場合には、試料21の両
端部の高さの差ΔHを測定し、全体をΔHの大きさに応
じた所定単位高さの階段状パターンに分割して仮想分割
試料25で近似するものであり、例えば、図において
は、領域を3分割して中央の領域における補正係数を両
端部における補正係数(G11,R11)と(G12,R12)
の平均値とする。
端部の高さの差ΔHを測定し、全体をΔHの大きさに応
じた所定単位高さの階段状パターンに分割して仮想分割
試料25で近似するものであり、例えば、図において
は、領域を3分割して中央の領域における補正係数を両
端部における補正係数(G11,R11)と(G12,R12)
の平均値とする。
【0047】また、傾斜がX方向及びY方向の2方向に
存在する場合には、試料の4隅の高さを測定すれば良
く、例えば、凹凸の高さの差ΔHが20μmの場合に
は、5μmを最小単位として試料表面を4×4=16フ
ィールドに分割する。
存在する場合には、試料の4隅の高さを測定すれば良
く、例えば、凹凸の高さの差ΔHが20μmの場合に
は、5μmを最小単位として試料表面を4×4=16フ
ィールドに分割する。
【0048】次に、再び図5を参照して本発明の第2の
実施例を説明する。 図5参照 この第2の実施例は、高さの測定を電子線露光装置3の
チャンバー内に設けた反射電子検出器4を用いて行うも
のであり、一般には電磁コイルからなる主偏向器により
数mm偏向した場合のG、R、H、O、及び、Dを求
め、静電電極からなる副偏向器で数10〜数100μm
偏向した場合のG、R、H、O、及び、Dを求めて補正
を行うものである。
実施例を説明する。 図5参照 この第2の実施例は、高さの測定を電子線露光装置3の
チャンバー内に設けた反射電子検出器4を用いて行うも
のであり、一般には電磁コイルからなる主偏向器により
数mm偏向した場合のG、R、H、O、及び、Dを求
め、静電電極からなる副偏向器で数10〜数100μm
偏向した場合のG、R、H、O、及び、Dを求めて補正
を行うものである。
【0049】例えば、試料を複数の小フィールドに分割
すると共に、試料の4隅の小フィールドの上にTaやW
等からなる検出マークを設け、このマークを走査して得
られる反射電子を反射電子検出器4で検出して、高さの
差Δに基づくマークの位置のズレを検出する。即ち、電
子線を用いた場合の高さの測定とは、位置ズレを測定す
ることである。
すると共に、試料の4隅の小フィールドの上にTaやW
等からなる検出マークを設け、このマークを走査して得
られる反射電子を反射電子検出器4で検出して、高さの
差Δに基づくマークの位置のズレを検出する。即ち、電
子線を用いた場合の高さの測定とは、位置ズレを測定す
ることである。
【0050】この場合、4隅の小フィールドの中心への
偏向は主偏向器で行い、走査を静電電極で行い、マーク
の中心に当たるまでG、R、H、O、及び、Dの係数を
変えて測定する。
偏向は主偏向器で行い、走査を静電電極で行い、マーク
の中心に当たるまでG、R、H、O、及び、Dの係数を
変えて測定する。
【0051】また、静電電極による補正は、主偏向器で
各小フィールドに電子線を偏向したのち、静電電極で各
小フィールドの4隅に設けたマークの位置を検出するこ
とによって、各小フィールドにおけるG、R、H、O、
及び、Dの係数を求め、補正メモリと呼ばれるメモリに
格納し、露光する場合には偏向基本データにこのメモリ
に格納されたデータを加えて、露光を行う。これらの経
路を図5においては経路で示している。
各小フィールドに電子線を偏向したのち、静電電極で各
小フィールドの4隅に設けたマークの位置を検出するこ
とによって、各小フィールドにおけるG、R、H、O、
及び、Dの係数を求め、補正メモリと呼ばれるメモリに
格納し、露光する場合には偏向基本データにこのメモリ
に格納されたデータを加えて、露光を行う。これらの経
路を図5においては経路で示している。
【0052】この様な反射電子検出器4を用いて補正係
数を求める場合には、ガラス基板等の試料の表面にマー
クがなければ、G、R、H、O、及び、Dの係数を求め
ることができないので、図9(a)に示すマーク付き基
準試料を用いて各補正係数を事前取得する必要がある。
数を求める場合には、ガラス基板等の試料の表面にマー
クがなければ、G、R、H、O、及び、Dの係数を求め
ることができないので、図9(a)に示すマーク付き基
準試料を用いて各補正係数を事前取得する必要がある。
【0053】図9(a)参照 このマーク付き基準試料は、ガラス基板27表面の全面
にCr膜28を設けたのち、TaやWを蒸着してパター
ニングすることによって辺の長さが20μm程度の十字
状、或いは、L字状のマーク29を10×10個程度以
上(図においては、3×3個)設けたものであり、ホル
ダに設けた基準マークに対する各マーク29の位置ズ
レ、即ち、高さの差に基づく補正係数の差を算出して、
補正メモリに格納する。
にCr膜28を設けたのち、TaやWを蒸着してパター
ニングすることによって辺の長さが20μm程度の十字
状、或いは、L字状のマーク29を10×10個程度以
上(図においては、3×3個)設けたものであり、ホル
ダに設けた基準マークに対する各マーク29の位置ズ
レ、即ち、高さの差に基づく補正係数の差を算出して、
補正メモリに格納する。
【0054】図9(b)参照 また、マーク付き基準試料に代えて、マーク付き露光試
料を用いても良く、このマーク付き露光試料は、実パタ
ーン露光部周辺の4隅にTaやWからなるマーク29を
設けて、全面にフォトレジスト30を塗布したものであ
り、4隅におけるマーク29の位置ズレ、即ち、高さの
差に基づく補正係数の差を求め、これを平均化(0次近
似)したり、直線近似(1次近似)したり、曲線近似
(2次近似)したりすることによって、試料全面におけ
る補正係数を求めるものである。
料を用いても良く、このマーク付き露光試料は、実パタ
ーン露光部周辺の4隅にTaやWからなるマーク29を
設けて、全面にフォトレジスト30を塗布したものであ
り、4隅におけるマーク29の位置ズレ、即ち、高さの
差に基づく補正係数の差を求め、これを平均化(0次近
似)したり、直線近似(1次近似)したり、曲線近似
(2次近似)したりすることによって、試料全面におけ
る補正係数を求めるものである。
【0055】例えば、図における(x1a,y1a)におけ
る伸縮率G1a、及び、回転率R1aは、(x11,y11)及
び(x12,y12)における伸縮率及び回転率をG11、R
11、G12、及び、R12とし、且つ、ΔG及びΔRを夫々
ΔG=G11−G12、及び、ΔR=R11−R12とすると、
G1a=ΔG/2、及び、R1a=ΔR/2で近似されるこ
とになる。
る伸縮率G1a、及び、回転率R1aは、(x11,y11)及
び(x12,y12)における伸縮率及び回転率をG11、R
11、G12、及び、R12とし、且つ、ΔG及びΔRを夫々
ΔG=G11−G12、及び、ΔR=R11−R12とすると、
G1a=ΔG/2、及び、R1a=ΔR/2で近似されるこ
とになる。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、基準面と実際に露光さ
れる試料面との高さが異なっていても、基準面と試料面
との高さの差をレーザ変位センサ、或いは、電子線露光
装置内部に設けた反射電子検出器を用いて行なうので、
電子線露光装置が大型化することがなく、且つ、これら
の高さの検出手段が露光の際に電子線に悪影響を与える
ことがなくなる。
れる試料面との高さが異なっていても、基準面と試料面
との高さの差をレーザ変位センサ、或いは、電子線露光
装置内部に設けた反射電子検出器を用いて行なうので、
電子線露光装置が大型化することがなく、且つ、これら
の高さの検出手段が露光の際に電子線に悪影響を与える
ことがなくなる。
【0057】また、基準面での補正係数を基にして、試
料面での伸縮率G、回転率R、オフセット成分、台形成
分、及び、歪みの全ての偏向補正係数を加味して露光を
行うので、精度の高い露光が可能になり、半導体装置の
集積度の向上に寄与するところが大きい。
料面での伸縮率G、回転率R、オフセット成分、台形成
分、及び、歪みの全ての偏向補正係数を加味して露光を
行うので、精度の高い露光が可能になり、半導体装置の
集積度の向上に寄与するところが大きい。
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の補正原理の説明図である。
【図3】本発明の各補正要因の説明図である。
【図4】伸縮率Gの補正原理の説明図である。
【図5】本発明の実施に用いる電子線露光装置の概略的
説明図である。
説明図である。
【図6】本発明の実施に用いるレーザ変位センサの概略
的説明図である。
的説明図である。
【図7】本発明の第1の実施例における凹凸を有する試
料の分割法の説明図である。
料の分割法の説明図である。
【図8】本発明の第1の実施例における傾斜した試料の
分割法の説明図である。
分割法の説明図である。
【図9】本発明の第2の実施例におけるマーク付き基準
試料、及び、マーク付き露光試料の説明図である。
試料、及び、マーク付き露光試料の説明図である。
【図10】従来の電子線露光方法における、高さの差に
基づくズレの説明図である。
基づくズレの説明図である。
1 ホルダ 2 レーザ変位センサ 3 電子線露光装置 4 反射電子検出器 5 電子銃 6 鏡筒 7 偏向部 8 除振台 9 X−Yステージ 10 ステージモーター 11 電子線 12 静電電極 13 偏向中心 14 試料面 15 理想偏向パターン 16 実偏向パターン 17 基準面 18 試料面における実偏向パターン 19 半導体レーザ 20 レンズ 21 試料 22 レンズ 23 位置検出素子 24 増幅器 25 仮想分割試料 26 基準マーク 27 ガラス基板 28 Cr膜 29 マーク 30 フォトレジスト
Claims (7)
- 【請求項1】 試料の表面の凹凸に応じて試料表面を分
割して、その分割した領域毎に基準面からの高さを測定
し、前記基準面における偏向器の補正係数に前記基準面
からの高さに応じた補正を加えた補正係数を用いて露光
を行うことを特徴とする電子線露光工程における試料面
高さの補正方法。 - 【請求項2】 上記測定したデータを基に算出した補正
値を、上記分割した領域毎にメモリに格納し、前記メモ
リに格納した補正値を露光時に順次読みだして、上記基
準面における補正値に加えて補正係数を求めることを特
徴とする請求項1記載の電子線露光工程における試料面
高さの補正方法。 - 【請求項3】 試料の表面の4隅の高さを測定し、前記
測定した高さの差に応じて前記試料表面を分割し、近似
式を用いて前記分割した領域毎に基準面からの高さを決
定し、前記基準面における偏向器の補正係数に前記基準
面からの高さに応じた補正を加えた補正係数を用いて露
光を行うことを特徴とする電子線露光工程における試料
面高さの補正方法。 - 【請求項4】 上記補正係数が、伸縮率、回転率、台形
成分、オフセット成分、及び、焦点補正からなることを
特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子
線露光工程における試料面高さの補正方法。 - 【請求項5】 上記試料面の高さの測定を、上記試料を
ホルダに装着したのち、レーザ変位センサを用いて大気
中で行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1
項に記載の電子線露光工程における試料面高さの補正方
法。 - 【請求項6】 上記試料面の高さの測定を、電子線によ
りマーク付き基準試料を走査することにより行い、前記
マーク付き基準試料に設けたマークの位置ズレを測定す
ることにより上記補正係数を事前取得することを特徴と
する請求項1記載の電子線露光工程における試料面高さ
の補正方法。 - 【請求項7】 上記試料面の高さの測定を、電子線によ
りマーク付き露光試料を走査することにより行い、前記
マーク付き露光試料表面の実パターン露光領域の外周囲
に設けたマークの位置ズレを測定することにより上記補
正係数を求めることを特徴とする請求項3記載の電子線
露光工程における試料面高さの補正方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16845195A JPH0922859A (ja) | 1995-07-04 | 1995-07-04 | 電子線露光工程における試料面高さの補正方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16845195A JPH0922859A (ja) | 1995-07-04 | 1995-07-04 | 電子線露光工程における試料面高さの補正方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0922859A true JPH0922859A (ja) | 1997-01-21 |
Family
ID=15868360
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16845195A Withdrawn JPH0922859A (ja) | 1995-07-04 | 1995-07-04 | 電子線露光工程における試料面高さの補正方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0922859A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008042173A (ja) * | 2006-07-14 | 2008-02-21 | Nuflare Technology Inc | 荷電粒子ビーム描画方法、荷電粒子ビーム描画装置及びプログラム |
JP2008252070A (ja) * | 2007-03-07 | 2008-10-16 | Nuflare Technology Inc | 荷電粒子ビームの焦点合わせ方法及び荷電粒子ビームの非点調整方法 |
JP2009147254A (ja) * | 2007-12-18 | 2009-07-02 | Jeol Ltd | 電子ビーム描画装置の描画方法及び電子ビーム描画装置 |
JP2009260265A (ja) * | 2008-03-25 | 2009-11-05 | Nuflare Technology Inc | 電子ビーム描画装置及び電子ビーム描画方法 |
JP2010212582A (ja) * | 2009-03-12 | 2010-09-24 | Nuflare Technology Inc | 荷電粒子ビーム描画装置、荷電粒子ビーム描画方法及び荷電粒子ビームの非点補正方法 |
US10553396B2 (en) | 2017-10-20 | 2020-02-04 | Nuflare Technology, Inc. | Charged particle beam writing apparatus and charged particle beam writing method |
-
1995
- 1995-07-04 JP JP16845195A patent/JPH0922859A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008042173A (ja) * | 2006-07-14 | 2008-02-21 | Nuflare Technology Inc | 荷電粒子ビーム描画方法、荷電粒子ビーム描画装置及びプログラム |
JP2008252070A (ja) * | 2007-03-07 | 2008-10-16 | Nuflare Technology Inc | 荷電粒子ビームの焦点合わせ方法及び荷電粒子ビームの非点調整方法 |
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US10553396B2 (en) | 2017-10-20 | 2020-02-04 | Nuflare Technology, Inc. | Charged particle beam writing apparatus and charged particle beam writing method |
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Legal Events
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