JPH09226759A - 蝶 番 - Google Patents

蝶 番

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JPH09226759A
JPH09226759A JP3226796A JP3226796A JPH09226759A JP H09226759 A JPH09226759 A JP H09226759A JP 3226796 A JP3226796 A JP 3226796A JP 3226796 A JP3226796 A JP 3226796A JP H09226759 A JPH09226759 A JP H09226759A
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extending
extending wall
blade
wall surface
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Tsugio Fukazawa
次男 深沢
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Showa Aluminum Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 切削加工等の煩わしい後加工が不要で製作コ
ストを低減することができ、一対の羽根材14、14を折り
畳み状に閉じた状態から180°状に開いた状態にして
も外方に突出しない蝶番を提供すること。 【解決手段】 一対の羽根材14、14と枢結材13とを備え
る。これらはすべてアルミニウム等の押出型材によるも
ので所定の横断面形状に設計されている。そして、枢結
材13を挟んでその両側に各羽根材14、14が嵌合組み合わ
せされて、回動可能に連結されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種折り畳み機
構、あるいはドアの開閉機構などに用いられる蝶番に関
する。
【0002】なお、本明細書において、「アルミニウ
ム」の語はその合金を含む意味において用いている。
【0003】
【従来の技術】例えば、郵便局内において郵便物の収容
・配送等に用いられる搬送車あるいは搬送カゴ等は、金
網張りされたフレーム構造を有して、折り畳みできるよ
うになっており、使用時には開いて搬送車として用い、
不使用時には折り畳んでコンパクトに片付けられるよう
になされている。
【0004】このような折り畳み構造を実現するため、
搬送車には、蝶番が用いられる。例えば、図6(イ)に
示されるような搬送車(51)、即ち、前後のフレーム
(52)(53)と、左右の側部フレーム(54)(54)とで
方形状の周囲壁が形成され、かつ、底材(55)が備えら
れた構造の搬送車(51)では、左右の側部フレーム(5
4)がそれぞれ前後の単位側部フレーム(54a )(54a
)に分割構成され、これら単位側部フレーム(54a )
(54a )同士が蝶番(56)にて連結された構造となって
いる。そして、底板(55)が跳ね上げ式に構成され、図
6(イ)のように単位側部フレーム(54a )(54a )が
180°状に開いた状態において、図6(ロ)に示され
るように、底材(55)を立てた状態に跳ね上げ、そして
単位側部フレーム(54a )(54a )同士を折り畳み状に
閉じることによって、全体がコンパクト化にできる構造
となっている。
【0005】例えば、このような折り畳み用枢結部分に
用いられる蝶番として、本出願人は、過去の出願(特願
平6−168228号)において、図7(イ)(ロ)
(ハ)に示されるようなアルミニウム押出型材製の蝶番
(56)を提案している。即ち、同図において、(54a )
(54a )は単位側部フレーム、(56)は蝶番であり、こ
の蝶番(56)において、(57)(57)は一対の羽根材、
(59)は枢結用のピンである。各羽根材(57)(57)は
それぞれ単位側部フレーム(54a )(54a )に連結さ
れ、羽根材(57)(57)同士は、それらの嵌合のために
かみ合い部(57a )(57a )が切削加工により形成さ
れ、それらがかみ合わせ状態に嵌合されて、そこに枢結
用のピン(59)が通された構造となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構造の蝶番(56)では、各羽根材(57)(57)を
せっかく生産性、コスト面等に優れた型材製としている
にもかかわらず、羽根材(57)(57)同士をかみ合わせ
るため、各羽根材(57)(57)にかみ合わせ部分(57a
)(57a )を切削加工にて形成しなければならず、羽
根材(57)(57)ひいては蝶番(56)の製造コストが高
くつくという問題があった。
【0007】また、図7(イ)のように、単位側部フレ
ーム(54a )(54a )同士が折り畳み状に閉じた状態に
おいても蝶番(56)にて連結されうるようにするために
は、各単位側部フレーム(54a )(54a )に取り付けら
れる羽根材(57)(57)を互いにかみ合わせうるよう近
付けるべく、側方に突出させた構造としなければなら
ず、そのような構造にすると、図7(ロ)に示されるよ
うに、単位側部フレーム(54a )(54a )を180°状
に開いた状態では、蝶番(56)が側部フレーム(54)の
外面部から外方に不本意に突出してしまうという問題が
あった。このような蝶番(56)の突出は、例えば、上記
のような搬送車(51)、搬送カゴ等の場合、これをトラ
ックの荷台に多数並べてのせるような場合に、周囲に余
計なスペースをとって搬送車の積載数を不本意に制限し
てしまい、積載効率を落とすなどの問題を生じさせる原
因となる。
【0008】本発明は、上記のような従来の問題に鑑
み、切削加工等の煩わしい後加工が不要で製作コストを
低減することができ、しかも、一対の羽根材を180°
状に開いた状態にしても外方に不本意な突出部分を生じ
ない構造の蝶番を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は、一対の羽根
材が、180°状に開いた状態と折り畳み状に閉じた状
態とに回動される蝶番において、羽根材同士を連結する
枢結材が備えられ、上記両羽根材及び枢結材は、長さ方
向に横断面形状が一定の型材からなり、枢結材は、中間
連接部の両側縁部にそれぞれ、外方に突出しながら内方
に湾曲されて内外両壁面が横断面円弧状のガイド壁面と
された曲がり壁状の第1延出壁部が連接されると共に、
該第1延出壁部の先端縁部に、半径線方向内方に屈曲さ
れた第2延出壁部が連接され、各羽根材は、その内側縁
部に、内方に突出してその内側壁面が横断面円弧状のガ
イド壁面とされた第1延出壁部が連接されると共に、該
第1延出壁部の先端縁部に、その円弧状ガイド壁面の半
径線方向内方に突出された第2延出壁部が連接され、か
つ、該第2延出壁部の先端縁部に、更に内方に向けて突
出された第3延出壁部が連接され、該第3突出壁部は、
その外側壁面が先端縁部側に向けて内方に湾曲された円
弧状のガイド壁面に形成され、羽根材と枢結材とは、羽
根材の第1ないし第3の延出壁部に囲まれた空間部内に
枢結材の第2延出壁部が存置されて、該枢結材の第2延
出壁部が、その先端縁部を軸として羽根材の第2延出壁
部内壁面と第3延出壁部内壁面との間で回動されるよう
になされ、この回動中、羽根材の第3延出壁部の外側円
弧状ガイド壁面が枢結材の第1延出壁部の内側円弧状ガ
イド壁面に摺動ガイドされると共に、羽根材の第1延出
壁部の内側円弧状ガイド壁面が枢結材の第1延出壁部の
外側円弧状ガイド壁面に摺動ガイドされるようになされ
ていることを特徴とする蝶番によって解決される。
【0010】また、これをより具体的に限定した蝶番、
即ち、一対の羽根材が、180°状に開いた状態と折り
畳み状に閉じた状態とに回動される蝶番において、羽根
材同士を連結する枢結材が備えられ、上記両羽根材及び
枢結材は、長さ方向に横断面形状が一定の型材からな
り、枢結材は、中間連接部の両側縁部にそれぞれ、外方
に突出しながら内方に湾曲されて内外両壁面が横断面1
/4円弧状のガイド壁面とされた曲がり壁状の第1延出
壁部が連接されると共に、該第1延出壁部の先端縁部
に、半径線方向内方に屈曲された第2延出壁部が連接さ
れ、各羽根材は、その内側縁部に、内方に突出してその
内側壁面が横断面1/4円弧状のガイド壁面とされた第
1延出壁部が連接されると共に、該第1延出壁部の先端
縁部に、その円弧状ガイド壁面の半径線方向内方に突出
された第2延出壁部が連接され、かつ、該第2延出壁部
の先端縁部に、更に内方に向けて直交して突出された第
3延出壁部が連接され、該第3突出壁部は、その外側壁
面が先端縁部側に向けて内方に湾曲された1/4円弧状
のガイド壁面に形成され、羽根材と枢結材とは、羽根材
の第1ないし第3の延出壁部に囲まれた空間部内に枢結
材の第2延出壁部が存置されて、該枢結材の第2延出壁
部が、その先端縁部を軸として羽根材の第2延出壁部内
壁面と第3延出壁部内壁面との間で回動されるようにな
され、この回動中、羽根材の第3延出壁部の外側1/4
円弧状ガイド壁面が枢結材の第1延出壁部の内側1/4
円弧状ガイド壁面に摺動ガイドされると共に、羽根材の
第1延出壁部の内側1/4円弧状ガイド壁面が枢結材の
第1延出壁部の外側1/4円弧状ガイド壁面に摺動ガイ
ドされるようになされていることを特徴する蝶番によっ
て解決される。
【0011】即ち、上記構成の蝶番では、両羽根材及び
枢結材がそれぞれ、長さ方向に横断面形状が一定の型材
からなるものであって、それらの各横断面形状が延出壁
部を含む上記のような特定の横断面形状に設計され、そ
して、両羽根材及び枢結材とが所定の態様に組み合わさ
れて、蝶番本来の機能が奏されるようになされたもので
あることにより、両羽根材及び枢結材は、製作された型
材に切削等の加工を施さなくとも、長さ方向に一定断面
の型材のまま構成部品として用いることができ、従っ
て、各構成部品がコスト的に有利に製作され、蝶番のコ
ストダウンが図れる。
【0012】しかも、羽根材同士を直接枢結するのでは
なく、中間に枢結材を介在せしめ、該枢結材の中間連接
部を挟む両側縁部に形成した延出壁部を、各羽根材の延
出壁部と嵌合枢結させた構造であることにより、一対の
羽根材を折り畳み状に閉じた状態にできること、及び、
その状態から180°状に開いた状態にできること、そ
してこの180°状に開いた状態において蝶番部分が外
方に突出しないようにすることを同時に達成し得る構造
を実現し得て、180°状に開いた状態での外方への不
本意な突出が防がれる。
【0013】なお、両羽根材及び枢結材を構成する型材
としては、コスト面、設計の自由度などの各面で有利性
を発揮し得る押出型材が好適に採用される。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0015】本実施形態の蝶番は、搬送車の折り畳み機
構部分に適用されるものである。なお、本発明の蝶番は
これに限定されるものではなく、各種構造物の折り畳み
機構、あるいは、開閉機構などの構成する部品として広
く適用されるものであることはいうまでもない。
【0016】まず、本実施形態の蝶番が適用される搬送
車を、図4及び図5に基づいて説明すると、この搬送車
(12)は、正面フレーム(1)と、背面フレーム(2)
と、左右の側部フレーム(3)(3)とで方形状の周囲
壁が形成され、かつ、底材(4)が備えられている。正
面フレーム(1)は、左右一対の単位扉フレーム(5)
(5)によって構成され、扉口として両開き状に開閉で
きるようになっている。背面フレーム(2)は単一フレ
ームにて構成されている。そして、各側部フレーム
(3)は、前後の単位側部フレーム(3a)(3a)に分割
されており、これら単位側部フレーム(3a)(3a)同士
が本実施形態にかかる蝶番(7)にて連結されて、図5
(ニ)に示されるように180°状に開いた状態と、図
5(ホ)に示されるように折り畳み状に閉じた状態とに
することができるようになされている。
【0017】なお、上記のフレーム、単位フレームは、
パイプ状のアルミニウム製中空押出材(9)を方形環状
に屈曲加工し、その内部に金属製のネット(10)を張っ
た構造となされている。この中空押出材(9)には、図
1(イ)等に示されるように、その外周面部に凹条部
(9a)が一体押出成形され、この凹条部(9a)内に金属
製のネット(10)の周縁部が差し込まれてネット(10)
を保持する構造となっている。
【0018】そして、底材(4)は、図5(ニ)に示さ
れるように、方形状の板材にて構成され、その後辺部が
背面フレーム(2)の底辺部位に跳ね上げ可能に枢結さ
れ、横倒し状態にすることによりこの底材(4)の作用
で周囲フレーム(1)(2)(3)(3)が平面方形状
に形状保持されるようになされると共に、跳ね上げ状態
にすることにより、図5(ホ)に示されるように、底材
(4)による拘束が解除されて左右の側部フレーム
(3)(3)が折り畳み状に屈曲できるようになってい
る。なお、(11)…はキャスターである。
【0019】次に、この搬送車(12)において、単位側
部フレーム(3a)(3a)を連結している本実施形態にか
かる蝶番(7)について説明する。図1(イ)(ロ)及
び図2に示されるこの蝶番(7)において、(13)は枢
結材、(14)(14)は一対の羽根材、(15a )(15b )
は蓋材である。
【0020】枢結材(13)は、アルミニウム製押出型材
による型材で、長さ方向に横断面形状が一定のものであ
る。この枢結材(13)の全体横断面形状を示す図1
(イ)において、(16)は中間連接部、(17)(17)は
枢結部、(19)は中間突出部で、これらは押出にて一体
成形されたものである。
【0021】中間連接部(16)は、両羽根材(14)(1
4)間に所定の間隔を保持するものである。この中間連
接部(16)の両測縁のそれぞれに枢結部(17)(17)が
一体に連接されている。
【0022】図2に示されるように、枢結部(17)にお
いて、(20)は第1延出壁部、(21)は第2延出壁部で
ある。
【0023】第1延出壁部(20)は、中間連接部(16)
の側縁部から、外方に突出しながら内方に湾曲されて、
その内外両壁面が、横断面1/4円弧状のガイド壁面
(20a)(20b )とされた、曲がり壁状に成形されてい
る。
【0024】第2延出壁部(21)は、第1延出壁部(2
0)の先端縁部に、半径線方向内方に向けて屈曲される
ように一体に連接されている。この第2延出壁部(21)
の先端縁部(21a )は、回動の際の中心となるところ
で、スムーズな回動動作実現のため、横断面1/2円弧
状に押出成形されている。
【0025】図1(イ)に示される中間突出部(19)
は、後述するように、羽根材(14)(14)の回動範囲を
規制するのに役立つもので、中間連接部(16)の中間部
内面部に内方に突出して一体に連接されている。軽量化
のため、内部が中空にされると共に、中空部内に、蓋材
(15a )(15b )の締結のための横断面C字状のねじ込
み部(22)(22)が一体押出成形されている。
【0026】羽根材(14)(14)は、同じくアルミニウ
ム製押出型材によるもので、長さ方向に横断面形状が一
定のものである。この羽根材(14)において、(23)は
フレーム取付け部、(24)は枢結部、(25)は回動規制
用当接部である。
【0027】フレーム取付け部(23)は、単位側部フレ
ーム(3a)を構成する方形環状の中空押出材(9)を貫
通状態に通して、羽根材(14)を単位側部フレーム(3
a)に取り付けるもので、貫通のための円形の取付け孔
(23a )が押出一体成形にて備えられている。このフレ
ーム取付け部(23)は、その側方より止めねじ(26)が
螺入され、その先端部が単位側部フレーム(3a)の押出
材(9)の凹条部(9a)内に進出されて単位側部フレー
ム(3a)に固定状態に結合されている。
【0028】枢結部(24)において、図2に示されるよ
うに、(27)は第1延出壁部、(29)は第2延出壁部、
(30)は第3延出壁部である。
【0029】第1延出壁部(27)は、フレーム取付け部
(23)の内側縁部中央に、内方に突出して一体に連接さ
れている。そして、この第1延出部(27)の内側壁面は
横断面1/4円弧状のガイド壁面(27a )とされてい
る。
【0030】第2延出壁部(29)は、第1延出壁部(2
7)の先端縁部に、その円弧状ガイド壁面(27a )の半
径線方向内方に突出して一体に連接されている。
【0031】第3延出壁部(30)は、第2延出壁部(2
9)の先端縁部に、更に内方に向けて直交して突出する
ように一体に連接されている。そして、この第3突出壁
部(30)は、その外側壁面が先端縁部側に向けて内方に
湾曲された1/4円弧状のガイド壁面(30a )に押出成
形されている。
【0032】更に、第2延出部(29)と第3延出部(3
0)との連接部の内周壁面側は円弧状の受け面(31)と
され、上記枢結材(13)の第2延出壁部(21)の1/2
円弧状先端縁部(21a )が回動スムーズに受けられるよ
うになされている。
【0033】回動規制用当接部(25)は、図1(イ)に
示されるように、フレーム取付け部(23)の内側縁部の
背面側から羽根材(14)(14)同士の対抗方向に中央付
近まで突出する腕状延出壁部(25a )と、その先端部に
正面側に屈曲して一体に連接された当接用壁部(25b )
とが一体押出成形にて備えられたもので、当接用壁部
(25b )の先端縁部が上記枢結材(13)の中間突出部
(19)の背面部に当接され、かつ、左右の当接用壁部
(25b )(25b )同士が当接されることで、羽根材(1
4)がそれ以上に回動されないよう規制する作用を奏す
る。本実施形態では、羽根材(14)(14)が180°状
に開いた状態で、当接用壁部(25b )が、上記枢結材
(13)の中間突出部(19)の背面部に当接され、かつ、
左右の当接用壁部(25b )(25b )同士が当接されるこ
とで、それ以上に回動されないように設計されている。
【0034】上記羽根材(14)(14)と枢結材(13)と
は、次のように嵌合されて回動可能に組み合わされてい
る。即ち、図2に示されるように、羽根材(14)の第1
ないし第3の延出壁部(27)(29)(30)に囲まれた1
/4円状の空間部(32)内に枢結材(13)の第2延出壁
部(21)が存置されて、該第2延出壁部(21)が、その
先端縁部(21a )を軸として羽根材(14)の第2延出壁
部(29)内壁面と第3延出壁部(30)内壁面との間で回
動されるようになされている。そして、この回動中、図
1(イ)、図3(イ)(ロ)、また図2にも示されるよ
うに、羽根材(14)の第3延出壁部(30)の外側1/4
円弧状ガイド壁面(30a )が、枢結材(13)の第1延出
壁部(20)の内側1/4円弧状ガイド壁面(20a )に摺
動ガイドされ、かつ、羽根材(14)の第1延出壁部(2
7)の内側1/4円弧状ガイド壁面(27a )が、枢結材
(13)の第1延出壁部(20)の外側1/4円弧状ガイド
壁面(20b )に摺動ガイドされるようになされている。
これにより、不本意に分解したりしない確実な嵌合結合
状態が形成されると共に、ガタの無いスムースな回動動
作が得られる。
【0035】蓋材(15a )(15b )は主として枢結材
(13)の位置決め保持のために使用されているものであ
る。即ち、羽根材(14)(14)も枢結材(13)も長さ方
向に横断面形状が一定の型材からなるものであり、その
ため、これらを回動し得るように嵌合組み合わせたのみ
では、枢結材(13)が自重等により下方に落下してしま
ったり、あるいは何らかの衝撃等により上方に移行して
外れてしまったりして、蝶番(7)が分解を起こしてし
まう危険性がないではない。そこで、図1に示されるよ
うに、蓋材(15a )(15b )が枢結材(13)の上下両端
部に、羽根材(14)の少なくとも一部分を覆うように配
置され、枢結材(13)の中間突出部(19)のねじ込み部
(22)(22)を利用してねじにて枢結材(13)に締結さ
れている。これにより、上側の蓋材(15a )にて枢結材
(13)が下方に移動してしまうのが規制されると共に、
下側の蓋材(15b )にて枢結材(13)が上方に移動して
しまうのも規制され、蝶番(7)の不本意な分解が防が
れる。なお、下側の蓋材(15b )は省略されることもあ
る。また、これら蓋材(15a )(15b )は、必要に応じ
て採用されるもので、使用状態における蝶番の姿勢等に
よっては、いずれもが省略されることもある。なお、蓋
材(15a )(15b )はステンレス鋼などにて製作されて
いる。
【0036】上記構成の蝶番では、単位側部フレーム
(3a)(3a)、即ち羽根材(14)(14)が180°状に
開いた状態では図1(イ)のようになり、単位側部フレ
ーム(3a)(3a)、即ち羽根材(14)(14)が折り畳み
状に閉じた状態では図3(ロ)のようになり、それらの
中間状態では図3(イ)のようになる。本実施形態の構
成によれば、これらの図から明らかなように、蝶番
(7)は、一対の羽根材(14)(14)が、180°状に
開いた状態と折り畳み状に閉じた状態とに回動され、適
正な蝶番機能が奏される。
【0037】しかも、本実施形態の構成によれば、図3
(ロ)に示されるように単位側部フレーム(3a)(3
a)、即ち羽根材(14)(14)を折り畳み状に閉じた状
態にしえながら、図1(イ)に示されるように、これら
(14)(14)が180°状に開いた状態で、蝶番(7)
は外方に突出してしまうことはない。従って、本実施形
態におけるように、折り畳み式の搬送車(12)あるいは
搬送カゴなどに用いる場合には、各側部フレーム(3)
の単位側部フレーム(3a)(3a)を180°状に開いた
使用状態において、蝶番(7)が外方に突出することが
なく、そのため、これをトラックの荷台等に多数並べて
配置するような場合に、スペース的に効率良く配置する
ことができ、輸送効率等を高めることができる。
【0038】しかも、本実施形態では、図1(イ)に示
されるように、蝶番(7)の基本的部分を構成する羽根
材(14)(14)及び枢結材(13)が長さ方向に横断面形
状が一定の型材にて構成され、それによって蝶番機能が
奏されるように構成されているから、型材に切削等の後
加工を施す必要がなく、各構成部材(13)(14)(14)
を低コスト的にて製作することができ、ひいては、蝶番
(7)を低コストにて製作・提供することができる。
【0039】特に、羽根材(14)(14)、枢結材(13)
を構成する型材は、所望の断面形状を容易に実現し得て
断面設計の自由度が非常に高い押出型材によるものとし
ているから、これら基本的構成部材(13)(14)(14)
を、構造面、機能面、強度面等において最適な横断面形
状を有するものに、極めて容易に製作することができ
る。
【0040】また、本実施形態では、枢結材(13)に中
間突出部(19)を備えさせると共に、各羽根材(14)
(14)に回動規制用当接部(25)(25)を備えさせ、図
1(イ)に示されるように、これら(19)(25)(25)
の係合により、羽根材(14)(14)が180°を越えて
不本意に回動してしまうのを規制するようになされてい
るから、この回動力が羽根材(14)(14)と枢結材(1
3)との枢結部位への外力の集中を緩和させて、力の分
散作用が奏され、蝶番(7)の強度的信頼性を非常に高
いものにすることができる。
【0041】しかも、これとの関連で、羽根材(14)
(14)及び枢結材(13)が押出型材にて構成されている
ものであるから、このような力の分散作用を奏する構造
部分を含む複雑化された羽根材(14)(14)、枢結材
(13)を極めて容易に製作することができる。更に、押
出型材によるものであるから、本実施形態のように、蓋
材(15a )(15b )を使用するような場合においても、
この蓋材(15a )(15b )を取り付けるためのねじ込み
部(22)(22)を有する枢結材(13)を極めて容易に製
作することができ、機能付加に伴う構造の複雑化に対処
し得て、このような複雑な構造の構成材を極めて容易に
かつ低コストにて製作することができる。
【0042】以上に、本実施形態を説明したが、本発明
は、これに限定されるものではなく、各種変形が可能で
ある。例えば、上記実施形態では、羽根材(14)(1
4)、枢結材(13)をアルミニウム製としているが、そ
の他の金属、あるいは合成樹脂等によるものとしてもよ
い。
【0043】
【発明の効果】上述の次第で、この発明の蝶番は、両羽
根材及び枢結材がそれぞれ、長さ方向に横断面形状が一
定の型材からなるものであって、それらの各横断面形状
が延出壁部を含む上記のような特定の横断面形状に設計
され、そして、両羽根材及び枢結材とが所定の態様に組
み合わされて、蝶番本来の機能が奏されるようになされ
たものであるから、両羽根材及び枢結材は、製作された
型材に切削等の加工を施さなくとも、長さ方向に一定断
面の型材のまま構成部品として用いることができ、従っ
て、各構成部品をコスト的に有利に製作することがで
き、蝶番をコスト的に有利に提供することができる。
【0044】しかも、羽根材同士を直接枢結するのでは
なく、中間に枢結材を介在せしめ、該枢結材の中間連接
部を挟む両側縁部に形成した延出壁部を、各羽根材の延
出壁部と嵌合枢結させた構造であるから、一対の羽根材
を折り畳み状に閉じた状態にできること、及び、その状
態から180°状に開いた状態にできること、そしてこ
の180°状に開いた状態において蝶番部分が外方に突
出しないようにすることを同時に達成し得る構造を実現
し得て、180°状に開いた状態での外方への不本意な
突出を防ぐことができる。従って、この蝶番を、上記の
ような折り畳み式の搬送車ないしは搬送カゴの折り畳ま
れる側のフレーム例えば側部フレームにおける分割され
た単位フレーム同士をつなぐ蝶番として用いることによ
り、複数ないし多数のこれら搬送車ないしは搬送カゴの
配置をスペース的に有利に行うことができ、輸送効率を
高めることができるなどの効果が発揮される。
【0045】また、各羽根材及び枢結材が、延出壁部を
含む上記のような特定の横断面形状をなすものに設計さ
れ、そして、羽根材と枢結材とは、羽根材の第1ないし
第3の延出壁部に囲まれた空間部内に枢結材の第2延出
壁部が存置されて、該枢結材の第2延出壁部が、その先
端縁部を軸として羽根材の第2延出壁部内壁面と第3延
出壁部内壁面との間で回動されるようになされ、この回
動中、羽根材の第3延出壁部の外側円弧状ガイド壁面が
枢結材の第1延出壁部の内側円弧状ガイド壁面に摺動ガ
イドされると共に、羽根材の第1延出壁部の内側円弧状
ガイド壁面が枢結材の第1延出壁部の外側円弧状ガイド
壁面に摺動ガイドされるようになされているから、回動
動作中においてガタを生じることも無く本来の蝶番回動
機能を適正に奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図(イ)は一実施形態にかかる蝶番の180°
状に開いた状態の横断面図、図(ロ)は正面図である。
【図2】羽根材と枢結材との枢結部を拡大して示す横断
面図である。
【図3】図(イ)は中間状態に開いた状態の蝶番の横断
面図、図(ロ)は折り畳み状に閉じた状態の蝶番の横断
面図である。
【図4】上記蝶番が適用される搬送車を示すもので、図
(イ)は正面図、図(ロ)は側面図、図(ハ)は背面図
である。
【図5】同搬送車を示すもので、図(ニ)は平面図、図
(ホ)は折り畳み状にされた状態の平面図である。
【図6】先行技術の一例を示すもので、図(イ)は搬送
車の平面図、図(ロ)は折り畳み状態における同平面図
である。
【図7】本発明が解決しようとする技術的課題の存在す
る蝶番構造を示すもので、図(イ)は折り畳み状態にお
けるの横断面図、図(ロ)は180°状に開いた状態の
横断面図、図(ハ)は同180°状に開いた状態の正面
図である。
【符号の説明】
7…蝶番 13…枢結材 14…羽根材 16…中間連接部 20…第1延出壁部(枢結材) 20a…円弧状ガイド壁面 20b…円弧状ガイド壁面 21…第2延出壁部(枢結材) 27…第1延出壁部(羽根材) 27a…円弧状ガイド壁面 29…第2延出壁部(羽根材) 30…第3延出壁部(羽根材) 30a…円弧状ガイド壁面 32…空間部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の羽根材(14)(14)が、180°
    状に開いた状態と折り畳み状に閉じた状態とに回動され
    る蝶番(7)において、 羽根材(14)(14)同士を連結する枢結材(13)が備え
    られ、 上記両羽根材及び枢結材(13)(14)(14)は、長さ方
    向に横断面形状が一定の型材からなり、 枢結材(13)は、中間連接部(16)の両側縁部にそれぞ
    れ、外方に突出しながら内方に湾曲されて内外両壁面が
    横断面円弧状のガイド壁面(20a )(20b )とされた曲
    がり壁状の第1延出壁部(20)が連接されると共に、該
    第1延出壁部(20)の先端縁部に、半径線方向内方に屈
    曲された第2延出壁部(21)が連接され、 各羽根材(14)(14)は、その内側縁部に、内方に突出
    してその内側壁面が横断面円弧状のガイド壁面(27a )
    とされた第1延出壁部(27)が連接されると共に、該第
    1延出壁部(27)の先端縁部に、その円弧状ガイド壁面
    (27a )の半径線方向内方に突出された第2延出壁部
    (29)が連接され、かつ、該第2延出壁部(29)の先端
    縁部に、更に内方に向けて突出された第3延出壁部(3
    0)が連接され、該第3突出壁部(30)は、その外側壁
    面が先端縁部側に向けて内方に湾曲された円弧状のガイ
    ド壁面(30a )に形成され、 羽根材(14)(14)と枢結材(13)とは、羽根材(14)
    の第1ないし第3の延出壁部(27)(29)(30)に囲ま
    れた空間部(32)内に枢結材(13)の第2延出壁部(2
    1)が存置されて、該枢結材(13)の第2延出壁部(2
    1)が、その先端縁部(21a )を軸として羽根材(14)
    の第2延出壁部(29)内壁面と第3延出壁部(30)内壁
    面との間で回動されるようになされ、この回動中、羽根
    材(14)の第3延出壁部(30)の外側円弧状ガイド壁面
    (30a )が枢結材(13)の第1延出壁部(20)の内側円
    弧状ガイド壁面(20a )に摺動ガイドされると共に、羽
    根材(14)の第1延出壁部(27)の内側円弧状ガイド壁
    面(27a )が枢結材(13)の第1延出壁部(20)の外側
    円弧状ガイド壁面(20b )に摺動ガイドされるようにな
    されていることを特徴とする蝶番。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR200485786Y1 (ko) * 2016-12-09 2018-02-22 주식회사 썬팩 배터리 포장박스

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