JP2824239B2 - 蝶番構造 - Google Patents

蝶番構造

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JP2824239B2
JP2824239B2 JP18310596A JP18310596A JP2824239B2 JP 2824239 B2 JP2824239 B2 JP 2824239B2 JP 18310596 A JP18310596 A JP 18310596A JP 18310596 A JP18310596 A JP 18310596A JP 2824239 B2 JP2824239 B2 JP 2824239B2
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幸市 三輪
貴博 大島
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Nitto Kogyo Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開閉扉の蝶番構
造、特に押し出し成形により製作される金属製または硬
質合成樹脂製の蝶番構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、開閉扉に用いられる蝶番構造とし
ては、伝統的なピンロッド連結構造の蝶番を溶接、また
はビス、リベット固定するものなどが普通であった。こ
れらのものでは、取付精度を出すためには取付作業手間
がかかる他、部品点数も多く保管手間を要するうえ、ほ
こりや雨水が侵入しやすいなどの不具合があり、また外
表面に蝶番部分が突出または露出する構造となるので、
外観上好ましくない場合があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するためになされたものであり、従来のような
保管手間もかかららず、蝶番の取付作業を不要とし、取
付工数の大幅な削減を図るとともに、雨水の侵入を防止
でき、結合強度をより大きくすることが可能となる蝶番
構造を提供する。特に、実用面において美観に配慮した
蝶番構造をも提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の問題は、回動軸に
直角な断面において、回動軸体とそこから延びる連結部
材とを一体に備えた可動側部材と、その回動軸体を回動
自在に嵌め込み支持するとともに、その回動軸体が回動
するとき前記連結部材と干渉しないように一部を切り欠
いた筒状軸受体を一体に備えた固定側部材とからなる蝶
番構造であって、固定側部材の前記筒状軸受体を前記回
動軸体との間で摺動可能に挟持する一対の円弧状補強突
片を前記可動側部材に突設し、固定側部材側には前記補
強突片のうち外側に位置する補強突片を収容可能な案内
凹部を形成するとともに、その補強突片の外側表面に小
突起を設けたことを特徴とする蝶番構造、により解決す
ることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】次に、本発明の蝶番構造の1実施
形態を図1〜3に基づいて説明する。蝶番構造の回動軸
に直角な断面を表す参考図1に例示されるように、この
実施形態では、開閉扉側に連なる可動側部材1と、壁柱
などの固定部材に連結される固定側部材2の二つの部材
の組合せにより形成されている。
【0006】ここで、この可動側部材1は、リングの一
部を切り欠いた筒状の回動軸体11とそこから延びる扉
前面板材12とを一体に備えていて、一方、固定側部材
2は、可動側部材1の前記回動軸体11を回動自在に嵌
め込み支持する筒状軸受体21を一体に備えている主要
な部材である。そしてこの筒状軸受体21は、前記回動
軸体11が回動するとき、それに連結している前記扉前
面板材12の動きに障害とならないように、その筒体の
一部を切り欠いたものとされている。
【0007】さらに、この可動側部材1には、回動軸体
11の両側に、その回動軸体11を取り囲むように一対
の円弧状補強突片13a、13bを突設していて、この
補強突片13aまたは13bと回動軸体11との間で前
記筒状軸受体21を摺動可能に挟持している。
【0008】この場合には、可動側部材1が閉じた状態
では、図1に示すように、内側の補強突片13bが回動
軸体11との間で前記筒状軸受体21の一方を挟持する
が、可動側部材1が開いた状態では、図2に示すよう
に、外側の補強突片13aが回動軸体11との間で前記
筒状軸受体21の他方を挟持するように、交互に機能す
るよう配置されている。
【0009】この本発明の実施形態の蝶番構造では、以
上説明したように、可動側部材1に連設された回動軸体
11が固定側部材2の筒状軸受体21に嵌着して回動自
在に支持されているとともに、回動軸体11の両側に設
けられた補強突片13a、13bの少なくとも一方が常
時前記筒状軸受体21と挟んだ状態で係合しているの
で、可動側部材1と固定側部材2とが回動軸体11を軸
心にして回動動作、すなわち可動側部材1に連なる扉の
開閉動作を行うことができ、かつ両部材1、2の結合強
度が向上し簡単には離脱しないよう形成されているので
ある。
【0010】この場合、可動側部材1の回動軸体11
は、図1に示すように一部を切り欠いた筒状に形成して
いるが、切り欠き部分のない単なる中空のリング状でも
よい。この回動軸体11の断面形状は、中空でない単純
な棒状に形成できることはいうまでもないが、中央部に
中空空間を設けておけば、他の部品を連結するときのビ
スあるいはピンの取付孔として活用することができる。
【0011】さらに、本発明の蝶番構造は、図3に示す
ように、前記の両補強突片13a、13bのうち、外側
露出する側の補強突片13aを収容可能とする案内凹部
22を固定側部材2側に形成している。そして、そこに
収容される前記補強突片13aの先端部の外側表面に小
突起14を設けていて、案内凹部22内面と僅かに隔離
されているところに特徴がある。ここで、案内凹部22
は、図3に示すものでは、固定側部材2を屈曲させて形
成される凹溝からなるが、これに限定されるものではな
い。
【0012】この実施形態によれば、可動側部材1が開
く状態で、そこに突設した補強突片13aが案内凹部2
2に嵌り込んで結合するので、可動側部材1と固定側部
材2との結合強度がさらに向上するとともに、補強突片
13aの外側表面が前記案内凹部22と擦れ合うのを小
突起14が防止するので、外側になる補強突片13aの
表面に擦り傷が生じないという利点が得られる。
【0013】ここで、小突起14は、補強突片13aの
表面に案内凹部22が接触しないよう設けられているの
であるから、できるだけ頂点の接触面積の小さいものが
好ましく、点状または凸条状の形状の突起が適宜な間隔
に配置されて作られているのが適当である。
【0014】
【発明の効果】本発明の蝶番構造は、以上に説明したよ
うに構成されているので、可動側部材と固定側部材とが
一定の断面形状に形成されているから、所定の金型を用
いてアルミニウム合金などのような材料を押出し成形す
ることにより容易に製作することができ、さらにこのよ
うな成形された可動側部材と固定側部材を嵌め合わせ
て、一方を他方に押し込むことによって簡単に蝶番構造
に組み立てることができるから、部品の保管手間や蝶番
の取付作業を不要とし、取付工数の大幅な削減を図るこ
とができる。さらに可動側部材と固定側部材とが相互に
嵌め込まれて係合しているので、雨水の侵入などもな
く、結合強度も大きくすることができる。また、補強突
片の外側表面の開閉にともなう擦り傷が防止できるとい
う美観上の効果がある。よって本発明は従来の問題点を
解消した蝶番構造として、その工業的価値は極めて大な
るものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するための参考断面
図。
【図2】同上。
【図3】本発明の他の実施形態を示す断面図。
【符号の説明】
1 可動側部材、11 回動軸体、12 扉前面板材、
13a、13b 補強突片、14 小突起、2 固定側
部材、21 筒状軸受体、22 案内凹部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回動軸に直角な断面において、回動軸体と
    そこから延びる連結部材とを一体に備えた可動側部材
    と、その回動軸体を回動自在に嵌め込み支持するととも
    に、その回動軸体が回動するとき前記連結部材と干渉し
    ないように一部を切り欠いた筒状軸受体を一体に備えた
    固定側部材とからなる蝶番構造であって、固定側部材の
    前記筒状軸受体を前記回動軸体との間で摺動可能に挟持
    する一対の円弧状補強突片を前記可動側部材に突設し、
    固定側部材側には前記補強突片のうち外側に位置する補
    強突片を収容可能な案内凹部を形成するとともに、その
    補強突片の外側表面に小突起を設けたことを特徴とする
    蝶番構造。
JP18310596A 1996-07-12 1996-07-12 蝶番構造 Expired - Lifetime JP2824239B2 (ja)

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