JPH09225683A - 鋼管内への内ダイヤフラム取り付け方法 - Google Patents

鋼管内への内ダイヤフラム取り付け方法

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JPH09225683A
JPH09225683A JP3254496A JP3254496A JPH09225683A JP H09225683 A JPH09225683 A JP H09225683A JP 3254496 A JP3254496 A JP 3254496A JP 3254496 A JP3254496 A JP 3254496A JP H09225683 A JPH09225683 A JP H09225683A
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diaphragm
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steel tube
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内ダイヤフラムを鋼管に挿入する際に引っ掛
かったり詰まったりし、挿入は容易に行えない。鋼管内
面が凹凸変化していたとき、挿入そのものが行えない。
隙間を十分に取ったとき、角形鋼管と内ダイヤフラムと
裏当て金とにより囲まれた溶接空間内に滞留するエレク
トロスラグ溶接の溶融金属が、隙間から外部に洩れて、
良好な溶接が行えない。 【解決手段】 鋼管3の加熱膨張により裏当て材外面42
aと鋼管内面3aとの間に生じた隙間Sを利用して、内
ダイヤフラム40を、引っ掛かりや詰まりなど生じること
なく挿入できる。鋼管3の冷却収縮により隙間Sを自動
的に埋めて、鋼管内面3aを裏当て材外面42aに当接さ
せ、内ダイヤフラム40側を鋼管3に結合化する。鋼管内
面3aと内ダイヤフラム40と裏当て材42により溶接空間
Xを密閉状に形成でき、溶接Yは溶融金属が漏れること
なく行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば鉄骨構造
物の支柱間を梁材により連結する際に、支柱側に内ダイ
ヤフラムを取り付けるのに採用される鋼管内への内ダイ
ヤフラム取り付け方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、支柱側に対するダイヤフラムの取
り付けは、たとえば図18に示される方式(梁貫通方式)
で行われていた。すなわち支柱は、その長さ方向におい
て下部支柱110 とパネルゾーン用のコラム111 と上部支
柱112 とに切断(分断)されている。そして下部支柱11
0 の上端に、裏当て材113 を介して下部ダイヤフラム11
4 が溶接されるとともに、この下部ダイヤフラム114 上
に裏当て材115 を介してコラム111 の下端が溶接され
る。さらにコラム111 の上端に、裏当て材116 を介して
上部ダイヤフラム117 が溶接されるとともに、この上部
ダイヤフラム117 上に裏当て材118 を介して上部支柱11
の下端が溶接される。
【0003】このようにして形成された支柱119 に対す
る梁材(主にH形鋼材)120 の連結は、この梁材120 の
遊端を、両ダイヤフラム114 ,117 やコラム111 に溶接
することで行っていた。そして両ダイヤフラム114 ,11
7 は、応力の伝達の役目を成していた。
【0004】しかし、上記した従来の構成によると、支
柱119 、すなわち角形鋼管を長さ方向において複数に切
断するとともに、切断面にそれぞれ開先加工を行ったの
ち、ダイヤフラム114 ,117 を取り付けることから、切
断作業や開先加工作業に多大な時間と経費とが必要にな
り、しかも溶接箇所が多いなどの問題がある。
【0005】そこで、角形鋼管の切断を行わない工法と
して、たとえば特開平7−238636号公報に見られる極厚
大径角形鋼管内ダイヤフラムの位置決め及び溶接工法が
提供されている。この従来工法は、両面の周囲に裏当て
金を仮付け溶接した内ダイヤフラムを角形鋼管内に挿入
させ、貫通孔に嵌着させたノックピンに係合させて所定
位置に位置決めし、次いで挿入口側の裏当て金を角形鋼
管の内壁に仮付け溶接したのち、貫通孔を利用して、角
形鋼管の内壁と内ダイヤフラムの外周とをエレクトスラ
グ溶接している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した角形鋼管の分
断を行わない工法においては、裏当て金の外径は角形鋼
管内径壁に隙間なく、たとえば0.5mm 程度の隙間を許容
して接触するように形成してあり、したがって内ダイヤ
フラムを角形鋼管内に挿入させる際に引っ掛かったり詰
まったりして、その挿入は容易に行えない。また角形鋼
管の内面が凹凸変化していたときには、挿入そのものが
行えないことになる。これに対しては、隙間を十分に取
るようにすればよいが、この隙間が大きいと、角形鋼管
と内ダイヤフラムと両裏当て金とにより囲まれた溶接空
間内に、エレクトロスラグ溶接の溶融金属が滞留すると
き、この溶融金属が裏当て金と角形鋼管内面との隙間か
ら外部に洩れて、良好な溶接が行えない恐れがある。
【0007】そこで本発明のうち請求項1記載の発明
は、鋼管内への内ダイヤフラムの挿入は、隙間を十分に
取って容易に円滑に行え、しかも隙間を自動的に埋め
て、溶接は溶融金属が外部へ漏れることなく良好に行え
る鋼管内への内ダイヤフラム取り付け方法を提供するこ
とを目的としたものである。
【0008】また請求項2記載の発明は、隙間の形成や
隙間の埋めは、鋼管の加熱成形時の加熱膨張や、冷却収
縮を利用して行える鋼管内への内ダイヤフラム取り付け
方法を提供することを目的としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1記載の鋼管内への内ダ
イヤフラム取り付け方法は、裏当て材が一体化された内
ダイヤフラムを準備しておき、この内ダイヤフラムを、
加熱膨張された鋼管内の所定位置まで挿入させ、鋼管の
冷却収縮により鋼管内面を裏当て材外面に当接させ、そ
の後に、鋼管内面に対し内ダイヤフラムと裏当て材との
溶接を行うことを特徴としたものである。
【0010】したがって請求項1の発明によると、鋼管
の加熱膨張により裏当て材外面と鋼管内面との間に生じ
る十分な隙間を利用して、内ダイヤフラムを、引っ掛か
りや詰まりなど生じることなく容易に円滑に挿入し得
る。そして、鋼管の冷却収縮により隙間を自動的に埋め
て、鋼管内面が裏当て材外面に当接(圧接)することを
利用して、内ダイヤフラム側を鋼管に強固に結合化し得
る。これにより、鋼管内面と内ダイヤフラムと裏当て材
とにより溶接空間を密閉状に形成し得、したがって鋼管
の内面に対する内ダイヤフラムと両裏当て材との溶接
は、溶融金属が前後の鋼管内面側や内ダイヤフラム面に
漏れることなく良好に行える。
【0011】また本発明の請求項2記載の鋼管内への内
ダイヤフラム取り付け方法は、上記した請求項1記載の
構成において、熱間成形された鋼管内に内ダイヤフラム
を挿入させることを特徴としたものである。
【0012】したがって請求項2の発明によると、鋼管
は熱間成形により性状の良いものにし得、その際の加熱
成形時の加熱膨張を利用して内ダイヤフラムを挿入し得
るとともに、冷却収縮を利用して結合化し得る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
四角形の角形鋼管を熱間成形する際に採用した状態とし
て、図1〜図14に基づいて説明する。
【0014】図6、図7において、たとえば大径の角形
鋼管を製造するに当たり、二箇所にシーム溶接部1を有
する正四角形状の多角中空鋼管2が使用される。その際
に、多角中空鋼管2は、相対向した平板部2Aの内面幅
寸法W1 が最終製品(後述する。)の平板部の内面幅寸
法よりも広い寸法に成形され、また角部2Bの曲率半径
1 が最終製品の角部の曲率半径よりも大きく成形され
ている。
【0015】このように形成された多角中空鋼管2は、
搬入床装置5上に搬入される。ここで搬入床装置5はコ
ンベヤ形式であって、複数本の多角中空鋼管2を平行さ
せて支持し、そして長さ方向に対して直角状の横方向へ
と搬送させる。この搬入床装置5の終端部に搬送された
多角中空鋼管2は、ローラコンベヤ6を介して加熱炉7
に搬入され、この加熱炉7において長さ方向に搬送され
て、その搬送中に高温加熱Aされる。
【0016】所定の温度に加熱された多角中空鋼管2
は、加熱炉7から搬出され、そして前段角形鋼管成形ミ
ル8に搬入される。この前段角形鋼管成形ミル8では、
複数のつづみ形ロール9などを介して熱間成形(成形温
度、A3 変態点以上)を行うもので、多角中空鋼管2に
対して前段の絞り成形が行われる。次いで多角中空鋼管
2は後段角形鋼管成形ミル10に搬入される。この後段角
形鋼管成形ミル10では、複数の平形ロール11などを介し
て熱間成形(成形温度、A3 変態点以上)を行うもの
で、多角中空鋼管2に対して後段(最終段)の絞り成形
が行われ、以て所定寸法の大径で四角形状の角形鋼管3
が熱間成形される。
【0017】このように多角中空鋼管2に対して、前段
角形鋼管成形ミル8や後段角形鋼管成形ミル10による複
数段の絞り成形(または単数段の絞り成形)を行うこと
により、最終製品である角形鋼管3を製作し得る。その
際に、前述した絞り成形により、角形鋼管3における相
対向した平板部3Aの内面幅寸法Wは、多角中空鋼管2
の内面幅寸法W1 に対して狭く、すなわちW<W1 とな
るように成形され、また角部3Bの曲率半径Rは、多角
中空鋼管2の角部2Bの曲率半径R1 に対して小さく、
すなわちR<R1 となるように成形されて、四隅のコー
ナRが揃えられる。
【0018】ここで角形鋼管3の内面幅寸法Wは、加熱
成形し冷却した後の最終製品の寸法であって、加熱成形
した直後においては、その加熱膨張により、最終製品の
内面幅寸法Wに対して広い内面幅寸法W+αに、すなわ
ちW<W+α<W1 になっている。
【0019】前述したように、多角中空鋼管2の角部2
Bの曲率半径R1 が角形鋼管3の角部3Bの曲率半径R
よりも大きい寸法に成形されることで、無理のない成形
(プレス成形)を容易に行える。また高温加熱Aによ
り、その材質(分子配列)が元に戻っている多角中空鋼
管2を、内面幅寸法Wが狭くかつ角部3Bの曲率半径R
が小さくなるるように、熱間で絞り成形することで、残
留応力も除去され、材質を変えることなく断面係数の高
い最終製品、すなわち角形鋼管3が得られる。
【0020】さらに熱間の絞り成形によって、角形鋼管
3の先端部から後端部まで完全またはほぼ完全に成形さ
れることになり、したがって後工程における先端部や後
端部の切断除去は成形量により不要になった。または、
切断除去は短い寸法で行われ、以て歩留まりが良いもの
になる。
【0021】また熱間成形直後の角形鋼管3は、各平板
部3Aが直状面となり、さらに角部3BのRはシャープ
となって、断面係数が高くなる。なお多角中空鋼管2が
正四角形状であることから、ローラコンベヤ6による搬
送は一つの平板部分3Aを利用して常に一定の向きで行
え、以て角形鋼管成形ミル8,10での熱間成形は、常に
シーム溶接部1の位置を一定の方向に揃えて行える。
【0022】なお角形鋼管成形ミル8,10の周辺で、必
要する箇所(前段角形鋼管成形ミル8の前、両角形鋼管
成形ミル8,10の間、後段角形鋼管成形ミル10の後など
の単数箇所または複数箇所)には、必要とする数のデス
ケーラー装置12が設けられている。このデスケーラー装
置12は、角形鋼管3などに対して水圧をかけた水を噴射
するもので、この水噴射によりミルスケールなどを除去
し、表面肌を良くし得る。
【0023】上述のようにして、熱間成形された角形鋼
管3は冷却床装置20に受け取られる。この冷却床装置20
は複数本の角形鋼管3を平行させて支持し、そして長さ
方向に対して直角状の横方向へと搬送させる。この冷却
床装置20での搬送中に、角形鋼管3は空冷形式で放熱
B、すなわち徐冷される。
【0024】図6、図8〜図10に示すように、前記冷却
床装置20の始端外方には、後段角形鋼管成形ミル10から
の角形鋼管3を受け入れる受け入れコンベヤ装置15が配
設されている。この受け入れコンベヤ装置15はローラコ
ンベヤ形式であって、所定間隔置きに設置される複数の
駆動ローラ16などにより構成される。そして受け入れコ
ンベヤ装置15の部分には、この受け入れコンベヤ装置15
上の角形鋼管3を冷却床装置20の始端部に移す移載装置
17が設けられる。この移載装置17は、受け入れコンベヤ
装置15の搬送方向に対して直角状の横方向に移動自在で
かつ昇降自在な支持体18群などにより構成される。
【0025】前記冷却床装置20は、たとえば同期して間
欠駆動自在な八条(複数条)のチェーンコンベヤ装置21
を並設して構成される。各チェーンコンベヤ装置21は同
様な構成であって、それぞれコンベヤフレーム22に駆動
式のローラチェーン23を配設するなどして構成される。
【0026】前記冷却床装置20の終端に連続して後段冷
却床装置25が配設されている。この後段冷却床装置25は
前記冷却床装置20と同様な構成であって、複数のチェー
ンコンベヤ装置26を並設して構成され、そして各チェー
ンコンベヤ装置26は、コンベヤフレーム27やローラチェ
ーン28などにより構成されている。
【0027】前記後段冷却床装置25の終端外方には、こ
の後段冷却床装置25からの角形鋼管3を受け入れる取り
出しコンベヤ装置30が配設されている。この取り出しコ
ンベヤ装置30は、前述した受け入れコンベヤ装置15と同
様であって、駆動ローラ31群などにより構成される。そ
して取り出しコンベヤ装置30の部分には、後段冷却床装
置25上の角形鋼管3を取り出しコンベヤ装置30に移す移
載装置35が設けられる。この移載装置35は、前述した移
載装置17と同様に動作する支持体36などにより構成され
る。
【0028】前記冷却床装置20の部分には、この冷却床
装置20により横向きで支持された角形鋼管3内の所定位
置まで内ダイヤフラム40の供給を行う内ダイヤフラム供
給装置50が配設されている。
【0029】前記内ダイヤフラム40は、図1、図2に示
すように矩形板状であって、その外寸は、角形鋼管3の
平板部内面(鋼管内面)3aとの間に十分な隙間が生じ
るように設定されている。そして内ダイヤフラム40の中
央部には、所定内径(後述する。)の貫通部41が形成さ
れている。前記内ダイヤフラム40の両側面でその外周に
は、それぞれ裏当て材42が溶接により一体化されてい
る。ここで裏当て材42は、断面矩形の平鋼または角鋼を
額縁状に一体化することで形成され、その内面を介して
溶接により内ダイヤフラム側面に一体化されている。
【0030】その際に裏当て材42の外寸Lは内ダイヤフ
ラム40の外寸よりも大きく、そして最終製品である角形
鋼管3の内面幅寸法Wと同等(僅かに大きめ)に形成さ
れている。しかし角形鋼管3は前述したように加熱膨張
されており、その加熱膨張時における平板部内面3aと
裏当て材外面42aとの間には、隙間(5〜6mm程度)S
が生じることになる。
【0031】前記内ダイヤフラム40は、所定間隔を置い
た二枚がロッド体45を介して連結されることでワンセッ
ト化され、そして各内ダイヤフラム40にそれぞれ裏当て
材42が一体化されている。
【0032】図1〜図4、図8〜図10に示すように、前
記内ダイヤフラム供給装置50は冷却床装置20の一側方に
設けられるもので、本体51側には腕杆52が摺動自在に設
けられる。この腕杆52は筒状であって、その摺動はガイ
ド装置(図示せず。)を介して行われ、以て角形鋼管3
内に対して挿抜動自在に構成されている。その際に腕杆
52の往復摺動は、本体51側との間に設けられたシリンダ
ー装置53の作動により行われる。
【0033】前記腕杆52には、腕杆52の基端側から操作
により、内ダイヤフラム40を支持・支持解除自在な内ダ
イヤフラム支持装置60が設けられる。すなわち、前記腕
杆52の先端には小径筒部61が一体化され、以て腕杆52と
小径筒部61との間に段部62が形成されている。ここで小
径筒部61の外径は、前記貫通部41の内径よりも小さく設
定されている。したがって内ダイヤフラム40は、その貫
通部41を介して小径筒部61に外嵌され、そして内ダイヤ
フラム側面が段部62に当接される。
【0034】前記腕杆52には内筒体63が内嵌され、この
内筒体63の先端でかつ周方向の複数箇所(または全周)
にはカム体64が固定され、これらカム体64の外面は、先
端側ほど腕杆中心から離れるように傾斜したカム面64a
に形成されている。そしてカム面64aに当接される被カ
ム面65aを有する複数の保持体65が設けられ、これら保
持体65は、前記小径筒部61に形成されたガイド孔66に嵌
合されて腕杆中心に対して接近離間動すべく構成されて
いる。
【0035】前記腕杆52の基端には箱状のケース体67が
固定され、前記内筒体63の基端はこのケース体67内にま
で達している。そして内筒体63の基端には内ブラケット
68が固定され、この内ブラケット68とケース体67との間
には、内筒体63を腕杆中心に沿って押し引き移動させる
ためのシリンダー装置69が、腕杆中心の周りの複数箇所
に設けられている。
【0036】ここでシリンダー装置69により内筒体63を
基端側に引き移動させたとき、カム面64aと被カム面65
aとにより保持体65群が腕杆中心に対して離間動され
て、内ダイヤフラム40の貫通部41の内面に圧接され、以
て内ダイヤフラム40の保持が行われる。またシリンダー
装置69により内筒体63を先端側に押し移動させたとき、
カム面64aと被カム面65aとにより保持体65群が腕杆中
心に対して接近動されて、内ダイヤフラム40の貫通部41
内に遊嵌され、以て内ダイヤフラム40の保持解除が行わ
れる。以上の61〜69により内ダイヤフラム支持装置60が
構成される。
【0037】前記内ダイヤフラム供給装置50は複数であ
って、前記冷却床装置20の一側方において循環移動自在
に構成されている。すなわち、冷却床装置20の一側方に
は無端状のガイドレール70が配設され、各内ダイヤフラ
ム供給装置50の本体51は、ローラなどを介してガイドレ
ール70に支持案内され、以てガイドレール70の外側に形
成された無端経路71上で循環移動される。
【0038】その際に無端経路71の下位直線状部分は、
冷却床装置20上で搬送される角形鋼管3群に対して内ダ
イヤフラム供給装置50群が同様なレベルになるように設
定されている。また内ダイヤフラム供給装置50群は、冷
却床装置20による搬送速度に同期して作動される駆動装
置(たとえば駆動チェーン装置)72により移動されるよ
うに構成されている。
【0039】前記無端経路71の下位直線状部分における
始端部には端矯正装置75が設けられる。この端矯正装置
75は、熱間成形された角形鋼管3の端の矯正(拡げる)
を行うもので、その際のクランプにより、角形鋼管3の
位置決め(定位置への固定)をも行う。なお、位置決め
は別な装置で行ってもよく、また端の矯正が不要であれ
ば、端矯正装置75は省略し得る。
【0040】以下に、上記した実施の形態において、角
形鋼管3の冷却と、角形鋼管3内へ内ダイヤフラム40を
取り付ける作用とを説明する。まず図1の実線、ならび
に図2に示すように、内ダイヤフラム供給装置50を抜出
動(後退動)させた位置で、その内ダイヤフラム支持装
置60に、裏当て材42が一体化されるとともに二枚でワン
セットとされた内ダイヤフラム40が支持される。
【0041】すなわち、腕杆52の先端に設けられた小径
筒部61に一枚の内ダイヤフラム40を、その貫通部41を介
して外嵌させて、内ダイヤフラム側面を段部62に当接さ
せる。そしてシリンダー装置69により内筒体63を基端側
に引き移動させることで、カム面64aと被カム面65aと
により、保持体65群を腕杆中心に対して離間動させて内
ダイヤフラム40の貫通部41の内面に圧接させ、以て内ダ
イヤフラム40の支持を行う。その際に角形鋼管3に対す
る内ダイヤフラム40の周方向での位相は調整されてい
る。
【0042】他方、後段角形鋼管成形ミル10で熱間成形
された角形鋼管3は、図8〜図10において、受け入れコ
ンベヤ装置15の駆動ローラ16群に支持されて、その長さ
方向に搬送される。そして、角形鋼管3の先端がストッ
パーに当接されることで、または端部を検出して駆動を
停止させることで、その搬送は停止される。
【0043】次いで、この受け入れコンベヤ装置15上の
角形鋼管3は、移載装置17によって冷却床装置20の始端
部に供給される。すなわち、受け入れコンベヤ装置15で
支持された角形鋼管3の下方に支持体18群を位置させた
状態で、支持体18を上昇させ、以て角形鋼管3を支持体
18群により持ち上げる。そして支持体18群を、冷却床装
置20の始端部に移動させたのち下降させることで、図8
の仮想線や図9に示すように、支持体18上の角形鋼管3
を、間欠停止されているチェーンコンベヤ装置21群の始
端部上に載置させる。その後に支持体18は受け入れコン
ベヤ装置15の下方に戻される。
【0044】このようにして冷却床装置20の始端部に載
置された角形鋼管3の端に対して、端矯正装置75を作用
させ、以て熱間成形時に変形された端の矯正(拡げ)を
行うとともに、そのクランプにより、角形鋼管3の位置
決め(定位置への固定)を行う。その際に端矯正装置75
は、図9の仮想線に示すように上昇動して角形鋼管3の
端に対向され、そして端の矯正や位置決めを行ったの
ち、下降動により非作用とされる。このように端矯正装
置75を非作用にしたのち、図1の実線に示すように、矯
正された角形鋼管3の端に、内ダイヤフラム供給装置50
側で支持された内ダイヤフラム40を対向させる。
【0045】この状態でシリンダー装置53を作動させ、
本体51に対して腕杆52を突出動させ、図1の仮想線、図
2ならびに図8や図9の仮想線に示すように、角形鋼管
3内に一対の内ダイヤフラム40を所定位置にまで挿入さ
せる。その際に、内ダイヤフラム40に一体化された裏当
て材42の外寸Lが、角形鋼管3の加熱膨張時の内面幅寸
法W+αよりも小さく、裏当て材外面42aと平板部内面
3aとの間に隙間Sが生じていることから、内ダイヤフ
ラム40を、引っ掛かりや詰まりなど生じることなく挿入
し得る。そして腕杆52の挿入動は、内ダイヤフラム40を
角形鋼管3内の所定位置とするように、制御装置(図示
せず。)により位置制御される。
【0046】このような内ダイヤフラム40の供給(挿
入)工程を終えた状態で、チェーンコンベヤ装置21群を
間欠駆動させ、角形鋼管3を、その長さ方向に対して直
交状の横方向に所定ピッチ(所定距離)だけ間欠搬送さ
せる。その際に内ダイヤフラム供給装置50は、駆動装置
72の同期駆動によって、無端経路71上において角形鋼管
3と一体状に間欠移動され、以て角形鋼管3と内ダイヤ
フラム40との相対位置は維持される。
【0047】そしてチェーンコンベヤ装置21の始端部に
は、前述したようにして角形鋼管3が次々と供給され、
そして内ダイヤフラム供給装置50を介して内ダイヤフラ
ム40の供給(挿入)が行われる。このような冷却床装置
20での角形鋼管3群の間欠搬送は、隣接した角形鋼管3
の間を離した状態で行われる。これにより角形鋼管3
は、同じ雰囲気温度下で徐冷されることになる。
【0048】この冷却床装置20上において角形鋼管3
は、冷却されるにつれて収縮され、以て最終製品に相当
する内面幅寸法Wに収縮されたとき、図3に示すよう
に、裏当て材外面42aに平板部内面3aが当接(圧接)
され、さらには、僅かであるがめり込み状になる。これ
により内ダイヤフラム40側が角形鋼管3に結合化され、
このとき、平板部内面3aと内ダイヤフラム40の外面と
両裏当て材42とにより密閉状の溶接空間Xが形成され
る。
【0049】その際に、熱間成形された角形鋼管3内に
内ダイヤフラム40を挿入することで、冷却時に角形鋼管
3内での空気の流れが減少され、空気の保温効果により
角形鋼管3を内全断面においてより均一な性状として冷
却し得る。
【0050】このようにして前段冷却された角形鋼管3
が冷却床装置20の終端部に達したとき、内ダイヤフラム
支持装置60による内ダイヤフラム40の支持が解除される
ともに、腕杆52が抜出動される。
【0051】すなわち図4、図5に示すように、内ダイ
ヤフラム支持装置60において、シリンダー装置69により
内筒体63を先端側に押し移動させることで、カム面64a
と被カム面65aとにより、保持体65群をガイド孔66の案
内により腕杆中心に対して接近動させて内ダイヤフラム
40の貫通部41内に遊嵌させ、以て内ダイヤフラム40に対
する支持を解除させる。次いで、シリンダー装置53によ
り角形鋼管3内から腕杆52を抜出動させ得る。その際
に、内ダイヤフラム支持装置60は、圧接結合化された内
ダイヤフラム40に対して、その貫通部41を通して抜出し
得る。
【0052】その後に内ダイヤフラム供給装置50は、図
8、図10において、無端経路71の上位直線状部分を間欠
移動され、元の位置に復帰される。また前段冷却された
角形鋼管3は、冷却床装置20の終端部から後段冷却床装
置25の始端部へ移され、この後段冷却床装置25の同様の
作動により搬送されながら、後段の徐冷が行われる。
【0053】そして後段冷却されて後段冷却床装置25の
終端部へ達した角形鋼管3は、前述した移載装置17と同
様に作動される移載装置35によって取り出しコンベヤ装
置30に移され、その後に、図示していない先端切断装
置、後端切断装置、洗浄装置、防錆装置へと搬送され、
それぞれで処理されたのち、製品としてストレージされ
る。
【0054】このように製品としてストレージされた角
形鋼管3、または後段冷却床装置25から取り出されたあ
との適宜の工程部分の角形鋼管3に対して、内部の内ダ
イヤフラム40が溶接固定される。
【0055】すなわち図11に示すように、溶接作業現場
には、角形鋼管3を横向きで支持しかつ回転させる支持
装置80が設けられる。この支持装置80は、一対(単数ま
たは複数)で配設された駆動支持部81と、これら駆動支
持部81間の一箇所(または複数箇所)に配設された遊動
支持部82などにより構成される。
【0056】各支持部80,81は、下部のフレーム83と、
このフレーム83に配設された複数個の小径歯車84と、小
径歯車84間に噛合して載置された大径歯車85などにより
構成され、そして駆動支持部81の小径歯車84には、フレ
ーム83側に設けられた駆動装置(モータなど)86が連動
されている。前記大径歯車85はリング状であるが、その
内部の孔は、前記角形鋼管3を挿通し得る矩形孔87に形
成されている。
【0057】そして大径歯車85群への角形鋼管3の挿通
は、この溶接作業現場において、角形鋼管3を管軸心方
向に移動させることで行うか、または別の場所において
角形鋼管3に対して大径歯車85群を外嵌させ、そしてク
レーンやフォークリフトなどにより角形鋼管3を運搬し
て、大径歯車85群を各支持部81,82の小径歯車84上に噛
合させながら載置させることなどで行っている。
【0058】このようにセットされる四角形の角形鋼管
3の各角部3Bには、図12、図13に示すように、この角
部3Bを形成する一対の平板部3Aの端にそれぞれ貫通
孔4が板厚方向に形成(穿設)されている。これら貫通
孔4は、前記溶接空間Xに連通して形成されている。
【0059】また図11〜図13に示すように溶接作業現場
には、溶接機90やバッキング装置94が装備されている。
前記溶接機90は、エレクトロスラグ溶接機やエレクトロ
ガスアーク溶接機などであって、その溶接ワイヤー91が
前記角形鋼管3の上位で上下方向の貫通孔4に対して上
方から挿入自在に構成されるとともに、角形鋼管3の離
れた位置にアース92が接続自在に構成されている。
【0060】またバッキング装置94は、フレーム95と、
このフレーム95上に設けられた上向きのシリンダー96
と、このシリンダー96に昇降自在に内嵌されたピストン
ロッド97と、このピストンロッド97の上端に一体化され
前記角形鋼管3の下位で上下方向の貫通孔4に対して下
方から挿入自在なバッキング材(石綿やロックウールな
ど)98と、このバッキング材98を挿入方向に移動付勢さ
せるばね(弾性体)99などにより構成されている。なお
バッキング装置94は、その据え付け位置が変更自在に構
成されている。
【0061】以下に溶接作業を説明する。支持装置80上
に角形鋼管3を横向きで支持させた状態で、必要に応じ
て駆動装置86を駆動させ、角形鋼管3を自転させて内ダ
イヤフラム40の位相を調整する。この状態で図12、図13
に示すように、角形鋼管3に形成された貫通孔4を通し
かつ溶接空間Xを利用して、平板部内面3aに対し内ダ
イヤフラム40と両裏当て材42との溶接Yが行われる。な
お、溶接作業に先行して、バッキング装置94をセットさ
せる。すなわちセットは、溶接相当箇所に対応して形成
されている下位の貫通孔4に対してバッキング材98を下
方から挿入させるとともに、このバッキング材98をばね
99により挿入方向に移動付勢させることで行える。この
とき横向きの貫通孔4は、別なバッキング材98により閉
塞されている。
【0062】この状態で、溶接ワイヤー91を前記角形鋼
管3の上位の貫通孔4に対して上方から挿入させ、そし
て溶接空間X内で下方まで挿入させることにより、エレ
クトロスラグ溶接機やエレクトロガスアーク溶接機など
によって、平板部内面3aに対する内ダイヤフラム40と
両裏当て材42との溶接Yが、下方から上方へと順次行え
る。その際に、溶融金属が貫通孔4から下方や側方へ漏
れることをバッキング材98により防止し得、また溶融金
属が平板部内面3aの前後側に漏れることを前述した圧
接結合化により防止し得る。
【0063】上記のような溶接Yは、内ダイヤフラム40
の一側縁側に対して行われ、そして同様にして他側縁側
に対して行われる。なお溶接Yは、両側縁側に対して同
時進行で行ってもよい。このようにして左右の両側縁側
に対する所期の溶接Yを行ったのち、上縁側と下縁側と
の溶接Yを、これら上縁側と下縁側とを両側縁側に移動
させて行う。そのために角形鋼管3を90度に亘って自転
させる。この角形鋼管3の自転は、両駆動支持部81を同
期駆動させることで、これら駆動支持部81や遊動支持部
82に支持案内されて行える。
【0064】以上により角形鋼管3に対して内ダイヤフ
ラム40を取り付ける作業を終える。なお貫通孔4は、肉
盛り溶接などにより埋められる。そして上記のようにし
て、たとえば図14に示すような支柱100 が製作され、そ
して支柱100 の内ダイヤフラム40を取り付けた部分の外
側に、梁材101 が溶接Yにより連結される。
【0065】次に、本発明の別の実施の形態を、図15に
基づいて説明する。すなわち、内ダイヤフラム40は単体
(一枚)で取り扱われている。この場合も前述した実施
の形態と同様にして、加熱された角形鋼管3内に供給さ
れ、そして冷却により一体化される。なお、同じ発想
で、三枚(複数枚)をワンセットとして取り扱うことも
できる。
【0066】次に、本発明のさらに別の実施の形態を、
図16、図17に基づいて説明する。すなわち、前述した実
施の形態においては、裏当て材42の裏当て材外面42aが
水平直線状であるのに対して、図16で示される別の実施
の形態では、挿入前方側が下位の裏当て材傾斜外面42b
に形成されており、また図17で示される別の実施の形態
では、裏当て材外面42a上に突条部42cが複数(二条)
または単数で形成されている。
【0067】図16で示される別の実施の形態では、図16
の実線に示されるように、裏当て材傾斜外面42bによる
ガイド作用によつて、内ダイヤフラム40を、常に円滑に
かつ軽く挿入し得る。そして、角形鋼管3が冷却収縮さ
れることで、図16の仮想線に示すように、裏当て材傾斜
外面42bを形成する上縁角部が平板部内面3aに簡単に
めり込み状になり、以て内ダイヤフラム40側が角形鋼管
3に強固に結合化される。
【0068】また図17で示される別の実施の形態では、
図17の実線に示されるように、突条部42cと平板部内面
3aとの間に隙間Sが生じていることから、内ダイヤフ
ラム40を、引っ掛かりや詰まりなど生じることなく挿入
し得る。そして、角形鋼管3が冷却収縮されることで、
図17の仮想線に示すように、突条部42cが平板部内面3
aに簡単にめり込み状になり、以て内ダイヤフラム40側
が角形鋼管3に強固に結合化される。
【0069】上記した実施の形態では、加熱炉7にて加
熱し、熱間成形した直後の膨張した角形鋼管5に対して
内ダイヤフラム40の取り付けを行っているが、これは常
温の角形鋼管5を、内ダイヤフラム取り付け現場の近く
に設けられた加熱炉にて加熱して膨張させる方式であっ
てもよい。この場合に内ダイヤフラム供給装置50は、台
車に支持されて挿入・抜出させてもよい。
【0070】上記した実施の形態において角形鋼管5
は、加熱炉7内で長さ方向に搬送されながら加熱されて
いるが、これは長さ方向に対して直交状の横方向に搬送
されながら加熱される形式であってもよい。
【0071】上記した実施の形態において、角形鋼管3
は、主として極肉厚大径鋼管であって、そのサイズは、
たとえば、板厚tは16〜60mm、材質はSN400 B〜SN
490BやSM520 B、外径は450 〜850mm であり、この
場合に隙間Sは5〜6mm程度に形成される。また角形鋼
管3としては、たとえば、熱間ロール成形によるワンシ
ーム角形鋼管、熱間プレス成形による一対のみぞ形材を
向き合わせて突き合わせ溶接したツーシーム角形鋼管、
一対の圧延みぞ形材を溶接してなるツーシーム角形鋼
管、圧延山形材を一対、向き合わせて溶接したツーシー
ム角形鋼管、四面ボックス、シームレス鋼管など、いず
れも既製の極肉厚大径鋼管が使用される。
【0072】上記した実施の形態では、断面で正四角形
の角形鋼管3を製造し内ダイヤフラム40を取り付けてい
るが、これは断面で長方形の角形鋼管3も同様に製造し
内ダイヤフラム40を取り付け得るものである。そして両
角形鋼管成形ミル8,10のローラ配置を変更するなどし
て、五角形鋼管や六角形鋼管など多角形鋼管の熱間成形
ならびに内ダイヤフラム40の取り付けを行えるものであ
る。さらに鋼管として丸形状を採用し、内ダイヤフラム
40を取り付ける方式であってもよい。
【0073】上記した実施の形態では、冷却床装置20上
の角形鋼管3に対して、その一端側から内ダイヤフラム
40の挿入を行っているが、これは冷却床装置20の両側方
それぞれに内ダイヤフラム供給装置50などを配設して、
角形鋼管3に対して、その両端側から同時に内ダイヤフ
ラム40の挿入を行ってもよい。
【0074】上記した実施の形態では、冷却床装置20上
の角形鋼管3に対して内ダイヤフラム40の結合化を行っ
ているが、この冷却床装置20の長さを十分に取って、後
段冷却床装置25を省略してもよい。
【0075】上記した実施の形態では、内ダイヤフラム
供給装置50などをガイドレール70側に支持させて無端経
路71上で同期移動させているが、これは内ダイヤフラム
供給装置50などを冷却床装置20側や角形鋼管3側に一端
預けて移動させる形式であってもよい。
【0076】上記した実施の形態では、内ダイヤフラム
支持装置60の先端動作部分にカム機構など使用してお
り、これによるとエアー、油圧、電気を使用しないこと
から、加熱温度などに十分に耐えることができる。しか
し、耐熱手段を施したエアー、油圧、電気を使用する形
式であってもよい。また内ダイヤフラム40の支持は電磁
石による吸着形式であってもよい。
【0077】上記した実施の形態では、エレクトロスラ
グ溶接機やエレクトロガスアーク溶接機による溶接Yで
あり、これによると、短時間で高品質の溶接を行うこと
ができる。
【0078】
【発明の効果】上記した本発明の請求項1によると、鋼
管の加熱膨張により裏当て材外面と鋼管内面との間に生
じる十分な隙間を利用して、内ダイヤフラムを、引っ掛
かりや詰まりなど生じることなく容易に円滑に挿入でき
る。そして、鋼管の冷却収縮により隙間を自動的に埋め
て、鋼管内面が裏当て材外面に当接(圧接)することを
利用して、内ダイヤフラム側を鋼管に強固に結合化でき
る。したがって、鋼管内面と内ダイヤフラムと裏当て材
とにより溶接空間を密閉状に形成でき、鋼管の内面に対
する内ダイヤフラムと両裏当て材との溶接を、溶融金属
が前後の鋼管内面側や内ダイヤフラム面に漏れることな
く、常に良好に行うことができる。これにより、鋼管を
切断することなく、この鋼管内の所望の位置に内ダイヤ
フラムを取り付けることができる。
【0079】また上記した本発明の請求項2によると、
鋼管は熱間成形により性状の良いものにでき、そして加
熱成形時の加熱膨張を利用して内ダイヤフラムを挿入で
きるとともに、冷却収縮を利用して結合化できる。した
がって、常温の鋼管を最初から加熱膨張させる方式に比
べて、内ダイヤフラムの取り付けを効率的に経済的に行
うことができる。さらに、熱間成形された鋼管内に内ダ
イヤフラムを挿入することで、冷却時に鋼管内での空気
の流れを減少でき、空気の保温効果により鋼管を全断面
においてより均一な性状として冷却できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示し、鋼管内への内ダイ
ヤフラム取り付け方法における内ダイヤフラム挿入前の
一部切り欠き側面図である。
【図2】同鋼管内への内ダイヤフラム取り付け方法にお
ける内ダイヤフラム挿入時の一部切り欠き正面図であ
る。
【図3】同鋼管内への内ダイヤフラム取り付け方法にお
ける内ダイヤフラム挿入時の要部の縦断側面図である。
【図4】同鋼管内への内ダイヤフラム取り付け方法にお
ける内ダイヤフラム支持装置抜出途中の要部の縦断側面
図である。
【図5】同鋼管内への内ダイヤフラム取り付け方法にお
ける内ダイヤフラム支持装置抜出時の一部切り欠き正面
図である。
【図6】同鋼管内への内ダイヤフラム取り付け方法にお
ける角形鋼管の製造設備の工程斜視図である。
【図7】同鋼管内への内ダイヤフラム取り付け方法にお
ける角形鋼管の製造設備の工程説明図である。
【図8】同鋼管内への内ダイヤフラム取り付け方法にお
ける鋼管の冷却床装置部分の平面図である。
【図9】同鋼管内への内ダイヤフラム取り付け方法にお
ける鋼管の冷却床装置部分の縦断正面図である。
【図10】同鋼管内への内ダイヤフラム取り付け方法に
おける鋼管の冷却床装置部分の側面図である。
【図11】同鋼管内への内ダイヤフラム取り付け方法に
おける溶接作業現場の側面図である。
【図12】同鋼管内への内ダイヤフラム取り付け方法に
おける溶接時の要部の縦断側面図である。
【図13】同鋼管内への内ダイヤフラム取り付け方法に
おける溶接時の一部切り欠き正面図である。
【図14】同製作された支柱への梁材連結状態を示す縦
断面図である。
【図15】本発明の別の実施の形態を示し、鋼管内への
内ダイヤフラム取り付け方法における内ダイヤフラム挿
入前の一部切り欠き側面図である。
【図16】本発明のさらに別の実施の形態を示し、内ダ
イヤフラム取り付け方法における内ダイヤフラム挿入時
の要部の縦断側面図である。
【図17】本発明のさらに別の実施の形態の変形を示
し、内ダイヤフラム取り付け方法における内ダイヤフラ
ム挿入時の要部の縦断側面図である。
【図18】従来の実施の形態を示し、支柱への梁材連結
状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
2 多角中空鋼管 3 角形鋼管(鋼管) 3A 平板部 3a 平板部内面(鋼管内面) 3B 角部 4 貫通孔 7 加熱炉 8 前段角形鋼管成形ミル 10 後段角形鋼管成形ミル 20 冷却床装置 21 チェーンコンベヤ装置 25 後段冷却床装置 40 内ダイヤフラム 42 裏当て材 42a 裏当て材外面 42b 裏当て材傾斜外面 42c 突条部 50 内ダイヤフラム供給装置 52 腕杆 60 内ダイヤフラム支持装置 65 保持体 71 無端経路 75 端矯正装置 80 支持装置 91 溶接ワイヤー 94 バッキング装置 98 バッキング材 A 高温加熱 L 裏当て材の外寸 S 隙間 X 溶接空間 Y 溶接 W 角形鋼管3の内面幅寸法 W+α 角形鋼管3の加熱膨張時の内面幅寸法
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // E04C 3/32 E04C 3/32

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 裏当て材が一体化された内ダイヤフラム
    を準備しておき、この内ダイヤフラムを、加熱膨張され
    た鋼管内の所定位置まで挿入させ、鋼管の冷却収縮によ
    り鋼管内面を裏当て材外面に当接させ、その後に、鋼管
    内面に対し内ダイヤフラムと裏当て材との溶接を行うこ
    とを特徴とする鋼管内への内ダイヤフラム取り付け方
    法。
  2. 【請求項2】 熱間成形された鋼管内に内ダイヤフラム
    を挿入させることを特徴とする請求項1記載の鋼管内へ
    の内ダイヤフラム取り付け方法。
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