JP4023700B2 - 石英ガラス部材溶接機 - Google Patents

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勇 加藤
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B23/00Re-forming shaped glass
    • C03B23/20Uniting glass pieces by fusing without substantial reshaping
    • C03B23/207Uniting glass rods, glass tubes, or hollow glassware

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス管、特に石英ガラス製ガラス管にガラス部材を帯状等に溶接する石英ガラス部材溶接機に関する。
【0002】
【従来の技術】
ウエハーの酸化拡散工程で用いる炉心管は、石英ガラス管を二重構造とし、ガスを均一に流すため内部の石英ガラス管の表面に螺旋状の土手を形成したものを用いている。そして、前記螺旋状の土手を連続して加工するには、溶接棒を使って手作業で肉盛りを重ね所定の高さの土手をつくる方法が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、所定の高さに肉盛りするには何層にも肉盛作業を繰り返すことが必要で作業時間がかかり、熟練した技術者が必要であった。また、一度に部分的な肉盛りしかできないため土手形状が不均一で寸法精度が得られず、歪も生じやすい。このため歪による作業時の破壊が発生しやすく、また、土手形状が不均一なままだと、最終製品の品質も劣り、応力分布が生じたり、処理ガスも均一にならない欠点が生じていた。このため、歪による破壊を防ぐために複数の熟練工による同時肉盛を行ったり、均一形状とするために後工程として寸法を一定にする研削工程を加える必要があった。
【0004】
また、従来のガラス管に角棒等を溶接する作業は、周囲を加熱しながら角棒を溶接部で熱して溶接するが、石英ガラス部材の場合この方法をそのまま自動化に用いると、被加工箇所に変形が生じたり、また、変形を押さえるとかえってクラックが生じやすくなる。また、石英ガラス管に角棒等の石英ガラス部材を帯状、特に、螺旋状に溶接するのは、角度を一定にして作業を行わなければならず、さらに、ガラス管に偏心した箇所があった場合など、前記課題と併せて自動化には難があった。
【0005】
本発明は、石英ガラス等のガラス管に帯状の土手を均一に、かつ容易に連続して溶接する作業を自動的に行う石英ガラス部材溶接機を提供し、石英ガラス製品の品質の安定をはかることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
ガラス管を回転させる回転機構、ガラス管を予熱する予熱バーナー、被溶接物をガラス管に溶接する溶接バーナー、及び溶接後の被溶接物を加熱する線取りバーナー、これらのバーナーと被溶接物の間隔を保持する間隔保持機構、ガラス管に被溶接物を送る送り機構、及び送り機構と溶接点の間で被溶接物を押圧する加圧機構を有する石英ガラス部材溶接機とすることによって溶接作業を自動化し、品質の安定した石英ガラス製品が得られるようにした。
【0007】
【発明の実施の形態】
石英ガラス管(以下、チューブという)の溶接開始点に被溶接物の端部を位置し、バーナーに点火してチューブ及び被溶接物を加熱する。被溶接物が十分加熱され溶接のできる状態になったら、被溶接物を加圧機構により押圧して被溶接物をチューブ表面に押しつける力を生じさせ、同時に、送り機構を作動させる。これによりチューブの回転に伴い、被溶接物が引っ張られることで、溶接が連続して進行する。このとき、送り出される被溶接物の角度により螺旋状に溶接が進行する。螺旋のピッチは、チューブの回転と同期して動く送り機構の移動速度で調整される。また、石英ガラス管の回転と、送り機構及び送り機構の昇降を同期させることによって連続的に溶接が可能となる。
【0008】
【実施例】
以下、被溶接物として4mm角の角棒を404mmφの石英ガラス製チューブに溶接する実施例を用い本発明をさらに具体的に説明する。
図1において、1は、本発明の石英ガラス部材溶接機、2は、石英ガラス管(チューブ)を回転部20に保持した状態を示し、昇降部3が昇降用ガイド4上を上下に昇降可能に設けられている。昇降部3は、チューブ2に対して任意の角度を設けることができ、角度の調整によって角棒5を螺旋状にしたり、輪状に溶接することができる。
【0009】
バーナーは、図2に示すように、予熱バーナー6、溶接バーナー7、線取バーナー8からなる。
予熱バーナー6は、チューブ2を予熱して溶接性を向上させるもので、本実施例では、1本であるが、チューブの形状によっては複数本用いることもできる。
溶接バーナー7は、角棒5とチューブ2の隙間を狙って炎が入るように対向設置され(図3参照)、角棒のチューブへの接触面とチューブの表面を効率よく加熱するもので、これを大きなバーナーで全体をあぶると自重による流動変形を生じたり、非接合箇所においても過剰の高温領域となり、失透が生じたり面や形状が変形し、均一な溶接を得ることができない。このため、あくまでも角棒の底面となるチューブへの接触面を加熱することが必要となる。
線取りバーナー8は、溶接直後に溶接された角棒のコーナー部を加熱することで、スポーリングによるクラック等を防止するもので、角棒の両コーナーを熱するように対向設置される。なお、線取の前後の状態を図4に示す。
このように、バーナーを3種の役割に分担して用いることにより、形状性、強度性に優れた均一な溶接を得ることができる。
なお、バーナーは、自らの炎の反射がバーナーに戻らないように、又角棒とチューブの隙間に効率よく炎が入るように斜めに配置することが好ましい。
【0010】
角棒をチューブに溶接する際、螺旋状に溶接する場合は、角棒の送り方向をチューブの回転軸に対して一定の角度を設ける必要があり、設計条件に合わせて任意の角度に調整する。
【0011】
図5に示すように、チューブによっては、偏心しているものがあり、バーナーとチューブ2との間隔を一定に維持する間隔保持機構が必要である。このため、チューブ表面に接し、チューブ2の回転に伴う表面の上下動に応じて上下動する倣いローラー12に前記5本のバーナーを固定してある。この機構により、チューブ2の表面とバーナーの距離が常に一定となり、安定溶接が可能になる。なお、バーナーを一体化しないときは、それぞれのバーナーに倣いローラーを設けることが好ましい。
【0012】
安定した溶接には、角棒を溶接点でチューブに押しつける方向の力が必要で、従来は、溶接点をコテで押さえつけたり、また、溶接点をローラー状のもので直接押さえるといった方法を用いていたが、これでは角棒に変形が生じ、均一な溶接ができない。このため溶接点と離れた地点で駆動ローラー9をモーター10で駆動し角棒を送り出し、かつ駆動ローラー9と溶接点の間に角棒を外側からチューブ表面方向に加圧する加圧機構11を設け加圧ローラーで押圧することにより、角棒の張力を保ちながら角棒を溶接点でチューブに押圧することが可能となり、角棒の形状変形を押さえることができる。また同時に、てこの原理で溶接点に力を加え、接合の融着一体化を促進し、かつ、接合面に気泡や融着不足などの接合欠陥を防止し、チューブへの巻き付けも良好となる。加圧機構11は、例えば、エアーシリンダー、バネを用いて一定な加重を加える。
なお、加圧機構の位置は、加圧点が溶接点に近いとバーナーの熱により加圧機構がダメージを受けやすく、また、加圧点が駆動ローラーに近い場合は、溶接点での加圧に大きな加圧力が必要になるので、このような点を勘案して加圧位置を決定する。
【0013】
角棒5は、チューブの回転に伴い引っ張られるが、引っ張られる力は、溶接点の角棒の粘性に影響される。粘性が変動すると、溶接後の角棒の幅が変動するが、逆に粘性が一定であっても角棒の送給抵抗が変動すると同様に溶接後の角棒の幅が変動する。送給抵抗は、角棒の長さや途中の位置決めローラーの抵抗、あるいは角棒形状の精度等により変動する。このため、これら送給抵抗を軽減させる目的で、送給抵抗より若干少ないトルクを駆動ローラー9で角棒5に与えることで、送給抵抗を小さくし、溶接後の角棒幅の変動を押さえることができる。
【0014】
チューブを回転させる機構と、バーナーや角棒の加圧機構、送り機構を設けた昇降部は、同じピッチで螺旋状に溶接を行うために、チューブの回転に同期した駆動が必要となり、これらは同期制御を行う。また、角棒の送り出し部となるトルクモーターと駆動ローラーもこれに併せて同期させることが好ましい。
なお、実施例として、チューブを縦方向に保持、回転させ、上下の昇降部をこれに同期させた装置として述べてきたが、チューブを横方向に保持、回転させ、これに同期させるようにした機構としてもよい。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、石英ガラス管に螺旋状に連続した角棒の溶接ができ、角棒に変形のない、外観品質の良い製品が短時間でできる。また、螺旋状に限らず、ガラス管への溶接角度を調整することによって、様々のガラス棒をガラス管に加工することができ、また線取り、巻き取り機にも利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】石英ガラス部材溶接機の正面図
【図2】石英ガラス部材溶接機の概念図
【図3】バーナーの構成を示す図
【図4】(a)は、溶接後の状態を示し、(b)は、線取り後の状態を示す図
【図5】倣いローラー及びバーナーの構成を示す図
【図6】角棒を螺旋状に設けた石英ガラス部材
【符号の説明】
1 石英ガラス部材溶接機
2 石英ガラス管(チューブ)
3 昇降部
4 昇降用ガイド
5 被溶接物(角棒)
6 予熱バーナー
7 溶接バーナー
8 線取バーナー
9 駆動ローラー
10 トルクモーター
11 加圧機構
12 倣いローラー

Claims (6)

  1. ガラス管を回転させる回転機構、被溶接物をガラス管に溶接する溶接バーナー、溶接バーナーと被溶接物の間隔を保持する間隔保持機構、ガラス管に被溶接物を送る送り機構、及び送り機構と溶接点の間で被溶接物を押圧する加圧機構を有する石英ガラス部材溶接機。
  2. 請求項1において、更に、ガラス管を加熱する予熱バーナー、及び溶接後の被溶接部を加熱する線取りバーナーが設けてある石英ガラス部材溶接機。
  3. 請求項1または2において、送り機構がローラーである石英ガラス部材溶接機。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、送り機構、加圧機構、予熱バーナー、溶接バーナー、線取りバーナーが、ガラス管に対して昇降する昇降機構に設けてある石英ガラス部材溶接機。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、回転機構が、送り機構及び昇降機構と同期する石英ガラス部材溶接機。
  6. 請求項2〜4のいずれかにおいて、予熱バーナー、溶接バーナー、線取りバーナーが一体化されており、かつ、一体化されたバーナーに倣いローラーが設けてある石英ガラス部材溶接機。
JP23044197A 1997-08-12 1997-08-12 石英ガラス部材溶接機 Expired - Lifetime JP4023700B2 (ja)

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