JPH09221654A - キレート剤 - Google Patents
キレート剤Info
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- JPH09221654A JPH09221654A JP2683896A JP2683896A JPH09221654A JP H09221654 A JPH09221654 A JP H09221654A JP 2683896 A JP2683896 A JP 2683896A JP 2683896 A JP2683896 A JP 2683896A JP H09221654 A JPH09221654 A JP H09221654A
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- JP
- Japan
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- acid
- aspartic acid
- terminals
- polyaspartic
- terminal
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- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 生分解性が高いキレ−ト剤を得る。
【解決手段】 下記一般式(1)を満足する無水ポリア
スパラギン酸を加水分解して得られるポリアスパラギン
酸及び/またはその塩をキレ−ト剤として用いる。 【数1】
スパラギン酸を加水分解して得られるポリアスパラギン
酸及び/またはその塩をキレ−ト剤として用いる。 【数1】
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キレート剤に関す
る。詳しくは、洗剤添加剤、分散剤、スケール抑制剤、
繊維処理剤、洗浄剤、水処理剤、無機顔料分散剤等の環
境中に排出される用途に特に有用なキレート剤に関す
る。
る。詳しくは、洗剤添加剤、分散剤、スケール抑制剤、
繊維処理剤、洗浄剤、水処理剤、無機顔料分散剤等の環
境中に排出される用途に特に有用なキレート剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】アミノ酸の一種であるアスパラギン酸の
ポリマーとして、ポリアスパラギン酸が知られており、
このポリアスパラギン酸をキレート剤として利用するこ
とが提案されている。具体的に、US5,152,90
2号明細書では、重量平均分子量1,000〜5,00
0で50%以上β型のポリアスパラギン酸を水性系中の
炭酸カルシウムの沈降阻害剤として提案されている。ま
た、WO9215535号公報では、重量平均分子量
1,000〜5,000のポリアスパラギン酸塩を無機
及び有機粒子の分散剤として提案されている。しかしな
がら、これらのポリアスパラギン酸のキレート剤として
の性能は、実用的には、不十分であった。
ポリマーとして、ポリアスパラギン酸が知られており、
このポリアスパラギン酸をキレート剤として利用するこ
とが提案されている。具体的に、US5,152,90
2号明細書では、重量平均分子量1,000〜5,00
0で50%以上β型のポリアスパラギン酸を水性系中の
炭酸カルシウムの沈降阻害剤として提案されている。ま
た、WO9215535号公報では、重量平均分子量
1,000〜5,000のポリアスパラギン酸塩を無機
及び有機粒子の分散剤として提案されている。しかしな
がら、これらのポリアスパラギン酸のキレート剤として
の性能は、実用的には、不十分であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述のよう
な従来技術の問題点を解決し、優れたキレート能を有す
るキレート剤を提供することを課題とする。
な従来技術の問題点を解決し、優れたキレート能を有す
るキレート剤を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ポリアスパ
ラギン酸のキレート能について、鋭意検討した結果、中
間体である無水ポリアスパラギン酸の末端構造を特定に
した場合にキレート能が向上することを見出し、その末
端構造について、NMRを用いて詳細に解析した結果、
本発明に到達したものである。
ラギン酸のキレート能について、鋭意検討した結果、中
間体である無水ポリアスパラギン酸の末端構造を特定に
した場合にキレート能が向上することを見出し、その末
端構造について、NMRを用いて詳細に解析した結果、
本発明に到達したものである。
【0005】即ち、本発明の要旨は、末端の官能基数
が、下記式(1)を満足する無水ポリアスパラギン酸を
加水分解して得られるポリアスパラギン酸及び/または
その塩を含有することを特徴とするキレート剤およびそ
の製造法に存する。
が、下記式(1)を満足する無水ポリアスパラギン酸を
加水分解して得られるポリアスパラギン酸及び/または
その塩を含有することを特徴とするキレート剤およびそ
の製造法に存する。
【0006】
【数3】
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】
(アスパラギン酸末端、スクシンイミド末端、マレイミ
ド末端)ここで、無水ポリアスパラギン酸のアスパラギ
ン酸末端構造(I)、スクシンイミド末端構造(II)、
マレイミド末端構造(III)とは、各々以下の構造を指
す。
ド末端)ここで、無水ポリアスパラギン酸のアスパラギ
ン酸末端構造(I)、スクシンイミド末端構造(II)、
マレイミド末端構造(III)とは、各々以下の構造を指
す。
【0009】
【化1】
【0010】{(アスパラギン酸末端数)/(アスパラ
ギン酸末端数+スクシンイミド末端数+マレイミド末端
数)}×100で表される値とは、無水ポリアスパラギ
ン酸のアスパラギン酸末端数、スクシンイミド末端数及
びマレイミド末端数の合計に対するアスパラギン酸末端
数の百分率である。そして、本発明はこの百分率が55
以下であることが重要である。
ギン酸末端数+スクシンイミド末端数+マレイミド末端
数)}×100で表される値とは、無水ポリアスパラギ
ン酸のアスパラギン酸末端数、スクシンイミド末端数及
びマレイミド末端数の合計に対するアスパラギン酸末端
数の百分率である。そして、本発明はこの百分率が55
以下であることが重要である。
【0011】本発明におけるこの割合は、無水ポリアス
パラギン酸中のモノマー単位100個あたりの各末端の
数から算出したものである。本発明において、モノマー
単位100個あたりのアスパラギン酸末端の数とは、13
C−NMRで立体規則性の影響により主として2本に分
裂したアスパラギン酸末端の片方のカルボニル炭素に帰
属される168.8ppmのシグナル面積の和の200
倍を、165−180ppmの全カルボニル炭素のシグ
ナル面積の和で除することにより求めたものである。
パラギン酸中のモノマー単位100個あたりの各末端の
数から算出したものである。本発明において、モノマー
単位100個あたりのアスパラギン酸末端の数とは、13
C−NMRで立体規則性の影響により主として2本に分
裂したアスパラギン酸末端の片方のカルボニル炭素に帰
属される168.8ppmのシグナル面積の和の200
倍を、165−180ppmの全カルボニル炭素のシグ
ナル面積の和で除することにより求めたものである。
【0012】モノマー単位100個あたりのスクシンイ
ミド末端の数とは、1H−NMRでイミド水素に帰属さ
れる11.6ppmのシグナル面積を、4.2−5.8
ppmの全メチン水素のシグナル面積の和で除し、10
0を乗ずることにより求めたものである。モノマー単位
100個あたりのマレイミド末端の数とは、1H−NM
Rで立体規則性の影響により複数に分裂したマレイミド
末端の不飽和水素に帰属される7.1ppmのシグナル
面積の和の50倍を、4.2−5.8ppmの全メチン
水素のシグナル面積の和で除することにより求めたもの
である。
ミド末端の数とは、1H−NMRでイミド水素に帰属さ
れる11.6ppmのシグナル面積を、4.2−5.8
ppmの全メチン水素のシグナル面積の和で除し、10
0を乗ずることにより求めたものである。モノマー単位
100個あたりのマレイミド末端の数とは、1H−NM
Rで立体規則性の影響により複数に分裂したマレイミド
末端の不飽和水素に帰属される7.1ppmのシグナル
面積の和の50倍を、4.2−5.8ppmの全メチン
水素のシグナル面積の和で除することにより求めたもの
である。
【0013】NMRの測定には、日本電子(株)製「G
SX400NMR分光計」を使用した。また、無水ポリ
アスパラギン酸100mgを重水素化ジメチルスルホキ
シド0.5mlに溶解したものを試料とした。13C−N
MRは、共鳴周波数100.5MHz、観測幅23kH
z、ポイント数32k、フリップ角45゜、パルス間隔
15秒、積算回数4000−10000、温度60℃で
測定し、テトラメチルシランを化学シフトの基準とし
た。
SX400NMR分光計」を使用した。また、無水ポリ
アスパラギン酸100mgを重水素化ジメチルスルホキ
シド0.5mlに溶解したものを試料とした。13C−N
MRは、共鳴周波数100.5MHz、観測幅23kH
z、ポイント数32k、フリップ角45゜、パルス間隔
15秒、積算回数4000−10000、温度60℃で
測定し、テトラメチルシランを化学シフトの基準とし
た。
【0014】1H−NMRは、共鳴周波数399.8M
Hz、観測幅6kHz、ポイント数32k、フリップ角
45゜、パルス間隔15秒、積算回数32、温度24℃
で測定し、テトラメチルシランを化学シフトの基準とし
た。本発明で用いる無水ポリアスパラギン酸は、その末
端官能基数の割合が下記一般式(2)において55以
下、好ましくは53以下、更に好ましくは50以下であ
る。
Hz、観測幅6kHz、ポイント数32k、フリップ角
45゜、パルス間隔15秒、積算回数32、温度24℃
で測定し、テトラメチルシランを化学シフトの基準とし
た。本発明で用いる無水ポリアスパラギン酸は、その末
端官能基数の割合が下記一般式(2)において55以
下、好ましくは53以下、更に好ましくは50以下であ
る。
【0015】
【数4】
【0016】(無水ポリアスパラギン酸)本発明で用い
る無水ポリアスパラギン酸は、上記一般式(1)による
条件を満たせば、その製造方法は、特に限定されない
が、例えば、反応モノマーとして、マレイン酸とアンモ
ニアを反応させて得られる生成物、マレアミド酸及びま
たはアスパラギン酸を溶媒の存在下または無溶媒で、好
ましくは、無触媒で反応させることにより得られる。
る無水ポリアスパラギン酸は、上記一般式(1)による
条件を満たせば、その製造方法は、特に限定されない
が、例えば、反応モノマーとして、マレイン酸とアンモ
ニアを反応させて得られる生成物、マレアミド酸及びま
たはアスパラギン酸を溶媒の存在下または無溶媒で、好
ましくは、無触媒で反応させることにより得られる。
【0017】マレイン酸とアンモニアを反応させて得ら
れる生成物とは、マレイン酸とアンモニアを、例えば、
DE3,626,672号明細書、US4,839,4
61号明細書、US5,286,810号明細書に記載
の方法により反応させて得られる生成物である。具体的
には、マレイン酸、マレイン酸ジアンモニウム塩、アン
モニア、フマル酸、アスパラギン酸、アスパラギン、イ
ミノジコハク酸、マレアミド酸等の生成物を含んでいて
も良い。
れる生成物とは、マレイン酸とアンモニアを、例えば、
DE3,626,672号明細書、US4,839,4
61号明細書、US5,286,810号明細書に記載
の方法により反応させて得られる生成物である。具体的
には、マレイン酸、マレイン酸ジアンモニウム塩、アン
モニア、フマル酸、アスパラギン酸、アスパラギン、イ
ミノジコハク酸、マレアミド酸等の生成物を含んでいて
も良い。
【0018】上記反応に用いられるマレイン酸は、その
無水物、部分及び完全エステルを含む。アンモニアはガ
スまたは溶液として用いる。溶液として用いる場合は、
水に溶解させて水酸化アンモニウム水溶液とする方法、
メタノール、エタノール等のアルコール、または他の適
当な有機溶媒に溶解させる方法等が用いられる。マレア
ミド酸は、マレイン酸モノアンモニウム塩またはジアン
モニウム塩を加熱することにより得ることができる。
無水物、部分及び完全エステルを含む。アンモニアはガ
スまたは溶液として用いる。溶液として用いる場合は、
水に溶解させて水酸化アンモニウム水溶液とする方法、
メタノール、エタノール等のアルコール、または他の適
当な有機溶媒に溶解させる方法等が用いられる。マレア
ミド酸は、マレイン酸モノアンモニウム塩またはジアン
モニウム塩を加熱することにより得ることができる。
【0019】アスパラギン酸はD体でもL体でもその混
合物でも良い。更に、これらの成分以外に全モノマーの
50重量%を超えない範囲で共重合可能な他のモノマー
を用いることもできる。共重合可能なモノマーとして特
に制限はないが、例えば、a)アスパラギン酸塩、b)
グルタミン酸及びその塩、c)アラニン、ロイシン、リ
ジン等のa),b)以外のアミノ酸、また、d)グリコ
ール酸、乳酸、3−ヒドロキシ酢酸等のヒドロキシカル
ボン酸、e)2−ヒドロキシエタノール、マレイン酸、
6ーアミノカプロン酸、アニリン等のアミノ基およびカ
ルボン酸と反応しうる官能基を一個以上有する化合物等
を含んでも良い。
合物でも良い。更に、これらの成分以外に全モノマーの
50重量%を超えない範囲で共重合可能な他のモノマー
を用いることもできる。共重合可能なモノマーとして特
に制限はないが、例えば、a)アスパラギン酸塩、b)
グルタミン酸及びその塩、c)アラニン、ロイシン、リ
ジン等のa),b)以外のアミノ酸、また、d)グリコ
ール酸、乳酸、3−ヒドロキシ酢酸等のヒドロキシカル
ボン酸、e)2−ヒドロキシエタノール、マレイン酸、
6ーアミノカプロン酸、アニリン等のアミノ基およびカ
ルボン酸と反応しうる官能基を一個以上有する化合物等
を含んでも良い。
【0020】反応溶媒の有無は特に限定されない。溶媒
を用いる場合には、使用し得る溶媒としては、炭化水素
系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、
エステル系溶媒および非プロトン性極性溶媒からなる群
より選ばれる、100℃以上の沸点を有する溶媒が挙げ
られ、特に130℃以上の沸点を有することが好まし
い。これらの溶媒は単一でまた混合しても用いることが
できる。具体的には、炭化水素系溶媒として、キシレ
ン、ジエチルベンゼン(上記2種はそれぞれ、そのオル
ト、メタまたはパラ異性体単独からなるものであって
も、2種類以上の異性体の混合物からなるものであって
もよい)、トルエン、アミルベンゼン、キュメン、メシ
チレン、テトラリン、ハロゲン化炭化水素系溶媒とし
て、クロロトルエン、ジクロロベンゼン(上記2種はそ
れぞれ、そのオルト、メタまたはパラ異性体単独からな
るものであっても、2種類以上の異性体の混合物からな
るものであってもよい)、1,4−ジクロロブタン、ク
ロロベンゼン、エーテル系溶媒として、ジクロロエチル
エーテル、ブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、ア
ニソール、エステル系溶媒として、酢酸−n−アミル、
酢酸イソアミル、酢酸メチルイソアミル、酢酸シクロヘ
キシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸−n−ブチル、プ
ロピオン酸イソアミル、酪酸イソアミル、酪酸−n−ブ
チル、非プロトン性極性溶媒として、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メ
チル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノン、テトラメチル尿素酸、ジメチルスルホキシ
ド、スルホランおよびヘキサメチルホスホロアミド等を
挙げることができる。これらの中でもジエチルベンゼ
ン、メシチレン、キュメン、クロロトルエン、1,4−
ジクロロブタン、ジイソアミルエーテル、酪酸−n−ブ
チル、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スル
ホランが、適度な沸点を有する点で好ましく、さらに
は、メシチレン、キュメン、クロロトルエン、1,3−
ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホランが特に好
ましい。
を用いる場合には、使用し得る溶媒としては、炭化水素
系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、
エステル系溶媒および非プロトン性極性溶媒からなる群
より選ばれる、100℃以上の沸点を有する溶媒が挙げ
られ、特に130℃以上の沸点を有することが好まし
い。これらの溶媒は単一でまた混合しても用いることが
できる。具体的には、炭化水素系溶媒として、キシレ
ン、ジエチルベンゼン(上記2種はそれぞれ、そのオル
ト、メタまたはパラ異性体単独からなるものであって
も、2種類以上の異性体の混合物からなるものであって
もよい)、トルエン、アミルベンゼン、キュメン、メシ
チレン、テトラリン、ハロゲン化炭化水素系溶媒とし
て、クロロトルエン、ジクロロベンゼン(上記2種はそ
れぞれ、そのオルト、メタまたはパラ異性体単独からな
るものであっても、2種類以上の異性体の混合物からな
るものであってもよい)、1,4−ジクロロブタン、ク
ロロベンゼン、エーテル系溶媒として、ジクロロエチル
エーテル、ブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、ア
ニソール、エステル系溶媒として、酢酸−n−アミル、
酢酸イソアミル、酢酸メチルイソアミル、酢酸シクロヘ
キシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸−n−ブチル、プ
ロピオン酸イソアミル、酪酸イソアミル、酪酸−n−ブ
チル、非プロトン性極性溶媒として、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メ
チル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノン、テトラメチル尿素酸、ジメチルスルホキシ
ド、スルホランおよびヘキサメチルホスホロアミド等を
挙げることができる。これらの中でもジエチルベンゼ
ン、メシチレン、キュメン、クロロトルエン、1,4−
ジクロロブタン、ジイソアミルエーテル、酪酸−n−ブ
チル、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スル
ホランが、適度な沸点を有する点で好ましく、さらに
は、メシチレン、キュメン、クロロトルエン、1,3−
ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホランが特に好
ましい。
【0021】溶媒は、モノマー100重量部に対し、1
〜5000重量部、好ましくは5〜4000重量部、更
に好ましくは10〜3000重量部の割合で使用するこ
とができる。触媒の有無は特に限定されないが、触媒を
使用しない方が、上記一般式(1)を満足する無水ポリ
アスパラギン酸を製造しやすいため、特に好ましい。
〜5000重量部、好ましくは5〜4000重量部、更
に好ましくは10〜3000重量部の割合で使用するこ
とができる。触媒の有無は特に限定されないが、触媒を
使用しない方が、上記一般式(1)を満足する無水ポリ
アスパラギン酸を製造しやすいため、特に好ましい。
【0022】反応条件は特に限定されないが、通常、反
応温度は、通常は100〜300℃、好ましくは、13
0〜280℃の範囲である。重縮合温度が100℃未満
では、反応が進行しにくく、また、300℃を超えると
分解生成物が生成する可能性がある。尚、反応温度が高
ければ、反応速度が速く、アスパラギン酸末端数が増加
するため、可能な限り高温で行うことが好ましい。
応温度は、通常は100〜300℃、好ましくは、13
0〜280℃の範囲である。重縮合温度が100℃未満
では、反応が進行しにくく、また、300℃を超えると
分解生成物が生成する可能性がある。尚、反応温度が高
ければ、反応速度が速く、アスパラギン酸末端数が増加
するため、可能な限り高温で行うことが好ましい。
【0023】反応時の圧力には特に制限はなく、常圧、
減圧または加圧のいずれでもよいが、常圧または減圧が
好ましい。反応時間は1秒〜100時間、好ましくは1
0秒〜50時間、最も好ましくは20秒〜10時間であ
る。また、反応の実質上の終点は、反応中に副生してく
る水の生成がなくなった点である。
減圧または加圧のいずれでもよいが、常圧または減圧が
好ましい。反応時間は1秒〜100時間、好ましくは1
0秒〜50時間、最も好ましくは20秒〜10時間であ
る。また、反応の実質上の終点は、反応中に副生してく
る水の生成がなくなった点である。
【0024】重縮合反応中に分子量を制御する目的でア
ミン等を共存させても良い。後処理工程は、重合物の用
途に合わせて適宜選択することができる。例えば、遠心
分離により溶媒を除く方法、または遠心分離後さらに水
あるいは低沸点溶媒により洗浄する方法等の常法により
行うことができる。これらの重縮合反応の例としては、
特公昭48−20638号公報、US4,839,46
1号明細書、US5,057,597号明細書、US
5,219,986号明細書、EP578,449号明
細書等が挙げられる。
ミン等を共存させても良い。後処理工程は、重合物の用
途に合わせて適宜選択することができる。例えば、遠心
分離により溶媒を除く方法、または遠心分離後さらに水
あるいは低沸点溶媒により洗浄する方法等の常法により
行うことができる。これらの重縮合反応の例としては、
特公昭48−20638号公報、US4,839,46
1号明細書、US5,057,597号明細書、US
5,219,986号明細書、EP578,449号明
細書等が挙げられる。
【0025】尚、無水ポリアスパラギン酸の好適な重量
平均分子量はGPC法による5,000〜150,00
0、より好ましくは10,000〜100,000であ
る。 (加水分解)本発明の方法における無水ポリアスパラギ
ン酸の加水分解は、常法に従って行うことが出来るが、
代表的な例としては、J. Am. Chem. So
c.80,3361 (1958)、 J. Org.
Chem. 26, 1084 (1961)、US
5,221,733号明細書、US5,288,783
号明細書、特開昭60−203636号公報等が挙げら
れる。
平均分子量はGPC法による5,000〜150,00
0、より好ましくは10,000〜100,000であ
る。 (加水分解)本発明の方法における無水ポリアスパラギ
ン酸の加水分解は、常法に従って行うことが出来るが、
代表的な例としては、J. Am. Chem. So
c.80,3361 (1958)、 J. Org.
Chem. 26, 1084 (1961)、US
5,221,733号明細書、US5,288,783
号明細書、特開昭60−203636号公報等が挙げら
れる。
【0026】ポリアスパラギン酸の塩は、無水ポリアス
パラギン酸を加水分解することで得られる。ポリアスパ
ラギン酸の塩としては、アルカリ金属塩またはアルカリ
土類金属塩等が挙げられる。好ましくは、アルカリ金属
塩であり、更に好ましくは、ナトリウム塩及びカリウム
塩である。 (キレート剤)本発明においてキレート剤とは、硬水中
に含まれるカルシウムやマグネシウム等のアルカリ土類
金属や鉄等の遷移金属及びナトリウム、カリウム等のア
ルカリ金属等の金属イオンを封鎖する働きのある物質を
意味する。
パラギン酸を加水分解することで得られる。ポリアスパ
ラギン酸の塩としては、アルカリ金属塩またはアルカリ
土類金属塩等が挙げられる。好ましくは、アルカリ金属
塩であり、更に好ましくは、ナトリウム塩及びカリウム
塩である。 (キレート剤)本発明においてキレート剤とは、硬水中
に含まれるカルシウムやマグネシウム等のアルカリ土類
金属や鉄等の遷移金属及びナトリウム、カリウム等のア
ルカリ金属等の金属イオンを封鎖する働きのある物質を
意味する。
【0027】そのため、本発明のキレート剤は、種々の
用途に使用可能であるが、洗剤添加剤、分散剤、スケー
ル抑制剤、繊維処理剤、洗浄剤、水処理剤、無機顔料分
散剤等の環境中に排出される用途が特に有用である。更
に、キレート剤としての使用にあたっては、ポリアスパ
ラギン酸及びその塩以外に従来から使用されているクエ
ン酸塩等の低分子量カルボン酸塩や縮合リン酸塩を配合
することもできる。
用途に使用可能であるが、洗剤添加剤、分散剤、スケー
ル抑制剤、繊維処理剤、洗浄剤、水処理剤、無機顔料分
散剤等の環境中に排出される用途が特に有用である。更
に、キレート剤としての使用にあたっては、ポリアスパ
ラギン酸及びその塩以外に従来から使用されているクエ
ン酸塩等の低分子量カルボン酸塩や縮合リン酸塩を配合
することもできる。
【0028】以下、実施例により本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明は、これら実施例により限定され
るものではない。
に説明するが、本発明は、これら実施例により限定され
るものではない。
【0029】
1)重量平均分子量の測定 東ソー(株)社製「TSKgel」”GMHHR−M”
+「TSKgel」”G2000HHR”カラムを用
い、溶離液として10mM LiBrを添加したジメチ
ルホルムアミドを用いたゲルパーミエーションクロマト
グラフ(示差屈折計)により得られたポリスチレン換算
値である。
+「TSKgel」”G2000HHR”カラムを用
い、溶離液として10mM LiBrを添加したジメチ
ルホルムアミドを用いたゲルパーミエーションクロマト
グラフ(示差屈折計)により得られたポリスチレン換算
値である。
【0030】2){(アスパラギン酸末端数)/(アス
パラギン酸末端数+スクシンイミド末端数+マレイミド
末端数)}×100の算出 {(アスパラギン酸末端数)/(アスパラギン酸末端数
+スクシンイミド末端数+マレイミド末端数)}×10
0とは、無水ポリアスパラギン酸のアスパラギン酸末端
数、スクシンイミド末端数及びマレイミド末端数の合計
に対するアスパラギン酸末端数の百分率である。
パラギン酸末端数+スクシンイミド末端数+マレイミド
末端数)}×100の算出 {(アスパラギン酸末端数)/(アスパラギン酸末端数
+スクシンイミド末端数+マレイミド末端数)}×10
0とは、無水ポリアスパラギン酸のアスパラギン酸末端
数、スクシンイミド末端数及びマレイミド末端数の合計
に対するアスパラギン酸末端数の百分率である。
【0031】この割合は、NMRシグナル面積をもと
に、無水ポリアスパラギン酸中のモノマー単位100個
あたりの各末端の数から算出した。モノマー単位100
個あたりのアスパラギン酸末端の数は、13C−NMRで
立体規則性の影響により主として2本に分裂したアスパ
ラギン酸末端の片方のカルボニル炭素に帰属される16
8.8ppmのシグナル面積の和の200倍を165−
180ppmの全カルボニル炭素のシグナル面積の和で
除することにより求めた。
に、無水ポリアスパラギン酸中のモノマー単位100個
あたりの各末端の数から算出した。モノマー単位100
個あたりのアスパラギン酸末端の数は、13C−NMRで
立体規則性の影響により主として2本に分裂したアスパ
ラギン酸末端の片方のカルボニル炭素に帰属される16
8.8ppmのシグナル面積の和の200倍を165−
180ppmの全カルボニル炭素のシグナル面積の和で
除することにより求めた。
【0032】モノマー単位100個あたりのスクシンイ
ミド末端の数は、1H−NMRでイミド水素に帰属され
る11.6ppmのシグナル面積を4.2−5.8pp
mの全メチン水素のシグナル面積の和で除し、100を
乗ずることにより求めた。モノマー単位100個あたり
のマレイミド末端の数は、1H−NMRで立体規則性の
影響により複数に分裂したマレイミド末端の不飽和水素
に帰属される7.1ppmのシグナル面積の和の50倍
を4.2−5.8ppmの全メチン水素のシグナル面積
の和で除することにより求めた。
ミド末端の数は、1H−NMRでイミド水素に帰属され
る11.6ppmのシグナル面積を4.2−5.8pp
mの全メチン水素のシグナル面積の和で除し、100を
乗ずることにより求めた。モノマー単位100個あたり
のマレイミド末端の数は、1H−NMRで立体規則性の
影響により複数に分裂したマレイミド末端の不飽和水素
に帰属される7.1ppmのシグナル面積の和の50倍
を4.2−5.8ppmの全メチン水素のシグナル面積
の和で除することにより求めた。
【0033】NMRの測定には、日本電子(株)製「G
SX400NMR分光計」を使用した。無水ポリアスパ
ラギン酸100mgを重水素化ジメチルスルホキシド
0.5mlに溶解したものを試料とした。13C−NMR
は、共鳴周波数100.5MHz、観測幅23kHz、
ポイント数32k、フリップ角45゜、パルス間隔15
秒、積算回数4000−10000、温度60℃で測定
し、テトラメチルシランを化学シフトの基準とした。
SX400NMR分光計」を使用した。無水ポリアスパ
ラギン酸100mgを重水素化ジメチルスルホキシド
0.5mlに溶解したものを試料とした。13C−NMR
は、共鳴周波数100.5MHz、観測幅23kHz、
ポイント数32k、フリップ角45゜、パルス間隔15
秒、積算回数4000−10000、温度60℃で測定
し、テトラメチルシランを化学シフトの基準とした。
【0034】1H−NMRは、共鳴周波数399.8M
Hz、観測幅6kHz、ポイント数32k、フリップ角
45゜、パルス間隔15秒、積算回数32、温度24℃
で測定し、テトラメチルシランを化学シフトの基準とし
た。 3)キレート剤としての評価 キレート能は、50mlビーカーに、塩化カルシウムが
1×10-3M、塩化カリウムが0.08Mとなるように
調整した水溶液50ml中に、試料を計りとり溶解さ
せ、攪拌を行った。溶液中のカルシウムイオンをカルシ
ウムイオン電極(オリオン社製93−20型)を用い、
イオンメーター(オリオン社製Model720A)を
使用して測定し、試料100gによって封鎖されるカル
シウムイオンのg数で示した。
Hz、観測幅6kHz、ポイント数32k、フリップ角
45゜、パルス間隔15秒、積算回数32、温度24℃
で測定し、テトラメチルシランを化学シフトの基準とし
た。 3)キレート剤としての評価 キレート能は、50mlビーカーに、塩化カルシウムが
1×10-3M、塩化カリウムが0.08Mとなるように
調整した水溶液50ml中に、試料を計りとり溶解さ
せ、攪拌を行った。溶液中のカルシウムイオンをカルシ
ウムイオン電極(オリオン社製93−20型)を用い、
イオンメーター(オリオン社製Model720A)を
使用して測定し、試料100gによって封鎖されるカル
シウムイオンのg数で示した。
【0035】<実施例1>冷却器、温度計、攪拌器を備
えた500ml容四口フラスコ内に、L−アスパラギン
酸200gを仕込んだ。ついで、系内を、窒素気流下、
260℃に維持した油浴により加熱しながら、6時間重
縮合を行った。得られた無水ポリアスパラギン酸への転
化率は97.0%、重量平均分子量は13000であっ
た。
えた500ml容四口フラスコ内に、L−アスパラギン
酸200gを仕込んだ。ついで、系内を、窒素気流下、
260℃に維持した油浴により加熱しながら、6時間重
縮合を行った。得られた無水ポリアスパラギン酸への転
化率は97.0%、重量平均分子量は13000であっ
た。
【0036】NMRでこの無水ポリアスパラギン酸のポ
リマー末端を分析した結果、{(アスパラギン酸末端
数)/(アスパラギン酸末端数+スクシンイミド末端数
+マレイミド末端数)}×100=37であった。上
記、無水ポリアスパラギン酸3gおよび水10gを仕込
み、氷冷下、水酸化ナトリウム1.4gを水20gに溶
解した水溶液を加え、その後、1時間攪拌することによ
り、加水分解を行った。加水分解後、反応液をメタノー
ル300mlに注ぐことにより、沈殿させ、アスパラギ
ン酸共重合体ナトリウム塩を得た。
リマー末端を分析した結果、{(アスパラギン酸末端
数)/(アスパラギン酸末端数+スクシンイミド末端数
+マレイミド末端数)}×100=37であった。上
記、無水ポリアスパラギン酸3gおよび水10gを仕込
み、氷冷下、水酸化ナトリウム1.4gを水20gに溶
解した水溶液を加え、その後、1時間攪拌することによ
り、加水分解を行った。加水分解後、反応液をメタノー
ル300mlに注ぐことにより、沈殿させ、アスパラギ
ン酸共重合体ナトリウム塩を得た。
【0037】このアスパラギン酸共重合体ナトリウム塩
のキレート能を測定したところ、4.2(Ca++/1
00g−Polymer)であった。 <実施例2>冷却器、温度計、攪拌器を備えた500m
l容四口フラスコ内に、L−アスパラギン酸200gを
仕込んだ。ついで、系内を、1330Paに減圧し、2
30℃に維持した油浴により加熱しながら、5時間重縮
合を行った。生成物の無水ポリアスパラギン酸への転化
率は90.0%であったので、生成物を大過剰の水で5
回洗浄濾過を繰り返し、未反応のモノマーを除去した。
得られた無水ポリアスパラギン酸の重量平均分子量は2
0000であった。
のキレート能を測定したところ、4.2(Ca++/1
00g−Polymer)であった。 <実施例2>冷却器、温度計、攪拌器を備えた500m
l容四口フラスコ内に、L−アスパラギン酸200gを
仕込んだ。ついで、系内を、1330Paに減圧し、2
30℃に維持した油浴により加熱しながら、5時間重縮
合を行った。生成物の無水ポリアスパラギン酸への転化
率は90.0%であったので、生成物を大過剰の水で5
回洗浄濾過を繰り返し、未反応のモノマーを除去した。
得られた無水ポリアスパラギン酸の重量平均分子量は2
0000であった。
【0038】NMRでこの無水ポリアスパラギン酸のポ
リマー末端を分析した結果、{(アスパラギン酸末端
数)/(アスパラギン酸末端数+スクシンイミド末端数
+マレイミド末端数)}×100=47であった。上
記、無水ポリアスパラギン酸3gおよび水10gを仕込
み、氷冷下、水酸化ナトリウム1.4gを水20gに溶
解した水溶液を加え、その後、1時間攪拌することによ
り、加水分解を行った。加水分解後、反応液をメタノー
ル300mlに注ぐことにより、沈殿させ、アスパラギ
ン酸共重合体ナトリウム塩を得た。
リマー末端を分析した結果、{(アスパラギン酸末端
数)/(アスパラギン酸末端数+スクシンイミド末端数
+マレイミド末端数)}×100=47であった。上
記、無水ポリアスパラギン酸3gおよび水10gを仕込
み、氷冷下、水酸化ナトリウム1.4gを水20gに溶
解した水溶液を加え、その後、1時間攪拌することによ
り、加水分解を行った。加水分解後、反応液をメタノー
ル300mlに注ぐことにより、沈殿させ、アスパラギ
ン酸共重合体ナトリウム塩を得た。
【0039】このアスパラギン酸共重合体ナトリウム塩
のキレート能を測定したところ、5.9(Ca++/1
00g−Polymer)であった。 <実施例3>冷却器、温度計、攪拌器を備えた500m
l容四口フラスコ内に、L−アスパラギン酸200gを
仕込んだ。ついで、系内を、1330Paに減圧し、2
30℃に維持した油浴により加熱しながら、10時間重
縮合を行った。生成物の無水ポリアスパラギン酸への転
化率は99.0%であったので、生成物を大過剰の水で
5回洗浄濾過を繰り返し、未反応のモノマーを除去し
た。得られた無水ポリアスパラギン酸の重量平均分子量
は21000であった。
のキレート能を測定したところ、5.9(Ca++/1
00g−Polymer)であった。 <実施例3>冷却器、温度計、攪拌器を備えた500m
l容四口フラスコ内に、L−アスパラギン酸200gを
仕込んだ。ついで、系内を、1330Paに減圧し、2
30℃に維持した油浴により加熱しながら、10時間重
縮合を行った。生成物の無水ポリアスパラギン酸への転
化率は99.0%であったので、生成物を大過剰の水で
5回洗浄濾過を繰り返し、未反応のモノマーを除去し
た。得られた無水ポリアスパラギン酸の重量平均分子量
は21000であった。
【0040】NMRでこの無水ポリアスパラギン酸のポ
リマー末端を分析した結果、{(アスパラギン酸末端
数)/(アスパラギン酸末端数+スクシンイミド末端数
+マレイミド末端数)}×100=41であった。上
記、無水ポリアスパラギン酸3gおよび水10gを仕込
み、氷冷下、水酸化ナトリウム1.4gを水20gに溶
解した水溶液を加え、その後、1時間攪拌することによ
り、加水分解を行った。加水分解後、反応液をメタノー
ル300mlに注ぐことにより、沈殿させ、アスパラギ
ン酸共重合体ナトリウム塩を得た。
リマー末端を分析した結果、{(アスパラギン酸末端
数)/(アスパラギン酸末端数+スクシンイミド末端数
+マレイミド末端数)}×100=41であった。上
記、無水ポリアスパラギン酸3gおよび水10gを仕込
み、氷冷下、水酸化ナトリウム1.4gを水20gに溶
解した水溶液を加え、その後、1時間攪拌することによ
り、加水分解を行った。加水分解後、反応液をメタノー
ル300mlに注ぐことにより、沈殿させ、アスパラギ
ン酸共重合体ナトリウム塩を得た。
【0041】このアスパラギン酸共重合体ナトリウム塩
のキレート能を測定したところ、4.4(Ca++/1
00g−Polymer)であった。 <実施例4>冷却器、温度計、攪拌器を備えた500m
l容四口フラスコ内に、L−アスパラギン酸200gを
仕込んだ。ついで、系内を、1330Paに減圧し、2
30℃に維持した油浴により加熱しながら、15時間重
縮合を行った。生成物の無水ポリアスパラギン酸への転
化率は99.0%であったので、生成物を大過剰の水で
5回洗浄濾過を繰り返し、未反応のモノマーを除去し
た。得られた無水ポリアスパラギン酸の重量平均分子量
は21000であった。
のキレート能を測定したところ、4.4(Ca++/1
00g−Polymer)であった。 <実施例4>冷却器、温度計、攪拌器を備えた500m
l容四口フラスコ内に、L−アスパラギン酸200gを
仕込んだ。ついで、系内を、1330Paに減圧し、2
30℃に維持した油浴により加熱しながら、15時間重
縮合を行った。生成物の無水ポリアスパラギン酸への転
化率は99.0%であったので、生成物を大過剰の水で
5回洗浄濾過を繰り返し、未反応のモノマーを除去し
た。得られた無水ポリアスパラギン酸の重量平均分子量
は21000であった。
【0042】NMRでこの無水ポリアスパラギン酸のポ
リマー末端を分析した結果、{(アスパラギン酸末端
数)/(アスパラギン酸末端数+スクシンイミド末端数
+マレイミド末端数)}×100=25であった。上
記、無水ポリアスパラギン酸3gおよび水10gを仕込
み、氷冷下、水酸化ナトリウム1.4gを水20gに溶
解した水溶液を加え、その後、1時間攪拌することによ
り、加水分解を行った。加水分解後、反応液をメタノー
ル300mlに注ぐことにより、沈殿させ、アスパラギ
ン酸共重合体ナトリウム塩を得た。
リマー末端を分析した結果、{(アスパラギン酸末端
数)/(アスパラギン酸末端数+スクシンイミド末端数
+マレイミド末端数)}×100=25であった。上
記、無水ポリアスパラギン酸3gおよび水10gを仕込
み、氷冷下、水酸化ナトリウム1.4gを水20gに溶
解した水溶液を加え、その後、1時間攪拌することによ
り、加水分解を行った。加水分解後、反応液をメタノー
ル300mlに注ぐことにより、沈殿させ、アスパラギ
ン酸共重合体ナトリウム塩を得た。
【0043】このアスパラギン酸共重合体ナトリウム塩
のキレート能を測定したところ、5.1(Ca++/1
00g−Polymer)であった。 <比較例1>冷却器、温度計、攪拌器を備えた500m
l容四口フラスコ内に、L−アスパラギン酸200gを
仕込んだ。ついで、系内を、1330Paに減圧し、2
30℃に維持した油浴により加熱しながら、3時間重縮
合を行った。生成物の無水ポリアスパラギン酸への転化
率は82.3%であったので、生成物を大過剰の水で5
回洗浄濾過を繰り返し、未反応のモノマーを除去した。
得られた無水ポリアスパラギン酸の重量平均分子量は1
5700であった。
のキレート能を測定したところ、5.1(Ca++/1
00g−Polymer)であった。 <比較例1>冷却器、温度計、攪拌器を備えた500m
l容四口フラスコ内に、L−アスパラギン酸200gを
仕込んだ。ついで、系内を、1330Paに減圧し、2
30℃に維持した油浴により加熱しながら、3時間重縮
合を行った。生成物の無水ポリアスパラギン酸への転化
率は82.3%であったので、生成物を大過剰の水で5
回洗浄濾過を繰り返し、未反応のモノマーを除去した。
得られた無水ポリアスパラギン酸の重量平均分子量は1
5700であった。
【0044】NMRでこの無水ポリアスパラギン酸のポ
リマー末端を分析した結果、{(アスパラギン酸末端
数)/(アスパラギン酸末端数+スクシンイミド末端数
+マレイミド末端数)}×100=60であった。上
記、無水ポリアスパラギン酸3gおよび水10gを仕込
み、氷冷下、水酸化ナトリウム1.4gを水20gに溶
解した水溶液を加え、その後、1時間攪拌することによ
り、加水分解を行った。加水分解後、反応液をメタノー
ル300mlに注ぐことにより、沈殿させ、アスパラギ
ン酸共重合体ナトリウム塩を得た。
リマー末端を分析した結果、{(アスパラギン酸末端
数)/(アスパラギン酸末端数+スクシンイミド末端数
+マレイミド末端数)}×100=60であった。上
記、無水ポリアスパラギン酸3gおよび水10gを仕込
み、氷冷下、水酸化ナトリウム1.4gを水20gに溶
解した水溶液を加え、その後、1時間攪拌することによ
り、加水分解を行った。加水分解後、反応液をメタノー
ル300mlに注ぐことにより、沈殿させ、アスパラギ
ン酸共重合体ナトリウム塩を得た。
【0045】このアスパラギン酸共重合体ナトリウム塩
のキレート能を測定したところ、2.5(Ca++/1
00g−Polymer)であった。
のキレート能を測定したところ、2.5(Ca++/1
00g−Polymer)であった。
【0046】
【発明の効果】本発明のキレート剤は、生分解性に優
れ、更に、キレート能にも優れるため、洗剤添加剤、分
散剤、スケール抑制剤、繊維処理剤、洗浄剤、水処理
剤、無機顔料分散剤等の環境中に排出される用途に特に
有用なキレート剤である。
れ、更に、キレート能にも優れるため、洗剤添加剤、分
散剤、スケール抑制剤、繊維処理剤、洗浄剤、水処理
剤、無機顔料分散剤等の環境中に排出される用途に特に
有用なキレート剤である。
Claims (3)
- 【請求項1】 末端の官能基数が、下記式(1)を満足
する無水ポリアスパラギン酸を加水分解して得られるポ
リアスパラギン酸及び/またはその塩を含有することを
特徴とするキレート剤。 【数1】 - 【請求項2】 無水ポリアスパラギン酸がマレイン酸と
アンモニアから得られる生成物、マレアミド酸及び/ま
たはアスパラギン酸を、無触媒で加熱重縮合させて得ら
れる無水ポリアスパラギン酸であることを特徴とする請
求項1記載のキレート剤。 - 【請求項3】 マレイン酸とアンモニアから得られる生
成物、マレアミド酸及び/またはアスパラギン酸を、無
触媒で加熱重縮合させて、末端の官能基数が、下記式
(1)を満足する無水ポリアスパラギン酸を製造し、そ
の後、加水分解することを特徴とするキレート剤の製造
方法。 【数2】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2683896A JPH09221654A (ja) | 1996-02-14 | 1996-02-14 | キレート剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2683896A JPH09221654A (ja) | 1996-02-14 | 1996-02-14 | キレート剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09221654A true JPH09221654A (ja) | 1997-08-26 |
Family
ID=12204418
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2683896A Pending JPH09221654A (ja) | 1996-02-14 | 1996-02-14 | キレート剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09221654A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113856451A (zh) * | 2021-11-17 | 2021-12-31 | 重庆科技学院 | 一种硫化氢脱除剂及其制备方法、硫化氢脱除方法 |
CN116969611A (zh) * | 2023-09-22 | 2023-10-31 | 杭州尚善若水环保科技有限公司 | 一种缓蚀阻垢混合物及其用途 |
-
1996
- 1996-02-14 JP JP2683896A patent/JPH09221654A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113856451A (zh) * | 2021-11-17 | 2021-12-31 | 重庆科技学院 | 一种硫化氢脱除剂及其制备方法、硫化氢脱除方法 |
CN113856451B (zh) * | 2021-11-17 | 2023-07-25 | 重庆科技学院 | 一种硫化氢脱除剂及其制备方法、硫化氢脱除方法 |
CN116969611A (zh) * | 2023-09-22 | 2023-10-31 | 杭州尚善若水环保科技有限公司 | 一种缓蚀阻垢混合物及其用途 |
CN116969611B (zh) * | 2023-09-22 | 2024-01-23 | 杭州尚善若水环保科技有限公司 | 一种缓蚀阻垢混合物及其用途 |
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