JPH09220977A - バックミラーの角度調整装置 - Google Patents

バックミラーの角度調整装置

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JPH09220977A
JPH09220977A JP5362796A JP5362796A JPH09220977A JP H09220977 A JPH09220977 A JP H09220977A JP 5362796 A JP5362796 A JP 5362796A JP 5362796 A JP5362796 A JP 5362796A JP H09220977 A JPH09220977 A JP H09220977A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 確実に鏡面角度の微調整及び急激な角度の変
更を行うことのできるバックミラーの角度調整装置を提
供することが課題である。 【解決手段】 急速変角用ギヤ2及び鏡面調整用ギヤ5
を回転自在に固定するための中間プレートの中央部貫通
孔にテーパ面18を形成し、鏡面角度を急速に傾動させ
る際には、ナットアジャスト6の爪23がこのテーパ面
18により内側に押し付けられるように力が作用する。
これにより、爪23がスライド部材3のネジ溝から脱落
することがなくなり、鏡面角度を元の位置に復帰させた
際には確実に元の角度とすることができるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に搭載される
バックミラーの鏡面を任意の角度に傾動操作する際の、
角度調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両に搭載されるドアミラー、
インナーミラー等のバックミラーは、運転する人に応じ
て鏡面角度を微妙に調整する必要がある。このような操
作を運転席に座ったままでリモコン操作するために、従
来より、角度調整装置が用いられている。角度調整装置
は、バックミラーの鏡面を左右方向及び上下方向に傾動
させるために、中心部に配置された支点に対して上下方
向の軸上及び左右方向の軸上にそれぞれ可動ピボットを
配置し、該可動ピボットを進退動作させることによりバ
ックミラーの鏡面を所望の角度に傾動させる。一方、車
庫入れ時等車両を後退させる際に、運転者が後輪近傍を
見たい場合には、この位置に視界が来るようにバックミ
ラーの鏡面を下方向に傾動させる必要がある。
【0003】しかしながら、一旦ミラー角度をずらして
後輪近傍を視野範囲とするべく調整すると、その後運転
する際に再度鏡面角度を調整するのが面倒であり煩わし
い。そこで、従来より、例えば実開平6−68992号
マイクロフィルムに記載されているように、鏡面角度を
微調整するための駆動部と、急変させるための駆動部と
を備え、各駆動部を用いて鏡面角度を微調整したり急変
させて後輪近傍を視野範囲とするように切り換えるもの
が知られている。
【0004】図7,図8は、前記実開平6−68992
号マイクロフィルムに記載された角度調整装置の内容を
概略的に示す説明図であり、図7は分解斜視図、図8は
断面図を示している。図7に示すように、この角度調整
装置は、フロントハウジング101、スライド部材10
2、アクションブロック103、サポート部材104、
扇型ギヤ105、ウォームホイール106、リヤハウジ
ング107及びナットアジャスト108が同軸的に連接
して構成され、更に、鏡面微調整用の第2のモータ11
1及び該第2のモータ111に軸着され、前記ウォーム
ホイール106と螺合するウォーム110を備え、ま
た、鏡面急変用の第1のモータ113及びこの第1のモ
ータ113に軸着されるウォーム112と、該ウォーム
112と前記扇型ギヤとの間に介在するツインギヤ10
9とを有している。
【0005】そして、図8に示すように、第2のモータ
111を駆動させてウォーム110を回転させると、ウ
ォームホイール106が回転し、これに伴ってナットア
ジャスト108も回転することになる。また、スライド
部材102はフロントハウジング101に対して回転が
阻止されているので、ナットアジャスト108の爪11
4がスライド部材102のネジ部115を中心に回動し
て、上下方向の進退動作することになり、ナットアジャ
スト108先端の可動ピボット116により鏡面119
を傾動させることができる。
【0006】一方、第1のモータ113を駆動させてウ
ォーム112(図8では図示省略)を回転させると、ツ
インギヤ109を介して扇型ギヤ105が回転すること
になり、これに伴ってアクションブロック103が回転
する。そして、該アクションブロック103のピン11
7はスライド部材102のカム溝118に係合されてお
り、このスライド部材102はフロントハウジング10
1に対して回転が阻止されているので、ピン117がカ
ム溝118に沿って摺動することによりアクションブロ
ック103は進退動作することになる。従って、ナット
アジャスト108の位置が急変し、これにより、鏡面1
19の角度が急激に変化することになり、例えば車両を
後退させる際には鏡面119を下方向に傾動させて後輪
近傍を視界にいれることができ、第1のモータ113を
逆回転させることにより即時に鏡面角度を元の位置に戻
すことができる。
【0007】更に、第1のモータ113の動作を車両の
ギヤ操作と連動させ、例えば、リバースギヤに入れたと
きには自動的に鏡面119を下方向に傾動させ、反対
に、ドライブギヤに入れたときには自動的に元の位置に
復帰させるように操作することも可能である。また、ナ
ットアジャスト108が進退動作して鏡面119の角度
が振れ角の末端にくるとナットアジャスト108は進退
動作することができなくなる。従って、この状態で更に
同一方向に動作させようとすると、モータは回転がロッ
クされたまま通電されることとなりモータが焼損する恐
れがあるので、ナットアジャスト108の爪114をス
ライド部材102のネジ部115の溝からスリップさせ
ることにより、クラッチの働きをさせ、モータの焼損を
防止することができるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来例においては、鏡面を下向きにした状態でリバー
ス作動(急速変角作動)を行うと車両バッテリー電圧の
高低や第1のモータ113のトルクやナットアジャスト
108の爪114の変形荷重のばらつきにより、ナット
アジャスト108がスリップする場合があり、復帰作動
時に鏡面の位置がずれてしまう可能性があり、この位置
ずれを完全に無くしたいという要望があった。そこで、
この欠点を解決するためにナットアジャスト108の爪
114の保持力を充分に大きくすると、鏡面調整時にミ
ラー振れ角末端でのスリップを起こし難くなり、これを
解決するために鏡面調整用モータの大型化、減速機の追
加等を行わなければならず、ユニット全体が大型化し且
つ部品点数が増加するという新たな問題が発生してしま
う。
【0009】更に、従来における角度調整装置は、図7
に示したように、多数の部品を組み合わせて構成されて
いるので構造が複雑であり、コスト高となり且つ装置が
大型化するという欠点がある。この発明はこのような従
来の課題を解決するためになされたものであり、その第
1の目的は、ユニット全体を大形化することなく、且つ
確実に鏡面角度の微調整及び急激な角度の変更、正確な
復帰を行うことのできるバックミラーの角度調整装置を
提供することである。また、第2の目的は、部品点数を
削減してコストダウン及び装置の小型化を図ることので
きるバックミラーの角度調整装置を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、車両用バックミラーに搭載される鏡面の角度
を微調整すると共に、車両後退時に後方車輪近傍を視認
可能とするべく前記鏡面角度を急変操作可能なバックミ
ラーの角度調整装置において、ミラー筐体内に固定され
るフロントハウジングに対して回動自在に取り付けら
れ、外周部にギヤ溝が刻設され内周部に雌型ネジ溝が刻
設された円筒形状の急速変角用ギヤと、当該急速変角用
ギヤの外周部ギヤ溝と噛合して回動させる第1のモータ
と、前記急速変角用ギヤの内周部ネジ溝と螺合する雄型
ネジ溝が刻設された大径ネジ部と雄型ネジ溝が刻設され
た小径ネジ部とからなり、前記フロントハウジングに対
して回転が阻止されたスライド部材と、前記鏡面の裏面
側に当接されるピボットを先端部に有し、かつ、後端部
は複数の突起に分割され、各突起先端に係止片が形成さ
れて前記スライド部材の小径ネジ部に螺合する押圧部材
と、前記押圧部材と共に回動し、外周部にギヤ溝が刻設
された鏡面調整用ギヤと、当該鏡面調整用ギヤのギヤ溝
と噛合して回動させる第2のモータと、前記急速変角用
ギヤと鏡面調整用ギヤとの間に介置され、中央部に前記
スライド部材の小径ネジ部が挿通される貫通孔が開口さ
れ、前記急速変角用ギヤを前記リヤハウジングに回動自
在に固定すると共に、前記鏡面調整用ギヤをフロントハ
ウジングに回動自在に固定する中間プレートと、を有す
ることが特徴である。
【0011】また、前記中間プレートの中央部貫通孔の
内側面に、前記急速変角用ギヤの回動により前記スライ
ド部材及び押圧部材がフロントハウジング側にスライド
された際に押圧部材の係止片の外周部に当接して内側に
押し付けるテーパ面を形成したことを有することを特徴
とする。上述の如く構成された本発明によれば、急速変
角用ギヤをフロントハウジングと中間プレートにて挟む
ようにして回転可能に固定し、鏡面調整用ギヤを中間プ
レートとリヤハウジングにて挟むようにして回転可能に
固定する構造としているので、部品点数を大幅に削減す
ることができるようになる。また、バックミラーの鏡面
を急速に下方向に傾動させるために第1のモータを駆動
させた際には、中間プレートの中央部貫通孔の内面に形
成されたテーパ面に押圧部材の係止片の外側面が当接さ
れ内側に押し付けられる。これにより、係止片がスライ
ド部材のネジ溝から位置ずれすることはなく、鏡面を元
の位置に復帰させた際には、確実に元の角度位置に復帰
させることができるようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明が適用されたバックミ
ラーの角度調整装置の構成を示す分解斜視図、図2は該
角度調整装置の断面図、図3は平面図である。図1,図
2に示すように、この角度調整装置は、主としてミラー
ボディに固定されるフロントハウジング1と、急速変角
用ギヤ2と、スライド部材3と、中間プレート4と、鏡
面調整用ギヤ5と、ナットアジャスト(押圧部材)6
と、リヤハウジング37(図2)と、第2のモータ10
及び第1のモータ12と、から構成されている。
【0013】スライド部材3は、大径ネジ部15と小径
ネジ部17とが同心円状に結合された構造を成し、大径
ネジ部15には2箇所に切欠16が形成されており、フ
ロントハウジング1に立設された2本の固定ピン31が
嵌合されてハウジング1に対しての回転が阻止されてい
る。大径ネジ部15の外周には雄型ネジ溝が刻設されて
おり、急速変角用ギヤ2内面に刻設された雌型ネジ溝1
4と螺合されている。また、急速変角用ギヤ2の外周面
にはギヤ溝13が刻設されており、該ギヤ溝13は中間
ギヤ7を介してツインギヤ8に接続されている。ツイン
ギヤ8は、大径ギヤ24と小径ギヤ25とが同心円状に
結合された構造を成しており、小径ギヤ25に前記した
中間ギヤ7が結合されると共に、大径ギヤ24にはウォ
ーム11を介して急速変角用の第1のモータ12が接続
される。即ち、第1のモータ12を回転駆動させると、
ウォーム11、ツインギヤ8及び中間ギヤ7を経由して
急速変角用ギヤ2が回転するようになっている。
【0014】一方、スライド部材3の小径ネジ部17に
は、雄型ネジ溝が刻設されており、この小径ネジ部17
は中間プレート4及び鏡面調整用ギヤ5の各中央部貫通
孔を経て、ナットアジャスト6の4本の後端突起部22
の各先端に形成された爪23と螺合して固定される。ナ
ットアジャスト6は、先端部に鏡面傾動用の可動ピボッ
ト20が取り付けられ、側部には平板形状のフィン21
が取り付けられている。そして、前記したように、後端
部は4つの突起部22に分岐しており、各突起部22の
先端には爪23が形成され、更に、該爪23の外周部は
テーパ状に切り欠かれている。鏡面調整用ギヤ5は、中
央部貫通孔に係止溝19が形成されており、該係止溝1
9にナットアジャスト6のフィン21が嵌合することに
より、鏡面調整用ギヤ5に対してナットアジャスト6が
回転しないように規制されている。
【0015】鏡面調整用ギヤ5の外周面にはギヤ溝30
が刻設されており、鏡面26を上下方向へ傾動させるた
めの第2のモータ10に軸着されたウォーム9がこのギ
ヤ溝30に結合されている。従って、第2のモータ10
を回転駆動させるとウォーム9を介して鏡面調整用ギヤ
5が回転することになり、ひいてはナットアジャスト6
もまた回転することになる。そして、ナットアジャスト
6先端の可動ピボット20は図2に示されるように、鏡
面26を支えるミラーホルダー31の裏面側に接してお
り、従って該ナットアジャスト6が進退動作することに
より、鏡面26は支点27を中心として傾動するように
なっている。
【0016】中間プレート4は、急速変角用ギヤ2と鏡
面調整用ギヤ5との間に介置され、中央部貫通孔の側面
は上側から下側へ開口が狭くなるようなテーパ面18と
されており、後述するように、このテーパ面18にてナ
ットアジャスト6の爪23を内側に押し付けることによ
り、スライド部材3の小径ネジ部17のネジ溝から爪2
が位置ずれすることを防いでいる。即ち、該中間プレー
トが位置ずれ防止手段としても機能する。
【0017】また、図2に示されるように、中間プレー
ト4の下面には貫通孔と同心円状にリング34が形成さ
れており、該リング34は急速変角用ギヤ2の上面に形
成された環状溝35に嵌合され、更に、急速変角用ギヤ
2の下面にもまた環状溝38が形成され、該環状溝38
とフロントハウジング1の固定ピン31周囲部に形成さ
れたリング33とが嵌合される。従って、急速変角用ギ
ヤ2はフロントハウジング1と中間プレート4との間で
回転可能に固定されることになる。更に、鏡面調整用ギ
ヤ5の下面側にはリング38が形成され、中間プレート
4上面の環状溝36と嵌合し、且つ鏡面調整用ギヤ5の
上面はリヤハウジング37により支持されている。従っ
て、鏡面調整用ギヤ5は、中間プレート4とリヤハウジ
ング37とにより回転可能に固定されることになる。
【0018】また、図1、図2には示されていないが、
実際にはミラーハウジング内部には図3に示すように鏡
面26を左右方向に傾動させるための、第3のモータ2
8及びナットアジャスト29が取り付けられている。即
ち、第2のモータ10を回転駆動させることにより鏡面
26を上下方向に傾動させることができ、第3のモータ
28を回転駆動させることにより鏡面26を左右方向に
傾動させることができ、更に、第1のモータ12を回転
駆動させることにより鏡面26を上下方向に急激に傾動
させることができるようになっている。
【0019】図4は、本実施形態に係る第1のモータ1
2(急速変角用のモータ)の制御回路を示す説明図であ
り、図示のように、電源端子MF,MRに対してリレー接
点Ra1(a接点)、電流制限用のPTC、第1のモータ
12及び抵抗R3が直列に接続されており、モータ12
の両端が端子T1、T2とされている。また、各端子M
F,MR間には、コンデンサC2とリレーコイルRc2との
直列接続及び抵抗R4が接続されている。リレー接点Ra
1の負荷側と端子MRとの間には、抵抗R1と、リレー接
点Ra1を動作させるリレーコイルRc1と、2個のダイオ
ードD5,D6の並列接続との直列回路が接続されてお
り、抵抗R1とリレーコイルRc1との接続点P1と、リレ
ー接点Ra1の電源側との間にはコンデンサC1が接続さ
れている。
【0020】更に、接続点P1と電源端子MRとの間に
は、フォトトランジスタQ1とダイオードD3との直列回
路、及びダイオードD4とフォトトランジスタQ2との直
列回路がそれぞれ接続されている。また、抵抗R3に対
して並列にリレーコイルRc2により動作するリレー接点
Ra2(a接点)が接続されており、更に、2個の発光ダ
イオードD1,D2の並列接続と抵抗R2との直列接続回
路が、抵抗R3に対して並列に接続されている。そし
て、発光ダイオードD1の出力光はフォトトランジスタ
Q1に取り込まれるようになっており、発光ダイオード
D2の出力光はフォトトランジスタQ2に取り込まれるよ
うになっている。
【0021】次に、上記の如く構成された本実施形態の
作用について説明する。図2に示した鏡面26の角度を
上下方向の任意の位置に調整する場合には、第2のモー
タ10を回転駆動させることにより鏡面調整用ギヤ5が
回転し、該鏡面調整用ギヤ5とナットアジャスト6とは
係止溝19とフィン21とにより回転が阻止されている
ので、鏡面調整用ギヤ5の回転に伴ってナットアジャス
ト6もまた回転することになる。そして、スライド部材
3は、2本の固定ピン31によりハウジング1に対して
回転が阻止されているので、ナットアジャスト6の爪2
3はスライド部材3の小径ネジ部17のネジ溝に沿って
摺動することになり、従って、ナットアジャスト6は進
退動作することになる。つまり、第2のモータ10を可
逆的に回転駆動させることにより、バックミラーの鏡面
26の角度を上下方向に傾動させることができる。
【0022】一方、例えば、車両後退時等、後方車輪部
近傍をバックミラーの視野にいれたい場合には、第1の
モータ12を回転駆動させると、ウォーム11、ツイン
ギヤ8、中間ギヤ7を経由して急速変角用ギヤ2が回転
する。この際、前記したようにスライド部材3はハウジ
ング1に対して回転が阻止されているので、急速変角用
ギヤ2内周面のネジ溝14とスライド部材3大径ネジ部
15のネジ溝との螺合により、スライド部材3が進退動
作することになる。従って、スライド部材3の先端ネジ
部に螺合されているナットアジャスト6もまた進退動作
することになり、この際、モータの回転比や減速比、ね
じの進み角度等の調整によりナットアジャスト6の進退
速度が大きくなるように設定すれば、ナットアジャスト
6は短時間で急速にスライドすることになる。よって、
第2のモータ10を回転させたときよりも第1のモータ
12を回転させたときのほうが、ナットアジャスト6の
進退速度が著しく大きくなり、第1のモータ12を回転
させることにより鏡面26の角度を上下方向に急変させ
ることができる。
【0023】つまり、第1のモータ12を一方に回転さ
せてスライド部材3がハウジングフロントに接触するか
又はナットアジャスト6の爪23が中間プレート4のテ
ーパ面18に接触する位置までくると、図5(a)に示
す如く鏡面26は下方向に傾動することになり車両の後
輪近傍を視認することができるようになる。また、第1
のモータ12を他方に回転させてスライド部材3が中間
プレート4の裏面側に接触すると、同図(b)に示すよ
うに鏡面は元の位置に復帰することになる。つまり、鏡
面角度調整用の第2のモータ10の動作とは別の動作と
して鏡面26を急速に下方向に傾動させたり、元の位置
に復帰させることができるようになる。
【0024】図6は、第1のモータ12により鏡面26
を下側に傾動させたとき(同図b)及び元の状態にある
とき(同図a)の、ナットアジャスト6と中間プレート
4との係合の関係を示す説明図であり、同図(a)の状
態にあるスライド部材3を第1のモータ12の回転駆動
により進退動作させ図中左側へ動作させると、同図
(b)に示すように、ナットアジャスト6の爪23の外
側面が中間プレート4のテーパ面18に当接され、該テ
ーパ面18により内側に押し付けられるようになる。従
って、従来例の図9にて説明した如く、ナットアジャス
ト6の爪23が小径ネジ部17のネジ溝から位置ずれす
ることは無くなる。
【0025】次に、図4に示した制御回路図を参照しな
がら第1のモータ12の動作について説明する。まず、
端子MF,MR間に例えば12[V]の直流電圧(この場
合は端子MFがプラス、端子MRがマイナスであるとす
る)が印加されると、端子MF、コンデンサC1、リレー
コイルRc1及びダイオードD5、端子MRを介して過渡的
に電流が流れる。この通電によりリレーコイルRc1が作
動して接点Ra1がオンとされる。これによって、端子M
F、接点Ra1、PTC、第1のモータ12、抵抗R3、端
子MRの経路で電流が流れ、更に、コンデンサC1が飽和
して導通が解除された後においても、抵抗R1、リレー
コイルRc1、ダイオードD5による自己保持回路によ
り、リレー接点Ra1は保持される。従って、第1のモー
タ12は回転駆動する。なお、起動時にはリレーコイル
Rc2もまた通電するのでリレー端子Ra2がオンとなり、
抵抗R3の両端が短絡されるのでR3による電圧降下が生
じないため起動時のトルクが大きくなる。尚、RC2の通
電はC2飽和するまでの短時間のみである。これにより
起動時と停止時にモータのトルク差を生じさせている。
【0026】そして、モータ12の回転により、図1に
示したスライド部材3が最下端に位置するか、ナットア
ジャスト6の爪23が中間プレート4のテーパ面18に
当たった場合またはスライド部材3が最上端に位置した
場合には、モータ12の回転は強制的に停止されるの
で、モータ12に流れる電流は増加することになる。こ
れに伴って、抵抗R3に流れる電流もまた増加すること
になり、従って、抵抗R3両端の電圧が上昇することに
なる。これにより、発光ダイオードD1に印加される電
圧がしきい値を上回ると、該発光ダイオードD1が発光
することになり、これに連動するフォトトランジスタQ
1が通電する。従って、接点P1と端子MR間の電位差が
ほぼゼロとなり、リレーコイルRc1に電圧が印加されな
くなるのでオフとなり、リレー接点Ra1は解放され、モ
ータ12は停止することになる。なお、モータ12を逆
方向に回転させる際についてもほぼ同様に動作するもの
であり、説明を省略する。
【0027】このようにして、本実施形態においては、
スライド部材3を進退動作させて鏡面26の角度を急速
に変化させる際に、ナットアジャスト6の爪23外周部
が中間プレートのテーパ面18に当接されて内側に押し
付けられるように力が作用するので、爪23がスライド
部材3のネジ溝から位置ずれすることは無く、確実にナ
ットアジャスト6を進退動作させることができるように
なる。従って、車両のギヤをリバースに入れる操作と連
動させてバックミラーの鏡面角度を下方向に急変させる
際において、確実に車両の後輪近傍を視認することがで
き、且つ、ギヤをリバースからドライブに切り替えたと
きには、確実に所定の角度に復帰するように動作する。
また、中間プレートにより急速変角用ギヤ2及び鏡面調
整用ギヤ5を支持しているので、各ギヤ2,5の回転動
作にガタが少なくなり、安定して動作するようになる。
更に、図7に示したアクションブロック103、サポー
ト部材104等の部品を省略することができるので、当
該角度調整装置を構成する際の部品点数を削減すること
ができ、コストダウンを図ることができると共に、装置
の小型化が可能となる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
バックミラーの鏡面角度を急速に傾動させる際には、押
圧部材(ナットアジャスト6)の係止片(爪23)が中
間プレートのテーパ部により内側に押し付けられるの
で、係止片がスライド部材のネジ溝から脱落することは
なくなる。従って、鏡面角度を元の位置に復帰させた際
には確実に元の位置に戻すことができるようになる。ま
た、本発明では、中間プレートを用いて急速変角用ギヤ
及び鏡面調整用ギヤを回転可能に固定しているので急速
変角用ギヤ及び鏡面調整用ギヤ安定して動作するように
なり、且つ、従来と比較して部品点数を削減することが
可能となる。これにより、組立工数の削減、コストダウ
ン、装置の小型化を図ることができるという効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る角度調整装置の分
解斜視図。
【図2】 本発明の一実施形態に係る角度調整装置の断
面図。
【図3】 本発明の一実施形態に係る角度調整装置の平
面図。
【図4】 急速変角用のモータ(第1のモータ)の制御
回路図。
【図5】 鏡面を下方向へ変角したときの状態と、鏡面
が通常の位置にあるときの状態を示す説明図。
【図6】 スライド部材を進退動作させたときのナット
アジャストと中間プレートとの位置関係を示す説明図。
【図7】 従来における角度調整装置の分解斜視図。
【図8】 従来における角度調整装置の断面図。
【図9】 ナットアジャストの爪がネジ溝からスリップ
する様子を示す説明図。
【符号の説明】
1,101 フロントハウジング 2 急速変角用ギヤ 3,102 スライド部材 4 中間プレート(位置ずれ防止手段) 5 鏡面調整用ギヤ 6,108 ナットアジャスト(押圧部材) 7 中間ギヤ 8,109 ツインギヤ 9,11 ウォーム 10,111 第2のモータ(第2の駆動手段) 12,113 第1のモータ(第1の駆動手段) 13 ギヤ溝 14 ネジ溝 15 大径ネジ部 16 切欠 17 小径ネジ部 18 テーパ面 19 係止溝 20,116 可動ピボット 21 フィン 22 突起部 23,114 爪(係止片) 24 大径ギヤ 25 小径ギヤ 26,119 鏡面 27 支点 28 第3のモータ 29 ナットアジャスト 30 ギヤ溝 31 固定ピン 32 ミラーホルダー 33,34,38 リング 35,36,38 環状溝 37,107 リヤハウジング 103 アクションブロック 104 サポート部材 105 扇型部材 106 ウォームホイール 110,112 ウォーム 115 ネジ部 117 ピン 118 カム溝

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用バックミラーに搭載される鏡面の
    角度を微調整すると共に、車両後退時に後方車輪近傍を
    視認可能とするべく前記鏡面角度を急変操作可能なバッ
    クミラーの角度調整装置において、 前記鏡面の裏面側に当接するピボットが先端部に取り付
    けられ、後端部に係止片が取り付けられた押圧部材と、 当該押圧部材を回動させる第1の駆動手段と、 前記押圧部材の係止片と螺合するネジ溝が刻設されたス
    ライド部材と、 該スライド部材を進退動作させる第2の駆動手段と、 前記第2の駆動手段にて前記スライド部材を進退動作さ
    せる際に、前記係止片のネジ溝からの位置ずれを阻止す
    る位置ずれ防止手段と、 を有することを特徴とするバックミラーの角度調整装
    置。
  2. 【請求項2】 車両用バックミラーに搭載される鏡面の
    角度を微調整すると共に、車両後退時に後方車輪近傍を
    視認可能とするべく前記鏡面角度を急変操作可能なバッ
    クミラーの角度調整装置において、 ミラー筐体内に固定されるフロントハウジングに対して
    回動自在に取り付けられ、外周部にギヤ溝が刻設され内
    周部に雌型ネジ溝が刻設された円筒形状の急速変角用ギ
    ヤと、 当該急速変角用ギヤの外周部ギヤ溝と噛合して回動させ
    る第1のモータと、 前記急速変角用ギヤの内周部ネジ溝と螺合する雄型ネジ
    溝が刻設された大径ネジ部と雄型ネジ溝が刻設された小
    径ネジ部とからなり、前記フロントハウジングに対して
    回転が阻止されたスライド部材と、 前記鏡面の裏面側に当接されるピボットを先端部に有
    し、かつ、後端部に係止片が形成されて前記スライド部
    材の小径ネジ部に螺合する押圧部材と、 前記押圧部材と共に回動し、外周部にギヤ溝が刻設され
    た鏡面調整用ギヤと、 当該鏡面調整用ギヤのギヤ溝と噛合して回動させる第2
    のモータと、 前記急速変角用ギヤと鏡面調整用ギヤとの間に介置さ
    れ、中央部に前記スライド部材の小径ネジ部が挿通され
    る貫通孔が開口され、前記急速変角用ギヤを前記リヤハ
    ウジングに回動自在に支持すると共に、前記鏡面調整用
    ギヤをフロントハウジングに回動自在に支持する中間プ
    レートと、 を有することを特徴とするバックミラーの角度調整装
    置。
  3. 【請求項3】 前記中間プレートの中央部貫通孔の内側
    面に、前記急速変角用ギヤの回動により前記スライド部
    材及び押圧部材がフロントハウジング側にスライドされ
    た際に押圧部材の係止片の外周部に当接して内側に押し
    付けるテーパ面を形成したことを特徴とする請求項2に
    記載のバックミラーの角度調整装置。
  4. 【請求項4】 前記係止片の外周部をテーパ状に切り欠
    いたことを特徴とする請求項3に記載のバックミラーの
    角度調整装置。
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