JPH092204A - シートベルト巻取用動力発生装置のガス発生器 - Google Patents

シートベルト巻取用動力発生装置のガス発生器

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JPH092204A
JPH092204A JP7152012A JP15201295A JPH092204A JP H092204 A JPH092204 A JP H092204A JP 7152012 A JP7152012 A JP 7152012A JP 15201295 A JP15201295 A JP 15201295A JP H092204 A JPH092204 A JP H092204A
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JP
Japan
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chamber
detonator
gas
gas generating
casing
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JP7152012A
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English (en)
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Takashi Sato
隆 佐藤
Kazuya Saito
一也 斉藤
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Nippon Koki Co Ltd
Original Assignee
Nippon Koki Co Ltd
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Publication date
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Priority to DE69518054T priority patent/DE69518054T2/de
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 雷管の作動時に火炎が細径管路に集中するこ
とができるとともにガス発生剤室への熱量供給を迅速に
行なうことができるシートベルト巻取用動力発生装置の
ガス発生器を提供することである。 【構成】 一側が開口する筒状のケーシングと、ケーシ
ング内の一側に形成された筒状のホルダ室と、ケーシン
グの内壁面に形成された段部を介してホルダ室と連続す
るとともに該ホルダ室の内壁面より小径になっているガ
ス発生剤室と、ガス発生剤室に収容された着火薬及び駆
動薬と、ホルダ室に収容されるとともにケーシングの一
側に開口した雷管室を有する雷管ホルダと、ケーシング
の一側に形成され雷管ホルダを押さえるかしめ部と、雷
管室内に保持された雷管と、雷管ホルダに形成されガス
発生剤室と雷管室とを連通するとともに雷管室側の端部
にテーパ角度が60゜〜120゜の逆円錐テーパ部が形
成されている細径管路とを備えていることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シートベルト巻取装置
の緊急引込装置に動力を供給するためのシートベルト巻
取用動力発生装置に係わり、特に、この装置にガスを供
給するためのガス発生器の着火薬及び駆動薬の着火性向
上に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車等の車両には、衝突時の
ショックから乗員を保護するためにシートベルトが配置
されている。乗員に掛け渡されたシートベルトは、シー
トベルト巻取装置によって拘束されている。
【0003】そして、近時、急停止時或いは衝突時に、
運転者を確実にシートベルトにより保護するため、シー
トベルトの巻き取りを行なうシートベルト巻取装置に、
緊急引込装置を配置し、この緊急引込装置によりシート
ベルトを瞬時に引き込むことが要求される。かかるシー
トベルト巻取装置としては、例えば実開平1ー2403
45号公報に示すものが知られている。
【0004】これを図9に基づいて説明する。図におい
て、車体101のセンタピラー102の下部に固設され
たシートベルト巻取装置103から上方に繰り出された
シートベルト104は、センタピラー102の上方に取
着されたスルーリング105を通過した後下向きに延出
され、シート106の後部側面にそのシートベルト端部
107を取着している。
【0005】そして、シートベルト104のスルーリン
グ105とシートベルト端部107との間には、シート
ベルト104に沿って移動自在なようにタングプレート
108が設けられている。シート106に着座した乗員
が、シートベルト巻取装置103からシートベルト10
4を引き出した後、シートベルト端部107の固着点と
反対側のシート側面に取着されたバックル109にタン
グプレート108を繋着することにより、乗員の肩から
胸、及び腰回りにかけてシートベルト104が掛け渡さ
れている。
【0006】このようなシートベルト巻取装置では、例
えば瞬間的にシートベルトを引き込む必要があるため、
例えば動力として火薬の燃焼ガスが利用される。すなわ
ち、火薬の燃焼ガスにより、シリンダ内のピストンを瞬
間的に移動させ、このピストンに一端を連結されるケー
ブルの移動により、シートベルトの端部を引き込んでロ
ックするようになっている。
【0007】この種のシートベルト巻取用動力発生装置
としては、例えば特開平3−132447号公報に示す
ものが知られている。これを図10,図11に基づいて
説明する。図10はシートベルト巻取用動力発生装置を
示し、図11はシートベルト巻取用動力発生装置のガス
発生器を示している。
【0008】図において、符号201は、ガス発生器2
02を収容するハウジングを示している。このハウジン
グ201内には、ガス発生器202で発生した燃焼ガス
を導くガス通路203が形成されている。このハウジン
グ201の側方には、ハウジング201の軸線にほぼ垂
直にシリンダ204が突設されている。
【0009】すなわち、このシリンダ204の先端に
は、雄螺子部205が形成され、この雄螺子部205を
ハウジング201に形成される雌螺子部206に螺合す
ることによりシリンダ204がハウジング201に接続
されており、シリンダ204のハウジング201側開口
が、ガス通路203に連通されている。このシリンダ2
04内には、ピストン207が収容されており、このピ
ストン207のハウジング201側には、ケーブル20
8の一端が連結されている。
【0010】そして、このケーブル208は、ガス通路
203の一部を通りハウジング201のシリンダ204
と反対側から外部に引き出されている。ケーブル208
の引き出し側端には、図示しない緊急引込装置に連結さ
れるケーブルエンド部209が固着されている。ピスト
ン207のハウジング201側には、シールリング21
0が配置され、また、ケーブル208を被嵌してケーブ
ルシール211が配置されている。
【0011】ガス発生器202の刺突雷管212の側方
(図面上方)には、撃針213が配置されており、この
撃針213は、所定の撃針作動装置214により、刺突
雷管212に刺突可能とされている。図11はガス発生
器202の詳細を示すもので、図において符号215
は、ケーシングを示している。
【0012】ケーシング215の一側215Aは開口し
て雷管室219が形成され、その他側215Bは、着火
薬,駆動薬216を収容するガス発生剤室217が形成
されている。そして、ガス発生剤室217の前方には、
塞板218が配置され、この塞板218は、ケーシング
215にかしめにより固定されている。
【0013】雷管室219には刺突雷管212が収容さ
れ、この刺突雷管212は、ケーシング215にかしめ
により固定されている。また、ケーシング215の外周
には、ハウジング201の雌螺子部220に螺合する雄
螺子部221が形成されている。そして、ガス発生剤室
217と雷管室219とが、細径管路222により連通
されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のシー
トベルト巻取用動力発生装置にあっては、刺突雷管21
2の作動時にその火炎が雷管室219より細径管路22
2へ集中しようとするが、細径管路222の断面積が雷
管室219の断面積より遙かに小さいため、火炎が集中
しにくく、熱量供給が制約される虞がある。
【0015】このため、ガス発生剤室217にある着火
薬の着火が低下し、駆動薬のガス発生が遅れ、ガス発生
室217の塞板218が破断するまでの時間が遅れる。
従って、シートベルト巻取装置の初期動作からシートベ
ルト巻取りに至るまでに要する時間が遅れる。本発明
は、上述の問題点を解決するためになされたもので、そ
の目的は、雷管の作動時に火炎が細径管路に集中するこ
とができるとともにガス発生剤室への熱量供給を迅速に
行なうことができるシートベルト巻取用動力発生装置の
ガス発生器を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
一側が開口する筒状のケーシングと、ケーシング内の一
側に形成された筒状のホルダ室と、ケーシングの内壁面
に形成された段部を介してホルダ室と連続するとともに
該ホルダ室の内壁面より小径になっているガス発生剤室
と、ガス発生剤室に収容された着火薬及び駆動薬と、ホ
ルダ室に収容されるとともにケーシングの一側に開口し
た雷管室を有する雷管ホルダと、ケーシングの一側に形
成され雷管ホルダを押さえるかしめ部と、雷管室内に保
持された雷管と、雷管ホルダに形成されガス発生剤室と
雷管室とを連通するとともに雷管室側の端部にテーパ角
度が60゜〜120゜の逆円錐テーパ部が形成されてい
る細径管路とを備えていることを特徴とする。
【0017】請求項2記載の発明は、請求項1におい
て、逆円錐テーパ部の最大径部が雷管の外径より0.2
〜0.3mm小さいことを特徴とする。請求項3記載の
発明は、請求項1または2において、ガス発生剤室の底
面にはV溝が設けられていることを特徴とする。
【0018】
【作用】請求項1記載の発明においては、自動車の衝突
時等に撃針が雷管の表面に衝突すると、雷管が発火し、
その火炎は逆円錐テーパ部で集中させられながら細径管
路へ導かれ、ガス発生剤室内への熱量供給が促進され、
ガス発生剤室内の着火薬,駆動薬が爆発し、ガス発生剤
室でガスが発生する。
【0019】また、着火剤,駆動剤の燃焼ガスが雷管側
へ逆噴出するのを防止することができる。請求項2記載
の発明においては、雷管が細径管路の逆円錐テーパ部内
に落ち込むことが無く、雷管が雷管室内に保持される。
【0020】請求項3記載の発明においては、ガス発生
剤室の底面が、内圧によって破断する。
【0021】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例について説
明する。
【0022】図1ないし図3は請求項1ないし3記載の
発明の実施例に係わるシートベルト巻取用動力発生装置
のガス発生器を示す。図2において、符号1は、ガス発
生器2を収容するマニホールドケースを示している。マ
ニホールドケース1は段部1Aを有する段付円筒部1B
と、段付円筒部1Bに連通して段付円筒部1Bの軸線に
傾斜して該段付円筒部1Bの側方に一体に形成された取
付部1Cとから構成されている。
【0023】このマニホールドケース1内には、ガス発
生器2が収容されるとともにこのガス発生器2で発生し
た燃焼ガスを導くガス通路3が形成されている。このマ
ニホールドケース1の側方には、取付部にシリンダ4が
突設されている。すなわち、このシリンダ4の先端に
は、雄螺子部4Aが形成され、この雄螺子部4Aをマニ
ホールドケース1の取付部1Cに形成される雌螺子部1
Dに螺合することによりシリンダ4がマニホールドケー
ス1に接続されており、シリンダ4のマニホールドケー
ス1側開口が、ガス通路3に連通されている。
【0024】このシリンダ4内には、ピストン5が収容
されており、このピストン5のマニホールドケース1側
には、ケーブル6の一端が連結されている。このケーブ
ル6は、ガス通路3の一部を通りマニホールドケース1
のシリンダ4と反対側から外部に引き出されている。図
1,図3はガス発生器2の詳細を示すもので、図におい
て符号7は、ケーシングを示している。
【0025】ケーシング7は耐食性に優れたアルミニウ
ム製(例えば、JIS:A5052)で、有底筒状に形
成され、内壁面に段部8が形成されている。ケーシング
7の一側に大径部9が形成され、この大径部9に連通し
て段部8を介して連続する筒状の小径部10が形成され
ている。前記大径部9内に筒状のホルダ室12が形成さ
れ、ホルダ室12に連続してガス発生剤室13が小径部
10内に形成され、ガス発生剤室13はガス発生剤室1
3の内壁面より小径になっている。
【0026】小径部10はこれに一体のV溝11Aを有
する底部11で塞がれ、この底部11は薄く、V溝11
Aの部位で破裂自在になっており、これにより、後述す
る着火薬20,駆動薬21が爆発したときに発生したガ
スが通り抜けてガス通路3に入っていくようになってい
る。ケーシング7の大径部9に開口部7Aが形成され、
その周縁部に環状のかしめ部14が形成されている。
【0027】ホルダ室12に雷管ホルダ15が収容さ
れ、この雷管ホルダ15は例えば硫黄快削鋼(SUM)
からなり、雷管室16を有している。雷管室16はケー
シング7の一側に向けて開口している。雷管ホルダ15
はかしめ部14でかしめらてホルダ室12内に固定され
ている。そして、図3に示すように、ケーシング7のか
しめ前には、ケーシング7のかしめ部14は二点鎖線で
示す状態になっており、ケーシング7の軸線に対して約
10゜内側に向けて傾斜している。これにより、かしめ
作業を容易にできる。かしめ部14は二点鎖線で示すか
しめ部14をプレスすることにより実線で示す状態とな
る。
【0028】雷管ホルダ15にはガス発生剤室13と雷
管室16とを連通する細径管路17が形成されている。
雷管室16には刺突雷管18が収容されている。また、
ガス発生剤室13に着火薬20及び駆動薬21が収容さ
れている。着火薬20はボロン系硝酸カリウムからな
る。駆動薬21はシングルベース系発射薬からなり、こ
のシングルベース系発射薬はニトロセルロース,ジフェ
ニルアミン,硝酸カリウム,黒鉛とで構成されている。
【0029】上述の細径管路17は、直径が0.5〜
1.2mmとされ、また、全長が直径の5〜8倍とされ
ている。これにより、着火薬20,駆動薬21の燃焼ガ
スの刺突雷管18側への逆噴出を確実に防止することが
可能となる。そして、細径管路17の雷管室16側の端
部には、テーパ角度が60゜〜120゜の逆円錐テーパ
部17Aが形成されている。
【0030】また、図6及び図7に示すように、逆円錐
テーパ部17Aの最大径部17A′の径φAが、刺突雷
管18の径Dより少なくとも0.2〜0.3mm程度小
さくされている。ここで、細径管路17の逆円錐テーパ
部17Aについて詳述する。図4は、細径管路17の全
長に亘ってテーパ形状とした例を示す。
【0031】この場合、ガス発生剤室13内の着火剤2
0,駆動剤21が燃焼する際、下面での熱衝撃などによ
り、細径管路17の破壊が起こり、発生したガスが逆噴
射するなどして、ガス発生剤室13の内圧保持の妨げと
なり、底部11のV溝11A破断に時間が掛かりすぎる
虞がある。図5は、細径管路17の雷管室16側の端部
にC1以下の面取り17Bを設けた例を示す。
【0032】C1以下の面取り程度の面取りでは、刺突
雷管18の火炎を細径管路17へ集中して導くことがで
きず、従来の細径管路と差異がなかった。図6及び図7
は、刺突雷管18と逆円錐テーパ部17Aとの関係を示
す。刺突雷管18を雷管室16に保持する際、刺突雷管
18の刺突面18Aは、撃針刺突方向に対し、鉛直方向
でなければ、不発火となる虞があるので、雷管室16の
底面16Aと刺突雷管18の底面18Bとの間には水平
な接触が必要である。 従って、使用する刺突雷管18
の形状と雷管室16の形状により、逆円錐テーパ部17
Aのテーパ角度が定まるため、逆噴出を抑制し、火炎が
集中する効果がある逆円錐テーパ部を施すために、最適
なテーパ角度の範囲が設定されなければならない。
【0033】図8は、本実施例における細径管路17の
逆円錐テーパ部17Aのテーパ角度θと細径管路長さL
との関係を示す。テーパ角度θが60゜未満になると、
細径管路17の長さLが短くなり、ガス発生剤室13か
らの逆噴出が発生し、内圧の保持が妨げられ、底部11
のV溝11A破断に時間が掛かりすぎる虞がある。
【0034】一方、テーパ角度θが120゜を越える
と、C1面取りに近づくため、火炎が細径管路17に集
中しにくくなる。以上の結果から、逆円錐テーパ部17
Aのテーパ角度θは、60゜〜120゜の範囲としなけ
ればならない。また、テーパ角度θ1=60゜の細径管
路17の長さL1と、テーパ角度θ2=90゜の細径管
路17の長さL2と、テーパ角度θ3=120゜の細径
管路17の長さL3とは、何れも細径管路17の径の5
〜8倍に収まっている。これにより、着火剤20,駆動
剤21の燃焼ガスの刺突雷管18側への逆噴出を確実に
防止することができる。
【0035】上述の刺突雷管18は雷管室16の開口周
縁部に形成された押さえ部19で雷管室16内にかしめ
られている。また、刺突雷管18内に収容される爆粉に
は、テトラセンが0.5〜10重量%含有されている。
そして、図3に示すように、雷管ホルダ15の雷管側の
面15Aと、ケーシング7のかしめ部14の間にシール
樹脂層22が挟持されている。なお、ケーシング7のか
しめ部14のかしめの前に、予め、シール樹脂層22の
素となるゲル状態のシール樹脂剤が雷管ホルダ15の雷
管側の面15Aに塗布される。そして、例えば、シール
樹脂層22は、かしめ部14の形成前にシリコン系樹脂
を10mg〜50mg程度塗布して硬化させることによ
り形成される。シリコン系樹脂は粘弾性に優れ、塗布時
点のゲル状態及び硬化時点の硬化状態においてでも広範
囲に亘って途切れのない塗膜を形成しており、これによ
りシール性を確実にできる。
【0036】雷管ホルダ15の雷管側の反対側の面15
Bと、ケーシング7の段部8上の間に第1薄膜材23が
挟持されている。第1薄膜材23は、その厚さが50μ
mで、円形形状をしており、合成樹脂フィルムに20〜
30μmの厚さの粘着剤を塗布して構成され、合成樹脂
フィルムとしてはポリエステル系フィルム或いはポリイ
ミド系フィルムが用いられる。
【0037】図2に示すように、上述のガス発生器2
は、キャップ24でマニホールドケース1内に固定され
ている。キャップ24の側方(図2の図面の上方)に
は、撃針(図示せず)が配置されており、この撃針は、
所定の撃針作動装置により、刺突雷管18に刺突可能と
されている。
【0038】次に、本実施例の作用を説明する。自動車
の衝突時等に撃針作動装置が作動し、撃針が刺突雷管1
8の表面に突き刺さると、刺突雷管18が発火する。そ
の火炎は、細径管路17の逆円錐テーパ部17Aで集中
させられながら細径管路17へ導かれ、ガス発生剤室1
3内への熱量供給が迅速に為され、これにより、ガス発
生剤室13内の着火薬20に引火され、燃焼される。
【0039】そして、この燃焼により、ケーシング7の
底部11のV溝11Aが破裂し、燃焼ガスが、ガス通路
3を通り、シリンダ4内に流入し、シリンダ4内のピス
トン5が移動され、このピストン5に一端を連結される
ケーブル6が移動され、このケーブル6の移動により緊
急引込装置が駆動され、この緊急引込装置の駆動により
シートベルトが瞬時に引き込まれる。
【0040】そして、雷管ホルダ15はケーシング7の
かしめ部14によってかしめられているので、かしめ部
14によりシール樹脂層22は雷管ホルダ15の雷管側
の面15Aの上に押圧され、同時に、雷管ホルダ15の
雷管側の反対側の面15Bにより第1薄膜材23は段部
8上に押圧されている。また、シール樹脂層22,1薄
膜材23がケーシング7の大径部9内に保持される。
【0041】従って、シール樹脂層22及び第1薄膜材
23により、外部からの湿気がガス発生剤室13内に浸
入することが防止され、ガス発生剤室13は密封状態に
保持され、外部からの湿気でガス発生剤室13内の着火
薬20,駆動薬21が湿ることが防止されている。ちな
みに、ガス発生剤室13内の圧力は10ー3atom/m
lとなっている。
【0042】以上の如き構成によれば、刺突雷管18の
発火時の火炎が、雷管室16の底面に連なる細径管路1
7の端部に形成したテーパ角度が60゜〜120゜の逆
円錐テーパ部17Aに集中し、ガス発生剤室13への熱
供給を促進させることができる。また、刺突雷管18
は、逆円錐テーパ部17Aが雷管室16の底面16Aに
設けられていても、逆円錐テーパ部17A内に落ち込む
ことなく、雷管室16の底面16Aと水平状態に保持す
ることができる。
【0043】さらに、本実施例によれば、シール樹脂層
22及び第1薄膜材23により、外部からの湿気がガス
発生剤室13内に浸入することを防止し、ガス発生剤室
13を密封状態に保持できる。従って、外部からの湿気
がガス発生剤室13内の着火薬20,駆動薬21を湿ら
すことを防止し、着火薬20,駆動薬21の着火を確実
にできる。
【0044】また、ケーシング7のかしめ部14の雷管
ホルダ15をかしめる力を利用して、雷管ホルダ15の
雷管側の面15Aと、ケーシング7のかしめ部14の間
にシール樹脂層22を密着でき、また、雷管ホルダ15
の雷管側の反対側の面15Bと、ケーシング7の段部8
上の間に第1薄膜材23を密着でき、ガス発生剤室13
を密封状態に保持するために、シール部材として通常用
いられるOリングを装着する必要がない。
【0045】さらに、ケーシング7のかしめ部14のか
しめの際に、予め、雷管ホルダ15の雷管側の面15A
にシール樹脂層22の素となるゲル状態のシール樹脂剤
を塗布しておくので、かしめ部14の形状にシール樹脂
剤22がなじみ、シール性を確実にできる。そして、第
1薄膜材23は合成樹脂フィルムに粘着剤を塗布して構
成されているので、第1薄膜材23を確実に位置決めす
ることができ、ガス発生剤室13の密封状態をより確実
にできる。
【0046】そして、また、マニホールドケース1とケ
ーシング7の外周面の間から、たとえ湿気が浸入して
も、ケーシング7の小径部10はこれに一体の底部11
で塞がれているので、湿気がガス発生剤室13内に浸入
することを防止できる。これは従来例(図10,図1
1)において、ハウジング201の雌螺子部220とケ
ーシング215の雄螺子部221の間から浸入した湿気
が、ケーシング215と塞板218からガス発生剤室2
17に浸入する虞があるのに対して、密封効果を確実に
生じせしめているものである。
【0047】なお、本実施例において、雷管室16の底
面と刺突雷管18との間に細径管路17の一端を塞ぐ合
成樹脂フィルムからなる第2薄膜材を挟持することもで
きる。これにより、雷管室16から細径管路17を介し
て、ガス発生剤室13に湿気が浸入することを防止し、
着火の確実性をより高めることができる。この場合、第
2薄膜材を合成樹脂フィルムに粘着剤を塗布して構成
し、ガス発生剤室13の密封状態をより確実にできる。
【0048】また、本実施例において、第1薄膜材23
は合成樹脂フィルムに粘着剤を塗布して構成されている
が、第1薄膜材23を合成樹脂フィルムだけで構成する
こともでき、この場合にもガス発生剤室13を密封状態
にできる。さらに、本実施例においては、第1薄膜材2
3は、その厚さが50μmで、合成樹脂フィルムの厚さ
が20〜30μmとなっているが、かかる数値に限定さ
れることはない。
【0049】そして、本実施例においては、合成樹脂フ
ィルムとしてはポリエステル系フィルム或いはポリイミ
ド系フィルムが用いられているが、かかる材料に限定さ
れることはない。そして、また、本実施例においては、
シール樹脂層としてシリコン系樹脂を挙げているが、か
かる材料に限定されることはない。
【0050】また、本実施例においては、ガス発生剤室
13の底部11にV溝11Aを設けた場合について説明
したが、設けない場合もある。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、雷管発火による火炎が細径管路に集中し、ガ
ス発生剤室への熱量供給を促進し、ガス発生剤室内の着
火薬,駆動薬を促進させ、ガス発生室の底部の破断に要
する時間を早め、シートベルト巻取りに至る時間を短縮
することができる。
【0052】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明の効果を有しながら、雷管を雷管室の底面と水
平に保持することができる。請求項3記載の発明によれ
ば、請求項1及び2の効果を有しながら、ガス発生剤室
の底部を確実に破断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1ないし3記載の発明の実施例に係わる
シートベルト巻取用動力発生装置のガス発生器の要部断
面図である。
【図2】同実施例に係わるシートベルト巻取用動力発生
装置の断面図である。
【図3】図1のシール樹脂層,第1薄膜材を示す拡大図
である。
【図4】テーパ部を細径管路の下端までに施した雷管ホ
ルダの断面図である。
【図5】細径管路の上部にC1以下の面取りを施した雷
管ホルダの断面図である。
【図6】刺突雷管と逆円錐テーパ部との関係を示す雷管
ホルダの平面図である。
【図7】図6の断面図である。
【図8】テーパ角度と細径管路長さとの関係を示す雷管
ホルダの断面図である。
【図9】従来におけるシートベルの装着状態を示す斜視
図である。
【図10】従来におけるシートベルト巻取用動力発生装
置の断面図である。
【図11】従来におけるシートベルト巻取用動力発生装
置のガス発生器の断面図である。
【符号の説明】
2 ガス発生器 7 ケーシング 8 段部 11 底部 11A V溝 12 ホルダ室 13 ガス発生剤室 15 雷管ホルダ 16 雷管室 17 細径管路 17A 逆円錐テーパ部 18 刺突雷管(雷管) 20 着火薬 21 駆動薬

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一側が開口する筒状のケーシングと、 ケーシング内の一側に形成された筒状のホルダ室と、 ケーシングの内壁面に形成された段部を介してホルダ室
    と連続するとともに該ホルダ室の内壁面より小径になっ
    ているガス発生剤室と、 ガス発生剤室に収容された着火薬及び駆動薬と、 ホルダ室に収容されるとともにケーシングの一側に開口
    した雷管室を有する雷管ホルダと、 ケーシングの一側に形成され雷管ホルダを押さえるかし
    め部と、 雷管室内に保持された雷管と、 雷管ホルダに形成されガス発生剤室と雷管室とを連通す
    るとともに雷管室側の端部にテーパ角度が60゜〜12
    0゜の逆円錐テーパ部が形成されている細径管路とを備
    えていることを特徴とするシートベルト巻取用動力発生
    装置のガス発生器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、逆円錐テーパ部の最
    大径部が雷管の外径より0.2〜0.3mm小さいこと
    を特徴とするシートベルト巻取用動力発生装置のガス発
    生器。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、ガス発生剤
    室の底面にはV溝が設けられていることを特徴とするシ
    ートベルト巻取用動力発生装置のガス発生器。
JP7152012A 1994-06-27 1995-06-19 シートベルト巻取用動力発生装置のガス発生器 Pending JPH092204A (ja)

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