JPH0899596A - 着火性ガス発生材料の着火方法及びその着火装置 - Google Patents

着火性ガス発生材料の着火方法及びその着火装置

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JPH0899596A
JPH0899596A JP7237210A JP23721095A JPH0899596A JP H0899596 A JPH0899596 A JP H0899596A JP 7237210 A JP7237210 A JP 7237210A JP 23721095 A JP23721095 A JP 23721095A JP H0899596 A JPH0899596 A JP H0899596A
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テレンス・ジェイ・コールタス
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗物搭乗者用の膨張可能な拘束具において、
着火性ガス材料本体に着火促進剤を被覆することなく、
その着火性ガス発生材料を迅速に且つ略均一に着火させ
ることが可能な方法及びその着火装置を提供すること。 【解決手段】 乗物搭乗者用の膨張可能な拘束具12を
膨張させるガスを発生させる着火性ガス発生材料本体6
0の着火方法及びその装置が提供される。該方法は、着
火したとき、燃焼生成物を放出する火工材料本体202
を着火する段階を備えている。該方法は、ガス発生材料
本体60の着火性表面部分116の上方で燃焼生成物を
分散させることにより、ガス発生材料本体60を着火す
る段階を更に備えている。火工材料本体202が燃焼し
ているときに、火工材料本体202を第一の位置から第
二の位置に動かすことにより、燃焼生成物が分散され
る。上記第一及び第二の位置は、ガス発生材料本体60
の着火性表面部分116を横断して互いに離間されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エアバッグのよう
な乗物搭乗者用の膨張可能な拘束具、特に、乗物搭乗者
用の膨張可能な拘束具を膨張させる方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】米国特許第4,817,828号には、
エアバッグのような乗物搭乗者用の膨張可能な拘束具を
膨張させるガス供給源を備えるインフレータが開示され
ている。該インフレータは、着火性ガスの発生材料本体
を収容している。乗物が衝突したことを示す少なくとも
所定の程度の減速度が乗物に加わったとき、インフレー
タ内のガス発生材料が着火される。このガス発生材料が
燃焼すると、この材料は、多量のガスを発生させ、この
ガスは、インフレータからエアバッグ内に流れてエアバ
ッグを膨張させる。エアバッグが膨張すると、エアバッ
グは乗物の搭乗者室内に伸長して、乗物の部品に強くぶ
つからないように乗物の搭乗者を拘束する。
【0003】上記の米国特許第4,817,828号に
開示されたインフレータは、円筒状ハウジングを備えて
いる。該ハウジングは、管状の内壁と、管状の外壁とを
備えている。円筒状のフィルタが管状の内壁と管状の外
壁との間にて同心状にハウジング内に収容されている。
この管状の内壁は、内部にガス発生材料が収容された円
筒状の燃焼チャンバを画成する。このガス発生材料を着
火させる着火装置が燃焼チャンバの一端に設けられてい
る。複数のガス流道口が管状の内壁を貫通して伸長し、
このため、燃焼チャンバから半径方向外方に、また、フ
ィルタを通って管状の外壁に向けて流れるようにガスを
案内する。管状の外壁を貫通して伸長する複数のガス流
道口も同様に、ガスをハウジングからエアバッグに向け
て半径方向外方に流れるように案内する。
【0004】このガス発生材料本体は、ハウジングの管
状の内壁により画成された円筒状の燃焼チャンバと略同
一の寸法及び形状である。このため、このガス発生材料
本体は、燃焼チャンバのそれぞれの両端に隣接する位置
にある長手方向両端を有する細長の円筒状の形状をして
いる。更に、このガス発生材料本体は、分離したガス発
生材料の複数の固体推進薬(grains)から成って
いる。このガス発生材料の固体推進薬は、燃焼チャンバ
の長さに沿って伸長する列状に同心状に配置されてい
る。このため、燃焼チャンバの一端に配置された着火装
置は、列状ガスの発生材料の最初の数個の固体推進薬に
隣接する位置にある。この配置の結果、ガス発生材料の
着火は、列状のガス発生材料の最初の数個の固体推進薬
にて開始し、その列内の後続の固体推進薬が着火するに
伴って、ガス発生材料本体の長さに沿って漸進的に進行
していく。
【0005】ガス発生材料の長さに沿って進行する着火
速度を最大にするため、ガス発生材料の各固体推進薬の
表面には、その固体推進薬を構成するガス発生材料より
も着火し易い材料が被覆されている。このため、ガス発
生材料本体には、ガス発生材料本体の表面上を進む着火
速度を最大にする着火促進材料が被覆されることにな
る。しかしながら、かかる被覆は、高価であり且つ施工
が難しいことが公知である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】乗物搭乗者用の膨張可
能な拘束具において、本発明は、着火性ガス材料本体に
着火促進剤を被覆することなく、その着火性ガス発生材
料を迅速に且つ略均一に着火させることが可能な方法及
びその着火装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、乗物搭
乗者用の膨張可能な拘束具を膨張させるガスを発生させ
る着火性ガス発生材料の着火方法及びその着火装置が提
供される。
【0008】この着火方法は、着火したときに、燃焼生
成物を放出する火工材料を着火させる段階を備えてい
る。この方法は、ガス発生材料本体の着火可能な表面部
分の上で燃焼生成物を分散させることにより、ガス発生
材料本体を着火させる段階を更に備えている。これらの
燃焼生成物は、火工材料本体が燃焼しているとき、その
火工材料本体を第一の位置から第二の位置まで動かすこ
とにより、ガス発生材料本体の着火性表面部分の上で分
散される。上記の第一及び第二の位置は、ガス発生材料
本体の着火性表面部分の全体に亙って互いに離間されて
いる。
【0009】本発明は、着火促進材料で形成された表面
被覆を使用せずに、着火性ガス発生材料本体を迅速に且
つ略均一に着火させることを可能にする。これは、火工
材料本体から放出された燃焼生成物が、火工材料本体が
ガス発生材料本体の着火性表面部分を横切るように動く
とき、ガス発生材料本体の着火性表面部分の上で迅速に
分散されるからである。
【0010】該着火装置の好適な実施例において、ガス
発生材料本体は、長手方向中心軸線を有する細長の円筒
状の形状をしている。ガス発生材料本体の着火性表面部
分は、軸線に沿って着火性材料本体を完全に貫通して伸
長する通路を画成する細長の円筒状内面である。この火
工材料本体から放出された燃焼生成物は、火工材料本体
に作用する推進力を発生させるように封じ込まれる。こ
の推進力は、火工材料本体をガス発生材料本体内の通路
を通じて動かす。このため、燃焼生成物は、ガス発生材
料本体の円筒状内面の全長に亙って分散される。その結
果、このガス発生材料体は、その全長に沿って急速に着
火される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の上記及びその他の特徴
は、添付図面を参照しつつ以下の詳細な説明を読むこと
により、本発明の技術分野の当業者に明らかになるであ
ろう。
【0012】本発明の第一の好適な実施例を具体化する
乗物搭乗者用の拘束装置10は、図1及び図2に概略図
で示してある。該拘束装置10は、一般にエアバッグと
称される乗物搭乗者用の膨張可能な拘束具12を備えて
いる。該拘束装置10は、エアバッグ12を膨張させる
ガス源を有するインフレータ14を更に備えている。
【0013】該エアバッグ12及びインフレータ14
は、反動キャニスタ16内に収容されている。該反動キ
ャニスタ16は、乗物の計器盤20のような乗物の搭乗
者室18に隣接する乗物の部品に取り付けられている。
展開扉22が反動キャニスタ16に形成された展開開口
部23の上方を伸長している。該展開扉22は、展開開
口部23を横断して計器盤20の縁部分に続き、エアバ
ッグ12及び反動キャニスタ16を隠して乗物搭乗者室
18から見えないようにする。これらのエアバッグ1
2、インフレータ14、反動キャニスタ16及び展開扉
22は、計器盤20と別個に組み立てられるエアバッグ
モジュール24の構成要素である。
【0014】衝突時に生じるような所定の減速度が乗物
に加わったとき、インフレータ14が作動する。次に、
該インフレータ14は多量のガスを放出し、該ガスがエ
アバッグ12内に流動して、エアバッグ12を格納した
収納状態(図1)から膨張させて膨張状態(図2)にす
る。ガスがエアバッグ12を膨張させ始めると、該ガス
はエアバッグ12を展開扉22に対して外方に押し付け
る。展開扉22の応力弱体部(図示せず)がインフレー
タ14からエアバッグ12内に流動するガスの高圧力に
起因する応力により破断する。ガスがエアバッグ12の
膨張を続けると、該ガスは、図2に示すようにエアバッ
グ12を展開扉22を経て展開開口部23から外方に動
かす。次に、エアバッグ12が乗物搭乗者室18内に伸
長して、計器盤20又は乗物のその他の部品に強くぶつ
からないように乗物搭乗者を拘束する。
【0015】エアバッグ12は、適当なクランプ止め組
立体26により反動キャニスタ16に接続されている。
複数の外気流動口28がインフレータ14とエアバッグ
12との間で反動キャニスタ16を貫通して伸長してい
る。フォイル等のシート30が、幾つかの外気流動口2
8の上方でインフレータ14から伸長する一対のフラッ
プ34を提供する。エアバッグ12の縁部分を備えるこ
とが望ましい追加のフラップ36が、他の外気流動口2
8の上方でクランプ止め組立体26から伸長している。
【0016】図1及び図2に概略図で示すように、イン
フレータ14は、長手方向中心軸線40を有する円筒状
の形状をしており、反動キャニスタ16の二つの対向し
た側壁42、44の間を軸方向に伸長している。図3に
より詳細に示すように、該インフレータ14は、円筒状
ハウジング50を備えている。該ハウジング50は、管
状外壁52と、円形の端部壁54と、円形の閉鎖キャッ
プ56とを備えており、これらの各々はその中心が軸線
40上にある。端部壁54は、外壁52の一端を閉鎖
し、ねじ付きの取り付けスタッド58を支持する。閉鎖
キャップ56は、外壁52の他端に螺入されて、外壁5
2の他端を閉鎖する。閉鎖キャップ56と外壁52との
間にエラストマー性Oリングシール59が受け入れられ
ている。
【0017】ハウジング50は、細長で円筒状の着火性
材料本体60を収容している。また、該ハウジング50
は、管状構造体62も収容している。この管状構造体6
2は、ガス発生材料本体60がその内部に収容される円
筒状の燃焼チャンバ64を画成する。
【0018】図4に拡大して詳細に示すように、該管状
構造体62は、管状の内壁66を有する。該内壁66
は、円筒状の内側面68と、円筒状の外側面70とを備
えている。この内側面68は、ガス発生材料本体60が
内部に収容される円筒状の燃焼チャンバ64を画成す
る。該内壁66は、複数の円筒状内端縁面72を更に備
えており、その内端縁面の各々は、内壁66を貫通して
半径方向に伸長するガス流動口74を画成する。内壁6
6は、開口部74を形成し得るように薄板金属に穿孔す
ることにより、また、円筒管を形成し得るように薄板の
対向する長手方向端縁を共に溶接することにより形成さ
れる。
【0019】管状構造体62は、内壁66の周りを周方
向に伸長する略円筒状フィルタ80を更に備えている。
該フィルタ80は、ワイヤー・メッシュ・スクリーンの
層82、鋼ウール層84、セラミック/ガラスウール層
86を含む略円筒状のフィルタ層を複数、備えている。
これらの層82乃至86は、平坦で可撓性の鋼ウールシ
ート及びセラミック/ガラスウールを平坦で可撓性のワ
イヤー・メッシュ・スクリーンのシートと重なり合う関
係に配置し、また、その重なり合ったシートを内壁66
の周りで巻き付けることにより形成される。
【0020】また、フィルタ80は、任意選択のワイヤ
ー・メッシュ・スクリーンの外層88を備えている。こ
の外層88は、別のワイヤー・メッシュ・スクリーン層
をフィルタ80の層82乃至86の周りで巻き付け、ま
た、その外層88をワイヤー・メッシュ・スクリーンの
隣接層82に溶接することにより形成される。外層88
のワイヤー・メッシュ・スクリーンは、該ワイヤー・メ
ッシュ・スクリーンの下方層82の任意の層に形成され
た開口部よりも大きい開口部を有する。このため、外層
88を形成する相互に織ったスクリーンワイヤーの間の
スペースによってプレナム90が画成される。これと代
替的に、フィルタ80から外層88を、省略してもよ
い。
【0021】図4に更に示すように、ハウジング50の
管状の外壁52は、円筒状内側面94と、円筒状外側面
96と、外壁52を貫通して半径方向に伸長するガス流
動口100を画成する複数の円筒状内端面98とを備え
ている。アルミニウム・フォイルで形成することが望ま
しい破断可能な圧力制御材料のシート102は、内側面
94と常に接触した状態にて外壁52の内側面94の周
りで周方向に伸長している。このため、シート102
は、個々の円形部分104を複数、備えており、その円
形部分の各々は、外壁52に形成されたガス流動口10
0のそれぞれ一つの内端を横断するように伸長してい
る。
【0022】破断可能な圧力制御材料から成るシート1
02は、ハウジング50の外壁52に接着することが望
ましい。管状内壁66及びフィルター80を備える管状
構造体62は、外壁52内に同軸状に受け入れられる。
このように管状構造体62を外壁52内に受け入れたと
き、フィルター80内のワイヤー・メッシュ・スクリー
ンの外層88は、圧力制御材料のシート102に隣接し
た位置にある。
【0023】ガス発生材料本体60は、固体推進薬とし
て公知であるガス発生材料の複数の別個のリング状片1
10により形成される。ガス発生材料の固体推進薬11
0の各々は、円筒状内面112(図3)と、円筒状外面
114とを備えている。これらの固体推進薬110は、
燃焼チャンバ64内に同軸状に受け入れられ、円筒状外
面114は、管状内壁66の円筒状内側面68に隣接し
ている。円筒状内面112は全てその中心が軸線40上
にあり、全て等しい直径を有する。このように、円筒状
内面112は互いに整合されて、中心が軸線40上にあ
るガス発生材料本体60の略連続的な細長の着火面11
6を形成する。一方、着火性表面116は、ガス発生材
料本体60の全長に亙って軸線40に沿って伸長する細
長の円筒状通路120を画成する。
【0024】ガス発生材料本体60を形成するガス発生
材料は、当該技術分野で公知の任意の適当な組成物とす
ることが出来る。当該技術分野において、より着火し易
く、従ってガス発生材料の着火を促進する材料から成る
被覆が施されたガス発生材料本体を提供することも公知
である。しかしながら、本発明によれば、ガス発生材料
本体60の着火性表面116にかかる被覆を施すことは
不要である。故に、ガス発生材料の固体推進薬110の
各々は、それぞれの円筒状内面112にかかる被覆が存
在せず、着火性表面116のそれぞれの部分にかかる被
覆が存在しないようにすることが望ましい。すべての固
体推進薬110、従ってガス発生材料本体60の全体に
かかる被覆が一切存在しないようにすることが最も望ま
しい。
【0025】ガス発生材料の固体推進薬110は、通路
120から半径方向外方に離間した位置にて固体推進薬
110を貫通して軸方向に伸長する追加の通路を画成し
得るよう追加の円筒状内面を備えることが出来る。これ
ら追加の内面により、ガス発生材料本体60の着火可能
な全表面積が増加し、また追加的な通路により、固体推
進薬110間の流体連通の程度が増す。これに応じて、
ガス発生材料本体60の着火性も増進される。固体推進
薬110のかかる追加的な内面は、米国特許第4,81
7,828号に記載された発明に従って構成することが
望ましい。
【0026】固体推進薬110を強固に所定位置に保持
すると共に、また、インフレータ14を組み立てたと
き、固体推進薬110が破損されないように保護するた
め端部壁54とガス発生材料の隣接する固体推進薬11
0との間には、エラストマー性パッド122が配置され
る。ガス発生材料本体60を保護する密閉シールをハウ
ジング50内に設け、また、該密閉シールが当該技術分
野で公知の任意の適当な構造体を備えるようにしてもよ
い。
【0027】図5に拡大して詳細に示すように、閉鎖キ
ャップ56は、軸線40に沿って外方を向いた外側面1
30と、軸線40に沿って内方を向いた内側面132と
を備えている。外側面130は、複数の凹状面部分13
4を備えている。これらの凹状面部分134は、インフ
レータ14を組み立てたとき、閉鎖キャップ56に係合
して該閉鎖キャップ56を管状外壁52内にねじ込む工
具(図示せず)の突出する表面部分と係合し得る設計と
してある。
【0028】閉鎖キャップ56の内側面132は、第一
の凹状面部分138と、第二の凹状面部分140とを備
えている。該第一の凹状面部分138は、軸線40上に
中心がある環状の形状をしている。第二の凹状面部分1
40は、第一の凹状面部分138に開放端を有する仕切
り室142を画成する。当該技術分野で公知の任意の適
当な組成物とすることの出来る自然着火材料片144が
仕切り室142内に収容されている。金属フォイル・テ
ープ146の環状ストリップが第一の凹状面部分138
の周りで周方向に且つ仕切り室142の開放端の上方で
伸長している。金属フォイル・テープ146は、接着剤
のような任意の適当な手段により、第一の凹状面部分1
38に固定されて、仕切り室142の開放端部を閉鎖す
る密閉シールを形成する。
【0029】閉鎖キャップ56は、突出部分150と、
第一の円筒状内面152と、第二の円筒状内面154と
を更に備えており、これら各々の中心が軸線40上にあ
る。突出部分150は、内側面132から軸方向に突出
し、また、第一の円筒状内面152の一部を備えてい
る。該突出部分150の環状端面156は、同様に軸線
40上に中心がある円形の開口部158を画成する。
【0030】閉鎖キャップ56の第一の円筒状内面15
2は、開口部158から閉鎖キャップ56の環状内面1
60まで軸方向に伸長している。このように、環状内面
160と開口部158との間には、円筒状仕切り室16
2が画成される。閉鎖キャップ56の第二の円筒状内面
154は、第一の円筒状内面152の直径よりも小さい
直径を有し、また、環状内面160から外側面130ま
で軸方向に伸長している。
【0031】インフレータ14は、閉鎖キャップ56に
より支持された導火爆管170を更に備えている。該導
火爆管170は、公知の構造をしており、図5に示すよ
うに、仕切り室162内に受け入れられる円筒状の金属
ケーシング172を備えている。該ケーシング172
は、閉鎖キャップ56の開口部158に隣接した破断可
能な前端部分174を備えている。一対の導線176が
閉鎖キャップ56の第二の円筒状内面154により画成
された通路を通ってケーシング172からハウジング5
0の外側まで伸長している。
【0032】ケーシング172は、導線176の間で爆
管170に電流が流れたとき、着火する火工材料を収容
している。ケーシング172内の火工材料が着火する
と、該火工材料は、燃焼生成物を発生させて、この燃焼
生成物がケーシング172の前端部分174を破断さ
せ、ケーシング172から外に出る。エラストマー性O
リング178がケーシング172と閉鎖キャップ56の
第一の円筒状内面152との間に密閉シールを提供す
る。このように、閉鎖キャップ56及びOリング178
は、爆管170を所定位置に支持し、図5に示すよう
に、この位置から燃焼生成物をキャビティ172から、
又開口部158を通って軸線40に沿って左方向から右
方向に放出する。
【0033】また、リテーナ組立体180もハウジング
50内に収容されている。図3及び図5に示すように、
該リテーナ組立体180は、金属製のリテーナリング1
82と、ばね184(概略図で図示)とを備えている。
該リテーナリング182は、閉鎖キャップ56の内側面
132の上方に位置し、また、該リングは、内側面13
2と管状構造体62に接続する環状のエラストマー性密
封リング186との間で半径方向外方に伸長する。該閉
鎖キャップ56は、リテーナリング182を密封リング
186及び管状構造体62に強固に押し付ける。このよ
うに、閉鎖キャップ56は、管状構造体62を別の環状
のエラストマー性密封リング188(図3)に強固に押
し付け、該リング188は、端部壁54に隣接した位置
にあり、また、ハウジング50の他端にてエラストマー
性パッド122を囲繞する。
【0034】ばね184は、リテーナリング182と閉
鎖キャップ56に隣接するガス発生材料の第一の固体推
進薬110との間で軸方向に圧縮される。このように、
ばね184は、ガス発生材料本体60をパッド122
(図3)に強固に押し付け、このパッドは、ハウジング
50の他端にて端部壁54に隣接している。ばね184
は、ガス発生材料の別個の固体推進薬110がハウジン
グ50内でがたつかないように十分、強固にこれらの固
体推進薬を押圧するが、閉鎖キャップ56が図3及び図
5に示した取り付け位置に動き、閉鎖キャップ56がリ
テーナリング182に対して強固に押し付けられたと
き、固体推進薬110の破損を防止する圧縮性クッショ
ンを提供する。該リテーナ組立体180は、1993年
9月29日付けで出願され、TRW・ヴィークル・セー
フティ・システムズ・インコーポレーテッド(Vehi
cle Safety Systems Inc.)に
譲渡された、エアバッグ・インフレータ(Air Ba
g Inflator)という名称の米国特許出願第1
29,455号に記載された発明に従って製造すること
が望ましい。
【0035】また、ハウジング50内には、着火装置組
立体200も配置されている。該着火装置組立体200
は、圧縮した装填ペレット202と、その圧縮した装填
ペレット202が内部に収容されたケーシング204と
を備えている。この圧縮した装填ペレット202は、T
iH2及びKC104の火工混合体で形成することが望ま
しいが、当該技術分野で公知のその他の任意の適当な火
工材料で形成してもよい。また、任意選択による自然着
火性材料片206が圧縮した装填ペレット202と共
に、ケーシング204内に収容されている。上述の自然
着火性材料片144と同様に、この自然着火性材料片2
06は、当該技術分野で公知の任意の適当な組成物でよ
い。
【0036】ケーシング204は、ディスク状の基部壁
208と、カップ状の円筒状本体壁210とを備えてい
る。該本体壁210は、閉端部分212と、基部壁20
8により覆われる開放端とを備えている。該基部壁20
8及び本体壁210は、薄いアルミニウム薄板金属のよ
うな薄いシート材料で形成されて、YAGレーザ溶接の
ような当該技術分野で公知の任意の適当な手段で互いに
固定される。このように、基部壁208と本体壁210
の閉端部分212との間でケーシング202内には、円
筒状の閉鎖チャンバ214が画成される。基部壁208
と本体壁210との隣接面の間には、接着材料(図示せ
ず)を設けて、チャンバ214内の圧縮した装填ペレッ
ト202と自然着火性材料片206とを保護する密閉シ
ールを提供するようにすることが望ましい。
【0037】ガス発生材料の第一の固体推進薬110及
びばね184は、基部壁208を軸線40上に中心があ
る位置に保持する。また、基部壁208とガス発生材料
の第一の固体推進薬110との隣接面の間にも接着材料
を設けることが出来る。ケーシング204の本体壁21
0は、基部壁208からガス発生材料の本体60内の通
路120内まで軸方向に突出する。ケーシング204の
本体壁210の直径、及び同様に、圧縮した装填ペレッ
ト202の直径は、通路120の直径よりも極く僅かだ
け小さく、このため、本体壁210及び圧縮した装填ペ
レット202は、図3及び図5に示すように、通路12
0内に緊密に嵌まる。
【0038】図1及び図2に示すように、インフレータ
14を反動キャニスタ16内に取り付けたとき、爆管1
70は、電気回路220内に含まれる。該電気回路22
0は、乗物のバッテリ及び/又はコンデンサであること
が望ましい電源222と、ノーマル開スイッチ224と
を含む。該スイッチ224は、乗物の減速を感知する減
速センサ226の一部であることが望ましい。該減速セ
ンサ226は、エアバッグ12が膨張して乗物の搭乗者
を保護しようとする乗物の衝突の発生を示す少なくとも
所定の乗物の減速度を感知したときに、スイッチ224
を接続する。
【0039】回路220内のスイッチ224が接続する
と、導線176の間で爆管170に電気が流れる。次
に、この爆管170内の火工材料が着火され、上述のよ
うに、爆管170は、閉鎖キャップ56の開口部158
を通じて燃焼生成物を放出する。この開口部158から
出る燃焼生成物は、着火装置組立体200内のケーシン
グ204の基部壁208に対して動き且つ該基部壁20
8を破断させる。次に、こうした燃焼生成物は、自然着
火性材料片206に対して動き且つ該材料片を着火さ
せ、この材料片は、燃焼生成物を発生させ、この燃焼生
成物は圧縮した装填ペレット202に対して動き且つ該
装填ペレットを着火させる。上述のように、自然着火性
材料片206の採用は、任意選択である。この自然着火
性材料を採用しない場合、圧縮した装填ペレット202
は、ケーシング204内の仕切り室214を充填し、爆
管170から放出される燃焼生成物で直接、着火される
ようにすることが望ましい。。
【0040】圧縮した装填ペレット202が燃焼する
と、このペレットは、燃焼生成物を発生させ、この燃焼
生成物は、軸線40に沿って反対方向に向け圧縮した装
填ペレット202から放出される。図5に示すように、
左方向から右方向に伸長する方向に向けて圧縮した装填
ペレット202から動く燃焼生成物は、ケーシング20
4の閉端壁部分212に対して動き且つ該閉鎖壁を破断
させる。次に、こうした燃焼生成物は、通路120内に
入り、ガス発生材料本体60の着火性表面116に対し
て動き、ガス発生材料本体60の着火性表面116にて
ガス発生材料本体60を着火させる。具体的には、こう
した燃焼生成物は、主として、着火装置組立体200に
最も近いガス発生材料の固体推進薬110の円筒状内面
112に対して動き、また、通路120の長さに沿って
着火装置組立体200から離間されたガス発生材料の他
の固体推進薬110の円筒状内面112に対して漸進的
に少なくなる量にて動く。
【0041】圧縮した装填ペレット202から反対方
向、即ち、図5に見て右方向から左方向に動く燃焼生成
物は、主として、閉鎖キャップ56内の仕切り室162
に入る。更に、こうした燃焼生成物の一部は、小さい空
隙240を通って動き、閉鎖キャップ56の突出部分1
50を囲繞する環状スペース242に入る。仕切り室1
62及びスペース242は、それぞれOリング178及
び密封リング186により密封されているため、仕切り
室162及びスペース242内の燃焼生成物は、仕切り
室162及びスペース242内に封じ込まれる。その結
果、仕切り室162及びスペース242内のガス圧力
は、高圧レベルまで急激に上昇する。このため、装填ペ
レット202の左方向に動く燃焼生成物は、推進力を発
生させ、この推進力は、図5に示すように、左方向から
右方向に圧縮した装填ペレット202に対して軸方向に
作用する。
【0042】仕切り室162は、ペレット202と同心
状であり且つ近接しているため、圧縮した装填ペレット
202に作用する推進力は、主として、仕切り室162
内の燃焼生成物により発生される。故に、燃焼生成物が
スペース242に入るときに通る空隙240の寸法、従
ってスペース242に入る燃焼生成物の量は、最小限と
なり、その結果、仕切り室162内で発生される推進力
は最大となる。
【0043】圧縮した装填ペレット202に作用する推
進力は、図3に矢印で示すように、ペレット202を着
火装置組立体200から通路120を通じて通路120
の他端のパッド122に向けて推進する。このため、ペ
レット202が燃焼している間に、ペレット202は、
ガス発生材料本体60の着火性表面116の長さに沿っ
て移動する。かかるペレット202の移動により、ペレ
ット202から放出し続けられる燃焼生成物は着火性表
面116の全面積に亙って分散される。このため、細長
のガス発生材料本体60はその全長に亙って急速に着火
される。本発明は、着火促進材料による被覆を使用せず
に、圧縮した装填ペレット202から放出された燃焼生
成物により、ガス発生材料の本体60のかかる急速な着
火が直接、行われることを可能にする点が重要である。
【0044】更に、圧縮した装填ペレット202が燃焼
すると、このペレットは、一部、該ペレットを形成する
火工材料の密度により決まる速度で消費される。本発明
の特別な特徴によれば、ペレット202は、ペレット2
02が着火性表面116の長さを横断して燃焼を続ける
のを可能にするのに十分な密度にてそれぞれの火工材料
を無理に充填して、ペレット202の寸法及び形状とす
ることにより形成される。該ペレット202は、火工材
料をケーシング204の基部壁210内に直接、充填す
ることにより形成することが出来るが、別個に形成して
その後に、基部壁210内に挿入することの方が望まし
い。ペレット202の残りの部分が通路120の他端に
てパッド122に達すると、そのペレット部分は、パッ
ド122に強くぶつかることにより破断し、残る火工材
料の燃焼が急速に完了する。
【0045】ガス発生材料の本体60が燃焼したときに
発生されるガスは、管状内壁66に形成されたガス流動
口74(図4)を通って急速に外方に流動する。次に、
このガスは管状内壁66からフィルタ80の層82乃至
88を通って半径方向外方に流れるときに冷却され且つ
ろ過される。このガスは、最初に、破断可能な圧力制御
材料のシート102によりフィルタ80内に封じ込まれ
る。該シート102に対して半径方向外方に作用するガ
スの圧力が所定の高圧レベルに達すると、その圧力によ
り、管状外壁52に形成されたガス流動口100の内端
を横断して伸長する。シート102の円形部分104が
破断し、この円形部分は、その後、ガスは、所定の高圧
レベルにてガス流動口100を通って半径方向外方に流
動する。
【0046】図2に大きい矢印で概略図的に示すよう
に、インフレータ14から半径方向外方に流動するガス
は、反動キャニスタ16によりエアバッグ12に向けら
れる。このガスの流れにより、フラップ34、36に隣
接する反動キャニスタ16内のガス圧力が低下する。こ
の反動キャニスタ16内のガス圧力の低下により、反動
キャニスタ16内の周囲空気が図2に小さい矢印で概略
図的に示すように、周囲空気の流動口28及びフラップ
34、36を通って内方に流動する。この周囲空気は反
動キャニスタ16内のガスと混合し、このガスを冷却さ
せる。また、この周囲空気はエアバッグ12内へのガス
の流量に加わり、それにより、インフレータ14内でガ
ス発生材料本体60により発生されることを要するガス
の量が少なく済むようにする。このように、エアバッグ
12は、乗物搭乗者室18内に膨張して、その乗物の搭
乗者を拘束する。
【0047】本発明の好適な実施例を具体化する乗物搭
乗者用拘束装置300の一部が図6に示してある。該拘
束装置300は、端部キャップ304を有するインフレ
ータ302を備えている。図5及び図6と同一の参照符
号で示すように、インフレータ302の端部キャップ3
04は、上述のインフレータ14の端部キャップ56の
対応する部分と略同一の部分を備えている。端部キャッ
プ304のかかる部分には、突出部分150と、円形の
開口部158と、仕切り室162を画成する円筒状内面
152とが含まれる。しかしながら、インフレータ30
2は、爆管170及び着火装置組立体200(図5)の
ような爆管及び着火装置組立体を備えない点で、インフ
レータ14と異なる。インフレータ302は、爆管17
0及び着火装置組立体200の双方の代替物である代替
的な着火装置組立体310を備えている。
【0048】この代替的な着火装置組立体310は、円
筒状の金属製本体312を備えている。該金属製本体3
12は、閉鎖キャップ304の仕切り室162内に緊密
に受け入れられる。エラストマー性Oリング314は、
該金属製本体312と閉鎖キャップ304の円筒状内面
152との間に密閉シールを提供する。金属製本体31
2は、閉鎖キャップ304の軸線40上に中心がある円
形の内面316を備えている。また、金属製本体312
は、円形の内面316の一側部に円筒状仕切り室318
を有し、また、円筒状内面316の反対側部に一対の円
筒状通路320、322を有する。第一の絶縁体326
内の第一の電気導線324が金属製本体312の第一の
通路320内に伸長している。第二の絶縁体330内の
第二の電気導線328は金属製本体312内の第二の通
路322内に伸長している。
【0049】管状の金属製ケーシング340は、本体3
12内の仕切り室318内に緊密に受け入れられてい
る。該管状の金属製ケーシング340は、閉鎖キャップ
304に形成された円形の開口部158に隣接する円形
の外端壁342を備えている。また、該ケーシング34
0は、本体312の円形の内面316に接続する環状の
内端面344を備えている。周方向に伸長する溶接部3
46が、ケーシング340の環状の内端面344と本体
312の円形の内面316との接続部にてケーシング3
40を本体312に固定する。
【0050】円筒状の金属製ヘッダー350がケーシン
グ340内に緊密に受け入れられている。該ヘッダー3
50は、本体312の円形の内面316に隣接する円形
の内端面352を備えている。また、該ヘッダー350
は、円筒状仕切り室354を備えている。ヘッダー35
0内の仕切り室354は、ケーシング340の外端壁3
44に向けて軸方向外方を向いた開放端部356を備え
ている。火工材料本体358がヘッダー350の仕切り
室354内に収容されている。本発明の第一の実施例に
関して上述した爆管170に収容された火工材料と同様
に、本体358を形成する火工材料は当該技術分野で公
知の任意の適当な組成物を含むことが出来る。
【0051】円形の内端面352から仕切り室354ま
でヘッダー350を通って伸長する通路内には、ガラス
管360が受け入れられている。第一の導線324が本
体312内の第一の通路320内の第一の絶縁体326
から外方に伸長し、また、ガラス管360を通ってヘッ
ダー350内の仕切り室354まで更に伸長している。
仕切り室354内の架橋導線362が第一の導線324
の端部からヘッダー350の表面366まで伸長してい
る。該架橋導線362は、その全長に沿って火工材料本
体358と接触して伸長することが望ましい。セラミッ
ク性遮蔽体370が架橋導線362の両端の間で架橋導
線362をヘッダー350から離間させている。第二の
導線328は、本体312内の第二の通路322内で第
二の絶縁体330から外方に伸長し、溶接部372によ
りヘッダー350の円形の内端面352に固定されてい
る。このように、電流路は、架橋導線362及びヘッダ
ー350を通って第一の導線324から第二の導線32
8まで伸長する。
【0052】代替的な着火装置組立体310は、圧縮し
た装填ペレット380を更に含む。本発明の第一の実施
例に関して上述した圧縮した装填ペレット202と同様
に、圧縮した装填ペレット380は、TiH2、KCL
4の火工混合体で形成することが望ましいが、これと
代替的に、当該技術分野で公知のその他の適当な任意の
火工材料で形成してもよい。また、圧縮した装填ペレッ
ト380は、所望の時間、燃焼し且つ燃焼生成物を放出
するような密度を有する。図6に示すように、圧縮した
装填ペレット380は、ヘッダー350と、ケーシング
340の外端壁342との間でケーシング340内に収
容されている。圧縮した装填ペレット380は、火工材
料をケーシング340内に直接、充填することで形成す
ることが出来るが、別個に形成してその後にケーシング
340内に挿入する方が望ましい。
【0053】インフレータ302は、インフレータ14
に関して上述したのと同一の方法で所定の程度の乗物の
減速度が生じたときに作動される。次に、電流が第一の
導線324と第二の導線328との間に流れて、架橋導
線362に沿って代替的な着火装置組立体310を通じ
て案内される。次に、架橋導線362は、その全長に沿
って抵抗により加熱され、その結果、火工材料本体35
8が着火される。次に、火工材料本体358は、燃焼生
成物を発生し且つ放出し、この燃焼生成物は、圧縮した
装填ペレット380に対して動いてペレット380を着
火させる。
【0054】圧縮した装填ペレット380が燃焼する
と、該装填ペレットは、燃焼生成物を発生し、この燃焼
生成物は、ペレット380から軸線40に沿って反対方
向に放出される。図6に示すように左方向から右方向に
軸方向に伸長する方向に向けてペレット380から移動
する燃焼生成物は、ケーシング340の外端壁342に
対して動き且つ該外端壁を破断させる。ペレット380
から反対方向、即ち、図6に見て右方向から左方向に軸
方向に移動する燃焼生成物は、ケーシング340内に封
じ込まれる。こうした燃焼生成物は、推進力を発生さ
せ、この推進力は、左方向から右方向にペレット380
に対して軸方向に作用する。ペレット380に作用する
推進力は、ケーシング340から破損した外端壁342
を経て、閉鎖キャップ304の開口部158を通じ、軸
線40に沿って閉鎖キャップ304から離れる方向にペ
レット380を推進する。このように、圧縮された装填
ペレット380は、軸線40に沿って推進され、上述の
ガス発生材料本体60と同様のガス発生材料本体の着火
性表面部分上でその燃焼生成物を分散させる。
【0055】本発明の上記の説明から、当業者は、その
改良、変更及び応用例が認識されよう。当業者の技術に
属するかかる改良、変更及び応用例は、特許請求の範囲
に包含することを意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例を具体化する乗物搭乗者
用拘束装置の概略図である。
【図2】図1の拘束装置が作動状態にあるときを示す概
略図である。
【図3】図1の拘束装置の部品の断面図である。
【図4】図3に示した部品の拡大断面図である。
【図5】図3に示した部品の拡大断面図である。
【図6】本発明の第二の好適な実施例を具体化する乗物
搭乗者用拘束装置の部分断面図である。
【符号の説明】
10 拘束装置 12 エアバッグ 14 インフレータ 16 反動キャニス
タ 18 搭乗者室 20 計器盤 22 展開扉 23 展開開口部 24 エアバッグモジュール 26 クランプ止め
組立体 28 周囲空気流動口 30 シート 34 一対のフラップ 36 追加のフラッ
プ 40 軸線 42、44 側壁 50 円筒状ハウジング 52 管状外壁 54 円形の端部壁 56 円形の閉鎖キ
ャップ 58 スタッド 59 エラストマー
性Oリングシール 60 円筒状本体 62 管状構造体 64 燃焼チャンバ 66 管状の内壁 68 円筒状の内側面 70 円筒状の外側
面 72 円筒状内端縁面 74 ガス流動口 80 円筒状フィルタ 82 ワイヤー・メッシュ・スクリーンの下方層 84 鋼ウール層 86 セラミック/
ガラスウール層 88 ワイヤー・メッシュ・スクリーンの外層 90 プレナム 94 円筒状内側面 96 円筒状外側面 98 円筒状内端面 100 ガス流動口 102 シート 110 リング状片 112 円筒状内面 114 円筒状外面 116 着火性表面 120 通路 122 エラストマ
ー性パッド 130 外側面 132 内側面 134 凹状面部分 138 第一の凹状
面部分 140 第二の凹状面部分 142 仕切り室 144 自然着火性材料 146 金属フォイ
ル・シート 150 閉鎖キャップの突出部分 152 第一の円筒
状内面 154 第二の円筒状内面 156 環状端面 158 円形の開口部 160 環状内面 162 仕切り室 170 導火爆管 172 円筒状の金属ケーシング 174 破断可能な
前端部分 176 導線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ポンジェット・ピー・ウィパスラモントン アメリカ合衆国ミシガン州48207,ロチェ スター,エルム・ストリート 311 (72)発明者 テレンス・ジェイ・コールタス アメリカ合衆国カリフォルニア州91351, キャニオン・カントリー,スタンウェイ・ ストリート 19756 (72)発明者 ラリー・イー・シスニー アメリカ合衆国ミシガン州48444,イムレ イ・シティ,メットカーフ 694

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着火したときに、乗物搭乗者用の膨張可
    能な拘束具を膨張させる、着火性表面部分を有する、着
    火性ガス発生材料本体を着火させる方法にして、 着火したときに、燃焼生成物を放出する火工材料本体を
    着火させる段階と、 前記燃焼生成物をガス発生材料本体の着火性表面部分の
    上方で分散させることにより、ガス発生材料本体を着火
    させる段階とを備え、 前記火工材料本体が燃焼しているとき、前記火工材料本
    体を第一の位置から第二の位置まで移動させることによ
    り、前記燃焼生成物が分散され、前記第一及び第二の位
    置が、ガス発生材料本体の着火性表面部分を横断して互
    いに離間されるようにしたことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の着火方法にして、前記
    ガス発生材料本体が、細長の円筒状の形状であり、前記
    燃焼生成物により直接、着火されることを特徴とする着
    火方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の着火方法にして、前記
    火工材料本体を動かす前記段階が、前記燃焼生成物が前
    記火工材料本体を動かす推進力を発生させ得るよう、前
    記燃焼生成物を封じ込める段階を備えることを特徴とす
    る着火方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の着火方法にして、前記
    火工材料本体が、前記第一の位置から前記第二の位置ま
    で伸長する所定の移動経路に沿って動かされることを特
    徴とする着火方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の着火方法にして、前記
    火工材料本体が、前記第一の位置から前記第二の位置ま
    で伸長する直線に沿って動かされることを特徴とする着
    火方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の着火方法にして、前記
    ガス発生材料本体の前記着火性表面部分が細長の形状で
    あり、前記火工材料本体が、前記ガス発生材料本体の着
    火性表面部分の全長に沿って動かされることを特徴とす
    る着火方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の着火方法にして、前記
    ガス発生材料本体の着火性表面部分が、長手方向中心軸
    線を有する円筒状通路を画成し、前記火工材料本体が、
    前記軸線に沿って前記通路内を移動されることを特徴と
    する着火方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の着火方法にして、前記
    火工材料本体が前記通路の全長に沿って動かされること
    を特徴とする着火方法。
  9. 【請求項9】 着火したときに、乗物搭乗者用の膨張可
    能な拘束具を膨張させる、着火性表面部分を有する、着
    火性ガス発生材料本体を着火させる装置にして、 着火したときに、燃焼生成物を放出する火工材料本体
    と、 前記火工材料本体を着火させ且つ前記燃焼生成物をガス
    発生材料本体の着火性表面部分の上方で分散させること
    により、該ガス発生材料本体を着火させる着火装置手段
    とを備え、 前記着火装置手段が、前記火工材料本体が燃焼している
    とき、前記火工材料本体を第一の位置から第二の位置ま
    で移動させることにより、前記燃焼生成物を分散させ、
    前記第一及び第二の位置が、前記ガス発生材料本体の着
    火性表面部分を横断して互いに離間されていることを特
    徴とする着火装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の着火装置にして、前
    記着火装置手段が、前記燃焼生成物が前記火工材料本体
    を動かす推進力を発生させ得るよう、該燃焼生成物を封
    じ込める手段を備えることを特徴とする着火装置。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載の着火装置にして、前
    記着火装置手段が、前記第一の位置から前記第二の位置
    まで伸長する所定の移動経路に沿って前記火工材料本体
    を動かすことを特徴とする着火装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の着火装置にして、
    前記所定の移動経路が前記第一の位置から前記第二の位
    置まで直線に沿って伸長することを特徴とする着火装
    置。
  13. 【請求項13】 請求項9に記載の着火装置にして、前
    記火工材料本体が、第一の火工材料本体であり、前記着
    火装置手段が、第二の火工材料本体を収容するケーシン
    グを有する着火装置であって、前記第二の火工材料本体
    を着火する手段を有する前記着火装置を備え、前記第二
    の火工材料本体が着火されたとき、燃焼生成物を放出
    し、該燃焼生成物が前記ケーシングから外に出て、前記
    第一の火工材料本体に対して動いて、前記第一の火工材
    料本体を着火させるようにしたことを特徴とする着火装
    置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の着火装置にして、
    前記第二の火工材料本体が収容される前記ケーシングと
    別個のケーシング内に前記第一の火工材料本体が収容さ
    れることを特徴とする着火装置。
  15. 【請求項15】 請求項9に記載の着火装置にして、前
    記火工材料本体が第一の火工材料本体であり、前記着火
    装置手段が、第二の火工材料本体と、前記第一及び第二
    の火工材料本体を収容するケーシングとを備え、前記第
    二の火工材料本体が、着火されたとき、燃焼生成物を放
    出し、該燃焼生成物が前記第一の火工材料本体に対して
    動いて、前記第一の火工材料本体を着火させ、前記第一
    の火工材料により放出された前記燃焼生成物が前記ケー
    シングを破断させ且つ前記ケーシングから外に出るよう
    にしたことを特徴とする着火装置。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の着火装置にして、
    前記着火装置手段が、前記第一の火工材料本体により放
    出された前記燃焼生成物を封じ込め、前記第一の火工材
    料本体により放出された前記燃焼生成物が、前記第一の
    火工材料本体を前記ケーシングから外方に推進する推進
    力を発生させるようにする手段を備えることを特徴とす
    る着火装置。
  17. 【請求項17】 乗物搭乗者用の膨張可能な拘束具を膨
    張させる装置にして、 着火されたときに、乗物搭乗者用の膨張可能な拘束具を
    膨張させる、着火性表面部分を有する、着火性ガス発生
    材料本体と、 着火されたときに、燃焼生成物を放出する火工材料本体
    と、 前記火工材料本体を着火し且つ該火工材料本体が燃焼し
    ているとき、前記火工材料本体を第一の位置から第二の
    位置まで動かす手段とを備え、前記第一及び第二の位置
    が、前記ガス発生材料本体の前記着火性表面部分を横断
    して互いに離間されることを特徴とする着火装置。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の着火装置にして、
    前記ガス発生材料本体が細長の円筒状の形状であり、前
    記ガス発生材料本体の前記着火性表面部分に着火促進材
    料で形成された被覆が存在しないようにしたことを特徴
    とする着火装置。
  19. 【請求項19】 請求項17に記載の着火装置にして、
    前記火工材料本体を動かす前記手段が、前記燃焼生成物
    が前記火工材料本体を動かす推進力を発生させ得るよ
    う、前記燃焼生成物を封じ込める手段を備えることを特
    徴とする着火装置。
  20. 【請求項20】 請求項17に記載の着火装置にして、
    前記火工材料本体を動かす前記手段が、前記第一の位置
    から前記第二の位置まで伸長する所定の移動経路に沿っ
    て前記火工材料本体を動かすことを特徴とする着火装
    置。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載の着火装置にして、
    前記所定の移動経路が、前記第一の位置から前記第二の
    位置まで直線に沿って伸長することを特徴とする着火装
    置。
  22. 【請求項22】 請求項17に記載の着火装置にして、
    前記ガス発生材料本体の前記着火性表面部分が、長手方
    向に対向した第一及び第二の端部を有する細長の形状で
    あり、前記第一の位置が前記第一の端部に隣接し、前記
    第二の位置が前記第二の端部に隣接することを特徴とす
    る着火装置。
  23. 【請求項23】 請求項17に記載の着火装置にして、
    前記ガス発生材料本体の前記着火性表面が、長手方向中
    心軸線を有する円筒状通路を画成し、前記所定の移動経
    路が、該中心軸線に沿って前記円筒状通路内を伸長する
    ことを特徴とする着火装置。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載の着火装置にして、
    前記ガス発生材料本体が別個のガス材料片を複数、備
    え、該ガス発生材料片の各々が、前記円筒状通路のそれ
    ぞれの部分を画成する円筒状内面を備えることを特徴と
    する着火装置。
  25. 【請求項25】 請求項24に記載の着火装置にして、
    少なくとも複数の前記ガス発生材料片に、着火促進材料
    で形成された被覆が存在しないことを特徴とする着火装
    置。
  26. 【請求項26】 請求項17に記載の着火装置にして、
    前記火工材料本体が第一の火工材料本体であり、前記着
    火装置手段が、第二の火工材料本体を収容するケーシン
    グと、該第二の火工材料本体を着火する手段とを有する
    前記着火装置であり、該第二の着火材料本体が、着火さ
    れたときに、燃焼生成物を放出し、該燃焼生成物が前記
    ケーシングから外に出て且つ前記第一の火工材料に対し
    て動いて、前記第一の火工材料本体を着火させることを
    特徴とする着火装置。
  27. 【請求項27】 請求項26に記載の着火装置にして、
    前記第二の火工材料本体が収容される前記ケーシングと
    別個のケーシング内に前記第一の火工材料本体が収容さ
    れることを特徴とする着火装置。
  28. 【請求項28】 請求項17に記載の着火装置にして、
    前記火工材料本体が第一の火工材料本体であり、前記着
    火装置手段が、第二の火工材料本体と、前記第一及び第
    二の火工材料本体を収容するケーシングとを備え、前記
    第二の火工材料本体が、着火されたときに、燃焼生成物
    を放出し、該燃焼生成物が前記第一の火工材料本体に対
    して動いて、前記第一の火工材料本体を着火し、前記第
    一の火工材料本体により放出された前記生成物が、前記
    ケーシングを破断させ且つ該ケーシングから外に出るこ
    とを特徴とする着火装置。
  29. 【請求項29】 請求項28に記載の着火装置にして、
    前記着火装置手段が、前記第一の火工材料本体により放
    出された前記燃焼生成物が前記第一の火工材料本体を前
    記ケーシングから外方に推進させる推進力を発生させ得
    るよう、前記第一の火工材料本体により放出された前記
    燃焼生成物を封じ込める手段を備えることを特徴とする
    着火装置。
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