JPH09219515A - 半導体基板とその製造方法および半導体装置とその製造方法 - Google Patents

半導体基板とその製造方法および半導体装置とその製造方法

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JPH09219515A
JPH09219515A JP2503396A JP2503396A JPH09219515A JP H09219515 A JPH09219515 A JP H09219515A JP 2503396 A JP2503396 A JP 2503396A JP 2503396 A JP2503396 A JP 2503396A JP H09219515 A JPH09219515 A JP H09219515A
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JP
Japan
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substrate
refractory metal
layer
diffusion layer
film
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JP2503396A
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English (en)
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Takashi Nagano
隆史 永野
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

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  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 浅くかつ低抵抗の拡散層を有し、しかも接合
リーク電流の増大が防止された半導体装置を製造できる
ようにすること。 【解決手段】 半導体装置を構成する半導体基板1を、
シリコン系材料からなる基板2の内部に、埋め込み高融
点金属シリサイド層3が形成されてなるものとする。ま
た、このような半導体基板1を用い、基板2の表層側に
拡散層を形成し、拡散層の表層側に高融点金属シリサイ
ド膜を形成し、基板2の内部の拡散層の直下に上記埋め
込み高融点金属シリサイド層3を形成して半導体装置を
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体基板とそ
の製造方法および半導体装置とその製造方法に関し、例
えばMOS型電界効果トランジスタの構成基板として好
適な半導体基板とその製造方法、およびMOS型電界効
果トランジスタに好適な半導体装置とその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の一つであるMOS型電界効
果トランジスタ(以下、MOSFETと記す)は、半導
体装置製造におけるいわゆるスケーリング法則にしたが
って微細化されてきたが、技術的に困難が生じている。
例えば、MOSFETのソース拡散層,ドレイン拡散層
(以下、ソース/ドレイン拡散層と記す)を浅い拡散層
で形成することと、当該ソース/ドレイン拡散層の抵抗
値を下げることとを両立することが困難になっている。
微細化するにつれて顕著になるショートチャンネル効果
を抑制するには、ソース/ドレイン拡散層を浅く形成す
ることが効果的であるが、その場合には、ソース/ドレ
イン拡散層の抵抗値が高くなってしまい、MOSFET
の電流駆動能力が低下してしまうからである。
【0003】上記問題を解決する方法として、例えばソ
ース/ドレイン拡散層を形成するためのイオン注入工程
を行った後、エキシマレーザ光を基板に照射して加熱す
るといった、エキシマレーザアニール処理を行う方法が
提案されている。エキシマレーザ光を基板に照射する
と、基板の極表層だけが短時間に加熱されるため、エキ
シマレーザアニール処理は、浅い接合を形成するのに適
している。さらにエキシマレーザアヒール処理は高温ア
ニール処理のため、RTA(Rapid Thermal Annealing)
に比較して、ソース/ドレイン拡散層の結晶性が優れた
ものになる。したがって、ソース/ドレイン拡散層は従
来よりも低抵抗な拡散層に形成される。しかしながら、
接合深さと抵抗値とが相反する関係にあるため、上記エ
キシマレーザアニール処理を行ってもソース/ドレイン
拡散層の低抵抗化には限界がある。
【0004】ソース/ドレイン拡散層の低抵抗化を図る
方法として、ソース/ドレイン拡散層の表層に例えばチ
タンのような高融点金属のシリサイド層、例えばチタン
チリサイド(TiSi2 )等を形成する、いわゆるサリ
サイドプロセスが、「IEEE TRANSACTIONS ON ERECTRON
DEVICE.Vol.38,NO.2, FEBRUARY 1991 Chin-Yuan Lu,Jan
mye James Sung,Ruichen Liu,Nun-Sian Tsai, Ranbir S
ingh,Steaven J.Hillenius and Howard C.Kirsch p.246
-253 」に開示されている。この方法では、ソース/ド
レイン拡散層上に形成した高融点金属膜と、基板のシリ
コンとを、熱処理によってシリサイド化反応させて、ソ
ース/ドレイン拡散層の表層側に低抵抗の高融点金属シ
リサイド膜を形成することにより、ソース/ドレイン拡
散層の抵抗値の低減を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記サ
リサイドプロセスを用いた半導体装置の製造方法では、
高融点金属シリサイド膜と基板とのリークを防ぐ必要が
あるためにソース/ドレイン拡散層を浅く形成すること
ができない。ソース/ドレイン拡散層を浅くした場合に
は、例えばシリサイド化反応のための熱処理によって、
基板内部のソース/ドレイン拡散層の直下に形成される
空乏層まで、ソース/ドレイン拡散層上に形成された高
融点金属膜から金属が拡散してしまう。その結果、高融
点金属シリサイド膜がソース/ドレイン拡散層の拡散層
の下方へと突き抜けて形成されて、接合リーク電流が増
大してしまうのである。
【0006】上記のように、この方法ではソース/ドレ
イン拡散層の低抵抗化を実現できるが、リークの問題が
生じる。この問題を解決するには、熱処理の際、高融点
金属シリサイド膜がソース/ドレイン拡散層を突き抜け
ない程度にソース/ドレイン拡散層の深さを深くしなけ
ればならず、このことはソース/ドレイン拡散層を浅く
形成しようとする流れに逆行する形となる。よって、浅
くかつ低抵抗の拡散層を有し、しかも接合リーク電流の
増大が防止された半導体装置の開発が期待されている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る半
導体基板は、シリコン系材料からなる基板の内部に、埋
め込み高融点金属シリサイド層が形成されてなるものと
した。
【0008】請求項2の発明に係る半導体基板の製造方
法は、シリコン系材料からなる基板の内部に高融点金属
を導入し、その後、熱処理によって、基板と基板に導入
した高融点金属とをシリサイド化反応させて埋め込み高
融点金属シリサイド層を形成することを上記課題の解決
手段とした。
【0009】請求項4の発明に係る半導体装置は、シリ
コン系材料からなる基板の表層側に拡散層が形成され、
拡散層の表層側に高融点金属シリサイド膜が形成されて
なるものにおいて、上記基板の内部の、少なくとも拡散
層の直下位置に、埋め込み高融点金属シリサイド層が形
成されているものとした。
【0010】請求項5の発明に係る半導体装置の製造方
法は、シリコン系材料からなる基板の表層側に拡散層を
形成し、拡散層の表層側に高融点金属シリサイド膜を形
成する方法において、まず基板の内部に高融点金属を導
入し、次いで基板の高融点金属が導入された位置よりも
表層側に、拡散層を形成するための不純物を導入する。
次いで熱処理によって、基板と基板に導入した高融点金
属とをシリサイド化反応させて埋め込み高融点金属シリ
サイド層を形成するとともに、基板に導入した不純物を
活性化させて上記拡散層を形成する。続いて、基板表面
に高融点金属膜を成膜し、その後、熱処理によって、基
板と基板表面に成膜された高融点金属膜とをシリサイド
化反応させて上記高融点金属シリサイド膜を形成する。
そしてこの工程にてシリサイド化反応しなかった高融点
金属膜を除去することを上記課題の解決手段とした。
【0011】請求項6の発明に係る半導体装置の製造方
法は、シリコン系材料からなる基板の表層側に拡散層を
形成し、拡散層の表層側に高融点金属シリサイド膜を形
成する方法において、まず基板の内部に高融点金属を導
入し、次いで基板表面に高融点金属膜を成膜する。続い
て基板の高融点金属が導入された位置よりも表層側に、
拡散層を形成するための不純物を導入する。その後、熱
処理によって、基板と基板に導入した高融点金属とをシ
リサイド化反応させて埋め込み高融点金属シリサイド層
を形成するとともに、基板と基板表面に成膜した高融点
金属膜とをシリサイド化反応させて上記高融点金属シリ
サイド膜を形成し、かつ基板に導入した不純物を活性化
させて拡散層を形成する。そして、この工程にてシリサ
イド化反応しなかった高融点金属膜を除去することを上
記課題の解決手段とした。
【0012】一般に、高融点金属シリサイドは、熱処理
に際して凝集効果を示すことが知られている。請求項1
の発明に係る半導体基板では、基板の内部に埋め込み高
融点金属シリサイド層が形成されているため、半導体基
板を用いて半導体装置を製造する場合における熱処理に
際して、埋め込み高融点金属シリサイド層が基板の内部
の欠陥をゲッタリングする、いわゆるゲッタリング層に
なる。
【0013】請求項2の発明に係る半導体基板の製造方
法では、熱処理によって、埋め込み高融点金属シリサイ
ド層が形成されると同時に、形成された埋め込み高融点
金属シリサイド層の凝集効果によって、基板の内部の欠
陥がゲッタリングされる。よって、この方法を半導体装
置の製造プロセスに組み込んで、半導体基板の製造に係
る熱処理と半導体装置の製造に係る熱処理とを兼ねて行
えば、この熱処理によって基板内部に生じる欠陥が、同
時に形成される埋め込み高融点金属シリサイド層によっ
てゲッタリングされる。
【0014】請求項4の発明に係る半導体装置では、基
板の内部でかつ少なくとも拡散層の直下位置に、ゲッタ
リング層となる埋め込み高融点金属シリサイド層が形成
されている。よって、拡散層の表層側に高融点金属シリ
サイド膜を形成するための熱処理に際し、高融点金属シ
リサイド膜の形成材料である高融点金属膜の高融点金属
原子が、拡散層と基板との間に形成される空乏層内に拡
散してトラップ中心を形成するといった欠陥等が、上記
埋め込み高融点金属シリサイド層によってゲッタリング
されるので、拡散層が浅く形成されていても、接合リー
ク電流の増大が抑えられたものとなる。
【0015】請求項5の発明に係る半導体装置の製造方
法では、基板の内部でかつ拡散層の直下位置に埋め込み
高融点金属シリサイド層を形成した後、拡散層の表層側
に高融点金属シリサイド膜を形成しているので、高融点
金属シリサイド膜を形成するための熱処理時に、拡散層
と基板との間の空乏層内に生じた欠陥が、埋め込み高融
点金属シリサイド層によってゲッタリングされる。
【0016】請求項6の発明に係る半導体装置の製造方
法では、熱処理によって、高融点金属金属シリサイド膜
の形成と拡散層の形成と同時に、基板の内部でかつ拡散
層の直下位置に、ゲッタリング層となる埋め込み高融点
金属シリサイド層を形成しているため、この熱処理時
に、拡散層とウエル基板との間の空乏層内に欠陥が生じ
ても、同時に形成される埋め込み高融点金属シリサイド
層によって生じた欠陥がゲッタリングされる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る半導体基板と
その製造方法および半導体装置と製造方法の実施の形態
を図面に基づいて説明する。図1は本発明の第1実施形
態を示す断面図であり、請求項1の発明に係る半導体基
板の一例を示したものである。図1に示すように、この
半導体基板1は、シリコン系材料からなる基板、例えば
シリコン基板(以下、基板と略記する)2の内部に、埋
め込み高融点金属シリサイド層(以下、埋め込みシリサ
イド層と略記する)3が形成されて構成されている。埋
め込みシリサイド層3を構成する高融点金属シリサイド
としては、例えばチタンシリサイド、コバルトシリサイ
ド、プラチナシリサイド、ニッケルシリサイド、モリブ
デンシリサイド等が挙げられる。
【0018】このように構成された半導体基板1は、後
述の第2実施形態で示す方法、すなわち基板1に高融点
金属を導入した後、熱処理する方法や、SOI(Silico
n onInsulator) 技術、エピタキシャル技術等を用いる
ことによって形成することができる。
【0019】一般に、高融点金属シリサイドは、熱処理
に際して凝集効果を示すことが知られている。上記の半
導体基板1では、基板2の内部に高融点金属シリサイド
からなる埋め込みシリサイド層3が形成されているの
で、半導体基板1を用いて半導体装置を製造する場合
に、その製造に際して行う熱処理で、埋め込みシリサイ
ド層3が基板2の内部の欠陥をゲッタリングする、いわ
ゆるゲッタリング層になる。よって、例えば半導体基板
1を用い、基板2の埋め込みシリサイド層3よりも表層
側に拡散層を形成し、この拡散層上に高融点金属シリサ
イド膜を形成して半導体装置を製造する場合には、拡散
層と基板2との間に形成される空乏層内に生じる欠陥
を、埋め込みシリサイド層3によってゲッタリングする
ことができる。
【0020】特に、基板2とその表面に形成した高融点
金属膜とのシリサイド化反応により高融点金属シリサイ
ド膜を形成する場合の熱処理では、高融点金属膜の金属
原子が空乏層内に混入してトラップ中心を形成すること
による欠陥を、埋め込みシリサイド層3によってゲッタ
リングすることができる。したがって、上記半導体基板
1を用いれば、浅く形成した拡散層の表層側に高融点金
属シリサイド膜を形成し、拡散層の低抵抗化を図る場合
に問題となる、リーク電流の増大を回避できるので、微
細な半導体装置を製造することが可能となる。
【0021】次に本発明の第2実施形態として、請求項
2および請求項3の発明に係る半導体基板の製造方法の
一例を図2を用いて説明する。ここでは、第1実施形態
の半導体装置1を製造する場合に適用した例を述べる。
半導体基板1を製造するに際しては、まず図2(a)に
示すように、例えばイオン注入法によって、基板2の内
部に高融点金属4を導入する。高融点金属4としては、
例えばチタン、コバルト、ニッケル、プラチナ、モリブ
デン等が用いられる。次いで熱処理によって、基板2の
シリコンとこの基板2に導入した高融点金属4とをシリ
サイド化反応させて、図2(b)に示すように基板2の
内部に埋め込みシリサイド層3を形成し、半導体基板1
を得る。
【0022】この製造方法では、熱処理によって、埋め
込みシリサイド層3が形成されると同時に、形成された
埋め込みシリサイド層3に、基板2の内部の欠陥がゲッ
タリングされる。よって、この方法を半導体装置の製造
プロセスに組み込んで、半導体基板1の製造に係る熱処
理と半導体装置の製造に係る熱処理とを兼ねて行えば、
熱処理によって基板2内部に生じる欠陥を、同時に形成
される埋め込みシリサイド層3によってゲッタリングす
ることができる。
【0023】例えば基板2に高融点金属4を導入した後
に、その導入位置よりも基板2の表層側に、拡散層を形
成するための不純物を導入し、かつ基板2の表面に高融
点金属膜を形成し、その後熱処理を行えば、基板2の内
部に埋め込みシリサイド層3と拡散層とを形成でき、ま
た基板2上に高融点金属シリサイド膜を形成できると同
時に、拡散層と基板2との間の空乏層内に生じる欠陥
を、埋め込みシリサイド層3によってゲッタリングする
ことができる。
【0024】またこの場合、基板2の内部に導入する高
融点金属4および基板2の表面に形成する高融点金属膜
の材料として、シリサイド化反応温度が400℃〜90
0℃の範囲にあるチタン、コバルト、ニッケル、プラチ
ナ、モリブデン等の高融点金属材料を用いるので、半導
体装置の製造プロセスと良く整合のとれたシリサイドプ
ロセスを行うことができる。またこの第2実施形態で
は、高融点金属4の導入にイオン注入法を用いているた
め、基板2の所定の深さ位置に埋め込みシリサイド層3
を容易に形成することができる。さらに第2実施形態
は、従来の半導体装置の製造ラインを用いて実施可能で
ある。
【0025】したがって、この方法を用いれば、浅く形
成した低抵抗の拡散層を有し、かつ接合リーク電流の増
大が防止された半導体装置を容易に、しかもコストを大
幅に上昇させることなく製造することが可能になる。な
お、第2実施形態では、基板への高融点金属の導入にイ
オン注入法を用いたが、この方法に限定されない。
【0026】次に、本発明の第3実施形態として、請求
項4の発明に係る半導体装置の一例を図3を用いて説明
する。ここでは、この発明をMOSFETに適用した例
を述べる。なお、図において上記実施形態と同一の形成
要素には同一の符号を付して説明を省略する。この半導
体装置10は、基板2に素子分離絶縁膜11が形成さ
れ、素子分離絶縁膜11で囲まれた領域に、N型または
P型のウエル2aが形成されている。また基板2のこの
ウエル2a内には、ウエル2aとウエル2a以外の領域
との接合部分より基板2の表層よりに、埋め込みシリサ
イド層3が形成されている。
【0027】基板11表面には、ゲート絶縁膜12を介
してゲート13が形成されている。ゲート13は、例え
ばゲート絶縁膜12上に積層されたP型またはN型のポ
リシリコン膜13aと、この上層に形成されたタングス
テンシリサイド膜13bとの積層体からなる。なお、図
3には、後の工程でセルフアラインコンタクト(SA
C)技術を用いることができるように、ゲート13上に
オフセット酸化膜14を成膜した場合を示してある。ま
たゲート13の側壁には、サイドウォール絶縁膜15が
形成されている。
【0028】上記ゲート13の両側位置で、かつ基板2
の表層側には、ソース/ドレイン拡散層16およびLD
D領域17が形成されている。したがって、埋め込みシ
リサイド層3は、基板2の内部において、ソース/ドレ
イン拡散層16およびLDD領域17よりも下方に形成
された状態になっている。そして、ソース/ドレイン拡
散層16の表層側にはそれぞれ、低抵抗な相からなる高
融点金属シリサイド膜18が形成されて、MOSFET
からなる半導体装置10が構成されている。高融点金属
シリサイド膜18は、埋め込みシリサイド層3と同様、
例えばチタンシリサイド、コバルトシリサイド、プラチ
ナシリサイド、ニッケルシリサイド、モリブデンシリサ
イド等からなっている。
【0029】なお、図3では、ゲート13の両側にそれ
ぞれ形成されたソース/ドレイン拡散層16の両方に亘
って、連続して埋め込みシリサイド層3が形成されてい
る場合を示したが、埋め込みシリサイド層3は少なくと
もソース/ドレイン拡散層16のそれぞれの直下位置に
形成されていればよい。
【0030】また、第3実施形態の変形例となる図4に
示す半導体装置20のように、ゲート21を、例えばゲ
ート絶縁膜12上に積層されたP型またはN型のポリシ
リコン膜13aと、この上層に形成され、かつソース/
ドレイン拡散層16の表層側の膜18と同様の高融点金
属シリサイド膜18から構成してもよい。
【0031】第3実施形態の半導体装置10は、例えば
図5〜図7に示す手順で製造することができる。なお、
図5〜図7は、本発明の第4実施形態を示す図であり、
請求項5記載の発明に係る半導体装置の製造方法の一例
を示したものである。まず図5(a)に示すように、基
板2上に酸化シリコンからなる素子分離絶縁膜11を形
成する。素子分離絶縁膜11は、例えばLOCOS法を
用いて300nm程度の膜厚に形成する。
【0032】次いで図5(b)に示すように、基板2へ
のイオン注入によって、素子分離絶縁膜11で囲まれた
領域にウエル2aを形成する。その後、例えばウエル2
aの形成の際に用いたマスクと同じマスクを用いたイオ
ン注入によって、チタン等の高融点金属4を導入する。
このとき、基板2にP型、N型の両方のウエル2a形成
すべく、ウエル2aの形成のためのイオン注入を、P
型、N型の両タイプに対してマスクを用いて用いて打ち
分けた場合、両タイプのウエル2a中に、それぞれ先の
ウエル2a形成用のマスクを用いて高融点金属4をイオ
ン注入する。
【0033】また、ウエル2a形成のためのイオン注入
および高融点金属4のイオン注入は、最終的に形成され
る埋め込みシリサイド層3が、ウエル2a内に存在する
ようなエネルギーで行う。さらに、後の工程で形成する
ソース/ドレイン拡散層16、ソース/ドレイン拡散層
16とウエル2aとの間の空乏層、および空乏層の近傍
に、埋め込みシリサイド層3が形成されないように、こ
れらを回避するような十分に高いエネルギーで高融点金
属4のイオン注入を行う。例えば高融点金属4としてチ
タンを用いる場合、チタンイオンを200keV〜40
0keVでイオン注入し、ホウ素やリンを用いてそれ以
上のエネルギーでウエル2a形成のためのイオン注入を
行う。
【0034】続いて、ディープイオン注入、チャンネル
ストップ形成のためのイオン注入、しきい値(Vth)調
整のためのイオン注入等を行う。次いで図5(c)に示
すように、熱酸化法等によって、基板2の表面にゲート
絶縁膜12を例えば6nm程度の厚みに形成する。その
後、ゲート絶縁膜12上にゲート13の形成材料を形成
する。ここでは、図5(d)に示すように、例えば化学
的気相成長法(以下、CVD法と記す)によって、P型
またはN型のポリシリコン膜13aと、タングステンシ
リサイド膜13bとを順次積層形成する。堆積する膜厚
は、ポリシリコン膜13a、タングステンシリサイド1
3bをそれぞれ70nm程度とする。さらに、この実施
形態では、図6(a)に示すごとくタングステンシリサ
イド膜13b上に、オフセット酸化膜14を150nm
程度の厚みに堆積する。
【0035】次いで図6(b)に示すように、リソグラ
フィ技術、ドライエッチング技術を用いてポリシリコン
膜13a、タングステンシリサイド13bおよびオフセ
ット酸化膜14をゲート13の形状に加工する。次に図
6(c)に示すように、ゲート13上からLDD領域1
7形成のためのイオン注入を行って、LDD領域17形
成用の不純物導入層17aを形成する。場合によって
は、ポケットイオン注入等を付け加えてもよい。続いて
図6(d)に示すように、ゲート13の側壁にサイドウ
ォール絶縁膜15を例えば0.1μm程度の幅で形成す
る。
【0036】次いで例えばイオン注入によって、ゲート
13上から基板2の内部に、ソース/ドレイン拡散層1
6を形成するための不純物を導入し、その後、熱処理
(アニール)を行う。この熱処理によって、図6(d)
に示すように、基板2に導入した不純物が活性化して、
ソース/ドレイン拡散層16およびLDD領域17が形
成されると同時に、基板2のウエル2a内に導入したチ
タンからなる高融点金属4と、基板2のシリコンとがシ
リサイド化反応して、例えばチタンシリサイドからなる
埋め込みシリサイド層3が形成される。
【0037】この工程では、浅いソース/ドレイン拡散
層16を形成する場合、形成する半導体装置10がNチ
ャンネルMOSFETであれば、例えばヒ素を20ke
V程度のエネルギーでイオン注入し、PチャンネルMO
SFETであれば、例えば二フッ化ホウ素を10keV
程度のエネルギーでイオン注入する。そして活性化アニ
ールとして、RTAを1000℃、10秒程度の条件に
て行う。このことにより、深さXj が0.1μm〜0.
15μmの浅いソース/ドレイン拡散層16が形成され
る。
【0038】ソース/ドレイン拡散層16と埋め込みシ
リサイド層3とを形成した後は、例えばスパッタリング
法によって、図7(a)に示すごとく基板2表面全体
に、例えばチタンからなる高融点金属膜19を例えば2
0nm程度の厚みに成膜する。次いで高融点金属膜19
上から、例えばシリコンイオンをイオン注入し、基板2
のシリサイド化反応に消費される部分の結晶を破壊する
とともに、高融点金属膜19の高融点金属原子と基板2
のシリコン原子とをミキシングし、シリサイド化反応を
起こし易くする。このイオン注入は、高融点金属膜19
にチタンを用いた場合、例えば40keVのエネルギー
にて行う。
【0039】その後、600℃程度の第1の熱処理を行
って、ソース/ドレイン拡散層16上に形成された高融
点金属膜19のみをシリサイド化反応させ、図7(b)
に示すように、ソース/ドレイン拡散層16の表層側に
C49相の例えばチタンシリサイドからなる高融点金属
シリサイド膜18aを形成する。次に図7(c)に示す
ように、、第1の熱処理でシリサイド化反応しなかっ
た、ソース/ドレイン拡散層16位置以外の未反応の高
融点金属膜19を、例えばアンモニア過水を用いたウエ
ットエッチングにより除去する。
【0040】そして、C49相の高融点金属シリサイド
膜18aを、より低抵抗なC54相に相転移させるた
め、800℃程度の第2の熱処理を行って、図7(d)
に示すように低抵抗な例えばチタンシリサイド膜からな
る高融点金属シリサイド膜18を形成する。以上の工程
によって、MOSFETからなる半導体装置10が得ら
れる。なお、以降は、従来の方法で層間絶縁膜、コンタ
クト、配線等を形成することにより、最終的にMOSF
ETが作製される。
【0041】上記のごとく形成される半導体装置10で
は、基板2のウエル2a内部で、かつソース/ドレイン
拡散層16の直下位置に、ゲッタリング層となる埋め込
みシリサイド層3が形成されている。このため、ソース
/ドレイン拡散層16表層側に高融点金属シリサイド膜
18を形成するための熱処理に際しては、ソース/ドレ
イン拡散層16とウエル2aとの間に形成される空乏層
内に生じた欠陥が、埋め込みシリサイド層3によってゲ
ッタリングされる。特に、上記熱処理時に、高融点金属
膜19の高融点金属原子が、ソース/ドレイン拡散層1
6とウエル2aとの間に形成される空乏層内に拡散して
トラップ中心を形成するといった欠陥がゲッタリングさ
れる。
【0042】したがって半導体装置10は、浅く、かつ
表層側に形成された高融点金属シリサイド膜18によっ
て低抵抗化されたソース/ドレイン拡散層16を有し、
しかもリーク電流の増大が防止されたものとなるので、
この実施形態によれば、高信頼性を維持した微細な半導
体装置10を実現することができる。また上記した第4
実施形態に係る半導体装置10の製造方法によれば、基
板2のウエル2a内部で、かつソース/ドレイン拡散層
16の直下位置に、ゲッタリング層となる埋め込みシリ
サイド層3を形成した後、高融点金属シリサイド膜18
の形成を行っているので、高融点金属シリサイド膜18
を形成するための熱処理時に、ソース/ドレイン拡散層
16とウエル2aとの間の空乏層内に生じた欠陥を、埋
め込みシリサイド層3によってゲッタリングすることが
できる。
【0043】また、基板2の内部に導入する高融点金属
4および基板2の表面に形成する高融点金属膜19の材
料として、シリサイド化反応温度が400℃〜900℃
の範囲にある例えばチタンからなる高融点金属を用いて
いるので、半導体装置の製造プロセスと良く整合のとれ
たシリサイドプロセスを行うことができる。またこの実
施形態の方法では、高融点金属4の導入にイオン注入法
を用いているため、基板2の所定の深さ位置に埋め込み
シリサイド層3を容易に形成することができる。
【0044】またソース/ドレイン拡散層16を形成す
るための熱処理を行った後、ソース/ドレイン拡散層1
6の表層に高融点金属シリサイド膜18を形成するため
の熱処理を行うため、高融点金属シリサイド膜18を凝
集させない温度で行うといった制約から設定される熱処
理温度よりも高温で、ソース/ドレイン拡散層16形成
のための熱処理を行うことができる。その結果、ソース
/ドレイン拡散層16を形成するための不純物の活性化
を十分に行うことができる。ここで、ソース/ドレイン
拡散層16表層側に形成される高融点金属シリサイド膜
18を凝集させないようにするのは、線幅の細い高融点
金属シリサイド膜18を凝集させると、この線上で高融
点金属シリサイド膜18が断線してしまい、抵抗値が上
昇してしまうからである。なお、ウエル2a内の埋め込
みシリサイド層3は、その目的がゲッタリングであるの
で、上記高融点金属シリサイド膜18の形成のための熱
処理によって凝集してしまってもよいのは言うまでもな
い。
【0045】また第4実施形態の半導体装置10の製造
方法では、基板2表面に高融点金属膜19を成膜した
後、高融点金属膜19上から、基板2のシリサイド化反
応に消費される部分の結晶破壊のためのイオン注入を行
って、高融点金属膜19のチタン原子と基板2のシリコ
ン原子とをミキシングするので、高融点金属19のシリ
サイド化反応における活性化エネルギーが低くなる。よ
って、低抵抗でかつ安定な高融点金属シリサイド膜18
を容易に得ることができる。さらに第4実施形態は、従
来の半導体装置の製造ラインを用いて実施可能である。
【0046】したがって、第4実施形態の方法によれ
ば、浅く形成した低抵抗の拡散層を有し、かつリーク電
流の増大が防止された半導体装置10を容易に、しかも
コストを大幅に上昇させることなく製造できるので、半
導体装置10の微細化を一層進展させることができる。
【0047】なお、この実施形態の方法では、基板2の
結晶破壊のためのイオン注入に用いる原子としてシリコ
ンを用いたが、これに限定されず、半導体装置10のト
ランジスタ特性を劣化させない原子または分子であれば
いずれのものを用いることができる。このような原子と
しては、例えばヒ素、ホウ素、リン、アンチモン、ゲル
マニウム等が挙げられる。
【0048】また、基板2の結晶破壊のためのシリコン
のイオン注入を高融点金属膜19の成膜後、この上方か
ら行ったが、図8に示すように、高融点金属膜19の例
えばチタン等の高融点金属原子19aが、注入されてき
たシリコンイオンによりノックオンされて、ソース/ド
レイン拡散層16とウエル2aとの間の空乏層5中に混
入し、接合リークの原因になるトラップ中心を形成して
しまう恐れがある場合には、高融点金属膜19の成膜前
に基板2に対して直接、シリコンをイオン注入してもよ
い。この場合には、高融点金属膜19を構成する高融点
金属原子19aが、ソース/ドレイン拡散層16とウエ
ル2aとの間の空乏層5中に混入するのが確実に防止さ
れる一方、基板2のシリサイド化反応に消費される部分
の結晶が十分に破壊されるので、シリサイド化反応を容
易に進行させることができる。
【0049】さらに第4実施形態の方法では、第1、第
2の2回の熱処理を行って高融点金属シリサイド膜18
を形成したが、基板2上に形成する高融点金属膜19が
薄い場合には、1回の熱処理で低抵抗の高融点金属シリ
サイド膜18を選択的に形成することもできる。この場
合には、1回の熱処理後、この熱処理にてシリサイド化
反応しなかった高融点金属膜19を除去する工程を行
う。この方法によっても、第4実施形態と同様の効果を
得ることができる。
【0050】次に本発明の第5実施形態として、請求項
5の発明に係る半導体装置の製造方法の他の例を図9を
用いて説明する。この実施形態は、図4に示した半導体
装置20の製造方法の一例を示すものである。ソース/
ドレイン拡散層16の表層側とゲート21上とに高融点
金属シリサイド膜18が形成された半導体装置20を製
造する場合には、図5(c)に示すゲート絶縁膜12の
形成まで行った後、図9(a)に示すごとく、例えばC
VD法によって、ゲート絶縁膜12上にP型またはN型
のポリシリコン膜13aのみを堆積する。
【0051】続いて、ポリシリコン膜13aをゲート2
1の形状に加工し、LDD領域17形成のためのイオン
注入を行い、サイドウォール絶縁膜15を形成する。そ
して、形成するNチャンネルMOSFET、Pチャンネ
ルMOSFETにおけるしきい値(Vth)を制御するた
めに、例えばイオン注入法によって、ポリシリコン膜1
3a中に不純物を注入し、ゲート21の仕事関数を適当
な値に設定する。このときの不純物注入は、ソース/ド
レイン拡散層16を形成するための不純物の導入と同時
に行うのが、工程数を削減する点からも望ましい。
【0052】その後、熱処理を行って、図9(b)に示
したように、ソース/ドレイン拡散層16を形成すると
ともに、基板2のウエル2a内に埋め込みシリサイド層
3を形成する。この後は、上記した半導体装置10の製
造方法と同様のプロセスを行う。すなわち、ゲート21
を覆うようにして基板2表面全体に高融点金属膜19を
成膜し、続いて例えばシリコンのイオン注入等を行う。
そして第1の熱処理、シリサイド化反応しなかった高融
点金属膜19の除去、および第2の熱処理を行って、図
9(c)に示すように、ソース/ドレイン拡散層16の
表層側に高融点金属シリサイド膜18を形成すると同時
に、ゲート21の上面に高融点金属シリサイド膜18を
形成する。
【0053】以上の工程により、低抵抗化されたゲート
21およびソース/ドレイン拡散層16を備えた半導体
装置20が得られる。この製造方法においても、基板2
のウエル2a内部に、ゲッタリング層となる埋め込みシ
リサイド層3を形成した後、高融点金属シリサイド膜1
8の形成を行っているので、第4実施形態に係る半導体
装置10の製造方法と同様の効果を得ることができる。
【0054】次に、上記した半導体装置10を製造する
方法に基づき、本発明の第6実施形態を説明する。図1
0は第6実施形態を説明する図であり、請求項6の発明
に係る半導体装置の製造方法の一例を示したものであ
る。この実施形態の方法において、第4実施形態と相違
するのは、ソース/ドレイン拡散層16と埋め込みシリ
サイド層3と高融点金属シリサイド膜18とを同時に形
成している点である。
【0055】すなわち、図6(c)に示したサイドウォ
ール絶縁膜15の形成まで第4実施形態と同様に行った
後で、ソース/ドレイン拡散層16を形成するための不
純物の導入を行う前に、図10(a)に示したごとく基
板2表面全体に例えばチタンからなる高融点金属膜19
を成膜する。次いで、図10(b)に示すように、高融
点金属膜19上からソース/ドレイン拡散層16を形成
するための不純物の導入を行う。これにより、ソース/
ドレイン拡散層16の形成用の不純物導入と、基板2の
シリサイド化反応に消費される部分の結晶破壊と、高融
点金属膜19の高融点金属原子と基板2のシリコン原子
とのミキシングとを同時に行うことができる。
【0056】続いて、第1の熱処理う。この工程によっ
て図10(c)に示すように、ソース/ドレイン拡散層
16形成のために基板2に導入した不純物を活性化させ
て、ソース/ドレイン拡散層16を形成すると同時に、
基板2のシリコンとウエル2a内に導入した高融点金属
4とをシリサイド化反応させて埋め込みシリサイド層3
を形成し、また基板2のシリコンとこの表面に形成した
高融点金属膜19とをシリサイド化反応させてC49相
の高融点金属シリサイド膜18aを形成する。
【0057】その後は、第4実施形態と同様、第1の熱
処理にてシリサイド化反応しなかった高融点金属膜19
を除去し、第2の熱処理を行って、低抵抗化された高融
点金属シリサイド膜18を有する図10(d)に示す半
導体装置10を製造する。ここで、上記第1の熱処理時
に、基板2表面だけでなく、素子分離絶縁膜11、オフ
セット酸化膜14およびサイドウォール絶縁膜15の酸
化シリコン膜もシリサイド化されてしまうのを防止する
ために、第1の熱処理を例えば600℃程度で行った場
合には、第2の熱処理を例えば1000℃程度で行っ
て、ソース/ドレイン拡散層16形成のための不純物の
活性化を十分に行う。
【0058】この実施形態では、高融点金属金属シリサ
イド膜18の形成とソース/ドレイン拡散層16の形成
と同時に、基板2のウエル2a内部で、かつソース/ド
レイン拡散層16の直下位置に、ゲッタリング層となる
埋め込みシリサイド層3を形成しているので、たとえこ
の熱処理時に、ソース/ドレイン拡散層16とウエル2
aとの間に形成される空乏層内に欠陥が生じても、同時
に形成される埋め込みシリサイド層3によって生じた欠
陥がゲッタリングされることになる。
【0059】また高融点金属膜19上からソース/ドレ
イン拡散層16を形成するための不純物の導入を行うこ
とにより、ソース/ドレイン拡散層16の形成用の不純
物導入と、基板2のシリサイド化反応に消費される部分
の結晶破壊と、高融点金属膜19のチタン原子と基板2
のシリコン原子とのミキシングとを同時に行うため、第
4実施形態に比較して基板2の結晶破壊等のためのイオ
ン注入工程を削減することができる。
【0060】その他、基板2の内部に導入する高融点金
属4および基板2の表面に形成する高融点金属膜19の
材料として、シリサイド化反応温度が400℃〜900
℃の範囲にある例えばチタンからなる高融点金属を用い
ている点、高融点金属4の導入にイオン注入法を用いて
いる点、従来の半導体装置の製造ラインを用いて実施可
能である点で第4実施形態と同様の効果を得ることがで
きる。したがって、第6実施形態の方法によっても、浅
く形成した低抵抗の拡散層を有し、かつリーク電流の増
大が防止された半導体装置10を容易に、しかもコスト
を大幅に上昇させることなく製造でき、微細な半導体装
置10を製造することができる。
【0061】なお、第6実施形態の方法では、第1、第
2の2回の熱処理を行って高融点金属シリサイド膜18
を形成したが、基板2上に形成する高融点金属膜19が
薄い場合には、第4実施形態で述べたように、1回の熱
処理で低抵抗の高融点金属シリサイド膜18を選択的に
形成することもできる。
【0062】また第3〜第6実施形態では、基板2にウ
エル2aを形成し、基板2のウエル2a内に埋め込みシ
リサイド層3を形成した場合を例にとって説明したが、
ソース/ドレイン拡散層16とPN接合が形成されれ
ば、ウエル2aを形成せずに、P型またはN型の基板2
の内部に埋め込みシリサイド層3を形成してもよいのは
もちろんである。さらに第3〜第6実施形態では、基板
の表層と基板のウエルの内部とに、上下に2層の高融点
金属シリサイド層を形成した場合を述べたが、例えば基
板2のウエル2a直下の領域にさらに埋め込みシリサイ
ド層を形成する等、2層以上の高融点金属シリサイド層
を形成してもよい。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明に係
る半導体基板では、基板の内部にゲッタリング層となる
埋め込み高融点金属シリサイド層が形成されているた
め、この半導体基板を用い、基板の埋め込み高融点金属
シリサイド層よりも表層側に拡散層を形成し、この拡散
層上に高融点金属シリサイド膜を形成して半導体装置を
製造する場合、拡散層と基板との間の空乏層内に生じる
欠陥を、埋め込み高融点金属シリサイド層によってゲッ
タリングすることができる。したがって、この半導体基
板を用いれば、浅く形成した拡散層の表層側に高融点金
属シリサイド膜を形成し、拡散層の低抵抗化を図る場合
に問題となる、接合リーク電流の増大を回避できるの
で、微細な半導体装置を製造することが可能となる。
【0064】請求項2の発明に係る半導体基板の製造方
法では、熱処理によって、埋め込み高融点金属シリサイ
ド層が形成されると同時に、形成された埋め込み高融点
金属シリサイド層の凝集効果によって、基板の内部の欠
陥をゲッタリングできるので、この方法を半導体装置の
製造プロセスに組み込み、例えば基板に高融点金属を導
入した後に、その導入位置よりも基板の表層側に、拡散
層を形成するための不純物を導入し、かつ基板の表面に
高融点金属膜を形成し、その後熱処理を行えば、基板の
内部に埋め込み高融点金属シリサイド層と拡散層とを形
成でき、また基板上に高融点金属シリサイド膜を形成で
きると同時に、拡散層と基板との間の空乏層内に生じる
欠陥を、埋め込み高融点金属シリサイド層によってゲッ
タリングすることができる。したがって、この方法を半
導体装置の製造プロセスに組み込むことで、浅く形成し
た低抵抗の拡散層を有し、かつリーク電流の増大が防止
された半導体装置を容易に製造することが可能になる。
【0065】請求項4の発明に係る半導体装置では、基
板の内部でかつ少なくとも拡散層の直下位置に、ゲッタ
リング層となる埋め込み高融点金属シリサイド層が形成
されているので、拡散層の表層側に高融点金属シリサイ
ド膜を形成するための熱処理に際して、拡散層と基板と
の間の空乏層内に生じる欠陥が上記埋め込み高融点金属
シリサイド層によってゲッタリングされたものとなる。
したがって、浅く、かつ低抵抗化された拡散層を有し、
しかもリーク電流の増大が防止された半導体装置となる
ので、この発明によれば、微細でかつ電気的信頼性の高
い半導体装置を実現できる。
【0066】請求項5の発明に係る半導体装置の製造方
法では、基板の内部でかつ拡散層の直下位置に埋め込み
高融点金属シリサイド層を形成した後、拡散層の表層側
に高融点金属シリサイド膜を形成しているので、高融点
金属シリサイド膜を形成するための熱処理時に、拡散層
と基板との間の空乏層内に生じた欠陥を、埋め込み高融
点金属シリサイド層によってゲッタリングすることがで
きる。したがって、浅く形成した低抵抗の拡散層を有
し、かつリーク電流の増大が防止された半導体装置を容
易に製造できるので、半導体装置の微細化を一層進展さ
せることができる。
【0067】請求項6の発明に係る半導体装置の製造方
法では、熱処理によって、高融点金属金属シリサイド膜
を形成しかつ拡散層を形成すると同時に、基板の内部
に、ゲッタリング層となる埋め込み高融点金属シリサイ
ド層を形成しているため、この熱処理時に、拡散層とウ
エル基板との間の空乏層内に欠陥が生じても、同時に形
成される埋め込み高融点金属シリサイド層によって生じ
た欠陥をゲッタリングできる。したがって、請求項5の
発明と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す要部側断面図であ
り、請求項1の発明に係る半導体基板の一例を示す図で
ある。
【図2】(a)、(b)は、本発明の第2実施形態を工
程順に示す要部側断面図であり、請求項2および請求項
3の発明に係る半導体基板の製造方法の一例を示す図で
ある。
【図3】本発明の第3実施形態を示す要部側断面図であ
り、請求項4の発明に係る半導体装置の一例を示す図で
ある。
【図4】第3実施形態の変形例を示す要部側断面図であ
る。
【図5】(a)〜(d)は、本発明の第4実施形態を工
程順に示す要部側断面図(その1)であり、請求項5の
発明に係る半導体装置の製造方法の一例を示す図であ
る。
【図6】(a)〜(d)は、本発明の第4実施形態を工
程順に示す要部側断面図(その2)であり、請求項5の
発明に係る半導体装置の製造方法の一例を示す図であ
る。
【図7】(a)〜(d)は、本発明の第4実施形態を工
程順に示す要部側断面図(その3)であり、請求項5の
発明に係る半導体装置の製造方法の一例を示す図であ
る。
【図8】空乏層への高融点金属原子のノックオンを説明
する図である。
【図9】(a)〜(c)は、本発明の第5実施形態を工
程順に示す要部側断面図であり、請求項5の発明に係る
半導体装置の製造方法の他の例を示す図である。
【図10】(a)〜(d)は、本発明の第6実施形態を
工程順に示す要部側断面図であり、請求項6の発明に係
る半導体装置の製造方法の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 基板 3 埋め込みシリサイ
ド層 4 高融点金属 10、20 半導体装置 16 ソース/ドレイン拡散層 18 高融点金属シ
リサイド膜 19 高融点金属膜

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン系材料からなる基板の内部に、
    埋め込み高融点金属シリサイド層が形成されてなること
    を特徴とする半導体基板。
  2. 【請求項2】 シリコン系材料からなる基板の内部に、
    高融点金属を導入する工程と、 熱処理によって、前記基板と該基板に導入した高融点金
    属とをシリサイド化反応させて埋め込み高融点金属シリ
    サイド層を形成する工程とを有することを特徴とする半
    導体基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記基板の内部への高融点金属の導入
    は、イオン注入法によって行うことを特徴とする請求項
    2記載の半導体基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 シリコン系材料からなる基板の表層側に
    拡散層が形成され、該拡散層の表層側に高融点金属シリ
    サイド膜が形成されてなる半導体装置において、 前記基板の内部には、少なくとも前記拡散層の直下位置
    に、埋め込み高融点金属シリサイド層が形成されている
    ことを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 シリコン系材料からなる基板の表層側に
    拡散層を形成し、該拡散層の表層側に高融点金属シリサ
    イド膜を形成する半導体装置の製造方法において、 前記基板の内部に高融点金属を導入する第1工程と、 前記基板の前記高融点金属が導入された位置よりも表層
    側に、前記拡散層を形成するための不純物を導入する第
    2工程と、 熱処理によって、前記基板と該基板に導入した高融点金
    属とをシリサイド化反応させて埋め込み高融点金属シリ
    サイド層を形成するとともに、前記基板に導入した不純
    物を活性化させて前記拡散層を形成する第3工程と、 前記基板表面に高融点金属膜を成膜する第4工程と、 熱処理によって、前記基板と該基板表面に成膜された高
    融点金属膜とをシリサイド化反応させて前記高融点金属
    シリサイド膜を形成する第5工程と前記第5工程にてシ
    リサイド化反応しなかった高融点金属膜を除去する第6
    工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 シリコン系材料からなる基板の表層側に
    拡散層を形成し、該拡散層の表層側に高融点金属シリサ
    イド膜を形成する半導体装置の製造方法において、 前記基板の内部に高融点金属を導入する第1工程と、 前記基板表面に高融点金属膜を成膜する第2工程と、 前記基板の前記高融点金属が導入された位置よりも表層
    側に、前記拡散層を形成するための不純物を導入する第
    3工程と、 熱処理によって、前記基板と該基板に導入した高融点金
    属とをシリサイド化反応させて埋め込み高融点金属シリ
    サイド層を形成するとともに、前記基板と該基板表面に
    成膜した高融点金属膜とをシリサイド化反応させて前記
    高融点金属シリサイド膜を形成し、かつ前記基板に導入
    した不純物を活性化させて前記拡散層を形成する第4工
    程と、 前記第4工程にてシリサイド化反応しなかった高融点金
    属膜を除去する第5工程とを有することを特徴とする半
    導体装置の製造方法。
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