JPH0921809A - 蛋白質検出用分析素子、蛋白質の測定方法及び検出媒体 - Google Patents

蛋白質検出用分析素子、蛋白質の測定方法及び検出媒体

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JPH0921809A
JPH0921809A JP16884895A JP16884895A JPH0921809A JP H0921809 A JPH0921809 A JP H0921809A JP 16884895 A JP16884895 A JP 16884895A JP 16884895 A JP16884895 A JP 16884895A JP H0921809 A JPH0921809 A JP H0921809A
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Takashi Murakami
隆 村上
Masayuki Numama
雅之 沼間
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡便で正確な蛋白質検出用分析素子を提供
し、かつ、物体上に付着した微量の蛋白質を簡便迅速か
つ高感度に検出する方法の提供。 【構成】 支持体の1方に、流体試料中の成分と反応す
る少なくとも1種の試薬を含有する少なくとも1層の試
薬層を設け、該試薬層の上に少なくとも一層の多孔性展
開層を有する分析素子において、該試薬層又は多孔性展
開層のいずれか一層に、水溶性第二銅塩、ビシンコニン
酸又はその塩を含有し、かつ、アルカリ金属の水酸化物
及び/又はアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩か
ら選ばれるアルカリ性物質を含有することを特徴とする
蛋白質検出用分析素子及び測定方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蛋白質検出用分析素子、
蛋白質の測定方法及び検出媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】食品の加工工場などで使用している設備
は定期的あるいはラインの切り替え時に洗浄を行ない、
衛生的な作業環境を維持している。これまでは、残留物
をチェックすることによる洗浄度の判定は特に行なわれ
ていなかった。そのため、必要以上に洗浄操作が行なわ
れ、作業効率を落していることがあった。逆に、不十分
な洗浄操作により、製品の汚染やコンタミなどが起きる
という懸念があった。そのため、設備・器具などに残留
している蛋白質の測定方法が提案されている。しかしな
がら、検出試薬として液状試薬を用いるため、分注・試
薬調製に手間がかかり、又強アルカリの試薬溶液を取り
扱うため、製造現場での取り扱いには注意が必要であっ
た。又、液体試薬を用いるため、反応に時間がかかると
いう問題もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、簡便で正確な蛋白質検出用分析素子を提供すること
を目的としている。特に食品加工工場などで、設備や器
具に残留する蛋白質を簡便かつ高感度に検出する方法を
提供し、洗浄度の判定や汚染状況の確認に利用できる方
法を提供することにある。
【0004】又、本発明は上記利用方法に限定されず、
物体上に付着した微量の蛋白質を簡便迅速かつ高感度に
検出する方法を提供することも目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は以下
の構成により達成される。
【0006】1) 支持体の1方に、少なくとも1種の
試薬を含有する少なくとも1層の試薬層を設け、該試薬
層の上に少なくとも一層の多孔性展開層を有する分析素
子において、該試薬層又は多孔性展開層のいずれか一層
に、水溶性第二銅塩、ビシンコニン酸又はその塩を含有
し、かつ、アルカリ金属の水酸化物及び/又はアルカリ
金属またはアルカリ土類金属の塩から選ばれるアルカリ
性物質を含有することを特徴とする蛋白質検出用分析素
子。
【0007】2) 前記、試薬層又は多孔性展開層のい
ずれか一層に、銅イオンと錯体を形成する試薬を含有す
ることを特徴とする前記1記載の蛋白質検出用分析素
子。
【0008】3) 前記、多孔性展開層が疎水性繊維構
造物からなることを特徴とする前記1又は2記載の蛋白
質検出用分析素子。
【0009】4) 液体試料を前記1、2又は3記載の
蛋白質検出用分析素子の多孔性展開層と接触させて供給
し反応を進行させ、一定時間後の発色の変化を測定する
ことを特徴とする蛋白質の測定方法。
【0010】5) 物体表面に付着している蛋白質を測
定する方法において、測定対象部分を検出媒体で払拭し
て該検出媒体上に試料を移しとり、該検出媒体を前記
1、2又は3記載の蛋白質検出用分析素子の多孔性展開
層に接触させて、該検出媒体に保持された試料を分析素
子へと供給して反応を進行させ、分析素子の発色の変化
により前記物体表面に付着していた蛋白質を測定するこ
とを特徴とする蛋白質の測定方法。
【0011】6) 吸水部と支持棒からなる検出媒体に
おいて、該吸水部が疎水性繊維構造物からなることを特
徴とする蛋白質測定方法に用いられる検出媒体。
【0012】7) 前記6記載の検出媒体を用いること
を特徴とする前記4又は5記載の蛋白質の測定方法。
【0013】以下本発明を詳述する。本発明は、試料溶
液又は試料表面の対象部分を検出媒体に移しとった後試
料溶液とし、これらを検出試薬である本発明の蛋白質検
出用分析素子と接触させ、その発色の度合いによって蛋
白質の量を、簡便に測定する方法である。
【0014】例えば、設備・器具などに不純物として付
着している蛋白質を測定する場合には、設備・器具など
の測定対象部分を検出媒体で払拭し、付着している成分
を検出媒体に移し取る。ついで、この検出媒体と本発明
の蛋白質検出用分析素子を接触させることによって本発
明の蛋白質検出用分析素子へと試料を供給して反応さ
せ、測定対象部分に残留している蛋白質濃度を測定する
のである。検出媒体は、好ましくは吸水部と支持棒から
なり、特に吸水部は繊維を寄せ集めた構造からなること
が望ましく、綿棒状の形態にすることが望まれる。試料
を採取した検出媒体の吸水部と、本発明の蛋白質検出用
分析素子の展開層を接触させて、試料を本発明の蛋白質
検出用分析素子へ供給することによって検出反応が開始
する。必要に応じ、加温して反応を進行させる。水分の
蒸発による影響を防ぐため、試料供給後の展開層はプラ
スチックあるいは紙製などの適当な素材でシールするこ
とが好ましい。一定時間後に、蛋白濃度に応じて色が変
化し、目視による確認が可能となる。あらかじめ色見本
を用意しておき、これと比較することによって判定量も
行える。正確に測定したい場合は、機器を用いて反射濃
度を測定することもできる。
【0015】本発明の蛋白質検出用分析素子は、多層分
析素子であるので測定時の試薬調製が不要でかつ危険な
強アルカリ溶液を取り扱わずにすむため、専門家でなく
ても安全にしかも簡便正確に測定することが可能とな
り、特に食品の加工工場などの設備・器具の洗浄度検査
などに簡便に利用できる。又、従来のビュレット反応を
利用した蛋白質分析素子と比較して、感度が高く、色調
の変化も明瞭であるため目視による判定も容易であり、
さらに簡便な測定を可能にしている。
【0016】又、溶液法と比較して、色見本(紙に印刷
して作成したもの)との比較もしやすいという点でも優
れている。
【0017】本発明に係るビシンコニン酸は、酸のまま
でも用いられるが、アルカリ金属塩が好ましく、ナトリ
ウム塩、カリウム塩等が挙げられる。尚、ビシンコニン
酸と銅塩による蛋白質検出方法は、Anal.Bio.
Chem.,150,76,(1985)、などに記載
されている。
【0018】本発明の蛋白質検出用分析素子に用いられ
る水溶性第二銅塩としては、塩化銅、臭化銅、酢酸銅、
硫酸銅等の水溶性の有機、無機の第二銅塩が用いられる
が、硫酸銅が好ましい。また、銅イオン錯体を形成する
試薬としては、エチレンジアミン、ニトリロトリ酢酸、
クエン酸、酒石酸およびこれらの塩を用いることができ
るが、酒石酸又はその塩が好ましい。
【0019】本発明に係るアルカリ金属の水酸化物とし
ては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ムであり、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩と
しては、ナトリウム、カリウム、リチウム又はカルシウ
ム、マグネシウム、バリウム、ベリリウムの炭酸塩、硫
酸塩、硝酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、酢酸塩、塩化物、
臭化物、沃化物、弗化物等が挙げられる。
【0020】ホウ酸塩は、グルコースや尿酸等の妨害物
質による非特異的発色を防止するため試薬層又は展開層
に添加することができ、好ましくは展開層に含有させる
ことが望ましい。
【0021】本発明において上記化合物を二種以上含有
する場合はアルカリ金属水酸化物同志の組合せならば、
任意の割合でよいがいずれか一種は少なくとも1%以上
含有せしめる。アルカリ金属水酸化物とアルカリ金属又
はアルカリ土類金属の塩と組合わせの場合には、アルカ
リ金属水酸物の割合は99〜40%であり、好ましくは
95〜50%である。
【0022】該アルカリ性混合物は、バインダーに対し
て種々の濃度で含有する事が可能であるが、70重量倍
以下、好ましくは30重量倍以下0.5重量倍以上であ
る。
【0023】本発明に係るアルカリ性混合物、水溶性第
二銅塩及び銅キレート化剤は、本発明の分析素子の試薬
層及び展開層の少なくともいずれか一層に単独もしく
は、同一層に混合して加えることも可能であり、例えば
バインダーを含有する有機溶媒もしくは、水溶液中に添
加し、分散又は溶解せしめこれを所望の層として塗設す
る事が可能である。特にアルカリ性混合物を試薬層に含
有させる際は、その目的及び効果に応じて他の試薬類と
同層でも別層でも可能である。
【0024】本発明に用いられるバインダーとしては、
有機溶媒に可溶性の高分子物質、例えばポリスチレン
類、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタクリル酸エス
テル類、メチルセルロース、エチルセルロース等のアル
キルセルロース類、ポリビニルブチラール、ポリビニル
カーボネート等、または水溶性高分子物質、例えばカル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース
等の水溶性セルロース誘導体類、プルラン、カルボキシ
メチルプルラン等のプルラン誘導体類、ポリビニルアル
コール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリメ
タクリル酸等のエチレン性不飽和酸の重合体又はその塩
等の水溶性ビニルポリマー類等が挙げられる。
【0025】上記バインダーは目的に応じて二種以上混
合する事も可能であり、又その目的からはずれない限り
他のビニル化合物を共重合させる事も出来る。但し、水
溶性ナイロン又は、ポリビニルピロリドンは非特異的に
発色してしまうため使用することができない。
【0026】本発明の蛋白質検出用分析素子の多孔性展
開層について述べる。多孔性展開層については、米国特
許3,992,158号、特開昭49−53888号、
同55−164356号、同57−66359号、同5
7−125847号、同57−197466号等に記載
が有りこれらの方法で展開層を設けることができる。と
ころで、米国特許3,992,158号や特開昭49−
53888号等に記載されている透明支持体上に分析試
薬を含有した試薬層及び等方的に多孔性の非繊維質多孔
性媒体からなる展開層を積層した分析素子は、米国特許
3,050,373号、同3,061,523号に記載
されている試薬紙タイプに比較すると、測定精度におい
て優れているものの、これらの展開層は、脆弱である為
破損の度合が大きく、又、安定して供給することが困難
であり、更には製造の面からもボイドのサイズ、空隙率
等を一定にすることが難しい。しかも、非繊維質多孔性
媒体よりなる展開層は、液体試料が高濃度のタンパク質
を含む場合、点着された液体試料の展延作用がタンパク
質の含有量によってかなり変化するので、定量性が損な
われる欠点がある。
【0027】特開昭55−164356号、同57−6
6359号に記載されている織・編物からなる展開層
は、上記非繊維多孔性媒体よりなる展開層に比べて製造
の容易さ、素子の丈夫さ等の点で優れており、本発明の
分析素子に利用することができる。
【0028】特開昭57−125847号や特開昭57
−197466号に記載されている繊維分散液を塗布す
ることにより構成される繊維質多孔性媒体からなる展開
層は、展開層への試薬含有が容易であること、展開面積
のコントロールが可能であること、展開層自身が反射層
としての機能を有していること、液体試料が高濃度のタ
ンパク質を含む場合でも点着された液体試料の展延作用
がタンパク質量によって影響を受けないこと、一体型分
析素子の製造が容易であるといった数多くの優れた点を
有している。
【0029】展開層は325メッシュの篩を通過した短
繊維を含有することが好ましい。尚、325メッシュの
篩を通過し、長手方向の長さの平均値は1〜200μm
で、長手方向の長さ/短手方向の長さの平均値は1.1
〜10の短繊維が用いられることが好ましい。
【0030】本発明の蛋白質検出用分析素子は、特公平
4−13661号等に記載された方法により作成でき
る。
【0031】本発明の蛋白質検出用分析素子による測定
は、多孔性展開層の上から検体を添加し、試薬層での化
学反応により、検体に含まれる蛋白質の量に応じた発色
反応を起こし、その発色濃度を、反射スペクトロフォト
メトリー測定或いは目視測定等による。
【0032】本発明の検出媒体の吸水部は、特に結晶性
高分子の繊維からなることが望ましい。これによって、
製品lotによるバラツキが少なく、精度の高い測定が
できる。さらに、吸水部が疎水性繊維からなる検出媒体
を用いることによって、非特異的な発色が防止され、よ
り正確で高感度な検出が可能となるのである。具体的に
は、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンなど
の繊維が好ましく用いられる。
【0033】また、形状については、検出媒体吸水部に
吸水保水性を持たせられればよい。例えば材質が繊維状
のものを寄せ集め、綿棒のような形状にすると好まし
い。あるいは、膜状のものは微細な孔をもうける、スリ
ットを入れる等の加工で十分その機能は確保出来る。本
発明の好ましい検出媒体の例を図1に示す。支持棒2の
先端に、上述した吸水部1を(a)、(b)或いは
(c)のような形状にして取り付ける。
【0034】前記試料表面の蛋白質を前記検出媒体に移
しとる方法としては例えば、ぬぐう、圧着させる、吸い
とる方法等がある。ぬぐう方法としては例えば綿棒等ス
ワブを使う、メンブレンフィルター等を使う方法があ
る。圧着させる方法としては例えば吸着材料をつけたテ
ープ、スタンプ、ストリップベース等で圧着させる、吸
着材料をつけたローラで圧着させる方法がある。吸いと
る方法としては例えば、吸水性の綿棒、フィルターで吸
いとる、スポイト等で直接吸いとる方法がある。
【0035】吸いとる方法の場合、例えば試料表面に界
面活性剤水溶液を垂らしてしばらく時間をおいた後、該
表面の蛋白質を浮かせて吸いとることが本発明の効果を
奏する。
【0036】また前記本発明の検出媒体の吸水部分は予
め水性媒体で湿潤されていることが好ましい。該水性媒
体としては、例えば生理食塩水、精製水(例えば蒸留
水、脱イオン水等)、界面活性剤水溶液、水溶性有機溶
媒(例えば、アセトン、エタノール、プロピルアルコー
ル、メチルエチルケトン等)水溶液(1〜95%溶液)
が挙げられる。
【0037】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0038】実施例1 透明な膜厚約180ミクロンの下塗り済みポリエチレン
テレフタレート支持体上に、表1に掲げた組成の層を試
薬層1、試薬層2、展開層の順に順次塗布して、本発明
の多層分析素子を作成した。
【0039】
【表1】
【0040】上記構成を有する多層分析素子を作成し、
各々を比較の分析素子及び本発明の分析素子1〜5とし
た。このようにして作成した分析素子に、蒸留水又は1
mg/mlの牛血清アルブミン水溶液を10μl展開層
上に滴下し、37℃で7分間インキュベートした後、5
46nmで支持体側から反射濃度を測定した。得られた
結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】発色後のこれらの素子を目視で観察した結
果、比較例では蛋白質濃度0mg/mlと1mg/ml
は共に青い発色をしており、発色の差を目視で確認する
ことは困難であった。これに対して、本発明の分析素子
は蛋白質濃度0mg/mlで黄緑〜青の発色しており、
1mg/mlでは紫の発色に変化したため、極めて明瞭
に判定することができた。これによって、本発明の蛋白
質分析素子の方が感度に優れていることがわかる。
【0043】又、本発明の分析素子では蛋白濃度0〜1
000μg/mlの範囲で測定できることが確認され
た。更に、展開層に疎水性繊維を用いた素子の方が、非
特異的発色が低く感度がより高いことも確認された。
【0044】実施例2 下記の試薬A及びBを調製し、測定開始前に両者を混合
し(試薬Aを20容量、試薬Bを1容量の割合で混合)
反応試薬を調製した。
【0045】試薬A(下記構成の水溶液) 0.8% ビシンコニン酸2ナトリウム 0.04% 四硼酸ナトリウム 0.6% 水酸化ナトリウム 2.0% 炭酸ナトリウム 0.16% 酒石酸ナトリウム 0.95% 炭酸水素ナトリウム 試薬B 4% 硫酸銅水溶液。
【0046】ステンレス製バットの底面に、牛血清アル
ブミン1000μg/mlの水溶液100μlを点着し
乾燥させた。これを10%エタノール溶液を1〜2滴添
加して湿らせた下記の検出媒体の吸水部で各々払拭して
試料を採取し、前述の反応試薬1ml中に浸漬して室温
で反応させた。30分後、目視にて発色液を観察した。
同様に蒸留水100μlを点着し乾燥させたものを検出
媒体で払拭し、反応させた。その結果、下記に表3示し
たように蛋白質の存在によって発色し、蛋白質を検出す
ることができた。表3の発色の目視判定の記号は下記の
通り。
【0047】 緑 − 灰色〜薄紫 + 紫 ++ 濃い紫 +++
【0048】
【表3】
【0049】同様にして試料を採取した検出媒体吸水部
を、実施例1の本発明の分析素子4の展開層に接触させ
て、採取した試料を分析素子に添加し室温で反応させ
た。7分後、目視にて発色液を観察し結果を表4に示
す。表4の発色の目視判定の記号は下記の通り。
【0050】 緑〜青緑 − 薄紫 + 紫 ++ 濃い紫 +++
【0051】
【表4】
【0052】比較例では、液状試薬を用いるため、測定
ごとに試験管などの反応容器が必要で、測定後の強アル
カリ廃液を処分しなければならなかった。一方、本発明
の方法によれば測定試薬を毎回調製する手間がいらず、
又危険な強アルカリ溶液を取り扱わずにすむため、専門
家でなくても安心して測定することができ、試薬の保存
性にも優れている。又、廃液処理の手間もかからないと
いうメリットがあり、簡単に測定可能であった。又、検
出媒体の吸水部の素材としては、ポリエステルなどの疎
水性繊維を用いたものがバックグラウンドの非特異的な
上昇もなく、再現性にも優れているという結果が得られ
た。
【0053】
【発明の効果】本発明により簡便で正確な蛋白質検出用
分析素子を提供することができ、かつ、物体上に付着し
た微量の蛋白質を簡便迅速かつ高感度に検出する方法を
提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい一例を示す検出媒体の構成図
である。
【符号の説明】
1 吸水部(試料採取部) 2 支持棒

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の1方に、少なくとも1種の試薬
    を含有する少なくとも1層の試薬層を設け、該試薬層の
    上に少なくとも一層の多孔性展開層を有する分析素子に
    おいて、該試薬層又は多孔性展開層のいずれか一層に、
    水溶性第二銅塩、ビシンコニン酸又はその塩を含有し、
    かつ、アルカリ金属の水酸化物及び/又はアルカリ金属
    またはアルカリ土類金属の塩から選ばれるアルカリ性物
    質を含有することを特徴とする蛋白質検出用分析素子。
  2. 【請求項2】 前記、試薬層又は多孔性展開層のいずれ
    か一層に、銅イオンと錯体を形成する試薬を含有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の蛋白質検出用分析素子。
  3. 【請求項3】 前記、多孔性展開層が疎水性繊維構造物
    からなることを特徴とする請求項1又は2記載の蛋白質
    検出用分析素子。
  4. 【請求項4】 液体試料を請求項1、2又は3記載の蛋
    白質検出用分析素子の多孔性展開層と接触させて供給し
    反応を進行させ、一定時間後の発色の変化を測定するこ
    とを特徴とする蛋白質の測定方法。
  5. 【請求項5】 物体表面に付着している蛋白質を測定す
    る方法において、測定対象部分を検出媒体で払拭して該
    検出媒体上に試料を移しとり、該検出媒体を請求項1、
    2又は3記載の蛋白質検出用分析素子の多孔性展開層に
    接触させて、該検出媒体に保持された試料を分析素子へ
    と供給して反応を進行させ、分析素子の発色の変化によ
    り前記物体表面に付着していた蛋白質を測定することを
    特徴とする蛋白質の測定方法。
  6. 【請求項6】 吸水部と支持棒からなる検出媒体におい
    て、該吸水部が疎水性繊維構造物からなることを特徴と
    する蛋白質測定方法に用いられる検出媒体。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の検出媒体を用いることを
    特徴とする請求項4又は5記載の蛋白質の測定方法。
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