JPH09216932A - エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物

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JPH09216932A
JPH09216932A JP2417496A JP2417496A JPH09216932A JP H09216932 A JPH09216932 A JP H09216932A JP 2417496 A JP2417496 A JP 2417496A JP 2417496 A JP2417496 A JP 2417496A JP H09216932 A JPH09216932 A JP H09216932A
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JP
Japan
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epoxy resin
weight
ratio
resin
epoxy
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Application number
JP2417496A
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English (en)
Inventor
Kenichi Kuboki
健一 窪木
Yoshiro Shimamura
芳郎 嶋村
Ryoichi Hasegawa
良一 長谷川
Yoshiaki Kurimoto
好章 栗本
Akiyuki Kojima
昭之 小島
Yukio Abe
幸雄 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gun Ei Chemical Industry Co Ltd
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Gun Ei Chemical Industry Co Ltd
Nippon Kayaku Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低溶融粘度でありながら、その硬化物に於て
耐熱性の高いオルソクレゾールノボラックエポキシ樹脂
を提供すること。 【解決手段】 3〜6核体の合計重量%と、コーンプレ
ート法での150℃での溶融粘度の関係が、特定の条件
を満たすオルソクレゾールノボラックエポキシ樹脂、こ
れを含有するエポキシ樹脂組成物及びその硬化物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高信頼性半導体封止
用を始めとする電気・電子部品絶縁材料用、及び積層板
(プリント配線板)やCFRP(炭素繊維強化プラスチ
ック)を始めとする各種複合材料用、接着剤、塗料等に
有用なエポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化
物に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は作業性及びその硬化物の
優れた電気特性、耐熱性、接着性、耐湿性(耐水性)等
により電気・電子部品、構造用材料、接着剤、塗料等の
分野で幅広く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年電気・電
子分野においてはその発展に伴い、エポキシ樹脂に対し
てその高純度化をはじめ耐熱性、耐湿性、密着性、フィ
ラー高充填のための低粘度化等の諸特性の一層の向上が
求められている。また、構造材としては航空宇宙材料、
レジャー・スポーツ器具用途などにおいて軽量で機械的
物性の優れた材料であることと同時に、作業性の向上の
ために低粘度のエポキシ樹脂が求められている。これら
の要求に対しエポキシ樹脂について多くの提案がなされ
てはいるが、未だ充分とはいえない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記のよう
な特性を持つエポキシ樹脂について鋭意研究の結果、本
発明を完成した。
【0005】即ち、本発明は、 (1)下記式(I)
【0006】
【化2】
【0007】(式中、Rは水素原子、炭素数1〜5のア
ルキル基を示し、nは平均値で1〜15の正数を示す)
のエポキシ樹脂で、コーンプレート法で測定した150
℃での溶融粘度(y;ポイズ)対該エポキシ樹脂中の3
〜6核体の合計重量の割合(x;重量%)のプロット
が、 1)y=500e-0.120x 、2)y=10000e
-0.120x 、3)y=400、4)y=0.1の線で囲ま
れる領域内に存在するエポキシ樹脂、 (2)加水分解性ハロゲン濃度が600ppm以下であ
る上記(1)記載のエポキシ樹脂、 (3)GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー)におけるトップピークを構成するフラクション中に
含まれるエポキシ樹脂成分の全エポキシ樹脂に対する割
合(a;重量%)と、セカンドピークを構成するフラク
ション中に含まれるエポキシ樹脂成分の全エポキシ樹脂
に対する割合(b;重量%)との比a/bが2.0以下
である上記(1)または(2)記載のエポキシ樹脂、 (4)上記(1)、(2)または(3)記載のエポキシ
樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物、 (5)半導体封止用に調製された上記(4)記載のエポ
キシ樹脂組成物、 (6)上記(4)または(5)記載のエポキシ樹脂組成
物を硬化してなる硬化物に関する。
【0008】上記(1)記載のエポキシ樹脂においてm
核体(mは整数を表す)とは、式(I)で表されるエポ
キシ樹脂において、一分子中に芳香族環がm個含まれて
いる分子を表す(以下同様)。また、以下のオルソクレ
ゾールノボラック樹脂においてw核体(wは整数を表
す)とは、オルソクレゾールノボラック樹脂において、
一分子中に芳香族環がw個含まれている分子を表す(以
下同様)。
【0009】本発明のエポキシ樹脂は、コーンプレート
法で測定した150℃での溶融粘度(y;ポイズ)対該
エポキシ樹脂中の3〜6核体の合計重量の割合(x;重
量%)のプロットが、 1)y=500e-0.120x 、2)y=10000e
-0.120x 、3)y=400、4)y=0.1の線で囲ま
れる領域内(図1参照)に存在し、好ましくは1)y=
500e-0.120x 、2)y=5000e-0.120x 、3)
y=100、4)y=0.2の線で囲まれる領域内に存
在する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のエポキシ樹脂は、例えば
クレゾールとホルムアルデヒドを酸触媒で縮重合するこ
とにより得られたオルソクレゾールノボラック樹脂をカ
ラム処理あるいは高真空下での加熱蒸留等により、3〜
6核体以外の成分を除去し得られたオルソクレゾールノ
ボラック樹脂とエピハロヒドリン類とを反応させて得る
ことができる。
【0011】このエポキシ化反応に用いうるエピハロヒ
ドリン類の具体例としては、エピクロルヒドリン、β−
メチルエピクロルヒドリン、エピブロムヒドリン、β−
メチルエピブロムヒドリン、エピヨードヒドリン、β−
エチルエピクロルヒドリン等が挙げられるが、工業的に
入手し易く安価なエピクロルヒドリンが好ましい。この
エポキシ化反応は従来公知の方法に準じて行うことが出
来る。
【0012】例えば、上記のクレゾールノボラック樹脂
とエピハロヒドリン類の混合物に、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の固体を一
括添加または徐々に添加しながら、20〜120℃の温
度で0.5〜10時間反応させる。この際アルカリ金属
水酸化物は水溶液を使用してもよく、その場合は該アル
カリ金属水酸化物を連続的に添加すると共に、反応混合
物中から減圧下または常圧下で連続的に水及びエピハロ
ヒドリン類を留出せしめ、更に分液して水は除去し、エ
ピハロヒドリン類は反応混合物中に連続的に戻す方法で
もよい。
【0013】上記の方法においてエピハロヒドリン類の
使用量は、クレゾールノボラック樹脂の水酸基1当量に
対して通常0.5〜20モル、好ましくは0.7〜10
モルである。アルカリ金属水酸化物の使用量は、クレゾ
ールノボラック樹脂中の水酸基1当量に対し通常0.5
〜1.5モル、好ましくは0.7〜1.2モルである。
ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホ
ルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
等の非プロトン性極性溶媒を添加することにより下記に
定義する加水分解性ハロゲン濃度の低いエポキシ樹脂が
得られ、このエポキシ樹脂は電子材料封止用の用途に適
する。非プロトン性極性溶媒の使用量はエピハロヒドリ
ン類の重量に対し5〜200重量%、好ましくは10〜
100重量%である。上記の溶媒以外にもメタノール、
エタノール等のアルコール類、1,4−ジオキサン等の
環状又は鎖状エーテル類を添加することによっても反応
が進み易くなり、加水分解性ハロゲン濃度も非プロトン
性極性溶媒を使用した場合よりは高いが、これら溶媒を
使用しないときよりは低くなる。またトルエン、キシレ
ン等も使用することができる。ここで加水分解性ハロゲ
ン濃度は、例えば該エポキシ樹脂をジオキサンとKOH
/エタノール溶液に入れ、数十分間還流した後、硝酸銀
溶液で滴定することにより測定することができる。
【0014】またクレゾールノボラック樹脂と過剰のエ
ピハロヒドリン類の混合物に、テトラメチルアンモニウ
ムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、
トリメチルベンジルアンモニウムクロライドなどの第四
級アンモニウム塩を触媒として使用し、50℃〜150
℃で1〜10時間反応させ、得られたクレゾールノボラ
ック樹脂のハロヒドリンエーテルに水酸化ナトリウム、
水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の固体また
は水溶液を加え、20〜120℃の温度で1〜10時間
反応させてハロヒドリンエーテルを閉環させて本発明の
エポキシ樹脂を得ることもできる。この場合の第四級ア
ンモニウム塩の使用量は、クレゾールノボラック樹脂の
水酸基1当量に対して0.001〜0.2モル、好まし
くは0.05〜0.1モルである。アルカリ金属水酸化
物の使用量は、クレゾールノボラック樹脂の水酸基1当
量に対し通常0.8〜1.5モル、好ましくは0.9〜
1.1モルである。
【0015】通常、これらの反応生成物は、水洗後また
は水洗無しに、加熱減圧下で過剰のエピハロヒドリン類
や、その他使用した溶媒等を除去した後、トルエン、メ
チルイソブチルケトン等の溶媒に溶解し、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水
溶液を加えて再び反応を行うことにより、加水分解性ハ
ロゲン濃度の低いエポキシ樹脂を得ることが出来る。こ
の場合アルカリ金属水酸化物の使用量は、クレゾールノ
ボラック樹脂の水酸基1当量に対して0.01〜0.2
モル、好ましくは0.05〜0.1モルである。反応温
度は通常50〜120℃の間で行われ、反応時間は通常
0.5〜2時間である。反応終了後副生した塩をろ過、
水洗などにより除去し、さらに加熱減圧下でトルエン、
メチルイソブチルケトン等の溶媒を留去することによ
り、加水分解性ハロゲン濃度が低い本発明のエポキシ樹
脂を得ることができる。高純度の本発明のエポキシ樹脂
においては、加水分解性ハロゲン濃度は通常600pp
m以下、好ましい条件下で得られたものでは、450p
pm以下である。
【0016】このようにして得られた本発明のエポキシ
樹脂について、GPC(ゲルパーミエーションクロマト
グラフィー、以下同様)測定をした場合、トップピーク
を構成するフラクション中に含まれるエポキシ樹脂成分
の全エポキシ樹脂に対する割合(a;重量%)と、セカ
ンドピークを構成するフラクション中に含まれるエポキ
シ樹脂成分の全エポキシ樹脂に対する割合(b;重量
%)との比a/bは通常2.0以下、好ましい条件下で
得られたものにおいては、1.8以下である。
【0017】前記(4)記載のエポキシ樹脂組成物にお
いて、本発明のエポキシ樹脂は単独でまたは他のエポキ
シ樹脂と併用して使用することが出来る。併用する場
合、本発明のエポキシ樹脂の全エポキシ樹脂中に占める
割合は30重量%以上が好ましく、特に40重量%以上
が好ましい。
【0018】本発明のエポキシ樹脂と併用しうる他のエ
ポキシ樹脂の具体例としては、ビスフェノール類、フェ
ノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、ナフ
トール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼ
ン、ジヒドロキシナフタレン等)と各種アルデヒドとの
重縮合物、フェノール類と各種ジエン化合物との重合
物、フェノール類と芳香族ジメチロールとの重縮合物、
ビフェノール類、アルコール類等をグリシジル化したグ
リシジルエーテル系エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹
脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、グリシジルエス
テル系エポキシ樹脂等が挙げられるがこれらに限定され
るものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以
上を用いてもよい。
【0019】本発明のエポキシ樹脂組成物は、硬化剤を
含有する。硬化剤としてはアミン系化合物、酸無水物系
化合物、アミド系化合物、フェノール系化合物などが使
用できる。用いうる硬化剤の具体例としては、ジアミノ
ジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレ
ンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロ
ンジアミン、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体と
エチレンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂、無
水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット
酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチ
ルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、
ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フ
タル酸、ビスフェノール類、フェノール類(フェノー
ル、アルキル置換フェノール、ナフトール、アルキル置
換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナ
フタレン等)と各種アルデヒドとの重縮合物、フェノー
ル類と各種ジエン化合物との重合物、フェノール類と芳
香族ジメチロールとの重縮合物、ビフェノール類及びこ
れらの変性物、イミダゾール、BF3 −アミン錯体、グ
アニジン誘導体などが挙げられる。硬化剤の使用量は、
エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して0.5〜1.
5当量が好ましく、0.6〜1.2当量が特に好まし
い。エポキシ基1当量に対して、0.5当量に満たない
場合、あるいは1.5当量を超える場合、いずれも硬化
が不完全となり良好な硬化物性が得られない恐れがあ
る。
【0020】また上記硬化剤を用いる際に硬化促進剤を
併用しても差し支えない。用いうる硬化促進剤の具体例
としては例えば2−メチルイミダゾール、2−エチルイ
ミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等の
イミダゾール類、2−(ジメチルアミノメチル)フェノ
ール、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデ
セン−7等の第3級アミン類、トリフェニルホスフィン
等のホスフィン類、オクチル酸スズなどの金属化合物な
どが挙げられる。硬化促進剤はエポキシ樹脂100重量
部に対して0.01〜15重量部が必要に応じ用いられ
る。
【0021】さらに、本発明のエポキシ樹脂組成物に
は、必要に応じてシリカ、アルミナ、タルク等の充填材
やシランカップリング剤、離型剤、顔料等の種々の配合
剤を添加することができる。
【0022】本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記各成
分を所定の割合で均一に混合することにより得られ、半
導体封止用として用いるのが好ましい。本発明のエポキ
シ樹脂組成物は従来知られている方法と同様の方法で容
易に硬化物とすることができる。例えば、本発明のエポ
キシ樹脂と硬化剤、並びに必要により硬化促進剤、充填
材、及び配合剤とを、必要に応じて押出機、ニーダ、ロ
ール等を用いて均一になるまで充分に混合して本発明の
エポキシ樹脂組成物を得、そのエポキシ樹脂組成物を、
溶融注型法あるいはトランスファー成型法やインジェク
ション成型法、圧縮成型法などによって成形し、必要に
より80〜200℃で加熱することにより本発明の硬化
物を得ることができる。
【0023】また本発明のエポキシ樹脂組成物を、トル
エン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン等の溶剤に溶解させ、ガラス繊維、
カーボン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ア
ルミナ繊維、紙などの基材に含浸させ、加熱乾燥して得
たプリプレグを熱プレス成形して本発明の硬化物を得る
こともできる。
【0024】その際溶剤は、本発明のエポキシ樹脂組成
物と溶剤の合計重量に対し溶剤の占める割合が、通常1
0〜70重量%、好ましくは15〜65重量%となる量
使用する。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。尚、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。また実施例において、エポキシ樹脂中の3〜6核
体の合計重量の割合(x;重量%)、GPCにおけるト
ップピークを構成するフラクション中に含まれるエポキ
シ樹脂成分の全エポキシ樹脂に対する割合(a;重量
%)と、セカンドピークを構成するフラクション中に含
まれるエポキシ樹脂成分の全エポキシ樹脂に対する割合
(b;重量%)との比、エポキシ当量、ICI粘度
(y)、軟化点、加水分解性塩素濃度は以下の条件で測
定した。
【0026】(1) 3〜6核体の割合;前記x (2) (トップピークの重量%)/(セカンドピークの重
量%);前記a/b 試料をGPC分析装置により分析し、各成分に相当する
ピークの面積百分率から求めた。
【0027】・GPC分析条件 カラム:Shodex KF−803(2本)+KF−
802.5(2本) カラム温度:40℃ 溶剤:テトラヒドロフラン 検出:UV(254nm) 流量:1ml/min.。
【0028】(3) エポキシ当量 JIS K−7236に準じた方法で測定し、単位はg
/eqである。
【0029】(4) ICI粘度;前記y 150℃におけるコーンプレート法における溶融粘度 測定機械:コーンプレート(ICI)高温粘度計(RESE
ARCH EQUIPMENT (LONDON) LTD.製) コーンNo.:3(測定範囲0〜20ポイズ) 試料量:0.15±0.01(g)。
【0030】(5) 軟化点 JIS K−7234に準じた方法で測定。
【0031】(6) 加水分解性塩素濃度 試料のジオキサン溶液に1N−KOHエタノール溶液を
添加し、30分間環流することにより遊離する塩素量を
硝酸銀滴定法により測定し、試料の重量で除した値。
【0032】実施例1 カラム処理により3〜6核体の合計重量を76重量%に
したオルソクレゾールノボラック樹脂120重量部、エ
ピクロルヒドリン(ECH、以下同様)555重量部、
ジメチルスルホキシド52重量部を反応容器に仕込、加
熱、撹拌、溶解後、45℃を保持しながら、反応系内を
45Torrに保って、40重量%水酸化ナトリウム水
溶液35重量部を4時間かけて連続的に滴下した。この
際共沸により留出してくるECHと水を冷却、分液した
後、有機層であるECHだけを反応系内に戻しながら反
応を行った。水酸化ナトリウム水溶液滴下完了後、45
℃で2時間、70℃で30分更に反応を行った。ついで
水洗を繰り返し、副生塩とジメチルスルホキシドを除去
した後、油層から加熱減圧下において過剰のエピクロル
ヒドリンを留去し、残留物に400重量部のメチルイソ
ブチルケトンを添加し溶解した。
【0033】更に、このメチルイソブチルケトンの溶液
を70℃に加熱し、30重量%水酸化ナトリウム水溶液
7重量部を添加し、1時間反応させた後、洗浄液が中性
になるまで水洗を繰り返した。ついで油層から加熱減圧
下においてメチルイソブチルケトンを留去することによ
り本発明のエポキシ樹脂(E1)160重量部を得た。
得られたエポキシ樹脂(E1)のエポキシ当量は195
g/eq、軟化点は58℃、150℃におけるICI粘
度(y)は1.2ポイズ、加水分解性塩素は350pp
m、3〜6核体の合計重量%(x)は61重量%、a/
bは1.2であった。
【0034】実施例2 実施例1において、オルソクレゾールノボラック樹脂を
3〜6核体が67重量%であるものに変えた以外は実施
例1と同様の操作を行い、本発明のエポキシ樹脂(E
2)156重量部を得た。得られたエポキシ樹脂(E
2)のエポキシ当量は200g/eq、軟化点は68
℃、150℃におけるICI粘度(y)は2.8ポイ
ズ、加水分解性塩素は370ppm、3〜6核体の合計
重量%(x)は54重量%、a/bは1.2であった。
【0035】実施例3 実施例1において、オルソクレゾールノボラック樹脂を
3〜6核体が58重量%であるものに変えた以外は実施
例1と同様の操作を行い、本発明のエポキシ樹脂(E
3)152重量部を得た。得られたエポキシ樹脂(E
3)のエポキシ当量は204g/eq、軟化点は83
℃、150℃におけるICI粘度(y)は8.8ポイ
ズ、加水分解性塩素は400ppm、3〜6核体の合計
重量%(x)は41重量%、a/bは1.3であった。
【0036】実施例4〜6、比較例1〜3 エポキシ樹脂(E1)〜(E3)及び比較例としてEO
CN−1020(日本化薬(株)製)を使用し、これら
エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して硬化剤(フェ
ノールノボラック樹脂(日本化薬(株)製、PN−8
0、150℃におけるICI粘度1.5ポイズ、軟化点
86℃、水酸基当量106g/eq)を1水酸基当量配
合し、更に硬化促進剤(トリフェニルフォスフィン)を
エポキシ樹脂100重量部当り1重量部配合し、トラン
スファー成型により樹脂成形体を調製し、160℃で2
時間、更に180℃で8時間で硬化させた。
【0037】このようにして得られた硬化物の物性を測
定した結果を表1に示す。
【0038】尚、物性値の測定は以下の方法で行った。
【0039】・ガラス転移温度(TMA):真空理工
(株)製 TM−7000 昇温度速度 2℃/min. ・吸水率:直径5cm×厚み4mmの円盤状の試験片を
100℃の水中で24時間煮沸した後の重量増加率
(%)。
【0040】
【表1】
【0041】尚、表1において比較用のエポキシ樹脂
(R1)〜(R3)は以下のものである。(表3におい
ても同様) R1:EOCN−1020 ICI粘度(150℃)1.2ポイズ品 3〜6核体含量 43重量% R2:EOCN−1020 ICI粘度(150℃)2.8ポイズ品 3〜6核体含量 36重量% R3:EOCN−1020 ICI粘度(150℃)8.8ポイズ品 3〜6核体含量 28重量%。
【0042】実施例7〜11、比較例4〜8 エポキシ樹脂として、エポキシ樹脂(E1)〜(E3)
及び比較例としてEOCN−1020を使用して、エポ
キシ基1当量に硬化剤(前記フェノールノボラックと同
じ)1水酸基当量、硬化促進剤(トリフェニルホスフィ
ン)0.2重量部、シランカップリング剤(信越化学工
業株式会社製 KBM403)0.8重量部、離型剤
(東亜化成株式会社製 微粉カルナバ)0.5重量部、
三酸化アンチモン2.0重量部、臭素化エポキシ樹脂
(日本化薬(株)製 BREN−S)6.0重量部、こ
れらの合計重量20重量部に対して充填材(電気化学工
業(株)製 FB−48)を表2、表3の配合物の組成
の欄に示す割合(重量部)で配合し、2軸ロールにより
混練し、粉砕、タブレット化後、流動性(スパイラルフ
ロー値)を以下の条件で測定した。結果を表2、表3に
示す。
【0043】・流動性測定条件 金型:EMMI−1−66に準拠したもの 金型温度:170℃ トランスファー圧力:70kg/cm2
【0044】また、前記タブレットを実施例4〜6と同
様にして硬化物を得て以下の特性を以下の条件で測定し
た。結果を表2、表3に示す。
【0045】・ガラス転移温度:実施例4〜6と同様 ・吸水率:実施例4〜6と同様 ・曲げ強度:JIS−6481(曲げ強さ)に準拠し測
定 ・熱膨張係数:TMAで40〜110℃の範囲で測定。
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】尚、表3において比較用のエポキシ樹脂R
4は以下のものである。
【0049】R4:EOCN−1020 ICI粘度
(150℃)4.4ポイズ品。
【0050】実施例1〜3で得られたエポキシ樹脂(E
1)〜(E3)及び比較例のエポキシ樹脂(R1)〜
(R4)について前記y対xをプロットをしたものを図
2に示す。溶融粘度と3〜6核体の合計の割合が特定の
範囲にある本発明のエポキシ樹脂は、その範囲外にある
公知のエポキシ樹脂に比べ低粘度であり、かつ表1〜3
において明らかなようにその硬化物は高耐熱性である。
【0051】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂を含有するエポキ
シ樹脂組成物は、通常のオルソクレゾールノボラックエ
ポキシ樹脂を用いた場合に比べ、流動性が同一であれば
より高耐熱性を発現し、同一の耐熱性を発現させれば良
いときは、低粘度であるために組成物中の充填材を多く
することが可能になり、その結果、低膨張や低吸湿、高
強度などの性能の発現が可能となる。また、エポキシ樹
脂を溶剤に溶解する場合も、より少ない量の溶剤で公知
のオルソクレゾールノボラックエポキシ樹脂と同一の粘
度が得られ、作業環境上有益である。従って、本発明の
エポキシ樹脂は、電気電子部品用絶縁材料(高信頼性半
導体封止材料など)及び積層板(プリント配線板など)
やCFRPを始めとする各種複合材料、接着剤、塗料等
に使用する場合に極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエポキシ樹脂の溶融粘度と全エポキシ
樹脂に対する3〜6核体の割合(重量%)との関係を示
す図。図1における太線で囲まれた範囲内に本発明のエ
ポキシ樹脂は存在する。
【図2】本発明のエポキシ樹脂及び比較用のエポキシ樹
脂の溶融粘度と全エポキシ樹脂に対する3〜6核体の割
合(重量%)との関係をプロットした図。黒丸は本発明
のエポキシ樹脂(E1)〜(E3)を、Xは比較用のエ
ポキシ樹脂(R1)〜(R4)をそれぞれ表す。図中の
太線は図1におけるのと同じ意味を表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗本 好章 群馬県高崎市宿大類町700番地 群栄化学 工業株式会社内 (72)発明者 小島 昭之 群馬県高崎市宿大類町700番地 群栄化学 工業株式会社内 (72)発明者 阿部 幸雄 群馬県高崎市宿大類町700番地 群栄化学 工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I) 【化1】 (式中、Rは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基を示
    し、nは平均値で1〜15の正数を示す)のエポキシ樹
    脂で、コーンプレート法で測定した150℃での溶融粘
    度(y;ポイズ)対該エポキシ樹脂中の3〜6核体の合
    計重量の割合(x;重量%)のプロットが、 1)y=500e-0.120x 、2)y=10000e
    -0.120x 、3)y=400、4)y=0.1の線で囲ま
    れる領域内に存在するエポキシ樹脂。
  2. 【請求項2】 加水分解性ハロゲン濃度が600ppm
    以下である請求項1記載のエポキシ樹脂。
  3. 【請求項3】 GPC(ゲルパーミエーションクロマト
    グラフィー)におけるトップピークを構成するフラクシ
    ョン中に含まれるエポキシ樹脂成分の全エポキシ樹脂に
    対する割合(a;重量%)と、セカンドピークを構成す
    るフラクション中に含まれるエポキシ樹脂成分の全エポ
    キシ樹脂に対する割合(b;重量%)との比a/bが
    2.0以下である請求項1または2記載のエポキシ樹
    脂。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載のエポキシ樹
    脂を含有するエポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 半導体封止用に調製された請求項4記載
    のエポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項4または5記載のエポキシ樹脂組
    成物を硬化してなる硬化物。
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