JPH09215709A

JPH09215709A - 使い捨ておむつ

Info

Publication number: JPH09215709A
Application number: JP8023549A
Authority: JP
Inventors: Hisanori Watanabe; 久記渡辺
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 1996-02-09
Filing date: 1996-02-09
Publication date: 1997-08-19

Abstract

(57)【要約】【課題】ウエスト部、特に後のウエスト部における漏
れ防止能に優れた使い捨ておむつを提供すること。【解決手段】液透過性の表面シート２、液不透過性の
裏面シート３及びこれら両シート間に介在する吸収体４
を有し、該吸収体４の周囲に前後のウエスト部５，５’
及び左右のレッグ部６，６が形成されており、少なくと
も該後のウエスト部５’及び左右のレッグ部６，６に、
それぞれ漏れ防止用のウエスト部立体ガード１０，１
０’及びレッグ部立体ガード２０，２０が形成されてお
り、背側部Ｂの左右両側縁部Ｂ１，Ｂ２におむつ止着用
のファスニングテープ８，８が設けられており、上記の
後のウエスト部５’に設けられた上記ウエスト部立体ガ
ード１０’には、左右の上記ファスニングテープ８，８
に挟まれた領域において、弾性部材１１が配されている
ことを特徴とする使い捨ておむつ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、使い捨ておむつに
関し、更に詳細には、漏れ防止性に優れた使い捨ておむ
つに関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
使い捨ておむつとしては、図４に示すような、液透過性
の表面シート１０２、液不透過性の裏面シート１０３及
びこれら両シート間に介在する吸収体１０４を有し、該
吸収体１０４の左右のレッグ部１０６、１０６に、それ
ぞれ漏れ防止用のレッグ部立体ガード１２０が形成され
ており、背側部Ｂ’の左右両側縁部Ｂ１，Ｂ２におむつ
止着用のファスニングテープ１０８が設けられている、
いわゆる展開型の使い捨ておむつ１０１が広く用いられ
ている。

【０００３】このような使い捨ておむつにおいては、ウ
エストからのモレ、特に乳幼児などの背中からの軟便を
漏らさない機能はない。また、一部ウエスト部（後のウ
エスト部、即ち、背側に位置するウエスト部）にウエス
ト部立体ガードが形成されているおもつもあるが、該立
体ガードには弾性部材が配されていなかったり、弾性部
材が配されていても該弾性部材がおむつ装着時に伸縮機
能を発現せず、十分にモレ防止能が発現されていない問
題があった。

【０００４】要するに、従来のウエスト部立体ガードが
設けられた使い捨ておむつにおいては、該ウエスト部立
体ガードを設けることによる所望の漏れ防止効果が得ら
れておらず、よりウエスト部における漏れ防止能に優れ
た使い捨ておむつが要望されているのが現状である。

【０００５】従って、本発明の目的は、ウエスト部、特
に後のウエスト部における漏れ防止能に優れた使い捨て
おむつを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解消すべく鋭意検討した結果、により、上記目的を達
成しうることを見出し、本発明を完成するに至った。

【０００７】即ち、本発明は、液透過性の表面シート、
液不透過性の裏面シート及びこれら両シート間に介在す
る吸収体を有し、該吸収体の周囲に前後のウエスト部及
び左右のレッグ部が形成されており、少なくとも後のウ
エスト部及び左右のレッグ部に、それぞれ漏れ防止用の
ウエスト部立体ガード及びレッグ部立体ガードが形成さ
れており、背側部の左右両側縁部におむつ止着用のファ
スニングテープが設けられている、展開型の使い捨てお
むつにおいて、上記の後のウエスト部に設けられた上記
ウエスト部立体ガードには、左右の上記ファスニングテ
ープに挟まれた領域において、弾性部材が配されている
ことを特徴とする使い捨ておむつを提供するものであ
る。

【０００８】また、本発明は、上記の後のウエスト部
に、弾性伸縮部材が配されて、ウエストギャザーが形成
されている上記使い捨ておむつを提供するものである。
また、本発明は、上記弾性部材の左右両端部が、上記フ
ァスニングテープに連結されている上記使い捨ておむつ
を提供するものである。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の使い捨ておむつを
添付図面を参照して更に詳細に説明する。図１は、本発
明の使い捨ておむつの第１の形態を示す展開図であり、
図２は、図１に示す使い捨ておむつを装着した状態を示
す一部破断斜視図である。また、図３は、図１のIII-II
I 線断面図である。

【００１０】本形態の使い捨ておむつ１は、図１に示す
ように、液透過性の表面シート２、液不透過性の裏面シ
ート３及びこれら両シート間に介在する吸収体４を有
し、該吸収体４の周囲に後のウエスト部５’及び左右の
レッグ部６，６が形成されており、前後のウエスト部
５，５’及び左右のレッグ部６，６に、それぞれ漏れ防
止用のウエスト部立体ガード１０，１０’及びレッグ部
立体ガード２０，２０が形成されており、背側部Ｂの左
右両側縁部Ｂ１，Ｂ２におむつ止着用のファスニングテ
ープ８，８が設けられている、展開型の使い捨ておむつ
である。そして、上記の後のウエスト部５’に設けられ
た上記ウエスト部立体ガード１０’には、上記の左右の
ファスニングテープ８、８に挟まれた領域において、弾
性部材１１が配されている。

【００１１】更に詳細に説明すると、本形態の使い捨て
おむつ１は、図１に示すように、吸収体４が長方形に形
成されており、該吸収体４は、表面シート２及び裏面シ
ート３により挟持・固定されている。尚、上記吸収体４
の形状は、砂時計型、Ｔ字型とすることもできる。

【００１２】また、上記ウエスト部立体ガード１０，１
０’は、図３に示すように、ウエスト部用シートを、そ
のおむつ長手方向端縁部側の端縁をウエスト部５，５’
又は吸収体４の上面に位置する表面シート２に固定させ
て形成されている。そして、おむつの中心側に形成され
た自由端１２に弾性部材１１が配されている。これによ
り、図２及び図３に示すように、該弾性部材の伸縮力に
より上記自由端１２がおむつ本体から離隔して、ポケッ
トを形成する。レッグ部立体ガード２０，２０は、その
上記吸収体４上に位置する部位において、自由端２１が
形成されており、該自由端２１に弾性伸縮部材２２が配
されている。

【００１３】また、上記ファスニングテープ８，８は、
それぞれ、裏面シート側に貼着されており、非使用時に
おいては、止着部８ｂが、表面が剥離処理されたリリー
ス部８ａと剥離自在に粘着されている。また、おむつの
腹側部Ａの表面には、該ファスニングテープ８、８を剥
離自在に粘着させるためのランディングテープ（図示せ
ず）が設けられている。また、上記の前後のウエスト部
５，５’には、おむつを着用した際に、着用者にウエス
ト部５をフィットさせるための弾性伸縮部材７ａが表面
シート２と裏面シート３とにより固定されて設けられて
いる。また、上記レッグ部６には、おむつを着用した際
に、着用者にレッグ部６をフィットさせるための弾性伸
縮部材７ｂが固定されて設けられている。

【００１４】次いで、上記使い捨ておむつ１を構成する
各部材の形成材料について説明する。上記表面シート２
としては、排泄物を吸収体へ透過させる液透過性シート
で肌着に近い感触を有したものが好ましく、このような
液透過性シートとしては、例えば、織布、不織布、多孔
性フィルム等が好ましく挙げられる。また、表面シート
２の周縁にシリコン系油剤、パラフィンワックス等の疎
水性化合物を塗布する方法や、予めアルキルリン酸エス
テルのような親水性化合物を全体に塗布し、周縁を温水
で洗浄する方法により、撥水処理を施し、周縁における
尿等の滲みによる漏れを防止することができる。

【００１５】また、上記裏面シート３としては、熱可塑
性樹脂にフィラーを加えて延伸した液不透過性かつ蒸気
透過性のフィルムシート、または繊維集合体が用いられ
る。

【００１６】また、上記吸収体４としては、解繊パルプ
を主材とした高分子吸水ポリマーを併用したものが好ま
しい。該高分子吸水ポリマーは、上記吸収体４の上層、
中層、下層のいずれに存在させてもよく、また、パルプ
と混合したものであってもよい。また、該高分子吸水ポ
リマーは自重の２０倍以上の液体を吸収して保持し得る
保持性能を有し、ゲル化する性質を有する粒子状のもの
が好ましく、このような高分子吸水ポリマーとしては、
例えば、デンプン−アクリル酸（塩）グラフト共重合
体、デンプン−アクリロニトリル共重合体のケン化物、
ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物、アク
リル酸（塩）重合体などが好ましく挙げられる。

【００１７】また、上記弾性伸縮部材７ａ，７ｂ，２２
としては、糸ゴム、平ゴム、フィルムタイプの弾性材あ
るいはフィルム状の発泡ポリウレタン等が好ましく挙げ
られ、５０％伸長時の応力が４０〜１５０グラムのもの
が好ましい。

【００１８】また、上記ウエスト部用シートと及びレッ
グ部用シートは、織布、不織布等が好ましい。

【００１９】また、上記ファスニングテープ８、８とし
ては、通常使い捨ておむつに用いられているものを特に
制限なく用いることができる。

【００２０】而して、本形態の使い捨ておむつ１は、図
１、図２及び図３に示すように、上記の後のウエスト部
５’に設けられた上記ウエスト部立体ガード１０’に
は、上記の左右のファスニングテープ８、８に挟まれた
領域において、弾性部材１１が配されている。ここで、
「上記の左右のファスニングテープに挟まれた領域」と
は、左右の上記ファスニングテープ８、８の上縁（後の
ウエスト部５’側の縁）同士を結ぶ線と下縁（前のウエ
スト部５側の縁）同士を結ぶ線との間の領域（図１の斜
線部分）を意味する。

【００２１】更に詳述すると、上記弾性部材１１は、上
記ウエスト部立体ガード１０’の自由端１２において、
上記ウエスト部用シートの縁部で包接されて配されてい
る。また、上記弾性部材１１は、上記背側部Ｂの一側縁
Ｂ１から他側縁Ｂ２にかけて配されており、これによ
り、該弾性部材１１の両端縁部が、左右の上記ファスニ
ングテープ８、８に連結されている。また、上記弾性部
材１１は、上記ファスニングテープの幅方向中心に位置
するように配されているのが最も好ましく、次いで該中
心近傍に位置するように配されているのが好ましい。上
記弾性部材１１としては、通常公知のゴム材料からな
る、糸ゴム、平ゴム等を用いることができる。また、該
弾性部材１１は、１００〜４００％伸長されているのが
好ましい。

【００２２】また、上述したように、上記使い捨ておむ
つ１においては、上記の後のウエスト部５’に、弾性伸
縮部材７ａが配されて、ウエストギャザーが形成されて
いる。このようにウエストギャザーが形成されている方
が、ウエスト立体ガードと２重のモレ防止効果があり更
に好ましい。また、本形態の使い捨ておむつ１において
は、前のウエスト部５に設けられたウエスト部立体ガー
ド１０にも、その自由端１２に、上記のウエスト部立体
ガード１０’と同様に弾性部材１１が配されている。

【００２３】本形態の使い捨ておむつ１は、通常の展開
型使い捨ておむつと同様に使用することができ、上記弾
性部材１１が配されていることにより、図２及び図３に
示すように、着用時においても良好にポケット３０が形
成されるため、ウエスト部における漏れ防止性に特に優
れている。特に、この性能は本形態の如く、弾性部材１
１の両端縁部が、左右の上記ファスニングテープ８、８
に連結されている場合に顕著である。これは、装着時に
はファスニングテープを引っ張って該ファスニングテー
プをおむつの腹側に止着することにより装着するが、こ
の際のファスニングテープを引っ張る力が直接弾性部材
１１に伝達されるため、弾性部材１１が伸長状態にな
り、吸収体上面の表面シートから離れ、その結果、軟便
等を留めるポケットを形成するからである。本発明者等
が鋭意検討した結果、上記領域以外の領域に弾性部材１
１が存在する場合には、弾性部材１１を伸長方向に引張
る力が働かないため、十分なポケットが形成されないこ
とが判った。

【００２４】尚、本発明の使い捨ておむつは、上述の図
１及び図２に示す形態には何ら限定されるものではな
く、例えば、上記弾性部材は、後のウエスト部における
ウエスト部立体ギャザーに設けてあれば、前のウエスト
部におけるウエスト立体ギャザーに設ける必要はない。
また、前後のウエスト部の両方に上記立体ギャザーを設
けている必要もなく、少なくとも後のウエスト部に立体
ガードが設けられていれば、本発明の所望の効果を得る
ことができる。また、上記ウエスト部用シートを上記レ
ッグ部用シートの上に接着してもよい。また、上記ファ
スニングテープとしては、その止着部が「マジックテー
プ」（登録商標、クラレ社製）等の機械的ファスナーの
凸部材からなるものを用いることもできる。

【００２５】

【発明の効果】本発明の使い捨ておむつは、ウエスト
部、特に後のウエスト部における漏れ防止能に優れたも
のである。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の使い捨ておむつの第１の形態
を示す展開図である。

【図２】図２は、図１に示す使い捨ておむつを装着した
状態を示す一部破断斜視図である。

【図３】図３は、図１に示す使い捨ておむつのIII −II
I 線断面図である。

【図４】図４は、従来の展開型の使い捨ておむつを示す
展開図である。

【符号の説明】

１使い捨ておむつ２表面シート３裏面シート４吸収体５前のウエスト部５’ 前のウエスト部６レッグ部７ａ，７ｂ弾性伸縮部材８ファスニングテープ１０ウエスト部立体ガード１１弾性部材１２自由端２０レッグ部立体ガードＡ腹側部Ｂ背側部

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成８年３月１日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００３

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００３】このような使い捨ておむつにおいては、ウ
エストからのモレ、特に乳幼児などの背中からの軟便を
漏らさない機能はない。また、一部ウエスト部（後のウ
エスト部、即ち、背側に位置するウエスト部）にウエス
ト部立体ガードが形成されているおむつもあるが、該立
体ガードには弾性部材が配されていなかったり、弾性部
材が配されていても該弾性部材がおむつ装着時に伸縮機
能を発現せず、十分にモレ防止能が発現されていない問
題があった。

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００６

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解消すべく鋭意検討した結果、後ろのウエスト部に設け
られたウエスト部立体ガードにおける左右の両ファスニ
ングテープ間において、弾性部材を配してなる使い捨て
おむつが、上記目的を達成しうることを見出し、本発明
を完成するに至った。

【手続補正３】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図１

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【手続補正４】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図２

【補正方法】変更

【補正内容】

【図２】

【手続補正５】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図３

【補正方法】変更

【補正内容】

【図３】

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】液透過性の表面シート、液不透過性の裏
面シート及びこれら両シート間に介在する吸収体を有
し、該吸収体の周囲に前後のウエスト部及び左右のレッ
グ部が形成されており、少なくとも該後のウエスト部及
び左右のレッグ部に、それぞれ漏れ防止用のウエスト部
立体ガード及びレッグ部立体ガードが形成されており、
背側部の左右両側縁部におむつ止着用のファスニングテ
ープが設けられている、展開型の使い捨ておむつにおい
て、上記の後のウエスト部に設けられた上記ウエスト部立体
ガードには、左右の上記ファスニングテープに挟まれた
領域において、弾性部材が配されていることを特徴とす
る使い捨ておむつ。
【請求項２】上記の後のウエスト部に、弾性伸縮部材
が配されて、ウエストギャザーが形成されていることを
特徴とする請求項１記載の使い捨ておむつ。
【請求項３】上記弾性部材は、その左右両端部が、左
右の上記ファスニングテープに連結されていることを特
徴とする請求項１記載の使い捨ておむつ。