JP2933967B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

使い捨ておむつ

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JP2933967B2 JP2031176A JP3117690A JP2933967B2 JP 2933967 B2 JP2933967 B2 JP 2933967B2 JP 2031176 A JP2031176 A JP 2031176A JP 3117690 A JP3117690 A JP 3117690A JP 2933967 B2 JP2933967 B2 JP 2933967B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は使い捨ておむつに関するものであり、特に液
透過性上面シートが着用者の脚部にフィットして便及び
尿の漏れ防止効果に優れた使い捨ておむつに関するもの
である。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕 従来、使い捨ておむつの排泄物の脚部よりの防漏手段
として吸収体側部に延出するサイドフラップ部に弾性部
材を設置し、該弾性部材の伸縮作用による該サイドフラ
ップの脚部への密着をはかったものが一般によく知られ
ている。また、実開昭58−18520号公報や特開昭59−537
02号公報記載のようにサイドフラップ部にポケット構造
や防漏壁を有する使い捨ておむつもある。
しかしながら、上記のような脚部からの防漏手段を施
した使い捨ておむつは、着用者の脚部の動きに追従する
ことができず、脚部に隙間が生じるため排泄速度が速く
粘度が低い下痢便や軟便あるいは多量に排泄された尿、
便に対して防漏効果は乏しい。また、表面シートと裏面
シート間に配置した吸収体は前記両シートと接着固定さ
れているため、着用者の動き、排泄物の吸収により変形
を受けやすく、吸収性能は著しく損なわれ変形部位から
の漏れが生じやすい。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、このような従来の使い捨ておむつの欠
点を改良し、尿および便、特に、排泄速度が速い粘度が
低い下痢便や軟便、あるいは多量に排泄された尿、便に
対する防漏性に優れて使い捨ておむつを見い出すべく鋭
意検討を積み重ねた結果、本発明に至った。
即ち、本発明は、液透過性の表面シート、液不透過性
の裏面シート、前記両シートの間に位置する吸収体及び
前記表面シートの上面に位置する液透過性上面シートを
有する吸収性物品において、前記上面シートの長手方向
両端部分が固定されかつ両固定部の中間部分においても
固定部分を有し、さらに前記上面シートの側縁部が伸縮
性を有することを特徴とする使い捨ておむつを提供する
ものである。
本発明の使い捨ておむつは、前記上面シートの長手方
向の両端部において固定されていてその両固定部の中間
部分において一部分、前記表面シートと上面シートが固
定されていることにより着用者の脚部ないしそけい部に
密着し隙間をなくし、かつ前記上面シートと表面シート
の間に空間を設けることにより尿および便の排泄速度を
緩和することにより、尿および便の漏れを防止すること
できる。
以下、図面に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
第1図は本発明の使い捨ておむつの一実施例を示す斜
視図、第2図は第1図のA−A線断面図、第3図は第1
図のB−B線断面図、第4図は第1図の使い捨ておむつ
を着用者に着用させた状態を示す部分断面図、第5図は
本発明の使い捨ておむつの別の実施例を示す横断面図、
第6図は本発明の使い捨ておむつの更に別の実施例を示
す斜視図である。
本発明の使い捨ておむつは液透過性の表面シート1、
液不透過性の裏面シート3、前記両シートの間に位置す
る吸収体4及び前記表面シート1の上面に位置する液透
過性上面シート5を有する。
液透過性上面シート5は、液透過性表面シート1と、
おむつの長手方向の端部8において固定されており、そ
の端部と端部の間の中間部7においても固定されてい
る。
長手方向の端部8における固定部の長手方向の長さ
は、おむつ全長に対して0.45以下が好ましく、更に好ま
しくは0.3以下である。おむつ全長に対して0.45を越え
ると上面シートの着用者の脚部、そけい部への密着度合
が低下し、特におむつがずり落ちた時、背中及び腹側か
らの防漏効果が極度に低下する。
中間部7における固定部の位置は、おむつ長手方向端
部における固定部の長手方向に対して相対する側縁部同
志を結んだ位置よりも内側にあるのがより好ましい。こ
の理由は、中間部の固定点の位置により、第4図に示す
が如く液透過性上面シート5の側縁部が着用者の脚部、
そけい部への密着度合が異なり、股下部分の尿および便
の防漏性に対して多大な影響を与えるからである。中間
部の固定点の数、長さは、特に規定されない。
おむつの長手方向端部8における液透過性の上面シー
ト5と液透過性の表面シート1の固定は、第6図に示す
が如く前記上面シート5を幅方向に対して内側に折り込
んでも差し支えない。ただし、この場合において中間部
7における固定部の位置は、おむつの長手方向端部にお
ける固定部の長手方向に対して相対する側縁部同志を結
んだ位置よりも内側にあるのが良い。固定部はおむつの
股下領域においてはどこでもよく、また一点に限らず例
えば上面シートの側縁部に沿って数ケ所設けてもよい。
本発明において、液透過性の上面シート5としては、
液透過性の不織布、フィルム、ネット等が用いられ、側
縁部に弾性伸縮部材6を導入するのが好ましい。弾性伸
縮部材としては糸ゴム、平ゴム、フィルムタイプのゴム
で150%伸長時の応力が100g以下であるものが好まし
い。
使い捨ておむつの吸収体4は、フラッフパルプ等で形
成されており、その中に高吸収性ポリマーを含んでいる
ものが好ましい。吸収体に使用されるポリマーの存在位
置としては、上、中、下層あるいは、パルプと混合でも
かまわず、ポリマー粒子としては、デンプン−アクリル
酸(塩)グラフト共重合体、デンプル−アクリロニトリ
ル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセ
ルロースの架橋物、アクリル酸(塩)重合体などが適当
である。かかる高吸収性ポリマー粒子は、自重の20倍以
上の液吸収性保持力を有し、ゲル化する性質を有するも
のである。
前記液透過性表面シート1としては、一般に不織布が
使用されるが、液透過性であれば、フィルム、ネット等
でも差し支えなく、特に周囲が撥水性で、中央部が親水
性であるものが好ましい。
前記液不透過性の裏面シート3としては、一般に厚さ
が10〜60μの低密度ポリエチレンシートが使用される
が、ムレ、カブルを起こさせにくい蒸気通気性の多孔シ
ートが好ましい。
また、表面シート1と裏面シート3との間に弾性伸縮
性部材2を設置することが好ましい。弾性伸縮性部材と
しては、前記弾性伸縮性部材6と同様のものが使用でき
る。
〔実施例〕
以下、実施例により、本発明を更に詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
比較例1 縦480mm×横340mmのポリオレフィン繊維を熱融着して
作製した不織布(30g/m2)からなる表面シートと蒸気通
気性のポリエチレンシートからなる裏面シートとの間
に、縦400mm×横150mmの吸収体を設置して使い捨ておむ
つを得た。
実施例1 比較例1の吸収体上の表面シートの上面に、縦480mm
×横150mmのポリオレフィン繊維を熱融着して作製した
不織布(25g/m2)からなる液透過性上面シートを、おむ
つ長手方向の端部において縦100mm×横150mmで固定し、
かつ、おむつの中央部において前記上面シートと表面シ
ートを吸収体の長手方向の両側端部で長さ40mmで固定し
て使い捨ておむつを得た。
実施例2 比較例1の吸収体上の表面シートの上面に、実施例1
と同じ素材で作製した液透過性上面シートを、おむつの
長手方向の端部において縦200mm×横150mmで固定し、お
むつの中央部において前記上面シートと表面シートとを
吸収体の長手方向の両端部からそれぞれ40mm内側に入っ
たところで長さ40mmで固定して使い捨ておむつを得た。
実施例3 比較例1の吸収体上の表面シートの上面に、実施例1
と同じ素材で作製した縦480mm×横150mmの液透過性上面
シートを、おむつ長手方向の端部において縦100mm×横1
50mmで固定し、かつ、おむつの中央部において液透過性
上面シートと表面シートを吸収体の長手方向の両端部か
らそれぞれ40mm内側に入ったところで長さ40mmで固定し
て使い捨ておむつを得た。
実施例4 実施例3において、液透過性上面シートと表面シート
を、おむつ中央部において、吸収体の長手方向の両端部
からそれぞれ40mm内側に入ったところで長さ150mmで固
定して使い捨ておむつを得た。
実施例5 実施例3において、液透過性上面シートと表面シート
をおむつ中央部において、吸収体の中央部に長手方向へ
40mmで固定して使い捨ておむつを得た。
実施例1〜5及び比較例1で得られたおむつを体重10
kgの乳児をもとに設計製作したベビーモデルに装着しモ
レ防止効果の評価を行った。
試験液は、懸濁液をカルボキシメチルセルロースによ
って10cpに調整したもので、5g/秒で10g毎に一括で注入
し、横向きの姿勢で股からモレるまでに吸収した量(股
モレ値)、背からモレるまでに吸収した量(股モレ値)
を求めた。
結果を表1に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の使い捨ておむつの一実施例を示す斜視
図、第2図は第1図のA−A線断面図、第3図は第1図
のB−B線断面図、第4図は第1図の使い捨ておむつを
着用者に着用させた状態を示す部分断面図、第5図は本
発明の使い捨ておむつの別の実施例を示す横断面図、第
6図は本発明の使い捨ておむつの更に別の実施例を示す
斜視図である。 1:液透過性表面シート 2:弾性伸縮性部材 3:液不透過性裏面シート 4:吸収体 5:液透過性上面シート 6:弾性伸縮性部材 7:おむつ中間部の固定部 8:おむつの長手方向端部の固定部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液透過性の表面シート、液不透過性の裏面
    シート、前記両シートの間に位置する吸収体及び前記表
    面シートの上面に位置する液透過性上面シートを有する
    吸収性物品において、前記上面シートの長手方向両端部
    分が固定されかつ両固定部の中間部分においても固定部
    分を有し、さらに前記上面シートの側縁部が伸縮性を有
    することを特徴とする使い捨ておむつ。
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