JPH09215199A - 並列型高調波補償回路 - Google Patents

並列型高調波補償回路

Info

Publication number
JPH09215199A
JPH09215199A JP8017627A JP1762796A JPH09215199A JP H09215199 A JPH09215199 A JP H09215199A JP 8017627 A JP8017627 A JP 8017627A JP 1762796 A JP1762796 A JP 1762796A JP H09215199 A JPH09215199 A JP H09215199A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
parallel
current
harmonic
power line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8017627A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Shimamori
浩 島森
Nobuhiro Hodaka
伸洋 保高
Shingo Hashizume
真悟 橋爪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd, Fujitsu Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP8017627A priority Critical patent/JPH09215199A/ja
Publication of JPH09215199A publication Critical patent/JPH09215199A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/30Reactive power compensation

Landscapes

  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
  • Rectifiers (AREA)
  • Control Of Electrical Variables (AREA)
  • Power Conversion In General (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、並列型高調波補償回路に関し、負
荷であるデータ処理装置の制御によらず高い信頼性の下
で自動的に運転することを目的とする。 【解決手段】 並列型高調波補償回路(P−PFC)2
は高調波補償回路(PFC)5と自動運転回路6とを備
える。PFC5は、矩形波である出力電流IB と正弦波
であるべき入力電流IA との差IC を交流電力ライン4
に出し入れすることによって、入力電流を正弦波とす
る。自動運転回路6は、負荷3であるデータ処理装置か
らの制御によらずに、P−PFC2自体の状態に基づい
てPFC5又はP−PFC2を制御する。このために、
自動運転回路6は、P−PFC2の状態に基づいてPF
C5のON/OFFを制御するON/OFF制御回路7
と、P−PFC2の状態に基づいてこれを制御する信頼
性制御回路8とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、並列型高調波補償
回路に関し、特に、三相の商用電源から形成した安定電
源を負荷であるコンピュータ等のデータ処理装置に対し
て供給する並列型高調波補償回路に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ等のデータ処理装置に対し
て供給される電源は安定であることが要求される。そこ
で、一般に、図19(A)に示すように、商用電源10
1を整流回路102により整流、平滑して高圧の直流電
圧を形成し、この高圧の直流電圧からDC−DCコンバ
ータ103により低圧の直流電圧を形成して、負荷10
4であるコンピュータ等に供給する。
【0003】負荷104が大型のコンピュータである場
合には大電力を供給する必要があるため、図19(A)
に示すように、電源101として三相の商用電源が用い
られる。更にこれに応じて、整流回路102としては三
相Lインプット全波整流回路(RECT)102が多く
用いられる。
【0004】三相Lインプット全波整流回路102を用
いた場合、図19(B)に示すように、電流波形が略完
全な矩形波になる(完全な矩形波になるのは、三相Lイ
ンプット全波整流回路102のインダクタンスLが無限
大である場合である)。このため、電流値が急激に変化
することに起因して例えば本来の周波数成分(50H
z)の整数倍の高調波が発生する。従って、電流成分と
して、本来の周波数成分以外に、本来の周波数の整数倍
の高調波成分を含んでいた。
【0005】この高調波電流は、電源である三相の商用
電源101に接続されている他の種々の機器に対して、
電源電圧の変動等の悪影響を及ぼす。このため、高調波
電流を抑制する規格が定められている。即ち、この規格
において、高調波電流の発生を抑制するために、入力電
流波形を矩形波ではなく正弦波になるべく近づけること
が定められている。
【0006】このような規格を満たすための回路装置と
しては種々のものがあるが、その1つとして図19
(C)に示す並列型高調波補償回路(P−PFC、並列
型力率補償回路)105が知られている。並列型高調波
補償回路105は矩形波である機器(負荷104)の入
力電流IB と正弦波であるべき商用電源101からの入
力電流IA との差を検出してこれを補償する。
【0007】具体的には、並列型高調波補償回路105
において電流検出器CT1が負荷104の入力電流(矩
形波)IB を検出する。一方、高調波補償回路PFCが
商用電源101の入力電圧波形に基づいて正弦波である
べき入力電流IA の波形を求める。そして、高調波補償
回路PFCが、入力電流(正弦波)IA から負荷104
の入力電流(矩形波)IB を差し引いた電流IC を、高
調波補償回路PFCと商用電源101の交流電力ライン
106に供給する。
【0008】即ち、正弦波IA が負荷104の入力電流
(矩形波)IB より大きい場合、その差に相当する電流
IC が交流電力ライン106から高調波補償回路PFC
に吸収(供給)される。正弦波IA が機器の入力電流
(矩形波)IB より小さい場合、その差に相当する電流
IC が高調波補償回路PFCから交流電力ライン106
に供給される。これにより、商用電源101から見た電
流波形を正弦波形として、高調波電流を減らしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述した大電力設備用
の並列型高調波補償回路105のON/OFF制御は、
従来、当該負荷104であるデータ処理装置側から行っ
ていた。従って、並列型高調波補償回路105及びデー
タ処理装置の双方にインタフェース回路を設け、かつ、
ケーブルによりこれらを接続しなければならなかった。
また、既に設置されているデータ処理装置に新たに並列
型高調波補償回路105を接続しようとしても、既存の
データ処理装置は並列型高調波補償回路105とのイン
タフェース回路を備えていないことが殆どであるため、
接続できないことが多かった。
【0010】また、並列型高調波補償回路105を設け
ることにより部品数が必然的に増加するため、電源装置
を含めたデータ処理装置全体としてみた場合の信頼性が
低下してしまっていた。即ち、並列型高調波補償回路1
05の故障に起因してデータ処理装置の運転に支障を生
じる場合もあった。特に、負荷104が大型コンピュー
タである場合にはできるだけ連続運転することが望まし
いため、本来のデータ処理には直接関係しない並列型高
調波補償回路105の故障に起因して運転に支障を生じ
ることは望ましくないことであった。
【0011】また、これに関連して、並列型高調波補償
回路105を設けたことにより、データ処理装置に対し
て悪影響が及ぶ場合があった。即ち、入力電圧に瞬断や
電圧低下が発生した場合、並列型高調波補償回路105
のインバータのコンデンサ(C0 )に充電された電荷が
放電されてしまう。このため、復電時に大きな突入電流
が流れ、これがデータ処理装置に悪影響を与えていた。
【0012】また、並列型高調波補償回路105が過電
流供給の状態となったか否かの検出を電流のピーク値で
行っていた。このため、ピーク値が連続する場合を考慮
して熱設計を行っていたので、並列型高調波補償回路1
05のインバータ(結果として並列型高調波補償回路1
05自体)が非常に大きなものになっていた。そこで、
並列型高調波補償回路105のインバータに温度検出器
を接続して、温度が規格以上に上昇した場合、インバー
タをOFFしていた。しかし、このような温度検出及び
ON/OFF制御によっては、周囲温度、並列型高調波
補償回路105の設置状況等によってON/OFF制御
の動作点が変動してしまい正確な制御は難しかった。
【0013】また、並列型高調波補償回路105のオン
(ターンオン)時において、インバータの過渡電流及び
電圧のオーバーシュート等によるインバータの破壊を防
止する必要がある。このためには、ソフトスタート回路
を設けることが有効である。ソフトスタート回路はDC
/DCコンバータ等のように基準電圧が直流で不変であ
る場合には時定数回路によって容易に実現できる。しか
し、並列型高調波補償回路105のように基準電圧が交
流で常に変化する場合、ソフトスタートを実現すること
は非常に困難であった。
【0014】更に、従来の並列型高調波補償回路105
は本来負荷104として大型コンピュータを想定した大
電力設備用であったため、装置が大型で高価であった。
このため、並列型高調波補償回路105の小型化、低価
格化が望まれていたが、種々の理由からその小型化、低
価格化ができなかった。また、並列型高調波補償回路1
05を小電力設備(即ち、電力消費の小さい小型コンピ
ュータ)に接続した場合、本来大電力設備用である当該
並列型高調波補償回路105の動作が不安定になる。こ
のため、実際には、従来の並列型高調波補償回路105
を小電力設備に接続できなかった。
【0015】本発明は、負荷であるデータ処理装置の制
御によらず自動的に運転できる並列型高調波補償回路を
提供することを目的とする。また、本発明は、高い信頼
性を有する並列型高調波補償回路を提供することを目的
とする。
【0016】また、本発明は、高い信頼性の下で自動的
に運転できる並列型高調波補償回路を提供することを目
的とする。また、本発明は、小型化、低価格化に適した
並列型高調波補償回路を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理構成
図であり、本発明の並列型高調波補償回路を示す。並列
型高調波補償回路(P−PFC)2は、交流電源1に接
続され、負荷3であるデータ処理装置に対して電源を供
給する。並列型高調波補償回路2は交流電力ライン4と
高調波補償回路(PFC)5と自動運転回路6とを備え
る。
【0018】交流電力ライン4は交流電源1と負荷3と
を接続する。交流電力ライン4には負荷3に電源を供給
するための交流電流が流れる。交流電力ライン4には高
調波補償回路5が接続される。
【0019】高調波補償回路5は、交流電力ライン4に
並列に設けられ、当該並列型高調波補償回路2の出力電
流IB と正弦波であるべき並列型高調波補償回路2の入
力電流IA との差IC を検出し当該差IC を交流電力ラ
イン4に対して出し入れすることによって、交流電源1
から見た並列型高調波補償回路2の入力電流IA を正弦
波とする。
【0020】自動運転回路6は、負荷3であるデータ処
理装置からの制御によらずに、並列型高調波補償回路2
自体の状態に基づいて、高調波補償回路5又は並列型高
調波補償回路2を制御する。自動運転回路6はON/O
FF制御回路7と信頼性制御回路8とを備える。ON/
OFF制御回路7は並列型高調波補償回路2の状態に基
づいて高調波補償回路5のON/OFFを制御する。信
頼性制御回路8は並列型高調波補償回路2の状態に基づ
いて並列型高調波補償回路2の信頼性を高くするように
並列型高調波補償回路2を制御する。
【0021】本発明の並列型高調波補償回路2において
は、自動運転回路6が高調波補償回路5即ち並列型高調
波補償回路2を制御する。これにより、負荷3であるデ
ータ処理装置からの制御によることなく、並列型高調波
補償回路2を自動運転できる。従って、並列型高調波補
償回路2及び負荷3であるデータ処理装置にインタフェ
ース回路を設ける必要をなくすことができ、また、既存
の負荷3であるデータ処理装置に新たに並列型高調波補
償回路2を接続することができる。
【0022】また、本発明の並列型高調波補償回路2に
おいては、自動運転回路6が並列型高調波補償回路2の
状態に基づいて、高調波補償回路5等を制御する。従っ
て、例えば並列型高調波補償回路2に故障がある場合、
ON/OFF制御回路7によって高調波補償回路5をO
FFすることにより負荷3であるデータ処理装置の運転
に支障を生じることを防止できる。また、例えば信頼性
制御回路8によって入力電圧の瞬断や電圧低下を検出す
ることにより、復電時に大きな突入電流が流れることを
防止できる。また、例えば信頼性制御回路8によって並
列型高調波補償回路2のインバータの温度に基づいて正
確な制御を行うことができる。
【0023】以上のように、本発明の並列型高調波補償
回路2によれば、高い信頼性の下で、負荷3であるデー
タ処理装置の制御によらず並列型高調波補償回路2を自
動的に運転することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】図2は並列型高調波補償回路2の
構成を示す。並列型高調波補償回路2は交流電力ライン
4、高調波補償回路5及び本発明による自動運転回路6
を備える。
【0025】図2において、端子IN及びOUTは、各
々、並列型高調波補償回路2の入力端子及び出力端子で
あり、図1に示す交流電源1及び負荷3に接続される。
交流電力ライン4が端子IN及びOUTの間に設けら
れ、交流電源1及び負荷3の間を接続する。交流電源1
は周知の三相の商用電源である。負荷3はコンピュータ
等のデータ処理装置である。交流電力ライン4には、直
列にリアクトル9が挿入され、並列に高調波補償回路5
が接続される。
【0026】端子IN及びOUTには、各々、並列型高
調波補償回路2の入力電流IA 及び出力電流IB が供給
される。入力電流IA 及び出力電流IB は、各々、実質
的な正弦波及び実質的な矩形波である。
【0027】なお、負荷3において、並列型高調波補償
回路2には図外の三相Lインプット全波整流回路及びD
C−DCコンバータが接続される(図19参照)。従っ
て、電源は、交流電源1から並列型高調波補償回路2、
図外の三相Lインプット全波整流回路及び図外のDC−
DCコンバータを介してコンピュータ等に供給される。
三相Lインプット全波整流回路は並列型高調波補償回路
2により電流補償された後の電流を整流、平滑して高圧
の直流電圧を形成する。この高圧の直流電圧からDC−
DCコンバータが低圧の直流電圧を形成して負荷3に供
給する。
【0028】高調波補償回路5は、正弦波であるべき入
力電流IA と矩形波である出力電流IB との差分を検出
し、これを電流IC として交流電力ライン4に対して出
し入れする。即ち、入力電流IA と出力電流IB との差
分の電流IC を補償する。これにより、入力電流IA が
正弦波とされる。
【0029】高調波補償回路5は、図2に示すように、
交流電力ライン4に接続された補償電力ライン11と、
補償電力ライン11に接続されたインバータ(以下、6
アームインバータとも言う)13と、インバータ13に
接続されたキャパシタC0 と、インバータ13の制御信
号を形成するインバータ制御回路15と、電流検出器
(変流器)CT1と、電流検出器(変流器)CT2とを
備える。補償電力ライン11にはリアクトル12が直列
に挿入される。
【0030】インバータ13の制御信号を形成するため
に、インバータ13の出力であるキャパシタC0 の一方
の端子電圧(DC400V)がインバータ制御回路15
(の誤差増幅回路150)にフィードバック入力され
る。同様に、インバータ13の制御信号を形成するため
に、電流検出器CT1は交流電力ライン4に流れる(交
流)電流を検出し、電流検出器CT2は補償電力ライン
11に流れる(直流)電流を検出する。電流検出器CT
1及び電流検出器CT2における検出信号である電流I
ac及び電流Idcが、各々、インバータ制御回路15にフ
ィードバック入力される。なお、高調波補償回路5につ
いては、図3乃至図6によって更に説明する。
【0031】自動運転回路6は、負荷3であるデータ処
理装置からの制御によらずに、自動運転の対象である並
列型高調波補償回路2の状態に基づいて、高調波補償回
路5即ち並列型高調波補償回路2を制御する。このため
に、自動運転回路6はON/OFF制御回路7と信頼性
制御回路8を備える。なお、図2においては、図示の都
合上、ON/OFF制御回路7のみを示し、信頼性制御
回路8は図示を省略している。信頼性制御回路8につい
ては図16以降において説明する。
【0032】ON/OFF制御回路7は並列型高調波補
償回路2の状態に基づいて高調波補償回路5又は並列型
高調波補償回路2を制御する。具体的には、ON/OF
F制御回路7は交流電力ライン4に流れる交流電流に基
づいて高調波補償回路5のON/OFFを制御する。こ
のために、ON/OFF制御回路7は電流検出器CT1
での検出信号である電流Iacをその入力として取り込
む。電流検出器CT1からの電流IacがON/OFF制
御回路7において並列型高調波補償回路2の状態を示す
信号として用いられる。ON/OFF制御回路7の出力
はインバータ制御回路15(のドライブ回路156)に
その制御信号として入力される。
【0033】ON/OFF制御回路7は、抵抗71、ダ
イオード72、キャパシタ73及び演算増幅器74を備
える。電流検出器CT1からの電流Iacはダイオード7
2を介して演算増幅器74の一方の端子(非反転端子)
に入力される。抵抗71、ダイオード72及びキャパシ
タ73は、電流Iacの整流、平滑を行う。これにより、
電流Iacがその値に応じた値の電圧に変換される。演算
増幅器74の他方の端子(反転端子)には基準電圧Vre
f2が入力される。基準電圧Vref2は予め定められた所定
の値とされ、経験的に定められる。
【0034】電流Iacに基づく電圧が基準電圧Vref2よ
りも小さい場合、演算増幅器74の出力がオフ(ロウレ
ベル又は回路の基準電圧、例えば0V)とされる。これ
により、インバータ制御回路15(のドライブ回路15
6)が動作停止の状態とされ、高調波補償回路5の動作
が停止状態とされる。従って、高調波補償回路5又は並
列型高調波補償回路2は、電流補償を行うことなく、端
子INに入力された交流電源1からの電流をそのまま端
子OUTに出力する。
【0035】このような状態は、電流Iacが所定の値よ
り小さい場合である。即ち、負荷3であるデータ処理装
置が交流電源1に未接続の場合、又は、負荷3が本格的
に運用されておらず電力消費が少ない場合である。この
場合、並列型高調波補償回路2を運転する必要がない。
従って、本発明により並列型高調波補償回路2の高調波
補償回路5はオンされず、電流補償が行われない。
【0036】電流Iacに基づく電圧が基準電圧Vref2よ
りも大きい場合、演算増幅器74の出力がオン(ハイレ
ベル又は回路の電源電圧)とされる。これにより、イン
バータ制御回路15(のドライブ回路156)が動作可
能な状態とされ、高調波補償回路5の動作が開始され
る。従って、高調波補償回路5又は並列型高調波補償回
路2は、電流補償を行って、端子INに入力される交流
電源1からの入力電流を正弦波とし、端子OUTへの出
力電流を矩形波とする。
【0037】このような状態は、電流Iacが所定の値よ
り大きい場合である。即ち、負荷3であるデータ処理装
置が交流電源1に接続され、本格的に運用が開始された
場合である。この場合、並列型高調波補償回路2を運転
する必要がある。従って、本発明により並列型高調波補
償回路2の高調波補償回路5は自動的にオンされて、電
流補償が行われる。
【0038】次に、高調波補償回路5について、図3乃
至図5に従って説明する。図3は並列型高調波補償回路
2の構成の概略を示す。図4はインバータ制御回路15
の構成の概略を示す。図5はインバータ(6アームイン
バータ)13の構成の概略を示す。
【0039】交流電源1は三相の商用電源であるから、
図3に示すように、並列型高調波補償回路2には3本の
交流電力ライン4(R、S、T)が存在する。即ち、図
1、図2においては交流電力ライン4を1本のみ示して
いるが、実際には、図3に示すように、3本の交流電力
ライン4が存在し、その各々に対して並列になるよう
に、高調波補償回路5が設けられる。
【0040】なお、この明細書においては、交流電力の
各相R、S、Tに対応して設けられる各回路を示す場合
において、これらを区別する場合には符号にR、S、T
を付加して表し、特に区別しない場合にはR、S、Tの
付加を省略して表す。
【0041】図3に示すように、高調波補償回路5は、
3個の単位回路16、3個の単位回路16に共通の6ア
ームインバータ13、6アームインバータ13に対応す
るキャパシタC0 からなる。3個の単位回路16の各々
は、補償電力ライン11、電流検出器CT1、電流検出
器CT2、6アームインバータ13を制御するインバー
タ制御回路15、補償電力ライン11に挿入されたリア
クトル12からなる。この例の場合には、3個の単位回
路16の各々に対応して、3個のON/OFF制御回路
7が設けられる。
【0042】交流電力ライン4の各々に並列に単位回路
16の各々が設けられる。単位回路16の各々におい
て、交流電力ライン4にリアクトル12を介して補償電
力ライン11が接続される。補償電力ライン11は交流
電力ライン4と6アームインバータ13との間を接続す
る。インバータ制御回路15は、補償電力ライン11の
電流を取り込んで、これと電流検出器CT1からの信号
電流Iac、電流検出器CT2からの信号電流Idc、キャ
パシタC0 の端子電圧(DC400V)とに基づいて、
6アームインバータ13の制御信号を形成する。また、
インバータ制御回路15の各々は、対応するON/OF
F制御回路7によってそのON/OFFが制御される。
【0043】3個の単位回路16の補償電力ライン11
の各々からの電流を6アームインバータ13によって整
流、平滑して直流の高電圧(例えばDC400V)をキ
ャパシタC0に得る。インバータ制御回路15の各々が
6アームインバータ13を制御する。これにより、常に
キャパシタC0の一端を一定電圧(DC400V)に維
持するように、補償電力ライン11を介して、交流電力
ライン4とキャパシタC0との間で電流が流れる。即
ち、入力電流IA が出力電流IB を越える場合、その差
分IC がキャパシタC0に流れる。また、出力電流IB
が入力電流IA を越える場合、その差分IC がキャパシ
タC0から交流電力ライン4に流れる。
【0044】この結果、正弦波であるべき入力電流IA
と矩形波である出力電流IB との間の差が電流補償され
る。なお、この時、リアクトル12により補償電力ライ
ン11上の電流が急峻な矩形波となることが防止され
る。
【0045】図4はインバータ制御回路15の構成を示
す。誤差増幅回路150はキャパシタC0 の一方の端子
に発生した電圧(DC400V)を基準電圧Vref1と比
較してこれらの間の差(誤差)を求め、この誤差を増幅
した信号を乗算回路152にフィードバック入力する。
なお、基準電圧Vref1は予め所定の値(DC400V)
に正確に定められる。
【0046】トランス151は対応する補償電力ライン
11を介して交流電力ライン4に接続される。トランス
151は、補償電力ライン11を介して交流電力ライン
4の印加電圧(交流電圧)を取り込んで、これに基づい
て正弦波を発生する。この正弦波は正弦波であるべき入
力電流IA に対応する。トランス151の出力波形(a
点における波形)を波形aとして示す。トランス151
の構成については図7により後述する。
【0047】乗算回路152は、この正弦波aと誤差増
幅回路150からのフィードバック入力とを乗算するこ
とにより、基準電流波形を発生する。この基準電流波形
はフィードバック入力の大きさ(誤差増幅回路150に
おける誤差の大きさ)に依存する。即ち、フィードバッ
ク入力が大きい場合にこれに従って大きな値とされる。
乗算回路152の出力波形(b点における波形)を波形
bとして示す。乗算回路152は周知の構成を有する。
【0048】この基準電流波形bから、同一単位回路1
6内の電流検出器CT1からの電流Iac(即ち、出力電
流IB )を減算することにより、減算回路153が補償
電流波形を発生する。この補償電流波形は、入力電流I
A と出力電流IB との差分に基づく(対応する)もので
あり、補償すべき電流IC の値である。減算回路153
の出力波形(c点における波形)を波形cとして示す。
減算回路153は周知の構成を有する。
【0049】この補償電流波形cと、同一単位回路16
内の電流検出器CT2からの電流Idcとの誤差を求めこ
れを増幅することにより、誤差増幅回路154が補償電
流の誤差を増幅した信号を発生する。この補償電流の誤
差を増幅した信号は、次の時点において補償すべき電流
の値と現時点において実際に補償している電流の値との
差であり、どれだけ補償電流を変化させるかを示す。誤
差増幅回路154の出力信号(d点における信号波形)
を信号dとして示す。誤差増幅回路154の構成につい
ては図8により後述する。
【0050】この信号dに基づいて、PWM制御回路1
55がPWM変調信号を発生する。このPWM変調信号
のオンの期間(オンデューティ)の長短により、補償電
流が増減される。PWM制御回路155の出力信号(e
点における信号波形)を、信号eとして示す。PWM制
御回路155は周知の構成を有する。
【0051】このPWM変調信号eに基づいて、ドライ
ブ回路156がインバータ(6アームインバータ)駆動
信号を発生する。このインバータ駆動信号がインバータ
(6アームインバータ)13のMOSFETQ1 〜MO
SFETQ6 に制御信号として印加される。ドライブ回
路156は6アームインバータ13の対応するMOSF
ETを駆動する。ドライブ回路156の出力信号(f点
における信号波形)を、信号fとして示す。このインバ
ータ駆動信号fがインバータ13に供給される。また、
ドライブ回路156にON/OFF制御回路7からの制
御信号が供給される。ドライブ回路156の構成につい
ては図9及び図10により後述する。
【0052】ドライブ回路156の動作は、ON/OF
F制御回路7からの制御信号によって制御される。従っ
て、ON/OFF制御回路7からの制御信号がオフの場
合、ドライブ回路156の動作が停止される。即ち、前
段までのPWM制御回路155等の動作にかかわりな
く、ドライブ回路156の出力は形成されない。具体的
には、ON/OFF制御回路7からの制御信号がドライ
ブ回路156への電源供給回路を遮断することにより、
ドライブ回路156の動作を停止する。
【0053】図5はインバータ(6アームインバータ)
13の構成を示す。6アームインバータ13は6個の単
位スイッチング回路(6個のアーム)131〜136か
らなる。1個の単位スイッチング回路は、MOSFET
(Q1 〜Q6 )と、MOSFETのドレイン又はソース
に直列に接続された高速低耐圧のダイオード(SBD1
〜SBD6 )と、MOSFET及び高速低耐圧のダイオ
ードの直列回路に並列に接続された高速高耐圧のダイオ
ード(D1 〜D6 )とからなる。インバータのスイッチ
ング素子としてMOSFETを用いたことにより、高速
でのスイッチングが可能となる。従って、インバータ1
3は例えば数百KHzでの高周波スイッチングが可能で
ある。これは、インバータ13の小型化に有効である。
【0054】なお、従来、並列型高調波補償回路2のイ
ンバータ13においては、大電流を流すため、スイッチ
ング素子をIGBT等のバイポーラ素子で構成してい
た。このため、50KHz程度でのスイッチングしかで
きなかった。
【0055】高速低耐圧のダイオードはショットキバリ
アダイオードSBD1 〜SBD6 からなる。このダイオ
ードSBD1 〜SBD6 における電圧降下は小さいの
で、これによるキャパシタC0 の充電電位の低下は略無
視できる。また、ショットキバリアダイオードSBD1
〜SBD6 は高速での動作が可能であるので、高周波ス
イッチングを可能とし、インバータ13の小型化に有効
である。
【0056】MOSFETQ1 等からなる単位スイッチ
ング回路131とMOSFETQ2等からなる単位スイ
ッチング回路132とが直列に2個接続される。2個の
単位スイッチング回路131及び132の直列回路は補
償電力ライン11即ち交流電力ライン4の各々に対応す
る。単位スイッチング回路131及び132の接続点に
は対応する補償電力ライン11が接続される。単位スイ
ッチング回路131及び132の直列回路はキャパシタ
C0 に並列に接続される。他についても同様である。
【0057】直列に接続されたMOSFETQ1 及びM
OSFETQ2 のゲートに、対応するインバータ制御回
路15(のドライブ回路156)からの制御信号が印加
される。当該制御信号の印加期間だけMOSFETQ1
又はMOSFETQ2 がオンとされる。これにより、3
本の補償電力ライン11からの電流が整流されて、キャ
パシタC0 の端子に直流の高電圧DC400Vが発生す
る。他についても同様である。
【0058】キャパシタC0 の端子電圧の変動がVref1
(DC400V)との比較により誤差増幅回路150で
検出され、乗算回路152にフィードバック入力され
る。これにより、常にキャパシタC0の一端を一定電圧
(DC400V)に維持するように、補償電力ライン1
1を介して、交流電力ライン4とキャパシタC0との間
で電流が流れる。この結果、正弦波であるべき入力電流
IA の値と矩形波である出力電流IB の値との間の差I
C が補償される。
【0059】即ち、キャパシタC0の電圧(DC400
V)を一定に維持するために、インバータ制御回路15
からの制御信号により、MOSFETQ1 又はMOSF
ETQ2 のON/OFF(スイッチング)が繰り返され
る。他のMOSFETについても同様である。即ち、P
WM変調によりMOSFETQ1 等のオンの時間の長短
が定められ、これにより、キャパシタC0の電圧を一定
に維持し電流補償を行う。
【0060】6アームインバータ13のスイッチング素
子としてMOSFETを用いたことにより、MOSFE
Tの寄生ダイオード(DQ1〜DQ6)が当該MOSFET
を形成した半導体基板内に存在する。寄生ダイオードD
Q1等は、図示のように、MOSFETQ1 等に並列に接
続される。
【0061】ここで、本発明によるダイオードSBD1
等がないとすると、寄生ダイオードDQ1等はMOSFE
Tに寄生するものであるから、MOSFETQ1 等のス
イッチングに伴い動作する。この寄生ダイオードDQ1等
のスイッチング動作により、そのリカバリ時間が非常に
長いために、スイッチングの高速化が制限される。
【0062】しかし、本発明により、MOSFETQ1
等(即ち、寄生ダイオードDQ1等)に直列かつ逆方向に
高速低耐圧のダイオードSBD1 等を接続し、かつ、M
OSFETQ1 等(即ち、寄生ダイオードDQ1等)と並
列かつ同一方向に高速高耐圧のダイオードD1 等を接続
したことにより、寄生ダイオードDQ1等の回復時間を非
常に短くすることができる。即ち、寄生ダイオードDQ1
等を実質的に動作させないようにする。これにより、6
アームインバータ13を高速で動作させることができ
る。即ち、6アームインバータ13を高周波スイッチン
グすることができ、6アームインバータ13を小型化す
ることができる。
【0063】次に、図6乃至図10によりインバータ制
御回路15の詳細について説明する。特に、図6は本発
明によるインバータ制御回路15の接続の実際を示す。
図7は本発明によるインバータ制御回路15のトランス
151の構成の概略を示す。図8は本発明によるインバ
ータ制御回路15の誤差増幅回路154の構成の概略を
示す。図9及び図10は本発明によるインバータ制御回
路15のドライブ回路156の構成の概略及び動作を示
す。
【0064】図6に示すように、実際のインバータ制御
回路15において、誤差増幅回路150は1個のみ設け
られる。これはキャパシタC0 が1個であることに対応
する。一方、トランス151乃至ドライブ回路156
は、並列型高調波補償回路2における3本の交流電力ラ
イン4(R、S、T)の各々に対応して設けられる。例
えば、交流電力ラインRに対応するトランスをトランス
151Rと表す。誤差増幅回路150は3本の交流電力
ライン4(R、S、T)の各相に共通であり、その出力
が乗算回路152R乃至152Tに入力される。
【0065】図7によりインバータ制御回路15のトラ
ンス151の構成について説明する。特に、図7(A)
は本発明によるインバータ制御回路15のトランス15
1の概略構成を示し、図7(B)は比較のために従来の
インバータ制御回路のトランスの概略構成を示す。
【0066】図7(A)に示すように、トランス151
R乃至151Tは3個の単相トランス(商用トランス)
T1 〜T3 及びその出力を受ける増幅器AMP1 乃至A
MP4 からなる。例えば、交流電力ラインRに対応する
トランス151Rは単相トランスT1 及びその出力を受
ける増幅器AMP1 からなる。3相の交流電力ライン4
(R、S、T)の各々に対応する3個の単相トランス
(商用トランス)T1 〜T3 がΔ−Δ結線される。
【0067】具体的には、2次側において、単相トラン
スT1 〜T3 の各々の2次巻線がΔ接続され、その出力
ラインR’、S’及びT’の各々が抵抗Rsgを介して中
性線SGに接続される。これにより、出力ラインR’、
S’及びT’の各々に、図4に示した基準となる正弦波
aを発生させることができる。従って、安価で小型の商
用の単相トランスT1 〜T3 を用いてトランス151を
構成することができる。これは、高調波補償回路5又は
並列型高調波補償回路2の低価格化、小型化に有効であ
る。
【0068】出力ラインR’、S’及びT’の各々にお
ける正弦波aは、増幅器AMP1 〜AMP3 を介して、
次段の3個の乗算回路152R乃至152Tに出力され
る。このことから、トランス151は基準正弦波発生回
路であると言える。増幅器AMP1 等は出力バッファと
しても働く。増幅器AMP1 等は、例えば出力ライン
R’、S’及びT’の各々における正弦波aが十分に安
定していると考えられる場合には、省略することができ
る。
【0069】また、1次側において、入力抵抗Rinと単
相トランスT1 〜T3 の直列回路とがΔ接続される。こ
れにより、交流電力ライン4からの入力電圧が入力抵抗
Rinを介して単相トランスT1 〜T3 に印加される。従
って、単相トランスT1 〜T3 の1次巻線に印加される
電圧を小さくできるので、小さな単相トランスT1 〜T
3 を用いることができる。これもインバータ制御回路1
5ひいては高調波補償回路5又は並列型高調波補償回路
2の小型化に有効である。
【0070】なお、従来のインバータ制御回路15にお
いては、図7(B)に示すように、3相トランスT4 を
用いていた。一般の3相トランスは大電力変換用以外の
用途に使用されることが少ないため、需要の少ない信号
用の3相トランスT4 は高価なものであった。このた
め、装置の低価格化の障害となっていた。また、この回
路においては、歪みによる中性点電位の変動を防止する
ために、還流巻線Wが必要であった。このため、構造が
複雑で大型化してしまい、装置の小型化の障害となって
いた。次に、図8によりインバータ制御回路15の誤差
増幅回路154の構成について説明する。特に、図8
(A)は本発明によるインバータ制御回路15の誤差増
幅回路154の概略構成を示し、図8(B)は誤差増幅
回路154の動作波形を示す。
【0071】図8(A)に示すように、誤差増幅回路1
54は、誤差増幅用の増幅器(差動増幅器又は演算増幅
器)AMP4 の他に、交流信号用のソフトスタート回路
を備える。増幅器AMP4 には、その一方の端子に補償
電力ライン11の電流検出を行う電流検出器CT2 から
の出力Idcが入力され、他方の端子に前段である減算回
路153からの出力が入力される。ソフトスタート回路
を設けることによって、誤差増幅回路154は、前段の
減算回路153からの出力が増幅器AMP4 に徐々に入
力されるようする。
【0072】誤差増幅回路154において、増幅器AM
P4 の一方の端子に電流検出器CT2からの電流Idcが
入力され、他方の端子に前段の減算回路153からの出
力(図4に示す波形c)が入力抵抗R1 を介して入力さ
れる。これにより、増幅器AMP4 は両者の差を求めて
増幅して出力する。なお、増幅器AMP4 の出力は、図
4に示す補償電流の誤差を増幅した信号dであり、次段
のPWM制御回路155に入力される。
【0073】ソフトスタート回路は、減算回路153か
らの出力電流を増幅器AMP4 に入力するための抵抗R
2 に並列に接続される。ソフトスタート回路は、全波整
流回路、フォトカプラ、フォトカプラの駆動回路からな
る。全波整流回路は、図8(A)に示すように、4個の
ダイオードからなる。全波整流回路の出力にフォトカプ
ラを構成するフォトトランジスタQp が接続される。フ
ォトカプラを構成するフォトダイオードDp は、図8
(A)に示す主としてトランジスタQs からなる駆動回
路によって駆動される。
【0074】図8(B)に示すように、並列型高調波補
償回路2のオン(ターンオン)の直前において、トラン
ジスタQs はオンとされているので、フォトダイオード
Dpには大きな電流Ip1が流れる。従って、フォトトラ
ンジスタQp もオンしており、全波整流回路の出力は略
短絡状態にある。従って、抵抗R2 の両端に生じる電圧
VR2は略0Vとなる。即ち、前段の減算回路153から
の出力(図4に示す波形c)は、実質的に増幅器AMP
4 に入力されず、補償電流波形(図4に示す波形c)は
擬似的に0Vになる。
【0075】並列型高調波補償回路2がターンオンする
と、トランジスタQs はオフとされる。これにより、フ
ォトダイオードDp には電源Vccからの電流は流れなく
なり、キャパシタCp からの放電電流のみが電流Ip1と
して流れる。この放電電流Ip1は、図8(B)に示すよ
うに、徐々に小さくなり最終的には0となる。従って、
フォトトランジスタQp は、徐々にオン抵抗が大きくな
り最終的には完全にオフとなる。フォトトランジスタQ
p のオン抵抗の変化に応じて、全波整流回路における基
準電圧が徐々に高くなる。これに応じて、図8(B)に
示すように、全波整流回路の出力が徐々に大きくなり抵
抗R2 の両端に印加される。最終的に、抵抗R2 の両端
に生じる電圧VR2は略補償電流波形(図4に示す波形
c)に基づいたものとなり、実質的に前段の減算回路1
53からの出力(図4に示す波形c)が増幅器AMP4
即ち、誤差増幅回路154に入力される。
【0076】以上によれば、並列型高調波補償回路2の
ターンオン時において、インバータ13の過渡電流及び
電圧のオーバーシュート等による破壊を防止することが
できる。即ち、ターンオン時においては、補償すべき電
流の値(図4に示す波形c)が極めて大きい。従って、
並列型高調波補償回路2がターンオンした時の補償電流
波形(図4に示す波形c)をそのまま用いて、ドライブ
回路156においてインバータ制御信号fを形成する
と、インバータ13に大きな電流が流れ、破壊の原因と
なる。そこで、ソフトスタート回路によって補償電流波
形cを徐々に誤差増幅回路154に入力することによ
り、PWM変調信号e形成のもとになる信号である補償
電流の誤差を増幅した信号dを徐々に大きくする。これ
により、並列型高調波補償回路2のターンオン時におい
て、インバータ13に大きな電流が流れてこれを破壊す
ることを防止できる。
【0077】なお、従来のインバータ制御回路15にお
ける誤差増幅回路は自動的にソフトスタートを可能とす
る機能を備えていなかった。これは誤差増幅回路におけ
るソフトスタート回路の実現が非常に困難であることに
よる。即ち、前述のように、誤差増幅回路における基準
電圧は交流であり変動するため、自動的なソフトスター
ト回路の構成が非常に困難であった。
【0078】次に、図9及び図10によりインバータ制
御回路15のドライブ回路156について説明する。特
に、図9(A)は本発明によるインバータ制御回路15
のドライブ回路156の概略構成を示し、図9(B)は
比較のために従来のインバータ制御回路のドライブ回路
の概略構成を示す。また、図10(A)は図9(A)に
示す本発明によるインバータ制御回路15のドライブ回
路156の動作波形を示し、図10(B)は図9(B)
に示す従来のインバータ制御回路のドライブ回路の動作
波形を示す。
【0079】図9(A)に示すドライブ回路156は、
図5のインバータ13を駆動する回路であり、特にその
上側のMOSFETQ1 、Q3 及びQ5 を駆動する回路
である。図9(A)においては、MOSFETQ1 、Q
3 及びQ5 をMOSFETQM として表す。従って、ド
ライブ回路156は、インバータ13において直列に接
続された単位スイッチング回路の高電位側であって回路
の最低電位から浮いている単位スイッチング回路13
1、133、135を駆動する回路である。
【0080】なお、インバータ13の下側のMOSFE
TQ2 、Q4 及びQ6 を駆動する回路は、従来のインバ
ータ制御回路のドライブ回路と同様の構成とされる。ま
た、単位スイッチング回路131と132、単位スイッ
チング回路133と134、及び、単位スイッチング回
路135と136は、各々、例えば図6のドライブ回路
156R、156S及び156Tによって駆動される。
【0081】MOSFETQM は、図6及び図9(A)
から判るように、回路の最低電位からは浮いている状態
にある。従って、MOSFETQM はトランスを介して
駆動する必要がある。更に、MOSFETQM のオンの
時間(オンデューティ)を50%以上(例えば70%〜
80%)にする場合があるため、駆動トランジスタのO
FF時におけるフライバック電圧の影響を考慮する必要
がある。即ち、フライバック電圧がトランスの正方向の
電圧以上に急激に上昇し、MOSFETQM を破壊する
場合があるので、これを防止する必要がある。
【0082】そこで、図9(A)に示すように、ドライ
ブ回路156は1個のトランス(パルストランス)T5
とこれを駆動する1個の駆動トランジスタ(MOSFE
T)QD1とを備える。トランスT5 は、その巻線を2個
とされる。2個の巻線はその方向が互いに逆方向とされ
る。トランスT5 は駆動トランジスタQD1によって駆動
される。駆動トランジスタQD1のゲート電極に、入力抵
抗を介して、前段のPWM制御回路155の出力である
PWM変調信号eに基づいて形成された制御信号が入力
される。
【0083】図10(A)に示すように、1次側におい
て、駆動トランジスタQD1のゲート電極に高周波の制御
信号が印加される。この制御信号は、PWM変調信号e
に基づき、MOSFETQM をオンとすべき期間中、O
N/OFFを繰り返す。駆動トランジスタQD1のON/
OFFが繰り返されている期間中、トランスT5 の2個
の巻線が逆方向であることにより、2次側において、図
10(A)に示すように、電圧V1 及びV2 はハイレベ
ルとされる。これにより、トランジスタQD3はオフとさ
れるので、MOSFETQM がオンとされる。即ち、駆
動トランジスタQD1のOFF時におけるトランスT5 の
リセット電圧を利用して、MOSFETQM がオンとさ
れる。一方、駆動トランジスタQD1のON/OFFの繰
り返しが無くなると、電圧V1 及びV2 はロウレベルと
される。これにより、トランジスタQD3はオンとされる
ので、MOSFETQM がオフとされる。
【0084】以上により、主として1 個のトランス及び
1 個の駆動トランジスタからなるドライブ回路156に
より、インバータ13の上側のMOSFETQ1 、Q3
及びQ5 を駆動することができる。従って、ドライブ回
路156を小型化することができると共に、その消費電
力を小さくすることができる。
【0085】なお、従来のインバータ制御回路15にお
いては、図9(B)に示すように、2個のトランスT6
、T7 及び2個の駆動トランジスタQD1、QD2を用い
ていた。前述のように、MOSFETQM のオンの時間
を例えば70%〜80%にする場合がある。この場合、
1個の駆動トランジスタで1個のトランスを駆動する
と、駆動トランジスタのOFF時におけるフライバック
電圧がトランスの正方向の電圧以上に急激に上昇し、M
OSFETQM を破壊する。そこで、従来、1個のトラ
ンスのオン時間を50%以下にするために2個のトラン
スT6 、T7 を用い、これらを別々に駆動するために2
個の駆動トランジスタQD1、QD2を用いていた。
【0086】図2に戻って、ON/OFF制御回路7に
よる高調波補償回路5の制御について説明する。前述の
ように、ON/OFF制御回路7は、負荷3であるデー
タ処理装置からの制御によらずに、自動運転の対象であ
る並列型高調波補償回路2の状態に基づいて、高調波補
償回路5又は並列型高調波補償回路2を制御してこれを
自動運転する。
【0087】図1に示すように、交流電源1と負荷3で
あるデータ処理装置とが並列型高調波補償回路2を介し
て接続される。これに伴って、交流電力ライン4に電流
が流れ始める。
【0088】この時点では、交流電力ライン4を流れる
交流電流は小さいので、電流検出器CT1からの信号電
流Iacも小さい。即ち、ON/OFF制御回路7におい
て、演算増幅器74に入力される電流Iacに基づく電圧
は基準電圧Vref2よりも小さい。従って、演算増幅器7
4の出力がオフとされるので、インバータ制御回路15
のドライブ回路156が動作停止の状態とされ、高調波
補償回路5の動作が停止状態とされる。従って、高調波
補償回路5又は並列型高調波補償回路2は、電流補償を
行うことなく、端子INに入力された交流電源1からの
電流をそのまま端子OUTに出力する。
【0089】次に、負荷3であるデータ処理装置の動作
開始に伴って交流電力ライン4を流れる交流電流が徐々
に大きくなり、信号電流Iacに基づく電圧が基準電圧V
ref2よりも大きくなる。従って、演算増幅器74の出力
がオンとされるので、インバータ制御回路15のドライ
ブ回路156が動作可能な状態とされ、高調波補償回路
5の動作が開始される。従って、高調波補償回路5又は
並列型高調波補償回路2は、電流補償を行って、端子I
Nに入力された交流電源1からの電流について電流補償
を行った電流を端子OUTに出力する。従って、ON/
OFF制御回路7は、負荷3であるデータ処理装置から
の制御によらず、並列型高調波補償回路2を自動的に運
転できる。換言すれば、並列型高調波補償回路2はデー
タ処理装置の制御から独立して自律的に動作する。
【0090】これにより、データ処理装置が停止して負
荷3に流れる電流が少ない場合、高調波補償回路5を停
止状態として、消費電力を低減すると共に、高調波補償
回路5を構成する各部品の寿命を長くすることができ
る。また、インタフェースを設ける必要を無くし、既存
のデータ処理装置に並列型高調波補償回路2を接続する
ことができる。
【0091】なお、演算増幅器74の出力によって、乗
算回路152、減算回路153、誤差増幅回路154又
はPWM制御回路155のいづれかを動作停止の状態と
して、これにより同様の効果を得るようにしても良い。
【0092】次に、リアクトル9について説明する。な
お、従来の並列型高調波補償回路においては、補償電力
ライン11に直列に挿入されたリアクトル12は存在し
たが、交流電力ライン4に直列に挿入されたリアクトル
9は存在しなかった。
【0093】図2及び図11(A)に示すように、リア
クトル9は高調波補償回路5より負荷3側において、交
流電力ライン4に直列に挿入される。リアクトル9の誘
導性インダクタンス成分L1 の働きにより、交流電流I
B の波形の急激な変化、即ち、di/dtの値の急激な
変化を抑えることができる。
【0094】図11(B)は、リアクトル9を挿入する
ことによって、交流電力ライン4を流れる交流電流IB
の波形がどのように変化するかを示す。リアクトル9を
挿入しない場合、図11(B)において矢印の左側に示
すように、電流波形は略完全な矩形波となる。これに対
して、リアクトル9を挿入した場合、図11(B)にお
いて矢印の右側に示すように、電流波形はやや緩やかな
波形となる。即ち、電流波形の傾きが緩やかになる。こ
れにより、高調波電流成分、特に高次の高調波電流成分
を低減することができる。
【0095】リアクトル9は例えばチョークコイルから
なる。リアクトル9であるチョークコイルの持つインダ
クタンスL1 、インピーダンスZ1 は以下のように定め
られる。
【0096】リアクトル9のインダクタンスL1 は、高
次の高調波電流の抑制に適した値とされる。交流電源1
は周知の商用電源であり、コンピュータ等の負荷3のイ
ンピーダンス等も予め求めることができる。従って、入
力電流及び電流波形も予め計算により求めることができ
る。また、高調波電流についても予め計算により求める
ことができる。そこで、これらに基づいて、リアクトル
9もそのインダクタンスL1 が最適なものを予め選択し
て用いることにより、図11(B)に示すように、高調
波電流の抑制に適した傾きを矩形に近い電流波形に対し
て持たせることができる。図11(B)に示す電流波形
の傾きは、リアクトル9のインダクタンスL1 によって
定まる。
【0097】リアクトル9のインダクタンスL1 の値
は、交流電力ライン4に流れる交流電流IB の値に反比
例して変化するようにされる。即ち、インダクタンスL
1 の値は、交流電流IB の値の関数となる。具体的に
は、図11(C)に示すように、交流電流IB の値が大
きい場合にインダクタンスL1 の値が小さくなり、交流
電流IB の値が小さい場合にインダクタンスL1 の値が
大きくなるようにされる。これにより、交流電流IB の
値にかかわらず、リアクトル9における電圧降下VL1が
略一定となる。
【0098】従って、並列型高調波補償回路2の動作を
安定させ、信頼性の高いものとすることができる。具体
的には、負荷3が小電力設備(出力インピーダンスの高
い設備)即ち小型コンピュータである場合でも、並列型
高調波補償回路2を負荷3に接続することができる。即
ち、この場合、並列型高調波補償回路2の出力電流は小
さい。従って、インダクタンスL1 の値が上述のように
変化しないとすると、相対的に小電流領域では負荷3に
おける電圧降下が大きく並列型高調波補償回路2におけ
る電圧降下が小さくなり、並列型高調波補償回路2から
負荷3に電流が流れるために並列型高調波補償回路2の
動作が不安定になる。また、インダクタンスL1 の値を
初めから十分に大きな値として固定すると、リアクトル
9が非常に大きくなり、並列型高調波補償回路2も大型
化する。従って、上述のようにインダクタンスL1 の値
を変化させることにより、並列型高調波補償回路2の補
償可能な電流範囲を広くすることができる。
【0099】リアクトル9のインピーダンスZ1 は、交
流電源1のインピーダンスZ0 より大きくされる。これ
により、並列型高調波補償回路5から見た負荷3側の入
力インピーダンスを交流電源1のインピーダンスZ0 よ
り高くすることができるので、並列型高調波補償回路5
を安定して動作させることができる。即ち、並列型高調
波補償回路2に流れるべき交流電源1からの電流が負荷
3側に流れることを防止し、三相Lインプット全波整流
回路10に印加される電圧が上昇することを防止でき
る。
【0100】なお、図11(A)において、一点鎖線の
左側は交流電源1を主とする電源設備側を表し、電源設
備側の持つインダクタンスをL0 、インピーダンスをZ
0 で表している。また、並列型高調波補償回路2及び三
相Lインプット全波整流回路10は、負荷3であるデー
タ処理装置の本体内に当該本体と着脱可能に設けられ
る。データ処理装置の本体はCPU、主メモリ等が実装
された筺体である。
【0101】図11においては、リアクトル9のみを挿
入した例を示したが、これに代えて、リアクトル9及び
可飽和リアクトルの双方又は可飽和リアクトルのみを挿
入するようにしても良い。この場合、可飽和リアクトル
のインピーダンスは、電源側のインピーダンスZ0より
も大きくされる。リアクトル9及び可飽和リアクトルの
接続の順はいずれが交流電源1側であっても良い。ま
た、リアクトル9等は、並列型高調波補償回路2と三相
Lインプット全波整流回路10との間に挿入してもよ
い。
【0102】なお、可飽和リアクトルを挿入することに
より、図11(B)の場合よりも更に、di/dtの値
の急激な変化を抑えることができる。即ち、可飽和リア
クトルを挿入することにより、図11(B)の場合に加
え、0A(アンペア)からの立ち上がり部分及び一定電
流となる前の部分(電流波形の角部)において、更に電
流波形を緩やかにすることができる。
【0103】可飽和リアクトルとしてはインダクタンス
L2 の変化が高次の高調波電流の抑制に最適なものを予
め選択して用いる。前述のように入力電流、電流波形及
び高調波電流は予め求めることができる。そこで、これ
らに基づいて、可飽和リアクトルもそのインダクタンス
L2 の変化が最適なものを予め選択して用いる。即ち、
電流波形の角部においてインダクタンスの値がL2 とな
り、それ以外の領域においてインダクタンスの値が0と
なる可飽和リアクトルが選択される。従って、電流波形
の角部においてリアクトル9と可飽和リアクトルとによ
るインダクタンスの値がL1 +L2 と大きくなり、それ
以外の領域においてインダクタンスの値がリアクトル9
によるL1 のみとなる。これにより、矩形に近い電流波
形の角部をより滑らかにすることができる。
【0104】以上、図2乃至図11により、ON/OF
F制御回路7を備える並列型高調波補償回路2の一例に
ついて示した。以上の説明においては、図2に示すよう
に、ON/OFF制御回路7が高調波補償回路5の単位
回路16(即ち、交流電力ライン4)の各々に対応して
設けられ、対応するインバータ制御回路15のON/O
FFを個別に制御している。しかし、ON/OFF制御
回路7は図12(A)又は(B)に示すように設けても
よい。
【0105】図12(A)において、ON/OFF制御
回路7は、高調波補償回路5の単位回路16(即ち、交
流電力ライン4)の各々に対応して設けられるが、対応
するインバータ制御回路15のON/OFFの個別制御
は行わない。ON/OFF制御回路7の各々の出力はO
Rゲート回路G1 に入力され、その論理和がインバータ
制御回路15の各々に入力される。この場合、交流電力
ライン4の各相(R、S、T)のいづれかに所定値以上
の電流Iacが流れると、全てのインバータ制御回路15
のドライブ回路156の動作が可能とされ、高調波補償
回路5が各相について電流補償を行う。
【0106】図12(B)において、ON/OFF制御
回路7は、高調波補償回路5のいづれか1個の単位回路
16(即ち、交流電力ライン4)のみに対応して設けら
れ、これが全てのインバータ制御回路15のON/OF
Fを制御する。図示の例は、ON/OFF制御回路7を
交流電力ライン4のR相のみに対応して設けた例であ
る。ON/OFF制御回路7の出力はインバータ制御回
路15の各々に入力される。この場合、交流電力ライン
4のR相に所定値以上の電流Iacが流れると、全てのイ
ンバータ制御回路15のドライブ回路156の動作が可
能とされ、高調波補償回路5が各相について電流補償を
行う。
【0107】なお、通常は、交流電力ライン4の各相
(R、S、T)に流れる電流Iacの値(キャパシタ73
等によって平滑された値)が極端に異なることはありえ
ない。従って、図2、図12(A)、図12(B)のい
づれの構成によっても、インバータ制御回路15のドラ
イブ回路156の動作を制御でき、各相について同様の
タイミングで電流補償を開始することができる。図2又
は図12(A)の構成によればON/OFF制御回路7
による制御を各相毎により正確に行うことができ、図1
2(B)の構成によればON/OFF制御回路7を構成
するための部品数を低減できる。
【0108】図13はON/OFF制御回路7の他の構
成を示す。図13において、演算増幅器74の出力は、
ドライブ回路156の制御信号としてではなく、別に設
けられるスイッチのON/OFFの制御信号として用い
られる。従って、ON/OFF制御回路7は、交流電力
ライン4に流れる交流電流Iacに基づいて、スイッチの
ON/OFFを制御する。スイッチとしては、例えば電
磁スイッチMS(又はリレースイッチ)76が用いられ
る。
【0109】電磁スイッチ76は高調波補償回路5に設
けられ、これと交流電力ライン4との間に接続される。
即ち、交流電力ライン4と補償電力ライン11との間に
挿入される。従って、電磁スイッチ76はトランス15
1及びリアクトル12より交流電力ライン4側に設けら
れる。電磁スイッチ76はそのスイッチ用MOSFET
75によってON/OFFが制御される。MOSFET
75は電源及び電磁スイッチ76との間に直列に接続さ
れる。
【0110】従って、電磁スイッチ76は、そのオフに
よって、並列型高調波補償回路2においてON/OFF
制御回路7(及び信頼性制御回路8、即ち自動運転回路
6)以外の回路への電源を遮断するスイッチである。電
磁スイッチ76のオフ状態において、交流電力ライン4
を介して交流電流が端子INから端子OUTへ流れる。
即ち、電流補償のない交流電流が交流電源1から負荷3
に流れる。
【0111】交流電源1と負荷3とが並列型高調波補償
回路2を介して接続され交流電力ライン4に電流が流れ
始めた時点では、交流電力ライン4を流れる交流電流は
小さいので、電流検出器CT1からの信号電流Iacも小
さい。即ち、ON/OFF制御回路7において、演算増
幅器74に入力される電流Iacに基づく電圧は基準電圧
Vref2よりも小さい。従って、演算増幅器74の出力が
オフとされるので、スイッチとしてのMOSFET75
がオフとされ、電磁スイッチ76の電源回路が遮断され
る。これにより、電磁スイッチ76がオフとされる。
【0112】この状態においては、高調波補償回路5全
体が交流電力ライン4から電気的に分離される。従っ
て、高調波補償回路5又は並列型高調波補償回路2は、
電流補償を行うことなく、端子INに入力された交流電
源1からの電流をそのまま端子OUTに出力する。
【0113】次に、交流電力ライン4を流れる交流電流
が徐々に大きくなり、信号電流Iacに基づく電圧が基準
電圧Vref2よりも大きくなる。従って、演算増幅器74
の出力がオンとされるので、MOSFET75がオンと
される。これにより、電磁スイッチ76がオンとされ
る。
【0114】この状態においては、高調波補償回路5全
体が交流電力ライン4に電気的に接続され、高調波補償
回路5の動作が開始される。従って、高調波補償回路5
又は並列型高調波補償回路2は、電流補償を行って、端
子INに入力された交流電源1からの電流について電流
補償を行った電流を端子OUTに出力する。従って、O
N/OFF制御回路7は、負荷3であるデータ処理装置
からの制御によらず、高調波補償回路5を自動運転でき
る。
【0115】これにより、データ処理装置が停止して負
荷3に流れる電流が少ない場合、高調波補償回路5を停
止状態として、消費電力を低減すると共に、高調波補償
回路5を構成する各部品の寿命を長くすることができ
る。特に、平滑用のキャパシタC0 に電圧が印加される
時間を短くできるので、その寿命を長くすることができ
る。また、インタフェースを設ける必要を無くし、既存
のデータ処理装置に並列型高調波補償回路2を接続する
ことができる。
【0116】図14はON/OFF制御回路7の他の構
成を示す。図14において、演算増幅器74の出力は、
ドライブ回路156の制御信号としてではなく、並列型
高調波補償回路2における所定の負荷77の制御信号と
して用いられる。即ち、ON/OFF制御回路7は、交
流電力ライン4に流れる交流電流Iacに基づいて又は補
償電力ライン11に流れる電流Idcに基づいて、並列型
高調波補償回路2又は並列型高調波補償回路装置におけ
る負荷であって電流補償と関係しない所定の負荷77の
ON/OFFを制御する。
【0117】即ち、負荷77は、並列型高調波補償回路
2において当該回路の電流補償の動作とは直接には関係
しないような負荷の集合であり、また、並列型高調波補
償回路2を搭載する装置(並列型高調波補償回路装置)
を構成する各部品の内でその寿命(の短さ)が問題にな
る部品(寿命部品)の集合である。負荷77は、電流補
償の動作とは関係せずその寿命が短い部品、例えば並列
型高調波補償回路2用のファン(冷却用の換気扇)等で
ある。負荷77はそのスイッチ用MOSFET75によ
ってON/OFFが制御される。MOSFET75は電
源及び負荷77との間に直列に接続される。
【0118】交流電源1と負荷3とが並列型高調波補償
回路2を介して接続され交流電力ライン4に電流が流れ
始めた時点では、電流検出器CT1からの信号電流Iac
も小さい。即ち、演算増幅器74に入力される電流Iac
に基づく電圧は基準電圧Vref2よりも小さい。従って、
演算増幅器74の出力がオフとされるので、スイッチと
してのMOSFET75がオフとされ、ファン等の負荷
77の電源回路が遮断される。これにより、ファン等の
負荷77がオフとされる。
【0119】この状態においては、前述のように高調波
補償回路5が電流補償を行うことなく、端子INに入力
された交流電源1からの電流をそのまま端子OUTに出
力する。従って、並列型高調波補償回路2における電力
消費は少ないので、当該回路用のファン等の動作を停止
させても問題はなく、逆にこの分消費電力を低減でき
る。また、高調波補償回路5を構成する各部品の寿命を
長くすることができる。特に、寿命の短いファンの寿命
を長くすることができる。
【0120】次に、交流電力ライン4を流れる交流電流
が徐々に大きくなり、信号電流Iacに基づく電圧が基準
電圧Vref2よりも大きくなる。従って、演算増幅器74
の出力がオンとされるので、MOSFET75がオンと
される。これにより、負荷77がオンとされる。
【0121】この状態においては、前述のように高調波
補償回路5が電流補償を行っているので、当該回路用の
ファン等の動作を開始して回路(特にインバータ13)
の冷却等を行う。従って、ON/OFF制御回路7は、
負荷3であるデータ処理装置からの制御によらず、並列
型高調波補償回路2の電流補償に直接には関係しない負
荷77についても自動運転できる。
【0122】なお、図14において点線で示すように、
演算増幅器74の入力として、信号電流Iacに代えて電
流検出器CT2からの信号電流Idcをもちいても良い。
この場合、実際の高調波補償回路5による電流補償の有
無に基づいて、負荷77の運転を制御することになる。
また、基準電圧Vref2の値を種々の値に設定することに
より、必要に応じた負荷77の制御が可能である。例え
ば、交流電力ライン4に交流電流が流れる時点でファン
等を動かすようにしても良く、また、インバータ13が
発熱する時点でファン等を動かすようにしても良い。ま
た、演算増幅器74の出力がオフである場合でも、ファ
ン等を完全に停止することなく、通常の数分の1の電力
で運転するようにしても良い。
【0123】図15はON/OFF制御回路7の他の構
成を示す。図15において、演算増幅器74の非反転端
子への入力はハイパスフィルタ78を介して入力され
る。演算増幅器74の出力はドライブ回路156の制御
信号として用いられる。ON/OFF制御回路7は、交
流電力ライン4に流れる交流電流Iacをハイパスフィル
タ78によって濾波した信号に基づいて、高調波補償回
路5のON/OFFを制御する。
【0124】ON/OFF制御回路7は、抵抗71、ハ
イパスフィルタ78及び演算増幅器74を備える。電流
検出器CT1からの信号電流Iacは、演算増幅器74の
非反転端子にハイパスフィルタ78を介して入力され
る。従って、ハイパスフィルタ78によって検出された
(濾波された)高調波電流成分に対応する電圧が演算増
幅器74に入力される。即ち、並列型高調波補償回路2
は高調波電流を補償するものであるから、高調波電流が
所定の値以上に生じている場合に高調波補償回路5が動
作させられる。
【0125】交流電源1と負荷3とが並列型高調波補償
回路2を介して接続され交流電力ライン4に電流が流れ
始めた時点では、電流検出器CT1からの信号電流Iac
において高調波電流成分は少ない。従って、ハイパスフ
ィルタ78によって信号電流Iacの殆どがカットされる
ので、演算増幅器74に入力される電流Iacに基づく電
圧は基準電圧Vref2よりも小さい。従って、演算増幅器
74の出力がオフとされるので、インバータ制御回路1
5のドライブ回路156が動作停止の状態とされ、高調
波補償回路5の動作が停止状態とされる。従って、高調
波補償回路5又は並列型高調波補償回路2は、電流補償
を行うことなく、端子INに入力された交流電源1から
の電流をそのまま端子OUTに出力する。
【0126】次に、交流電力ライン4を流れる交流電流
が徐々に大きくなり、高調波電流成分も大きくなり、ハ
イパスフィルタ78を通過する電流成分が多くなると、
信号電流Iacに基づく電圧が基準電圧Vref2よりも大き
くなる。従って、演算増幅器74の出力がオンとされる
ので、インバータ制御回路15のドライブ回路156が
動作可能な状態とされる。即ち、高調波補償回路5の動
作が開始される。従って、高調波補償回路5又は並列型
高調波補償回路2は、電流補償を行って、端子INに入
力された交流電源1からの電流について電流補償を行っ
た電流を端子OUTに出力する。従って、ON/OFF
制御回路7は、負荷3であるデータ処理装置からの制御
によらず、自動運転される。
【0127】なお、演算増幅器74の出力によって、乗
算回路152、減算回路153、誤差増幅回路154又
はPWM制御回路155のいづれかを動作停止の状態と
しても良い。また、ハイパスフィルタ78を図2、図1
3及び図14に示すON/OFF制御回路7に適用する
ようにしても良い。これにより、高調波電流成分が少な
い場合、電磁スイッチ76をオフして高調波補償回路5
を交流電力ライン4から切り離し、また、ファン等の負
荷77の運転を停止する(又は通常より低電力で運転す
る)ようにしても良い。
【0128】以上、図13乃至図15により、ON/O
FF制御回路7の種々の構成について説明した。図13
及び図15の構成において、ON/OFF制御回路7
は、図2、図12(A)、図12(B)のいづれの構成
によってもよい。図14の構成において、制御の対象で
ある負荷77が各相R、S、T毎に存在する場合、ON
/OFF制御回路7は図2、図12(A)、図12
(B)のいづれの構成によってもよく、負荷77が各相
R、S、T毎には存在しない場合、ON/OFF制御回
路7は図12(A)又は図12(B)の構成による。ま
た、図2、図13、図14の構成において、図15に示
すハイパスフィルタ78(及び抵抗71)で濾波した後
の信号電流をダイオード72に入力するようにしても良
い。
【0129】次に、図16により自動運転回路6の信頼
性制御回路8について説明する。前述のように、自動運
転回路6はON/OFF制御回路7と信頼性制御回路8
を備えるが、図16においては、図示の都合上、信頼性
制御回路8のみを示しON/OFF制御回路7の図示は
省略している。なお、実際の並列型高調波補償回路2
は、ON/OFF制御回路7と信頼性制御回路8のいず
れか一方又は双方を備える。
【0130】信頼性制御回路8は、負荷3であるデータ
処理装置からの制御によらずに、自動運転の対象である
並列型高調波補償回路2の状態に基づいて、高調波補償
回路5又は並列型高調波補償回路2をの信頼性を高くす
るように制御して、高い信頼性の下で自動運転する。信
頼性制御回路8は高調波補償回路5又は並列型高調波補
償回路2の異常検出処理とこれに基づいた並列型高調波
補償回路2の保護処理を行う。従って、信頼性制御回路
8は並列型高調波補償回路2の異常検出/保護回路であ
る。
【0131】具体的には、信頼性制御回路8は、補償電
力ライン11に流れる電流Idc、インバータ13の温
度、インバータ13の出力電圧、及び並列型高調波補償
回路2における負荷であって電流補償と関係しない所定
の負荷(86)の状態に基づいて、高調波補償回路5の
ON/OFFを制御する。信頼性制御回路8(のラッチ
回路85)の出力はインバータ制御回路15のドライブ
回路156にその制御信号として入力される。
【0132】このために、信頼性制御回路8は、過電流
検出回路81、温度検出回路82、過電圧検出回路8
3、低電圧検出回路84、ラッチ回路85、回転数検出
回路87を備える。なお、符号86はファンであり、図
9における負荷77と類似のものである。
【0133】例えば、信頼性制御回路8は電流検出器C
T2からの検出信号である電流Idc等を異常検出信号と
して取り込む。従って、電流検出器CT2からの電流I
dc等が信頼性制御回路8における並列型高調波補償回路
2の状態(異常か否かの状態)を示す信号として用いら
れる。
【0134】過電流検出回路81は電流検出器CT2か
らの信号電流Idcが所定の値以上であるか否かを監視
し、所定の値以上である場合に異常信号を出力する。温
度検出回路82は6アームインバータ13の温度が所定
の値以上であるか否かを監視し、所定の値以上である場
合に異常信号を出力する。過電圧検出回路83は6アー
ムインバータ13又はキャパシタC0 の端子電圧が所定
の値以上であるか否かを監視し、所定の値以上である場
合に異常信号を出力する。低電圧検出回路84は6アー
ムインバータ13又はキャパシタC0 の端子電圧が所定
の値以下であるか否かを監視し、所定の値以下である場
合に異常信号を出力する。回転数検出回路87はファン
86の回転数が所定の値以上であるか否かを監視し、所
定の値以上である場合に異常信号を出力する。
【0135】ラッチ回路85は、過電流検出回路81、
温度検出回路82、過電圧検出回路83、低電圧検出回
路84及び回転数検出回路87からの異常信号を取り込
んでこれを保持する。そして、ラッチ回路85は、過電
流検出回路81等からの異常信号が1個でも入力された
場合、インバータ制御回路15のドライブ回路156を
動作停止の状態とする。即ち、高調波補償回路5の動作
を停止状態とする。従って、上記異常信号が入力された
場合、高調波補償回路5又は並列型高調波補償回路2
は、電流補償を行うことなく、端子INに入力された交
流電源1からの電流をそのまま端子OUTに出力する。
なお、過電流検出回路81等からの異常信号が全く出力
されない場合、ラッチ回路85はインバータ制御回路1
5のドライブ回路156を動作可能の状態とする。
【0136】これにより、電流検出器CT2からの信号
電流Idcは所定の値以下に低下する。また、6アームイ
ンバータ13の温度も所定の値以下に低下する。また、
6アームインバータ13又はキャパシタC0 の端子電圧
も所定の値以下に低下する。また、6アームインバータ
13又はキャパシタC0 の端子電圧が所定の値以上に上
昇する。即ち、キャパシタC0 の端子電圧が正常値(許
容値)の範囲内とされる。また、ファン86の回転数が
所定の値以下に低下する。
【0137】これらの処理によって、結果として、並列
型高調波補償回路2の異常検出に基づく保守処理が自動
的に行われ、負荷3であるデータ処理装置が並列型高調
波補償回路2の故障に起因して運転停止することを防止
できる。具体的には、並列型高調波補償回路2において
高調波補償回路5等に異常が発生しても、交流電力ライ
ン4に異常がなければ電源を負荷3に供給することはで
きる。そこで、高調波補償回路5に異常が発生した場
合、ドライブ回路156の動作を強制的に停止させて、
インバータ13即ち高調波補償回路5ひいては並列型高
調波補償回路2を交流電力ライン4から切り離す。これ
により、高調波電流の補償はできなくなるが、並列型高
調波補償回路2の故障により負荷3を停止させることを
防止して連続運転することができる。従って、特に、連
続運転の要求が強い大型コンピュータ等において、並列
型高調波補償回路2を接続することによる部品数の増加
に起因する信頼性の低下の防止に有効である。
【0138】なお、ラッチ回路85の出力により、乗算
回路152、減算回路153、誤差増幅回路154又は
PWM制御回路155のいづれかを動作停止の状態とし
ても良い。また、図13に示す電磁スイッチ76を設
け、これをラッチ回路85の出力によりオフとすること
によって、高調波補償回路5を交流電力ライン4から切
り離すようにしても良い。
【0139】また、ラッチ回路85の内容は、例えば高
調波補償回路5による電流補償の開始時にその都度リセ
ットされる。この電流補償の開始は、電流検出器CT2
からの信号電流Idcが所定の値以上か否かにより検出で
きる。従って、電流Idcが所定の値以上となった場合、
ラッチ回路85の内容がリセットされる。
【0140】信頼性制御回路8は、基本的には、図2、
図12(A)、図12(B)に示すON/OFF制御回
路7と同様に、各相R、S、Tに対してどのような構成
としてもよい。従って、例えば図16に示す信頼性制御
回路8を交流電力ライン4の各相R、S、T毎に対応し
て設けても良い。しかし、実際は、種々の理由から以下
のような構成とされる。過電流検出回路81は、各相
R、S、T毎に過電流検出を行うために、各相R、S、
T毎に設けられる。即ち、各補償電力ライン11毎に設
けられる。温度検出回路82は、6アームインバータ1
3の温度が各相に対応する単位スイッチング回路毎に異
なることは少ない(無視できる)ので、各相に共通に1
個のみ設けられる。過電圧検出回路83及び低電圧検出
回路84は、6アームインバータ13の出力又はキャパ
シタC0 の端子電圧は1個であるので、各相に共通に1
個のみ設けられる。ファン回転検出回路87は、監視対
象であるファン86が各相毎に設けられるものではない
ので、各相に共通に1個のみ設けられる。
【0141】ラッチ回路85は、これらの出力を受ける
ので、各相に共通に1個のみ設けられる。ラッチ回路8
5の出力が、インバータ制御回路15のドライブ回路1
56の各々にその制御信号として入力される。従って、
過電流検出回路81については図12(A)に類似の構
成とされ、他の回路については図12(B)に類似の構
成とされる。
【0142】図17は信頼性制御回路8の他の構成を示
す。図17において、信頼性制御回路8はON/OFF
制御回路7と同様の構成とされる。そして、インバータ
制御回路15のトランス151の出力が信頼性制御回路
8の入力(即ち、異常検出信号)として用いられ、演算
増幅器91の出力はドライブ回路156の制御信号とし
て用いられる。従って、信頼性制御回路8は、トランス
151の出力に基づいて、高調波補償回路5のON/O
FFを制御する。
【0143】信頼性制御回路8は、抵抗88、ダイオー
ド89、キャパシタ90及び演算増幅器91を備える。
トランス151の出力は、ダイオード89を介して、演
算増幅器91の反転端子に入力される。演算増幅器91
の非反転端子には、基準電圧Vref3が入力される。基準
電圧Vref3の値は予め定められた所定の値とされ、経験
的に求まる。抵抗88、ダイオード89及びキャパシタ
90により、トランス151の出力電流が平滑されその
値に応じた値の電圧に変換される。
【0144】なお、この信頼性制御回路8は、図2、図
12(A)、図12(B)に示すON/OFF制御回路
7と同様に、各相R、S、Tに対してどのような構成と
してもよい。
【0145】トランス151の出力電流に基づく電圧が
基準電圧Vref3よりも大きい場合、演算増幅器91の出
力がオンとされる。これは、補償電力ライン11を流れ
る電流が所定の値より大きい場合、即ち、交流電源1が
瞬断又は停電していない場合である。演算増幅器91の
出力をインバータ制御回路15のドライブ回路156に
その制御信号として供給することにより、ドライブ回路
156が動作可能な状態とされ、高調波補償回路5の動
作が開始される。従って、高調波補償回路5又は並列型
高調波補償回路2は、電流補償を行って、端子INに入
力された交流電源1からの電流について電流補償を行っ
た電流を端子OUTに出力する。
【0146】一方、トランス151の出力電流に基づく
電圧が基準電圧Vref3よりも小さい場合、演算増幅器9
1の出力がオフとされる。即ち、異常信号が形成され
る。これは、補償電力ライン11を流れる電流が異常に
小さい場合、即ち、交流電源1が瞬断又は停電している
場合である。演算増幅器91の出力をインバータ制御回
路15のドライブ回路156にその制御信号として供給
することにより、ドライブ回路156が動作停止の状態
とされ、高調波補償回路5の動作が停止状態とされる。
従って、高調波補償回路5又は並列型高調波補償回路2
は、電流補償を行うことなく、端子INに入力された交
流電源1からの電流をそのまま端子OUTに出力する。
【0147】この時、ドライブ回路156の出力は全て
ロウレベルとされるので、図6に示すインバータ13の
MOSFETQ1 〜Q6 が全てオフする。従って、キャ
パシタC0 が補償電力ライン11から切り離される。こ
れにより、キャパシタC0 の端子電圧(DC400V)
は維持される。なお、ダイオードD1 等は逆方向なので
キャパシタC0 からの電流は流れない。
【0148】従って、基準正弦波発生回路であるトラン
ス151の出力を利用して交流電源1の瞬断及び/又は
停電を検出し、インバータ13即ち高調波補償回路5の
動作を停止することができる。これにより、キャパシタ
C0 の端子電圧(DC400V)を維持し、結果とし
て、復電時において交流電力ライン4に突入電流が流れ
ることを防止し、かつ、瞬断及び/又は停電時において
負荷3の動作を継続することができる。なお、瞬断及び
/又は停電時の補償自体は、並列型高調波補償回路2の
補償するところではない。
【0149】図18は信頼性制御回路8の他の構成を示
す。図18において、信頼性制御回路8は,インバータ
制御回路15のドライブ回路156を制御すると共に、
状態表示インタフェース17に所定の表示を行う。
【0150】信頼性制御回路8は、電流検出器CT2か
らの検出信号である電流Idc等を、異常検出信号として
取り込む。電流検出器CT2からの電流Iac等が、信頼
性制御回路8において、並列型高調波補償回路2の状態
(異常か否かの状態)を示す信号として用いられる。信
頼性制御回路8の出力はインバータ制御回路15のドラ
イブ回路156にその制御信号として入力される。
【0151】信頼性制御回路8は、ピーク値検出回路9
2、平均値検出回路93からなる過電流検出回路81及
び回転数検出回路87を備える。なお、符号86はファ
ンである。
【0152】なお、この信頼性制御回路8は、基本的に
は、図2、図12(A)、図12(B)に示すON/O
FF制御回路7と同様に、各相R、S、Tに対してどの
ような構成としてもよい。従って、例えば図16に示す
信頼性制御回路8を交流電力ライン4の各相R、S、T
毎に対応して設けても良い。
【0153】しかし、実際は、ピーク値検出回路92及
び平均値検出回路93は、各相R、S、T毎にピーク値
検出及び平均値検出を行うために、各相R、S、T毎に
設けられる。回転数検出回路87は、前述のように、各
相に共通に1個のみ設けられる。ラッチ回路85は、こ
れらの出力を受けるので、各相に共通に1個のみ設けら
れる。ラッチ回路85の出力が、インバータ制御回路1
5のドライブ回路156の各々にその制御信号として入
力される。従って、過電流検出回路81については図1
2(A)に類似に構成とされ、他の回路については図1
2(B)に類似の構成とされる。
【0154】なお、この信頼性制御回路8は、図2、図
12(A)、図12(B)に示すON/OFF制御回路
7と同様に、各相R、S、Tに対してどのような構成と
してもよい。
【0155】過電流検出回路81において、ピーク値検
出回路92は、電流検出器CT2からの信号電流Idcの
ピーク値が所定の値以上であるか否かを監視し、所定の
値以上である場合に異常信号を出力する。また、平均値
検出回路93は、電流検出器CT2からの信号電流Idc
の平均値が所定の値以上であるか否かを監視し、所定の
値以上である場合に異常信号を出力する。従って、信頼
性制御回路8は、補償電力ライン11に流れる電流のピ
ーク値及び/又は平均値に基づいて、高調波補償回路5
のON/OFFを制御する。
【0156】ピーク値検出回路92はピーク整流器から
なり、平均値検出回路93は平均値整流器からなる。ピ
ーク値検出回路92は信号電流Idcのピーク値を検出
し、これと予め与えられた所定の値とを比較する。平均
値検出回路93は信号電流Idcを整流してロウパスフィ
ルタを通して信号電流Idcの平均値を求め、これと予め
与えられた所定の値とを比較する。
【0157】過電流検出回路81は、信号電流Idcにつ
いて、そのピーク値及び平均値の双方に基づいて異常検
出を行う。従って、過電流検出回路81は、ピーク値検
出回路92又は平均値検出回路93のいづれか一方から
異常信号が出力された場合、インバータ制御回路15の
ドライブ回路156の動作を制限する。なお、異常信号
が全く出力されない場合、過電流検出回路81は、イン
バータ制御回路15のドライブ回路156を通常の動作
が可能な状態とする。
【0158】具体的には、異常信号が出力された場合、
ドライブ回路156の出力がオンとされる期間が短くさ
れる。即ち、図10(A)に示す波形において、MOS
FETQD1の制御信号のON/OFFの繰り返される期
間が通常(同一のPWM変調信号eに対する場合))よ
りも短縮される。これにより、MOSFETQM ( 即
ち、MOSFETQ1 等)がオンとされる期間が通常よ
りも短縮される。この結果、キャパシタC0 から補償電
力ライン11に流れる電流は、通常よりも少なくされ
る。即ち、高調波補償回路5は、補償すべき電流の全て
を補償することはせずに、その内のある程度の部分のみ
を補償する。従って、高調波補償回路5又は並列型高調
波補償回路2は、端子INに入力された交流電源1から
の電流について、ある程度の(制限された)高調波電流
補償を行った電流を、端子OUTに出力する。
【0159】これにより、過電流によるインバータ13
の過熱についての保護を確実に行うことができる。従っ
て、インバータ13の熱設計において、信号電流Idcの
ピーク値が連続する場合を考慮する必要がないので、イ
ンバータ13を小さくすることができる。
【0160】また、信号電流Idcの平均値がインバータ
13の定格の範囲を越えた場合に異常検出をするように
することによって、インバータ13をその定格内で動作
させることができる。これにより、インバータ13を保
護すると共に、その寿命を長くすることができる。
【0161】回転数検出回路87はファン86の回転数
が所定の値以上であるか否かを監視し、所定の値以上で
ある場合に異常信号を状態表示インタフェース17に表
示出力する。これにより、ファン86の異常をオペレー
タに知らせることができる。ここで、ファン86は図1
4に示す負荷77と同様のものと考えられるので、ファ
ン86以外の各部品について、回転数検出回路87のよ
うな回路を設けることにより、その異常検出を行うよう
にしても良い。
【0162】ドライブ回路156は、その動作を停止状
態とされた場合、これを状態表示インタフェース17に
表示出力する。これにより、高調波補償回路5又は並列
型高調波補償回路2の異常をオペレータに知らせること
ができる。なお、前述の図2の並列型高調波補償回路2
等においても、演算増幅器74の出力やラッチ回路85
の出力があった場合には、その旨を状態表示インタフェ
ース17に表示出力するようにしても良い。これによ
り、並列型高調波補償回路2の自動運転の状態や信頼性
制御の状態をシステム保守員に知らせることができる。
【0163】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
並列型高調波補償回路において、並列型高調波補償回路
自体の状態に基づいて高調波補償回路又は並列型高調波
補償回路を制御するON/OFF制御回路及び/又は信
頼性制御回路とを備える自動運転回路を設けることによ
り、負荷であるデータ処理装置からの制御によることな
く、並列型高調波補償回路を自動運転できるので、並列
型高調波補償回路及び負荷であるデータ処理装置にイン
タフェース回路を設ける必要をなくし、既に設置されて
いるデータ処理装置に新たに並列型高調波補償回路を接
続することができ、また、並列型高調波補償回路に故障
がある場合でも負荷であるデータ処理装置の運転に支障
を生じることを防止でき、更に、高い信頼性の下で負荷
であるデータ処理装置の制御によらず並列型高調波補償
回路を自動的に運転することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】並列型高調波補償回路説明図である。
【図3】並列型高調波補償回路説明図である。
【図4】インバータ制御回路説明図である。
【図5】6アームインバータ説明図である。
【図6】インバータ制御回路説明図である。
【図7】トランス説明図である。
【図8】誤差増幅回路説明図である。
【図9】ドライブ回路説明図である。
【図10】ドライブ回路の動作説明図である。
【図11】リアクトル説明図である。
【図12】並列型高調波補償回路説明図である。
【図13】並列型高調波補償回路説明図である。
【図14】並列型高調波補償回路説明図である。
【図15】並列型高調波補償回路説明図である。
【図16】並列型高調波補償回路説明図である。
【図17】並列型高調波補償回路説明図である。
【図18】並列型高調波補償回路説明図である。
【図19】従来技術説明図である。
【符号の説明】
1 交流電源 2 並列型高調波補償回路(P−PFC) 3 負荷 4 交流電源ライン 5 高調波補償回路(PFC) 6 自動運転回路 7 ON/OFF制御回路 8 信頼性制御回路 9 リアクトル 10 三相Lインプット全波整流回路(RECT) 11 補償電力ライン 12 リアクトル 13 6アームインバータ 14 誤差増幅回路 15 インバータ制御回路 16 単位回路 17 状態表示インタフェース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 保高 伸洋 長野県松本市筑摩四丁目18番1号 富士電 機ハイテック株式会社内 (72)発明者 橋爪 真悟 長野県松本市筑摩四丁目18番1号 富士電 機ハイテック株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源に接続されるべき並列型高調波
    補償回路であって、負荷であるデータ処理装置等の電子
    機器に対して電源を供給する並列型高調波補償回路にお
    いて、 交流電力ラインに並列に設けられ、当該並列型高調波補
    償回路の出力電流と正弦波であるべき入力電流との差分
    を検出し、当該差分を前記交流電力ラインに対して出し
    入れすることによって当該並列型高調波補償回路の入力
    電流を正弦波とする電流補償を行う高調波補償回路と、 負荷であるデータ処理装置からの制御によらずに、当該
    並列型高調波補償回路の状態に基づいて、前記高調波補
    償回路又は当該並列型高調波補償回路を制御する自動運
    転回路とを備え、 前記自動運転回路はON/OFF制御回路を備え、 前記ON/OFF制御回路は、当該並列型高調波補償回
    路の状態に基づいて、又は、前記交流電力ラインに流れ
    る交流電流に基づいて、前記高調波補償回路のON/O
    FFを制御することを特徴とする並列型高調波補償回
    路。
  2. 【請求項2】 前記自動運転回路は信頼性制御回路を備
    え、 前記高調波補償回路は、前記交流電力ラインに接続され
    た補償電力ラインと、前記補償電力ラインに接続された
    インバータと、前記インバータの制御信号を形成するイ
    ンバータ制御回路とからなり、 前記信頼性制御回路は、前記補償電力ラインに流れる電
    流に基づいて、当該並列型高調波補償回路の信頼性を高
    くするように前記高調波補償回路のON/OFFを制御
    することを特徴とする請求項1に記載の並列型高調波補
    償回路。
  3. 【請求項3】 交流電源に接続されるべき並列型高調波
    補償回路であって、負荷であるデータ処理装置に対して
    電源を供給する並列型高調波補償回路において、 交流電源と負荷との間を接続し、交流電流の流れる交流
    電力ラインと、 前記交流電力ラインに並列に設けられ、当該並列型高調
    波補償回路の出力電流と正弦波との差分を検出し、当該
    差分を前記交流電力ラインに対して出し入れすることに
    よって当該並列型高調波補償回路の入力電流を正弦波と
    する電流補償を行う高調波補償回路と、 前記高調波補償回路より負荷側において前記交流電力ラ
    インに直列に挿入され、そのインダクタンスの値が前記
    交流電力ラインに流れる電流の値に反比例して変化する
    リアクトルとを備えることを特徴とする並列型高調波補
    償回路。
  4. 【請求項4】 交流電源に接続されるべき並列型高調波
    補償回路であって、負荷であるデータ処理装置に対して
    電源を供給する並列型高調波補償回路において、 交流電力ラインに並列に設けられ、当該並列型高調波補
    償回路の出力電流と正弦波との差分を検出し、当該差分
    を前記交流電力ラインに対して出し入れすることによっ
    て当該並列型高調波補償回路の入力電流を正弦波とする
    電流補償を行う回路であって、前記交流電力ラインに接
    続された補償電力ラインと、前記補償電力ラインに接続
    されたインバータと、前記インバータの制御信号を形成
    するインバータ制御回路とからなる高調波補償回路を備
    え、 前記インバータはその単位スイッチング回路を2個直列
    に接続してなる直列回路を前記補償電力ラインに対応し
    て設けてなり、 前記単位スイッチング回路が、MOSFETと、前記M
    OSFETのドレイン又はソースに直列に接続された高
    速低耐圧のダイオードと、前記MOSFET及び高速低
    耐圧のダイオードの直列回路に並列に接続された高速高
    耐圧のダイオードとからなることを特徴とする並列型高
    調波補償回路。
  5. 【請求項5】 交流電源に接続されるべき並列型高調波
    補償回路であって、負荷であるデータ処理装置に対して
    電源を供給する並列型高調波補償回路において、 交流電源と負荷との間を接続し交流電流の流れる複数の
    交流電力ラインと、 前記交流電力ラインに並列に設けられ、当該並列型高調
    波補償回路の出力電流と正弦波との差分を検出し、当該
    差分を前記交流電力ラインに対して出し入れすることに
    よって当該並列型高調波補償回路の入力電流を正弦波と
    する電流補償を行う回路であって、前記交流電力ライン
    に接続された補償電力ラインと、前記補償電力ラインに
    接続されたインバータと、前記インバータの制御信号を
    形成するインバータ制御回路とからなる高調波補償回路
    とを備え、 前記インバータ制御回路は前記交流電力ラインの各々に
    接続された複数のトランスを備え、 前記トランスは単相トランスからなり、 複数の前記単相トランスをΔ−Δ結線し、その1次側に
    おいて前記交流電力ラインからの入力電圧が単相トラン
    スに入力されるように当該単相トランスの各々をΔ接続
    し、その2次側において当該単相トランスの各々の2次
    巻線をΔ接続しかつその出力ラインの各々を中性線に接
    続することを特徴とする並列型高調波補償回路。
  6. 【請求項6】 交流電源に接続されるべき並列型高調波
    補償回路であって、負荷であるデータ処理装置に対して
    電源を供給する並列型高調波補償回路において、 交流電力ラインに並列に設けられ、当該並列型高調波補
    償回路の出力電流と正弦波との差分を検出し、当該差分
    を前記交流電力ラインに対して出し入れすることによっ
    て当該並列型高調波補償回路の入力電流を正弦波とする
    電流補償を行う回路であって、前記交流電力ラインに接
    続された補償電力ラインと、前記補償電力ラインに接続
    されたインバータと、前記インバータの制御信号を形成
    するインバータ制御回路とからなる高調波補償回路を備
    え、 前記インバータ制御回路は誤差増幅回路を備え、 前記誤差増幅回路は、一方の端子に前記補償電力ライン
    の電流検出を行う電流検出器からの出力が入力され他方
    の端子に前段からの出力が入力される増幅器と、主とし
    て全波整流回路とフォトカプラとからなる交流信号用の
    ソフトスタート回路であって前段からの出力が前記増幅
    器に徐々に入力されるようするソフトスタート回路とを
    備えることを特徴とする並列型高調波補償回路。
JP8017627A 1996-02-02 1996-02-02 並列型高調波補償回路 Withdrawn JPH09215199A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8017627A JPH09215199A (ja) 1996-02-02 1996-02-02 並列型高調波補償回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8017627A JPH09215199A (ja) 1996-02-02 1996-02-02 並列型高調波補償回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09215199A true JPH09215199A (ja) 1997-08-15

Family

ID=11949112

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8017627A Withdrawn JPH09215199A (ja) 1996-02-02 1996-02-02 並列型高調波補償回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09215199A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013129288A1 (ja) * 2012-03-02 2013-09-06 シャープ株式会社 同期整流回路およびそれを備えたスイッチング電源装置
CN107543991A (zh) * 2017-09-19 2018-01-05 东莞市广安电气检测中心有限公司 用于低压开关和控制设备谐波抗扰度试验装置及试验方法
CN107543991B (zh) * 2017-09-19 2024-05-28 东莞市广安电气检测中心有限公司 用于低压开关和控制设备谐波抗扰度试验装置及试验方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013129288A1 (ja) * 2012-03-02 2013-09-06 シャープ株式会社 同期整流回路およびそれを備えたスイッチング電源装置
CN107543991A (zh) * 2017-09-19 2018-01-05 东莞市广安电气检测中心有限公司 用于低压开关和控制设备谐波抗扰度试验装置及试验方法
CN107543991B (zh) * 2017-09-19 2024-05-28 东莞市广安电气检测中心有限公司 用于低压开关和控制设备谐波抗扰度试验装置及试验方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20160118900A1 (en) Power supply adaptor
US9391525B2 (en) Power system switch protection using output driver regulation
EP1782529B1 (en) Automatic output power limiting electrical device
US6459597B1 (en) Electric power conversion apparatus with noise reduction device
US20070164717A1 (en) Power factor improving circuit and switching power supply
JP2002262544A (ja) 電源システムの過電圧保護装置、該電源システムを構成するac/dcコンバータ及びdc/dcコンバータ
US7161783B2 (en) Overcurrent protection circuit for switching power supply
JP3912096B2 (ja) 電力変換装置のノイズ低減装置
JP2002153054A (ja) スイッチング電源回路
US20110025281A1 (en) Transient Differential Switching Regulator
JP2009296790A (ja) スイッチング電源装置
JP2005261112A (ja) Dc−dcコンバータ
KR101227374B1 (ko) 인버터 과전류 검출 회로를 포함하는 모터 회로 및 인버터 과전류 검출 회로 전원 제공 방법
JPH09215199A (ja) 並列型高調波補償回路
KR950007463B1 (ko) 스위칭모드 전원공급장치의 전류검출회로
US7973519B2 (en) Device for transforming a primary AC voltage in a lower AC voltage in a lower AC voltage for supplying an electrical load
JPH10309078A (ja) スイッチング型直流電源装置
JP2007116873A (ja) 電源装置
JPH09327127A (ja) 並列運転用多出力型電源装置及びその過負荷保護方法
JP6832894B2 (ja) 電力変換装置
KR0126331Y1 (ko) 다출력 스위칭 전원공급장치의 노이즈 방지회로
JP3610838B2 (ja) 電源装置
JPS6387173A (ja) 電源装置
KR100895014B1 (ko) 링거 전원 장치의 과전류 보호 회로
CN114144966A (zh) 具有保持电路和浪涌控制电路的转换器

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030506