JPH09213504A - 正特性サーミスタ - Google Patents

正特性サーミスタ

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Publication number
JPH09213504A
JPH09213504A JP2016696A JP2016696A JPH09213504A JP H09213504 A JPH09213504 A JP H09213504A JP 2016696 A JP2016696 A JP 2016696A JP 2016696 A JP2016696 A JP 2016696A JP H09213504 A JPH09213504 A JP H09213504A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
element body
temperature coefficient
positive temperature
coefficient thermistor
coating film
Prior art date
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Pending
Application number
JP2016696A
Other languages
English (en)
Inventor
Michio Miyazaki
三千男 宮崎
Haruyuki Takeuchi
治幸 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2016696A priority Critical patent/JPH09213504A/ja
Publication of JPH09213504A publication Critical patent/JPH09213504A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 素体の破損が抑えられ、素体の特性劣化を
防止した正特性サーミスタを提供する。 【解決手段】 正特性サーミスタ10は、板状のセラミ
ックからなる正特性サーミスタ素体1と、素体1の両主
面に設けた電極2,3と、素体1の側面を被覆したコー
ティング膜4とから構成されている。電極2,3は、銀
を主成分とする導電ペーストを、印刷などの方法により
塗布した後、焼成することによって形成される。また、
コーティング膜4はシリコーン樹脂を素体1の側面に端
部5が被覆されるように塗布して形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信分野における
過電流保護回路などに用いられる、正特性サーミスタに
関するものである。
【0002】
【従来の技術および課題】従来の正特性サーミスタとし
ては、図6に示すようなものが知られている。図6に示
す正特性サーミスタ50は、セラミックからなる正特性
サーミスタ素体51の一方主面及び他方主面に、銀を主
成分とする導電ペーストを焼き付けて電極52および5
3がそれぞれ形成されている。
【0003】この正特性サーミスタ50の実装構造を図
7(a),(b)に示す。正特性サーミスタ50は、例
えばセラミックからなる基板55に実装される。基板5
5は、電極52および53にそれぞれ電気的に接続され
る導電部材を有している。導電部材は、基板55上に形
成される配線パターン56、および、配線パターン56
にハンダ57を介して接続される接続端子58から構成
され、配線パターン56と電極53をハンダ57を介し
て接続し、接続端子58と電極52をハンダ57を介し
て接続する。また、配線パターン56に電気的に接続さ
れるように、リード端子59が基板55に取り付けら
れ、製品となる。
【0004】しかしながら、上記の正特性サーミスタ5
0を過電流保護回路に用いる場合、この正特性サーミス
タ50に、正特性サーミスタ50の耐圧以上の過電圧や
過電流が印加されると、素体51が破損するおそれがあ
り、正特性サーミスタ50を過電流保護回路に用いるに
は不適であった。
【0005】また、他の従来の正特性サーミスタとし
て、図8に示すようなものが知られている。図8に示す
正特性サーミスタ60は、セラミックからなる正特性サ
ーミスタ素体61の一方主面及び他方主面に、銀を主成
分とする導電ペーストを焼き付けて電極62および63
がそれぞれ形成されており、さらに、電極62,63を
含めた素体61全面を被覆するように、シリコーン樹脂
からなるコーティング膜64が形成される。
【0006】この正特性サーミスタ60の実装構造を図
9(a),(b)に示す。正特性サーミスタ60は、例
えばセラミックからなる基板65に実装される。基板6
5は、電極62および63にそれぞれ電気的に接続され
る導電部材を有している。導電部材は、基板65上に形
成される配線パターン66、および、配線パターン66
にハンダ67を介して接続される接続端子68から構成
され、配線パターン66と電極63をハンダ67を介し
て接続し、接続端子68と電極62をハンダ67を介し
て接続する。また、配線パターン66に電気的に接続さ
れるように、リード端子69が基板65に取り付けられ
ており、接続端子68、ハンダ67、および、電極6
2,63を被覆するように素子正特性サーミスタ素子6
1の全面に、シリコーン樹脂を塗布して、コーティング
膜64を形成し、製品とする。
【0007】しかし、上記の正特性サーミスタ60の場
合、正特性サーミスタ素体61の表面全面をコーティン
グしているもので、素体61の破損は抑えられるが、正
特性サーミスタ60の過電流に対する耐圧が劣化するこ
とがある。これは、正特性サーミスタ60に印加される
電気エネルギーを熱エネルギーに変換した際、この熱エ
ネルギーが、電極62,63、ハンダ67、接続端子6
8、および、コーティング膜64を通じて熱放射され、
特に、全面にコーティングされたコーティング膜64は
熱放射されやすく、熱放射のバランスが崩れるためであ
る。このため、過電流保護回路用に正特性サーミスタ6
0を用いることは不適であった。
【0008】したがって、本発明の目的は、素体の破損
が抑えられ、耐圧劣化を防止した正特性サーミスタを提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の正特性サーミスタにおいては、板状の正特
性サーミスタ素体と、該素体の両主面に設けた電極と、
少なくとも前記素体の端部を含む前記素体表面の一部を
被覆したコーティング膜と、からなることを特徴として
いる。
【0010】上記構成によれば、正特性サーミスタ素体
表面の一部がコーティング膜に被覆されるため、特に、
破損しやすい端部にコーティング膜を被覆することによ
り、素体の破損が全く起こらなくなり、かつ、コーティ
ング膜を素体表面の一部に被覆するため、素体の温度分
布が均一となり、素体の過電流に対する耐圧が向上す
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の図面
を用いて詳細に説明する。 [実施例1] 図1において、正特性サーミスタ10
は、板状のセラミックからなる正特性サーミスタ素体1
と、素体1の両主面に設けた電極2,3と、素体1の側
面を被覆したコーティング膜4とから構成されている。
このとき、コーティング膜4は、正特性サーミスタ素体
1の端部5を被覆するように側面に設けられている。端
部5とは、素体1の側面部と表面部の境界であるエッジ
とその周辺である。
【0012】電極2,3は、銀を主成分とする導電ペー
ストを、印刷などの方法により塗布した後、焼成するこ
とによって形成される。また、コーティング膜4はシリ
コーン樹脂を素体1の側面に塗布して形成される。
【0013】[実施例2] 次に、図2において、正特
性サーミスタ11は、板状のセラミックからなる正特性
サーミスタ素体1と、素体1の両主面に設けた電極2,
3と、素体1の両主面を被覆したコーティング膜4とか
ら構成されている。このとき、素体1の両主面に形成さ
れるコーティング膜4は、電極2,3が形成された後に
電極2,3の上から端部5を被覆するように形成され
る。ただし、正特性サーミスタ11を、図示しない回路
基板に実装する際、電極2,3と接続端子(図示せず)
を予めハンダ接続し、その後、電極2,3、接続端子、
ハンダを含む素子1の主面をコーティング膜4で被覆す
る。
【0014】電極2,3は、銀を主成分とする導電ペー
ストを、印刷などの方法により塗布した後、焼成するこ
とによって形成される。また、コーティング膜4はシリ
コーン樹脂を素体1の両主面に塗布して形成される。
【0015】[実施例3] 次に、図3において、正特
性サーミスタ12は、板状のセラミックからなる正特性
サーミスタ素体1と、素体1の両主面に設けた電極2,
3と、素体1の端部5の全面を被覆したコーティング膜
4とから構成されている。
【0016】電極2,3は、銀を主成分とする導電ペー
ストを、印刷などの方法により塗布した後、焼成するこ
とによって形成される。また、コーティング膜4は、ガ
ラスペーストを素体1の端部5に塗布し、焼成して形成
される。
【0017】[実施例4] 次に、図4において、正特
性サーミスタ13は、板状のセラミックからなる正特性
サーミスタ素体1と、素体1の両主面に設けた電極2,
3と、素体1の両主面部および素体1の端部5の全面を
被覆したコーティング膜4とから構成されている。ただ
し、正特性サーミスタ13を、図示しない回路基板に実
装する際、電極2,3と接続端子(図示せず)を予めハ
ンダ接続し、その後、電極2,3、接続端子、ハンダを
含む素子1の主面および端部5をコーティングする。
【0018】電極2,3は、銀を主成分とする導電ペー
ストを、印刷などの方法により塗布した後、焼成するこ
とによって形成される。また、コーティング膜4は、シ
リコーン樹脂を素体1の両主面、および、端部5に塗布
して形成される。
【0019】[実施例5] 次に、図5において、正特
性サーミスタ14は、板状のセラミックからなる正特性
サーミスタ素体1と、素体1の両主面に設けた電極2,
3と、素体1の側面部および素体1の端部5の全面を被
覆したコーティング膜4とから構成されている。
【0020】電極2,3は、銀を主成分とする導電ペー
ストを、印刷などの方法により塗布した後、焼成するこ
とによって形成される。また、コーティング膜4は、ガ
ラスペーストを素体1の側面部および端部5に印刷し、
焼成して形成される。
【0021】以上の実施例1〜5における正特性サーミ
スタ10〜14、および、コーティング膜が形成されて
いない従来の正特性サーミスタ50について、過電圧を
印加して、素体の破損の発生数を確認した。正特性サー
ミスタ素体1および50は、過電流に対する耐圧が53
0Vのものを用い、印加した電圧は700V,印加時間
は5秒で、サンプル数nは20である。また、過電流に
対する耐圧の値も確認した。耐圧の測定方法は、正特性
サーミスタにある一定の電圧を一定時間印加し、印加
後、素体が定常状態にもどるまで放置してから、一定電
圧印加前と印加後における正特性サーミスタの抵抗値の
変化を測定する。そして、抵抗値変化が小さければ、印
加する一定電圧を上昇して、同様の測定を行い、抵抗値
変化が大きくなるまで繰り返す。そして、抵抗値変化が
大きくなれば、その直前の抵抗値変化が小さかった印加
電圧を耐圧とする。
【0022】確認の結果、従来の正特性サーミスタ50
は、20個のサンプル中、2つのサンプルが破損した
が、本実施の形態の正特性サーミスタ10〜14につい
ては、20個のサンプル中、一つも破損しなかった。
【0023】また、耐圧は、端部5を含む側面にコーテ
ィング膜を形成した、実施例1で示した正特性サーミス
タ10が最も向上する(従来:530V→本発明品:6
00V)。また、本発明の他の実施例2〜5で示した正
特性サーミスタ11,12,13,14については、耐
圧が向上したのは実施例5の正特性サーミスタ14であ
り、ほぼ変化がなかったのは、実施例2〜4で示した正
特性サーミスタ11,12,13であった。これは、実
施例1および5で示した正特性サーミスタ10,14
は、側面に設けたコーティング膜4が、素体1内部にお
ける温度差を低下させるためと考えられる。また、実施
例3で示した正特性サーミスタ13は、端部5全面のみ
のコーティングであったため、素体1の温度分布に大き
な影響を与えなかったためと考えられる。また、実施例
2,4で示した正特性サーミスタ素体11,13は、素
体1の両主面にコーティング膜4が形成されているが、
電極2,3と重なっている部分などもあり、コーティン
グ膜4による素体1内の温度差減少の効果を有しても、
結果的に正特性サーミスタの熱エネルギーの放射バラン
スを保てず、耐圧は向上しないと考えられる。
【0024】上記実施の形態では、コーティング膜4の
種類として、シリコーン樹脂、または、ガラスペースト
を焼成し形成されたガラス膜が示されており、素体1の
端部5を含む側面にのみコーティング膜4が形成されて
いる正特性サーミスタ11(実施例1)については、シ
リコーン樹脂を例示しているが、特に、シリコーン樹脂
に限定する必要はなく、例えば、熱収縮性チューブを用
いてもよく、また、ガラス膜などの他の材料を使用して
もよい。他の実施例2〜5の場合でも、コーティング膜
4の材料として例示しているものは、それぞれ材料が実
施例記載のものに限定されるものではなく、他の材料を
使用してもよい。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明による正特性サー
ミスタでは、正特性サーミスタ素体の表面に一部がコー
ティング膜に被覆されるため、素体の破損が防止され、
特に、従来、破損が起こりやすい素体の端部にコーティ
ング膜を被覆することにより、素体の破損が全く起こら
なくなり、かつ、素体側面または素体主面にコーティン
グ膜を被覆するため、素体の温度分布が均一となり、素
体の耐圧が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施形態に係る正特性サーミス
タの構造を示す、(a)平面図であり、(b)A−A線
断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態に係る正特性サーミスタ
の構造を示す、(a)平面図であり、(b)B−B線断
面図である。
【図3】本発明のさらに他の実施形態に係る正特性サー
ミスタの構造を示す、(a)平面図であり、(b)C−
C線断面図である。
【図4】本発明のさらに他の実施形態に係る正特性サー
ミスタの構造を示す、(a)平面図であり、(b)D−
D線断面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施形態に係る正特性サー
ミスタの構造を示す、(a)平面図であり、(b)E−
E線断面図である。
【図6】従来の正特性サーミスタの構造を示す、(a)
平面図であり、(b)F−F線断面図である。
【図7】従来の正特性サーミスタの実装構造を示す、
(a)平面図であり、(b)X−X線断面図である。
【図8】従来の正特性サーミスタの構造を示す、(a)
平面図であり、(b)G−G線断面図である。
【図9】従来の他の正特性サーミスタの実装構造を示
す、(a)平面図であり、(b)Y−Y線断面図であ
る。
【符号の説明】
1 正特性サーミスタ素体 2、3 電極 4 コーティング膜 5 端部 10、11、12、13、14 正特性サーミスタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状の正特性サーミスタ素体と、該素体
    の両主面に設けた電極と、少なくとも前記素体の端部を
    含む前記素体表面の一部を被覆したコーティング膜と、
    からなることを特徴とする正特性サーミスタ。
JP2016696A 1996-02-06 1996-02-06 正特性サーミスタ Pending JPH09213504A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016696A JPH09213504A (ja) 1996-02-06 1996-02-06 正特性サーミスタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016696A JPH09213504A (ja) 1996-02-06 1996-02-06 正特性サーミスタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09213504A true JPH09213504A (ja) 1997-08-15

Family

ID=12019588

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016696A Pending JPH09213504A (ja) 1996-02-06 1996-02-06 正特性サーミスタ

Country Status (1)

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JP (1) JPH09213504A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004128084A (ja) * 2002-09-30 2004-04-22 Mitsubishi Materials Corp フレーク型サーミスタ及びその製造方法
JP2013012583A (ja) * 2011-06-29 2013-01-17 Nichicon Corp 臨界温度サーミスタ、該サーミスタ用のサーミスタ素子、およびその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004128084A (ja) * 2002-09-30 2004-04-22 Mitsubishi Materials Corp フレーク型サーミスタ及びその製造方法
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