JPH09212218A - 非真円体の研削装置 - Google Patents

非真円体の研削装置

Info

Publication number
JPH09212218A
JPH09212218A JP1441996A JP1441996A JPH09212218A JP H09212218 A JPH09212218 A JP H09212218A JP 1441996 A JP1441996 A JP 1441996A JP 1441996 A JP1441996 A JP 1441996A JP H09212218 A JPH09212218 A JP H09212218A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel head
error
storage
rotation angle
storage area
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1441996A
Other languages
English (en)
Inventor
Takanori Yoneda
隆則 米田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippei Toyama Corp
Original Assignee
Nippei Toyama Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippei Toyama Corp filed Critical Nippei Toyama Corp
Priority to JP1441996A priority Critical patent/JPH09212218A/ja
Publication of JPH09212218A publication Critical patent/JPH09212218A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Numerical Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータのトルクリップルに関係なく、学習制
御によって加工誤差を極力速く収束させることができ、
被加工物の仕上げ時点では加工誤差の極めて少ない高精
度の加工を高効率で行うことができるようにする。 【解決手段】 砥石台の送り量とカムに対する砥石の切
り込み量とに基づき、砥石台の目標移動位置を算出す
る。目標移動位置と実際の砥石台位置との誤差を求め、
この誤差に基づき次回の研削加工動作時に算出される砥
石台の目標移動位置を補正する。具体的には、砥石台の
位置誤差に関するデータを、主軸回転角度を基準とした
記憶領域に記憶する第1誤差データ記憶器33と、砥石
台の位置誤差に関するデータを、砥石台の移動位置を基
準とした記憶領域に記憶する第2誤差データ記憶器36
とを設ける。そして、両記憶器33,36内の誤差デー
タに基づき、現在の主軸回転角度に対応して算出された
砥石台の目標移動位置を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の動弁機
構に用いるカム等の非真円体を研削する非真円体の研削
装置に関し、特に非真円体を研削するための砥石の位置
決め制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、被加工物を装着した主軸を回
転させながら、その主軸と直交する方向へ砥石を相対移
動させて、被加工物の外周を非真円形状に研削する装置
として、例えば車両用エンジンにおけるカムを研削する
ためのカム研削盤が知られている。
【0003】この種のカム研削盤においては、所定のカ
ム形状に応じて、主軸の回転角度と回転速度との関係を
設定した速度制御データ及び主軸の回転角度と砥石台の
送り量との関係を設定した位置制御データが、予め数値
制御装置(以下、NC装置という)に記憶されている。
そして、それら制御データに基づいて、NC装置によ
り、主軸を回転させるための主軸用モータ及び砥石台を
移動させるための移動用モータが回転制御される。尚、
NC装置は、位置制御データにおける砥石台の送り量
と、被加工物に対する砥石の切り込み量(被加工物を砥
石によりどの程度の深さまで切り込むかを表したもの)
とに基づき、主軸回転角度に対応する砥石台の目標移動
位置を算出し、砥石台がその目標移動位置に達するよう
に移動用モータを制御する。その結果、主軸がその回転
角度に応じた速度で回転されるとともに、砥石台が主軸
の回転角度に応じて進退移動されて、主軸に装着された
被加工物としてのカムが所定のカム形状に研削される。
【0004】上記研削盤では、主軸の回転速度の制御や
砥石台の移動位置の制御に際して、各モータの動作遅れ
等に起因して、主軸及び砥石台においてそれぞれ個別に
追従遅れが生じ、その追従遅れにより主軸の回転角度と
砥石台の移動位置との同期関係がずれるという問題があ
った。このような追従遅れは、生産性を向上するために
カムに対する切り込み量を大きくしたり、主軸回転速度
を速くしたりした場合に特に顕著になり、それらの遅れ
が原因で加工精度の低下を招くという問題が生じてい
た。
【0005】このような問題を解消するために、従来よ
り、例えば特開平7−195254号公報に開示されて
いるような技術が知られている。この従来技術では、位
置制御データに基づき算出された砥石台の目標移動位置
と実際の砥石台位置との誤差を求め、この誤差に基づき
次回の研削加工動作時に算出される砥石台の目標移動位
置を補正し、その補正データに基づき移動用モータを制
御するといった学習制御が行われている。このような学
習制御では、誤差に応じて目標移動位置を補正しながら
加工を繰り返すことにより、加工の進行に伴い加工誤差
が減少され、最終的には誤差の少ない高精度なカムを得
ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、移動用モー
タに通常使用されるサーボモータは、ステータに対して
ロータが1回転する間に、特定の回転角度で発生トルク
が所定のトルクより若干落ち込む所謂トルクリップルが
発生する。そして、そのトルクリップルが発生する回転
角度においては、モータが指令速度で回転されず、その
回転速度が若干落ち込む。その結果、砥石台の移動にふ
らつきが生じる。図12は、砥石台の移動のために使用
されるサーボモータを一定速度で回転するように制御し
たときの、時間の経過に対する砥石台の移動位置の変化
の状態を表したものである。詳しくは、図12は、位置
制御データに基づき算出された砥石台の目標移動位置の
変化の状態と、その目標移動位置に基づきサーボモータ
としての移動用モータが一定速度で制御されたときにお
ける砥石台の実際の移動位置の変化の状態とを例示する
ものである。同図は、砥石台の実際の移動位置が、一定
の時間T1 毎に、言い換えればモータの特定回転角度毎
に、目標移動位置にまで到達しない現象が発生すること
を示している。その原因は、モータで発生するトルクリ
ップルにより同モータの回転速度が若干落ち込むタイミ
ングで、砥石台が指令データである目標移動位置に対し
て実際の移動位置に遅れを生じるからである。これは、
主軸の回転角度と砥石台の移動位置との同期関係のズレ
となって現れる。
【0007】このような場合、そのズレに起因する加工
誤差は前述した学習制御により収束するように思われ
る。しかし、従来の学習制御においては、主軸がある回
転角度になったときの砥石台の目標移動位置と実際の砥
石台位置との誤差を求め、その誤差を基に、次加工にお
いて主軸が前回と同じ回転角度になったときの砥石台の
目標移動位置を補正していた。つまり、従来では、主軸
の回転角度に対応して記憶された誤差データに基づき、
学習制御が行われるようになっていた。
【0008】図6は、主軸の回転角度と砥石台の移動位
置との関係を示すものであり、L1は前回の加工時にお
ける目標移動位置のデータ、L2は次回の加工時におけ
る目標移動位置のデータをグラフ化したものである。そ
して、目標移動位置データL1に基づき砥石台が移動制
御されて研削加工が行われた後、その目標移動位置デー
タL1に砥石の切り込み量ΔHが付加された目標移動位
置データL2に基づき、砥石がカムに対して更に切り込
まれて研削加工が行われる。
【0009】この場合、図6に示すように、例えば目標
移動位置データL1に基づく前回の加工において、ある
主軸回転角度σa ,σb に対応して算出された目標移動
位置Ba ,B4 と、そのときの実際の砥石台位置との誤
差が求められたとする。そして、従来の学習制御では、
目標移動位置データL2に基づく次回の加工において、
主軸がそれぞれ前回と同じ回転角度σa ,σb になった
ときの砥石台の目標移動位置B2 ,Bb が、前回の主軸
回転角度σa ,σb に対応した目標移動位置B a ,B4
で求められた誤差に基づき補正される。
【0010】しかし、次回の加工時においては、前回の
加工時における目標移動位置データL1に切り込み量Δ
Hが付加された目標移動位置データL2に基づき砥石台
が移動制御されるので、前回の加工時と同じ主軸回転角
度でも、砥石台の目標移動位置は同じではない。一方、
一般に使用されているサーボモータにおいては、モータ
の1回転中の特定の回転角度毎において複数回のトルク
リップルが発生する。言い換えれば、図6に例示するよ
うに、砥石台が特定の移動位置B1 〜B6 に達したとき
に、モータのトルクリップルが発生して、砥石台はその
移動位置B1 〜B6 において正確に位置決めされない。
【0011】このため、図6に示すように、例えば目標
移動位置データL1に基づく前回の加工時において、主
軸がある回転角度σb になったときの目標移動位置B4
(Q 4 点)でトルクリップルが発生したとしても、目標
移動位置データL2に基づく次回の加工時には前回と同
じ主軸回転角度σb になったときの目標移動位置B
b(Q5 点)でトルクリップルが発生するとは限らな
い。又、逆に、前回の加工時において、主軸がある回転
角度σa になったときの目標移動位置Ba (Q1 点)で
トルクリップルが発生しなかったとしても、次回の加工
時には前回と同じ主軸回転角度σa になったときの目標
移動位置B2 (Q2 点)でトルクリップルが発生する。
換言すれば、前回の加工に際してトルクリップルが発生
する砥石台の特定の移動位置に対応して求められた予想
外の誤差が、次加工における学習制御に際してトルクリ
ップルが発生しない砥石台の移動位置において反映され
て、補正量が余分になる場合がある。逆に、前回の加工
に際してトルクリップルが発生しない砥石台の移動位置
に対応して求められた誤差が、次加工における学習制御
に際してトルクリップルが発生する砥石台の特定の移動
位置において反映されて、補正量が不足になる場合があ
る。従って、従来では、学習制御が適正に行われず、誤
差が一定値以下に収束しなくなるという問題が生じてい
た。
【0012】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたものであって、その目的は、学習制御によって加工
誤差を極力速く収束させることができ、被加工物の仕上
げ時点では加工誤差の極めて少ない高精度の加工を高効
率で行うことができる非真円体の研削装置を提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、被加工物を装着した主軸を
回転させる回転手段と、被加工物の外周面を研削する砥
石を支持する砥石台を前記主軸に対して交差する方向へ
相対移動させるモータを含む移動手段と、所定の加工形
状に応じて予め主軸の回転角度と砥石台の送り量との関
係を設定した制御データに基づきモータを制御する制御
手段とを備え、前記被加工物を複数回回転させて研削加
工動作を行うことにより、被加工物の外周面を所定の非
真円形状に研削する非真円体の研削装置において、前記
制御手段は、前記制御データにおける砥石台の送り量と
被加工物に対する砥石の切り込み量とに基づき、主軸回
転角度に対応する砥石台の目標移動位置を算出する算出
手段と、主軸の回転角度に応じた砥石台の移動に伴い、
前記目標移動位置と実際の砥石台位置との誤差を求め、
この誤差に基づき次回の研削加工動作時に算出される砥
石台の目標移動位置を補正する学習手段とを備え、この
学習手段は、砥石台の位置誤差に関するデータを、主軸
回転角度を基準とした記憶領域に記憶する第1記憶手段
と、砥石台の位置誤差に関するデータを、砥石台の移動
位置を基準とした記憶領域に記憶する第2記憶手段と、
第1及び第2記憶手段に記憶された誤差に関するデータ
に基づき、現在の主軸回転角度に対応して算出された砥
石台の目標移動位置を補正する補正手段とを備えたもの
である。
【0014】請求項2の発明では、請求項1において、
前記第1記憶手段は、主軸の各回転角度にそれぞれ対応
する複数の記憶領域を備え、現在の主軸回転角度に対応
して求められた砥石台の位置誤差に基づき、現在の主軸
回転角度に対応する記憶領域を含む所定の記憶領域内の
記憶値を書き換えて記憶し、前記第2記憶手段は、砥石
台の各移動位置にそれぞれ対応する複数の記憶領域を備
え、前記第1記憶手段における主軸回転角度を基準とし
た各記憶領域内の記憶値に基づき、それぞれその主軸回
転角度になったときの砥石台目標位置に対応する記憶領
域内の記憶値を書き換えて記憶し、前記補正手段は、前
記第1記憶手段における現在の主軸回転角度に対応する
記憶領域を含む所定の記憶領域内の記憶値と、前記第2
記憶手段における現在の砥石台目標位置に対応する記憶
領域を含む所定の記憶領域内の記憶値とに基づき、現在
の主軸回転角度に対応して算出された砥石台の目標移動
位置を補正するものである。
【0015】請求項3の発明では、請求項2において、
前記補正手段は、前記第1記憶手段における所定の記憶
領域内の記憶値に比率βを乗算した値と、前記第2記憶
手段における所定の記憶領域内の記憶値に比率1−βを
乗算した値とに基づき、砥石台の目標移動位置を補正す
るものである。
【0016】請求項4の発明では、請求項2又は3にお
いて、前記第2記憶手段は、前記第1記憶手段における
各記憶領域内の記憶値から砥石台加速度の影響を排除し
た値に基づき、各記憶領域内の記憶値の書き換えを行
い、前記補正手段は、前記第1記憶手段における所定の
記憶領域内の記憶値と、第2記憶手段における所定の記
憶領域内の記憶値に砥石台加速度を加味した値とに基づ
き、砥石台の目標移動位置の補正を行うものである。
【0017】請求項5の発明では、請求項2〜4の何れ
かにおいて、前記補正手段は、第1記憶手段における現
在の主軸回転角度及びそれ以後の回転角度に対応する複
数の記憶領域内の各記憶値と、第2記憶手段における現
在の砥石台目標位置及びそれ以後の砥石台位置に対応す
る複数の記憶領域内の各記憶値とに基づき、砥石台の目
標移動位置の補正を行うものである。
【0018】請求項6の発明では、請求項2〜5の何れ
かにおいて、前記第1記憶手段は、前記砥石台の位置誤
差に基づき、現在の主軸回転角度及びそれ以前の回転角
度に対応する複数の記憶領域内の記憶値の書き換えを行
い、前記第2記憶手段は、第1記憶手段において書き換
えの終了した記憶領域内の記憶値に基づき、記憶領域内
の記憶値の書き換えを行うものである。
【0019】従って、請求項1〜6の発明は、次のよう
な作用を奏する。請求項1の発明によれば、被加工物を
複数回回転させて研削加工動作を行う過程で、制御デー
タにおける砥石台の送り量と被加工物に対する砥石の切
り込み量とに基づき、砥石台の目標移動位置が算出され
る。そして、その目標移動位置と実際の砥石台位置との
誤差が求められ、この誤差に基づき次回の研削加工動作
時に算出される砥石台の目標移動位置が補正される。
【0020】具体的には、砥石台の位置誤差に関するデ
ータを、主軸回転角度を基準とした記憶領域に記憶する
第1記憶手段と、砥石台の位置誤差に関するデータを、
砥石台の移動位置を基準とした記憶領域に記憶する第2
記憶手段とが設けられている。そして、第1及び第2記
憶手段に記憶された誤差に関するデータに基づき、現在
の主軸回転角度に対応して算出された砥石台の目標移動
位置が補正される。
【0021】このため、砥石台がある移動位置にきたと
きにモータのトルクリップルが発生したとすると、砥石
台が次回に同じ移動位置にきたときには、前回トルクリ
ップルが発生したときの位置に対応する第2記憶手段内
の誤差に関するデータが反映されて、目標移動位置の補
正がなされる。逆に、砥石台がある移動位置にきたとき
にモータのトルクリップルが発生しなかった場合には、
砥石台が次回に同じ移動位置にきたときには、前回トル
クリップルが発生しなかったときの位置に対応する第2
記憶手段内の誤差に関するデータが反映されて、目標移
動位置の補正がなされる。このため、モータのトルクリ
ップルに起因して誤差が発生しても、適正に学習制御が
行われる。
【0022】請求項2の発明によれば、第1記憶手段
は、主軸の各回転角度にそれぞれ対応する複数の記憶領
域を備えている。第2記憶手段は、砥石台の各移動位置
にそれぞれ対応する複数の記憶領域を備えている。そし
て、第1記憶手段における現在の主軸回転角度に対応す
る記憶領域を含む所定の記憶領域内の記憶値と、第2記
憶手段における現在の砥石台目標位置に対応する記憶領
域を含む所定の記憶領域内の記憶値とに基づき、現在の
主軸回転角度に対応して算出された砥石台の目標移動位
置が補正される。第2記憶手段は、第1記憶手段におけ
る主軸回転角度を基準とした各記憶領域内の記憶値に基
づき、それぞれその主軸回転角度になったときの砥石台
目標位置に対応する記憶領域内の記憶値を書き換えて記
憶する。このため、モータのトルクリップルに起因して
発生する誤差をそのトルクリップルが発生する砥石台の
目標移動位置に正確に反映させて、目標移動位置の補正
を行うことが可能となる。
【0023】請求項3の発明によれば、砥石台の目標移
動位置の補正に際して、第1記憶手段における現在の主
軸回転角度に対応した誤差データの一定割合分に、第2
記憶手段における現在の砥石台目標位置に対応した誤差
データの一定割合分を反映させることにより、モータの
トルクリップルに起因して発生する誤差が適正に修正さ
れる。
【0024】請求項4の発明によれば、前回と次回との
加工時においては、砥石台の移動位置が同じでも、砥石
台の移動加速度が異なる。このため、第2記憶手段にお
ける記憶領域内の記憶値の書き換え時には砥石台加速度
の影響を排除し、目標移動位置の補正時には砥石台加速
度を加味することにより、より適正に学習制御が行われ
る。
【0025】請求項5及び6の発明によれば、現在の主
軸回転角度に対応して算出された砥石台の目標移動位置
を、これから発生する誤差の傾向を予測して補正するこ
とが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明を研削盤に具体化し
た一実施形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2
に示すように、ワーク支持台1は基台2の一側上面に図
示しない移動機構により水平方向(Z方向)へ移動可能
に支持されている。主軸台3はワーク支持台1の上面に
配設され、カムシャフトWの一端を着脱可能に支持する
ための主軸4及びその主軸4を回転させるための回転手
段としてのサーボモータよりなる主軸用モータ5を備え
ている。又、カムシャフトWには被加工物としての複数
のカムWaが軸線方向へ所定の間隔をおいて形成され、
これらカムWaの外周面が被研削面Wbとなっている。
【0027】ホルダ6は主軸4との間隔を調整自在にワ
ーク支持台1の上面に配設され、前記カムシャフトWが
主軸4とこのホルダ6との間においてZ方向へ延びるよ
うに回転可能にかつ着脱可能に支持される。そして、カ
ムシャフトWは、この支持状態で主軸用モータ5の駆動
に伴い所定の方向へ回転される。エンコーダ7は主軸用
モータ5に取り付けられ、このエンコーダ7からの検出
信号が後述するNC装置18に入力される。
【0028】砥石台8は前記基台2上にカムシャフトW
の軸線と直交する水平方向(X方向)へ移動可能に支持
されている。サーボモータよりなる移動用モータ9は基
台2の側部に取り付けられ、この移動用モータ9により
ボールスクリュー10が回転されて、砥石台8がカムシ
ャフトWと接近又は離間する方向へ移動される。本実施
の形態では、移動用モータ9及びボールスクリュー10
等により、移動手段が構成されている。エンコーダ11
は移動用モータ9に取り付けられ、このエンコーダ11
からの検出信号が後述するNC装置18に入力される。
回転砥石12は、カムシャフトWと対向するように砥石
台8の一端に支軸13により回転可能に支持されてい
る。砥石回転用モータ14は砥石台8上に配設され、こ
の砥石回転用モータ14によりプーリ15,16及びベ
ルト17を介して砥石12が一方向へ回転される。
【0029】制御手段、算出手段、学習手段及び補正手
段を構成するNC装置18は装置全体の動作を制御する
ためのものである。このNC装置18は、各種演算処理
を行うCPU(中央処理装置)19、装置全体の動作を
制御するためのプログラム等を記憶したROM(リード
オンリメモリ)20及び各種情報を一時的に記憶するR
AM(ランダムアクセスメモリ)21等を有している。
【0030】前記RAM21には、加工対象となる所定
のカムWaに応じて、主軸4の回転速度を制御するため
の主軸速度制御データと砥石台8のX方向における位置
を制御するための砥石台位置制御データとが予め記憶さ
れている。図3に例示するように、主軸速度制御データ
は主軸4の回転角度θN と回転速度ωN との関係を、砥
石台位置制御データは主軸4の回転角度θN と砥石台8
の送り量XN との関係を、それぞれ主軸4の単位回転角
度毎(例えば0.001度毎)に設定したものである。
【0031】そして、研削加工時において、NC装置1
8は、図4に示すように、後述する基準時刻発生器23
により例えば1ms毎に示される基準時刻tN に対応し
て、そのときの主軸4の現在角度σN をエンコーダ7に
より検出する。尚、NC装置18は、エンコーダ11か
らの検出信号に基づき、前記基準時刻tN に対応して、
そのときの砥石台8のX方向における現在位置も求め
る。
【0032】そして、NC装置18は、前記図3に示す
主軸速度制御データ及び砥石台位置制御データに基づ
き、所定の補間式を用いた補間演算(例えばスプライン
補間演算)により、主軸4の現在角度σN に対応する主
軸4の目標回転速度AN 、砥石台8の目標移動位置BN
及び砥石台8の加速度αN を求める。図6は求められた
砥石台8の目標移動位置BN を示すものであり、この図
では、カムWaが図7の状態のときの主軸回転角度を0
度と設定している。この目標移動位置BN は、前記補間
演算により求められた主軸4の現在角度σN に対応する
砥石台8の送り量と、カムWaに対する砥石12の切り
込み量ΔHとに基づき算出される。尚、切り込み量ΔH
とは、カムWaが1回転されるとき、砥石12によりカ
ムWaをどの程度の深さまで切り込むかを表したもので
ある。図6に示すように、この切り込み量ΔHは、カム
Waが1回転される毎に、前回の回転時において算出さ
れた目標移動位置BN に対して順次加算される。
【0033】そして、NC装置18は、前述のようにし
て求められた目標回転速度AN 及び目標移動位置BN
基づき、前記主軸用モータ5及び移動用モータ9を回転
制御する。その結果、カムWa(即ち主軸4)はその回
転角度に応じた速度で回転されるとともに、砥石台8は
主軸4の回転角度に応じてX方向へ進退移動される。
又、NC装置18は、前記ワーク支持台1のZ方向への
移動制御を行って、所定のカムWaを砥石12と対向配
置させる。これらの結果、所定のカムWaが所定の非真
円形状に研削される。
【0034】尚、詳しくは後述するが、図4における誤
差データZaN とは、砥石台8の目標移動位置を予測誤
差補正するべく、基準時刻tN に対応して求められて、
後述の第1誤差データ記憶器33のリングメモリにおけ
る各記憶領域に記憶されるものである。又、図5におけ
る誤差データZbN とは、同じく砥石台8の目標移動位
置BN を誤差予測補正するべく、予め設定された砥石台
8の各移動位置PN に対応して求められて、後述の第2
誤差データ記憶器36のメモリにおける各記憶領域に記
憶されるものである。同図に示すように、この誤差デー
タZbN は、砥石台8が前進方向(カムWaに近づく方
向)及び後退方向(カムWaから離れる方向)に移動す
るときの同砥石台8のそれぞれの各移動位置+PN ,−
N に対応して、誤差データ+ZbN ,−ZbN として
記憶される。
【0035】図8に、前記NC装置18により実行され
る移動用モータ9の制御に関する制御ブロック図を示
す。同図に示すように、制御データ記憶器22は前記R
AM21の一部を構成するものであり、この記憶器22
には前述した砥石台位置制御データ等が記憶されてい
る。基準時刻発生器23は、例えば1ms毎に基準時刻
を規定するためのものである。そして、制御データ取出
器24では、制御データ記憶器22内の砥石台位置制御
データに基づき、前述したように、各基準時刻における
砥石台8の目標移動位置が、基準時刻毎に求められる。
前述のように、この目標移動位置は、各基準時刻におけ
る主軸4の回転角度に対応する値として設定されるもの
である。
【0036】前記求められた砥石台8の目標移動位置
は、加算器25に与えられる。加算器25では、与えら
れた目標移動位置に後述する誤差予測補正値が加算され
て、目標移動位置が補正される。そして、その補正され
た目標移動位置が第1減算器26に出力される。一方、
位置カウンタ27では、前記エンコーダ11からの検出
信号に基づいて、前記砥石台8のX方向における現在位
置が求められて第1減算器26に出力される。すると、
第1減算器26では、前記加算器25からの補正後の目
標移動位置と位置カウンタ27からの砥石台8の現在位
置との誤差が求められる。尚、この誤差は誤差値判断器
35により予め設定された所定値以内になったか否かが
判断される。
【0037】次いで、前記誤差が速度指令設定器28に
与えられると、この速度指令設定器28により、モータ
ドライバ29を介して前記移動用モータ9に出力される
速度指令が設定される。以上のようにして、移動用モー
タ9の回転位置、即ち砥石台8のX方向位置が制御され
る。
【0038】従って、上記の制御過程では、加算器25
において、砥石台位置制御データに基づく目標移動位置
に対して誤差予測補正値が加算されることにより、各目
標移動位置が補正される。
【0039】一方、前記位置カウンタ27の出力である
砥石台8の現在位置は、第2減算器30に対しても与え
られる。この第2減算器30では、砥石台8の現在位置
と前記制御データ取出器24から与えられる砥石台8の
目標移動位置との誤差が各基準時刻毎に求められ、その
誤差が補正手段31に与えられる。
【0040】前記補正手段31は、誤差予測補正器3
2、第1記憶手段としての第1誤差データ記憶器33、
第2記憶手段としての第2誤差データ記憶器36、加速
度除算器37及び加速度乗算器38を有している。誤差
予測補正器32では、第2減算器30から与えられる砥
石台8の現在位置と目標移動位置との誤差と、第1及び
第2誤差データ記憶器33,36内の誤差データとに基
づき、後述にその一例を示す計算式(1)に従って誤差
予測補正値が求められる。そして、この誤差予測補正器
32で求められた誤差予測補正値は、誤差予測補正値取
出器34により前記加算器25に与えられる。
【0041】前記第1誤差データ記憶器33は、砥石台
8の実際の移動位置と目標移動位置との誤差に関するデ
ータを、主軸回転角度を基準として記憶するためのもの
であり、リングメモリとそのメモリ内容の書換手段とよ
り構成されている。図9にそのリングメモリの概念的配
置図を示す。リングメモリにおける記憶領域は、図4に
も示すように、前記基準時刻発生器23により示される
各基準時刻tN にそれぞれ基づいて設けられている。図
9に示すように、リングメモリにおける各記憶領域は、
被加工物であるカムWa上の各基準時刻に基づく加工位
置に対応して設定される。言い換えれば、リングメモリ
における各記憶領域は、各基準時刻に基づく主軸回転角
度に対応して設定される。そして、カムWaの現加工位
置をNとすると、リングメモリにおいては、その加工位
置の進行方向(カムWaの回転方向Sと逆方向)に沿っ
てN+1、N+2、N+3、N+4・・・の位置に対応
する記憶領域が設定されるとともに、加工位置の進行方
向の逆方向に沿ってN−1、N−2、N−3、N−4・
・・の位置に対応する記憶領域が設定される。
【0042】前記第2誤差データ記憶器36は、砥石台
8の目標移動位置と実際の移動位置との誤差に関するデ
ータを、砥石台位置を基準として記憶するためのもので
あり、砥石台8の前進方向用メモリ及び後退方向用メモ
リとそれらのメモリ内容の書換手段とより構成されてい
る。図10にそれらメモリの概念的配置図を示す。各メ
モリにおける記憶領域は、図5にも示すように、砥石台
8の各移動位置PN にそれぞれ対応して設けられてい
る。尚、砥石台8の各移動位置PN とは、カムWaが1
回転される間における砥石台8のX方向位置を、その砥
石台8の前進方向(カムWaに近づく方向)及び後退方
向(カムWaから離れる方向)のそれぞれの移動方向に
ついて、微小な単位移動量(例えば0.001mm)毎
に予め設定したものである。
【0043】例えば、図10に示すように、主軸4の現
在角度に対応して求められた砥石台8の目標移動位置を
N とすると、メモリにおいては、砥石台8の移動方向
に沿ってPN+1 、PN+2 、PN+3 、PN+4 ・・・の移動
位置に対応する記憶領域が設定される。
【0044】次に、前記誤差予測補正器32における処
理の一例を説明する。誤差予測補正器32では、例えば
下記の計算式(1)を用いて、第1及び第2誤差データ
記憶器33,36に記憶された前回までの加工動作にお
いて発生した誤差に関するデータに基づいて、主軸4の
現在の回転角度以後の回転角度に対応してどのような誤
差が生じるか、その誤差の傾向が予測され加味されて、
現在の主軸回転角度に対応して算出された砥石台8の目
標移動位置の補正値が設定される。言い換えれば、この
誤差予測補正器32は、砥石台8のX方向における移動
位置を補正するための補正値を求めるものである。尚、
ここでは、第1誤差データ記憶器33のリングメモリに
おいて、カムWaの現加工位置Nに対応する記憶領域を
含めてその加工位置Nの進行方向に沿って例えば7つの
記憶領域が設定されるものとする。又、第2誤差データ
記憶器36のメモリにおいても同様に、砥石台8の現在
の目標移動位置PN に対応する記憶領域を含めてその移
動位置の進行方向に沿って例えば7つの記憶領域が設定
されるものとする。 FN =EN +{β×(K11×Za[N]+K12×Za[N+1]+K13×Za[N+2]+K14 ×Za[N+3]+K15×Za[N+4]+K16×Za[N+5]+K17×Za[N+6])+ (1−β)×(K11×Zb[PN ] ×α [PN ] +K12×Zb[PN+1]×α [PN+1]+K13×Zb[PN+2]×α [PN+2]+K14×Zb[PN+3]×α [P N+3]+K15×Zb[PN+4]×α [PN+4]+K16×Zb[PN+5]×α [PN+5] +K17×Zb[PN+6]×α [PN+6])}×K2 ・・・(1) FN :現加工位置Nに対応する誤差予測補正値 EN :現加工位置Nに対応する誤差 Za[N]〜Za[N+6]:加工位置N〜N+6に対応する第1
誤差データ記憶器のリングメモリ内の記憶値(前回まで
の加工時の誤差データに基づく値) Zb[PN ] 〜Zb[PN+6]:移動位置PN 〜PN+6 に対応
する第2誤差データ記憶器のメモリ内の記憶値(前回ま
での加工時の誤差データに基づく値) K11〜K17:重み付け係数 α [PN ] 〜α [PN+6]:移動位置PN 〜PN+6 に対応
する砥石台8の加速度K2 :個別の加工装置、カムWa
の種類及び加工速度によって定まる定数 β :比率{但し、β+(1−β)=1} つまり、第1誤差データ記憶器33のリングメモリにお
いて、カムWaの現加工位置及びそれ以後の未加工位置
に対応する記憶値、即ち現加工位置をNとすると進行方
向に沿ってN〜N+6の加工位置に対応する記憶値Za
[N]〜Za[N+6]が所定の重み付け係数(例えばハニング
窓関数)で重み付けをなされる。又、第2誤差データ記
憶器36のメモリにおいても同様に、砥石台8の現在の
目標移動位置及びそれ以後の移動位置に対応する記憶
値、即ち砥石台8の現在の目標移動位置をPN とすると
進行方向に沿ってPN 〜PN+6 の移動位置に対応する記
憶値Zb[PN ] 〜Zb[PN+6]が所定の重み付け係数で重
み付けをなされる。尚、これら各移動位置PN 〜PN+6
は、前記各加工位置N〜N+6(換言すれば各加工位置
N〜N+6に対応する各主軸回転角度)になったときに
求められる砥石台8の目標移動位置に相当する。そし
て、これらの値が現在の主軸回転角度における誤差EN
に加算され、その結果、現在の主軸回転角度における誤
差予測補正値FN が求められる。
【0045】又、本実施形態において、第1誤差データ
記憶器33内の記憶値に対して乗算される比率βは例え
ば「0.9」であり、第2誤差データ記憶器36内の記
憶値に対して乗算される比率(1−β)は例えば「0.
1」である。つまり、誤差予測補正値FN は、第1誤差
データ記憶器33内の記憶値が90%、第2誤差データ
記憶器36内の記憶値が10%の割合で影響して決定さ
れる。これらの割合は、加工テストによって求められた
実験値に基づき、予め設定されている。又、第2誤差デ
ータ記憶器36内の各記憶値Zb[PN ] 〜Zb[PN+6]に
対しては、それら各記憶値Zb[PN ] 〜Zb[PN+6]に対
応する砥石台8の各移動位置PN 〜PN+ 6 における加速
度α [PN ] 〜α [PN+6]が前記加速度乗算器38によ
って乗算され、その乗算結果が誤差予測補正器32に出
力される。この加速度α [PN ]〜α [PN+6]は、前記
制御データ記憶器22から与えられる主軸速度制御デー
タ及び砥石台位置制御データ等に基づき、加速度乗算器
38にて求められる。
【0046】このように、各主軸回転角度における誤差
予測補正値は、カムWaの各加工位置及び砥石台8の各
移動位置にそれぞれ対応する複数の記憶値が、発生の予
想される誤差の大きさ及びその方向の傾向として、現在
の主軸回転角度における誤差に反映されて決定され、そ
れにより誤差予測補正が行われる。
【0047】更に、以上の過程で加工の進行に伴い、カ
ムWaの現在の加工位置及びそれ以前の加工位置に対応
する前記第1誤差データ記憶器33のリングメモリの所
定の記憶領域に対して、次の式(2)に示す記憶値の書
き換え処理が同時に行われる。尚、ここでは、リングメ
モリにおいて、カムWaの現加工位置Nに対応する記憶
領域を含めてその加工位置の進行方向の逆方向に沿って
例えば7つの記憶領域が設定されるものとする。 Za[N]=Za[N]+K21×EN ×K1 Za[N-1]=Za[N-1]+K22×EN ×K1 Za[N-2]=Za[N-2]+K23×EN ×K1 Za[N-3]=Za[N-3]+K24×EN ×K1 Za[N-4]=Za[N-4]+K25×EN ×K1 Za[N-5]=Za[N-5]+K26×EN ×K1 Za[N-6]=Za[N-6]+K27×EN ×K1 ・・・(2) Za[N]〜Za[N-6]:加工位置N〜N+6に対応する第1
誤差データ記憶器のリングメモリ内の記憶値 EN :現加工位置Nに対応する誤差 K21〜K27:重み付け係数 K1 :個別の加工装置、カムWaの種類及び加工速度に
よって定まる定数 又、前記のようにして、第1誤差データ記憶器33にお
けるリングメモリの各記憶領域に対する記憶値の書き換
え処理が行われると、その書き換え処理の終了した記憶
領域内の記憶値に基づき、第2誤差データ記憶器36に
おけるメモリの記憶領域内の記憶値の書き換え処理が行
われる。第1誤差データ記憶器33における各記憶領域
には、誤差データが主軸回転角度に対応して記憶される
のに対して、第2誤差データ記憶器36における各記憶
領域には、誤差データが砥石台8の移動位置に対応して
記憶される。従って、第1誤差データ記憶器33におけ
る各記憶領域内の誤差データは、砥石台8の移動位置に
対応する誤差データとして第2誤差データ記憶器36に
おける各記憶領域に記憶される。具体的には、第1誤差
データ記憶器33における主軸回転角度を基準とした各
記憶領域内の記憶値に基づき、それぞれその主軸回転角
度になったときの砥石台目標位置に対応する第2誤差デ
ータ記憶器36における記憶領域内の記憶値が書き換え
られる。
【0048】尚、この第2誤差データ記憶器36内の記
憶値の書き換え処理に際しては、第1誤差データ記憶器
33における各記憶領域内の記憶値に対して、それぞれ
その記憶値に対応する主軸回転角度になったときの砥石
台目標位置での砥石台加速度が前記加速度除算器37に
よって除算され、その除算結果が第2誤差データ記憶器
36に出力される。つまり、第2誤差データ記憶器36
では、第1誤差データ記憶器33における各記憶領域内
の記憶値を砥石台加速度で除算した値に基づき、各記憶
領域内の記憶値の書き換えが行われる。この加速度は、
前記制御データ記憶器22から与えられる砥石台位置制
御データ等に基づき、加速度除算器37にて求められ
る。
【0049】又、前述した誤差予測補正値の算出処理や
第1誤差データ記憶器33内の記憶値の書き換え処理に
際して、図9に示すように、メモリの記憶領域内の各記
憶値は、中央のものから両側に向かうに従ってその重み
付けが小さく設定される。
【0050】次に、前記NC装置18により実行される
カムWaに対する研削加工動作を、図11のフローチャ
ートに従って説明する。先ずステップS1において、第
1及び第2誤差データ記憶器33,36のメモリにおけ
る各記憶領域内の記憶値が「0」に初期設定される。そ
して、この状態で加工動作が開始されると、ステップS
2において、主軸速度制御データに従って主軸4が回転
を開始される。それと同時にステップS3において、砥
石台位置制御データに従って砥石台8が進退移動を開始
される。尚、この砥石台8の進退移動は、砥石台位置制
御データにおける砥石台8の送り量と所定の切り込み量
ΔHとに基づき算出された目標移動位置(図6参照)に
従って制御される。
【0051】この状態で、基準時刻発生器23で示され
る各基準時刻毎に、前記誤差予測補正器32によって誤
差予測補正値の算出が行われる。即ち、先ずステップS
4において、例えばカムWaの現加工位置がN=1と設
定されるとともに、それに対応する砥石台8の現在の目
標移動位置がPN =P1 と設定される。続いて、ステッ
プS5において、砥石台位置制御データに基づいて算出
された砥石台8の目標移動位置と位置カウンタ27から
の砥石台8の現在位置との誤差EN が求められる。次
に、ステップS6において、求められた誤差EN と第1
及び第2誤差データ記憶器33,36の各メモリにおけ
る所定の記憶領域内の記憶値とに基づき、前記式(1)
に従って誤差予測補正値FN が算出される。尚、この誤
差予測補正値FN の算出に使用される記憶領域内の記憶
値は、例えば図9及び図10に示すように、第1誤差デ
ータ記憶器33におけるカムWaの現加工位置N及びそ
れ以後の加工位置N+1〜N+6に対応する記憶値Za
[N]〜Za[N+6]と、第2誤差データ記憶器36における
砥石台8の現在の目標移動位置PN 及びそれ以後の移動
位置PN+1 〜PN+6 に対応する記憶値Zb[PN ] 〜Zb
[PN+6]とである。
【0052】そして、ステップS7において、算出され
た誤差予測補正値FN に基づき砥石台8の目標移動位置
が補正される。そして、ステップS8において、補正さ
れた目標移動位置に基づき移動用モータ9が制御され
て、砥石台8が所望のX方向位置に移動される。同時
に、ステップS9において、前記式(2)に従って、第
1誤差データ記憶器33のリングメモリにおける所定の
記憶領域内の記憶値が書き換えられる。尚、この書き換
えが行われる記憶領域内の記憶値は、カムWaの現加工
位置N及びそれ以前の加工位置N−1〜N−6に対応す
る記憶値Za[N]〜Za[N-6]である。続いて、ステップS
10において、第1誤差データ記憶器33において書き
換え処理の終了した記憶領域内の記憶値に基づき、第2
誤差データ記憶器36におけるメモリの記憶領域内の記
憶値の書き換え処理が行われる。
【0053】その後、ステップS11において、カムW
aが1回転されたか否かが判別され、未だ1回転されて
いない場合には、ステップS12に移行して、加工位置
の移動に伴う新たな現在の加工位置がN=N+1と設定
されるとともに、それに伴い砥石台8の新たな目標移動
位置がPN =PN+1 と設定される。そして、前記ステッ
プS5に戻って、カムWaが1回転されるまで、ステッ
プS5〜S12の処理が繰り返される。
【0054】その後、前記ステップS11における判定
結果がYESになると、ステップS13に移行して、誤
差値判断器35により、カムWa1周分における各誤差
が予め設定された所定値以内になったか否かが判別され
る。ここで、誤差が所定値以内になっていない場合に
は、研削加工動作に異常があると判断され、ステップS
14に移行して所定のエラー処理、例えば図示しない表
示部に異常発生の旨の表示がなされるとともに、研削加
工動作が終了される。
【0055】一方、誤差が所定値以内になった場合に
は、ステップS15に移行して、カムWaが最終的な所
望寸法になったか否かが判別され、所望寸法になった場
合には、その時点で加工動作が終了される。所望寸法に
なっていない場合には、ステップS16に移行して、砥
石台8の現在の目標移動位置のデータに更に切り込み量
ΔHが付加され、その後前記ステップS4に戻り、ステ
ップS4〜S16の処理が繰り返される。即ち、例えば
図6に示すように、目標移動位置データL1に基づき砥
石台8が移動制御されて研削加工が行われた後、その目
標移動位置データL1に切り込み量ΔHが付加された目
標移動位置データL2に基づき、砥石12がカムWaに
対して更に切り込まれて研削加工が行われる。
【0056】このように、本実施形態では、第1誤差デ
ータ記憶器33における現加工位置及びそれ以後の加工
位置(換言すれば現在の主軸回転角度及びそれ以後の回
転角度)に対応する記憶領域に記憶された記憶値と、第
2誤差データ記憶器36における砥石台8の現在の目標
移動位置及びそれ以後の移動位置に対応する記憶領域に
記憶された記憶値とに基づいて、主軸4の現在の回転角
度以後の回転角度に対応してどのような誤差が生じる
か、その誤差の傾向が予測されて、現在の主軸回転角度
に対応して算出された砥石台8の目標移動位置が補正さ
れて加工が行われる。このため、刻々と変化する加工位
置に追従して加工の進行に伴い加工誤差を減少すること
ができる。
【0057】又、本実施形態では、第1誤差データ記憶
器33のリングメモリにおける各記憶領域が、主軸4の
各回転角度に対応して設定されているとともに、第2誤
差データ記憶器36のメモリにおける各記憶領域が、砥
石台8の各移動位置に対応して設定されている。言い換
えれば、第1誤差データ記憶器33のリングメモリにお
ける各記憶領域には、主軸回転角度を基準として学習制
御のための誤差に関するデータが記憶され、第2誤差デ
ータ記憶器36のメモリには、砥石台8の移動位置を基
準として誤差に関するデータが記憶されるようになって
いる。このため、本実施形態では、主軸4の回転角度に
対応して記憶された誤差データに加えて、砥石台8の目
標移動位置に対応して記憶された誤差データに基づき学
習制御が行われる。
【0058】そして、このような学習制御を行った場合
には、前記従来技術と比較して、次のような利点があ
る。例えば図6に示すように、目標移動位置データL1
に基づき砥石台8が移動制御されて研削加工が行われた
後、同データL1に切り込み量ΔHが付加された目標移
動位置データL2に基づき、砥石12がカムWaに対し
て更に切り込まれて研削加工が行われる場合について考
えてみる。
【0059】例えば目標移動位置データL1に基づく前
回の加工において、ある主軸回転角度σa ,σb に対応
して算出された目標移動位置Ba ,B4 と、そのときの
実際の砥石台位置との誤差が求められたとする。この場
合、それら誤差に関するデータは、そのときの主軸回転
角度σa ,σb に対応する第1誤差データ記憶器33の
記憶領域と、そのときの砥石台目標位置Ba ,B4 に対
応する第2誤差データ記憶器36の記憶領域とに記憶さ
れる。そして、目標移動位置データL2に基づく次回の
加工においては、主軸4がそれぞれ前回と同じ回転角度
σa ,σb になったときの砥石台8の目標移動位置
2 ,Bb が、その主軸回転角度σa ,σbに対応する
第1誤差データ記憶器33の記憶領域内の誤差データ
と、その主軸回転角度σa ,σb になったときの砥石台
目標移動位置B2 ,Bb に対応する第2誤差データ記憶
器36の記憶領域内の誤差データとに基づき補正され
る。
【0060】つまり、図6に示すように、例えば目標移
動位置データL1に基づく前回の加工時において、主軸
4がある回転角度σa になったときの砥石台8の目標移
動位置Ba (Q1 点)に対応してトルクリップルが発生
しなかったとしても、目標移動位置データL2に基づく
次回の加工時には、前回と同じ主軸回転角度σa になっ
たときの砥石台8の目標移動位置B2 (Q2 点)に対応
してトルクリップルが発生する。このため、次回の加工
に際しては、主軸回転角度σa になったときの砥石台8
の目標移動位置B2 が、その主軸回転角度σa に対応す
る第1誤差データ記憶器33の記憶領域内の誤差データ
だけでなく、目標移動位置B2 (トルクリップルが発生
する砥石台8の特定位置)に対応する第2誤差データ記
憶器36の記憶領域内の誤差データが反映されて補正さ
れる。このことは、目標移動位置データL1に基づく前
回の加工時において、砥石台8の目標移動位置B2 (Q
3点)でトルクリップルが発生した場合には、その目標
移動位置B2 での砥石台8の位置誤差データに基づき、
目標移動位置データL2に基づく次回の加工時における
砥石台8の目標移動位置B2 (Q2 点)が補正されるこ
とを意味している。
【0061】逆に、目標移動位置データL1に基づく前
回の加工時において、主軸4がある回転角度σb になっ
たときの砥石台8の目標移動位置B4 (Q4 点)に対応
してトルクリップルが発生したとしても、目標移動位置
データL2に基づく次回の加工時には、前回と同じ主軸
回転角度σb になったときの砥石台8の目標移動位置B
b (Q5 点)に対応してトルクリップルが発生しない。
このため、次回の加工に際しては、主軸回転角度σb
なったときの砥石台8の目標移動位置Bb が、その主軸
回転角度σb に対応する第1誤差データ記憶器33の記
憶領域内の誤差データだけでなく、目標移動位置B
b (トルクリップルが発生しない砥石台位置)に対応す
る第2誤差データ記憶器36の記憶領域内の誤差データ
が反映されて補正される。このことは、目標移動位置デ
ータL1に基づく前回の加工時において、砥石台8の目
標移動位置Bb (Q6 点)でトルクリップルが発生しな
かった場合には、その目標移動位置Bb での砥石台8の
位置誤差データに基づき、目標移動位置データL2に基
づく次回の加工時における砥石台8の目標移動位置Bb
(Q5 点)が補正されることを意味している。
【0062】このように、移動用モータ9のトルクリッ
プルが発生しても、そのトルクリップルが発生するモー
タ9の特定の回転角度、言い換えればトルクリップルが
発生する砥石台8の特定の移動位置(図6に例示するB
1 〜B6 )においては、常にそのトルクリップルに起因
した誤差データが反映されて学習制御が行われる。逆
に、トルクリップルが発生しない砥石台8の移動位置に
おいては、トルクリップルに起因した誤差データに基づ
き学習制御が行われるということがない。従って、学習
制御が適正に行われ、加工誤差が素早く収束される。そ
の結果、より少ない学習回数で加工誤差を減少させるこ
とができるとともに、その加工誤差を極めて小さくする
ことができる。
【0063】又、本実施形態では、前記式(1)にも示
すように、誤差予測補正値FN の算出に際して、第1誤
差データ記憶器33内の記憶値に対してβ(0.9)の
比率が乗算されるとともに、第2誤差データ記憶器36
内の記憶値に対して1−β(0.1)の比率が乗算され
る。その結果、誤差予測補正値FN は、第1誤差データ
記憶器33内の記憶値が90%、第2誤差データ記憶器
36内の記憶値が10%の割合で影響して決定される。
つまり、ここでは、加工テストによって求められた実験
値に基づき、モータのトルクリップルに起因して発生す
る誤差は、全体の誤差の10%とみている。そのため、
砥石台8の目標移動位置の補正に際して、第1誤差デー
タ記憶器33における現在の主軸回転角度に対応した誤
差データを主として、それに第2誤差データ記憶器36
における現在の砥石目標位置に対応した誤差データを1
0%だけ反映させることにより、モータのトルクリップ
ルに起因して発生する誤差が適正に修正される。
【0064】更に、本実施形態では、第2誤差データ記
憶器36内の記憶値の書き換え処理に際しては、第1誤
差データ記憶器33における各記憶領域内の記憶値に対
して、それぞれその記憶値に対応する主軸回転角度にな
ったときの砥石台目標位置での砥石台加速度が除算され
る。そして、前記式(1)に示すように、誤差予測補正
値FN の算出に際しては、第2誤差データ記憶器36内
の記憶値に対して、その記憶値に対応する砥石台8の移
動位置での加速度が乗算される。即ち、図6に示すよう
に、前回の加工時と次回の加工時とを比較した場合、主
軸回転角度が同じときであれば砥石台8の加速度も同じ
であるが、砥石台8が同じ移動位置にあるときにはその
加速度が異なる。尚、砥石台8の加速度は、図6におけ
る目標移動位置データL1,L2のカーブの傾きの変化
量によって表される。従って、前記実施形態のように、
砥石台8の移動位置を基準として記憶された誤差データ
を考慮して学習制御を行うようにすると、砥石台8の同
じ移動位置における加速度の違いが、学習制御に悪影響
を及ぼす可能性がある。従って、第1誤差データ記憶器
36内の誤差データから砥石台加速度の影響を排除した
値に基づき記憶値の書き換えを行うとともに、記憶値に
砥石台加速度を加味した値に基づき誤差予測補正値を算
出すれば、砥石台加速度の違いに影響されることなく、
学習制御をより適正に行い得る。
【0065】尚、この発明は例えば以下のように変更し
て具体化してもよい。 (1) 誤差予測補正値FN の算出に際して、第1誤差
データ記憶器33内の記憶値に対して乗算される比率β
及び第2誤差データ記憶器36内の記憶値に対して乗算
される比率(1−β)を、使用するモータ11等に応じ
て適宜変更すること。尚、比率βは、モータ11の回転
速度精度により決定される所謂トルクリップル率の逆数
である。
【0066】(2) 前記実施形態では、誤差予測補正
値FN の算出に際して、第1誤差データ記憶器33内の
記憶値に対して比率βを乗算するとともに、第2誤差デ
ータ記憶器36内の記憶値に対して比率(1−β)を乗
算していた。これに代えて、第1及び第2誤差データ記
憶器33,36内の記憶値を書き換えて記憶するとき
に、その記憶値をそれぞれβ,(1−β)の割合で記憶
させるようにする。そして、誤差予測補正値FN の算出
に際しては、各記憶器33,36内の記憶値に対して比
率の乗算を行わないようにすること。このようにして
も、前記実施形態と同様な効果が得られる。
【0067】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば次
のような優れた効果を奏する。請求項1及び2の発明に
よれば、モータのトルクリップルに関係なく、学習制御
によって加工誤差を極力速く収束させることができ、被
加工物の仕上げ時点では加工誤差の極めて少ない高精度
の加工を高効率で行うことができる。
【0068】請求項3の発明によれば、モータのトルク
リップルに起因して発生する誤差が適正に修正される。
請求項4の発明によれば、第2記憶手段における記憶領
域内の記憶値の書き換え時には砥石台加速度の影響を排
除し、目標移動位置の補正時には砥石台加速度を加味す
ることにより、砥石台加速度の違いに影響されることな
く、より適正に学習制御を行い得る。
【0069】請求項5及び6の発明によれば、現在の主
軸回転角度に対応して算出された砥石台の目標移動位置
を、これから発生する誤差の傾向を予測して適正に補正
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を具体化した研削盤の一実施形態を示
す一部破断側面図。
【図2】 研削盤の平面図。
【図3】 主軸速度制御データ及び砥石台位置制御デー
タを示す説明図。
【図4】 基準時刻に対応して求められた各データを示
す説明図。
【図5】 砥石台位置に対応して割り付けられた誤差デ
ータを示す説明図。
【図6】 主軸の回転角度と砥石台位置との関係を示す
グラフ。
【図7】 主軸上のカムと砥石とを示す部分側面図。
【図8】 移動用モータの制御に関する制御ブロック
図。
【図9】 第1誤差データ記憶器におけるリングメモリ
を例示する概念図。
【図10】 第2誤差データ記憶器におけるメモリを例
示する概念図。
【図11】 研削加工動作を示すフローチャート。
【図12】 砥石台の目標移動位置の変化の状態と、そ
の目標移動位置に基づき移動用モータが制御されたとき
における砥石台の実際の移動位置の変化の状態とを例示
するグラフ。
【符号の説明】
4…主軸、5…回転手段としての主軸用モータ、7…エ
ンコーダ、8…砥石台、9…移動手段を構成する移動用
モータ、10…移動手段を構成するボールスクリュー、
11…エンコーダ、12…回転砥石、18…制御手段、
算出手段、学習手段及び補正手段を構成するNC装置、
22…制御データ記憶器、31…補正手段、32…誤差
予測補正器、33…第1記憶手段としての第1誤差デー
タ記憶器、36…第2記憶手段としての第2誤差データ
記憶器、37…加速度算出器、Wa…被加工物としての
カム、Wa…被研削面。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物を装着した主軸を回転させる回
    転手段と、被加工物の外周面を研削する砥石を支持する
    砥石台を前記主軸に対して交差する方向へ相対移動させ
    るモータを含む移動手段と、所定の加工形状に応じて予
    め主軸の回転角度と砥石台の送り量との関係を設定した
    制御データに基づきモータを制御する制御手段とを備
    え、前記被加工物を複数回回転させて研削加工動作を行
    うことにより、被加工物の外周面を所定の非真円形状に
    研削する非真円体の研削装置において、 前記制御手段は、前記制御データにおける砥石台の送り
    量と被加工物に対する砥石の切り込み量とに基づき、主
    軸回転角度に対応する砥石台の目標移動位置を算出する
    算出手段と、主軸の回転角度に応じた砥石台の移動に伴
    い、前記目標移動位置と実際の砥石台位置との誤差を求
    め、この誤差に基づき次回の研削加工動作時に算出され
    る砥石台の目標移動位置を補正する学習手段とを備え、 この学習手段は、砥石台の位置誤差に関するデータを、
    主軸回転角度を基準とした記憶領域に記憶する第1記憶
    手段と、砥石台の位置誤差に関するデータを、砥石台の
    移動位置を基準とした記憶領域に記憶する第2記憶手段
    と、第1及び第2記憶手段に記憶された誤差に関するデ
    ータに基づき、現在の主軸回転角度に対応して算出され
    た砥石台の目標移動位置を補正する補正手段とを備えた
    非真円体の研削装置。
  2. 【請求項2】 前記第1記憶手段は、主軸の各回転角度
    にそれぞれ対応する複数の記憶領域を備え、現在の主軸
    回転角度に対応して求められた砥石台の位置誤差に基づ
    き、現在の主軸回転角度に対応する記憶領域を含む所定
    の記憶領域内の記憶値を書き換えて記憶し、 前記第2記憶手段は、砥石台の各移動位置にそれぞれ対
    応する複数の記憶領域を備え、前記第1記憶手段におけ
    る主軸回転角度を基準とした各記憶領域内の記憶値に基
    づき、それぞれその主軸回転角度になったときの砥石台
    目標位置に対応する記憶領域内の記憶値を書き換えて記
    憶し、 前記補正手段は、前記第1記憶手段における現在の主軸
    回転角度に対応する記憶領域を含む所定の記憶領域内の
    記憶値と、前記第2記憶手段における現在の砥石台目標
    位置に対応する記憶領域を含む所定の記憶領域内の記憶
    値とに基づき、現在の主軸回転角度に対応して算出され
    た砥石台の目標移動位置を補正する請求項1に記載の非
    真円体の研削装置。
  3. 【請求項3】 前記補正手段は、前記第1記憶手段にお
    ける所定の記憶領域内の記憶値に比率βを乗算した値
    と、前記第2記憶手段における所定の記憶領域内の記憶
    値に比率1−βを乗算した値とに基づき、砥石台の目標
    移動位置を補正する請求項2に記載の非真円体の研削装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第2記憶手段は、前記第1記憶手段
    における各記憶領域内の記憶値から砥石台加速度の影響
    を排除した値に基づき、各記憶領域内の記憶値の書き換
    えを行い、前記補正手段は、前記第1記憶手段における
    所定の記憶領域内の記憶値と、第2記憶手段における所
    定の記憶領域内の記憶値に砥石台加速度を加味した値と
    に基づき、砥石台の目標移動位置の補正を行う請求項2
    又は3に記載の非真円体の研削装置。
  5. 【請求項5】 前記補正手段は、第1記憶手段における
    現在の主軸回転角度及びそれ以後の回転角度に対応する
    複数の記憶領域内の各記憶値と、第2記憶手段における
    現在の砥石台目標位置及びそれ以後の砥石台位置に対応
    する複数の記憶領域内の各記憶値とに基づき、砥石台の
    目標移動位置の補正を行う請求項2〜4の何れかに記載
    の非真円体の研削装置。
  6. 【請求項6】 前記第1記憶手段は、前記砥石台の位置
    誤差に基づき、現在の主軸回転角度及びそれ以前の回転
    角度に対応する複数の記憶領域内の記憶値の書き換えを
    行い、前記第2記憶手段は、第1記憶手段において書き
    換えの終了した記憶領域内の記憶値に基づき、記憶領域
    内の記憶値の書き換えを行う請求項2〜5の何れかに記
    載の非真円体の研削装置。
JP1441996A 1996-01-30 1996-01-30 非真円体の研削装置 Pending JPH09212218A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1441996A JPH09212218A (ja) 1996-01-30 1996-01-30 非真円体の研削装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1441996A JPH09212218A (ja) 1996-01-30 1996-01-30 非真円体の研削装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09212218A true JPH09212218A (ja) 1997-08-15

Family

ID=11860508

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1441996A Pending JPH09212218A (ja) 1996-01-30 1996-01-30 非真円体の研削装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09212218A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001179620A (ja) * 1999-12-24 2001-07-03 Nippei Toyama Corp 研削盤
EP1439440A2 (en) * 2003-01-20 2004-07-21 Fanuc Ltd Servo motor drive control device
EP1814000A2 (en) * 2006-01-31 2007-08-01 Fanuc Ltd Controller for electric motor
JP2008152536A (ja) * 2006-12-18 2008-07-03 Okuma Corp 非真円形状加工装置
JP2009282972A (ja) * 2008-05-19 2009-12-03 Siemens Ag 複数の工具を駆動可能な工作機械を制御するための制御装置
US7667417B2 (en) 2006-01-10 2010-02-23 Samsung Electronics Co., Ltd. Apparatus and method compensating recurring false speed errors in DC motor and disk drive adopting same
DE102014017370B4 (de) * 2013-11-29 2016-10-27 Fanuc Corporation Servosteuersystem zum schleifen einer geneigten oberfläche
JP2018144207A (ja) * 2017-03-08 2018-09-20 ファナック株式会社 仕上げ加工量予測装置及び機械学習装置
GB2569307A (en) * 2017-12-12 2019-06-19 Fives Landis Ltd Machine tools and methods of operation thereof

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001179620A (ja) * 1999-12-24 2001-07-03 Nippei Toyama Corp 研削盤
EP1439440A2 (en) * 2003-01-20 2004-07-21 Fanuc Ltd Servo motor drive control device
EP1439440A3 (en) * 2003-01-20 2007-10-31 Fanuc Ltd Servo motor drive control device
US7667417B2 (en) 2006-01-10 2010-02-23 Samsung Electronics Co., Ltd. Apparatus and method compensating recurring false speed errors in DC motor and disk drive adopting same
EP1814000A3 (en) * 2006-01-31 2010-03-31 Fanuc Ltd Controller for electric motor
EP1814000A2 (en) * 2006-01-31 2007-08-01 Fanuc Ltd Controller for electric motor
US7479750B2 (en) 2006-01-31 2009-01-20 Fanuc Ltd Controller for electric motor
JP2008152536A (ja) * 2006-12-18 2008-07-03 Okuma Corp 非真円形状加工装置
JP2009282972A (ja) * 2008-05-19 2009-12-03 Siemens Ag 複数の工具を駆動可能な工作機械を制御するための制御装置
DE102014017370B4 (de) * 2013-11-29 2016-10-27 Fanuc Corporation Servosteuersystem zum schleifen einer geneigten oberfläche
JP2018144207A (ja) * 2017-03-08 2018-09-20 ファナック株式会社 仕上げ加工量予測装置及び機械学習装置
US10921789B2 (en) 2017-03-08 2021-02-16 Fanuc Corporation Finish-machining amount prediction apparatus and machine learning device
GB2569307A (en) * 2017-12-12 2019-06-19 Fives Landis Ltd Machine tools and methods of operation thereof
GB2569307B (en) * 2017-12-12 2022-06-29 Fives Landis Ltd Machine tools and methods of operation thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0652484B2 (ja) 非真円形工作物加工用数値制御装置
US4942611A (en) Method of correcting misalignment of a workpiece on numerically controlled machine tool
US4817007A (en) Machine tool control systems
JP2811515B2 (ja) 非円形ワークの研削方法及び装置
JPH0692057B2 (ja) 数値制御工作機械
JPH04250965A (ja) 半径方向非円形工作物を円周研削する方法
JP3490534B2 (ja) 非円形工作物の研削加工方法及び装置
JPH09212218A (ja) 非真円体の研削装置
JPH077296B2 (ja) 非真円形工作物加工用数値制御装置
JP2001170843A (ja) 工作機械の駆動制御装置
JP3286689B2 (ja) 加工装置及び加工方法
JP3159889B2 (ja) カム研削盤
JPS5840257A (ja) 円弧状隅部の研削方法
JP3238852B2 (ja) 非真円体の研削装置及び研削方法
JPH0341281B2 (ja)
JP2660282B2 (ja) 非真円nc加工方法
JP3257295B2 (ja) カム形状の加工装置
JP3036646B2 (ja) カム研削盤
JP2692373B2 (ja) カム研削盤
JP2692372B2 (ja) カム研削盤
JP2692374B2 (ja) カム研削盤
JP3130770B2 (ja) 非真円体の研削装置
JP2692376B2 (ja) カム研削盤
JP3138275B2 (ja) カム研削盤
JPS6378202A (ja) 非真円形工作物加工用数値制御装置