JP3257295B2 - カム形状の加工装置 - Google Patents

カム形状の加工装置

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JP3257295B2 JP27241594A JP27241594A JP3257295B2 JP 3257295 B2 JP3257295 B2 JP 3257295B2 JP 27241594 A JP27241594 A JP 27241594A JP 27241594 A JP27241594 A JP 27241594A JP 3257295 B2 JP3257295 B2 JP 3257295B2
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  • Automatic Control Of Machine Tools (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Numerical Control (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえばカムシャフト
等が有するカム形状を高精度で加工することができるカ
ム形状の加工装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、カムシャフト等のカムの加工
は、切削時や研削時に複雑な制御を行う必要があること
から、それ専用の加工装置によって行っている。
【0003】従来から一般的に用いられているカムの加
工装置の制御系は図6のブロック図に示すように構成さ
れている。
【0004】加工装置の主軸に取り付けられたカムシャ
フトは主軸モータ10によって回転される。この主軸モ
ータ10の回転角度はパルスジェネレータ12から出力
されたパルス数に基づいて算出される。このパルスジェ
ネレータ12からのパルスはC軸位置カウンタ14によ
ってカウントされる。したがって、このC軸位置カウン
タ14のパルス数を参照すれば、主軸が原位置(C軸位
置カウンタの値が0の時の位置)からどの程度の角度回
転したかを知ることがができる。
【0005】カムは偏心しているので、これを加工する
場合には、カムの加工を行うバイトや砥石をカム形状に
倣って往復運動させる必要がある。このバイトや砥石な
どの加工工具の載置台をカム加工中に往復運動させるの
が載置台移動モータ16である。この載置台移動モータ
16の回転角度はパルスジェネレータ18から出力され
たパルス数に基づいて算出される。このパルスジェネレ
ータ18からのパルスはX軸位置カウンタ20によって
カウントされる。
【0006】C軸データメモリ22には、設定されてい
る主軸の原位置からの時刻ごとの目標回転角度に関する
データが記憶されている。また、X軸データメモリ24
には、設定されている載置台の原位置からの時刻ごとの
目標移動位置に関するデータが記憶されている。なお、
時刻カウンタ26は、主軸および載置台の原位置を基準
として時刻のカウントを行うものであって、このカウン
ト値は、主軸の原位置からの回転角度と載置台の原位置
からの送り位置との同期をとるために使用されるもので
ある。
【0007】補正部28では、主軸の現在における原位
置からの回転角度をC軸位置カウンタ14から読み込
み、この読み込んだ回転角度をC軸データメモリ22か
ら読み込んだ時刻カウンタ26のカウント値に対応した
目標回転角度と比較して偏差を算出する。同時に、載置
台の現在における原位置からの移動量をX軸位置カウン
タ20から読み込み、この読み込んだ移動量をX軸デー
タメモリ24から読み込んだ前記カウント値に対応した
目標移動量と比較して偏差を算出する。尚、この偏差は
この補正部28において過去の偏差が勘案された学習が
行われるようになっている。この学習については後述す
る。また、この補正部28によって算出された主軸と載
置台との学習後の両偏差はX軸補正データメモリ30に
記憶されることになる。
【0008】制御部32は、研削開始や研削終了など,
工程管理に関する信号を出力する外部制御装置33の指
令に基づいてカム研削の制御を行うが、主軸を時刻に応
じてどのような回転角度にするか(目標回転角度)はC
軸データメモリ22に記憶されている時刻ごとの目標回
転角度に基づいて制御し、載置台を時刻に応じてどのよ
うな移動位置(目標移動位置)にするかはX軸データメ
モリ24に記憶されている時刻ごとの目標移動位置とX
軸補正データメモリ30に記憶されている偏差とに基づ
いて演算する。なお、この図では、C軸の補正を行うた
めのメモリは記載していないが、このメモリは実際の装
置では備えられている。
【0009】制御部32は、この演算結果に基づきC軸
サーボアンプ34によって主軸モータ10の回転角度を
制御し、X軸サーボアンプ36によって載置台移動モー
タ16の回転角度を制御する。つまり、制御部32は、
主軸に取り付けられたカムシャフトの回転と載置台に取
り付けられた加工工具の送り量を、カム形状に倣いつつ
所定の切込量で切削あるいは研削加工できるように制御
するのである。
【0010】図7は、補正部28において学習を行う部
分のブロック図である。補正部28によって演算された
載置台の現在位置と目標移動位置との偏差は、ゲイン積
算部40に入力され、この部分で偏差に応じたゲインの
算出が行われる。この算出されたゲインは繰り返し補正
関数出力部42に入力されて学習処理が行われ、この学
習処理後の値が補正値としてX軸補正データメモリ30
に向けて出力されることになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のカムの加工装置によれば、補正部28におい
て学習を行うようになってはいるものの、その学習はカ
ムの加工中、カムの全周に亘って行われるようになって
いるので、形状の偏心しているカムのリフト部では非常
に有効であるが、反面、円形状のワークを加工するのと
同様に載置台を停止させたまま研削を行えば良いカムの
ベース部(真円部)ではこの学習がかえって加工精度に
悪影響を与える恐れがある。
【0012】つまり、過去に行ったベース部の加工にお
いて制御ノイズなどが発生していたような場合、また
は、加工における切り込み時の過度現象などにより振動
が発生した場合などには、このノイズや振動をも学習し
てしまうので、この学習の効果がベース部の加工に悪影
響を与えるのである。
【0013】本発明は、このような従来のカムの加工装
置の問題点を解消するためになされたものであり、学習
を行うのはカムのリフト部のみとすることによってカム
加工の精度をさらに向上させたカムの加工装置の提供を
目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、それぞれの請求項毎に次のように構成され
ている。
【0015】請求項1に記載の発明にあっては、ワーク
を回転させる主軸の基準位置からの回転角度を検出する
主軸回転角度検出手段と、前記ワークに加工を施す加工
工具の載置台の当該主軸に対する進退移動量を検出する
載置台移動量検出手段と、前記ワークの加工を開始した
時点を基準とする前記基準位置からの回転角度と前記
に対する進退移動量との加工基準データを時間の経過
毎に記憶する加工基準データ記憶手段と、前記ワークの
加工を開始した時点から前記主軸回転角度検出手段によ
って検出された回転角度、前記載置台移動量検出手段に
よって検出された進退移動量を、当該加工基準データ記
憶手段に記憶されている時間に対応した加工基準データ
と比較して、検出された回転角度と検出された進退移動
量とをそれぞれ当該加工基準データと一致させるための
補正量を学習処理によって算出する補正量算出手段と、
前記進退移動量の補正量として一定の補正量を出力する
進退補正量出力手段と、前記主軸回転角度検出手段によ
って検出された回転角度が前記載置台の進退移動が要求
される区間である場合には、前記載置台移動量検出手段
によって検出された進退移動量を前記補正量算出手段に
よって算出された進退移動の補正量に基づいて補正し、
この補正後の進退移動量を目標値として前記載置台の進
退動作を制御する一方、当該回転角度が当該区間以外で
ある場合には、前記載置台移動量検出手段によって検出
された進退移動量に前記進退補正量出力手段から出力さ
れた一定の補正量を加え、この補正後の進退移動量を目
標値として前記載置台の進退動作を制御する載置台移動
制御手段とを有することを特徴とする。
【0016】請求項2に記載の発明の構成は、上記請求
項1記載のカム形状の加工装置の構成に加えて、さら
に、前記主軸回転角度検出手段によって検出された回転
角度を前記補正量算出手段によって算出された回転角度
の補正量に基づいて補正し、この補正後の回転角度を目
標値として前記主軸の回転を制御する主軸回転制御手段
を有することを特徴とする。
【0017】
【0018】請求項3に記載の発明の構成は、上記請求
項1記載のカム形状の加工装置の構成において、前記載
置台移動制御手段においては、前記主軸回転角度検出手
段によって検出された回転角度が前記載置台の進退移動
が要求される区間である場合の前記補正量算出手段によ
学習処理後の補正量による補正と、当該回転角度が
該区間以外である場合の前記進退補正量出力手段による
補正後の補正量による補正との切り替えは、前記主軸
回転と共に徐々に移行するように制御されていることを
特徴とする。
【0019】
【作用】このように構成した本発明は、それぞれの請求
項毎に次のように作用する。
【0020】請求項1に記載の発明は次のように作用す
る。
【0021】補正量算出手段は、検出された回転角度が
予め設定されている回転角度に一致させるための補正量
と、検出された進退移動量が予め設定されている進退移
動量に一致させるための補正量とを学習処理によって算
出する。
【0022】また、進退補正量出力手段からはワークの
回転とは無関係に一定の補正量が出力される。
【0023】載置台移動制御手段は、主軸回転角度検出
手段によって検出された回転角度が載置台の進退移動が
要求される区間である場合には、前記載置台移動量検出
手段によって検出された進退移動量を前記補正量算出手
段によって算出された進退移動の補正量に基づいて補正
し、この補正後の進退移動量を目標値として前記載置台
の進退動作を制御する一方、当該回転角度が当該区間
外である場合には、前記載置台移動量検出手段によって
検出された進退移動量に前記進退補正量出力手段から出
力された一定の補正量を加え、この補正後の進退移動量
を目標値として前記載置台の進退動作を制御する。
【0024】つまり、ワークを1回転加工する際に、
置台の進退移動が要求される区間においては、補正量算
出手段からの学習処理された補正量を加味した加工が行
われ、その他の区間においては、進退補正量出力手段か
ら出力された無変動の一定の補正量を加味した加工が行
われることになる。したがって、たとえば、回転するワ
ークを楕円加工する場合のようにワークの回転に伴って
そのワーク形状に倣うような加工工具の移動、換言すれ
ば載置台の倣い移動を行うことが必要となる区間では、
前記載置台移動量検出手段は、載置台移動量検出手段に
よって検出された進退移動量を前記補正量算出手段によ
って算出された進退移動の学習処理後の補正量に基づい
て補正し、この補正後の進退移動量を目標値として前記
載置台の進退動作を制御することになる。一方、この区
間以外の区間では、補正は行われるものの学習処理され
た補正値によるものではないので、この区間では学習処
理後の補正による悪影響を排除することができる。
【0025】請求項2に記載の発明は次のように作用す
る。
【0026】この請求項に記載の発明は請求項1に記載
の発明に加えて、主軸回転角度検出手段によって検出さ
れた回転角度を補正量算出手段によって算出された回転
角度の補正量に基づいて補正し、この補正後の回転角度
を目標値として前記主軸の回転を制御する主軸回転制御
手段がさらに設けてある。
【0027】したがって、ワークの回転も予め設定され
ている回転角度となるように制御されることになる。
【0028】請求項3に記載の発明は次のように作用す
る。
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】この請求項に記載の発明の構成は、上記請
求項1記載のカム形状の加工装置の構成において、前記
載置台移動制御手段においては、前記主軸回転角度検出
手段によって検出された回転角度が前記載置台の進退移
動が要求される区間である場合の前記補正量算出手段に
よる学習処理後の補正量による補正と、当該回転角度が
当該区間以外である場合の前記進退補正量出力手段によ
る補正後の補正量による補正との切り替えは、前記主軸
の回転と共に徐々に移行するように制御している。
【0033】このため、たとえばカム形状のワークを加
工する場合に、前記補正量算出手段からの補正量による
補正と前記載置台移動量検出手段からの補正量による補
正とが択一的に瞬時に切り替わるのではなく、前記補正
量算出手段からの補正量による補正から進退補正量出力
手段による補正後の補正量による補正に徐々に切り替わ
ることになる。つまり、切り替えが完全に行われるまで
は、両補正量の採用の割合が変化しながら、いずれかの
補正量の採用に移行することになる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、本発明にかかるカム形状の加工装置の
概略構成図である。以下の装置構成は請求項1から請求
項4に共通のものである。
【0035】主軸50には、ワークであるカム51が固
定して取り付けられ、この主軸50は主軸回転制御手段
である主軸モータ10によって回転される。
【0036】一方、カム51を研削加工する加工工具と
しての研削砥石52は、砥石駆動用モータ53によって
高速で回転駆動される。
【0037】この研削砥石52と砥石駆動用モータ53
は、載置台54に取り付けられているが、この載置台5
4は、載置台移動制御手段として機能する載置台移動モ
ータ16によって主軸50に対して進退移動可能となっ
ている。
【0038】主軸50に取り付けられたカム51は、そ
の加工に際して回転されるが、カム51は、主軸50に
対して偏心した回転となるので、研削砥石52がカム5
1のプロフィールに倣って研削を行うには、主軸50の
回転角度に対して載置台54を進退移動させる必要があ
る。この主軸50の基準位置からの回転角度とこの主軸
50の回転角度に対する載置台54の進退移動量は予め
設定された位置関係となるように正確に制御する必要が
あるが、この制御は制御装置60によって行われる。も
ちろん砥石軸駆動用モータ53も制御装置60によって
制御される。
【0039】図2は、本発明にかかるカム形状の加工装
置の制御系のブロック図である。
【0040】この制御系の基本構成は図6に示した従来
のものと同一であるが、従来の構成とは図2の点線で囲
んだブロックが付加されている点で相違している。
【0041】主軸50に取り付けられたカム51は主軸
モータ10によって回転される。この主軸モータ10の
回転角度はパルスジェネレータ12から出力されたパル
ス数に基づいて算出される。このパルスジェネレータ1
2からのパルスはC軸位置カウンタ14によってカウン
トされる。したがって、このC軸位置カウンタ14のパ
ルス数を参照すれば、主軸が基準位置である原位置(C
軸位置カウンタの値が0の時の位置)からどの程度の角
度回転したかを知ることができる。
【0042】カム51は偏心しているので、これを加工
する場合には、カム51の加工を行うバイトや砥石をカ
ム形状に倣って往復運動させる必要がある。このバイト
や砥石などの加工工具の載置台54をカム加工中に往復
運動させるのが載置台移動モータ16である。この載置
台移動モータ16の回転角度はパルスジェネレータ18
から出力されたパルス数に基づいて算出される。このパ
ルスジェネレータ18からのパルスはX軸位置カウンタ
20によってカウントされる。
【0043】C軸データメモリ22には、設定されてい
る主軸の原位置からの時刻ごとの目標回転角度に関する
データが記憶されている。また、X軸データメモリ24
には、設定されている載置台54の原位置からの時刻ご
との目標移動位置に関するデータが記憶されている。な
お、時刻カウンタ26は、主軸50および載置台54の
原位置を基準として時刻のカウントを行うものであっ
て、このカウント値は、主軸50の原位置からの回転角
度と載置台54の原位置からの送り位置との同期をとる
ために使用されるものである。
【0044】補正部28では、主軸50の現在における
原位置からの回転角度をC軸位置カウンタ14から読み
込み、この読み込んだ回転角度をC軸データメモリ22
から読み込んだ時刻カウンタ26のカウント値に対応し
た目標回転角度と比較して偏差を算出する。同時に、載
置台54の現在における原位置からの移動量をX軸位置
カウンタ20から読み込み、この読み込んだ移動量をX
軸データメモリ24から読み込んだ前記カウント値に対
応した目標移動量と比較して偏差を算出する。尚、この
偏差はこの補正部28において過去の偏差が勘案された
学習が行われるようになっている。この学習については
後述する。また、この補正部28によって算出された主
軸と載置台54との学習後の両偏差はX軸補正データメ
モリ30に記憶されることになる。
【0045】ベース部リフト部開始点記憶部61には、
主軸50によって回転されるカム51のベース部および
リフト部(図5(A)参照)の開始点の位置を主軸の原
位置を基準として記憶してある。判断部62では、C軸
位置カウンタ14によって検出された主軸の原位置を基
準とした回転位置と、このベース部リフト部開始点記憶
部61に記憶されているベース部とリフト部の開始点と
を比較して、この結果を補正部28と切替部63A,6
3Bに出力する。補正部28はこの判断部62からの出
力によって現在ベース部を加工しているのか、リフト部
を加工しているのかを判断できるので、ベース部の加工
を行っている場合には補正のための学習処理は行わず、
リフト部の加工を行っている場合のみX軸位置カウンタ
20からのカウント値に基づく学習を行う。
【0046】また、切替部63A,63Bでは、判断部
62からベース部を加工中であるとの信号が出力されて
いる場合には、その接点を定出力発生部64側に切り替
え、リフト部を加工中であるとの信号が出力されている
場合には、X軸補正データメモリ30側に切り替える。
【0047】制御部32は、研削開始や研削終了など,
工程管理に関する信号を出力する外部制御装置33の指
令に基づいてカム研削の制御を行うが、主軸を時刻に応
じてどのような回転角度にするか(目標回転角度)はC
軸データメモリ22に記憶されている時刻ごとの目標回
転角度に基づいて制御する。
【0048】カム51のリフト部の加工を行っている場
合には、制御部32により載置台を時刻に応じてどのよ
うな移動位置(目標移動位置)にするかはX軸データメ
モリ24に記憶されている時刻ごとの目標移動位置とX
軸補正データメモリ30に記憶されている偏差とに基づ
いて演算する。なお、この補正データメモリ30に記憶
されている偏差は、補正部28によって学習処理が施さ
れた後のX軸位置カウンタからの値に基づくものであ
る。
【0049】一方、カム51のベース部の加工を行って
いる場合には、制御部32により載置台を時刻に応じて
どのような移動位置(目標移動位置)にするかは定出力
発生部64からの出力に基づいて行われる。これは、ベ
ース部では真円加工となるので、載置台54を移動させ
る必要はなく、むしろ一定値の補正を与えるだけで固定
した方が加工精度が保てるからであり、学習処理された
後のX軸位置カウンタからの値に基づいて制御を行うよ
りも高精度の加工ができるからである。なお、この図で
は、C軸の補正を行うためのメモリは記載していない
が、このメモリは実際の装置では備えられている。
【0050】制御部32は、この演算結果に基づきC軸
サーボアンプ34によって主軸モータ10の回転角度を
制御し、X軸サーボアンプ36によって載置台移動モー
タ16の回転角度を制御する。つまり、制御部32は、
主軸に取り付けられたカムシャフトの回転と載置台に取
り付けられた加工工具の送り量を、カム形状に倣いつつ
所定の切込量で切削あるいは研削加工できるように制御
するのである。
【0051】図3は、補正部28において学習を行う部
分のブロック図である。
【0052】補正部28によって演算された載置台の現
在位置と目標移動位置との偏差は、ゲイン積算部40に
入力され、この部分で偏差に応じた補正関数入力データ
の算出が行われる。また、ゲイン設定部65では、判断
部62からの判断信号、つまりベース部を加工している
のかリフト部を加工しているのかの信号を入力し、同時
に主軸位置をC軸位置カウンタ14のカウント値として
入力し、これらに基づいて予め設定されているゲインを
ゲイン積算部40に出力する。ゲイン積算部40によっ
て算出された補正関数入力データは繰り返し補正関数出
力部42に入力されて学習処理が行われ、この学習処理
後の値が補正値としてX軸補正データメモリ30に向け
て出力されることになる。
【0053】本発明装置の概略の構成などは以上の通り
であるが、次に、請求項1から請求項4に対応した本発
明装置の動作を図4のフローチャートに基づいて説明す
る。このフローチャートは、載置台54の進退位置の補
正を行うものについて記載してある。
【0054】まず、判断部62は、C軸位置カウンタ1
4のカウント値を入力し、このカウント値に基づいてカ
ム51の加工が現在ベース部について行われているの
か、リフト部について行われているのかを判断する(S
1,S2)。
【0055】この判断の結果、ベース部の加工が行われ
ているのであれば、切替部63A,63Bの接続を定出
力発生部64側に切り替えて制御部32にこの定出力発
生部64からの補正量(実際には0)を出力する。制御
部32では、X軸データメモリ24に記憶されている目
標移動位置に関するデータに基づいて載置台54の進退
の移動位置が制御される(S3)。
【0056】一方、上記の判断がリフト部の加工が行わ
れているとするものであれば、切替部63A,63Bの
接続をX軸補正データメモリ30側に切り替えて制御部
32にこのX軸補正データメモリ30からの補正量を出
力する。制御部32では、X軸補正データメモリ30に
記憶されている学習処理済みの補正量に基いて載置台5
4の進退の移動位置が制御される(S4)。以上の処理
はカム50の研削1回転当たり1回づつ交互に切り替え
られ、カム50の研削が終了するまで行われる。
【0057】つまり、上記の処理では、図5(A)に示
すようにカム50のリフト部の加工を行う場合には、同
図(B)のように非常に高精度の制御を行う必要がある
ことから、同図(C)に示したように学習制御に切り替
えて載置台54の移動量の制御を行い、逆にそのベース
部の加工を行う場合には、本来誤差を生じない部分であ
ることから、学習制御による悪影響を除くために通常の
フィードバック制御に切り替えて載置台54の移動量の
制御を行う。このようにして、従来の学習制御による不
具合を解消しているのである。
【0058】また、以上の制御においては、リフト部と
ベース部とによって図5(C)に示すように制御を単に
切り替える態様を例示したが、このような制御を行なっ
た場合には補正量が急激に変わる恐れがあり、このよう
な場合には制御系の安定が問題となるので、請求項4に
対応した実施例として、図5(D)のように学習制御と
通常のフィードバック制御とを徐々に移行させるような
制御を例示している。つまり、同図(C)に示すように
ゲインを急激に変化させるような切り替えを行なうので
はなく、主軸の回転角度に応じて徐々に制御の移行を行
なうようにしている。このように変化させると制御系の
安定は問題なくなる。
【0059】また、変化の度合いを制御系の安定に対し
て最適とすれば、さらに加工精度の向上を図ることがで
きるようになる。
【0060】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、それ
ぞれの請求項毎に次のような効果を奏する。
【0061】請求項1に記載の発明では、主軸回転角度
検出手段によって検出された回転角度が載置台の進退移
動が要求される区間である場合には、検出された進退移
動量を補正量算出手段によって算出された進退移動の学
習処理後の補正量に基づいて補正し、この補正後の進退
移動量を目標値として前記載置台の進退動作を制御する
一方、当該回転角度が当該区間以外である場合には、検
出された進退移動量に前記進退補正量出力手段から出力
された一定の補正量を加え、この補正後の進退移動量を
目標値として前記載置台の進退動作を制御するようにし
たので、特に学習処理された補正を行う必要がない区間
の加工精度を向上させることができるようになる。
た、ワークの回転に伴って載置台の進退移動が要求され
る区間、つまり学習処理された補正を行わなければなら
ない区間とその区間以外の区間とを分けることができ、
ワークの回転に伴って載置台の進退移動が要求される区
間では、学習処理による高精度の加工が可能となる一
方、これ以外の区間では学習処理された後の補正量によ
る補正の悪影響を除いた高精度の加工が可能となる。
【0062】請求項2に記載の発明では、検出された回
転角度を算出された回転角度の補正量に基づいて補正
し、この補正後の回転角度を目標値として主軸の回転を
制御するようにしたので、ワークの回転角度と載置台に
取り付けられている加工工具との位置関係を予め設定さ
れている位置関係とすることができるようになり、偏心
しているワークの加工を高精度に行うことができるよう
になる。
【0063】
【0064】請求項3に記載の発明では、検出された回
転角度が載置台の進退移動が要求される区間である場合
補正量算出手段からの補正量による学習処理後の補正
と、当該回転角度が当該区間以外である場合の前記進退
補正量出力手段による補正後の補正量による補正との切
り替えは、前記主軸の回転と共に徐々に移行するように
制御されるので、採用する補正値の急変により制御系の
振動が生じるようなことが防止され、非常にスムースな
移行をさせることから、高精度の加工が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるカムの加工装置の概略構成図
である。
【図2】 本発明にかかるカムの加工装置の制御系の概
略構成図である。
【図3】 図2に示した制御系の補正部の内部構成ブロ
ック図である。
【図4】 図2に示した制御系の動作フローチャートで
ある。
【図5】 本発明装置の動作説明に供する図である。
【図6】 従来のカムの加工装置の制御系の概略構成図
である。
【図7】 図6に示した制御系の補正部の内部構成ブロ
ック図である。
【符号の説明】
10…主軸モータ、 14…C軸位置カウンタ、16…
載置台移動モータ、20…X軸位置カウンタ、28…補
正部、 30…X軸補正データメモリ、32…制御
部、 50…主軸、51…カム、 52…研
削砥石、54…載置台、62…判断部、 64…定
出力発生部。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを回転させる主軸の基準位置から
    の回転角度を検出する主軸回転角度検出手段と、前記ワーク に加工を施す加工工具の載置台の当該主軸
    対する進退移動量を検出する載置台移動量検出手段と、前記ワーク の加工を開始した時点を基準とする前記基準
    位置からの回転角度と前記主軸に対する進退移動量との
    加工基準データを時間の経過毎に記憶する加工基準デー
    タ記憶手段と、前記 ワークの加工を開始した時点から前記主軸回転角度
    検出手段によって検出された回転角度、前記載置台移動
    量検出手段によって検出された進退移動量を、当該加工
    基準データ記憶手段に記憶されている時間に対応した加
    工基準データと比較して、検出された回転角度と検出さ
    れた進退移動量とをそれぞれ当該加工基準データと一致
    させるための補正量を学習処理によって算出する補正量
    算出手段と、 前記進退移動量の補正量として一定の補正量を出力する
    進退補正量出力手段と、 前記主軸回転角度検出手段によって検出された回転角度
    前記載置台の進退移動が要求される区間である場合に
    は、前記載置台移動量検出手段によって検出された進退
    移動量を前記補正量算出手段によって算出された進退移
    動の補正量に基づいて補正し、この補正後の進退移動量
    を目標値として前記載置台の進退動作を制御する一方、
    当該回転角度が当該区間以外である場合には、前記載置
    台移動量検出手段によって検出された進退移動量に前記
    進退補正量出力手段から出力された一定の補正量を加
    え、この補正後の進退移動量を目標値として前記載置台
    の進退動作を制御する載置台移動制御手段とを有するこ
    とを特徴とするカム形状の加工装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のカム形状の加工装置にお
    いて、 前記主軸回転角度検出手段によって検出された回転角度
    を前記補正量算出手段によって算出された回転角度の補
    正量に基づいて補正し、この補正後の回転角度を目標値
    として前記主軸の回転を制御する主軸回転制御手段をさ
    らに有することを特徴とするカム形状の加工装置。
  3. 【請求項3】 前記載置台移動制御手段において、前記
    主軸回転角度検出手段によって検出された回転角度が
    記載置台の進退移動が要求される区間である場合の前記
    補正量算出手段による学習処理後の補正量による補正
    と、当該回転角度が当該区間以外である場合の前記進退
    補正量出力手段による補正後の補正量による補正との切
    り替えは、前記主軸の回転と共に徐々に移行するように
    制御されていることを特徴とする請求項1記載のカム形
    状の加工装置。
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