JP2660282B2 - 非真円nc加工方法 - Google Patents

非真円nc加工方法

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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、非真円NC加工方法に関し、更に詳細には、
一連の点群で表された非真円形状データに基づきNC工作
機械による加工を制御する非真円NC加工方法に関する。 (従来の技術) 従来の一連の点群で表された非真円形状データに基づ
き加工の制御を行う方法としては、例えば特開昭58−45
846号公報に開示されているように、ワーク形状測定値
の設定値に対する誤差を検出し、直線補間、円弧補間を
行ない、これに基づき加工の制御を行なって、一定厚の
曲面加工を高速度かつ高精度で行なうようにしているも
のが知られている。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記公開特許公報に開示された方法に
よると、2点の補間曲線の継ぎ目で、曲線が折れるた
め、加工形状もそれに従い、かくして加工が滑らかに行
なえないという問題点があった。 そこで本発明は、滑らかに補間された加工形状のNCデ
ータを得ることのできる非真円加工方法を提供すること
を目的とするものである。 (問題点を解決するための手段) 上記の目的を達成するために本発明は、一連の点群で
表された非真円形状データに基づきNC工作機械による加
工を制御する非真円NC加工方法であって、非真円形状デ
ータの中で、第1の点を始点として隣接した複数個の点
を抽出し、複数個の点の補間曲線を演算し、前記第1の
点に隣接した点を順次新たな始点とし、その始点に隣接
した複数個の点の補間曲線を演算し、これらの演算で得
られた複数の補間曲線を所定の条件で重み付けして合成
曲線を形成し、この合成曲線をもとに非真円形状データ
を補間してNCデータを作成し、このNCデータをもとに前
記NC工作機械で非真円形状の加工を行うことを特徴とし
ている。 (本発明に使用される補間法の原理) 以下、第1図を参照して、本発明に使用される補間法
の原理について説明する。 なお、以下の説明においては、4本の補間曲線を合成
して合成曲線を形成し、この合成曲線に基づいて、非真
円形状データを補間する場合について説明する。 先ず、第0点から第6点を抽出し、これらの7つの点
の補間曲線を演算する。この補間曲線を第1補間曲線a
として、第1図に実線で示す。次に、上記第0点の隣の
第1点から始まる7つの点の補間曲線を演算する。この
補間曲線を第2補間曲線bとして、第1図に破線で示し
た。以下同様に、1点鎖線で示した第3補間曲線c、2
点鎖線で示した第4補間曲線d、細線で示した第5補間
曲線e、・・・を演算する。ここでは、上記第5補間曲
線までのみを開示した。 初めに、第4点から第5点の間の区間の補間を行う場
合について説明する。この区間の補間においては、第1
補間曲線aから第4補間曲線dまでの4本の補間曲線を
用いる。先ず、第1補間曲線aについて見ると、この補
間曲線の第4点から第5点の間の区間は、終端に近く、
従って、不確定要素が次第に大きくなってきているの
で、第1補間曲線aの第4点から第5点の間の区間につ
いては、その重み付けを小さくする。一方、第2補間曲
線bおよび第3補間曲線cの第4点から第5点の間の区
間は、その補間曲線のほぼ中間に位置するので、それら
は不確定要素が小さく、信頼性が大きいので、そのまま
合成曲線を作る際に用いる。また、第4補間曲線dの第
4点から第5点の間の区間は、始端に近く、第1補間曲
線aとは反対の意味で不確定要素が大きく、従って、こ
れについても重み付けを小さくし、以上の4つの補間曲
線を合成して、合成補間曲線を形成する。 この合成補間曲線の式は次のようになる。 f=1/3〔(1−x)a+b+c+x・d〕 ここでxは、0≦x≦1の任意の数値である。 次に、第5点から第6点の間の区間の補間を行う場合
について説明すると、今度は、第1補間曲線aの使用を
止め、第2乃至第4補間曲線b,c,dおよび新たに第5補
間曲線eを使用して、上記の場合と同等に、各補間曲線
の重み付けを行い、補間曲線の合成を行う。以下、順次
補間曲線を合成して、全体の合成補間曲線を形成し、こ
の合成補間曲線に基づいて、NCデータを作成し、加工の
制御を行う。 (発明の作用・効果) 本発明の非真円NC加工方法においては、上記したよう
に、一連の点群で表わされた非真円形状データを複数点
抽出して補間曲線を算出し、データの抽出点を順次変え
て得られた複数の補間曲線を所定の条件で重み付けして
合成曲線を形成し、その合成曲線で上記非真円形状デー
タを補間するようにしているので、滑らかに補間された
加工形状のNCデータが得られ、望ましい非真円形状の加
工ができるとともに、工具のビビリを防止することがで
きる。 (実施例) 以下、添付の第2図以降を参照しつつ、本発明の好ま
しい実施例による非真円NC加工方法について説明する。 第2図は、本発明の非真円NC加工方法を実施するため
の非真円加工用NC研削盤の主要部を示す垂直断面図、第
3図は同時3軸制御機構Mを示す斜視図、第4図は上記
同時3軸制御機構Mの駆動装置を示す斜視図、第5図は
非真円形状のワークWの加工原理を示す説明図である。 ワークWは例えば内周面形状が楕円形を呈したベーン
式オイルポンプのロータハウジングである場合を例示す
る。該ワークWは、定位置に固定されて高速回転する加
工具としての砥石Tに対してそれ自体が回転移動するこ
とによりその内周面が研削加工されるものである。ま
た、上記同時3軸制御機構Mは、基台B上を、X軸方向
に往復動可能に設けられたX軸テーブル1と、該X軸テ
ーブル1の上面に設けられ、同一平面内でX軸方向と直
交するY軸方向に往復動するY軸テーブル2と、該Y軸
テーブル2の上面に設けられ、Y軸テーブル2の中央を
回転中心として低速回転する回転テーブル3と、上記X
軸テーブル1をX軸に沿って移動させるX軸駆動機構4
と、上記Y軸テーブル2をY軸に沿って移動させるY軸
駆動機構5と、上記回転テーブル3を回転させる回転駆
動機構6とを備えてなり、これらX軸テーブル1、Y軸
テーブル2、回転テーブル3の作動により上記ワークW
のフォームを制御するようになされている。上記駆動機
構4、5、6は、それぞれサーボモータ7、8、9を備
えている。同時3軸制御機構Mには、マイクロコンピュ
ータから構成される制御ユニット10が接続されており、
この制御ユニット10には、ワークWの研削点通過速度一
定にするための分配時間Tに応じたX軸方向移動量、Y
軸方向移動量、C軸回転角度からなるNC加工データを記
憶したメモリ11が接続されている。そして、この同時3
軸制御機構Mは、制御ユニット10による制御の下に、上
記砥石TのワークWへの接触点Pにおける加工作用方向
が特定の一方向になるように、かつワークW内周面の上
記接触点Pにおける通過速度VGが一定になるようにワー
クWの回転速度ωおよび回転フォームを制御し、この状
態の下でワークW内周面の研削加工が行われる。 具体的には、上記ワークW内周面の上記接触点Pにお
ける通過速度VGを一定に保つには、ワークW内周面の曲
率半径の小さいところでは、ワークW内周面の上記接触
点Pにおける通過速度VGが遅くなることによる研削過多
を避けるべくワークWの回転速度ωを速くする一方、ワ
ークW内周面の曲率半径の大きいところでは、ワークW
内周面の上記接触点Pにおける通過速度VGが速くなるこ
とによる研削過少を避けるためにワークWの回転速度ω
を遅くするように上記回転テーブル3の回転速度を制御
することでなされる。 また、上記砥石TのワークW内周面への接触点Pにお
ける加工作用方向が特定の一方向に保つために、X軸テ
ーブル1、Y軸テーブル2および回転テーブル3を同時
に制御することでなされる。図中、AはワークWの中心
Oの移動軌跡を示す。 次に、第6図以降を参照して、上記NC加工データの作
成方法について説明する。 まずワークWの理想フォームのデータ20、すなわちワ
ークWの中心Oを原点とし、その内周面の理想フォーム
についての接触点Pでの位置座標を例えば1度間隔毎に
変化する角度θと、この角度θのときの上記接触点Pと
ワークWの中心Oとを結ぶ距離Rとを座標成分とする極
座標として求め、これを形状創成プロセッサ21に入力す
る。 上記形状創成プロセッサ21は、先ず入力されたデータ
(θ、R)が、θが1度毎のデータであるので、補間部
22において、このデータの点群補間を行う。この補間
は、第7図に示したフローチャートに基づいて行われ
る。なお、この補間法においては、点群を、n次式の曲
線(n−2)本を合成して形成した合成補間曲線で補間
する場合について説明する。すなわち、この補間は、先
ず、ステップS1で、最初のデータの点を0、すなわちK
=0とする。この後、ステップS2において、データ全体
から、そのデータによって示される点群が、閉じた点群
かを判定し、この判定がYESのときには、点データの終
わりデータ(n−1)個分を始めデータの前に設定し
(ステップS3)、次いで、点データの始めデータ(n−
1)個分を終わりデータの後に設定する(ステップS
4)。 一方、上記ステップS2の判定がNOのときには、ステッ
プS5で、入力データの両端に(n−1)個分のデータを
設定する。ステップS4およびS5が終了したときには、点
データを1個読み込み(ステップS6)、この後、(n+
1)個の点データがそろったかを判定し、この判定がNO
のとき、すなわち、(n+1)個の点データがそろって
いないときには、点データが(n+1)個となるまで、
点データを読み込む。点データが(n+1)個となり、
ステップS7の判定がYESとなったときには、ステップS8
で、Kを新たにK+1とし、次いで、連立方程式でn次
の曲線方程式(fK曲線)を作る(ステップS9)。 この後、ステップS10で、f1、f2、・・・・fn-2の曲
線がそろっているかを判定し、この判定がYESのときに
は、fn-2曲線の第2点と第3点の間の理想曲線(合成補
間曲線)gを、下の式に基づき求める(ステップS1
1)。 g=[(1−x)f1+f2+・・+xfn-2/(n−3) この後、ステップS12で、全域の理想曲線を求めたか
を判定し、この判定がNOのときには、f1曲線を除き、f2
曲線を新たにf1曲線とし、以下同様に、fn-2曲線をfn-3
とする(ステップS13)。次いで、Kを新たにn−3と
し(ステップS14)、ステップS10の判定がNOの場合と同
様に、ステップS15で、前の曲線の始点データを除き、
ステップS6に戻り、ステップS21の判定がYESになるま
で、すなわち、全域の理想曲線を求めるまで、ステップ
S6以下を繰り返し、ステップS12の判定がYESとなったと
きに、制御を終了する。以上によって、合成補間曲線の
完全なものが得られる。 このように、補間を行った後には、この合成補間曲線
に基づき同時3軸形状創成部23において同時3軸形状デ
ータを作成する。 この同時3軸形状データの作成では、上で創成された
理想曲線に基づいてワークWの回転角度φに対する上記
角度θとの関係式φ=g(θ)、ワークWの中心OのXY
座標値と上記角度θとの関係式X=F1(θ)、Y=F
1(θ)、およびワークWの回転フォームの弧の長さL
と角度θとの関係式L=G(θ)を求め、これらの関係
式を基にワークW内周面の上記接触点Pにおける通過速
度VGを一定にするようなワークWの回転速度ω(回転角
度φの角速度) ω=dφ/dt =VG/{d〔G(θ)〕/dφ}を形成する。このように
して求めた上記角度θと回転速度ωとの関係に基づき定
めたものが、次の第1表のデータである。 上記第1表において、X軸方向移動量、Y軸方向移動
量における各単位(0.001mm)、およびC軸回転角度に
おける単位(0.01°)は、それぞれその単位ごとにパル
スが発せられ、その単位で作動させられるということを
意味する。例えば、最初の分配時間T1は、6×10μsec
で、その間にX軸方向の移動量は、4×0.001mmであ
り、以下同じである。 以上説明した本発明の補間法により作成された理想曲
線に基づく同時3軸制御時のY軸の動き(第8A図、第8B
図に線L1で示した)の一例と、それに対してスプライン
法によって補間した場合のY軸の動き(第8A図、第8B図
に線L2で示した)を比較して見ると、本発明による線L1
は、線L2に比べるとその凸部、凹部においてそのピーク
が小さく、滑かな曲線となっていることが解かる。 上記形状創成プロセッサ21には、予測制御プロセッサ
24が接続されており、この予測制御プロセッサには、周
波数特性データを記憶したメモリ25が接続されている。
上記予測制御プロセッサ24は、形状創成プロセッサ21か
らの同時3軸形状データ、およびメモリ25からの周波数
特性データに基づき、予測制御のためのデータを作成す
る。 非真円形状加工のサーボ系は、例えば第9図のブロッ
ク図に示すようになる。このブロック図は、実機のサー
ボ系を表しており、簡略化して描くと第10図に示すよう
になる。実験により、入、出力を測定することにより、
周波数特性(第12図)を求めると、K(s)が計算でき
る。これをz変換すると、第11図に示すようになる。こ
れは、Y(z)=K(s)・X(z)の式で表すことが
できる。 予測制御は、x(nT)値を求めることなので、 X(z)=1/K(z)・Y(z) となる。これを時間領域に変換し求めると、次のような
式となる。 x(nT)=F(x((n-1)T)、y((n-1)T)、y(nT)、y
((n+1)T)) 以上の方法を用いて理想の動きとなるようなNCデータ
を求めることができる。すなわち、上記予測制御プロセ
ッサ24を介して形成されたNCデータD1は、第13B図に示
すように、理論データD0よりわずかに時間的に早く、か
つピークも深い。これにより、加工の際に使用されるサ
ーボモータの遅れ等を補償して、より正確な研削を行な
えるようにしている。 上記のようにして得られたNCデータは、メモリ26にお
いて記憶され、次いで、このNCデータはチェックおよび
変換部27において、文法と数値がチェックされ、そして
機械適合データに変換されて、フロッピーディスク28に
記憶される。一般には、このフロッピーディスク28に記
憶されているデータに基づき、NC研削盤Nによりワーク
Wが研削される。この研削されたワークWは、形状測定
器29により、その形状が測定され、この測定値もフロッ
ピーディスク30に記憶される。このフロッピーディスク
30に記憶された測定値データに基づき、修正部31におい
て入力データの修正を行ない、この修正済みデータ
(θ、R+ΔR)もメモリ32に記憶される。次のサイク
ルにおいては、この修正済みデータにより形状創成処理
等を行なう。 また、メモリ26に記憶されたNCデータを基に、シュミ
レーションを行なってもよい。この場合には、シュミレ
ータ33に上記NCデータを入力して、非真円研削のシュミ
レーションを行ない、その結果を作画プロセッサで作画
し、その作画されたものと理想データとを比較し、誤差
を検出する。この誤差は、上記修正部31に入力されて、
入力データ(θ、R)の修正を行なう他、順次予測制御
プロセッサ24に入力し、追従誤差補償を行なってもよ
い。この追従誤差補償の有無によるX、Y、C3軸の実際
の動きの測定結果を第14A図、第14B図に示す。この図か
らも解かるように、追従誤差補償を行った方が、より理
想形状に加工できることが解かる。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明の非真円加工方法に使用される補間法
の原理を説明するための図、 第2図は、本発明の非真円NC加工方法を実施するための
非真円加工用NC研削盤の主要部を示す垂直断面図、 第3図は同時3軸制御機構を示す斜視図、 第4図は上記同時3軸制御機構の駆動装置を示す斜視
図、 第5図は、非真円形状のワークの加工原理を示す説明
図、 第6図は、本発明の非真円NC加工方法におけるデータの
処理の流れを説明するためのブロック図、 第7図は、合成補間曲線を形成する方法のフローチャー
ト、 第8A図および第8B図は、本補間法により点群を補間した
場合と、その比較例を示す図、 第9図、第10図ないし第11図は、予測制御を説明するた
めの説明図、 第12図は、サーボモータにおける出力の周波数特性を説
明するためのグラフ図、 第13A図および第13B図は、予測制御におけるX、Y、C3
軸の動きを説明するためのグラフ図、 第14A図および第14B図は、追従誤差補償の有無による
X、Y、C3軸の実際の動きの測定結果の差異を説明する
ための図である。 N……NC研削盤、M……同時3軸制御機構、1……X軸
テーブル、2……Y軸テーブル、3……回転テーブル、
4……X軸駆動機構、5……Y軸駆動機構、6……回転
駆動機構、10……制御ユニット、21……形状創成プロセ
ッサ、22……点群補間部、23……同時3軸形状創成部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−282304(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.一連の点群で評された非真円形状データに基づきNC
    工作機械による加工を制御する非真円NC加工方法であっ
    て、 前記非真円形状データの中で、第1の点を始点として隣
    接した複数個の点を抽出し、前記複数個の点の補間曲線
    を演算し、前記第1の点に隣接した点を順次新たな始点
    とし、その始点に隣接した複数個の点の補間曲線を演算
    し、これらの演算で得られた複数の補間曲線を所定の条
    件で重み付けして合成曲線を形成し、この合成曲線をも
    とに前記非真円形状データを補間してNCデータを作成
    し、このNCデータをもとに前記NC工作機械で非真円形状
    の加工を行うことを特徴とする非真円NC加工方法。
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