JPH09211461A - 液晶表示装置とその製造方法 - Google Patents
液晶表示装置とその製造方法Info
- Publication number
- JPH09211461A JPH09211461A JP1770396A JP1770396A JPH09211461A JP H09211461 A JPH09211461 A JP H09211461A JP 1770396 A JP1770396 A JP 1770396A JP 1770396 A JP1770396 A JP 1770396A JP H09211461 A JPH09211461 A JP H09211461A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- pixel electrode
- rubbing
- crystal display
- display device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 残像による表示不良を解決し、低反射、高開
口率、高コントラストな液晶表示装置を提供することを
目的とする。 【解決手段】 アレイ基板101と対向基板108との
間に液晶を狭持しており、TFT素子102上、ゲート
線103上、ソース線104上、画素電極106上の一
部に遮光層105が形成され、遮光層105と画素電極
106との段差部には、画素電極106主面上とは異な
った液晶の配向領域が設けられ、それによって、ディス
クリネーションの発生を抑制する。
口率、高コントラストな液晶表示装置を提供することを
目的とする。 【解決手段】 アレイ基板101と対向基板108との
間に液晶を狭持しており、TFT素子102上、ゲート
線103上、ソース線104上、画素電極106上の一
部に遮光層105が形成され、遮光層105と画素電極
106との段差部には、画素電極106主面上とは異な
った液晶の配向領域が設けられ、それによって、ディス
クリネーションの発生を抑制する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶の電気光学特性
を利用した液晶表示装置とその製造方法に関する。
を利用した液晶表示装置とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶の電気光学特性を利用した液晶表示
装置は、大画面化、大容量化によりOA機器への応用が
盛んに進められている。現在一般に実用化されている液
晶表示装置の動作モードとして、2枚のガラス基板間で
液晶分子が90゜ねじれた配向状態を呈するツイステッ
ドネマティック(TN)型、180゜〜270゜の捻れ
た配向状態を呈するスーパーツイステッドネマティック
(STN)型がある。TN型は主としてアクティブマト
リックス型液晶表示装置に、STN型は単純マトリック
ス型液晶表示装置に用いられている。
装置は、大画面化、大容量化によりOA機器への応用が
盛んに進められている。現在一般に実用化されている液
晶表示装置の動作モードとして、2枚のガラス基板間で
液晶分子が90゜ねじれた配向状態を呈するツイステッ
ドネマティック(TN)型、180゜〜270゜の捻れ
た配向状態を呈するスーパーツイステッドネマティック
(STN)型がある。TN型は主としてアクティブマト
リックス型液晶表示装置に、STN型は単純マトリック
ス型液晶表示装置に用いられている。
【0003】特に近年、アクティブマトリックス型液晶
表示装置の使用用途が飛躍的に拡大し、それに伴い広視
野角化、高輝度化、低反射化、高精細化、フルカラー化
に対する要望が増大している。このような要望に対し
て、高輝度化、低反射化を実現する技術としてブラック
マトリックス オン TFTアレイ技術(例えば、エッ
チ・ヤマナカ、ティー・フクナガ、ティー・コセキ、ケ
イ・ナガヤマ、ティ・ウエキ:エスアイディー ’92
ダイジェスト、789頁−792頁、1992年;H.
Yamanaka, T.Fukunaga, T. Koseki, K. Nagayama, T.
Ueki:SID '92 Digest,pp789-792,(1992)や野崎、朝倉、
日経BP社刊「フラットパネル・ディスプレイ1994
年」、PP50−63、1993年12月)が実用化さ
れている。ブラックマトリックス オン TFTアレイ
技術(以下BM オン アレイと呼ぶ)は、アレイ基板
上のアクティブ素子上やソース線上やゲート線上に直接
黒色樹脂からなる遮光層を形成するものである。従来の
カラーフィルター基板(以下CF基板と呼ぶ)上にブラ
ックマトリックス(以下BMと呼ぶ)層を形成する技術
と比較すると、BM オン アレイ技術ではBMが直接
アレイ基板上に形成されているため、パネル組立時のア
レイ基板とCF基板との貼合わせマージンが不要とな
り、BMの幅を狭くすることが可能となる。このBM幅
の細線化により画素電極部の開口率を向上させることが
でき、従来技術に比べて高輝度化を図ることが可能にな
る。更に、BM オン アレイ技術では、顔料分散型の
黒色レジストをBM層の材料にしているため反射率が低
く、金属材料を用いた従来のBMに比べると、大幅に表
面反射を抑えることができ、表示品位を高めることがで
きる
表示装置の使用用途が飛躍的に拡大し、それに伴い広視
野角化、高輝度化、低反射化、高精細化、フルカラー化
に対する要望が増大している。このような要望に対し
て、高輝度化、低反射化を実現する技術としてブラック
マトリックス オン TFTアレイ技術(例えば、エッ
チ・ヤマナカ、ティー・フクナガ、ティー・コセキ、ケ
イ・ナガヤマ、ティ・ウエキ:エスアイディー ’92
ダイジェスト、789頁−792頁、1992年;H.
Yamanaka, T.Fukunaga, T. Koseki, K. Nagayama, T.
Ueki:SID '92 Digest,pp789-792,(1992)や野崎、朝倉、
日経BP社刊「フラットパネル・ディスプレイ1994
年」、PP50−63、1993年12月)が実用化さ
れている。ブラックマトリックス オン TFTアレイ
技術(以下BM オン アレイと呼ぶ)は、アレイ基板
上のアクティブ素子上やソース線上やゲート線上に直接
黒色樹脂からなる遮光層を形成するものである。従来の
カラーフィルター基板(以下CF基板と呼ぶ)上にブラ
ックマトリックス(以下BMと呼ぶ)層を形成する技術
と比較すると、BM オン アレイ技術ではBMが直接
アレイ基板上に形成されているため、パネル組立時のア
レイ基板とCF基板との貼合わせマージンが不要とな
り、BMの幅を狭くすることが可能となる。このBM幅
の細線化により画素電極部の開口率を向上させることが
でき、従来技術に比べて高輝度化を図ることが可能にな
る。更に、BM オン アレイ技術では、顔料分散型の
黒色レジストをBM層の材料にしているため反射率が低
く、金属材料を用いた従来のBMに比べると、大幅に表
面反射を抑えることができ、表示品位を高めることがで
きる
【0004】。
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、BM
オン アレイ技術では、アクティブ素子やソース線やゲ
ート線上にBM層を形成するために、画素電極部との間
に数μmの段差が発生する。この段差近傍での液晶の異
常配向の発生が、BM オン アレイ技術では問題にな
る。一般に工業的には液晶の配向処理は、ラビング法に
より行われる。ラビング法は基板上に形成されたポリイ
ミド等からなる配向膜をレーヨン布等の合成繊維で1方
向に擦る方法である。ラビングでの合成繊維と配向膜と
の接触により配向膜を構成するポリマーの主鎖が一方向
に延伸され、ポリマーと液晶との相互作用により液晶が
ポリマーの延伸方向に束縛され、液晶がラビング方向に
基板面に対してプレチルト角をもって配向する。BM等
の段差を有する基板に対してラビングを行った場合、段
差の前後でプレチルト角の向きが逆になる。すなわち段
差に対して擦り上げる場合では、段差斜面の影響からよ
りプレチルト角が上がる。これに対して段差に対して擦
り下げる場合では、段差斜面が逆向きになるためプレチ
ルト角は擦り上げの場合とは逆方向になり、かつ、繊維
が配向膜と接触しない領域(未ラビング領域)となる。
オン アレイ技術では、アクティブ素子やソース線やゲ
ート線上にBM層を形成するために、画素電極部との間
に数μmの段差が発生する。この段差近傍での液晶の異
常配向の発生が、BM オン アレイ技術では問題にな
る。一般に工業的には液晶の配向処理は、ラビング法に
より行われる。ラビング法は基板上に形成されたポリイ
ミド等からなる配向膜をレーヨン布等の合成繊維で1方
向に擦る方法である。ラビングでの合成繊維と配向膜と
の接触により配向膜を構成するポリマーの主鎖が一方向
に延伸され、ポリマーと液晶との相互作用により液晶が
ポリマーの延伸方向に束縛され、液晶がラビング方向に
基板面に対してプレチルト角をもって配向する。BM等
の段差を有する基板に対してラビングを行った場合、段
差の前後でプレチルト角の向きが逆になる。すなわち段
差に対して擦り上げる場合では、段差斜面の影響からよ
りプレチルト角が上がる。これに対して段差に対して擦
り下げる場合では、段差斜面が逆向きになるためプレチ
ルト角は擦り上げの場合とは逆方向になり、かつ、繊維
が配向膜と接触しない領域(未ラビング領域)となる。
【0005】図6を用いて、段差前後での液晶の配向状
態を説明する。段差601に対して矢印602の方向に
ラビングを行う。擦り上げ部604では、繊維により配
向膜603がラビングされ、液晶605はプレチルト角
をもって配向する。擦り下げ部607では、ラビングさ
れにくいために段差斜面に沿って配向する。このため基
板面606に対して、擦り上げ部604と擦り下げ部6
07ではプレチルト角が逆方向になっている。このため
段差に対して擦り下げ領域では、プレチルト角がラビン
グの方向と全く逆になる逆チルト領域が発生する。
態を説明する。段差601に対して矢印602の方向に
ラビングを行う。擦り上げ部604では、繊維により配
向膜603がラビングされ、液晶605はプレチルト角
をもって配向する。擦り下げ部607では、ラビングさ
れにくいために段差斜面に沿って配向する。このため基
板面606に対して、擦り上げ部604と擦り下げ部6
07ではプレチルト角が逆方向になっている。このため
段差に対して擦り下げ領域では、プレチルト角がラビン
グの方向と全く逆になる逆チルト領域が発生する。
【0006】逆チルト領域が存在すると、画像表示時に
正規の方向とは逆方向に液晶が立ち上がるために、ラビ
ング方向にプレチルト角を有する領域(正規チルト領
域)ととの間に欠陥線(ディスクリネーションライン)
が発生する。特に配線電極付近では画素電極と配線電極
間で横方向電界が発生し、段差近傍部の液晶が横電界の
影響を受けるために、より一層ディスクリネーションラ
インが発生しやすくなる。ディスクリネーションライン
が発生すると、残像、光漏れによるコントラスト低下等
の問題が発生し、著しく表示品位が劣化することにな
る。
正規の方向とは逆方向に液晶が立ち上がるために、ラビ
ング方向にプレチルト角を有する領域(正規チルト領
域)ととの間に欠陥線(ディスクリネーションライン)
が発生する。特に配線電極付近では画素電極と配線電極
間で横方向電界が発生し、段差近傍部の液晶が横電界の
影響を受けるために、より一層ディスクリネーションラ
インが発生しやすくなる。ディスクリネーションライン
が発生すると、残像、光漏れによるコントラスト低下等
の問題が発生し、著しく表示品位が劣化することにな
る。
【0007】本発明は、上記従来の配向技術の課題を解
決し、BM オン アレイ技術での遮光層の段差による
異常配向の低減とディスクリネーションラインの発生を
抑制することのできる液晶表示装置およびその製造方法
を提供することを目的とする。
決し、BM オン アレイ技術での遮光層の段差による
異常配向の低減とディスクリネーションラインの発生を
抑制することのできる液晶表示装置およびその製造方法
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置に
おいては、画素電極主面上での液晶の配向状態と遮光層
と画素電極との段差近傍部での液晶の配向状態を異なら
したものである。この本発明によれば、段差近傍部での
逆チルトドメインの発生を防いで、ディスクリネーショ
ンラインを抑制して、品位の高い液晶表示装置が得られ
る。
おいては、画素電極主面上での液晶の配向状態と遮光層
と画素電極との段差近傍部での液晶の配向状態を異なら
したものである。この本発明によれば、段差近傍部での
逆チルトドメインの発生を防いで、ディスクリネーショ
ンラインを抑制して、品位の高い液晶表示装置が得られ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載した発明
は、画素電極、ソース線とゲート線からなる配線電極お
よびスイッチング素子がマトリックス状に配置されたア
レイ基板と対向電極を有する対向基板との間に液晶を挟
持してなる液晶表示装置であって、少なくともスイッチ
ング素子上と配線電極上と画素電極上の一部に遮光層が
形成され、前記画素電極主面上と前記対向電極主面上間
では液晶がツイステッドネマティック配向し、前記画素
電極と前記遮光層の段差部には、前記画素電極主面上と
は異なる液晶配向領域を設けたものであり、ラビングの
擦り下げに相当する遮光層段差部での逆チルトドメイン
の発生を防ぎ、ディスクリネーションを抑制する作用を
有する。
は、画素電極、ソース線とゲート線からなる配線電極お
よびスイッチング素子がマトリックス状に配置されたア
レイ基板と対向電極を有する対向基板との間に液晶を挟
持してなる液晶表示装置であって、少なくともスイッチ
ング素子上と配線電極上と画素電極上の一部に遮光層が
形成され、前記画素電極主面上と前記対向電極主面上間
では液晶がツイステッドネマティック配向し、前記画素
電極と前記遮光層の段差部には、前記画素電極主面上と
は異なる液晶配向領域を設けたものであり、ラビングの
擦り下げに相当する遮光層段差部での逆チルトドメイン
の発生を防ぎ、ディスクリネーションを抑制する作用を
有する。
【0010】本発明の請求項2に記載した発明は、前記
アレイ基板上での前記画素電極主面上と前記段差近傍部
では液晶の配向方向を異ならしたものであり、アレイ基
板と対向基板間で、画素電極主面上と段差部で異なる液
晶配向領域を形成する作用を有する。
アレイ基板上での前記画素電極主面上と前記段差近傍部
では液晶の配向方向を異ならしたものであり、アレイ基
板と対向基板間で、画素電極主面上と段差部で異なる液
晶配向領域を形成する作用を有する。
【0011】本発明の請求項3に記載した発明は、前記
アレイ基板上での前記画素電極主面上と前記段差近傍部
では液晶のプレチルト角を異ならしたものであり、アレ
イ基板と対向電極間で、画素電極主面上と段差部で異な
る液晶配向領域を形成する作用を有する。
アレイ基板上での前記画素電極主面上と前記段差近傍部
では液晶のプレチルト角を異ならしたものであり、アレ
イ基板と対向電極間で、画素電極主面上と段差部で異な
る液晶配向領域を形成する作用を有する。
【0012】本発明の請求項4に記載の発明は、画素電
極、ソース線とゲート線からなる配線電極およびスイッ
チング素子を有するアレイ基板と対向電極を有する対向
基板との間に液晶を挟持してなる液晶表示装置であっ
て、少なくともスイッチング素子と配線電極と画素電極
上の一部に遮光層を形成し、前記画素電極主面上と前記
対向電極主面上間では液晶はツイステッドネマティック
配向し、少なくとも前記画素電極主面上での遮光層と画
素電極との段差近傍部では、液晶は配線電極長手方向に
概ね平行に配向しているとしたものであり、段差近傍部
での液晶の配向方向を配線電極と平行にすることによ
り、段差部近傍において液晶と横方向電界とのカップリ
ングを減らと共に逆チルト配向領域をなくし、ディスク
リネーションラインの出現を抑制する作用を有する。
極、ソース線とゲート線からなる配線電極およびスイッ
チング素子を有するアレイ基板と対向電極を有する対向
基板との間に液晶を挟持してなる液晶表示装置であっ
て、少なくともスイッチング素子と配線電極と画素電極
上の一部に遮光層を形成し、前記画素電極主面上と前記
対向電極主面上間では液晶はツイステッドネマティック
配向し、少なくとも前記画素電極主面上での遮光層と画
素電極との段差近傍部では、液晶は配線電極長手方向に
概ね平行に配向しているとしたものであり、段差近傍部
での液晶の配向方向を配線電極と平行にすることによ
り、段差部近傍において液晶と横方向電界とのカップリ
ングを減らと共に逆チルト配向領域をなくし、ディスク
リネーションラインの出現を抑制する作用を有する。
【0013】本発明の請求項5に記載の発明は、前記画
素電極主面上での遮光層と画素電極との段差近傍部で
は、少なくとも液晶をソース線またはゲート線いずれか
一方に沿って配向させたものであり、少なくともソース
線またはゲート線どちらか一方でのディスクリネーショ
ンラインの発生を抑制するという作用を有する。
素電極主面上での遮光層と画素電極との段差近傍部で
は、少なくとも液晶をソース線またはゲート線いずれか
一方に沿って配向させたものであり、少なくともソース
線またはゲート線どちらか一方でのディスクリネーショ
ンラインの発生を抑制するという作用を有する。
【0014】本発明の請求項6に記載した発明は、画素
電極とソース線、ゲート線からなる配線電極およびスイ
ッチング素子を有するアレイ基板と、対向電極を有する
対向基板の間に、液晶を挟持した液晶表示装置の製造方
法であって、前記アレイ基板の前記画素電極の端部、前
記配線電極および前記スイッチング素子上に遮光層を形
成する工程と、その後、前記画素電極および前記遮光層
上に配向膜を形成する工程と、その後前記配向膜をソー
ス線長手方向に対して第1の角度でラビングする工程
と、その後前記配向膜を前記ソース線長手方向に対して
第2の角度でラビングする工程とを含むものであり、遮
光層の擦り下げ部での逆チルト配向をなくす作用を有す
る。
電極とソース線、ゲート線からなる配線電極およびスイ
ッチング素子を有するアレイ基板と、対向電極を有する
対向基板の間に、液晶を挟持した液晶表示装置の製造方
法であって、前記アレイ基板の前記画素電極の端部、前
記配線電極および前記スイッチング素子上に遮光層を形
成する工程と、その後、前記画素電極および前記遮光層
上に配向膜を形成する工程と、その後前記配向膜をソー
ス線長手方向に対して第1の角度でラビングする工程
と、その後前記配向膜を前記ソース線長手方向に対して
第2の角度でラビングする工程とを含むものであり、遮
光層の擦り下げ部での逆チルト配向をなくす作用を有す
る。
【0015】本発明の請求項7に記載の発明は、画素電
極とソース線、ゲート線からなる配線電極およびスイッ
チング素子を有するアレイ基板と、対向電極を有する対
向基板の間に、液晶を挟持した液晶表示装置の製造方法
であって、前記アレイ基板の前記画素電極の端部、前記
配線電極および前記スイッチング素子上に遮光層を形成
する工程と、その後、前記画素電極および前記遮光層上
に配向膜を形成する工程と、その後前記配向膜を配線電
極長手方向にラビングする工程と、その後前記配向膜を
前記ソース線に対して所定の視角方向にラビングする工
程とを含むものであり、最初に配向膜を配線電極長手方
向にラビングすることで、遮光層と画素電極の段差部近
傍での液晶を配線電極長手方向に配向させることがで
き、更に再度ソース線に対して所定の方向にラビングす
ることにより、段差近傍以外の画素電極主面上の液晶を
所定の視角方向に配向させることができる作用を有す
る。
極とソース線、ゲート線からなる配線電極およびスイッ
チング素子を有するアレイ基板と、対向電極を有する対
向基板の間に、液晶を挟持した液晶表示装置の製造方法
であって、前記アレイ基板の前記画素電極の端部、前記
配線電極および前記スイッチング素子上に遮光層を形成
する工程と、その後、前記画素電極および前記遮光層上
に配向膜を形成する工程と、その後前記配向膜を配線電
極長手方向にラビングする工程と、その後前記配向膜を
前記ソース線に対して所定の視角方向にラビングする工
程とを含むものであり、最初に配向膜を配線電極長手方
向にラビングすることで、遮光層と画素電極の段差部近
傍での液晶を配線電極長手方向に配向させることがで
き、更に再度ソース線に対して所定の方向にラビングす
ることにより、段差近傍以外の画素電極主面上の液晶を
所定の視角方向に配向させることができる作用を有す
る。
【0016】以下本発明の実施の形態について、説明す
る。
る。
【0017】(第1の実施の形態)図1はこの発明の第
1の実施の形態の液晶表示装置の構成を示す断面図であ
る。図1において、101はガラスより構成されるアレ
イ側基板、102はスイッチング素子としての薄膜トラ
ンジスター(TFT)、103はアルミニュウム等の低
抵抗金属からなる配線電極としてのゲート線、104は
配線電極としてのソース線、105は感光性の黒色樹脂
等からなる遮光層、106は酸化インジュウム・錫(I
TO)からなる画素電極、107は窒化シリコンからな
る絶縁膜、108はガラスからなる対向側基板、109
はITOからなる対向電極、110は耐熱性高分子から
なる配向膜、111は液晶、112は偏光板である この実施の形態では、アレイ基板101上に、マトリッ
クス状に配置したTFT素子102、ゲート線103、
ソース線104、画素電極106および絶縁膜107を
形成した後、感光性の黒色樹脂からなる遮光層105
を、絶縁膜107を介してTFT素子102、ゲート線
103、ソース線104上および画素電極106の端部
上に形成している。遮光層105はその側面が画素電極
106に対して斜面状であり、その断面は概ね台形状と
なっている。更に、遮光層105上および画素電極10
6上には配向膜110を形成しており、図2の矢印12
1で示す方向、すなわちソース線長手方向に45°の方
向に一度ラビングしている。更に矢印122で示す方向
に、すなわち135°の角度で2度目のラビングしてい
る。そして、対向基板108には、対向電極109上に
配向膜110を形成し、矢印122とは直交する方向に
ラビングしている。このアレイ基板101と対向基板1
08との間に液晶を挟持し、その両外側に偏光板112
を配置している。
1の実施の形態の液晶表示装置の構成を示す断面図であ
る。図1において、101はガラスより構成されるアレ
イ側基板、102はスイッチング素子としての薄膜トラ
ンジスター(TFT)、103はアルミニュウム等の低
抵抗金属からなる配線電極としてのゲート線、104は
配線電極としてのソース線、105は感光性の黒色樹脂
等からなる遮光層、106は酸化インジュウム・錫(I
TO)からなる画素電極、107は窒化シリコンからな
る絶縁膜、108はガラスからなる対向側基板、109
はITOからなる対向電極、110は耐熱性高分子から
なる配向膜、111は液晶、112は偏光板である この実施の形態では、アレイ基板101上に、マトリッ
クス状に配置したTFT素子102、ゲート線103、
ソース線104、画素電極106および絶縁膜107を
形成した後、感光性の黒色樹脂からなる遮光層105
を、絶縁膜107を介してTFT素子102、ゲート線
103、ソース線104上および画素電極106の端部
上に形成している。遮光層105はその側面が画素電極
106に対して斜面状であり、その断面は概ね台形状と
なっている。更に、遮光層105上および画素電極10
6上には配向膜110を形成しており、図2の矢印12
1で示す方向、すなわちソース線長手方向に45°の方
向に一度ラビングしている。更に矢印122で示す方向
に、すなわち135°の角度で2度目のラビングしてい
る。そして、対向基板108には、対向電極109上に
配向膜110を形成し、矢印122とは直交する方向に
ラビングしている。このアレイ基板101と対向基板1
08との間に液晶を挟持し、その両外側に偏光板112
を配置している。
【0018】本実施の形態によれば、アレイ基板101
上に形成された配向膜110は一度目のラビングにより
ソース線に対して45°の方向にラビングされる。図2
に示す、領域123、124は1度目のラビングでは擦
り下げに相当し、ラビングされない領域であり、領域1
25と126は擦り上げに相当し、十分にラビングされ
る。領域125、126と画素電極主面127は、ラビ
ングされるために1度目のラビング方向に向く。次に2
度目のラビングに対して、領域123と126は擦り上
げに、逆に領域125は擦り下げに相当する。このため
領域123と126は2度目のラビング方向を向く。ま
た画素電極主面127は1度目のラビング効果が打ち消
されて2度目のラビング方向を向く。液晶の配向方向を
↑で表す。↑の方向にプレチルト角が発現していること
を表すものとする。領域125は、画素電極主面とは9
0°異なった方向に配向するので、プレチルト角が全く
逆になる逆チルト領域とはならず、ディスクリネーショ
ンラインを抑制することができる。
上に形成された配向膜110は一度目のラビングにより
ソース線に対して45°の方向にラビングされる。図2
に示す、領域123、124は1度目のラビングでは擦
り下げに相当し、ラビングされない領域であり、領域1
25と126は擦り上げに相当し、十分にラビングされ
る。領域125、126と画素電極主面127は、ラビ
ングされるために1度目のラビング方向に向く。次に2
度目のラビングに対して、領域123と126は擦り上
げに、逆に領域125は擦り下げに相当する。このため
領域123と126は2度目のラビング方向を向く。ま
た画素電極主面127は1度目のラビング効果が打ち消
されて2度目のラビング方向を向く。液晶の配向方向を
↑で表す。↑の方向にプレチルト角が発現していること
を表すものとする。領域125は、画素電極主面とは9
0°異なった方向に配向するので、プレチルト角が全く
逆になる逆チルト領域とはならず、ディスクリネーショ
ンラインを抑制することができる。
【0019】なお本実施の形態では、ラビングの方向を
ソース線に対して45°と135°になる場合について
説明したが、ラビング方向を限定したものではなく、段
差擦り下げ領域と画素主面上での液晶の配向方向が異な
る様にすれば、任意のラビング方向も可能である。
ソース線に対して45°と135°になる場合について
説明したが、ラビング方向を限定したものではなく、段
差擦り下げ領域と画素主面上での液晶の配向方向が異な
る様にすれば、任意のラビング方向も可能である。
【0020】(第2の実施の形態)次に本発明の第2の
実施の形態について、図3を用いて説明する。第2の実
施の形態で第1の実施の形態と異なるのは、耐熱性高分
子からなる配向膜110として基板面に対して液晶を垂
直に配向させる垂直配向膜113を用いる点である。垂
直配向膜113は、ラビングされると液晶を水平配向さ
せるが、ラビングされないと液晶を垂直配向させる。
実施の形態について、図3を用いて説明する。第2の実
施の形態で第1の実施の形態と異なるのは、耐熱性高分
子からなる配向膜110として基板面に対して液晶を垂
直に配向させる垂直配向膜113を用いる点である。垂
直配向膜113は、ラビングされると液晶を水平配向さ
せるが、ラビングされないと液晶を垂直配向させる。
【0021】本実施の形態では、図4の矢印121の方
向に1度目のラビングを行い、矢印122の方向に2度
目のラビングを行う。領域123、125、126、1
27での液晶の配向方向は、実施の形態1と同様である
が、領域124が異なり、垂直配向状態となる。図4で
は垂直配向状態を◎で示す。なぜなら、領域124は絶
えず擦り下げ部分に相当し、ラビングされないためであ
る。このため、領域124はプレチルト角が画素主面上
127と大きく異なり、アレイ基板と対向基板間でハイ
ブリッド配向状態となる。この配向形態により、逆チル
ト領域は発生せず、ディスクリネーションラインの発生
を抑制することができる。
向に1度目のラビングを行い、矢印122の方向に2度
目のラビングを行う。領域123、125、126、1
27での液晶の配向方向は、実施の形態1と同様である
が、領域124が異なり、垂直配向状態となる。図4で
は垂直配向状態を◎で示す。なぜなら、領域124は絶
えず擦り下げ部分に相当し、ラビングされないためであ
る。このため、領域124はプレチルト角が画素主面上
127と大きく異なり、アレイ基板と対向基板間でハイ
ブリッド配向状態となる。この配向形態により、逆チル
ト領域は発生せず、ディスクリネーションラインの発生
を抑制することができる。
【0022】なお、本実施の形態では、アレイ基板に2
度のラビングを施したが、1度のラビングでも同様に逆
チルト領域の発生を防ぐことができる。
度のラビングを施したが、1度のラビングでも同様に逆
チルト領域の発生を防ぐことができる。
【0023】(第3の実施の形態)次に本発明の第3の
実施の形態について、図1を用いて説明する。本実施の
形態では、ソース線104近傍の遮光層105段差部で
は液晶はソース線104の電極長手方向に平行に配向
し、ゲート線103近傍の遮光層105段差部では液晶
がゲート線103の電極長手方向に配向していることが
特徴である。
実施の形態について、図1を用いて説明する。本実施の
形態では、ソース線104近傍の遮光層105段差部で
は液晶はソース線104の電極長手方向に平行に配向
し、ゲート線103近傍の遮光層105段差部では液晶
がゲート線103の電極長手方向に配向していることが
特徴である。
【0024】図5を用いて説明する。図5は本実施の形
態の液晶表示装置の画素の平面図である。アレイ基板1
01上に形成された配向膜110は一度目のラビングに
よりソース線に平行な方向にラビングされる。この場
合、ソース線104と平行な段差部123、125も1
度目のラビング方向131に延伸され、ソース線104
に直交する擦り下げ部124を除く領域がソース線10
4と平行な方向に延伸される。次に、2度目のラビング
は、ゲート線103に平行な方向132にラビングす
る。これにより、領域124はゲート線103方向にラ
ビングされる。更に3度目のラビングをソース線104
に対して45°方向133に行う。領域121、123
と画素電極主面127は、それぞれ3度目のラビングに
より1度目、2度目のラビング効果が打ち消され、全て
3度目のラビング方向に配向する。3度目のラビングに
対して擦り下げに相当する領域125は1度目のラビン
グ方向に、領域124は2度目のラビング方向にそれぞ
れ配向させることができる。
態の液晶表示装置の画素の平面図である。アレイ基板1
01上に形成された配向膜110は一度目のラビングに
よりソース線に平行な方向にラビングされる。この場
合、ソース線104と平行な段差部123、125も1
度目のラビング方向131に延伸され、ソース線104
に直交する擦り下げ部124を除く領域がソース線10
4と平行な方向に延伸される。次に、2度目のラビング
は、ゲート線103に平行な方向132にラビングす
る。これにより、領域124はゲート線103方向にラ
ビングされる。更に3度目のラビングをソース線104
に対して45°方向133に行う。領域121、123
と画素電極主面127は、それぞれ3度目のラビングに
より1度目、2度目のラビング効果が打ち消され、全て
3度目のラビング方向に配向する。3度目のラビングに
対して擦り下げに相当する領域125は1度目のラビン
グ方向に、領域124は2度目のラビング方向にそれぞ
れ配向させることができる。
【0025】この状態により、段差部と画素主面上での
液晶の配向方向を異ならし、逆チルト領域の発生を防ぐ
ことができる。更に段差擦り下げ近傍の液晶は、各配線
電極と平行に配向させることで、配線電極と画素電極間
に発生する横方向電界とのカップリングを防ぐことがで
き、より効果的にディスクリネーションラインの発生を
防ぐことができる。
液晶の配向方向を異ならし、逆チルト領域の発生を防ぐ
ことができる。更に段差擦り下げ近傍の液晶は、各配線
電極と平行に配向させることで、配線電極と画素電極間
に発生する横方向電界とのカップリングを防ぐことがで
き、より効果的にディスクリネーションラインの発生を
防ぐことができる。
【0026】
【実施例】次に本発明の実施例を、図1、図2を参照し
ながら、その構成と製造方法について説明する。 (実施例1)図1に示す様にガラス基板(7059:コ
ーニング社製)上には所定の方法により、アモルファス
シリコンTFT素子102、Al/Taからなるゲート
線103、Ti/Alからなるソース線104、酸化イ
ンジュウム錫(ITO)からなる画素電極106を形成
し、画素電極106以外の領域に窒化シリコンからなる
絶縁膜107を形成してアレイ基板101を作製した。
ながら、その構成と製造方法について説明する。 (実施例1)図1に示す様にガラス基板(7059:コ
ーニング社製)上には所定の方法により、アモルファス
シリコンTFT素子102、Al/Taからなるゲート
線103、Ti/Alからなるソース線104、酸化イ
ンジュウム錫(ITO)からなる画素電極106を形成
し、画素電極106以外の領域に窒化シリコンからなる
絶縁膜107を形成してアレイ基板101を作製した。
【0027】次に、アレイ基板101に感光性の黒色レ
ジスト(例えば、ブラックレジストCK−S092B:
富士ハントテクノロジィー株式会社)をコーターにより
アライメントマカー以外の部分に全面に塗布した。その
後、110℃で20分間プリベークした後、所定のマス
クでアライメントした後、プロキシミティー方式で2μ
mの間隙を設けて160mJのパワーで露光を行い、所
定の条件にて現像を行った。
ジスト(例えば、ブラックレジストCK−S092B:
富士ハントテクノロジィー株式会社)をコーターにより
アライメントマカー以外の部分に全面に塗布した。その
後、110℃で20分間プリベークした後、所定のマス
クでアライメントした後、プロキシミティー方式で2μ
mの間隙を設けて160mJのパワーで露光を行い、所
定の条件にて現像を行った。
【0028】その後、250℃で30分間ホットプレー
ト上でポストベークを行い、遮光層105をTFT素子
102、ゲート線103、ソース線104の全面と画素
電極106の一部に形成した。画素電極106上には画
素電極端部より3μmの領域まで遮光層105を形成し
た。遮光層の膜厚は1.5μmであった。
ト上でポストベークを行い、遮光層105をTFT素子
102、ゲート線103、ソース線104の全面と画素
電極106の一部に形成した。画素電極106上には画
素電極端部より3μmの領域まで遮光層105を形成し
た。遮光層の膜厚は1.5μmであった。
【0029】次に、アレイ基板を酸素プラズマ中に一定
時間暴露して、遮光層の表面改質を行った後、固形分濃
度6%のポリイミドワニス(例えばSE−7210:日
産化学工業株式会社製)をアレイ基板上に印刷法により
塗布し、190℃で30分間ホットプレート上でベーク
して、配向膜110を形成した。垂直配向膜110の膜
厚は約70nmであった。対向基板上には固形分濃度6
%の水平配向用ポリイミドワニス(例えSE−721
0:日産化学工業株式会社製)を印刷法により塗布した
後、190℃で30分間ベークして、水平配向膜111
を形成した。
時間暴露して、遮光層の表面改質を行った後、固形分濃
度6%のポリイミドワニス(例えばSE−7210:日
産化学工業株式会社製)をアレイ基板上に印刷法により
塗布し、190℃で30分間ホットプレート上でベーク
して、配向膜110を形成した。垂直配向膜110の膜
厚は約70nmであった。対向基板上には固形分濃度6
%の水平配向用ポリイミドワニス(例えSE−721
0:日産化学工業株式会社製)を印刷法により塗布した
後、190℃で30分間ベークして、水平配向膜111
を形成した。
【0030】次に、アレイ基板101に配向処理を行っ
た。最初にソース線104に対して45°の方向に1度
目のラビングを行った。次にソース線104に対して1
35°の方向に2度目のラビングを行った。2度目のラ
ビング密度は1度目のラビング密度の2倍の強さにし
た。ラビング布はレーヨン布(YA−18R:吉川化工
製)を用い、ラビング圧は全て0.3mmにした。対向
基板にも同様の配向膜を形成した後、アレイ基板の2度
目のラビング方向に対して直交する方向にラビングを施
した。
た。最初にソース線104に対して45°の方向に1度
目のラビングを行った。次にソース線104に対して1
35°の方向に2度目のラビングを行った。2度目のラ
ビング密度は1度目のラビング密度の2倍の強さにし
た。ラビング布はレーヨン布(YA−18R:吉川化工
製)を用い、ラビング圧は全て0.3mmにした。対向
基板にも同様の配向膜を形成した後、アレイ基板の2度
目のラビング方向に対して直交する方向にラビングを施
した。
【0031】次に、アレイ基板101上にプラスチック
からなる球状のスペーサ(例えばミクロパール:積水フ
ァイン株式会社製)を均一に分散させた。スペーサの球
径は4μmである。対向ガラス基板108の周辺部に熱
硬化型のシール材(例えばストラクトボンド:三井東圧
化学(株)製)を液晶注入口を設けて印刷形成し、アレ
イ基板101と対向基板108を貼り合わせ、所定の温
度でシール材を完全硬化させ、液晶セルを作製した。
からなる球状のスペーサ(例えばミクロパール:積水フ
ァイン株式会社製)を均一に分散させた。スペーサの球
径は4μmである。対向ガラス基板108の周辺部に熱
硬化型のシール材(例えばストラクトボンド:三井東圧
化学(株)製)を液晶注入口を設けて印刷形成し、アレ
イ基板101と対向基板108を貼り合わせ、所定の温
度でシール材を完全硬化させ、液晶セルを作製した。
【0032】次に屈折率異方性が0.097であるネマ
チック液晶(例えばZLI−4792:メルクジャパン
株式会社製)に左捻れのカイラル物質(例えばS−81
1:メルクジャパン株式会社)を添加して、ねじれピッ
チが80μmになるようにに濃度調整した。この様な条
件で作製したカイラルネマチック液晶を真空注入法で液
晶セルに注入し、カイラルネマチック液晶が完全に充填
された後、液晶注入口を封止樹脂により封口して、アレ
イ基板101と対向ガラス基板108の表面に偏光板1
14をその吸収軸がラビング方向に平行になるように貼
り付け、液晶表示装置を作製した。
チック液晶(例えばZLI−4792:メルクジャパン
株式会社製)に左捻れのカイラル物質(例えばS−81
1:メルクジャパン株式会社)を添加して、ねじれピッ
チが80μmになるようにに濃度調整した。この様な条
件で作製したカイラルネマチック液晶を真空注入法で液
晶セルに注入し、カイラルネマチック液晶が完全に充填
された後、液晶注入口を封止樹脂により封口して、アレ
イ基板101と対向ガラス基板108の表面に偏光板1
14をその吸収軸がラビング方向に平行になるように貼
り付け、液晶表示装置を作製した。
【0033】次に、作製した液晶表示装置の配向観察を
行った。液晶表示装置を駆動し、ON/OFF状態での
配向を観察した。図2は本液晶表示装置を上部より観察
した図である。125、124はラビングの擦り下げの
部分であり、逆チルト配向が発生しやすい領域である。
また領域125はソース線104による横電界の影響を
最も受けやすい部分である。
行った。液晶表示装置を駆動し、ON/OFF状態での
配向を観察した。図2は本液晶表示装置を上部より観察
した図である。125、124はラビングの擦り下げの
部分であり、逆チルト配向が発生しやすい領域である。
また領域125はソース線104による横電界の影響を
最も受けやすい部分である。
【0034】本実施例の場合、ディスクリネーションラ
インは全く見られなかった。これは遮光層段差擦り下げ
部で逆チルト配向の発生を防止できたためであると考え
られる。
インは全く見られなかった。これは遮光層段差擦り下げ
部で逆チルト配向の発生を防止できたためであると考え
られる。
【0035】次に作製した液晶表示装置の電気光学特性
の測定を行った。測定は液晶評価装置(LCD−700
0:大塚電子株式会社製)を用い、ON/OFF状態で
のコントラストの測定を行った。本実施例でのコントラ
ストは250程度であり、良好な特性を得ることができ
た。
の測定を行った。測定は液晶評価装置(LCD−700
0:大塚電子株式会社製)を用い、ON/OFF状態で
のコントラストの測定を行った。本実施例でのコントラ
ストは250程度であり、良好な特性を得ることができ
た。
【0036】更に、本実施例の場合、従来の対向電極に
Crからなる遮光層を設けた液晶パネルと比較すると、
開口率は1.4倍、反射率は1/5にすることができ、
性能面での大きな向上が図れた。 (実施例2)実施例1と同じ構成のアレイ基板101上
に、垂直配向膜(例えばSE−7511L:日産化学工
業株式会社)を塗布した。ラビングを行わない場合のプ
レチルト角はほぼ90°である。
Crからなる遮光層を設けた液晶パネルと比較すると、
開口率は1.4倍、反射率は1/5にすることができ、
性能面での大きな向上が図れた。 (実施例2)実施例1と同じ構成のアレイ基板101上
に、垂直配向膜(例えばSE−7511L:日産化学工
業株式会社)を塗布した。ラビングを行わない場合のプ
レチルト角はほぼ90°である。
【0037】上記配向膜を形成したアレイ基板101に
対して、ソース線104に対して1度目のラビングは4
5°の方向に、2度目のラビングは135°の方向に行
い、その後実施例1と同様のやり方で、液晶表示装置を
作製した。
対して、ソース線104に対して1度目のラビングは4
5°の方向に、2度目のラビングは135°の方向に行
い、その後実施例1と同様のやり方で、液晶表示装置を
作製した。
【0038】1度目、2度目のラビングに対してもラビ
ングされない段差擦り下げ領域は、垂直配向状態のまま
であり、明らかに画素電極主面上とはプレチルト角が異
なる配向状態を呈していた。本実施例においても、ディ
スクリネーションラインの発生を抑制することができ
た。 (実施例3)実施例1と全く同様のアレイ基板101
に、同様の感光性の黒色レジストを用いて遮光層を形成
して、配向膜を形成して、液晶表示装置を作製した。た
だしアレイ側配向膜に3回のラビングを行った。ラビン
グ方向はそれぞれ、1度目はソース線104に対して平
行方向、2度目はゲート線103に平行な方向、3度目
はソース線104に対して135°の方向にそれぞれラ
ビングした。
ングされない段差擦り下げ領域は、垂直配向状態のまま
であり、明らかに画素電極主面上とはプレチルト角が異
なる配向状態を呈していた。本実施例においても、ディ
スクリネーションラインの発生を抑制することができ
た。 (実施例3)実施例1と全く同様のアレイ基板101
に、同様の感光性の黒色レジストを用いて遮光層を形成
して、配向膜を形成して、液晶表示装置を作製した。た
だしアレイ側配向膜に3回のラビングを行った。ラビン
グ方向はそれぞれ、1度目はソース線104に対して平
行方向、2度目はゲート線103に平行な方向、3度目
はソース線104に対して135°の方向にそれぞれラ
ビングした。
【0039】本実施例では、段差擦り下げ部分での液晶
の配向方向を各配線電極と平行にすることいより、ディ
スクリネーションの発生を抑制することができた。
の配向方向を各配線電極と平行にすることいより、ディ
スクリネーションの発生を抑制することができた。
【0040】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明の液晶表示装置は、アレイ基板上のスイッチング
素子、配線電極と画素電極の一部に形成した遮光層の側
面での液晶配向方向を画素主面上での液晶配向方向と異
ならせることにより、逆チルト領域の発生を防ぎ、ディ
スクリネーションラインの発生を抑制することができ、
コントラストの向上、表示品位の向上に大きな効果があ
る。
本発明の液晶表示装置は、アレイ基板上のスイッチング
素子、配線電極と画素電極の一部に形成した遮光層の側
面での液晶配向方向を画素主面上での液晶配向方向と異
ならせることにより、逆チルト領域の発生を防ぎ、ディ
スクリネーションラインの発生を抑制することができ、
コントラストの向上、表示品位の向上に大きな効果があ
る。
【図1】本発明の実施例1の液晶表示装置の断面図であ
る。
る。
【図2】本発明の実施例1の液晶表示装置の画素の平面
図である。
図である。
【図3】本発明の実施例2の液晶表示装置の断面図であ
る。
る。
【図4】本発明の実施例2の液晶表示装置の断面図であ
る。
る。
【図5】本発明の実施例3の液晶表示装置の断面図であ
る。
る。
【図6】段差前後での液晶配向の状態を表した模式図で
ある。
ある。
101 アレイ基板 102 TFT素子 103 ゲート線 104 ソース線 105 遮光層 106 画素電極 107 絶縁膜 108 対向ガラス基板 109 対向電極 110 配向膜 111 液晶分子 112 偏光板 113 垂直配向膜 121 1度目のラビング方向 122 2度目のラビング方向 123 遮光層段差部 124 遮光層段差部 125 遮光層段差部 126 遮光層段差部 127 画素電極主面 131 1度目のラビング方向 132 2度目のラビング方向 133 3度目のラビング方向 601 段差 602 ラビング方向 603 配向膜 604 段差擦り上げ部 605 液晶 606 基板 607 段差擦り下げ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G09F 9/00 338 G09F 9/00 338Z
Claims (7)
- 【請求項1】 画素電極、ソース線とゲート線からなる
配線電極、およびスイッチング素子がマトリックス状に
配置されたアレイ基板と、対向電極を有する対向基板と
の間に液晶を挟持してなる液晶表示装置であって、少な
くとも前記スイッチング素子上と前記配線電極上と前記
画素電極上の一部に遮光層が形成され、前記画素電極主
面上と前記対向電極主面上間では液晶がツイステッドネ
マティック配向し、前記画素電極と前記遮光層の段差部
には、前記画素電極主面上とは異なる液晶配向領域が設
けられていることを特徴とする液晶表示装置。 - 【請求項2】 前記アレイ基板上での前記画素電極主面
上と前記段差近傍部では液晶の配向方向が異なることを
特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。 - 【請求項3】 前記アレイ基板上での前記画素電極主面
上と前記段差近傍部では液晶のプレチルト角が異なるこ
とを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。 - 【請求項4】 画素電極、ソース線とゲート線からなる
配線電極、およびスイッチング素子がマトリックス状に
配置されたアレイ基板と、対向電極を有する対向基板と
の間に液晶を挟持してなる液晶表示装置であって、少な
くともスイッチング素子上と配線電極上と画素電極上の
一部に遮光層が形成され、前記画素電極主面上と前記対
向電極主面上間では液晶がツイステッドネマティック配
向し、少なくとも前記画素電極主面上での前記遮光層と
前記画素電極との段差近傍部では、液晶は配線電極長手
方向に実質上平行に配向していることを特徴とする液晶
表示装置。 - 【請求項5】 前記画素電極主面上での遮光層と画素電
極との段差近傍部では、液晶は少なくともソース線また
はゲート線どちらか一方に沿って配向し、前記段差近傍
部以外の画素電極主面上では、液晶はソース線に対して
所定の視角方向に配向していることを特徴とする請求項
4記載の液晶表示装置。 - 【請求項6】 画素電極とソース線、ゲート線からなる
配線電極、およびスイッチング素子を有するアレイ基板
と、対向電極を有する対向基板との間に、液晶を挟持し
てなる液晶表示装置の製造方法であって、前記アレイ基
板の前記画素電極の端部、前記配線電極および前記スイ
ッチング素子上に遮光層を形成する工程と、その後、前
記画素電極および前記遮光層上に配向膜を形成する工程
と、その後前記配向膜をソース線長手方向に対して第1
の角度でラビングする工程と、その後前記配向膜を前記
ソース線長手方向に対して第2の角度でラビングする工
程とを備えたことを特徴とする液晶表示装置の製造方
法。 - 【請求項7】 画素電極とソース線、ゲート線からなる
配線電極、およびスイッチング素子を有するアレイ基板
と、対向電極を有する対向基板との間に、液晶を挟持し
てなる液晶表示装置の製造方法であって、前記アレイ基
板の前記画素電極の端部、前記配線電極および前記スイ
ッチング素子上に遮光層を形成する工程と、その後、前
記画素電極および前記遮光層上に配向膜を形成する工程
と、その後前記配向膜を配線電極長手方向にラビングす
る工程と、その後前記配向膜を前記ソース線に対して所
定の視角方向にラビングする工程とを備えたことを特徴
とする液晶表示装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1770396A JPH09211461A (ja) | 1996-02-02 | 1996-02-02 | 液晶表示装置とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1770396A JPH09211461A (ja) | 1996-02-02 | 1996-02-02 | 液晶表示装置とその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09211461A true JPH09211461A (ja) | 1997-08-15 |
Family
ID=11951151
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1770396A Pending JPH09211461A (ja) | 1996-02-02 | 1996-02-02 | 液晶表示装置とその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09211461A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7064735B2 (en) | 1999-08-20 | 2006-06-20 | Seiko Epson Corporation | Electro-optical device |
US8355101B2 (en) | 2007-02-22 | 2013-01-15 | Sony Corporation | Liquid crystal device and electronic apparatus |
-
1996
- 1996-02-02 JP JP1770396A patent/JPH09211461A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7064735B2 (en) | 1999-08-20 | 2006-06-20 | Seiko Epson Corporation | Electro-optical device |
US8355101B2 (en) | 2007-02-22 | 2013-01-15 | Sony Corporation | Liquid crystal device and electronic apparatus |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10613390B2 (en) | Liquid crystal display device and manufacturing method thereof | |
JP3750055B2 (ja) | 液晶表示装置 | |
JP3339456B2 (ja) | 液晶表示装置 | |
JPH08171086A (ja) | 液晶表示素子およびその製造方法 | |
JP2000305089A (ja) | 液晶表示装置 | |
JP3824275B2 (ja) | 液晶表示装置 | |
US20090153786A1 (en) | Multi-domain liquid crystal display device and method for fabricating the same | |
JPH07225389A (ja) | 液晶表示素子とその製造方法 | |
JP2002214613A (ja) | 液晶表示装置 | |
JP3175972B2 (ja) | 液晶表示装置 | |
JP3031812B2 (ja) | 液晶表示装置 | |
US20040105066A1 (en) | Liquid crystal display panel and method of manufacturing the same | |
JPH09211461A (ja) | 液晶表示装置とその製造方法 | |
JP3207374B2 (ja) | 液晶表示素子 | |
JP3026901B2 (ja) | 液晶表示パネル | |
JP3210652B2 (ja) | 液晶表示パネルの製造方法 | |
JPH07120764A (ja) | 液晶表示パネル及びその製造方法 | |
JPH09222604A (ja) | 液晶表示パネル | |
JPH0996816A (ja) | 液晶表示パネルおよびその製造方法 | |
JP2809980B2 (ja) | 液晶表示素子とその製造方法 | |
JP3183652B2 (ja) | 液晶表示素子 | |
JP3989575B2 (ja) | 液晶表示パネル | |
JPH1010538A (ja) | 液晶表示素子およびその製造方法 | |
JPH0996806A (ja) | 液晶表示パネルおよびその製造方法 | |
JPH08136929A (ja) | 液晶表示パネル |