JPH08136929A - 液晶表示パネル - Google Patents
液晶表示パネルInfo
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- JPH08136929A JPH08136929A JP27267794A JP27267794A JPH08136929A JP H08136929 A JPH08136929 A JP H08136929A JP 27267794 A JP27267794 A JP 27267794A JP 27267794 A JP27267794 A JP 27267794A JP H08136929 A JPH08136929 A JP H08136929A
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- JP
- Japan
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- liquid crystal
- display panel
- crystal display
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-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F1/00—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
- G02F1/01—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour
- G02F1/13—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
- G02F1/133—Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
- G02F1/1333—Constructional arrangements; Manufacturing methods
- G02F1/1337—Surface-induced orientation of the liquid crystal molecules, e.g. by alignment layers
- G02F1/133753—Surface-induced orientation of the liquid crystal molecules, e.g. by alignment layers with different alignment orientations or pretilt angles on a same surface, e.g. for grey scale or improved viewing angle
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 配向膜の特性を劣化させることなく、またコ
ストアップを抑えて、視野角の拡大を図るとともに、表
示上のざらつき感を低減できる液晶表示パネルを提供す
る。 【構成】 ガラス基板101,105の内側に未ラビン
グ状態のポリイミド配向膜104を有し、この未ラビン
グ状態のポリイミド配向膜104間にカイラルネマチッ
ク液晶107を挟持したことにより、画素内に液晶のダ
イレクター方向の異なるドメインが複数発生し、1画素
が視野角方向の異なる複数のドメインに分割されること
になり、1画素の視野角が拡大する。ガラス基板101
の内側に画素を仕切る格子状のポリマーからなる壁10
3を設けたことにより、液晶配向の連続性が分断され、
ドメインの大きさを規定することができるので、画素間
での輝度の不均一性を防止し、表示上のざらつき感を低
減できる。
ストアップを抑えて、視野角の拡大を図るとともに、表
示上のざらつき感を低減できる液晶表示パネルを提供す
る。 【構成】 ガラス基板101,105の内側に未ラビン
グ状態のポリイミド配向膜104を有し、この未ラビン
グ状態のポリイミド配向膜104間にカイラルネマチッ
ク液晶107を挟持したことにより、画素内に液晶のダ
イレクター方向の異なるドメインが複数発生し、1画素
が視野角方向の異なる複数のドメインに分割されること
になり、1画素の視野角が拡大する。ガラス基板101
の内側に画素を仕切る格子状のポリマーからなる壁10
3を設けたことにより、液晶配向の連続性が分断され、
ドメインの大きさを規定することができるので、画素間
での輝度の不均一性を防止し、表示上のざらつき感を低
減できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は液晶の電気光学特性を
利用した液晶表示パネルに関する。
利用した液晶表示パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶の電気光学特性を利用した液
晶表示パネルは、大画面化、大容量化によりOA機器へ
の応用が盛んに進められている。現在一般に実用化され
ている液晶表示パネルの動作モードとして、2枚のガラ
ス基板間で液晶分子が90゜ねじれた配向状態を呈する
ツイステッドネマティック(TN)型、180゜〜27
0゜の捻れた配向状態を呈するスーパーツイステッドネ
マティック(STN)型がある。TN型は主としてアク
ティブマトリックス型液晶表示パネルに、STN型は単
純マトリックス型液晶表示パネルに用いられている。
晶表示パネルは、大画面化、大容量化によりOA機器へ
の応用が盛んに進められている。現在一般に実用化され
ている液晶表示パネルの動作モードとして、2枚のガラ
ス基板間で液晶分子が90゜ねじれた配向状態を呈する
ツイステッドネマティック(TN)型、180゜〜27
0゜の捻れた配向状態を呈するスーパーツイステッドネ
マティック(STN)型がある。TN型は主としてアク
ティブマトリックス型液晶表示パネルに、STN型は単
純マトリックス型液晶表示パネルに用いられている。
【0003】アクティブマトリックス型液晶表示パネル
あるいは小型サイズの液晶表示パネルに用いられるTN
型の場合、ガラス基板界面において液晶分子はガラス基
板に対してあるプレチルト角をもって一方向にかつ均一
に配向し、上下のガラス基板間で90゜捻れた状態を呈
している。90゜捻れ配向状態は、一般にガラス基板上
に形成されたポリイミド薄膜からなる配向膜をレーヨン
布等を用いて1方向にラビング処理し、上下基板間でそ
の方向が直交するよう配置することにより得られる。
あるいは小型サイズの液晶表示パネルに用いられるTN
型の場合、ガラス基板界面において液晶分子はガラス基
板に対してあるプレチルト角をもって一方向にかつ均一
に配向し、上下のガラス基板間で90゜捻れた状態を呈
している。90゜捻れ配向状態は、一般にガラス基板上
に形成されたポリイミド薄膜からなる配向膜をレーヨン
布等を用いて1方向にラビング処理し、上下基板間でそ
の方向が直交するよう配置することにより得られる。
【0004】図5に従来例としてTN型の液晶表示パネ
ルを示す。この図5に示すTN型液晶表示パネルに電圧
を印加すると、90゜捻れていた液晶分子が、閾値電圧
以上で応答し始め、捻れ配向状態が解けてスプレイ配向
状態になり、液晶分子は分子長軸がガラス基板平面に対
して立ち上がった状態になる。いま基板法線(Z軸)に
対してθ傾斜した位置で方位角φを変化させながら液晶
分子を観察した場合、液晶分子の分子長軸の向きは方位
角方向では一様でない。このため方位角方向により液晶
分子の見かけの屈折率異方性(Δn)が変化することに
なり、液晶層の厚み(d)との積である複屈折量(Δn
d)が変化する。したがって上下ガラス基板外面に吸収
軸がラビング方向に直交するように偏光板を配置し、−
Z軸方向から光を入射した場合、方位角方向の変化に伴
い光の透過強度が異なり、視野角の非対称性が発生す
る。この視野角の非対称性は中間調表示の場合特に問題
になり、視角方向によりコントラスト比が極端に低下し
たり、あるいは表示画像が反転する等の表示品位の低下
を招く。
ルを示す。この図5に示すTN型液晶表示パネルに電圧
を印加すると、90゜捻れていた液晶分子が、閾値電圧
以上で応答し始め、捻れ配向状態が解けてスプレイ配向
状態になり、液晶分子は分子長軸がガラス基板平面に対
して立ち上がった状態になる。いま基板法線(Z軸)に
対してθ傾斜した位置で方位角φを変化させながら液晶
分子を観察した場合、液晶分子の分子長軸の向きは方位
角方向では一様でない。このため方位角方向により液晶
分子の見かけの屈折率異方性(Δn)が変化することに
なり、液晶層の厚み(d)との積である複屈折量(Δn
d)が変化する。したがって上下ガラス基板外面に吸収
軸がラビング方向に直交するように偏光板を配置し、−
Z軸方向から光を入射した場合、方位角方向の変化に伴
い光の透過強度が異なり、視野角の非対称性が発生す
る。この視野角の非対称性は中間調表示の場合特に問題
になり、視角方向によりコントラスト比が極端に低下し
たり、あるいは表示画像が反転する等の表示品位の低下
を招く。
【0005】このためTN型液晶表示パネルでは、近年
視野角の拡大を図る取り組みが盛んに行われている。一
例としてTN型液晶表示パネルの画素を2つの配向状態
の異なる領域に分割して視野角のTN拡大を図る方式
(例えばケー・タカトリ,ケー・スミヨシ,ワイ・ヒラ
イ,エス・カネコ:ジャパン ディスプレイ '92,
591頁,1992年;K.Takatori,K.Sumiyoshi,Y.Hir
ai,S.Kaneko:JAPAN DISPLAY '92,PP.591,(1992) )が提
案されている。また、より工程を簡素化して、視野角を
拡大するアモルファス配向TN方式(ワイ・トコ,ティ
ー・スギヤマ,ケー・カトー,ワイ・イイムラ,エス・
コバヤシ:エスアイディー 93 ダイジェスト,62
2頁,1993年;Y.Toko,T.Sugiyama,K.Katoh,Y.Iimu
ra,S.Kobayashi:SID 93 DIGEST,PP.622,(1993))が提案
されている。この方式はラビング処理を施さずに液晶分
子をランダムに配向させることで配向状態の異なる領域
を多数形成し、これにより視野角の拡大を図るものであ
る。
視野角の拡大を図る取り組みが盛んに行われている。一
例としてTN型液晶表示パネルの画素を2つの配向状態
の異なる領域に分割して視野角のTN拡大を図る方式
(例えばケー・タカトリ,ケー・スミヨシ,ワイ・ヒラ
イ,エス・カネコ:ジャパン ディスプレイ '92,
591頁,1992年;K.Takatori,K.Sumiyoshi,Y.Hir
ai,S.Kaneko:JAPAN DISPLAY '92,PP.591,(1992) )が提
案されている。また、より工程を簡素化して、視野角を
拡大するアモルファス配向TN方式(ワイ・トコ,ティ
ー・スギヤマ,ケー・カトー,ワイ・イイムラ,エス・
コバヤシ:エスアイディー 93 ダイジェスト,62
2頁,1993年;Y.Toko,T.Sugiyama,K.Katoh,Y.Iimu
ra,S.Kobayashi:SID 93 DIGEST,PP.622,(1993))が提案
されている。この方式はラビング処理を施さずに液晶分
子をランダムに配向させることで配向状態の異なる領域
を多数形成し、これにより視野角の拡大を図るものであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の1画素の配向領域を2分割する方式では、画素内で
液晶分子の配向方向を異ならせるために、事前に配向膜
にラビング処理を施した後に、フォトレジストの露光,
エッチングにより配向膜上にマスク領域を作製し、再度
逆方向にラビングした後、フォトレジストを剥離する工
程が必要になる。この場合、配向膜にフォトレジストの
塗布,現像,エッチング等の処理を施す過程で、イオン
性不純物の吸着などが発生し、配向膜の電気特性を大き
く劣化させることになる。また工程増による大幅なコス
トアップを招くと言う課題がある。
来の1画素の配向領域を2分割する方式では、画素内で
液晶分子の配向方向を異ならせるために、事前に配向膜
にラビング処理を施した後に、フォトレジストの露光,
エッチングにより配向膜上にマスク領域を作製し、再度
逆方向にラビングした後、フォトレジストを剥離する工
程が必要になる。この場合、配向膜にフォトレジストの
塗布,現像,エッチング等の処理を施す過程で、イオン
性不純物の吸着などが発生し、配向膜の電気特性を大き
く劣化させることになる。また工程増による大幅なコス
トアップを招くと言う課題がある。
【0007】一方、アモルファス配向TN方式では、液
晶分子は基板界面からの配向規制力を受けないために任
意な方向に連続的に配向する。このため、画素間で液晶
分子の配向方向が異なったり、或は1画素以上に連続的
に配向する領域が出現し、画素間での視野角方向とその
サイズの不規則性により、電圧印加時の表示画面にざら
つき感が発生するという課題がある。
晶分子は基板界面からの配向規制力を受けないために任
意な方向に連続的に配向する。このため、画素間で液晶
分子の配向方向が異なったり、或は1画素以上に連続的
に配向する領域が出現し、画素間での視野角方向とその
サイズの不規則性により、電圧印加時の表示画面にざら
つき感が発生するという課題がある。
【0008】この発明は上記課題を解決し、配向膜の特
性を劣化させることなく、またコストアップを抑えて、
視野角の拡大を図るとともに、表示上のざらつき感を低
減できる液晶表示パネルを提供することを目的とする。
性を劣化させることなく、またコストアップを抑えて、
視野角の拡大を図るとともに、表示上のざらつき感を低
減できる液晶表示パネルを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の液晶表示
パネルは、対向配置した一対の基板間に液晶を挟持した
液晶表示パネルであって、一対の基板は内側に未ラビン
グ状態の配向膜を有し、液晶は未ラビング状態の配向膜
と接してツイスト配向した正の誘電異方性を有するカイ
ラルネマチック液晶からなり、一対の基板のうち少なく
とも一方の基板の内側に画素を仕切るポリマーからなる
壁を設けたことを特徴とする。
パネルは、対向配置した一対の基板間に液晶を挟持した
液晶表示パネルであって、一対の基板は内側に未ラビン
グ状態の配向膜を有し、液晶は未ラビング状態の配向膜
と接してツイスト配向した正の誘電異方性を有するカイ
ラルネマチック液晶からなり、一対の基板のうち少なく
とも一方の基板の内側に画素を仕切るポリマーからなる
壁を設けたことを特徴とする。
【0010】請求項2記載の液晶表示パネルは、請求項
1記載の液晶表示パネルにおいて、壁を、基板上に格子
状,ハニカム状またはストライプ状に形成したことを特
徴とする。請求項3記載の液晶表示パネルは、請求項1
または2記載の液晶表示パネルにおいて、壁の高さを、
2μm以上としたことを特徴とする。
1記載の液晶表示パネルにおいて、壁を、基板上に格子
状,ハニカム状またはストライプ状に形成したことを特
徴とする。請求項3記載の液晶表示パネルは、請求項1
または2記載の液晶表示パネルにおいて、壁の高さを、
2μm以上としたことを特徴とする。
【0011】請求項4記載の液晶表示パネルは、請求項
1,2または3記載の液晶表示パネルにおいて、壁の幅
Wを、5μm≦W≦30μmの範囲としたことを特徴と
する。請求項5記載の液晶表示パネルは、画素電極,ア
クティブ素子,ソース線およびゲート線を設けた第1の
基板と、この第1の基板と液晶を挟んで対向配置した第
2の基板とを備えた液晶表示パネルであって、第1およ
び第2の基板は内側に未ラビング状態の配向膜を有し、
液晶は未ラビング状態の配向膜と接してツイスト配向し
た正の誘電異方性を有するカイラルネマチック液晶から
なり、第1の基板のアクティブ素子,ソース線およびゲ
ート線上にポリマーからなる遮光層を設けたことを特徴
とする。
1,2または3記載の液晶表示パネルにおいて、壁の幅
Wを、5μm≦W≦30μmの範囲としたことを特徴と
する。請求項5記載の液晶表示パネルは、画素電極,ア
クティブ素子,ソース線およびゲート線を設けた第1の
基板と、この第1の基板と液晶を挟んで対向配置した第
2の基板とを備えた液晶表示パネルであって、第1およ
び第2の基板は内側に未ラビング状態の配向膜を有し、
液晶は未ラビング状態の配向膜と接してツイスト配向し
た正の誘電異方性を有するカイラルネマチック液晶から
なり、第1の基板のアクティブ素子,ソース線およびゲ
ート線上にポリマーからなる遮光層を設けたことを特徴
とする。
【0012】請求項6記載の液晶表示パネルは、請求項
5記載の液晶表示パネルにおいて、遮光層の膜厚を、2
μm以上としたことを特徴とする。請求項7記載の液晶
表示パネルは、請求項5または6記載の液晶表示パネル
において、遮光層の幅Wを、5μm≦W≦30μmの範
囲としたことを特徴とする。
5記載の液晶表示パネルにおいて、遮光層の膜厚を、2
μm以上としたことを特徴とする。請求項7記載の液晶
表示パネルは、請求項5または6記載の液晶表示パネル
において、遮光層の幅Wを、5μm≦W≦30μmの範
囲としたことを特徴とする。
【0013】請求項8記載の液晶表示パネルは、請求項
5,6または7記載の液晶表示パネルにおいて、遮光層
が、フォトポリマーからなることを特徴とする。請求項
9記載の液晶表示パネルは、請求項1,2,3,4,
5,6,7または8記載の液晶表示パネルにおいて、液
晶は、基板間でほぼ90度ツイスト配向していることを
特徴とする。
5,6または7記載の液晶表示パネルにおいて、遮光層
が、フォトポリマーからなることを特徴とする。請求項
9記載の液晶表示パネルは、請求項1,2,3,4,
5,6,7または8記載の液晶表示パネルにおいて、液
晶は、基板間でほぼ90度ツイスト配向していることを
特徴とする。
【0014】
【作用】請求項1記載の構成によれば、液晶は正の誘電
異方性を有するカイラルネマチック液晶であり、未ラビ
ング状態の配向膜上では、液晶はツイスト配向し、液晶
の配列方向の異なる領域(以下「ドメイン」と呼ぶ)が
複数発生するが、基板上に形成された壁により液晶の配
向の連続性は分断され、ドメインが壁を乗り越えて成長
することはないので、視野角の拡大を図るとともに表示
上のざらつき感を低減させることができる。何故なら、
ざらつき感というのは、表示画面上での輝度の連続した
濃淡領域が、眼の解像力により認識できるサイズである
ために発生する現象であり、各々の濃淡領域サイズを眼
の解像度以下に細分化することでざらつき感を低減する
ことができる。すなわち、1画素内に液晶の配列方向の
異なるツイスト配向領域を複数存在させることにより、
画素内での配向を分割し、視野角を拡大することが可能
になり、更に画素の周囲に高さd、幅Wの壁を設けるこ
とにより、液晶配向の連続性を分断し、ざらつき感を低
減することが可能になる。
異方性を有するカイラルネマチック液晶であり、未ラビ
ング状態の配向膜上では、液晶はツイスト配向し、液晶
の配列方向の異なる領域(以下「ドメイン」と呼ぶ)が
複数発生するが、基板上に形成された壁により液晶の配
向の連続性は分断され、ドメインが壁を乗り越えて成長
することはないので、視野角の拡大を図るとともに表示
上のざらつき感を低減させることができる。何故なら、
ざらつき感というのは、表示画面上での輝度の連続した
濃淡領域が、眼の解像力により認識できるサイズである
ために発生する現象であり、各々の濃淡領域サイズを眼
の解像度以下に細分化することでざらつき感を低減する
ことができる。すなわち、1画素内に液晶の配列方向の
異なるツイスト配向領域を複数存在させることにより、
画素内での配向を分割し、視野角を拡大することが可能
になり、更に画素の周囲に高さd、幅Wの壁を設けるこ
とにより、液晶配向の連続性を分断し、ざらつき感を低
減することが可能になる。
【0015】また、請求項2記載の構成、すなわち基板
上に形成された壁の形状を、格子状,ハニカム状または
ストライプ状にすれば、隣接する画素間での液晶配向の
連続性を完全に分断することが可能になり、より効果的
にざらつき感を低減させることができる。また、請求項
3,4記載の構成、すなわち基板上に形成された壁の高
さを2μm以上とし、壁の幅Wを、5μm≦W≦30μ
mの範囲とすることは、液晶配向の連続性を効果的に分
断し、より効果的にざらつき感を低減するうえで好まし
い。
上に形成された壁の形状を、格子状,ハニカム状または
ストライプ状にすれば、隣接する画素間での液晶配向の
連続性を完全に分断することが可能になり、より効果的
にざらつき感を低減させることができる。また、請求項
3,4記載の構成、すなわち基板上に形成された壁の高
さを2μm以上とし、壁の幅Wを、5μm≦W≦30μ
mの範囲とすることは、液晶配向の連続性を効果的に分
断し、より効果的にざらつき感を低減するうえで好まし
い。
【0016】請求項5記載の構成によれば、アクティブ
素子とソース線とゲート線上に遮光層が形成されてお
り、遮光層に囲まれた画素電極部には、未ラビング状態
の配向膜が形成されている。液晶はカイラルネマチック
液晶であり、未ラビング状態の配向膜と接してツイスト
配向し、上記と同様に画素電極部には複数のドメインが
発生するが、液晶配向の連続性は遮光層により分断され
るので、ドメインが隣接する画素電極部に広がることは
なく、視野角の拡大とざらつき感の低減を図ることがで
きる。すなわち、画素内の配向を複数分割することによ
り視野角を拡大し、周囲の遮光層の壁でドメインの大き
さを規定することによりざらつき感の低減を図ることが
可能になる。
素子とソース線とゲート線上に遮光層が形成されてお
り、遮光層に囲まれた画素電極部には、未ラビング状態
の配向膜が形成されている。液晶はカイラルネマチック
液晶であり、未ラビング状態の配向膜と接してツイスト
配向し、上記と同様に画素電極部には複数のドメインが
発生するが、液晶配向の連続性は遮光層により分断され
るので、ドメインが隣接する画素電極部に広がることは
なく、視野角の拡大とざらつき感の低減を図ることがで
きる。すなわち、画素内の配向を複数分割することによ
り視野角を拡大し、周囲の遮光層の壁でドメインの大き
さを規定することによりざらつき感の低減を図ることが
可能になる。
【0017】また、請求項6,7記載の構成、すなわち
遮光層の膜厚を2μm以上とし、遮光層の幅Wを5μm
≦W≦30μmの範囲とすることにより、より効果的に
液晶配向の連続性を分断することが可能になる。また、
請求項8記載の構成、すなわち遮光層がフォトポリマー
からなることにより、より合理的にかつ容易に遮光層を
形成することが可能になり、また液晶表示パネルの特性
を向上させることが可能になる。
遮光層の膜厚を2μm以上とし、遮光層の幅Wを5μm
≦W≦30μmの範囲とすることにより、より効果的に
液晶配向の連続性を分断することが可能になる。また、
請求項8記載の構成、すなわち遮光層がフォトポリマー
からなることにより、より合理的にかつ容易に遮光層を
形成することが可能になり、また液晶表示パネルの特性
を向上させることが可能になる。
【0018】また、請求項9記載の構成、すなわち基板
間でのツイスト角を約90度とすることにより、良好な
表示特性を得ることができる。
間でのツイスト角を約90度とすることにより、良好な
表示特性を得ることができる。
【0019】
〔第1の実施例〕図1はこの発明の第1の実施例の液晶
表示パネルの構成断面図である。図1において、10
1,105はガラス基板、102,106は透明電極、
103は格子状に形成した感光性ポリイミドからなる
壁、104は未ラビング状態のポリイミド配向膜、10
7は正の誘電異方性を有するカイラルネマチック液晶で
ある。
表示パネルの構成断面図である。図1において、10
1,105はガラス基板、102,106は透明電極、
103は格子状に形成した感光性ポリイミドからなる
壁、104は未ラビング状態のポリイミド配向膜、10
7は正の誘電異方性を有するカイラルネマチック液晶で
ある。
【0020】この実施例の液晶表示パネルは、透明電極
102を有するガラス基板101上に感光性ポリイミド
前駆体溶液(例えばフォトニース:東レ株式会社)を塗
布した後、フォトマスクにより所定のパターンに露光,
エッチング,焼成を行い、格子状にポリイミドからなる
壁103を形成した。壁103の高さは約3μmであ
り、幅Wは約20μmであった。格子の形状は縦横60
μmピッチの正方形である。次に固形分濃度6%のポリ
イミドワニス(例えばSE−715:日産化学工業株式
会社製)を印刷形成し、70℃で10分間仮硬化させた
後、220℃で1時間本硬化焼成することによりポリイ
ミド配向膜104を形成した。膜厚はおよそ800Å程
度であった。
102を有するガラス基板101上に感光性ポリイミド
前駆体溶液(例えばフォトニース:東レ株式会社)を塗
布した後、フォトマスクにより所定のパターンに露光,
エッチング,焼成を行い、格子状にポリイミドからなる
壁103を形成した。壁103の高さは約3μmであ
り、幅Wは約20μmであった。格子の形状は縦横60
μmピッチの正方形である。次に固形分濃度6%のポリ
イミドワニス(例えばSE−715:日産化学工業株式
会社製)を印刷形成し、70℃で10分間仮硬化させた
後、220℃で1時間本硬化焼成することによりポリイ
ミド配向膜104を形成した。膜厚はおよそ800Å程
度であった。
【0021】対向するガラス基板105上には透明電極
106が形成されており、その上に上記と同様の方法で
ポリイミド配向膜104を全面に形成した。ガラス基板
101,105上のそれぞれのポリイミド配向膜104
には、ラビング処理を施さなかった。次にガラス基板1
05のポリイミド配向膜104上にプラスチックからな
る球状のスペーサ(例えばミクロパール:積水ファイン
株式会社製)を均一に分散させた。スペーサの球径は5
μmである。ガラス基板101の周辺部に熱硬化型のシ
ール材(例えばストラクトボンド:三井東圧化学株式会
社製)を液晶注入口を設けて印刷形成し、ガラス基板1
01,105を張り合わし、所定の温度でシール材を完
全硬化させ、液晶セルを作製した。
106が形成されており、その上に上記と同様の方法で
ポリイミド配向膜104を全面に形成した。ガラス基板
101,105上のそれぞれのポリイミド配向膜104
には、ラビング処理を施さなかった。次にガラス基板1
05のポリイミド配向膜104上にプラスチックからな
る球状のスペーサ(例えばミクロパール:積水ファイン
株式会社製)を均一に分散させた。スペーサの球径は5
μmである。ガラス基板101の周辺部に熱硬化型のシ
ール材(例えばストラクトボンド:三井東圧化学株式会
社製)を液晶注入口を設けて印刷形成し、ガラス基板1
01,105を張り合わし、所定の温度でシール材を完
全硬化させ、液晶セルを作製した。
【0022】次に屈折率異方性が0.094であるネマ
チック液晶(例えばLIXON 5013:チッソ石油
化学株式会社)に右捻れのカイラル物質(例えばR−1
011:メルクジャパン株式会社)を添加し、セルギャ
ップdと自発捻れピッチpの関係がd/p=0.25、
すなわちガラス基板101,105間でおよそ90゜捻
れるように濃度調整した。この様な条件で作製したカイ
ラルネマチック液晶107を等方相状態に加温した状態
で液晶セルに注入し、カイラルネマチック液晶107が
完全に充填された後、液晶セルを徐冷して、液晶注入口
を封止樹脂により封口して、液晶表示パネルを作製し
た。
チック液晶(例えばLIXON 5013:チッソ石油
化学株式会社)に右捻れのカイラル物質(例えばR−1
011:メルクジャパン株式会社)を添加し、セルギャ
ップdと自発捻れピッチpの関係がd/p=0.25、
すなわちガラス基板101,105間でおよそ90゜捻
れるように濃度調整した。この様な条件で作製したカイ
ラルネマチック液晶107を等方相状態に加温した状態
で液晶セルに注入し、カイラルネマチック液晶107が
完全に充填された後、液晶セルを徐冷して、液晶注入口
を封止樹脂により封口して、液晶表示パネルを作製し
た。
【0023】さて上記液晶表示パネルのガラス基板10
1,105の外側表面に偏光板をその偏光軸が互いに直
交するように張り付け、ガラス基板105より光を入射
し、ガラス基板101側より観察した。図2は画素領域
での液晶の配向状態を表したものである。カイラルネマ
チック液晶107はポリイミド配向膜104と接してツ
イスト配向するが、配向膜が未ラビング状態であるの
で、配向膜と液晶の界面付近では配向規制力に方向性が
なく、液晶はその自由エネルギーが極小になるようにツ
イスト配向し、界面付近での液晶のダイレクター方向
(分子長軸方向)124はランダムに任意方向をとる。
このため画素内に複数の配向欠陥121が発生し、液晶
分子の配向方位の異なる領域が複数存在していることが
確認できた。
1,105の外側表面に偏光板をその偏光軸が互いに直
交するように張り付け、ガラス基板105より光を入射
し、ガラス基板101側より観察した。図2は画素領域
での液晶の配向状態を表したものである。カイラルネマ
チック液晶107はポリイミド配向膜104と接してツ
イスト配向するが、配向膜が未ラビング状態であるの
で、配向膜と液晶の界面付近では配向規制力に方向性が
なく、液晶はその自由エネルギーが極小になるようにツ
イスト配向し、界面付近での液晶のダイレクター方向
(分子長軸方向)124はランダムに任意方向をとる。
このため画素内に複数の配向欠陥121が発生し、液晶
分子の配向方位の異なる領域が複数存在していることが
確認できた。
【0024】次に3V,60Hzの矩形波電圧を印加し
たところ、1画素内では、液晶物質は捻れ配向状態から
スプレイ配向状態に変形し始め、液晶層中(バルク)に
変形の不連続性に伴うディスクリネーションライン12
2が発生したが、ディスクリネーションライン122は
壁103で止まり、印加電圧の上昇とともに消失した。
壁103がない場合には、ディスクリネーションライン
は隣接する画素に延びて成長していくことから、壁10
3により液晶配向の連続性が分断され、画素内のドメイ
ンの大きさが規定されていることが確認できた。
たところ、1画素内では、液晶物質は捻れ配向状態から
スプレイ配向状態に変形し始め、液晶層中(バルク)に
変形の不連続性に伴うディスクリネーションライン12
2が発生したが、ディスクリネーションライン122は
壁103で止まり、印加電圧の上昇とともに消失した。
壁103がない場合には、ディスクリネーションライン
は隣接する画素に延びて成長していくことから、壁10
3により液晶配向の連続性が分断され、画素内のドメイ
ンの大きさが規定されていることが確認できた。
【0025】図3にこの実施例の液晶表示パネルにおけ
る等コントラスト曲線の視野角依存性の測定結果を示
す。図3において、130はコントラスト比が10:1
の等コントラスト曲線、131はコントラスト比が2
0:1の等コントラスト曲線である。この実施例におけ
る等コントラスト曲線130、131はやや歪んだ円形
あるいは正多角形をしており、従来の画素分割されてい
ないTN方式や、画素2分割TN方式と比較して、かな
り視野角特性が対称になっていることが確認できた。
る等コントラスト曲線の視野角依存性の測定結果を示
す。図3において、130はコントラスト比が10:1
の等コントラスト曲線、131はコントラスト比が2
0:1の等コントラスト曲線である。この実施例におけ
る等コントラスト曲線130、131はやや歪んだ円形
あるいは正多角形をしており、従来の画素分割されてい
ないTN方式や、画素2分割TN方式と比較して、かな
り視野角特性が対称になっていることが確認できた。
【0026】アモルファス配向TN方式に比べ、この実
施例によれば、画素の周囲に設けられた壁103により
液晶配向の連続性が分断され、ドメインの大きさが規定
されるので、斜め方向から見た場合、ざらつき感がなく
非常に良好な表示を得ることができた。このように、従
来考案されているアモルファス配向TN方式に、画素に
壁103を設けるだけで、視野角特性とざらつき感が大
きく改善されていることが確認できた。
施例によれば、画素の周囲に設けられた壁103により
液晶配向の連続性が分断され、ドメインの大きさが規定
されるので、斜め方向から見た場合、ざらつき感がなく
非常に良好な表示を得ることができた。このように、従
来考案されているアモルファス配向TN方式に、画素に
壁103を設けるだけで、視野角特性とざらつき感が大
きく改善されていることが確認できた。
【0027】以上のようにこの実施例によれば、ガラス
基板101,105の内側に未ラビング状態のポリイミ
ド配向膜104を有し、このポリイミド配向膜104間
にカイラルネマチック液晶107を挟持し、一方のガラ
ス基板101の内側に画素を仕切る格子状のポリマーか
らなる壁103を設けている。液晶物質はカイラルネマ
チック相であるので、未ラビング状態の配向膜と接する
ことにより一対の基板間でツイスト配向する。しかし配
向膜は未ラビング状態であるので、液晶物質に対する配
向規制力がなく、配向膜と液晶物質との界面ではダイレ
クターは任意の方向をとり、結果として画素内に液晶物
質のダイレクター方向の異なるドメインが複数発生し、
1画素が視野角方向の異なる複数のドメインに分割され
ることになり、1画素の視野角が拡大することになる。
また、画素の周囲に設けた壁103により液晶配向の連
続性が分断され、ドメインの大きさを規定することがで
きるので、画素間での輝度の不均一性を防止し、表示上
のざらつき感を低減することができる。
基板101,105の内側に未ラビング状態のポリイミ
ド配向膜104を有し、このポリイミド配向膜104間
にカイラルネマチック液晶107を挟持し、一方のガラ
ス基板101の内側に画素を仕切る格子状のポリマーか
らなる壁103を設けている。液晶物質はカイラルネマ
チック相であるので、未ラビング状態の配向膜と接する
ことにより一対の基板間でツイスト配向する。しかし配
向膜は未ラビング状態であるので、液晶物質に対する配
向規制力がなく、配向膜と液晶物質との界面ではダイレ
クターは任意の方向をとり、結果として画素内に液晶物
質のダイレクター方向の異なるドメインが複数発生し、
1画素が視野角方向の異なる複数のドメインに分割され
ることになり、1画素の視野角が拡大することになる。
また、画素の周囲に設けた壁103により液晶配向の連
続性が分断され、ドメインの大きさを規定することがで
きるので、画素間での輝度の不均一性を防止し、表示上
のざらつき感を低減することができる。
【0028】また、好ましくは壁103のピッチが30
μmから60μmの場合、ざらつき感を最も効果的に低
減できることが分かった。この実施例では、片側の基板
に格子状の壁103を形成したが、両側の基板に形成す
ると、より効果的に液晶配向の連続性を分断することが
できた。また壁103は、ハニカム状、ストライプ状、
円形状に形成しても、液晶配向の連続性を分断すること
ができ、ざらつき感低減の効果が得られた。なお、壁を
ストライプ状に形成する場合には、両側の基板に形成し
て、両側の基板のストライプ状の壁を交差させ、画素を
囲むようにする。
μmから60μmの場合、ざらつき感を最も効果的に低
減できることが分かった。この実施例では、片側の基板
に格子状の壁103を形成したが、両側の基板に形成す
ると、より効果的に液晶配向の連続性を分断することが
できた。また壁103は、ハニカム状、ストライプ状、
円形状に形成しても、液晶配向の連続性を分断すること
ができ、ざらつき感低減の効果が得られた。なお、壁を
ストライプ状に形成する場合には、両側の基板に形成し
て、両側の基板のストライプ状の壁を交差させ、画素を
囲むようにする。
【0029】壁103は、その高さが高いほど、またそ
の幅Wが広いほど液晶配向の連続性を分断する効果が大
きいが、具体的には壁103の高さは2μm以上、幅W
は5μm≦W≦30μmの範囲が好ましい。なぜなら、
壁103の高さが1μmの場合、壁103によって液晶
配向の連続性が分断されず、ざらつき感を低減する効果
が見られなかったが、2μmの壁103では不完全では
あるが液晶配向の連続性は分断され、ざらつき感を低減
する効果が認められた。また、壁103の幅が5μm以
下では液晶配向の連続性が分断されないため、ざらつき
感を低減する効果が見られず、また30μm以上ではざ
らつき感は大きく低減されるが、逆に壁部の配向不良に
よりコントラスト低下等の表示特性の悪化を招き、実用
上問題があることが明らかになった。
の幅Wが広いほど液晶配向の連続性を分断する効果が大
きいが、具体的には壁103の高さは2μm以上、幅W
は5μm≦W≦30μmの範囲が好ましい。なぜなら、
壁103の高さが1μmの場合、壁103によって液晶
配向の連続性が分断されず、ざらつき感を低減する効果
が見られなかったが、2μmの壁103では不完全では
あるが液晶配向の連続性は分断され、ざらつき感を低減
する効果が認められた。また、壁103の幅が5μm以
下では液晶配向の連続性が分断されないため、ざらつき
感を低減する効果が見られず、また30μm以上ではざ
らつき感は大きく低減されるが、逆に壁部の配向不良に
よりコントラスト低下等の表示特性の悪化を招き、実用
上問題があることが明らかになった。
【0030】なお、壁103を形成する材料としては、
感光性ポリイミド、顔料分散型フォトレジスト等を用い
ることができる。また配向膜材料としては、液晶物質の
表面張力よりも大きな表面張力を有するポリイミド、ポ
リアミド、ポリビニルアルコール等を用いることができ
る。 〔第2の実施例〕次にこの発明の第2の実施例について
説明する。
感光性ポリイミド、顔料分散型フォトレジスト等を用い
ることができる。また配向膜材料としては、液晶物質の
表面張力よりも大きな表面張力を有するポリイミド、ポ
リアミド、ポリビニルアルコール等を用いることができ
る。 〔第2の実施例〕次にこの発明の第2の実施例について
説明する。
【0031】図4にこの発明の第2の実施例の液晶表示
パネルの画素電極を形成した基板の平面図を示す。図4
において、201はガラス基板、202はTFT素子
(アクティブ素子)、203はゲート線、204はソー
ス線、205は遮光層、206は画素電極部である。こ
の実施例の液晶表示パネルは、ガラス基板201上に、
TFT素子202、ゲート線203、ソース線204が
形成されており、それぞれの上には黒色のフォトポリマ
ー(例えば富士ハントエレクトロニクステクノロジー)
からなる遮光層205を画素電極部206を完全に囲む
ように形成した。遮光層205の膜厚は約2μmであ
り、その幅Wは20μmから30μmであった。遮光層
205の材料にフォトポリマーを用いることで、従来の
フォトリソグラフィー工程により容易に遮光層205を
形成することができた。画素電極部206領域には、図
示していないがポリイミド配向膜(例えばAL−105
1:日本合成ゴム株式会社)を未ラビングの状態で形成
して、基板間で約90°ツイストするように調整したカ
イラルネマチック液晶(例えばZLI−4792:メル
クジャパン株式会社)を充填した。画素電極部206領
域ではカイラルネマチック液晶がツイスト配向してお
り、配向膜が未ラビング状態であるので、第1の実施例
と同様に液晶分子のダイレクターは任意の方向をとり、
画素電極部206には複数の配向欠陥が発生し、画素電
極部206の液晶配向が複数の領域に分割されているこ
とが確認された。
パネルの画素電極を形成した基板の平面図を示す。図4
において、201はガラス基板、202はTFT素子
(アクティブ素子)、203はゲート線、204はソー
ス線、205は遮光層、206は画素電極部である。こ
の実施例の液晶表示パネルは、ガラス基板201上に、
TFT素子202、ゲート線203、ソース線204が
形成されており、それぞれの上には黒色のフォトポリマ
ー(例えば富士ハントエレクトロニクステクノロジー)
からなる遮光層205を画素電極部206を完全に囲む
ように形成した。遮光層205の膜厚は約2μmであ
り、その幅Wは20μmから30μmであった。遮光層
205の材料にフォトポリマーを用いることで、従来の
フォトリソグラフィー工程により容易に遮光層205を
形成することができた。画素電極部206領域には、図
示していないがポリイミド配向膜(例えばAL−105
1:日本合成ゴム株式会社)を未ラビングの状態で形成
して、基板間で約90°ツイストするように調整したカ
イラルネマチック液晶(例えばZLI−4792:メル
クジャパン株式会社)を充填した。画素電極部206領
域ではカイラルネマチック液晶がツイスト配向してお
り、配向膜が未ラビング状態であるので、第1の実施例
と同様に液晶分子のダイレクターは任意の方向をとり、
画素電極部206には複数の配向欠陥が発生し、画素電
極部206の液晶配向が複数の領域に分割されているこ
とが確認された。
【0032】画素電極部206に電圧を印加すると、配
向欠陥より複数のリング状のディスクリネーションライ
ンが発生したが、遮光層205を乗り越えて隣接する画
素電極部206につながることはなく、遮光層205に
より液晶配向の連続性が完全に分断されており、ざらつ
き感が低減されていることが確認できた。この実施例で
も、遮光層205の膜厚が2μm以下の場合には、電圧
印加に伴い線状のディスクリネーションラインが隣接す
る画素電極部206に成長していき、液晶配向の連続性
が分断されず、液晶配向の連続性を分断するためには少
なくとも2μm以上の膜厚が必要であった。また、遮光
層205の幅Wが5μm以下の場合には、液晶配向の連
続性が分断されず、ざらつき感を低減する効果が見られ
なかったことから、少なくとも5μm以上の幅が必要で
あった。遮光層205の幅Wは、液晶配向の連続性分断
効果と画素電極部206の開口率を考慮した場合、5μ
m≦W≦30μmが好ましかった。
向欠陥より複数のリング状のディスクリネーションライ
ンが発生したが、遮光層205を乗り越えて隣接する画
素電極部206につながることはなく、遮光層205に
より液晶配向の連続性が完全に分断されており、ざらつ
き感が低減されていることが確認できた。この実施例で
も、遮光層205の膜厚が2μm以下の場合には、電圧
印加に伴い線状のディスクリネーションラインが隣接す
る画素電極部206に成長していき、液晶配向の連続性
が分断されず、液晶配向の連続性を分断するためには少
なくとも2μm以上の膜厚が必要であった。また、遮光
層205の幅Wが5μm以下の場合には、液晶配向の連
続性が分断されず、ざらつき感を低減する効果が見られ
なかったことから、少なくとも5μm以上の幅が必要で
あった。遮光層205の幅Wは、液晶配向の連続性分断
効果と画素電極部206の開口率を考慮した場合、5μ
m≦W≦30μmが好ましかった。
【0033】この実施例でも、1画素が複数の微小画素
に分割されて、視野角が拡大するとともに、遮光層20
5により液晶配向の連続性が分断されるのでざらつき感
が低減していることが確認できた。なお、この実施例で
は、ポリマーからなる遮光層205をTFT素子202
および画素電極部206等を設けたガラス基板201に
形成したが、ガラス基板201には遮光層を設けずに、
ガラス基板201と液晶を介して対向する基板に、ポリ
マーからなる遮光層205を形成しても同様の効果が得
られる。
に分割されて、視野角が拡大するとともに、遮光層20
5により液晶配向の連続性が分断されるのでざらつき感
が低減していることが確認できた。なお、この実施例で
は、ポリマーからなる遮光層205をTFT素子202
および画素電極部206等を設けたガラス基板201に
形成したが、ガラス基板201には遮光層を設けずに、
ガラス基板201と液晶を介して対向する基板に、ポリ
マーからなる遮光層205を形成しても同様の効果が得
られる。
【0034】以上のように上記第1,第2の実施例によ
れば、画素の配向分割が容易に実現し、表示特性の向上
に非常に大きな効果を持つ。また、配向膜にラビング処
理を施さないため、配向膜の特性を劣化させることな
く、工程増によるコストアップも抑制できる。
れば、画素の配向分割が容易に実現し、表示特性の向上
に非常に大きな効果を持つ。また、配向膜にラビング処
理を施さないため、配向膜の特性を劣化させることな
く、工程増によるコストアップも抑制できる。
【0035】
【発明の効果】この発明の液晶表示パネルは、未ラビン
グ状態の配向膜と接してカイラルネマチック液晶を基板
間に挟持して、画素内に複数の視野角方向の異なるドメ
インを出現させることにより視野角の拡大を図るととも
に、画素の周囲に壁(または遮光層)を設けることによ
り液晶配向の連続性を分断して、ドメインの大きさを規
定することが可能になる。このように画素の配向分割に
より、画素を斜めに通過する光の透過率は平均化され、
視野角特性の非対称性が緩和され、視野角が拡大すると
ともに、分割画素サイズの均一化によりざらつき感を低
減させる効果を持つ。この発明により画素の配向分割が
容易に実現し、表示特性の向上に非常に大きな効果を持
つ。また、配向膜にラビング処理を施さないため、配向
膜の特性を劣化させることなく、工程増によるコストア
ップも抑制できる。
グ状態の配向膜と接してカイラルネマチック液晶を基板
間に挟持して、画素内に複数の視野角方向の異なるドメ
インを出現させることにより視野角の拡大を図るととも
に、画素の周囲に壁(または遮光層)を設けることによ
り液晶配向の連続性を分断して、ドメインの大きさを規
定することが可能になる。このように画素の配向分割に
より、画素を斜めに通過する光の透過率は平均化され、
視野角特性の非対称性が緩和され、視野角が拡大すると
ともに、分割画素サイズの均一化によりざらつき感を低
減させる効果を持つ。この発明により画素の配向分割が
容易に実現し、表示特性の向上に非常に大きな効果を持
つ。また、配向膜にラビング処理を施さないため、配向
膜の特性を劣化させることなく、工程増によるコストア
ップも抑制できる。
【図1】この発明の第1の実施例の液晶表示パネルの構
成断面図である。
成断面図である。
【図2】この発明の第1の実施例の液晶表示パネルの1
画素内の微視的な配向状態を示した平面図である。
画素内の微視的な配向状態を示した平面図である。
【図3】この発明の第1の実施例の液晶表示パネルの視
野角特性を示した図である。
野角特性を示した図である。
【図4】この発明の第2の実施例の液晶表示パネルの平
面図である。
面図である。
【図5】従来例におけるTN型液晶表示パネルの電圧印
加状態での斜視図である。
加状態での斜視図である。
101 ガラス基板 102 透明電極 103 ポリイミドからなる壁 104 ポリイミド配向膜 105 ガラス基板 106 透明電極 107 カイラルネマチック液晶 121 配向欠陥 122 ディスクリネーションライン 124 ダイレクター方向 130 コントラスト比が10:1の等コントラスト曲
線 131 コントラスト比が20:1の等コントラスト曲
線 201 ガラス基板 202 TFT素子 203 ゲート線 204 ソース線 205 遮光層 206 画素電極部
線 131 コントラスト比が20:1の等コントラスト曲
線 201 ガラス基板 202 TFT素子 203 ゲート線 204 ソース線 205 遮光層 206 画素電極部
Claims (9)
- 【請求項1】 対向配置した一対の基板間に液晶を挟持
した液晶表示パネルであって、 前記一対の基板は内側に未ラビング状態の配向膜を有
し、前記液晶は前記未ラビング状態の配向膜と接してツ
イスト配向した正の誘電異方性を有するカイラルネマチ
ック液晶からなり、前記一対の基板のうち少なくとも一
方の基板の内側に画素を仕切るポリマーからなる壁を設
けたことを特徴とする液晶表示パネル。 - 【請求項2】 壁は、基板上に格子状,ハニカム状また
はストライプ状に形成したことを特徴とする請求項1記
載の液晶表示パネル。 - 【請求項3】 壁の高さは、2μm以上としたことを特
徴とする請求項1または2記載の液晶表示パネル。 - 【請求項4】 壁の幅Wは、5μm≦W≦30μmの範
囲としたことを特徴とする請求項1,2または3記載の
液晶表示パネル。 - 【請求項5】 画素電極,アクティブ素子,ソース線お
よびゲート線を設けた第1の基板と、この第1の基板と
液晶を挟んで対向配置した第2の基板とを備えた液晶表
示パネルであって、 前記第1および第2の基板は内側に未ラビング状態の配
向膜を有し、前記液晶は前記未ラビング状態の配向膜と
接してツイスト配向した正の誘電異方性を有するカイラ
ルネマチック液晶からなり、前記第1の基板のアクティ
ブ素子,ソース線およびゲート線上にポリマーからなる
遮光層を設けたことを特徴とする液晶表示パネル。 - 【請求項6】 遮光層の膜厚は、2μm以上としたこと
を特徴とする請求項5記載の液晶表示パネル。 - 【請求項7】 遮光層の幅Wは、5μm≦W≦30μm
の範囲としたことを特徴とする請求項5または6記載の
液晶表示パネル。 - 【請求項8】 遮光層は、フォトポリマーからなること
を特徴とする請求項5,6または7記載の液晶表示パネ
ル。 - 【請求項9】 液晶は、基板間でほぼ90度ツイスト配
向していることを特徴とする請求項1,2,3,4,
5,6,7または8記載の液晶表示パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27267794A JPH08136929A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | 液晶表示パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27267794A JPH08136929A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | 液晶表示パネル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08136929A true JPH08136929A (ja) | 1996-05-31 |
Family
ID=17517260
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27267794A Pending JPH08136929A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | 液晶表示パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08136929A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100677806B1 (ko) * | 2003-11-07 | 2007-02-02 | 샤프 가부시키가이샤 | 액정 표시 장치 및 그 제조 방법 |
WO2023095902A1 (ja) * | 2021-11-29 | 2023-06-01 | 大日本印刷株式会社 | 空間光位相変調用液晶配向部材、空間光変調素子及び立体表示装置 |
-
1994
- 1994-11-07 JP JP27267794A patent/JPH08136929A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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