JPH09210845A - 非球面レンズの偏心測定方法及び偏心測定装置 - Google Patents

非球面レンズの偏心測定方法及び偏心測定装置

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JPH09210845A
JPH09210845A JP2032296A JP2032296A JPH09210845A JP H09210845 A JPH09210845 A JP H09210845A JP 2032296 A JP2032296 A JP 2032296A JP 2032296 A JP2032296 A JP 2032296A JP H09210845 A JPH09210845 A JP H09210845A
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center
lens
aspherical lens
measured
axis
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Tomohiro Yonezawa
友浩 米沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非球面レンズの形状対称軸の傾き、横ズレを
測定することが可能な非球面レンズの偏心測定装置を提
供する。 【解決手段】 表裏面の形状が各々対称軸に関して軸対
称の非球面形状をしている非球面レンズ1の表面1Aを
支持して回転駆動されるヤトイ2と、前記非球面レンズ
1の中心付近の曲率中心位置を測定するための近軸偏心
測定部3と、前記非球面レンズ1の周辺部の変位を測定
するための周辺偏心測定部4と、前記近軸偏心測定部3
と前記周辺偏心側定部4との測定結果により、前記非球
面レンズ1の表面1Aの形状対称軸に対する裏面1Bの
形状対称軸の傾き、横ズレを計算する計算部5と、この
計算部5の計算結果を表示する表示部6とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、表裏面の形状が
軸対称の非球面形状をなす非球面レンズの形状対称軸の
傾きを測定する非球面レンズの偏心測定方法及び偏心測
定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】非球面レンズの偏心を測定する方法とし
て、例えば、特開平6一273269号公報に開示され
ているような方法が従来から知られている。
【0003】図7は同公報に開示された従来技術の原理
を示す図である。図7において、被測定レンズ51の球
面側の面51aをヤトイ52で支持した上で、非球面5
1bに、光源54から射出した光束をレンズ55、ハー
フミラー56、コリメーターレンズ57、集光レンズ5
8を経由して、その近軸球心に収束するように照射す
る。
【0004】ここで、非球面51bからの反射光束は入
射時の光路を逆行し、ハーフミラー56にてその一部が
反射し位置検出部59に入射する。
【0005】この位置検出部59に入射した光束は、位
置検出部9上でスポット像を形成するが、ヤトイ52が
連結されたステッピングモータ63を回転しながら、前
記スポット像の位置を画像処理装置66にて測定し、ス
ポット像の位置が変化しないように、演算処理装置67
及びドライバ68によって制御される位置微調整装置7
0により被測定レンズ51の位置を調整する。
【0006】その上で変位計71により非球面51bの
周辺部の変位を、また変位計72により被測定レンズ5
1の外周部のフレを測定し、この測定結果をそれぞれド
ライバ75、ドライバ76を介して演算処理装置67に
入力し、前記変位により非球面51bの形状対称軸の傾
きを測定するものである。
【0007】この場合、前記ヤトイ52により支持され
ている面51aの球心は常に回転軸上に位置しているの
で、面51aに対する非球面51bの偏心を求めること
が可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来技術には以下のような課題がある。即ち、従来技術に
おいては、ヤトイ52により支持された面51aが球面
である場合、支持された面51aの球心を常に回転軸上
に置くことは、ヤトイ52の支持部を回転軸に対して同
軸加工する等の措置により容易に実現可能である。しか
し、ヤトイ52により支持される面51aが非球面であ
る場合、ヤトイ52で支持されている部分の局部的な曲
率中心は回転軸上に位置するものの、その他の部分のロ
ーカル的な球心位置の特定は不可能となる。
【0009】従って、この場合には、ヤトイ52で支持
する面51aの形状対称軸の位置を特定できず、ヤトイ
52側の面51aの形状対称軸に対する非球面51bの
形状対称軸の位置測定が不可能となる。
【0010】本発明は、上述した従来技術の欠点を解消
し、被測定レンズの2つの面の形状が軸対称な非球面形
状である被測定レンズの、一方の面の形状対称軸に対す
る他方の面の形状対称軸の傾き、横ズレを測定すること
が可能な非球面レンズの偏心測定方法及び偏心測定装置
を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
表裏面の形状が各々形状対称軸に関して軸対称の非球面
形状をしている非球面レンズの偏心を測定する非球面レ
ンズの偏心測定方法において、測定基準軸上に前記非球
面レンズの一方の面の中心付近の曲率中心を配置して、
前記測定基準軸を回転軸として前記非球面レンズを回転
させ、前記非球面レンズの他方の面の周辺部の前記回転
軸と平行な方向又は前記回転軸と直交する方向又は前記
非球面レンズの周辺部の法線方向の回転に伴う変位を無
くした上で、前記非球面レンズの面の中心付近の曲率中
心位置を測定し、この曲率中心位置の測定を前記非球面
レンズの両面について実施し、前記非球面レンズの一方
の面の形状対称軸に対する、この非球面レンズの他方の
面の形状対称軸の傾き、横ズレを算出することを特徴と
するものである。
【0012】請求項2記載の発明に係る非球面レンズの
偏心測定装置は、表裏面の形状が各々対称軸に関して軸
対称の非球面形状をしている非球面レンズの面を支持し
て回転駆動されるヤトイと、前記非球面レンズの中心付
近の曲率中心位置を測定するための近軸偏心測定部と、
前記非球面レンズの周辺部の変位を測定するための周辺
偏心測定部と、前記近軸偏心測定部と前記周辺偏心側定
部との測定結果により、前記非球面レンズの一方の面の
形状対称軸に対する他方の面の形状対称軸の傾き、横ズ
レを計算する計算部と、この計算部の計算結果を表示す
る表示部とを有することを特徴とするものである。
【0013】請求項3記載の発明に係る非球面レンズの
偏心測定装置は、請求項2記載の発明の構成において、
前記非球面レンズの双方の面の中心付近の曲率中心位置
を測定する一対の近軸偏心測定部を備えるとともに、前
記周辺偏心測定部を、非接触のポジションセンサにより
構成したことを特徴とするものである。
【0014】以下に、図1及び図2を参照して本発明に
ついてさらに詳述する。図1及び図2において、1は非
球面レンズである被測定レンズであり、この被測定レン
ズ1の表面1A、裏面1Bの双方が軸対称の非球面形状
をしている。図1において、1Cは表面1Aの形状対称
軸、1Dは裏面1Bの形状対称軸である。
【0015】本発明の偏心測定装置は、図1に示すよう
に、前記被測定レンズ1を支持する筒状のヤトイ2を有
している。図1において、2Aはヤトイ2の回転軸であ
り、測定の際にはこの回転軸2Aが測定基準軸となる。
【0016】本発明の偏心測定装置は、さらに、被測定
レンズ1の中心付近の曲率中心位置を測定する近軸偏心
測定部3と、被測定レンズ1の表面1A又は裏面1Bの
周辺部の振れを測定する周辺偏心側定部4と、近軸偏心
測定部3及び周辺偏心測定部4の測定結果により、被測
定レンズ1の裏面1Bの形状対称軸1Dに対する表面1
Aの形状対称軸1Cの偏心、即ち、傾き、ズレを計算す
る計算部5と、この計算部5による計算結果を表示する
表示部6とを有している。
【0017】次に、図2において、O1 は表面1Aの中
心付近の曲率中心位置、O2 は裏面1Bの中心付近の曲
率中心位置である。また、δ1 は表面1Aの中心付近の
曲率中心と、表面1Aの面頂と裏面1Bの中心付近の曲
率中心位置O2 とを結ぶ直線7からの離間量、δ2 は裏
面1Bの中心付近の曲率中心と、裏面1Bの面頂と表面
1Aの中心付近の曲率中心位置O1 とを結ぶ直線8から
の離間量である。
【0018】さらに、図2において、r1 は表面1Aの
中心付近の曲率半径であり、r2 は裏面1Bの中心付近
の曲率半径である。図2において、9は曲率中心位置O
1 と曲率中心位置O2 とを結ぶ直線である。
【0019】本発明においては、まず被測定レンズ1を
ヤトイ2に載せた上で、ヤトイ2により支持されている
裏面1Bの中心付近の曲率中心を回転軸2A近傍に位置
させる。そして、表面1Aの周辺部の回転軸2Aと直交
する方向又は表面1Aの面の法線方向の変位を観察し、
この変位が0になるように被測定レンズ1の位置をヤト
イ2上で調整する。さらに、表面1Aの中心付近の曲率
中心位置O1 を近軸偏心測定部3により測定する。表面
1Aについての測定をここまで実施した上で、被測定レ
ンズ1の表裏を逆にし、表面1Aをヤトイ2で支持し、
裏面1Bに対しても同様の測定を行う。
【0020】このようにして得られた測定データと、実
際の偏心との関係を図2に示す。測定の際には、ヤトイ
2により支持したいずれかの面の中心付近の曲率中心を
測定基準軸上に位置させ、この状態で被測定面周辺部の
変位を0にするように調整を行うので、この場合の測定
基準軸は、被測定面の面頂(形状対称軸1C又は1Dの
位置)とヤトイ2で支持した面の中心付近の曲率中心と
を結ぶ直線と一致することになる。
【0021】従って、実際の測定の際の測定基準軸は、
表面1Aの測定の場合には、直線7であり、裏面1Bの
測定の場合には、直線8である。また、測定量は、表面
1Aの測定の場合がδ1 であり、裏面測定の場合がδ2
である。ところが、ここで、表面1Aの中心付近の曲率
中心位置O1 と裏面1Bの中心付近の曲率中心位置O 2
との間の距離は、被測定レンズ1の設計データから判っ
ているため、表裏面1A、1Bの中心付近の曲率中心位
置O1 、O2 を結ぶ直線9(以下これを「被測定レンズ
1の近軸光軸」と称する)に対する表裏面1A、1Bの
形状対称軸1C、1Dの傾きは、それぞれ以下のように
与えられる。
【0022】即ち、直線9に対する表面1Aの形状対称
軸1Cの傾きをε1 、表面1Aの測定時の観測量(離間
量)をδ1 、表面1Aの中心付近の曲率半径をr1 、表
面1Aと裏面1Bの中心付近の曲率中心位置O1 、O2
間の距離をO1 2 とするとき、ε1 =δ1 /r1 −δ
1 /O1 2 の式により傾きε1 を求めることができ
る。
【0023】同様にして、直線9に対する裏面1Bの形
状対称軸1Dの傾きをε2 、裏面1Bの測定時の観測量
(離間量)をδ2 、裏面1Bの中心付近の曲率半径をr
2 、表面1Aと裏面1Bの中心付近の曲率中心位置
1 、O2 間の距離をO1 2 とするとき、ε2 =δ2
/(−r2 )−δ2 /O1 2 の式により傾きε2 を求
めることができる。
【0024】尚、傾きε2 を求める式において、r2
マイナス(−)が付加されているのは、実際に裏面1B
を測定する場合は被測定レンズ1の表裏面1A、1Bが
逆になるからである。
【0025】従って、裏面1Bの形状対称軸1Dに対す
る表面1Aの形状対称軸1Cの傾きεは、ε=ε1 +ε
2 の式で求めることができる。
【0026】また、裏面1Bの形状対称軸1Dに対する
表面1Aの形状対称軸1Cの横ズレ量については、表面
1Aでの横ズレ量で表すこととすると、表面1Aにおけ
る裏面1Bの形状対称軸1Dと近軸光軸の離間量δAS1
は、δAS1 =ε1 ・ε2 の式で求めることができる。
【0027】また、同様に、表面1Aにおける、表面1
Aの形状対称軸1Cと近軸光軸の離間量δAS2 は、δ
AS2 =ε2 ・(d1 +r2 )の式で求めることができ
る。ここに、d1 は表面1Aと裏面1Bとの間隔であ
る。
【0028】従って、表面1Aの位置における裏面1B
の形状対称軸1Dと表面1Aの形状対称軸1Cとの離間
量δは、δ=δAS1 −δAS2 の式で求めることができ
る。
【0029】これらの計算過程により、裏面1Bの形状
対称軸1Dに対する表面1Aの形状対称軸1Cの傾き、
横ズレを算出することが可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明する。
【0031】(実施の形態1)図3、図4及び図5は本
発明の実施の形態1を示す図であり、図3において、1
1は被測定レンズである非球面レンズであり、表面11
Aの形状対称軸11C及び裏面11Bの形状対称軸11
Dが存在する。形状対称軸11C及び形状対称軸11D
については、以下の説明では非球面軸11C及び11D
とも称するものとする。
【0032】本発明の実施の形態1の偏心測定装置は、
図3に示すように、被測定レンズ11を支持するヤトイ
12を有している。ヤトイ12のエッジ12Aにて被測
定レンズ11の裏面11Bを支持するが、このエッジ1
2Aは測定基準軸13に対して同軸加工されているもの
である。さらに、ヤトイ12は、駆動手段を構成するス
ピンドル30に固定されているが、その回転軸を測定基
準軸13と一致するようにしている。
【0033】本発明の実施の形態1の偏心測定装置は、
さらに、被測定レンズ11の表面11Aの中心付近の曲
率中心位置を測定する近軸偏心測定部14を備えてい
る。この近軸偏心測定部14は、光源であるレーザーダ
イオード15、偏光ビームスプリッタ16、1/4波長
板17、集光レンズ18、観察用レンズ19A乃至19
E、CCDカメラ20、画像処理装置21、前記集光レ
ンズ18をガイドするリニアガイド22を具備してい
る。
【0034】前記レーザーダイオード15は、波長83
0nmの赤外レーザー光束を発光する。前記偏光ビーム
スプリッタ16は、その接合面16Aのコーティングの
特性により、レーザーダイオード15の発振波長域にて
P偏光を透過しS偏光を反射する特性を有するととも
に、偏光ビームスプリッター16の接合面(反射面)1
6Aに円偏光が入射するような条件になるように配置さ
れている。
【0035】前記コリメーターレンズ18は、リニアガ
イド22上を近軸偏心測定部14の光軸(測定基準軸1
3)に平行な方向に移動可能となっている。
【0036】本発明の実施の形態1の偏心測定装置は、
さらに、被測定レンズ11の表面11Aの周辺部を観察
する周辺偏心測定部23を備えている。この周辺偏心測
定部23は、被測定レンズ11に対峙させる対物レンズ
24、スケール25、拡大レンズ26、CCDカメラ2
7を同軸配置に具備し、これらを一体として測定基準軸
13と直交する方向に移動するリニアガイド28上に搭
載されている。周辺偏心測定部23は、さらに、前記C
CDカメラ27のビデオ信号を画像として表示する表示
部としてのモニターテレビ29を具備している。
【0037】本発明の実施の形態1の偏心測定装置は、
さらに、前記画像処理装置21の出力を基に、被測定レ
ンズ11の偏心量を計算する計算部としてのコンピュー
タ33と、このコンピュータ33の計算結果を表示する
表示部としてのモニターテレビ34とを備えている。
【0038】前記被測定レンズ11は、図4に示す成形
型31を用いた成形加工により加工されるが、この成形
型31には、光学的有効直径EDの外側に、非球面形状
の形状対称軸11C、11Dと同軸の溝32を加工して
いる。この溝32は、成形型31の非球面形状加工時に
併せて加工される。この溝32の形状が、非球面レンズ
である被測定レンズ11の加工時にこの被測定レンズ1
1に転写され、被測定レンズ11の表面11A及び裏面
11Bには図5に示すように形状対称軸11C及び形状
対称軸11Dと同軸配置に突起11E及び突起11Fが
形成される。
【0039】次に、本実施の形態1の作用について説明
する。被測定レンズ11の測定の際には、まず、被測定
レンズ11をヤトイ12に載せる。この状態で駆動手段
によりスピンドル30を介してヤトイ12を回転させな
がら周辺偏心測定部23にて被測定レンズ11の表面1
1Aの周辺部を測定し、モニターテレビ29にて突起1
1Eを観察する。駆動手段30の回転軸、即ち、測定基
準軸13と突起11Eの中心とが一致していれば、被測
定レンズ11の全周上にて、突起11Eは測定基準軸1
3から等距離に位置していることになる。この状態で
は、周辺偏心側定部23にて観察される突起11Eの位
置は変化しない。
【0040】しかしながら、突起11Eの中心が測定基
準軸13の位置と一致していない場合には、被測定レン
ズ11の周上の各点での突起11Eと測定基準軸13と
の距離は変化するので、周辺偏心測定部23にて観察さ
れる突起11Eの位置は、駆動手段30によりヤトイ1
2を回転させるにしたがって、その回転方向と直交する
方向に変化することになる。この変化が小さくなり、最
終的には変化か無くなるように、周辺偏心測定部23の
モニターテレビ29に表示される突起11Eの位置を観
察しながら被測定レンズ11の測定基準軸13と直交す
る方向の位置を調整する。
【0041】このような調整が終了したら、近軸偏心測
定部14におけるコリメーターレンズ18の位置を調整
し、被測定レンズ11の表面11Aの中心付近の曲率中
心にレーザーダイオード15から射出した光束が収束す
るようにする。
【0042】この際には、前記レーザーダイオード15
から射出した直線偏光であるレーザー光束は、偏光ビー
ムスプリッタ16に入射するが、この光束は偏光ビーム
スプリッタ16の反射面に対してはP偏光であるので、
偏光ビームスプリッター16を透過して1/4波長板1
7に入射し、ここで円偏光となって表面11Aに入射す
る。この状態においては、表面11Aに入射するレーザ
ー光束と表面11Aとはいわゆるオートコリメーション
の関係となり、表面11Aで発生した反射光束は入射時
の光路を逆行し、1/4波長板17に入射する。ここで
反射光束は円偏光から直線偏光となって偏光ビームスプ
リッタ16に入射する。
【0043】この直線偏光は偏光ビームスプリッタ16
の反射面にとってはP偏光であるので、反射面にて反射
し、観察用レンズ19Aの方に入射する。ここで反射光
束は、レーザーダイオード15の発光点と光学的に共役
な位置に収束する。
【0044】収束したスポット像を、観察用レンズ19
AにてCCDカメラ20に拡大投影する。CCDカメラ
20においては、表面11Aで反射した光束によるスポ
ット像が観察される。ここで駆動手段によりスピンドル
30を介してヤトイ12を回転させる。表面11Aの中
心付近の曲率中心位置が前記回転軸、即ち、測定基準軸
13上にある場合は、表面11Aへのレーザー光束の入
射角は変化しない。即ち、表面11Aにて発生した反射
光束の角度は変化しないことになる。
【0045】この場合、前記CCDカメラ20に入射す
る光束の状態が変化しないことになるので、CCDカメ
ラ20上ではスポット像の位置は変化しない。これに対
して、表面11Aの中心付近の曲率中心位置が前記の回
転軸、即ち、測定基準軸13上に無い場合は、表面11
Aへのレーザー光束の入射角度が、ヤトイ12を回転さ
せるに従って変化することになる。
【0046】従って、この場合、CCDカメラ20上に
て表面11Aからの反射光束によるスポット像は回転す
ることになる。この際のスポット像の回転半径と方向と
を、画像処理装置21により測定する。
【0047】以上の測定を表面11Aについて行った
後、被測定レンズ11の表裏を逆にして裏面11B側を
ヤトイ12に乗せ、同様の測定を裏面11Bについても
実行する。この際、被測定レンズ11の方位は、表面1
1Aの測定の場合と同様の方向とする。
【0048】ここで、表面11Aの測定で得られたスポ
ット像の回転半径及び方位より、裏面11Bの非球面軸
11Dに対する表面11Aの非球面軸11Cの傾き、横
ズレを求める方法について以下に説明する。
【0049】まず、上述した測定によって得られた測定
データから、測定時における第1面及び第2面の近軸曲
率中心の測定基準軸13に対する位置(離間量)δは、
CCDカメラ20のCCD上でのスポット像の回転半径
をδCCD 、集光レンズ18の倍率をβ、被測定面での反
射による倍率を2倍とするとき、δ=δCCD /2βの式
で求めることができる。
【0050】図2に示す場合と同様に、表面11Aの測
定時には、表面11Aの面頂と裏面11Bの中心付近の
曲率中心位置とを結ぶ直線が測定基準軸13と一致し、
裏面11Bの測定時には、裏面11Bの面頂と表面11
Aの中心付近の曲率中心位置とを結ぶ直線が測定基準軸
13と一致する。
【0051】各々の測定において、被測定レンズ11を
支持しているヤトイ12は、測定基準軸13に対して同
軸加工されているため、表面11Aの測定時の裏面11
Bの近軸曲率中心及び裏面11Bの測定時の表面11A
の近軸曲率中心は各々( 測定時の) 測定基準軸13上に
あるとみなすことができる。
【0052】このようにして表面11A、裏面11Bを
測定した後、既述した各式に諸値を代入することによっ
て、必要な偏心量を計算することかできる。
【0053】本実施の形態1においては、画像処理装置
21によって、被測定面からの反射像の回転半径(前記
δCCD )よりδ=δCCD /2βの式によって、被測定面
の近軸偏心量(離間量)を算出し、表面11A、裏面1
1B双方についての測定値、表面11A及び裏面11B
の中心付近の曲率半径、表面11Aと裏面11Bとの面
間隔、表面11Aの中心付近の曲率中心と裏面11Bの
中心付近の曲率中心との距離を、前記各式に順次代入す
ることにより、裏面11Bの非球面軸11Dに対する表
面11Aの非球面軸11Cの傾き、横ズレを計算するこ
とができる。
【0054】本実施の形態1の固有の効果としては、成
形時に被測定面に加工された突起11E、11Fを用い
て被測定面周辺部の変位を観察するため、被測定面の面
精度、表面粗さ、反射率等に影響されずに測定できる点
を挙げることができる。
【0055】(実施の形態2)図6は本発明の実施の形
態2を示す図である。図6において、実施の形態1と同
一の構成要素については説明を省略する。
【0056】図6に示す偏心測定装置において、41は
被測定面の法線方向の変位を測定する周辺偏心測定部と
しての変位計であり、この変位計41は、非接触式のポ
ジションセンサを用いている。42は裏面11Bの近軸
曲率中心位置を測定するための近軸偏心測定部であり、
その構成は前記近軸偏心測定部14と同様である。43
は駆動手段により回転駆動されるスピンドルであり、中
心部に開口部43aを有している。
【0057】次に、本実施の形態2の作用について説明
する。被測定レンズ11をヤトイ12に載せ、突起11
Eの位置変化が無いように被測定レンズ11の位置を調
整した上で、近軸偏心測定部14により、表面11Aの
中心付近の曲率中心位置を測定する過程は実施の形態1
と同様である。
【0058】本実施の形態2においては、さらに、近軸
偏心測定部42によって被測定レンズ11の裏面11B
の中心付近の曲率中心位置を測定する。
【0059】被測定レンズ11の表面11Aについて既
述した測定が終了した上で、被測定レンズ11の表裏を
逆にし、裏面11Bの測定を行う場合においても、同様
の測定を行う。
【0060】これにより、偏心計算を行う際に表面11
A、裏面11B各面の中心付近の曲率中心位置を精密に
決定することができる。従って、ヤトイ12の被測定レ
ンズ支持部であるエッジ12Aの同軸加工に誤差があっ
た場合においても、その補正を行うことが可能となる。
【0061】本実施の形態2の固有の効果は、前記変位
計41として非接触式のポジションセンサを使用してい
るため、被測定レンズ11に、実施の形態1の場合のよ
うな形状対称軸と同軸の突起が無い場合においても、測
定か可能であるという点を挙げることかできる。
【0062】
【発明の効果】以上説明した請求項1記載の発明によれ
ば、表裏面双方が軸対称の非球面形状をしている非球面
レンズの形状対称軸の傾き、横ズレを、正確の測定する
ことが可能な非球面レンズの偏心測定方法を提供するこ
とができる。
【0063】請求項2記載の発明によれば、上記偏心測
定方法を実現できる非球面レンズの偏心測定装置を提供
することができる。
【0064】請求項3記載の発明によれば、精密測定が
可能であり、かつ、被測定レンズに突起が無い場合でも
上記偏心測定方法を実現できる非球面レンズの偏心測定
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非球面レンズの偏心測定装置の構成を
示す概念図である。
【図2】本発明の非球面レンズの偏心測定装置における
非球面レンズの曲率中心位置、離間量等を示す説明図で
ある。
【図3】本発明の実施の形態1の非球面レンズの偏心測
定装置の構成を示す概略ブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態1における非球面レンズの
成形型を示す正面図である。
【図5】本発明の実施の形態1における非球面レンズを
示す正面図である。
【図6】本発明の実施の形態2の非球面レンズの偏心測
定装置の構成を示す概略ブロック図である。
【図7】従来の非球面レンズの測定装置を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1 被測定レンズ 1A 表面 1B 裏面 1C 形状対称軸 1D 形状対称軸 2 ヤトイ 2A 回転軸 3 近軸偏心測定部 4 周辺偏心測定部 5 計算部 6 表示部 11 被測定レンズ 11A 表面 11B 裏面 11C 形状対称軸 11D 形状対称軸 12 ヤトイ 13 測定基準軸 14 近軸偏心測定部 23 周辺偏心測定部 33 コンピュータ 34 モンターテレビ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表裏面の形状が各々形状対称軸に関して
    軸対称の非球面形状をしている非球面レンズの偏心を測
    定する非球面レンズの偏心測定方法において、 測定基
    準軸上に前記非球面レンズの一方の面の中心付近の曲率
    中心を配置して、前記測定基準軸を回転軸として前記非
    球面レンズを回転させ、 前記非球面レンズの他方の面の周辺部の前記回転軸と平
    行な方向又は前記回転軸と直交する方向又は前記非球面
    レンズの周辺部の法線方向の回転に伴う変位を無くした
    上で、前記非球面レンズの面の中心付近の曲率中心位置
    を測定し、 この曲率中心位置の測定を前記非球面レンズの両面につ
    いて実施し、 前記非球面レンズの一方の面の形状対称軸に対する、こ
    の非球面レンズの他方の面の形状対称軸の傾き、横ズレ
    を算出すること、 を特徴とする非球面レンズの偏心測定方法。
  2. 【請求項2】 表裏面の形状が各々対称軸に関して軸対
    称の非球面形状をしている非球面レンズの面を支持して
    回転駆動されるヤトイと、 前記非球面レンズの中心付近の曲率中心位置を測定する
    ための近軸偏心測定部と、 前記非球面レンズの周辺部の変位を測定するための周辺
    偏心測定部と、 前記近軸偏心測定部と前記周辺偏心側定部との測定結果
    により、前記非球面レンズの一方の面の形状対称軸に対
    する他方の面の形状対称軸の傾き、横ズレを計算する計
    算部と、 この計算部の計算結果を表示する表示部と、 を有することを特徴とする非球面レンズの偏心測定装
    置。
  3. 【請求項3】 前記非球面レンズの双方の面の中心付近
    の曲率中心位置を測定する一対の近軸偏心測定部を備え
    るとともに、前記周辺偏心測定部を、非接触のポジショ
    ンセンサにより構成したことを特徴とする請求項2記載
    の非球面レンズの偏心測定装置。
JP2032296A 1996-02-06 1996-02-06 非球面レンズの偏心測定方法及び偏心測定装置 Withdrawn JPH09210845A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007047131A (ja) * 2005-08-12 2007-02-22 Hoya Corp 非球面レンズの測定方法、非球面レンズの測定装置、非球面レンズの測定プログラム、非球面レンズの製造方法及び非球面レンズ
JP2007085914A (ja) * 2005-09-22 2007-04-05 Hoya Corp 非球面レンズの測定方法、非球面レンズの測定装置、非球面レンズの測定プログラム、非球面レンズの製造方法及び非球面レンズ
JP2007127473A (ja) * 2005-11-02 2007-05-24 Hoya Corp 非球面レンズの測定方法、非球面レンズの測定装置、非球面レンズの測定プログラム、非球面レンズの製造方法及び非球面レンズ

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