JPH0626834A - 曲率半径測定方法および装置 - Google Patents

曲率半径測定方法および装置

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JPH0626834A
JPH0626834A JP6957091A JP6957091A JPH0626834A JP H0626834 A JPH0626834 A JP H0626834A JP 6957091 A JP6957091 A JP 6957091A JP 6957091 A JP6957091 A JP 6957091A JP H0626834 A JPH0626834 A JP H0626834A
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equation
collimator lens
lens
curvature
radius
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Kaneyasu Ookawa
金保 大川
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Abstract

(57)【要約】 [目的] レンズ面等の球面形状を有する鏡面の曲率半
径を小型にて高精度に測定できる。 [構成] 被検物保持部105の移動距離Sw’を測長
部108にて検出する。演算部109にて点光源101
とコリメータレンズ103により定まるバックフォーカ
ス距離Lおよび射出角θと前記移動距離Sw’より被検
物104の被検面104aの曲率半径rを算出する。こ
れを表示部110に表示しつつ被検物の曲率半径を測定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズ面等の球面形状
を有する鏡面の曲率半径の測定方法および測定装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】このような測定装置としては、特開昭6
4−28534号公報記載のものがある。図14および
図15〜16で示される構成のものが開示、提案されて
いる。すなわち、図14において、レーザ光源21の光
束を拡大光学系22で拡大したのち収束光学系24で収
束するようになっている。被測定物29は載物台26に
載せてあり、この載物台26は光学ベンチ25において
光軸方向に移動自在に支持されている。載物台26の移
動量は測長機30により読み取る。記憶手段31は収束
光学系24の光束射出側のレンズ最後面24aから光束
収束点Pまでの距離L(バックフォーカス距離)を記
憶する。演算部32は被測定物の被測定球面29aの移
動距離S’と前記距離Lを用いて
【0003】
【数5】
【0004】により被測定球面29aの曲率半径rを演
算する。ここで移動距離S′とは被測定物の被測定球面
29aが前記光束収束点Pにある時の位置CPと、
被測定球面29aが収束光学系24に近づいて収束光束
が収束前に被測定球面29aで反射して折りかえされ光
束収束点Pが収束光学系24の光束射出側のレンズ面
24aにある時の位置CPとの間の移動距離である。
以上のことから移動距離S’とバックフォーカス距離L
を求め、前記曲率半径rを求める式に代入することによ
り、曲率半径を求めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図16を用いて従来技
術の欠点を説明する。
【0006】△POCについて正弦法則を適用すること
により
【0007】
【数6】
【0008】余弦法則を適用することにより
【0009】
【数7】
【0010】△PO′Cについて正弦法則を適用するこ
とにより
【0011】
【数8】
【0012】余弦法則を適用することにより
【0013】
【数9】
【0014】また
【0015】
【数10】
【0016】数6から数10により
【0017】
【数11】
【0018】今
【0019】
【数12】
【0020】とおけば数11は
【0021】
【数13】
【0022】数13においてθ=0の時のrの値をr
とすれば
【0023】
【数14】
【0024】数13および数14により
【0025】
【数15】
【0026】今、測定値が数14で与えられるものとす
れば、真値は数13で与えられるから、この場合の測定
誤差εは次のようになる。
【0027】
【数16】
【0028】数14よび数16を図で示すと図18のよ
うになる。この図18より次のことが分かる。すなわ
ち、Lが小さい程またθが大きい程測定可能なrの範囲
が小さくなり測定誤差も大きくなる。従って、測定可能
なrの範囲を大きく又、誤差を小さくするためにはLを
大きくするか、又はコリメータレンズ有効射出角θを小
さくしなければならない。
【0029】一般にθを小さくするとS’の検出精度が
悪くなり、θを大きくすると前述のように誤差が大きく
なる。この相反する2つの現象を考え合わせると同図で
知る如く高精度な測定は期待できない。
【0030】本発明の目的は、高精度に測定することが
できる小型軽量の曲率半径測定方法および測定装置を提
供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段および作用】すなわち、本
発明の曲率半径の測定方法は、数6から数10により
【0032】
【数17】
【0033】今
【0034】
【数18】
【0035】とすれば、数17は次のようになる。
【0036】
【数19】
【0037】ここでxを0〜tanθまで変化させ合成
した時のS’の重心値をSw’とすれば
【0038】
【数20】
【0039】数19および数20により
【0040】
【数21】
【0041】数21を変形することにより
【0042】
【数22】
【0043】数22において両辺を2乗して整理するこ
とにより
【0044】
【数23】
【0045】この数23で与えられる高次方程式を解く
ことによりrを求めることができる。なお、数23にお
いてθ=0の時のSw’およびrをそれぞれS’および
とすれば数23の両辺を(r+Lで割るこ
とができ数24を得る。
【0046】
【数24】
【0047】この数24が数14に一致することは当然
である。
【0048】以上はθ以下の全光束を用いた場合の正確
なrを求める方法であるがθのみの光束すなわち、極め
て細いθの輪帯光束を用いた場合の正確なrは数11に
おいてS’=Sw’とした数25により求めることがで
きる。
【0049】
【数25】
【0050】図1は本発明の構成を示す概念図、図2お
よび図3はその要部を示す拡大図である。図1において
101は点光源、102はビームスプリッタ、103は
コリメータレンズ、104は被検物で、これらは図に示
すように同一光軸上に配置される。105は被検物10
4を保持するための被検物保持部で、該被検物保持部1
05は移動ステージ106上を前記光軸と平行方向に移
動可能となっている。107は前記被検物104による
反射光束がビームスプリッター102で反射して形成さ
れる点像位置を前記点光源101の共役位置に合致させ
るための合焦検出部である。108は前記被検物保持部
105の移動距離S’を測定するための測長部、109
はこの移動距離S’、バックフォーカス距離Lおよび射
出角θ(Lおよびθは光学構成により定まる定数)を数
23または数25に代入して前記被検物としての被検レ
ンズ104の曲率半径rを算出するための演算部、11
0は算出したrを表示するための表示部である。なおこ
こでは被検物保持部としての載物台105は移動できる
ようにしてあるが、この代わりに点光源101,ビーム
スプリッタ102,コリメータレンズ103および合焦
検出部107を1体として光軸方向に移動できるように
しても良い。この場合にはこれらの移動量を測定するこ
とになる。
【0051】作用については従来技術と同様の方法で被
検物保持部105の移動距離Sw’(図2,図3参照)
を測長部108にて検出し演算部109にて点光源10
1とコリメーターレンズ103により定まるバックフォ
ーカス距離Lおよび射出角θと前記移動距離Sw’を数
23または数25に代入して被検物104の被検面10
4aの曲率半径rを算出し、これを表示部110に表示
する。ここでコリメータレンズ103の射出角θ以下の
均一な射出光束の場合は数23を用い、また射出角θの
輪帯射出光束の場合は数25を用いるものである。
【0052】なお点光源は一般には半導体レーザの発光
点として与えられるがHe−Neレーザにレンズを付加
しても得られる。また通常の白色ランプを用いる場合に
は小さな視野絞りを付加しても得られる。また点光源1
01と合焦検出部107の基準合焦点は共役関係にある
のでこれを入れ替えても何ら問題はない。
【0053】
【実施例1】図4は本発明による実施例1を示す図であ
る。図4において113は本体であり、レーザダイオー
ド111、ハーフプリズム112、リレーレンズ11
4、図5又は図6に示すような瞳4分割プリズム11
5、テレビカメラ116により、図4に示すように配置
構成されている。この本体113は移動ステージ106
上を被検物104の光軸方向進退自在に移動できるよう
になっている。117はテレビカメラ116の出力を処
理するための画像計測部で演算部を内蔵している。11
8はモニタであり119は載物台で高さ方向及び光軸と
直角となる水平方向に移動できるようになっている(図
示省略)。他は図1と同様なので同一の番号で示してあ
る。
【0054】なお本体113に含まれる面はコリメータ
レンズ103の被検物側の面103a以外は全て反射防
止膜を施すことが望ましい。次にこの作用を説明する。
レーザダイオード111から発した発散光束はハーフプ
リズム112を透過し、コリメータレンズ103によっ
て、該コリメータレンズ103から一定の距離だけ離れ
た光軸上の位置に集光する。そして前述の移動によって
この集光点を被検物104の被検面104a付近に位置
させることができる。この時、被検面104aからの反
射光束は再びコリメータレンズ103を透過しハーフプ
リズムにより一部の光束が反射し、レーザダイオード1
11の発光点と共役なる点付近に再び集光する。ここで
光路中の瞳4分割プリズム115で光束の傾きが4方向
に分散するので前記集光点は図7にて示すような4個の
点像となりテレビカメラ116の撮像面付近に結像す
る。この結像状態をモニタ118上で観察できる。この
4個の点像を2値化処理をした後の各点像の面積を計算
しこれが全て等しくなるように載物台119を移動調整
する。また、この時の4個の点像の重心座標(x.y
)、(x.y)、(x.y)及び(x.y
)を画像計測部117で計測し、内蔵されている演算
部で(x−x)−(y−y)を演算し、この値
と比例した量を前記モニタ118上に前記4個の点像と
共に表示する。そして前式(x−x)−(y−y
)は合焦ずれ量と比例しているので、この表示値が0
になるように、前述の移動を行うことにより、レーザダ
イオード111の共役点に正確に結像することができ
る。この状態の時に被検面104aの表面上に正確に結
像していることが保証できる。
【0055】次に、再び本体113を移動ステージ10
6上で、被検レンズ104に近づく方向に移動すると、
前述の点像が消え、新たな点像が観察される。この状態
で、前述の(x−x)−(y−y)の表示値が
0となるように本体113を微動する。この状態の時に
コリメータレンズ103の射出側のレンズ面上に正確に
結像していることが保証できる。そして前者の状態から
後者の状態に至るまでの前記本体113の移動量Sw’
(本体113の移動方向の位置の差)を測長部108に
て検出し、演算部109でこの移動量Sw’と前記コリ
メータレンズにより定まるバックフォーカス距離Lと前
記コリメータレンズ又は被検レンズにより定まる前記コ
リメータレンズの有効射出角θとから数23を用いて曲
率半径rを演算で求め、このrの値を表示部110にて
表示するものである。
【0056】本実施例固有の効果は瞳4分割プリズムを
用いることによる感度向上のために特に高精度に測定す
ることができることである。
【0057】
【実施例2】図8は実施例2を示す図である。図8にお
いて120はランプ、121はレンズであり、これらで
照明光学系122を形成する。123はチャート、12
4はハーフミラー、125は被検物チャックである。又
126は焦点板であり前記ハーフミラー124に関して
前記チャート123と共役な位置に配置されている。1
27は前記焦点板126上に結ばれた点像を観察するた
めの接眼レンズであり、他は図1、図2と同一であるの
で同一番号を付して、その説明を省略する。被検物チャ
ック125は三つ爪チャック等の求心チャックが好まし
い。又、この被検物チャック125はコリメータレンズ
103とピンホール123aとで定まる光軸方向に移動
自在となっている。なおチャート123はどのようなも
のでも良いが、一般的にはピンホールチャートや十字チ
ャートを用いるのが良い。
【0058】次に、これらの構成による作用を説明す
る。照明光学系122によりチャート123が照明され
る。チャート123を発した光束はハーフミラー12
4、コリメータレンズ103を透過し、定められた位置
に結像する。この結像位置に被測定面104aを一致さ
せた時に、その反射光束は再びコリメータレンズ103
を透過し、ハーフミラー124で一部反射して焦点板1
26上に結像する。そしてこの結像状態は接眼レンズ1
27を通して目視で確認できるようになっているので、
これを見ながらピントが合うように被検物を被検物チャ
ックごと移動し、測長部108にてこの時の位置を出力
する。次に本体113側に被検物チャックを移動するこ
とにより再びチャート像が現れるのでこれを見ながらピ
ントが合うように被検物を移動し、同じく測長部108
にてこの時の位置を出力する。これらの2つの出力値の
差Sw’を演算部109で演算し、同じく演算部109
でこのSw’と前記コリメータレンズにより定まるバッ
クフォーカス距離Lと前記コリメータレンズ又は被検レ
ンズにより定まる前記コリメータレンズの有効射出角θ
とから数23を用いて曲率半径rを演算で求め、このr
の値を表示部110にて表示するものである。
【0059】本実施例固有の効果は安価に構成できるこ
とである。
【0060】
【実施例3】図9および図10は実施例3を示す図であ
る。図9において128は輪帯絞りであり、図10に示
す如く透明板128bに不透過膜128aを蒸着して形
成してある。他は図1〜図8と同一であるので同一番号
を付してその説明を省略する°
【0061】次に作用を説明する。レーザダイオード1
11を発した光束はハーフプリズム112を通り、コリ
メータレンズ103を通った後、一定の位置に集光する
がこの光束は輪帯絞り128により輪帯光束となる。こ
の集光点に被検レンズ104aを一致させると、その反
射光は再度輪帯絞り128、コリメータレンズ103を
通り、ハーフプリズム112で一部反射され、レーザダ
イオード111と共役位置に集光する。この集光位置に
テレビカメラ116の受光面を配置してあるのでその集
光状態をモニタ118にて観察できる。このモニタ11
8を見ながら本体113を移動ステージ106上を移動
させ、ピントが合う位置でとめ、このときの本体113
の位置を測長部108にて出力する。次に、本体113
を被検物104側に移動すると再びモニタ118に点像
が観察されるので、これにピントが合うように移動ステ
ージ106上を移動し、ピントが合う状態で止め、この
時の本体113の位置を測長部108にて出力する。こ
れらの2つの出力値の差Sw’を演算部109で演算
し、同じく演算部109でこのSw’と前記コリメータ
レンズにより定まるバックフォーカス距離Lと前記コリ
メータレンズ又は被検レンズにより定まる前記コリメー
タレンズの有効射出角θとから数25を用いて曲率半径
rを演算で求め、このrの値を表示部110にて表示す
るものである。なお輪帯絞り128は大きさの異なるも
のを複数用意して、これを交換できるようにしても良
い。
【0062】本実施例固有の効果は輪帯による感度向上
のために特に高精度な測定ができることである。
【0063】
【実施例4】図11は実施例4を示す図である。図11
において、129は第2のコリメータレンズ、130は
偏光プリズム、131は1/4 λ板、132は被検物
保持環部132aを有する移動枠であり、他は図1から
図9と同様であるので同一番号を付してその説明を省略
する。
【0064】次に作用を説明する。レーザダイオード1
11から発した光束は第2のコリメータレンズで平行光
束となり偏光プリズム130、1/4 λ板131を透
過後に円偏光となりコリメータレンズ103にて集光す
る。この集光点に被検面104aを一致させると、その
反射光束は逆まわりの円偏光となり、コリメータレンズ
103を通り、さらに1/4 λ板131を透過する。
この透過光は1/4λ板の機能によりS偏光となるの
で、偏光プリズム130の反射面で全て反射する平行光
束となる。この平行光束はリレーレンズ114でテレビ
カメラ116上に集光する。ここで光路中の瞳4分割プ
リズム115で光束の傾きが4方向に分散し、前記テレ
ビカメラ116上には4個の点像が形成される。以下実
施例1と全く同一の作用により曲率半径の測定ができ
る。
【0065】本実施例固有の効果は、被検面を下にして
置くだけで、被検物の位置決めができるので、より高精
度にして操作性の良い測定ができることである。
【0061】
【実施例5】図12および13は実施例5を示す図であ
る。図12において、133は虹彩絞り、134は移動
枠、135は被検物保持用アダプタで移動枠134に嵌
合することによりその中心軸がコリメータレンズ103
の光軸に一致するようになっている。136は移動枠1
34を上下動するためのパルスモータ、137は称呼の
曲率半径、スタート信号を入力するための入力部、13
8は移動枠134の移動条件を決定するための演算部、
139は虹彩絞りの絞り径をコントロールするための虹
彩絞り制御部、140はパルスモータ制御部で、入力し
た移動枠134の移動条件に従って、パルスモータ13
6を作動したり、画像計測部からの合焦信号により内蔵
するパルスカウンタをコントロールしたり、このパルス
カウンタの出力を画像計測部117に出力する機能を有
している。他は図1〜図11と同様なので同一番号を付
してその説明を省略する。
【0066】次に作用を図13のフローに従って説明す
る。まず、被測定面の称呼の曲率半径を入力部137に
て入力すると、コリメータレンズ103による集光点が
被検面104aに一致するための移動枠134の位置が
演算されるが、正確な曲率半径は不明であるので、この
分の余裕を考えてこの位置から上方及び下方に1mm程
度の位置を停止位置に設定する。次に、被検面104a
による2状態の反射点像を検出するに当たって、有効開
口値が異ならない絞りの最大径を演算し、この結果に基
づいて虹彩絞り制御部139にて虹彩絞り133を所望
の大きさにセットする。一方、被検物104を被検面1
04aを下にして被検物保持用アダプタ135の上に置
く、この被検物保持用アダプタ135は、被検物の大き
さに応じて複数種用意しておき、そのうちで、なるべく
大きなものを使用する方が好ましい。被検物のセットが
完了したら、スタート信号を入力部137により入力す
る。入力後の作用であるが、まず、移動枠134を前述
の演算結果に基づいてパルスモータ制御部140で高速
で位置調整する。
【0067】次に、同じくパルスモータ制御部140で
移動枠137を低速で下降する。下降中は画像計測部に
より常に合焦ずれ量が検出されているが、下降に伴って
変化してゆく。そして、この合焦ずれ量の出力値の符号
が反転したら直ちにパルスモータ制御部140に内蔵さ
れているパルスカウンタをリセットする。リセットした
ら直ちにパルスモータ制御部140で移動枠137を高
速で下降する。次にやはり前述の設定された停止位置の
少し手前(1mm程度が良い)で低速下降とする。そし
て合焦ずれ量の検出値の符号が反転したら直ちにパルス
カウンタの値を出力する。そしてこの出力値と測定定数
としての前述のL及び設定した開口に対応する前述のθ
より画像計測部117に内蔵される演算部により数23
を用いて曲率半径rを算出し、モニタ118にてこれを
表示するものである。
【0068】本実施例固有の効果は被検物をホルダーに
載せ、スタート信号を入れるだけで自動的に曲率半径の
高精度測定ができることである。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、レンズ面等の球面形状
を有する鏡面の曲率半径を小型にて高精度に測定ができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念図。
【図2】同要部の拡大図。
【図3】同要部の拡大図。
【図4】本発明の実施例1を示す図。
【図5】図4における瞳4分割プリズムの説明図。
【図6】図4における瞳4分割プリズムの説明図。
【図7】図4における瞳4分割プリズムの説明図。
【図8】実施例2を示す図。
【図9】実施例3を示す図。
【図10】図9における輪帯絞りの説明図。
【図11】実施例4を示す図。
【図12】実施例5を示す図。
【図13】実施例5を示す図。
【図14】従来の測定方法および装置を示す図。
【図15】従来の測定方法および装置を示す図。
【図16】従来の測定方法および装置を示す図。
【図17】従来の測定方法および装置を示す図。
【図18】従来の測定方法および装置を示す図。
【符号の説明】
103 コリメータレンズ 104 被検物 106 移動ステージ 108 測長部 109 演算部 110 表示部 111 レーザダイオード 112 ハーフプリズム 114 リレーレンズ 115 瞳4分割プリズム 116 テレビカメラ 117 画像計測部 118 モニタ 119 載物台 120 ランプ 121 レンズ 123 チャート 124 ハーフミラー 125 被検物チャック 126 焦点板 127 接眼レンズ 128 輪帯絞り 129 第2のコリメータレンズ 130 偏光プリズム 131 1/4λ板 132 移動枠 133 虹彩絞り 134 移動枠 135 被検物保持用アダプタ 136 パルスモータ 138 演算部 140 パルスモータ制御部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年3月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】曲率半径測定方法および装置
【特許請求の範囲】
【数1】
【数2】
【数3】
【数4】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズ面等の球面形状
を有する鏡面の曲率半径の測定方法および測定装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】このような測定装置としては、特開昭6
4−28534号公報記載のものがある。図14および
図15〜16で示される構成のものが開示、提案されて
いる。すなわち、図14において、レーザ光源21の光
束を拡大光学系22で拡大したのち収束光学系24で収
束するようになっている。被測定物29は載物台26に
載せてあり、この載物台26は光学ベンチ25において
光軸方向に移動自在に支持されている。載物台26の移
動量は測長機30により読み取る。記憶手段31は収束
光学系24の光束射出側のレンズ最後面24aから光束
収束点P3 までの距離L(バックフォーカス距離)を記
憶する。演算部32は被測定物の被測定球面29aの移
動距離S’と前記距離Lを用いて数5により被測定球面
29aの曲率半径rを演算する。
【0003】
【数5】
【0004】ここで移動距離S′とは被測定物の被測定
球面29aが前記光束収束点P3 にある時の位置CP1
と、被測定球面29aが収束光学系24に近づいて収束
光束が収束前に被測定球面29aで反射して折りかえさ
れ光束収束点P4 が収束光学系24の光束射出側のレン
ズ面24aにある時の位置CP2 との間の移動距離であ
る。以上のことから移動距離S’とバックフォーカス距
離Lを求め、前記曲率半径rを求める式に代入すること
により、曲率半径を求めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図1を用いて従来技
術の欠点を説明する。
【0006】△POCについて正弦法則を適用すること
により、数6が得られる。
【0007】
【数6】
【0008】余弦法則を適用することにより、数7とな
る。
【0009】
【数7】
【0010】△PO′Cについて正弦法則を適用するこ
とにより、数8となる。
【0011】
【数8】
【0012】余弦法則を適用することにより、数9とな
る。
【0013】
【数9】
【0014】また、数10よりLが求められる。
【0015】
【数10】
【0016】数6から数10により、数11となる。
【0017】
【数11】
【0018】今、数12であるから数11は数13とな
る。
【0019】
【数12】
【0020】
【数13】
【0021】数13においてθ=0の時のrの値をr0
すると、このr0 は数14から求められる。
【0022】
【数14】
【0023】数13および数14により、数15が演算
される。
【0024】
【数15】
【0025】今、測定値が数14で与えられるものとす
れば、真値は数13で与えられるから、この場合の測定
誤差εは数16のようになる。
【0026】
【数16】
【0027】数14よび数16を図で示すと図18の
ようになる。この図18より次のことが分かる。すなわ
ち、Lが小さい程またθが大きい程測定可能なrの範囲
が小さくなり測定誤差も大きくなる。従って、測定可能
なrの範囲を大きく又、誤差を小さくするためにはLを
大きくするか、又はコリメータレンズ有効射出角θを
小さくしなければならない。
【0028】一般にθを小さくするとS′の検出精度が
悪くなり、θを大きくすると前述のように誤差が大きく
なる。この相反する2つの現象を考え合わせると同図で
知る如く高精度な測定は期待できない。
【0029】本発明の目的は、高精度に測定することが
できる小型軽量の曲率半径測定方法および測定装置を提
供することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段および作用】すなわち、本
発明の曲率半径の測定方法は、数6から数10により
17を求める。
【0031】
【数17】
【0032】そして、数18の場合、数17は数19と
なる。
【0033】
【数18】
【0034】
【数19】
【0035】ここでxを0〜tan θまで変化させ合成し
た時のS’の重心値をSw'とすればSw'は数20から求
められることができる。
【0036】
【数20】
【0037】数19および数20により数21を求め、
この数21を変形することにより数22を求める。
【0038】
【数21】
【0039】
【数22】
【0040】数22において両辺を2乗して整理するこ
とにより、数23が与えられる。
【0041】
【数23】
【0042】この数23で与えられる高次方程式を解く
ことによりrを求めることができる。なお、数23にお
いてθ=0の時のSw'およびrをそれぞれS' およびr
0 とすれば数23の両辺を(r2 +L2 3 で割ること
ができ数24を得る。
【0043】
【数24】
【0044】この数24が数14に一致することは当然
である。
【0045】以上はθ以下の全光束を用いた場合の正確
なrを求める方法であるがθのみの光束すなわち、極め
て細いθの輪帯光束を用いた場合の正確なrは数11に
おいてS’=Sw'とした数25により求めることができ
る。
【0046】
【数25】
【0047】図1は本発明の構成を示す概念図、図2お
よび図3はその要部を示す拡大図である。図1において
101は点光源、102はビームスプリッタ、103は
コリメータレンズ、104は被検物で、これらは図に示
すように同一光軸上に配置される。105は被検物10
4を保持するための被検物保持部で、該被検物保持部1
05は移動ステージ106上を前記光軸と平行方向に移
動可能となっている。107は前記被検物104による
反射光束がビームスプリッター102で反射して形成さ
れる点像位置を前記点光源101の共役位置に合致させ
るための合焦検出部である。108は前記被検物保持部
105の移動距離S’を測定するための測長部、109
はこの移動距離S’、バックフォーカス距離Lおよび射
出角θ(Lおよびθは光学構成により定まる定数)を数
23または数25に代入して前記被検物としての被検レ
ンズ104の曲率半径rを算出するための演算部、11
0は算出したrを表示するための表示部である。なおこ
こでは被検物保持部としての載物台105は移動できる
ようにしてあるが、この代わりに点光源101,ビーム
スプリッタ102,コリメータレンズ103および合焦
検出部107を1体として光軸方向に移動できるように
しても良い。この場合にはこれらの移動量を測定するこ
とになる。
【0048】作用については従来技術と同様の方法で被
検物保持部105の移動距離Sw'(図2,図3参照)を
測長部108にて検出し演算部109にて点光源101
とコリメーターレンズ103により定まるバックフォー
カス距離Lおよび射出角θと前記移動距離Sw'を数23
または数25に代入して被検物104の被検面104a
の曲率半径rを算出し、これを表示部110に表示す
る。ここでコリメータレンズ103の射出角θ以下の均
一な射出光束の場合は数23を用い、また射出角θの輪
帯射出光束の場合は数25を用いるものである。
【0049】なお点光源は一般には半導体レーザの発光
点として与えられるがHe−Neレーザにレンズを付加
しても得られる。また通常の白色ランプを用いる場合に
は小さな視野絞りを付加しても得られる。また点光源1
01と合焦検出部107の基準合焦点は共役関係にある
のでこれを入れ替えても何ら問題はない。
【0050】
【実施例1】図4は本発明による実施例1を示す図であ
る。図4において113は本体であり、レーザダイオー
ド111、ハーフプリズム112、リレーレンズ11
4、図5又は図6に示すような瞳4分割プリズム11
5、テレビカメラ116により、図4に示すように配置
構成されている。この本体113は移動ステージ106
上を被検物104の光軸方向進退自在に移動できるよう
になっている。117はテレビカメラ116の出力を処
理するための画像計測部で演算部を内蔵している。11
8はモニタであり119は載物台で高さ方向及び光軸と
直角となる水平方向に移動できるようになっている(図
示省略)。他は図1と同様なので同一の番号で示してあ
る。
【0051】なお本体113に含まれる面はコリメータ
レンズ103の被検物側の面103a以外は全て反射防
止膜を施すことが望ましい。次にこの作用を説明する。
レーザダイオード111から発した発散光束はハーフプ
リズム112を透過し、コリメータレンズ103によっ
て、該コリメータレンズ103から一定の距離だけ離れ
た光軸上の位置に集光する。そして前述の移動によって
この集光点を被検物104の被検面104a付近に位置
させることができる。この時、被検面104aからの反
射光束は再びコリメータレンズ103を透過しハーフプ
リズムにより一部の光束が反射し、レーザダイオード1
11の発光点と共役なる点付近に再び集光する。ここで
光路中の瞳4分割プリズム115で光束の傾きが4方向
に分散するので前記集光点は図7にて示すような4個の
点像となりテレビカメラ116の撮像面付近に結像す
る。この結像状態をモニタ118上で観察できる。この
4個の点像を2値化処理をした後の各点像の面積を計算
しこれが全て等しくなるように載物台119を移動調整
する。また、この時の4個の点像の重心座標(x1 , y
1 )、(x2 ,y2)、(x3 ,y3)及び(x4 ,y4)を画像計
測部117で計測し、内蔵されている演算部で(x2
x4)−(y1−y3)を演算し、この値と比例した量を前記
モニタ118上に前記4個の点像と共に表示する。そし
て前式(x2 −x4)−(y1−y3)は合焦ずれ量と比例し
ているので、この表示値が0になるように、前述の移動
を行うことにより、レーザダイオード111の共役点に
正確に結像することができる。この状態の時に被検面1
04aの表面上に正確に結像していることが保証でき
る。
【0052】次に、再び本体113を移動ステージ10
6上で、被検レンズ104に近づく方向に移動すると、
前述の点像が消え、新たな点像が観察される。この状態
で、前述の(x2 −x4)−(y1−y3)の表示値が0とな
るように本体113を微動する。この状態の時にコリメ
ータレンズ103の射出側のレンズ面上に正確に結像し
ていることが保証できる。そして前者の状態から後者の
状態に至るまでの前記本体113の移動量Sw'(本体1
13の移動方向の位置の差)を測長部108にて検出
し、演算部109でこの移動量Sw'と前記コリメータレ
ンズにより定まるバックフォーカス距離Lと前記コリメ
ータレンズ又は被検レンズにより定まる前記コリメータ
レンズの有効射出角θとから数23を用いて曲率半径r
を演算で求め、このrの値を表示部110にて表示する
ものである。
【0053】本実施例固有の効果は瞳4分割プリズムを
用いることによる感度向上のために特に高精度に測定す
ることができることである。
【0054】
【実施例2】図8は実施例2を示す図である。図8にお
いて120はランプ、121はレンズであり、これらで
照明光学系122を形成する。123はチャート、12
4はハーフミラー、125は被検物チャックである。又
126は焦点板であり前記ハーフミラー124に関して
前記チャート123と共役な位置に配置されている。1
27は前記焦点板126上に結ばれた点像を観察するた
めの接眼レンズであり、他は図1、図2と同一であるの
で同一番号を付して、その説明を省略する。被検物チャ
ック125は三つ爪チャック等の求心チャックが好まし
い。又、この被検物チャック125はコリメータレンズ
103とピンホール123aとで定まる光軸方向に移動
自在となっている。なおチャート123はどのようなも
のでも良いが、一般的にはピンホールチャートや十字チ
ャートを用いるのが良い。
【0055】次に、これらの構成による作用を説明す
る。照明光学系122によりチャート123が照明され
る。チャート123を発した光束はハーフミラー12
4、コリメータレンズ103を透過し、定められた位置
に結像する。この結像位置に被測定面104aを一致さ
せた時に、その反射光束は再びコリメータレンズ103
を透過し、ハーフミラー124で一部反射して焦点板1
26上に結像する。そしてこの結像状態は接眼レンズ1
27を通して目視で確認できるようになっているので、
これを見ながらピントが合うように被検物を被検物チャ
ックごと移動し、測長部108にてこの時の位置を出力
する。次に本体113側に被検物チャックを移動するこ
とにより再びチャート像が現れるのでこれを見ながらピ
ントが合うように被検物を移動し、同じく測長部108
にてこの時の位置を出力する。これらの2つの出力値の
差Sw'を演算部109で演算し、同じく演算部109で
このSw'と前記コリメータレンズにより定まるバックフ
ォーカス距離Lと前記コリメータレンズ又は被検レンズ
により定まる前記コリメータレンズの有効射出角θとか
ら数23を用いて曲率半径rを演算で求め、このrの値
を表示部110にて表示するものである。
【0056】本実施例固有の効果は安価に構成できるこ
とである。
【0057】
【実施例3】図9および図10は実施例3を示す図であ
る。図9において128は輪帯絞りであり、図10に示
す如く透明板128bに不透過膜128aを蒸着して形
成してある。他は図1〜図8と同一であるので同一番号
を付してその説明を省略する。
【0058】次に作用を説明する。レーザダイオード1
11を発した光束はハーフプリズム112を通り、コリ
メータレンズ103を通った後、一定の位置に集光する
がこの光束は輪帯絞り128により輪帯光束となる。こ
の集光点に被検レンズ104aを一致させると、その反
射光は再度輪帯絞り128、コリメータレンズ103を
通り、ハーフプリズム112で一部反射され、レーザダ
イオード111と共役位置に集光する。この集光位置に
テレビカメラ116の受光面を配置してあるのでその集
光状態をモニタ118にて観察できる。このモニタ11
8を見ながら本体113を移動ステージ106上を移動
させ、ピントが合う位置でとめ、このときの本体113
の位置を測長部108にて出力する。次に、本体113
を被検物104側に移動すると再びモニタ118に点像
が観察されるので、これにピントが合うように移動ステ
ージ106上を移動し、ピントが合う状態で止め、この
時の本体113の位置を測長部108にて出力する。こ
れらの2つの出力値の差Sw'を演算部109で演算し、
同じく演算部109でこのSw'と前記コリメータレンズ
により定まるバックフォーカス距離Lと前記コリメータ
レンズ又は被検レンズにより定まる前記コリメータレン
ズの有効射出角θとから数25を用いて曲率半径rを演
算で求め、このrの値を表示部110にて表示するもの
である。なお輪帯絞り128は大きさの異なるものを複
数用意して、これを交換できるようにしても良い。
【0059】本実施例固有の効果は輪帯による感度向上
のために特に高精度な測定ができることである。
【0060】
【実施例4】図11は実施例4を示す図である。図11
において、129は第2のコリメータレンズ、130は
偏光プリズム、131は1/4 λ板、132は被検物保持
環部132aを有する移動枠であり、他は図1から図9
と同様であるので同一番号を付してその説明を省略す
る。
【0061】次に作用を説明する。レーザダイオード1
11から発した光束は第2のコリメータレンズで平行光
束となり偏光プリズム130、1/4 λ板131を透過後
に円偏光となりコリメータレンズ103にて集光する。
この集光点に被検面104aを一致させると、その反射
光束は逆まわりの円偏光となり、コリメータレンズ10
3を通り、さらに1/4 λ板131を透過する。この透過
光は1/4 λ板の機能によりS偏光となるので、偏光プリ
ズム130の反射面で全て反射する平行光束となる。こ
の平行光束はリレーレンズ114でテレビカメラ116
上に集光する。ここで光路中の瞳4分割プリズム115
で光束の傾きが4方向に分散し、前記テレビカメラ11
6上には4個の点像が形成される。以下実施例1と全く
同一の作用により曲率半径の測定ができる。
【0062】本実施例固有の効果は、被検面を下にして
置くだけで、被検物の位置決めができるので、より高精
度にして操作性の良い測定ができることである。
【0063】
【実施例5】図12および13は実施例5を示す図であ
る。図12において、133は虹彩絞り、134は移動
枠、135は被検物保持用アダプタで移動枠134に嵌
合することによりその中心軸がコリメータレンズ103
の光軸に一致するようになっている。136は移動枠1
34を上下動するためのパルスモータ、137は称呼の
曲率半径、スタート信号を入力するための入力部、13
8は移動枠134の移動条件を決定するための演算部、
139は虹彩絞りの絞り径をコントロールするための虹
彩絞り制御部、140はパルスモータ制御部で、入力し
た移動枠134の移動条件に従って、パルスモータ13
6を作動したり、画像計測部からの合焦信号により内蔵
するパルスカウンタをコントロールしたり、このパルス
カウンタの出力を画像計測部117に出力する機能を有
している。他は図1〜図11と同様なので同一番号を付
してその説明を省略する。
【0064】次に作用を図13のフローに従って説明す
る。まず、被測定面の称呼の曲率半径を入力部137に
て入力すると、コリメータレンズ103による集光点が
被検面104aに一致するための移動枠134の位置が
演算されるが、正確な曲率半径は不明であるので、この
分の余裕を考えてこの位置から上方及び下方に1mm程度
の位置を停止位置に設定する。次に、被検面104aに
よる2状態の反射点像を検出するに当たって、有効開口
値が異ならない絞りの最大径を演算し、この結果に基づ
いて虹彩絞り制御部139にて虹彩絞り133を所望の
大きさにセットする。一方、被検物104を被検面10
4aを下にして被検物保持用アダプタ135の上に置
この被検物保持用アダプタ135は、被検物の大き
さに応じて複数種用意しておき、そのうちで、なるべく
大きなものを使用する方が好ましい。被検物のセットが
完了したら、スタート信号を入力部137により入力す
る。入力後の作用であるが、まず、移動枠134を前述
の演算結果に基づいてパルスモータ制御部140で高速
で位置調整する。
【0065】次に、同じくパルスモータ制御部140で
移動枠137を低速で下降する。下降中は画像計測部に
より常に合焦ずれ量が検出されているが、下降に伴って
変化してゆく。そして、この合焦ずれ量の出力値の符号
が反転したら直ちにパルスモータ制御部140に内蔵さ
れているパルスカウンタをリセットする。リセットした
ら直ちにパルスモータ制御部140で移動枠137を高
速で下降する。次にやはり前述の設定された停止位置の
少し手前(1mm程度が良い)で低速下降とする。そして
合焦ずれ量の検出値の符号が反転したら直ちにパルスカ
ウンタの値を出力する。そしてこの出力値と測定定数と
しての前述のL及び設定した開口に対応する前述のθよ
り画像計測部117に内蔵される演算部により数23を
用いて曲率半径rを算出し、モニタ118にてこれを表
示するものである。
【0066】本実施例固有の効果は被検物をホルダーに
載せ、スタート信号を入れるだけで自動的に曲率半径の
高精度測定ができることである。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、レンズ面等の球面形状
を有する鏡面の曲率半径を小型にて高精度に測定ができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念図。
【図2】同要部の拡大図。
【図3】同要部の拡大図。
【図4】本発明の実施例1を示す図。
【図5】図4における瞳4分割プリズムの説明図。
【図6】図4における瞳4分割プリズムの説明図。
【図7】図4における瞳4分割プリズムの説明図。
【図8】実施例2を示す図。
【図9】実施例3を示す図。
【図10】図9における輪帯絞りの説明図。
【図11】実施例4を示す図。
【図12】実施例5を示す図。
【図13】実施例5を示す図。
【図14】従来の測定方法および装置を示す図。
【図15】従来の測定方法および装置を示す図。
【図16】従来の測定方法および装置を示す図。
【図17】従来の測定方法および装置を示す図。
【図18】従来の測定方法および装置を示す図。
【符号の説明】 103 コリメータレンズ 104 被検物 106 移動ステージ 108 測長部 109 演算部 110 表示部 111 レーザダイオード 112 ハーフプリズム 114 リレーレンズ 115 瞳4分割プリズム 116 テレビカメラ 117 画像計測部 118 モニタ 119 載物台 120 ランプ 121 レンズ 123 チャート 124 ハーフミラー 125 被検物チャック 126 焦点板 127 接眼レンズ 128 輪帯絞り 129 第2のコリメータレンズ 130 偏光プリズム 131 1/4λ板 132 移動枠 133 虹彩絞り 134 移動枠 135 被検物保持用アダプタ 136 パルスモータ 138 演算部 140 パルスモータ制御部 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】曲率半径測定方法および装置
【特許請求の範囲】
【数1】
【数2】
【数3】
【数4】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズ面等の球面形状
を有する鏡面の曲率半径の測定方法および測定装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】このような測定装置としては、特開昭6
4−28534号公報記載のものがある。図14および
図15〜16で示される構成のものが開示、提案されて
いる。すなわち、図14において、レーザ光源21の光
束を拡大光学系22で拡大したのち収束光学系24で収
束するようになっている。被測定物29は載物台26に
載せてあり、この載物台26は光学ベンチ25において
光軸方向に移動自在に支持されている。載物台26の移
動量は測長機30により読み取る。記憶手段31は収束
光学系24の光束射出側のレンズ最後面24aから光束
収束点Pまでの距離L(バックフォーカス距離)を記
憶する。演算部32は被測定物の被測定球面29aの移
動距離S’と前記距離Lを用いて数5により被測定球面
29aの曲率半径rを演算する。
【0003】
【数5】
【0004】ここで移動距離S′とは被測定物の被測定
球面29aが前記光束収束点Pにある時の位置CP
と、被測定球面29aが収束光学系24に近づいて収束
光束が収束前に被測定球面29aで反射して折りかえさ
れ光束収束点Pが収束光学系24の光束射出側のレン
ズ面24aにある時の位置CPとの間の移動距離であ
る。以上のことから移動距離S’とバックフォーカス距
離Lを求め、前記曲率半径rを求める式に代入すること
により、曲率半径を求めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図1を用いて従来技
術の欠点を説明する。
【0006】△POCについて正弦法則を適用すること
により、数6が得られる。
【0007】
【数6】
【0008】余弦法則を適用することにより、数7とな
る。
【0009】
【数7】
【0010】△PO′Cについて正弦法則を適用するこ
とにより、数8となる。
【0011】
【数8】
【0012】余弦法則を適用することにより、数9とな
る。
【0013】
【数9】
【0014】また、数10よりLが求められる。
【0015】
【数10】
【0016】数6から数10により、数11となる。
【0017】
【数11】
【0018】今、数12であるから数11は数13とな
る。
【0019】
【数12】
【0020】
【数13】
【0021】数13においてθ=0の時のrの値をr
とすると、このrは数14から求められる。
【0022】
【数14】
【0023】数13および数14により、数15が演算
される。
【0024】
【数15】
【0025】今、測定値が数14で与えられるものとす
れば、真値は数13で与えられるから、この場合の測定
誤差εは数16のようになる。
【0026】
【数16】
【0027】数14よび数16を図で示すと図18の
ようになる。この図18より次のことが分かる。すなわ
ち、Lが小さい程またθが大きい程測定可能なrの範囲
が小さくなり測定誤差も大きくなる。従って、測定可能
なrの範囲を大きく又、誤差を小さくするためにはLを
大きくするか、又はコリメータレンズ有効射出角θを
小さくしなければならない。
【0028】一般にθを小さくするとS′の検出精度が
悪くなり、θを大きくすると前述のように誤差が大きく
なる。この相反する2つの現象を考え合わせると同図で
知る如く高精度な測定は期待できない。
【0029】本発明の目的は、高精度に測定することが
できる小型軽量の曲率半径測定方法および測定装置を提
供することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段および作用】すなわち、本
発明の曲率半径の測定方法は、数6から数10により
17を求める。
【0031】
【数17】
【0032】そして、数18の場合、数17は数19と
なる。
【0033】
【数18】
【0034】
【数19】
【0035】ここでxを0〜tanθまたで変化させ合
成した時のS’の重心値をSw’とすればSw’は数2
0から求められることができる。
【0036】
【数20】
【0037】数19および数20により数21を求め、
この数21を変形することにより数22を求める。
【0038】
【数21】
【0039】
【数22】
【0040】数22において両辺を2乗して整理するこ
とにより、数23が与えられる。
【0041】
【数23】
【0042】この数23で与えられる高次方程式を解く
ことによりrを求めることができる。なお、数23にお
いてθ=0の時のSw’およびrをそれぞれS’およひ
とすれば数23の両辺を(r+Lで割るこ
とができ数24を得る。
【0043】
【数24】
【0044】この数24が数14に一致することは当然
である。
【0045】以上はθ以下の全光束を用いた場合の正確
なrを求める方法であるがθのみの光束すなわち、極め
て細いθの輪帯光束を用いた場合の正確なrは数11に
おいてS’=Sw’とした数25により求めることがで
きる。
【0046】
【数25】
【0047】図1は本発明の構成を示す概念図、図2お
よび図3はその要部を示す拡大図である。図1において
101は点光源、102はビームスプリッタ、103は
コリメータレンズ、104は被検物で、これらは図に示
すように同一光軸上に配置される。105は被検物10
4を保持するための被検物保持部で、該被検物保持部1
05は移動ステージ106上を前記光軸と平行方向に移
動可能となっている。107は前記被検物104による
反射光束がビームスプリッター102で反射して形成さ
れる点像位置を前記点光源101の共役位置に合致させ
るための合焦検出部である。108は前記被検物保持部
105の移動距離S’を測定するための測長部、109
はこの移動距離S’、バックフォーカス距離Lおよび射
出角θ(Lおよびθは光学構成により定まる定数)を数
23または数25に代入して前記被検物としての被検レ
ンズ104の曲率半径rを算出するための演算部、11
0は算出したrを表示するための表示部である。なおこ
こでは被検物保持部としての載物台105は移動できる
ようにしてあるが、この代わりに点光源101,ビーム
スプリッタ102,コリメータレンズ103および合焦
検出部107を1体として光軸方向に移動できるように
しても良い。この場合にはこれらの移動量を測定するこ
とになる。
【0048】作用については従来技術と同様の方法で被
検物保持部105の移動距離Sw’(図2,図3参照)
を測長部108にて検出し演算部109にて点光源10
1とコリメーターレンズ103により定まるバックフォ
ーカス距離Lおよび射出角θと前記移動距離Sw’を数
23または数25に代入して被検物104の被検面10
4aの曲率半径rを算出し、これを表示部110に表示
する。ここでコリメータレンズ103の射出角θ以下の
均一な射出光束の場合は数23を用い、また射出角θの
輪帯射出光束の場合は数25を用いるものである。
【0049】なお点光源は一般には半導体レーザの発光
点として与えられるがHe−Neレーザにレンズを付加
しても得られる。また通常の白色ランプを用いる場合に
は小さな視野絞りを付加しても得られる。また点光源1
01と合焦検出部107の基準合焦点は共役関係にある
のでこれを入れ替えても何ら問題はない。
【0050】
【実施例1】図4は本発明による実施例1を示す図であ
る。図4において113は本体であり、レーザダイオー
ド111、ハーフプリズム112、リレーレンズ11
4、図5又は図6に示すような瞳4分割プリズム11
5、テレビカメラ116により、図4に示すように配置
構成されている。この本体113は移動ステージ106
上を被検物104の光軸方向進退自在に移動できるよう
になっている。117はテレビカメラ116の出力を処
理するための画像計測部で演算部を内蔵している。11
8はモニタであり119は載物台で高さ方向及び光軸と
直角となる水平方向に移動できるようになっている(図
示省略)。他は図1と同様なので同一の番号で示してあ
る。
【0051】なお本体113に含まれる面はコリメータ
レンズ103の被検物側の面103a以外は全て反射防
止膜を施すことが望ましい。次にこの作用を説明する。
レーザダイオード111から発した発散光束はハーフプ
リズム112を透過し、コリメータレンズ103によっ
て、該コリメータレンズ103から一定の距離だけ離れ
た光軸上の位置に集光する。そして前述の移動によって
この集光点を被検物104の被検面104a付近に位置
させることができる。この時、被検面104aからの反
射光束は再びコリメータレンズ103を透過しハーフプ
リズムにより一部の光束が反射し、レーザダイオード1
11の発光点と共役なる点付近に再び集光する。ここで
光路中の瞳4分割プリズム115で光束の傾きが4方向
に分散するので前記集光点は図7にて示すような4個の
点像となりテレビカメラ116の撮像面付近に結像す
る。この結像状態をモニタ118上で観察できる。この
4個の点像を2値化処理をした後の各点像の面積を計算
しこれが全て等しくなるように載物台119を移動調整
する。また、この時の4個の点像の重心座標(x,y
)、(x,y)、(x,y)及び(x,y
)を画像計測部117で計測し、内蔵されている演算
部で(x−x)−(y−y)を演算し、この値
と比例した量を前記モニタ118上に前記4個の点像と
共に表示する。そして前式(x−x)−(y−y
)は合焦ずれ量と比例しているので、この表示値が0
になるように、前述の移動を行うことにより、レーザダ
イオード111の共役点に正確に結像することができ
る。この状態の時に被検面104aの表面上に正確に結
像していることが保証できる。
【0052】次に、再び本体113を移動ステージ10
6上で、被検レンズ104に近づく方向に移動すると、
前述の点像が消え、新たな点像が観察される。この状態
で、前述の(x−x)−(y−y)の表示値が
0となるように本体113を微動する。この状態の時に
コリメータレンズ103の射出側のレンズ面上に正確に
結像していることが保証できる。そして前者の状態から
後者の状態に至るまでの前記本体113の移動量Sw’
(本体113の移動方向の位置の差)を測長部108に
て検出し、演算部109でこの移動量Sw’と前記コリ
メニタレンズにより定まるバックフォーカス距離Lと前
記コリメータレンズ又は被検レンズにより定まる前記コ
リメータレンズの有効射出角θとから数23を用いて曲
率半径rを演算で求め、このrの値を表示部110にて
表示するものである。
【0053】本実施例固有の効果は瞳4分割プリズムを
用いることによる感度向上のために特に高精度に測定す
ることができることである。
【0054】
【実施例2】図8は実施例2を示す図である。図8にお
いて120はランプ、121はレンズであり、これらで
照明光学系122を形成する。123はチャート、12
4はハーフミラー、125は被検物チャックである。又
126は焦点板であり前記ハーフミラー124に関して
前記チャート123と共役な位置に配置されている。1
27は前記焦点板126上に結ばれた点像を観察するた
めの接眼レンズであり、他は図1、図2と同一であるの
で同一番号を付して、その説明を省略する。被検物チャ
ック125は三つ爪チャック等の求心チャックが好まし
い。又、この被検物チャック125はコリメータレンズ
103とピンホール123aとで定まる光軸方向に移動
自在となっている。なおチャート123はどのようなも
のでも良いが、一般的にはピンホールチャートや十字チ
ャートを用いるのが良い。
【0055】次に、これらの構成による作用を説明す
る。照明光学系122によりチャート123が照明され
る。チャート123を発した光束はハーフミラー12
4、コリメータレンズ103を透過し、定められた位置
に結像する。この結像位置に被測定面104aを一致さ
せた時に、その反射光束は再びコリメータレンズ103
を透過し、ハーフミラー124で一部反射して焦点板1
26上に結像する。そしてこの結像状態は接眼レンズ1
27を通して目視で確認できるようになっているので、
これを見ながらピントが合うように被検物を被検物チャ
ックごと移動し、測長部108にてこの時の位置を出力
する。次に本体113側に被検物チャックを移動するこ
とにより再びチャート像が現れるのでこれを見ながらピ
ントが合うように被検物を移動し、同じく測長部108
にてこの時の位置を出力する。これらの2つの出力値の
差Sw’を演算部109で演算し、同じく演算部109
でこのSw’と前記コリメータレンズにより定まるバッ
クフォーカス距離Lと前記コリメータレンズ又は被検レ
ンズにより定まる前記コリメータレンズの有効射出角θ
とから数23を用いて曲率半径rを演算で求め、このr
の値を表示部110にて表示するものである。
【0056】本実施例固有の効果は安価に構成できるこ
とである。
【0057】
【実施例3】図9および図10は実施例3を示す図であ
る。図9において128は輪帯絞りであり、図10に示
す如く透明板128bに不透過膜128aを蒸着して形
成してある。他は図1〜図8と同一であるので同一番号
を付してその説明を省略する。
【0058】次に作用を説明する。レーザダイオード1
11を発した光束はハーフプリズム112を通り、コリ
メータレンズ103を通った後、一定の位置に集光する
がこの光束は輪帯絞り128により輪帯光束となる。こ
の集光点に被検レンズ104aを一致させると、その反
射光は再度輪帯絞り128、コリメータレンズ103を
通り、ハーフプリズム112で一部反射され、レーザダ
イオード111と共役位置に集光する。この集光位置に
テレビカメラ116の受光面を配置してあるのでその集
光状態をモニタ118にて観察できる。このモニタ11
8を見ながら本体113を移動ステージ106上を移動
させ、ピントが合う位置でとめ、このときの本体113
の位置を測長部108にて出力する。次に、本体113
を被検物104側に移動すると再びモニタ118に点像
が観察されるので、これにピントが合うように移動ステ
ージ106上を移動し、ピントが合う状態で止め、この
時の本体113の位置を測長部108にて出力する。こ
れらの2つの出力値の差Sw’を演算部109で演算
し、同じく演算部109でこのSw’と前記コリメータ
レンズにより定まるバックフォーカス距離Lと前記コリ
メータレンズ又は被検レンズにより定まる前記コリメー
タレンズの有効射出角θとから数25を用いて曲率半径
rを演算で求め、このrの値を表示部110にて表示す
るものである。なお輪帯絞り128は大きさの異なるも
のを複数用意して、これを交換できるようにしても良
い。
【0059】本実施例固有の効果は輪帯による感度向上
のために特に高精度な測定ができることである。
【0060】
【実施例4】図11は実施例4を示す図である。図11
において、129は第2のコリメータレンズ、130は
偏光プリズム、131は1/4λ板、132は被検物保
持環部132aを有する移動枠であり、他は図1から図
9と同様であるので同一番号を付してその説明を省略す
る。
【0061】次に作用を説明する。レーザダイオード1
11から発した光束は第2のコリメータレンズで平行光
束となり偏光プリズム130、1/4λ板131を透過
後に円偏光となりコリメータレンズ103にて集光す
る。この集光点に被検面104aを一致させると、その
反射光束は逆まわりの円偏光となり、コリメータレンズ
103を通り、さらに1/4λ板131を透過する。こ
の透過光は1/4λ板の機能によりS偏光となるので、
偏光プリズム130の反射面で全て反射する平行光束と
なる。この平行光束はリレーレンズ114でテレビカメ
ラ116上に集光する。ここで光路中の瞳4分割プリズ
ム115で光束の傾きが4方向に分散し、前記テレビカ
メラ116上には4個の点像が形成される。以下実施例
1と全く同一の作用により曲率半径の測定ができる。
【0062】本実施例固有の効果は、被検面を下にして
置くだけで、被検物の位置決めができるので、より高精
度にして操作性の良い測定ができることである。
【0063】
【実施例5】図12および13は実施例5を示す図であ
る。図12において、133は虹彩絞り、134は移動
枠、135は被検物保持用アダプタで移動枠134に嵌
合することによりその中心軸がコリメータレンズ103
の光軸に一致するようになっている。136は移動枠1
34を上下動するためのパルスモータ、137は称呼の
曲率半径、スタート信号を入力するための入力部、13
8は移動枠134の移動条件を決定するための演算部、
139は虹彩絞りの絞り径をコントロールするための虹
彩絞り制御部、140はパルスモータ制御部で、入力し
た移動枠134の移動条件に従って、パルスモータ13
6を作動したり、画像計測部からの合焦信号により内蔵
するパルスカウンタをコントロールしたり、このパルス
カウンタの出力を画像計測部117に出力する機能を有
している。他は図1〜図11と同様なので同一番号を付
してその説明を省略する。
【0064】次に作用を図13のフローに従って説明す
る。まず、被測定面の称呼の曲率半径を入力部137に
て入力すると、コリメータレンズ103による集光点が
被検面104aに一致するための移動枠134の位置が
演算されるが、正確な曲率半径は不明であるので、この
分の余裕を考えてこの位置から上方及び下方に1mm程
度の位置を停止位置に設定する。次に、被検面104a
による2状態の反射点像を検出するに当たって、有効開
口値が異ならない絞りの最大径を演算し、この結果に基
づいて虹彩絞り制御部139にて虹彩絞り133を所望
の大きさにセットする。一方、被検物104を被検面1
04aを下にして被検物保持用アダプタ135の上に置
この被検物保持用アダプタ135は、被検物の大き
さに応じて複数種用意しておき、そのうちで、なるべく
大きなものを使用する方が好ましい。被検物のセットが
完了したら、スタート信号を入力部137により入力す
る。入力後の作用であるが、まず、移動枠134を前述
の演算結果に基づいてパルスモータ制御部140で高速
で位置調整する。
【0065】次に、同じくパルスモータ制御部140で
移動枠137を低速で下降する。下降中は画像計測部に
より常に合焦ずれ量が検出されているが、下降に伴って
変化してゆく。そして、この合焦ずれ量の出力値の符号
が反転したら直ちにパルスモータ制御部140に内蔵さ
れているパルスカウンタをリセットする。リセットした
ら直ちにパルスモータ制御部140で移動枠137を高
速で下降する。次にやはり前述の設定された停止位置の
少し手前(1mm程度が良い)で低速下降とする。そし
て合焦ずれ量の検出値の符号が反転したら直ちにパルス
カウンタの値を出力する。そしてこの出力値と測定定数
としての前述のL及び設定した開口に対応する前述のθ
より画像計測部117に内蔵される演算部により数23
を用いて曲率半径rを算出し、モニタ118にてこれを
表示するものである。
【0066】本実施例固有の効果は被検物をホルダーに
載せ、スタート信号を入れるだけで自動的に曲率半径の
高精度測定ができることである。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、レンズ面等の球面形状
を有する鏡面の曲率半径を小型にて高精度に測定ができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念図。
【図2】同要部の拡大図。
【図3】同要部の拡大図。
【図4】本発明の実施例1を示す図。
【図5】図4における瞳4分割プリズムの説明図。
【図6】図4における瞳4分割プリズムの説明図。
【図7】図4における瞳4分割プリズムの説明図。
【図8】実施例2を示す図。
【図9】実施例3を示す図。
【図10】図9における輪帯絞りの説明図。
【図11】実施例4を示す図。
【図12】実施例5を示す図。
【図13】実施例5を示す図。
【図14】従来の測定方法および装置を示す図。
【図15】従来の測定方法および装置を示す図。
【図16】従来の測定方法および装置を示す図。
【図17】従来の測定方法および装置を示す図。
【図18】従来の測定方法および装置を示す図。
【符号の説明】 103 コリメータレンズ 104 被検物 106 移動ステージ 108 測長部 109 演算部 110 表示部 111 レーザダイオード 112 ハーフプリズム 114 リレーレンズ 115 瞳4分割プリズム 116 テレビカメラ 117 画像計測部 118 モニタ 119 載物台 120 ランプ 121 レンズ 123 チャート 124 ハーフミラー 125 被検物チャック 126 焦点板 127 接眼レンズ 128 輪帯絞り 129 第2のコリメータレンズ 130 偏光プリズム 131 1/4λ板 132 移動枠 133 虹彩絞り 134 移動枠 135 被検物保持用アダプタ 136 パルスモータ 138 演算部 140 パルスモータ制御部
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの光束をコリメータレンズによ
    り集光して被検物の被検面に導き、被検面を光軸にそっ
    て移動するか、もしくは前記点光源と前記コリメータレ
    ンズを光軸にそって移動して、被検面が前記集光点にく
    るようにし、また、被検面とコリメータレンズとの距離
    を近づけて光束を集光する前に、被検面で反射して折り
    かえして光束の集光点がコリメータレンズの光束射出側
    のレンズ面にくるようにし、前述の被検面が光束の集光
    点にきたときの状態から前述の光束の集光点が光束射出
    側のレンズ面にきたときの状態までコリメータレンズま
    たは被検面の移動距離Sw’およびコリメータレンズの
    光束射出側のレンズ面から集光点までの距離Lおよび前
    記レンズ面からの射出角θを数1 【数1】 に代入して得られる高次方程式を解くことにより曲率半
    径rを求める曲率半径測定方法。
  2. 【請求項2】 光源からの光束をコリメータレンズおよ
    び輪帯絞りにより輪帯光束となし、この輪帯光束を集光
    して被検物の被検面に導き、被検面を光軸にそって移動
    するか、もしくは前記点光源と前記コリメータレンズを
    光軸にそって移動して被検面が前記集光点にくるように
    し、また被測定面とコリメータレンズとの距離を近づけ
    て光束を集光する前に被検面で反射して折り返して光束
    の集光点がコリメータレンズの光束射出側のレンズ面に
    くるようにし、前述の被検面が光束の集光点にきたとき
    の状態から前述の光束の集光点が光束射出側のレンズ面
    にきたときの状態まで、コリメータレンズまたは被検面
    の移動距離Sw’およびコリメータレンズの光束射出側
    のレンズ面から集光点までの距離Lおよび前記レンズ面
    からの射出角θを数2 【数2】 に代入して得られる方程式を解くことにより曲率半径r
    を求める曲率半径測定方法。
  3. 【請求項3】 光源,ビームスプリッター,コリメータ
    ーレンズ,合焦検出部,被検物心出し保持構造部,移動
    ステージ,測長部および表示部から成る曲率半径測定装
    置において、前記測長部により得られた請求項1記載の
    移動距離Sw’と前記点光源と前記コリメータレンズに
    より定まるバックフォーカス距離Lと前記コリメーター
    レンズの有効射出角θとを数3 【数3】 に代入して得られる高次方程式を解くことにより前記被
    検物心出し保持構造部で保持された被検物の被検面の曲
    率半径rを求めるための演算部を有することを特徴とす
    る曲率半径測定装置。
  4. 【請求項4】 光源,ビームスプリッター,コリメータ
    レンズ,合焦検出部,被検物心出し保持構造部,移動ス
    テージ,測長部および表示部から成る曲率半径測定装置
    において、コリメータレンズから輪帯射出光束を得るた
    めの輪帯絞りと前記測長部により得られた請求項2記載
    の移動距離Sw’と前記点光源と前記コリメータレンズ
    により定まるバックフォーカス距離Lと前記コリメータ
    レンズの射出角θとを数4 【数4】 に代入して得られる方程式を解くことにより前記被検物
    心出し保持構造部で保持された被検物の被検面の曲率半
    径rとを求めるための演算部とを有することを特徴とす
    る曲率半径測定装置。
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