JPH09209424A - 水栓における吐水管の回動規制装置 - Google Patents

水栓における吐水管の回動規制装置

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JPH09209424A
JPH09209424A JP1861696A JP1861696A JPH09209424A JP H09209424 A JPH09209424 A JP H09209424A JP 1861696 A JP1861696 A JP 1861696A JP 1861696 A JP1861696 A JP 1861696A JP H09209424 A JPH09209424 A JP H09209424A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吐水管の回動操作を頻繁に行ったとしても、
水洩れが全くない回動規制装置を簡単な構成によって提
供すること。 【解決手段】水栓本体10の円環状シール部材12の外
側に形成した周溝13内に移動可能に組付けられるとと
もに、外筒部20に対して一体化される略円弧状のガイ
ドリング31と、水栓本体10のガイドリング31とは
反対側になる部分に固定または一体的に形成されて、外
筒部20とともに回動されたガイドリング31の回動
を、その一部が当接することにより規制するストッパ3
2とにより構成したこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吐水管を水平面に
て回動自在にした水栓に関し、特にこの吐水管の回動範
囲を規制するようにした回動規制装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】水栓が有する吐水管は、その方向が変え
られるのであれば非常に便利であるため、近年において
は種々なものが提案されてきている。ところが、吐水管
の回動範囲内に壁や家具があったり、あるいは本発明の
実施形態で説明するように、水栓そのものが浄水器を有
しているものである場合には、これらの浄水器や壁等に
回動した吐水管が当接しないようにしておく必要があ
る。何故なら、不用意に吐水管を回動させると、これが
壁等に当接してこれらに傷を付けたり、あるいは水栓本
体に一体化してある浄水器そのものを損傷させたりする
おそれがあるためである。
【0003】このような問題を解決するものとして、例
えば実公平6−30919号公報にみられるような「混
合水栓の吐出管回転規制構造」が提案されてきている。
この構造は、例えば、図9にも示すようなものであり、
上記公報の実用新案登録請求の範囲の記載からすると、
「半円形の半円柱部6の側方に凹状に混合水空間回動規
制装置30を形成してなる本体部2と、該本体部2に水
平面内で回動可能に外嵌された筒状の外筒部4を有する
吐出管5とそ備えた混合水栓において、前記外筒部4側
より前記本体部の混合水空間回動規制装置30内に係止
部材27を設け、前記吐出管5が回動される際に一定回
動範囲を越えると前記半円柱部6に係止部材27が当接
し、回動が規制されるように形成した」ものであり、
「本体部に対し回動可能に外嵌された吐出管の外筒部に
は係止部材が設けられ、この係止部材は本体部の混合水
空間内に突出されて、吐出管が本体部に対し回動される
時に、この係止部材が半円柱部に当接し、一定範囲内で
のみ本体部に対し吐出管が回転され、従来のように36
0°吐出管が回動されるものではないため、吐出管が壁
面等に衝突して破損する事故が妨がれる。」といった作
用・効果を発揮するものであると考えられる。
【0004】このような作用・効果を有するものではあ
っても、この実公平6−30919号公報にて提案され
ている構造だと、次のような新たな問題を生ずる可能性
があると考えられる。 図9の(ロ)に示したように、回動規制のための係
止部材として係止ネジ27が採用されているため、この
係止ネジ27が半円柱部6に当接する際の衝撃により、
この係止ネジ27が緩むことがあり得る。 係止ネジ27を円筒部外側から挿通して先端を混合
水空間内に臨ませているため、この係止ネジ27と円筒
部との間のシールが必要であるだけでなく、係止ネジ2
7に緩みが生ずると、混合水空間から外部への水洩れが
生ずる。 上記のように構成されているから、何等かの不具
合によって吐水管等の交換を行う際に、この係止ネジ2
7を一旦外さなければならないものであり、吐水管等の
交換作業が手間取るばかりか、係止ネジ27が紛失し易
く、紛失すると水栓を元通りにすることができなくなっ
てしまう。
【0005】そこで、本発明者等は、この種の吐水管の
回動規制装置についての上記実状を改善すべく種々検討
を重ねてきた結果、本発明を完成したのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の経緯
に基づいてなされたもので、その解決しようとする課題
は、この種回動規制装置のさらなる改良である。
【0007】そして、まず請求項1に係る発明の目的と
するところは、吐水管の回動操作を頻繁に行ったとして
も、水洩れが全くない回動規制装置を簡単な構成によっ
て提供することにある。
【0008】また、請求項2に係る発明の目的とすると
ころは、上記請求項1に係る発明と同様な目的を達成す
ることができる他、吐水管の交換作業時において全く取
り外す必要のない回動規制装置を提供することにある。
【0009】そして、請求項3に係る発明の目的とする
ところは、上記請求項1または2の発明と同様な目的を
達成することができる他、吐水管の交換作業時における
ガイドリングの脱落を防止できて、結果的に吐水管の交
換作業時において、当該ガイドリングの紛失を防止する
等の注意が全く必要のない回動規制装置を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、請求項1に係る発明の採った手段は、以下の実施
形態中で使用する符号を付して説明すると、「側面に周
溝状の混合水吐出空間11を開口させた水栓本体10
と、この水栓本体10に対して混合水吐出空間11を覆
った状態で外嵌され、その一部に混合水吐出空間11に
連通する吐水管21を一体化した外筒部20と、この外
筒部20と水栓本体10との間に介装されて混合水吐出
空間11及び吐水管21の間とこれ以外の箇所との液密
化を行う円環状シール部材12とを備えた水栓100に
おいて使用される吐水管21の回動規制装置30であっ
て、水栓本体10の円環状シール部材12の外側に形成
した周溝13内に移動可能に組付けられるとともに、外
筒部20に対して一体化される略円弧状のガイドリング
31と、水栓本体10のガイドリング31とは反対側に
なる部分に固定または一体的に形成されて、外筒部20
とともに回動されたガイドリング31の回動を、その一
部が当接することにより規制するストッパ32とにより
構成したことを特徴とする回動規制装置30」である。
【0011】すなわち、本発明に係る回動規制装置30
は、ガイドリング31とストッパ32からなるものであ
るが、ガイドリング31は、円環状シール部材12をは
さんで混合水吐出空間11の外側となる水栓本体10に
周溝13を形成しておいて、この周溝13内に移動自在
に配置される平面略C字状のものであり、水栓本体10
に外嵌される外筒部20と一体的に周溝13内を移動す
るものである。一方、回動規制装置30を構成するスト
ッパ32は、水栓本体10のガイドリング31とは反対
側になる部分に一体的に形成されるか、または固定され
るものであり、ガイドリング31の回動、従ってこれと
一体的な外筒部20の回動範囲を規制するものである。
【0012】換言すれば、ガイドリング31とストッパ
32からなる本発明の回動規制装置30は、水栓100
が本来的に有している混合水吐出空間11の外側に組込
まれるものであり、この混合水吐出空間11と吐水管2
1との連通、及びこれを液密的なものとしている2本の
円環状シール部材12とは全く無関係に配置するように
したものである。従って、この回動規制装置30の存在
によって混合水吐出空間11から外部に水洩れを生じさ
せるようなことは全くないのであり、しかも吐水管21
の回動を長期にわたって安定的なものとすることができ
るものである。
【0013】上記課題を解決するために、請求項2に係
る発明の採った手段は、上記請求項1に係る回動規制装
置30を構成しているガイドリング31を、外筒部20
に形成した凹所22内に係合する突起31aを有したも
のとするとともに、この突起31aの両側で一定間隔を
おいて向き合い、ストッパ32に当接する一対の当接面
31b・31bを有したものとしたことにその構成上の
特徴を有したものである。これにより、この請求項2に
係る回動規制装置30によれば、その略全体を外筒部2
0により包み込んで脱落しないものとされているだけで
なく、この外筒部20を水栓本体10から抜き取って
も、これについてガイドリング31やストッパ32が取
り外されてしまうことはなく、取外す必要もないものと
なっている。従って、例えば吐水管21あるいはこれと
一体的な外筒部20の交換作業を容易に行うことができ
るのである。
【0014】さらに、上記課題を解決するために、請求
項3に係る発明の採った手段は、上記請求項1または請
求項2に係る回動規制装置30について、そのガイドリ
ング31を、水栓本体10側の周溝13内に内嵌される
保持部13cを一体的に有したものとしたことに、その
構成上の特徴を有したものである。
【0015】この請求項3に係るガイドリング31にお
いては、これに一体的に形成した保持部13cが、水栓
本体10側の周溝13内に配置されることになることか
ら、略円筒状の水栓本体10を当該ガイドリング31が
だき抱えるようになり、ガイドリング31が水栓本体1
0側の周溝13内にて安定的に回動し得ることは当然と
して、その両保持部13aにて水栓本体10を保持する
ことになるのである。吐水管21の回動を安定的に行え
るようにしているのである。すなわち、各保持部31c
が水栓本体10側の周溝13内に言わば係合しているこ
とによって、ガイドリング31が全体として周溝13内
に確実に収納されるのであり、例えば吐水管21の交換
作業時におけるガイドリング31自体の水栓本体10か
らの脱落が防止され、結果的に吐水管21の交換作業時
において、当該ガイドリング31の紛失を防止する等の
注意が全く不必要になるのである。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、以上のような各請求項に係
る発明を、図面に示した実施の形態に従って具体的に説
明するが、実施形態を示す水栓100は、各発明に全て
を含むものとなっているので、以下ではこの水栓100
の構成を詳細に説明する。
【0017】さて、この水栓100は、図1に示すよう
に、図示下端に接続される各供給管から水栓本体10内
に供給された湯及び水を、水栓本体10の上端に設けた
1本の操作レバー50を上下・左右させることにより、
水栓本体10内にて混合させて吐水管21の先端から吐
出させるようにしたものである。また、この水栓100
においては、その水栓本体10の右側部分に浄水器40
を一体的に設けるようにしており、この浄水器40は、
切換レバー41を操作することにより、水道水等の原水
を当該浄水器40内にて浄化した後、水栓本体10側の
吐水管21から吐出させるようにすることもできるもの
としてある。
【0018】また、この水栓100は、図1及び図3に
示したように、上下方向の軸心を有する略円柱状の水栓
本体10を備えていて、この水栓本体10の上端側に設
けた操作レバー50の操作により、当該水栓100の略
中程から突出している吐水管21から湯水を吐出するも
のであるが、この吐水管21は、これと一体的な外筒部
20を介して水栓本体10に対する回動自在なものとし
てある。なお、前述した浄水器40は、この外筒部20
の下側に設けてある接続部42を介して水栓本体10側
に接続してあり、水栓本体10側から供給された原水を
浄化して再び水栓本体10側へ戻るようにしている。
【0019】この水栓100の水栓本体10において
は、図1、図3、及び図8に示すように、吐水管21が
接続してある外筒部20の内側部分において、混合水吐
出空間11が形成してある。この混合水吐出空間11
は、方向が変えられることのある吐水管21から常に湯
水を吐出できるようにするために、水栓本体10の全方
位方向に開口する円環状のものとなっているのであり、
吐水管21がどの位置になろうと、この混合水吐出空間
11と吐水管21とは常に連通し得るものである。
【0020】勿論、この混合水吐出空間11は、その外
周を外筒部20により覆うことにより、その吐水管21
側部分のみからしか外部に連通しないようにしてあるも
のであり、この外筒部20での液密性を保持するため
に、混合水吐出空間11の上下両側に位置する水栓本体
10と外筒部20との間には、図3に示すように、円環
状シール部材12が配置してあるのである。これら各円
環状シール部材12は、図3、図4及び図8に示したよ
うに、水栓本体10側の混合水吐出空間11の上下なる
部分にそれぞれ形成した円環状凹溝12a内に嵌合され
ているものであり、この円環状凹溝12aの直径より僅
かに小さい直径を有したものとして、ゴム等の弾性材料
によって形成したものである。
【0021】外筒部20は、図4に示したように、水栓
本体10側の各円環状凹溝12a内に円環状シール部材
12を嵌合させておいて、この水栓本体10に対して例
えば上方から嵌合されるものであり、これにより、図3
に示したように、混合水吐出空間11の外側が吐水管2
1以外では外部に開口しないようにするものである。こ
のようにして、水栓本体10に嵌合された外筒部20
は、水栓本体10に対して混合水吐出空間11の液密性
を維持しながら回動されるのであるが、その回動は、本
発明に係る回動規制装置30によって、例えば図2に示
したような範囲内にて規制されるのである。
【0022】回動規制装置30は、ガイドリング31と
ストッパ32とにより構成したものであるが、これらの
ガイドリング31及びストッパ32は、当該実施形態に
おけるように、それぞれ別体のものとして、例えば合成
樹脂等を材料として形成してもよいが、特にストッパ3
2については、水栓本体10に一体化されたものとして
予じめ別に形成してもよい。何故なら、このストッパ3
2は、吐水管21すなわち外筒部20の回動に伴って移
動してきたガイドリング31を止めるためのものである
から、水栓本体10側の適宜位置に予じめ形成しておい
ても、その機能を十分果たすことができるからである。
回動規制装置30を構成しているガイドリング31は、
図4及び図5に示すように、円筒状の水栓本体10の外
周に嵌合できるような略リング状、換言すれば略C字状
のものであり、これを嵌合するための周溝13が水栓本
体10側に形成してある。
【0023】周溝13は、図8にも示したように、混合
水吐出空間11を囲んでいる円環状凹溝12aの外側
(本実施形態では一対ある円環状凹溝12aの内の下側
の円環状凹溝12aよりさらに下方)に位置する水栓本
体10側に形成した略円環状のものであり、この周溝1
3と、図5の(イ)にて示したガイドリング31の幅と
は略一致するものとしてある。すなわち、ガイドリング
31は、水栓本体10側の周溝13上に摺動可能に配置
されるものであり、しかもこの周溝13が混合水吐出空
間11の外側に形成されていることにより、混合水吐出
空間11の水密性に全く影響を与えることなく周溝13
内を摺動することになるものである。
【0024】本実施形態のガイドリング31は、例えば
合成樹脂等の、耐蝕性に優れかつある程度の弾力性を有
する材料により一体成形したものであり、図4及び図5
の(イ)に示したように、平面形状が略C字状で外径が
水栓本体10の直径と略同じとなるものとしたものであ
る。このガイドリング31は、その略中央部から外方に
突出する突起31aを一体的に有しているものであり、
この突起31aを外筒部20側に形成してある凹所22
に係合させることにより、外筒部20と一体化されるも
のである。すなわち、水栓本体10の外周に嵌合される
ことになる外筒部20の下縁には、図7に示すように、
図示下方に開口している略四角形状の凹所22が形成し
てあり、この凹所22は吐水管21とは略反対側に位置
するものとしてある。
【0025】また、このガイドリング31は、図4及び
図5の(ロ)に示したように、後述するストッパ32に
当接することになる二つの当接面31bを有しているも
のであって、これらの当接面31bは上述した突起31
aの両側に位置するものである。そして、このガイドリ
ング31の先端側には保持部31cがそれぞれ一体的に
形成してある。つまり、これらの各保持部31cは、周
溝13内を動こうしているガイドリング31を、周溝1
3内にて安定した状態となるように保持するものであ
り、図5の(イ)に示したように、当該ガイドリング3
1の基部に対して略C字状の形状を維持した状態で一体
的に形成したものである。従って、両保持部31cの先
端により形成された開口は、水栓本体10の直径により
僅かに小さなものとされるのであり、これにより、当該
ガイドリング31が水栓本体10に取付けられたときに
は、これら各保持部31cの先端によってガイドリング
31が水栓本体10から簡単には外れないようにしてい
るものである。
【0026】以上のようなガイドリング31は、次のよ
うにして水栓本体10及び外筒部20に組付けるのであ
る。すなわち、図4及び図8に示したように、外筒部2
0がまだ外嵌合されていない水栓本体10に対して、こ
のガイドリング31の各保持部31cを拡開しながら周
溝13に嵌合するのである。本実施形態のガイドリング
31では、図5の(イ)に示したように、その各保持部
31cの先端を丸くしてあるため、各保持部31cの先
端を水栓本体10側に当接させた状態で押圧すれば、各
保持部31c及び基部の可撓性により拡開するから、こ
のガイドリング31の水栓本体10に対する嵌合は簡単
に行えるのである。なお、水栓本体10側に嵌合された
ガイドリング31は自動的に周溝13上に載置されるこ
とになり、しかもこのガイドリング31は、各保持部3
1cを拡開しない限り水栓本体10から脱落しないもの
となっているのである。
【0027】このガイドリング31は、その外径が水栓
本体10の直径よりも僅かに小さなものとしてあるか
ら、図4に示したように、外筒部20の水栓本体10に
対する外嵌合を行えるようにしている。この外筒部20
の水栓本体10に対する嵌合時においては、ガイドリン
グ31の突起31aが、外筒部20側の凹所22に係合
するように位置調整を行う必要がある。その理由は、当
該ガイドリング31の外筒部20に対する一体化を確実
にするためである。以上のような外筒部20の嵌合によ
って、この外筒部20とガイドリング31とは一体化さ
れるから、外筒部20と一体的な吐水管21を回動させ
れば、当該ガイドリング31は吐水管21の回動ととも
に、水栓本体10の周溝13内を移動することになるの
である。
【0028】一方、回動規制装置30を構成しているス
トッパ32は、周溝13内の所定位置に一体的に形成し
たものであってもよいことは前述した通りであるが、本
実施形態においては、水栓本体10とは別体のものとし
て、例えばガイドリング31を構成しているのと同じ合
成樹脂により一体成形したものである。
【0029】このストッパ32は、図6に示すように、
水栓本体10側の周溝13内に固定するのに適した円弧
状を有しているものであり、その一部には取付穴32a
が形成してある。この取付穴32aは、図8にも示した
ように、水栓本体10の周溝13内に当該ストッパ32
を固定するための取付ボルト33を挿通するためのもの
であり、実施形態を示す図面中には1個しか記載してい
ないが、2個以上形成して実施してもよいものである。
【0030】このように、本実施形態のストッパ32は
取付ボルト33によって水栓本体10側に固定するもの
であるから、水栓本体10の周溝13内には、図4に示
したように、取付ボルト33を螺着するためのストッパ
止め穴14が形成してある。このストッパ止め穴14
は、水栓本体10の吐水管21とは反対側になる部分に
1個だけ形成したものであるが、上述したストッパ32
側の取付穴32aと同様に、周溝13内にて複数形成し
て実施してもよい。このように、水栓本体10側のスト
ッパ止め穴14やストッパ32側の取付穴32aを複数
形成しておけば、1本の取付ボルト33によるストッパ
32の固定位置を自由に交換することができることにな
り、図2に示した吐水管21の回動範囲を別の部分とな
るように自由に変更できる。勿論、このストッパ32
は、ガイドリング31側の当接面31bが当接すること
により吐水管21の回動範囲を規制するものであるか
ら、図6に示したように、その両端部が、ガイドリング
31側の当接面31bが当接することになる当接面とな
っている。
【0031】また、このストッパ32は、水栓本体10
側の周溝13内に収納できることは勿論、これを水栓本
体10側に固定してから外筒部20を外嵌合できるよう
な大きさのものとしてある。このストッパ32において
も、水栓本体10側の混合水吐出空間11の外側になる
周溝13内に固定されるのであるから、外筒部20の回
動操作に全く影響を与えないものであるとともに、混合
水吐出空間11の吐水管21のみへの連通を阻害するも
のではないことは、前述したガイドリング31と同様で
ある。
【0032】逆に、この回動規制装置30を構成してい
るガイドリング31についても、またストッパ32につ
いても、例えば吐水管21の交換時において水栓本体1
0側に取付けられたままになっているから、吐水管21
の交換時において水栓本体10から脱落するようなこと
はないのである。
【0033】
【発明の効果】以上、詳述した通り、まず請求項1に係
る発明においては、上記実施形態において例示した如
く、「側面に周溝状の混合水吐出空間11を開口させた
水栓本体10と、この水栓本体10に対して混合水吐出
空間11を覆った状態で外嵌され、その一部に混合水吐
出空間11に連通する吐水管21を一体化した外筒部2
0と、この外筒部20と水栓本体10との間に介装され
て混合水吐出空間11及び吐水管21の間とこれ以外の
箇所との液密化を行う円環状シール部材12とを備えた
水栓100において使用される吐水管21の回動規制装
置30であって、水栓本体10の円環状シール部材12
の外側に形成した周溝13内に移動可能に組付けられる
とともに、外筒部20に対して一体化される略円弧状の
ガイドリング31と、水栓本体10のガイドリング31
とは反対側になる部分に固定または一体的に形成され
て、外筒部20とともに回動されたガイドリング31の
回動を、その一部が当接することにより規制するストッ
パ32とにより構成した」ことにその構成上の特徴があ
り、これにより、吐水管の回動操作を頻繁に行ったとし
ても、水洩れが全くない回動規制装置を簡単な構成によ
って提供することができるのである。
【0034】また、請求項2に係る発明においては、上
記請求項1に係るガイドリング31について、外筒部2
0に形成した凹所22内に係合する突起31aを有した
ものとするとともに、この突起31aの両側で一定間隔
をおいて向き合い、ストッパ32に当接する一対の当接
面31b・31bを有したものとしたことにその構成上
の特徴があり、これにより、上記請求項1の発明と同様
な目的を達成することができる他、吐水管の交換作業時
において全く取り外す必要のない回動規制装置を提供す
ることができるのである。
【0035】さらに、請求項3に係る発明においては、
上記請求項1または2に係るガイドリング31につい
て、水栓本体10側の周溝13内に内嵌される保持部1
3cを一体的に有したものとしたことにその構成上の特
徴があり、これにより、上記請求項1または2の発明と
同様な目的を達成することができる他、吐水管の交換作
業時におけるガイドリングの脱落を防止できて、結果的
に吐水管の交換作業時において、当該ガイドリングの紛
失を防止する等の注意が全く必要のない回動規制装置を
提供することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回動規制装置を採用した水栓の正
面図である。
【図2】同水栓の平面図である。
【図3】同水栓の図1中の1−1線に沿ってみた縦断面
図である。
【図4】本発明に係る回動規制装置を示す分解斜視図で
ある。
【図5】同回動規制装置を構成しているガイドリングを
示すもので、(イ)はその拡大平面図、(ロ)はその側
面図である。
【図6】同回動規制装置を構成しているストッパの一例
を示すもので、(イ)はその拡大平面図、(ロ)はその
側面図である。
【図7】吐水管が一体化されて水栓本体に外嵌合される
外筒部を示すもので、(イ)は次の(ハ)中に示した2
−2線に沿ってみた断面図、(ロ)は(ハ)中の3−3
線に沿ってみた部分断面図、(ロ)は外筒部の拡大平面
図である。
【図8】水栓を構成している水栓本体に本発明に係る回
動規制装置を取付ける状態を示す拡大側面図である。
【図9】従来の技術を示す縦断面図(イ)、及び横断面
図(ロ)である。
【符号の説明】
100 水栓 10 水栓本体 11 混合水吐出空間 12 円環状シール部材 12a 円環状凹溝 13 周溝 14 ストッパ止め穴 20 外筒部 21 吐水管 22 凹所 30 回動規制装置 31 ガイドリング 31a 突起 31b 当接面 31c 保持部 32 ストッパ 32a 取付穴 33 取付ボルト 40 浄水器 41 切換レバー 42 接続部 50 操作レバー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】側面に周溝状の混合水吐出空間を開口させ
    た水栓本体と、この水栓本体に対して前記混合水吐出空
    間を覆った状態で外嵌され、その一部に前記混合水吐出
    空間に連通する吐水管を一体化した外筒部と、この外筒
    部と前記水栓本体との間に介装されて前記混合水吐出空
    間及び吐水管の間とこれ以外の箇所との液密化を行う円
    環状シール部材とを備えた水栓において使用される吐水
    管の回動規制装置であって、 前記水栓本体の前記円環状シール部材の外側に形成した
    周溝内に移動可能に組付けられるとともに、前記外筒部
    に対して一体化される略円弧状のガイドリングと、前記
    水栓本体のガイドリングとは反対側になる部分に固定ま
    たは一体的に形成されて、前記外筒部とともに回動され
    たガイドリングの回動を、その一部が当接することによ
    り規制するストッパとにより構成したことを特徴とする
    回動規制装置。
  2. 【請求項2】前記ガイドリングを、前記外筒部に形成し
    た凹所内に係合する突起を有したものとするとともに、
    この突起の両側で一定間隔をおいて向き合い、前記スト
    ッパに当接する一対の当接面を有したものとしたことを
    特徴とする請求項1に記載の回動規制装置。
  3. 【請求項3】前記ガイドリングを、前記水栓本体側の周
    溝内に内嵌される保持部を一体的に有したものとしたこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回動規
    制装置。
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