JPH09209279A - モアレ模様を有する2重布 - Google Patents

モアレ模様を有する2重布

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JPH09209279A
JPH09209279A JP8037223A JP3722396A JPH09209279A JP H09209279 A JPH09209279 A JP H09209279A JP 8037223 A JP8037223 A JP 8037223A JP 3722396 A JP3722396 A JP 3722396A JP H09209279 A JPH09209279 A JP H09209279A
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cloth
dyed
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line
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JP8037223A
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English (en)
Inventor
Yukinori Wada
幸憲 和田
Tetsuya Fukuda
哲也 福田
Chie Kawai
千絵 河合
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モアレ模様を有し、且つ動かすことによりモ
アレ模様が微妙に変化する風合い及び意匠性の優れた2
重布を提供することである。 【解決手段】 2色以上の異なる色調が規則的に繰り返
す万線模様を有する万線模様染色布の上に、染色部と無
地部が規則的に繰り返す万線模様を有する万線模様染色
透明布を重ね合わせて部分的に固定した構成からなるモ
アレ模様を有する2重布である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はモアレ模様の柄を有
する2重布に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、見る角度ないしは動くことにより
外観が変化する生地としては、メタリツクな色調からな
るスパンコール等が知られている。スパンコール調のも
のはキラキラした金属調の色調が見る角度により変化す
るものであるが、模様が変化するものではなかつた。ま
た、衣服においては、ある模様に染色された衣服の上に
メツシユ生地からなる衣服を重ね着する衣装が知られて
いるが、この場合には、模様がメツシユ生地を通して変
形した模様に見えるが模様自体が変化するものではな
く、本発明のようにモアレ模様を有し、動かすことによ
りそのモアレ模様が変化する2重布は知られていなかつ
た。本出願人は先に特願平7−310150号にて、単
位長さで規則的に繰り返す万線模様に染色された万線模
様染色布の上に、所定の糸の太さおよび孔の大きさを有
するメツシユ布を重ねて固定した構成のモアレ模様を有
する2重布を提案したが、上記のモアレ模様を有する2
重布においては、メツシユ布を使用するために全体が厚
くなつて風合いが損なわれ、風合いを必要とする衣服等
に使用するには好ましくない上に、メツシユ布のメツシ
ユ形状によりモアレ模様が制限されるという欠点があつ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、モア
レ模様を有し、且つ動かすことによりモアレ模様が多彩
に変化する意匠性の優れた2重布を提供することであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】2色以上の異なる色調が
単位長さで規則的に繰り返す万線模様を有する万線模様
染色布の上に、染色部と無地部が規則的に繰り返す万線
模様を有する万線模様染色透明布を重ね合わせて固定し
た構成からなることを特徴とするモアレ模様を有する2
重布である。この場合、万線模様染色布と万線模様染色
透明布との間でモアレ模様が発生し且つ動かすことによ
りモアレ模様が変化する優れた意匠性を有すると共に、
万線模様染色透明布が薄い生地であるために優れた風合
のモアレ模様を有する2重布が得られる。
【0005】前記万線模様染色布の万線模様が直線状万
線模様ないしは曲線状万線模様であり、前記万線模様染
色透明布の万線模様が直線状万線模様であることを特徴
とする上記のモアレ模様を有する2重布である。この場
合、万線模様染色布の万線模様を種々変化させることに
より発生するモアレ模様を任意に変化させることが可能
である。
【0006】前記万線模様染色透明布の万線模様が、単
位長さの0.8〜1.4倍の幅を有する染色部と、該染
色部の幅の1.0〜3.0倍の幅を有する無地部とで構
成されていることを特徴とする上記のモアレ模様を有す
る2重布である。この場合、モアレ模様をより一層顕著
に出現させることができる。
【0007】前記万線模様染色透明布の染色部が黒色等
の暗色からなることを特徴とする上記のモアレ模様を有
する2重布である。この場合、モアレ模様を効果的に浮
き上がらせることができるので意匠性が優れる。
【0008】前記万線模様染色布および前記万線模様染
色透明布が直線状万線模様である場合、両者の万線の交
差する角度が0〜25度になるように、前記万線模様染
色布と前記万線模様染色透明布とが重ね合わせられた構
成であることを特徴とする上記のモアレ模様を有する2
重布である。この場合、モアレの効果が顕著に出現する
と共に万線模様が同一でも角度によりモアレ模様の形状
を変化させることができる。
【0009】前記万線模様染色布の万線模様が黄、赤、
藍の3色にて構成されていることを特徴とする上記のモ
アレ模様を有する2重布である。この場合、虹状のモア
レ模様を出現させることができる。
【0010】前記万線模様染色布および前記万線模様染
色透明布の万線模様が、転写捺染により染色されたもの
であることを特徴とする上記のモアレ模様を有する2重
布である。この場合、布に直接捺染を行う場合と比較し
て、転写捺染においては紙等の寸法安定性の優れた転写
シート基材を使用した転写捺染シートにて転写捺染を行
うので、染色された万線模様柄の印刷見当精度が優れた
ものとなり、細かい寸法の安定した万線模様を得ること
ができる。
【0011】前記万線模様染色布および前記万線模様染
色透明布とが縫い目により部分的に固定されていること
を特徴とする上記のモアレ模様を有する2重布である。
この場合、両者の間隔を所定距離に保てる上に動かすこ
とにより両者の間隔が変化するので自在に変化するモア
レ模様を得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明のモアレ模様を有す
る2重布の実施例を示すもので(イ)は平面図で(ロ)
は(イ)におけるI−I断面図であり、図2は実施例に
おける万線模様染色布を示す平面図であり、図3は実施
例における万線模様染色透明布を示す平面図であり、図
4は本発明のモアレ模様を有する2重布の他の実施例に
おける万線模様染色布を示す平面図であり、図5は本発
明のモアレ模様を有する2重布における万線模様染色布
に使用できる他の万線模様の例を示す図であつて、1,7
は万線模様染色布、2a,2b,2cは万線模様染色部、3は万
線模様染色透明布、4は染色部、5は無地部、6は縫い
目、8a,8b,8cは円形状万線模様染色部、Lは単位長さを
それぞれ表す。
【0013】本発明のモアレ模様を有する2重布の実施
例は図1に示すとおりであり、単位長さLの巾を有する
黄色染色部2aと赤色染色部2bと藍色染色部2cの繰り返し
からなる直線状万線模様に染色された万線模様染色布1
の上に、単位長さLの線幅を有する染色部4と単位長さ
Lの2倍の無地部5との繰り返しからなる直線状万線模
様に染色された万線模様染色透明布3とを、両方の万線
が平行になるように重ね合わせてキルテイング状の縫い
目6により固定した構成であつて、万線模様染色透明布
3の無地部5を通して、黄色染色部2aの半巾と赤色染色
部2bの全巾と藍色染色部2cの半巾が見える状態となるの
で、虹状のモアレ模様が出現するものである。
【0014】図1(イ)では万線模様染色透明布3の無
地部5を通して見える模様を便宜上同一の模様に描いて
いるが、実際のモアレ模様を有する2重布においては、
万線模様染色布1ないし万線模様染色透明布3伸縮によ
るわずかのズレにより、万線模様染色透明布3の無地部
5を通して見える模様はそれぞれわずかづつ異なつた模
様となる。図1(ロ)に示すように、万線模様染色布1
と万線模様染色透明布3とを縫い目6により固定するこ
とで、万線模様染色布1の万線の方向と万線模様染色透
明布3の染色部4の方向との交差する角度を一定に保つ
た状態を維持できるので、安定してモアレ模様を出現さ
せることができる。また、2重布を動かすことにより万
線模様染色布1と万線模様染色透明布3の間隔が変化す
るのでモアレ模様が微妙に変化する。
【0015】本発明のモアレ模様を有する2重布の実施
例において使用する万線模様染色布1は、図2に示すよ
うに、単位長さLの巾の繰り返しからなる直線状万線模
様に染色されている。単位長さLの巾を有する万線はそ
れぞれ黄色染色部2a、赤色染色部2b、藍色染色部2cの3
色に染色され且つ各染色部が規則的に繰り返すように配
列された直線状万線模様である。本実施例のようにそれ
ぞれの万線が黄、赤、藍の3色に染分けられている場合
には虹状のモアレ模様が現出する。万線模様の配色に関
しては、本実施例のように黄、赤、藍の3色に限定され
るものではなく任意であつて、異なる2色以上の色を互
いに異なる色と隣接するように規則的に繰り返すように
配置したものであればよい。
【0016】万線模様染色布1の万線模様の単位長さL
としては0.3mm〜2.0mmの範囲で設定するのが
よく、特に単位長さLを0.5mm〜1.0mmの範囲
で設定するのが最も好ましい。単位長さLが0.3mm
以下の万線模様の場合には、万線模様を生地に染色する
際の各色の印刷見当精度を出すのが困難であるし、逆に
2.0mmの以上の万線模様の場合には良好なモアレ模
様が出現しなくなるので好ましくない。
【0017】万線模様染色布1の万線模様は直線状万線
模様でも曲線状万線模様でも任意である。曲線状万線模
様としては円形状、楕円形状、放物線形状、双曲線形状
等の円錐曲線からなるものないしは波型形状のもの等が
使用できる。万線模様染色布1に万線模様を形成するに
は、生地に直接捺染を行う方法でも可能であるが、伸縮
の大きい生地に細かい絵柄模様を形成するには各色の見
当合わせが困難であるため、昇華転写捺染等の転写捺染
方式にて染色するのが望ましい。転写捺染の場合には、
紙等からなる転写捺染シート基材に昇華性分散染料等の
染料を使用したインキを使用してグラビア印刷等により
作製されるので、伸縮の大きい布地に直接印刷するのに
比べて印刷の見当精度を高めることができる。
【0018】本発明のモアレ模様を有する2重布の実施
例において使用する万線模様染色透明布3は、図3に示
すとおり、単位長さLの線幅を有する染色部4と単位長
さLの2倍の無地部5との繰り返しからなる直線状万線
模様に染色された形状のものである。万線模様染色透明
布3における染色部4の幅は単位長さLの0.8〜1.
4倍の範囲であり、無地部5の幅は染色部4の幅の1.
0〜3.0倍の範囲に設定することにより、単位長さL
の線幅を有する万線模様染色布1と重ね合わせて固定し
た場合に、顕著にモアレ模様が出現するものである。万
線模様染色透明布3の万線模様については、図3に示す
万線模様に横方向の万線を組み合わせた格子状の模様と
してもよく、その場合においても万線模様の場合と同様
のモアレ模様を出現させることができる。また、万線模
様染色透明布3の染色部4の色調としては、本実施例の
ように黒色にするかないしは黒色に近い暗色にすること
によりモアレ模様を効果的に出現させ浮き上がらせるこ
とができる。
【0019】図2に示す万線状模様染色布1と図3に示
す万線状模様染色透明布3とを、両者の万線の交差する
角度が0〜25度となるように重ね合わせることによ
り、顕著なモアレ模様が出現する。万線の交差する角度
が25度以上になると良好なモアレ模様が得られなくな
る。万線状模様染色布1と万線状模様染色透明布3のそ
れぞれの万線の交差する角度が0度となるように即ち平
行になるように重ね合わせたものが、図1に示す本発明
のモアレ模様を有する2重布である。
【0020】本発明のモアレ模様を有する2重布の他の
実施例において使用する万線模様染色布7は、図4に示
すとおり、円形状万線模様に染色されているものであ
る。万線模様染色布7の円形状万線模様は、単位長さL
の幅を有する黄色染色部7aと赤色染色部7bと藍色染色部
7cとが同心円状に規則的に繰り返す形状である。図4に
示す万線模様染色布7と図3に示す万線模様染色透明布
3を重ね合わせて固定することにより本他の実施例にお
けるモアレ模様を有する2重布が得られる。この場合に
は、万線模様染色布7と万線模様染色透明布3との重ね
合わせる角度に関係なく、万線模様染色透明布3の万線
方向と直交する方向に延びる放物線状のモアレ模様が出
現する。また、2重布を動かすことにより出現したモア
レ模様が微妙に変化する。円形状万線模様の場合におい
ても、染色部7a,7b,7cが黄色と赤色と藍色の3色の組み
合わせの場合には虹状のモアレ模様が出現する。色の組
み合わせは異なる2色以上の組み合わせであれば任意で
ある。
【0021】円形状万線模様の形状としては、万線模様
染色布7におけるように1つの大きい円形状万線模様と
することもできるし、図5に示すように、複数の小さい
円形状万線模様を任意に組み合わせて形成することもで
きる。図5(イ)、(ロ)は円形状万線模様を隙間を設
けて複数個配列したものであり、図5(イ)は格子状に
配列したものであり、図5(ロ)は千鳥状に配列したも
のである。図5(イ)、(ロ)の円形状万線模様を有す
る万線模様染色布と図3に示す万線模様染色透明布とを
組み合わせると、個々の円形状万線模様に対応した断続
的なモアレ模様が出現する。図5(ハ)、(ニ)は円形
状万線模様を隙間を設けずに複数個配列したものであ
り、図5(ハ)は格子状に配列したものであり、図5
(ニ)は千鳥状に配列したものである。図5(ハ)、
(ニ)の円形状万線模様を有する万線模様染色布と図3
に示す万線模様染色透明布とを組み合わせると、個々の
円形状万線模様に対応したモアレ模様の組み合わせから
なる連続的なモアレ模様が出現するものである。万線模
様染色布の万線模様を曲線状万線模様とする場合には、
1つの大きい曲線状万線模様としてもよいし、図5に示
すように小さい曲線状万線模様を任意に組み合わせて設
けてもよい。曲線状万線模様の形状により異なるモアレ
模様を出現させることができる。
【0022】万線模様染色布1として使用できる生地は
天然繊維、合成繊維等任意である。昇華転写捺染方式に
て染色する場合には、ポリエステル繊維、ポリアミド繊
維、アクリル繊維等の昇華性分散染料にて染色できる生
地が使用される。綿、絹等の天然繊維を使用する場合に
は、ロール捺染、スクリーン捺染等により染色するか、
ないしは反応性染料等を使用した転写捺染方式により染
色することができる。万線模様染色透明布3として使用
できる生地としては薄地透明の生地であることが必要で
あり、例えばポリエステル等の繊維からなる薄地透明の
縮緬皺のあるジヨーゼツト・クレープ、ないしはポリエ
ステル等の繊維からなる薄く透きとおつた張りのある平
織り生地であるオーガンジー等が適している。また、万
線模様染色透明布3に使用する薄地透明の生地をきわめ
て淡色にベタ染したものを使用することもできる。
【0023】実施例1 40g/m2 の純白紙に、昇華性分散染料10部、エチ
ルセルロース(ハーキュレス、N7CP)8部、溶剤
(キシロール、ブタノール)82部の組成からなる昇華
性の黄インキ、赤インキ、藍インキを使用して、グラビ
ア印刷方式により0.5mm巾で黄、赤、藍が順に繰り
返す万線模様柄の昇華転写捺染シートを作製し、この昇
華転写捺染シートをポリエステル繊維からなる平織生地
(東レ、テトエース、053A)の上に重ねて熱板と台
盤間に載置し、温度200℃、圧力0.3kg/c
2 、加圧時間30秒の条件で昇華転写捺染を行い、
0.5mm巾の黄、赤、藍の染色部を有する万線模様に
染色された万線模様染色布を得た。別に、40g/m2
の純白紙に、上記と同一組成の昇華性黒インキを使用し
てグラビア印刷方式により線幅が0.5mmで間隔が
1.0mmの規則的に繰り返す万線模様柄の昇華転写捺
染シートを作製し、この昇華転写捺染シートをポリエス
テル繊維からなる薄地透明の平織生地(光洋合織加工、
オーガンジー2400)の上に重ねて熱板と台盤間に載
置し、温度200℃、圧力0.3kg/cm2 、加圧時
間30秒の条件で昇華転写捺染を行い、黒色の染色部幅
が0.5mmで無地部の幅が1.0mmの万線模様に染
色された万線模様染色透明布を得た。上記のようにして
作製した0.5mm巾の黄、赤、藍の染色部を有する万
線模様に染色された万線模様染色布の上に、黒色の染色
部幅が0.5mmで無地部の幅が1.0mmの万線模様
に染色された万線模様染色透明布を、両方の万線が平行
になるように重ね合わせて、縫い目により部分的に固定
することによりモアレ模様を有する2重布を作製した。
このモアレ模様を有する2重布はきわめて顕著な虹色の
モアレ模様が出現すると共に動かすことによりモアレ模
様が微妙に変化した。また、万線模様染色布と万線模様
染色透明布との両方の万線が交差する角度を種々変えて
重ねあわせた結果、万線が交差する角度が25度以内で
あれば良好なモアレ模様が出現した。
【0024】実施例2 40g/m2 の純白紙に、昇華性分散染料10部、エチ
ルセルロース(ハーキュレス、N7CP)8部、溶剤
(キシロール、ブタノール)82部の組成からなる昇華
性の黒インキを使用してグラビア印刷方式により線幅が
0.5mmで間隔が0.8mmの規則的に繰り返す万線
模様柄の昇華転写捺染シートを作製してポリエステル繊
維からなる薄地透明の平織生地(光洋合織加工、オーガ
ンジー2400)に昇華転写捺染を行い、黒色の染色部
幅が0.5mmで無地部の幅が0.5mmの万線模様に
染色された万線模様染色透明布を得た以外は実施例1と
同様にしてモアレ模様を有する2重布を作製した。結果
は実施例1と同様に良好なモアレ模様が得られた。
【0025】実施例3 40g/m2 の純白紙に、昇華性分散染料10部、エチ
ルセルロース(ハーキュレス、N7CP)8部、溶剤
(キシロール、ブタノール)82部の組成からなる昇華
性の黒インキを使用してグラビア印刷方式により線幅が
0.5mmで間隔が1.5mmの規則的に繰り返す万線
模様柄の昇華転写捺染シートを作製してポリエステル繊
維からなる薄地透明の平織生地(光洋合織加工、オーガ
ンジー2400)に昇華転写捺染を行い、黒色の染色部
幅が0.5mmで無地部の幅が1.5mmの万線模様に
染色された万線模様染色透明布を得た以外は実施例1と
同様にしてモアレ模様を有する2重布を作製した。結果
は実施例1と同様に良好なモアレ模様が得られた。
【0026】実施例4 40g/m2 の純白紙に、昇華性分散染料10部、エチ
ルセルロース(ハーキュレス、N7CP)8部、溶剤
(キシロール、ブタノール)82部の組成からなる昇華
性の黄インキ、赤インキ、藍インキを使用して、グラビ
ア印刷方式により0.5mm巾で黄、赤、藍が順に繰り
返す同心円状の万線模様柄の昇華転写捺染シートを作製
し、この昇華転写捺染シートをポリエステル繊維からな
る平織生地(東レ、テトエース、053A)の上に重ね
て昇華転写捺染を行い、0.5mm巾の黄、赤、藍の染
色部を有する同心円状の万線模様に染色された万線模様
染色布を作製し、それ以外は実施例1と同様にしてモア
レ模様を有する2重布を作製した。本実施例にて得られ
たモアレ模様を有する2重布においても、きわめて顕著
な虹色のモアレ模様が出現すると共に動かすことにより
モアレ模様が微妙に変化した。この場合には、万線模様
染色布と万線模様染色透明布と重ねあわせる角度を変え
ても出現するモアレ模様は一定であつて、万線模様染色
透明布の線の方向と直交する方向に延びる放物線状のモ
アレ模様が出現した。
【0027】比較例1 40g/m2 の純白紙に、昇華性分散染料10部、エチ
ルセルロース(ハーキュレス、N7CP)8部、溶剤
(キシロール、ブタノール)82部の組成からなる昇華
性の黒インキを使用してグラビア印刷方式により線幅が
0.5mmで間隔が0.5mmの規則的に繰り返す万線
模様柄の昇華転写捺染シートを作製してポリエステル繊
維からなる薄地透明の平織生地(光洋合織加工、オーガ
ンジー2400)に昇華転写捺染を行い、黒色の染色部
幅が0.5mmで無地部の幅が0.4mmの万線模様に
染色された万線模様染色透明布を作製し、それ以外は実
施例1と同様にしてモアレ模様を有する2重布を作製し
た。この場合には良好なモアレ模様が得られなかつた。
【0028】比較例2 40g/m2 の純白紙に、昇華性分散染料10部、エチ
ルセルロース(ハーキュレス、N7CP)8部、溶剤
(キシロール、ブタノール)82部の組成からなる昇華
性の黒インキを使用してグラビア印刷方式により線幅が
0.5mmで間隔が2.0mmの規則的に繰り返す万線
模様柄の昇華転写捺染シートを作製してポリエステル繊
維からなる薄地透明の平織生地(光洋合織加工、オーガ
ンジー2400)に昇華転写捺染を行い、黒色の染色部
幅が0.5mmで無地部の幅が2.0mmの万線模様に
染色された万線模様染色透明布をを作製し、それ以外は
実施例1と同様にしてモアレ模様を有する2重布を作製
した。この場合においても良好なモアレ模様が得られな
かつた。
【0029】
【発明の効果】2色以上の異なる色調が単位長さで規則
的に繰り返す直線状万線模様ないしは曲線状万線模様万
線模様を有する万線模様染色布の上に、染色部と無地部
が規則的に繰り返す万線模様を有する万線模様染色透明
布を、万線模様染色布が直線状万線模様である場合には
両者の万線の交差する角度が0〜25度になるように、
重ね合わせるか、ないしは、万線模様染色布が曲線状万
線模様である場合には、両者を任意の角度で重ね合わせ
て固定した構成のモアレ模様を有する2重布とすること
により、万線模様染色布と万線模様染色透明布との間で
顕著なモアレ模様が発生すると共に、動かすことにより
モアレ模様が微妙に変化する優れた意匠性が得られる。
また、出現するモアレ模様は万線模様染色布の万線模様
を変えることにより任意に変化させることができるもの
である。更に、万線模様染色透明布が薄い生地であるた
めに優れた風合を有するので、衣服等の用途に特に適し
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のモアレ模様を有する2重布の実施例を
示すもので(イ)は平面図であり(ロ)は(イ)におけ
るI−I断面図である。
【図2】実施例における万線模様染色布を示す平面図で
ある。
【図3】実施例における万線模様染色透明布を示す平面
図である。
【図4】本発明のモアレ模様を有する2重布の他の実施
例における万線模様染色布を示す平面図である。
【図5】本発明のモアレ模様を有する2重布における万
線模様染色布に使用する他の万線模様の例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1,7 万線模様染色布 2a, 2b, 2c 直線状万線模様染色部 3 万線模様染色透明布 4 染色部 5 無地部 6 縫い目 8a, 8b, 8c 円形状万線模様染色部 L 単位長さ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2色以上の異なる色調が単位長さで規則
    的に繰り返す万線模様を有する万線模様染色布の上に、
    染色部と無地部が規則的に繰り返す万線模様を有する万
    線模様染色透明布を重ね合わせて固定した構成からなる
    ことを特徴とするモアレ模様を有する2重布。
  2. 【請求項2】 前記万線模様染色布の万線模様が直線状
    万線模様ないしは曲線状万線模様であり、前記万線模様
    染色透明布の万線模様が直線状万線模様であることを特
    徴とする請求項1記載のモアレ模様を有する2重布。
  3. 【請求項3】 前記万線模様染色透明布の万線模様が、
    単位長さの0.8〜1.4倍の幅を有する染色部と、該
    染色部の幅の1.0〜3.0倍の幅を有する無地部とで
    構成されていることを特徴とする請求項1〜2記載のモ
    アレ模様を有する2重布。
  4. 【請求項4】 前記万線模様染色透明布の染色部が黒色
    等の暗色からなることを特徴とする請求項1〜3記載の
    モアレ模様を有する2重布。
  5. 【請求項5】 前記万線模様染色布および前記万線模様
    染色透明布が直線状万線模様である場合、両者の万線の
    交差する角度が0〜25度になるように、前記万線模様
    染色布と前記万線模様染色透明布とが重ね合わせられた
    構成であることを特徴とする請求項1〜4記載のモアレ
    模様を有する2重布。
  6. 【請求項6】 前記万線模様染色布の万線模様が黄、
    赤、藍の3色からなることを特徴とする請求項1〜5記
    載のモアレ模様を有する2重布。
  7. 【請求項7】 前記万線模様染色布と前記万線模様染色
    透明布の万線模様が転写捺染により染色されたものであ
    ることを特徴とする請求項1〜6記載のモアレ模様を有
    する2重布。
  8. 【請求項8】 前記万線模様染色布と前記万線模様染色
    透明布とが縫い目により部分的に固定されていることを
    特徴とする請求項1〜7記載のモアレ模様を有する2重
    布。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006072168A (ja) * 2004-09-06 2006-03-16 The Pack Corp 変化するモアレにより立体的視覚効果の得られるシート体及びその製造方法並びに袋体
JP2015093423A (ja) * 2013-11-12 2015-05-18 ヤマックス株式会社 装飾材
CN105088593A (zh) * 2015-09-21 2015-11-25 嘉兴市产品质量检验检测院 自动叠卷机以及单层织物的双层卷制方法

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